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ピーナッツバターで作る、ハーブ&クリーミーな夏野菜たっぷり冷やし中華【ルーシーのおいしい暮らし】

ピーナッツバターで作る、ハーブ&クリーミーな夏野菜たっぷり冷やし中華【ルーシーのおいしい暮らし】

夏といえば「冷やし中華」。手軽さとさっぱりした食べ応えで、「ニッポンの夏」の名物メニューです。そんな冷やし中華、じつはハーブとの相性が抜群。今回はピーナッツバターと五香粉を使った濃厚なタレと、夏野菜やハーブたっぷりの「冷やし中華」を、神奈川県葉山で植物を身近に暮らしながらアンティークバイヤーとして活動中のルーシー恩田さんが教えてくれます。

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日本生まれの冷やし中華

夏が近くなると、街中で見かける「冷やし中華始めました」のサイン。もはや、日本の夏の風物詩です。冷やし中華のルーツは中国の「冷やし麺」だそうですが、ラーメンやカレーと同様に、日本で独自に進化した食文化の一つです。諸説あるようですが、冷やし中華は昭和初期に誕生したという説が一般的だとか。どうやら、熱い夏にもラーメンを食べてもらえるようにと、中華料理屋さんが「ざるそば」をヒントに考案したようです。なるほど!

冷やし中華にはハーブを!

夏のハーブ

ミスマッチに聞こえるかもしれませんが、冷やし中華はハーブとの相性が抜群。ハーブは西洋版「薬味」ですから、味のアクセントに良し! そして、身体にも良し! なのです。夏はハーブがグングン育つハイシーズン! ベランダやお庭のハーブが「大漁」で、使い道に悩むこともありますよね。さまざまなハーブをまとめてみじん切りにして、サラダや冷や奴のトッピングにするのもおすすめですが、今回は冷やし中華の具として活躍してもらいましょう! まずは冷やし中華に合う、育てやすく、使いやすい5種類のハーブをご紹介します。

■バジル

バジル

夏のハーブの代表「バジル」。スーパーで買うと少しの量で「お高い」イメージですが、苗で育てていると、かなりたくさん収穫できるハーブです。イタリアンなイメージが強いバジル、ジェノベーゼもいいけれど、たまには山盛り刻んで冷やし中華にのせてみては? 嬉しいことに、バジルの香りには心や身体の緊張を緩める、リラックス作用があります。また胃腸の働きを改善する作用もあるので、夏バテした身体に抜群なハーブなのです。

■パクチー

パクチー

好き嫌いがはっきりと分かれる個性派ハーブ「パクチー」。日本のスーパーでも気軽に買えるようになったのは、つい最近かしら? パクチーにはビタミン類が豊富に含まれているので、健康や美容に効果があり、日差しが気になる季節にもよさそうです。別名「カメムシ草」と呼ばれる程の、強烈で独特な香りは、食欲増進や消化を促進してくれる成分が含まれています。夏場の食欲不振にはぴったりのハーブです。

■イタリアンパセリ

イタリアンパセリ

英語では「フラットリーフパセリ(平葉パセリ)」と呼ばれる「イタリアンパセリ」。日本で一般的な葉が丸まったパセリ独特の苦みが少なく、爽やかな芳香。歯ざわりが柔らかく、口当たりも滑らかで、クセがなく食べやすいのが特徴です。どんな料理にも使えるので、キッチンにあると便利。疲労回復や利尿作用があるので、冷房などで冷えて、むくみがちな夏におすすめです。

■チャイブ

チャイブ

ネギやアサツキの仲間の「チャイブ」。日本での別名はセイヨウアサツキ。味は少しマイルドなネギやアサツキといった感じ。日本人にも馴染みのある味なので、意外と気軽に使えます。ヨーロッパでは、なぜかポテトサラダに欠かせないハーブですが、卵料理やポタージュの彩りにもどうぞ。赤紫色の花も、エディブルフラワーとして料理の彩りに使えます。食欲増進や消化を促進してくれる作用があり、暑くてグッタリとした身体に優しいハーブです。

■シソ(紫蘇)

シソ

日本の夏のハーブといえばシソ。香りに含まれる成分に、防腐&殺菌作用があり、食中毒の予防にも効果的といわれています。この効能から、お刺身など生の魚を食べる際に添えられることが多くなりました。また、胃腸の働きを促進してくれる作用も。シソの花言葉は「力が蘇る」。なんとも! 夏バテに効きそうです。

夏野菜のグリルをトッピングに

トウガラシとナス
今回のレシピにはグリルした万願寺とうがらしと「ロッサビアンコ」というナスを使いました。

トラディショナルな冷やし中華の「具」といえば、キュウリやハム、卵、トマトがお決まりですが、せっかくの季節メニュー、夏野菜をもっと取り入れてみませんか? 夏野菜は力強く、彩りが綺麗! ハーブだけではなく、枝豆やコーン、色とりどりのミニトマトをのせると、カラフルで楽しい冷やし中華に。

夏野菜

例えば、ナスや万願寺とうがらしにハーブソルトを振り、少し多めのオリーブオイルやごま油で焼くと旨味が出て、ビックリするほど美味しい! 野菜は焼くことで、おかず感が増して食べやすくもなるので、満足感のある冷やし中華となります。

万願寺唐辛子
万願寺とうがらしは京野菜の一つで、辛みはありません。最近は関東地方でも見かけます。大きなシシトウって感じかな。

仕上げはお気に入りのお皿で

お皿

気分が上がる、お気に入りのお皿を使えば、美味しさも倍増。私のおすすめは、スーププレートやパスタプレートなど、お皿に縁(フチ)があり深さのあるお皿。深さがあることで盛り付けがしやすく、お皿の縁の空間で「こなれ感」が醸し出されます。

お皿

アンティークのスープ皿に冷やし中華。一見チグハグな組み合わせかもしれませんが、相性は抜群です。今回のレシピ同様に、和洋折衷マッシュアップ! 今年の夏は、味も見た目も美味しさの多国籍軍でいきましょう!

ルーシー特製 ハーブ&クリーミーなベジタブル冷やし中華 レシピ

ハーブ冷やし中華

この冷やし中華、正直ルールはございません! お皿は真っさらなキャンバス、冷蔵庫の中から色とりどりの具材を見つけて、好きなものを好きなだけ、大胆に盛りつけてみてください。そして、冷やし中華といえば、タレ。「さっぱり醤油ダレ派」と「こってり胡麻ダレ派」に好みが分かれますが、今回は「ピーナッツバターと五香粉」で濃厚クリーミーダレを作ります。

材料  ※2〜3人前

ハーブ冷やし中華の材料

<具材>

  • ナス 適量
  • 万願寺とうがらし (シシトウやピーマンでもOK)
  • キュウリ 適量
  • トマト 適量
  • アボカド 適量
  • 卵 適量
  • 枝豆 適量
  • たくあん 適量
  • ナッツ類 適量
  • ハーブ類 適量
  • お好みで蒸し鶏やエビ 適量

<タレ>

  • ピーナッツバター 大さじ4 ※私はSKIPPY SUPER CHUNKを使用
  • ごま油 大さじ1
  • 砂糖 大さじ1
  • 市販の麺つゆ 大さじ3
  • お湯 大さじ3〜 お好みの濃さで
  • 酢 大さじ1
  • 塩、胡椒 少々
  • 生姜(すりおろし) 大さじ1
  • 五香粉 少々 ※私は小さじ1/2程入れますが、香りが強いので少量からお試しを!
  • 市販の中華麺 2人前

作り方

  1. ピーナッツタレを作る。
    ピーナッツバターにごま油と酢を加えてよく練る。そこに、残りのタレ材料全てを少しずつ加えてよく混ぜ、冷蔵庫で冷やす。
    ※一度に混ぜると分離します。
    ハーブ冷やし中華の作り方
  2. 卵にお好みで砂糖を加えて錦糸卵を作り、ナスは適当な大きさにカットし、万願寺とうがらしと多めの油で揚げ焼きにする。
    ハーブ冷やし中華の作り方
  3. トマト、キュウリ、アボカドは好みの大きさにカットして、ナッツ類は砕いておく。
    ハーブ冷やし中華の作り方
  4. 中華麵をパッケージの表記に従い茹でる。茹で上がったら氷水でしっかり冷やし、水気を切る。
    ハーブ冷やし中華の作り方
  5. 細かく切ったハーブ類と、その他全ての具を、お気に入りの皿に盛りつける。
    ハーブ冷やし中華の作り方
  6. ピーナッツバターのタレを全体に回しかけて完成!
    ハーブ冷やし中華の作り方
    胡麻ダレよりもコクがあり、ピーナツバターの甘みが食欲をそそります。

この冷やし中華、野菜をたくさん使っているので、鶏肉やハムなどがなくても大満足。上手に作るコツは、3つ。

①ナッツの歯ごたえと香ばしさ ②たくあんなど、漬物の酸味 ③香り高いハーブ数種類

ぜひ、これらを意識して具を選んでみてください。

ハーブ冷やし中華
これは別の日に作ったもの。たくあんを入れず、キムチ、キュウリ、トマト、ハーブ数種類でシンプルに。サラダ感覚の冷やし中華なので、麺は1玉だと多いくらい。美味しくヘルシーです。

じつは、このピーナッツバターで作るタレは、棒棒鶏にも最高です! 冷や奴やそうめんにも使える、かなりの万能ダレ。お好みで濃度を調整しながらご活用ください。夏はおいしい食べ物がいっぱい! 夏バテしている暇なんてありませんからね!

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