まえだ・まみ/高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。
前田満見の記事
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みんなの庭

小さな庭と花暮らし「春を知らせる球根花、スイセンとチューリップ」
小さな庭に春を呼ぶ秋植えの球根花 落葉樹の若芽が、暖かな陽射しに葉を広げる3月。足元では、芽吹きの緑にスイセンとチューリップの花が明るい彩りを添えています。 一度植えたら放任で育つスイセンと、秋に球根を植え直すチューリップ。どちらも待ちこがれた春の庭に欠かせない花です。 純白のスイセン「タリア」 数あるスイセンの品種の中で、特にわたしのお気に入りが「タリア」。 「タリア」は、原種スイセンの一種、トリアンドルス種の血をひく園芸種です。このトリアンドルス種は、うつむき状に咲く可憐な花が特徴のようで、「タリア」も、すっと伸びた花茎の先にうつむき状の純白の花を咲かせます。 その様は、清楚でなんとも上品。どの角度から見ても惚れ惚れします。英名では、「Angel’s tears:天使の涙」という名前がついているのだとか。そういえば、イングリッシュガーデンの洋書で、初めて「タリア」が群生している写真を見た時、「こんなに真っ白なスイセンがあるんだ」と、衝撃を受けました。それまでスイセンといえば黄色というイメージだったので、透き通るような純白の花の清らかさにすっかり魅了されてしまったのです。 お手本は「タリア」が群れ咲く憧れの景色 以来、わが家の庭にも少しずつ「タリア」の球根を植えてきました。お手本は、あのイングリッシュガーデンの景色。場所を特定し、群生して見えるようまとめて植えています。とはいえ、スケールといい構造物といい、何もかもがお手本の景色と程遠く….。それでも毎春、同じ場所で「タリア」が咲き始めると、不思議と庭が澄んだ空気に包まれ、あの憧れの景色が瞼に重なります。 「タリア」を飾るために用意した こだわりの花器 そんな「タリア」を室内でも楽しめたらと、この花にふさわしい花器を長年探していましたが、一昨年、ようやく「これだ!」という花器に出合いました。それは、とろんとした釉薬が印象的な白磁のひょうたん形の一輪挿し。目にした瞬間、よどみない色やサイズ感、ふっくらとやさしい形状もぴったりだと思いました。 庭の花を活けるのに、ここまで器にこだわったのは初めてのこと。それほど「タリア」には、他の花にはない魅力があります。 実際に活けてみると、純白の花と白磁の色が調和し、真っ直ぐ伸びた花茎と細長い葉をキュッと支える小さな口が、立ち姿の美しさを際立たせていました。その一輪の佇まいは、凛として茶花の風情を感じます。 和室に設えると、ピンと背筋が伸びるような心地よい空気感に。庭に咲く姿とひと味違うこんな「タリア」もまた素敵です。 植えてから半年 楽しみにしていた「タリア・サン」の開花 また、一昨年の秋には、園芸店で偶然「タリア・ サン」というラベルのついた球根を見つけました。花は「タリア」にそっくりですが、中心のカップ部がレモンイエロー。優しげな雰囲気に一目惚れして購入しました。 約半年、開花を楽しみにしながら迎えた春、一カ所にまとめて植えた球根は、次々と花束のように咲いてくれました。純白の花びらの中心を彩るレモンイエローは、柔らかな早春の太陽の色。「タリア」の清らかさと、太陽「サン」の明るさを併せ持った「タリア・サン」。あと少し庭が広ければ、もっとたくさん植えてみたいスイセンです。 小輪雫咲きの愛らしいスイセン「ハウエラ」 その「タリア・サン」と一緒に植えたのが、小輪の「ハウエラ」。このスイセンも、原種トリアンドルス種の特徴を持つ品種です。草丈がわずか20cmほどの、レモンイエローの雫咲きの花がとても愛らしく、小さいながらも房咲きなので、次々と咲き揃うとなかなか賑やかです。そのうえ、思わず地面に這いつくばって嗅ぎたくなるほど良い香りが。クルンと反り返る花びらも愛嬌がありますね。上から見ると、まるで妖精が羽を広げて日向ぼっこをしているよう。そんな姿にもうすぐ会えると思うとワクワクします。 表情豊かな百合咲きチューリップ 植えっぱなしのスイセンと違い、毎秋、新しい球根を植えているチューリップ。園芸店に行くと、カラフルな品種や、新品種の球根につい目を奪われますが、最後に手にするのは、ここ数年、何故か白やレモンイエローのチューリップです。その中でも、百合咲きの「サッポロ」という白いチューリップが好きです。百合咲きは、花弁が反り返る品種ですが、日光を浴びている時とそうでない時の姿が随分違って見えます。 例えば、朝夕、また曇りの日は、花弁は閉じ気味で先端だけ反り返ります。お天気に恵まれた昼間は、しべが見えるほど花弁が反り返ります。もう一種、差し色に植えた百合咲きのレモンイエローのチューリップと、花びらを閉じたり開いたり表情豊か。気持ちよさそうに暖かな陽射しを浴びる様子は春の歓びに溢れ、こちらまでウキウキした気分になります。 レモンイエローの花たちが春の陽を浴びる季節 こうして見ると、地植えしているスイセンとチューリップの色は、どちらも白とレモンイエロー。これから迎える彩り豊かな季節の初めに、清らかでやさしい花の色が、目と心を潤してくれます。 そうそう、パーゴラでもレモンイエローのモッコウバラが、甘い香りを漂わせ、咲き始めましたよ。 いよいよ待ちこがれた春の到来です!
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みんなの庭

育種家さんのつくる魅力あふれるビオラたち
早春の庭に咲くお気に入りのビオラたち 立春を迎えた2月。庭のテラスで、真冬の寒さに耐えながら咲き続けたビオラが、ほのかな香りを放ち、浅い春の訪れを告げています。 毎年、晩秋に鉢植えするビオラは、ここ数年育種家さんの新品種が続々とお目見えして、嬉しい反面、セレクトに悩みます。とはいえ、数ある中から好みのビオラと目が合う瞬間の高揚感は格別。あれこれと迷い悩む時間も楽しいものです。 そんな中、一目惚れして初めて庭に迎えたビオラたちをご紹介します。 育種家、見元一夫氏(見元園芸)のビオラ 「ピーチブロッサム」&「ライジングアイス」 2011年に誕生した見元園芸さんのオリジナルビオラは、ラビット形のユニークな品種や、花茎1cm以下の可愛らしい雰囲気のビオラが大人気。どの品種も、乙女心をくすぐるメルヘンチックな印象ですが、「ピーチブロッサム」は、アンティークピンクと柔らかなフリルが落ち着いた雰囲気の大輪ビオラです。もともと、花色には個体差がありますが、この時季は冬の寒さで植え付け時より赤味を帯びています。 そして、この「ピーチブロッサム」に、同系色のチューリップ「アプリコットビューティー」の球根も一緒に植え込みました。遊び心でセレクトしたピーチ&アプリコットのフルーティーな寄せ植えは、あと半月ほどでビオラの株元にすき込んだ落ち葉の中から、チューリップがちょこんと顔を覗かせるはず。暖かな春の陽射しを浴びて咲き揃う姿を想像するだけでワクワクします。 もう一つの「ライジングアイス」は、紫の「絞り」に似た模様(本当はベイン模様と呼ぶそうです)が魅惑的なビオラ。小粋な和の風情を感じる花姿にひと目惚れしました。そういえば、昨夏に鉢植えした「江戸風情」という品種のアサガオにも似ています。着物や浴衣を連想するこの模様が大好きなので、このビオラを見つけた時は、思わず声が出るほど感激しました。ひと鉢に贅沢に植えた「ライジングアイス」は、今季一番のお気に入り。何とも品のある清々しい表情をしています。 育種家、植田光宣氏(花苗うえた)のビオラ 「パピヨンワールド」 一昨年出合って以来、ずっと片思いし続けていた「パピヨンワールド」。植え付けのタイミングを逃して断念していましたが、ようやく庭に迎えることができました。このビオラの特徴は、何といっても細く長い茎と花の繊細さ。その名前通り、蝶がヒラヒラ飛んでいるように見えます。さらに、軽やかで優しげな花は、色幅も豊富。どれにしようかと、何度カゴの中の苗を出し入れしたことか…。それくらいこのビオラは、一株一株、見れば見るほど引き込まれる美しさがあります。 迷いに迷ってわたしが選んだのは、原種のスミレに似た濃紫色。ビロードのような美しい艶感に惹かれました。 さらに、この「パピヨンワールド」には、同系色のスイートピーを寄せ植えしました。スイートピーの花も、どことなく蝶に似ていませんか? 今はまだ、成長も鈍くつるも短いけれど、脇芽が増えてもう少しつるが伸びてきたら、オベリスクを立てて絡ませる予定です。 うららかな春に、紫の蝶がヒラヒラと鉢いっぱいに群れなす姿が楽しみです。 岸野直樹氏(鈴蘭園)のビオラ 「神戸べっぴんさんビオラ&パンジー(庭人監修)」 園芸店でこのビオラを見つけた時、思わずネーミングに微笑してしまった「神戸べっぴんさんビオラ&パンジー」。なぜなら、育種家さんのビオラやパンジーには、エレガントでおしゃれなカタカナのネーミングが多いから。でも、そのべっぴんさんビオラは、一株一株言葉では表せないほど、シックで個性的な色合いでした。中でも目を奪われたのが、チョコレート色のビオラとブルーグレー&イエローゴールドのパンジーです。 日本人の美意識の中に、質素で静けさや寂しさを指す「詫び・寂(わび・さび)」という言葉がありますが、この花の「色」や「青染み」に、「わび・さび」を感じました。決して華美ではないけれど感性に染み渡る深い色合いは、心を静かにしてくれます。そういえば、冬の名残りの庭の乾いた空気感や色彩によく似ています。 暮らしの中で楽しむ ビオラとパンジーの花あしらい 残寒の時季は、暖かい室内で水耕栽培のヒヤシンスやクロッカス、芽出し球根のスノードロップを飾ってひと足早い春を感じたいもの。ビオラとパンジーも器に挿して、一緒に楽しみます。 「ピーチブロッサム」は、まだ茎が短いので、リキュールグラスやミルクピッチャーを用いるとバランスよく挿せます。デザイン性のあるこんな小さな器は、ビオラの愛らしさがより引き立ちますね。明るい窓辺を彩る春の花たちの瑞々しい息遣いに、寒さで縮こまった心身が解きほぐされていくようです。 また、シックな色合いの「ライジングアイス」、「パピヨンワールド」、「神戸べっぴんさんビオラ&パンジー」は、水を張った藍色の染付けのお皿に。ワイルドストロベリーの花とヒューケラの銅葉も添えて、絵を描くように挿します。落ち着いた花色は、和の器とも相性がよく、清らかな藍の染付けが華やかさを演出してくれます。ささやかでも季節感を味わえるこんな花あしらいは、テーブルに飾ると食事やお茶の時間を心豊かにしてくれます。
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ストーリー

野鳥に親しむ Madeleine Floydの絵に魅せられて
冬の庭の楽しみ、野鳥観察 庭の餌台でミカンをついばむメジロ。 冬枯れの庭に、時折やってくる小さな野鳥たち。落葉樹の枝から枝へぴょんぴょん飛び移ったり、餌台のミカンやナッツを上手についばんだり…。そんな様子を部屋の中からこっそり覗くのが、この時季の楽しみの一つ。彼らの愛らしい仕草に癒されます。 数年前、そんな野鳥たちの姿が、繊細なペン遣いと柔らかな色彩で描かれた絵を、ガーデニング雑誌『BISES』で見つけました。作者はMadeleine Floydさん。イギリスで知名度の高い女性アーティストの一人です。彼女のどこかユーモアにあふれた野鳥たちの絵に、とても親しみを感じたのです。 洋書『Birdsong』との出合い 雑誌記事で知って以来、すっかりMadeleineさんのファンになった私は、インターネットで『Birdsong』という題名の洋書を取り寄せました。小ぶりのサイズ感と洗練されたブルーグレーのハードカバー、表紙のChaffinch(ズアオアトリ)の絵が何とも愛らしい一冊です。嬉しいことに、ナショナル・トラストのドングリのマークも記されていました。 庭にやって来たシジュウカラ。 本の中身は、「Garden&Parkland Birds」「Woodland Birds」「Farmland Birds」…と分類され、野鳥の絵と文が添えられていました。もちろんすべて英語ですが、比較的分かりやすい短文なので大人の絵本のよう。この本に登場する愛嬌のある野鳥たち、Madeleineさんのチャーミングな人柄がうかがえる手書きのアルファベットで記されたその鳴き声を声に出して読んでいると、童心に戻ったような気分になりました。 『Birdsong』の作者、Madeleineさん。 そして、ページをめくるうちに、「もしかしたらMadeleineさんは、庭仕事の合間に鳥の鳴き声をハミングしながら絵を描いているのかも」とか、「イギリスでどんな暮らしをしているのだろう」…と、彼女自身に親近感と憧れを抱くようになりました。 イギリスで偶然に出合ったMadeleine Floydさん作のリトグラフ Chipping Hillへ向かう途中のChipping Stepsには、なだらかな坂道に17〜18世紀に建てられた家々が並んでいます。Tetburyの観光名所の一つ。 じつは2年前、友人と訪れたイギリスで、偶然Madeleine Floydさんのリトグラフに出合うことができました。場所は、コッツウォルズ地方のTetbury。チャールズ皇太子の別邸「The Royal Gardens at Highgrove」があることで有名な小さな村です。その「Highgrove」のショップを探して村の通りを歩いていた時、画廊のショーウィンドウにMadeleineさんの絵が飾られていたのです。 ゴシック様式のとても美しい聖メアリー教会。Tetbury村のシンボルです。 驚きと興奮のあまりしばらく動けずに眺めていると、初老の店主がこちらを見てにっこり。思わずその笑顔につられて中に入ると、見慣れた野鳥の絵の他に、初めて目にする蝶や草花の絵がいくつも飾られていました。何だか Madeleineさん本人が目の前にいるような嬉しさで、胸がいっぱいになりました。店主に「彼女の絵が大好きです! とても嬉しくて興奮しています」と、片言の英語で伝えると、「それは素晴らしい! 私も好きだよ。彼女は、イギリスでとても愛されている有名なアーティストだから」と答えてくれました。 自宅に飾った4羽の野鳥が描かれたリトグラフ。 まさか、旅先でこんな出合いがあるなんて。そう思うと、どうしてもMadeleineさんのリトグラフが欲しくなりました。そして、散々迷って購入したのが4羽の野鳥たちが並んだリトグラフ。もちろん、直筆のエディションナンバーとサイン入りです。 帰り際、店主は「これもどうぞ」と、草花と蝶の絵が載っているパンフレットもくれました。パンフレットとはいえ、上質の紙を使っているせいか色合いも本物そっくり。額に飾って楽しめそうな素敵なものでした。こんな親切な店主さんのおかげで、Madeleineさんの絵に出合えた喜びと感動が何倍にもなりました。 「Highgrove」で見つけたMadeleine Floydさんの作品 チャールズ皇太子の別邸「The Royal Gardens at Highgrove」の公式グッズが多数並ぶ「Highgrove」のショップ。 お目当てのチャールズ皇太子のショップ「Highgrove」にも、Madeleine Floydさんの絵があしらわれた陶器やステーショナリーなどがたくさん並んでいました。そう、彼女は、「Highgrove」の商品デザインも担当しているのです。ということは、イギリス王室に認められているアーティスト。彼女の作品は、ガーデニングをこよなく愛するイギリス王室や国民から本当に愛されているのですね。 ここでも、数あるMadeleineさんのグッズの中からお土産にメッセージカードと封筒のセットを購入しました。 今、こうして思い出してみても、Tetburyでの出来事は本当に夢のよう。でも、もしかしたら、初めてMadeleine Floydさんの絵を目にした時からこの出合いは運命だったのかな…。ちょっとそんな気もしています。 彼女のリトグラフは、わたしにとって忘れられない旅の思い出であり宝物。帰国後、きれいに額装してずっと飾っています。そして、洋書『Birdsong』は小さなイーゼルに、フクロウのメッセージカードも額に入れて楽しんでいます。 そのおかげで、寒い冬も部屋の中は愛らしい野鳥たちの鳴き声で賑やかです。
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暮らし

ガラスのオーナメントでクリスマス飾り【小さな庭と花暮らし】
わが家のクリスマス飾り クリスマスシーズン、わが家のインテリアに欠かせないのがガラスのオーナメント。フライングリース(吊り下げ型リース)や庭の落葉樹の枝に吊るして、リビングやダイニングの窓辺に飾ります。 ガラスのオーナメントが華やかなフライングリース ドアや壁に飾るリースとは違った雰囲気が楽しめるフライングリースは、ここ数年、クリスマスツリーに代わるわが家の主役。毎年、フレッシュな針葉樹とガラスのオーナメントで手作りしています。 作り方は、ほぼ一般的なリースと同じですが、オーナメントを引き立たせるために、あえて花材は針葉樹のみ。モミやヒムロスギ、ブルーバードなど、葉の形や緑色が微妙に違う針葉樹を混ぜるとグラデーションが美しく深みが出ます。吊るした時の目線を意識して、側面と下部に花材をしっかり挿すのがポイントです。 そして、仕上げにガラスのオーナメントを吊るします。このオーナメントは、少しずつ集めてきたアンティークガラスと、スワロフスキーのシャンデリアパーツで手作りしたもの。シックなアンテークガラスと透き通ったクリスタルガラスの輝きが、シンプルなリースをぐっと華やかに。 窓から差し込む冬の陽射しに反射して、刻一刻と変化するオーナメントの輝きと、清々しい針葉樹の色と香りが、クリスマスシーズンならではの高揚感を醸し出してくれます。 落葉樹の枝に、木の実のガラスのオーナメント 一昨年、新たに木の実のガラスのオーナメントが仲間入りしました。松ぼっくりにドングリ、クルミ、わたしの好きな木の実ばかり。ブロンズやゴールドのシックな色合いも気に入っています。古物のピューター皿に、ヒムロスギやモミを添えて置くだけでもコロンと可愛らしく、落葉した庭のヤマボウシの枝を切って先に吊るしてみたら、想像以上に素敵でした。さらに、花市場で見つけたヤドリギを枝に絡ませて、自然の冬景色をイメージした飾り付けに。 木の実のオーナメントとヤドリギの遊び心のある花あしらいは、家族が集まるダイニングの窓辺にぴったり。クリスマスらしい和やかな雰囲気を醸し出してくれます。 そういえば、もうひとつ。フライングリースの余った花材で、ガーデンテーブルの上にも小さなクリスマスツリーを飾ります。冬枯れの乾いた庭に映える小さな瑞々しい針葉樹の緑。何だか心がほっこりしてきます。 ささやかだけど、こんなオリジナルなクリスマス飾りが、今のわが家の暮らしにちょうど良いようです。 併せて読みたい
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みんなの庭

冬の暮らしを彩るアロニアの実【小さな庭と花暮らし】
庭で育てやすい樹木、アロニア 数年前、秋から冬にかけて赤い実のなる木を植えたくて庭に迎えたアロニア(別名セイヨウカマツカ)は、北アメリカ原産の落葉低木。食用の黒い実もありますが、残念ながら赤い実は観賞用です。けれども、耐暑性、耐寒性に優れ、生長も緩やか。細くしなやかな枝ぶりも魅力です。開花、紅葉、実り、落葉と一年を通じて変化する姿を楽しめます。 晩夏から秋へ、色付き始める実 朝夕の風に、ようやく涼しさを感じる晩夏。 庭では、秋の訪れを告げるホトトギスが咲き始め、パーゴラに絡んだ一才ヤマブドウが、みずみずしい黄緑色の実を揺らしています。ちょうど同じ頃、アロニアにも緑色の実が。爽やかなその色は、酷暑で火照った庭に心地よい秋の空気を運んでくれます。 シュウメイギクが咲くと、アロニアの実は緑から黄、橙色に。このカラフルな色が、庭を生き生きと秋らしい表情に変えてくれます。球根の植え付けや剪定が何かと忙しいこの時期、木漏れ日とじゃれ合うシュウメイギクのピンクの花びらと、愛らしいアロニアの実は、庭仕事の何よりの癒しです。 晩秋から初冬へ、ルビー色に染まる美しい実と紅葉 庭の小菊たちが可憐に咲き揃う晩秋。 アロニアの実は、日に日に赤みを帯び、秋の深まりと共に艶やかなルビー色に染まります。思わず手を伸ばして食べてみたくなるほど美味しそうに見えますが、「息が止まるほど渋い」のだとか。そういえば、ジューンベリーやサクランボの赤い実が大好きな野鳥たちも見向きもしません。彼らは、そのことをちゃんと知っているのですね。そのおかげで、毎年宝石のような実を長く堪能できます。 そして、この実の美しさに勝るとも劣らないのが紅葉です。緑にまじる黄、橙、赤…、色とりどりの紅葉は、軽やかなオーナメントのよう。花の少ない庭に、華やかな色味を添えてくれます。 アロニアの実と秋花の花あしらい 美しいアロニアの実は、切り花にも最適です。庭咲きのシュウメイギクやカイラルディア‘グレープ・センセーション’、小菊を合わせてすず竹のカゴに活けると、可憐な花々に小さな赤い実がアクセントに。季節の庭の恵みを集めた菊の香り漂うこの花あしらいは、わたしのお気に入りです。 また、白磁の器に、白い八重咲きのシュウメイギクと紅葉した山モミジを合わせると、光沢ある実の美しさが際立ち、凛とした印象に。和室や玄関に設えると、すっと背筋が伸びるような心地よい緊張感を与えてくれます。 アロニアの実とローズヒップのキャンドルリース 小菊が咲き終わり、庭が冬支度を始める12月は、つるバラのローズヒップが色鮮やかに。 アロニアの実とローズヒップで、キャンドルリースを作ります。リースといっても、水を張ったコンポートの縁にアロニアの実とローズヒップを沿わせるだけの簡単なもの。円を描くように実を短く挿したら、アロニアとつるバラの葉も添えます。モスグリーンのキャンドルを真ん中のガラスベースにしのばせて、クリスマスカラーに仕上げます。 寒さが一段と厳しくなる季節、キャンドルの灯りと小さな赤い実の彩りは、部屋の空気も心も温めてくれます。 併せて読みたい
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クラフト

秋の暮らしにドングリを添えて【小さな庭と花暮らし】
身近な公園で見つける秋の実り わが家の近くには、四季折々に目を楽しませてくれる緑豊かな公園があります。通称「トトロ公園」。子どもたちが小さい頃に名づけました。その理由は、ジブリアニメ「となりのトトロ」に出てくるようなブナ科の大木がたくさん植えられていて、秋にはドングリ拾いができるから。バスケットにおにぎりとおやつを詰めて、子どもたちとクヌギやシラカシの実を拾いに行くのが楽しみでした。今でも、この「トトロ公園」はわたしの憩いの場。春はお花見に、秋は買い物がてらドングリを拾いに、ふらりと足を運びます。 ドングリの色合いを楽しむ 窓から差し込む斜陽に、初秋の気配を感じ始める8月下旬。草木が少しずつ秋の装いを始めます。「トトロ公園」のクヌギやシラカシ、山栗の枝先にも、いつの間にか黄緑色の実が。この時季の深みのある黄緑色の実がわたしは大好きです。どこかに落ちていないかと、通る度に足元に目を凝らしますが、さすがに落実には早すぎて、なかなか見つけられません。でも、何度かこの実を拾えるチャンスがあります。それは、台風一過。強風と雨に耐えきれなかった実がたくさん落ちているのです。そう、嬉しい台風の置き土産。軍手とビニール袋持参で、いそいそと拾いに行きます。 少しぬかるんだ茶色の地面に、瑞々しい黄緑色のドングリや毬栗を見つけるとワクワク。いくつになってもドングリ拾いがこんなに楽しく感じられるのは、子どもたちとの思い出がたくさん詰まっているからかもしれません。 拾ってきた実は、きれいに洗って高台の皿や平皿に並べて、玄関や和室、ダイニングの窓辺に。ちらちら差し込む陽射しが、さらに実を美しく輝かせ、秋の風情を演出してくれます。ただ残念なことに、この黄緑色の実は1〜2日で茶色になってしまいます。ほんの一瞬しか味わえない秋の彩り……。だからこそ、こんなにも愛おしく感じるのですね。 しばらくすると、ドングリはお皿の上でオブジェのような焦げ茶色に。この枯れた色合いとカサッとした風合いもまた、秋の深まりとともに心を和ませてくれます。 自家製栗の渋皮煮で秋を堪能 秋の味覚の代表のひとつである栗も、わたしの大好物。公園で拾った毬栗は食することができないので、買ってきた栗を調理していただきます。定番メニューは栗ごはんですが、去年初めて栗の渋皮煮をつくってみました。鬼皮を剥く作業と何度もゆでこぼして灰汁を抜く作業に手間がかかりましたが、出来上がった渋皮煮のこっくりとした色、ほくっとした食感に感激しました。 やはり、じっくりと時間と手間をかけた味は格別。 穏やかな木漏れ日の下、庭のテラスで栗の渋皮煮を頬張れるお茶の時間は、まさに至福です。 身の回りのドングリたち そして、ちょっと余談になりますが、ドングリはわたしの身の回りの小物にも。 ひとつは、昔から収集しているスタンプです。季節ごとに集めたスタンプの中でも、特に気に入っているのが、ドングリのスタンプ。いつどこで買ったか忘れてしまいましたが、3種類あります。秋は、このドングリのスタンプを押して、季節の便りを添えたメッセージカードやポチ袋を用意します。 もうひとつは、皮作家さんのハンドメイドのブローチ。何と、ドングリの帽子は本物で、丸い部分がクルクル巻いた皮で出来ています。手仕事ならではの温かみが伝わってきますね。胸元につけるにはちょっと恥ずかしいので、裂き織りのバッグにちょこんとつけて楽しんでいます。 あ〜、やっぱりドングリってかわいいな。
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暮らし

草木の実を楽しむ秋【小さな庭と花暮らし】
草木が秋の装いを始める10月 ヨウシュヤマゴボウ。 ふだん何気なく通っている公園や空き地、道端に、色とりどりの草花の実が顔を覗かせています。オトメバナ、アオツヅラフジ、カラスウリ、ヨウシュヤマゴボウ….。草陰にキラリと光る小さな実は、まるで「わたしを見て!」と言わんばかり。目が合うと、その美しさについ見とれてしまいます。 オトメバナとアオツヅラフジの実 オトメバナの緑色の実。 道端のフェンスや樹木などに絡みついているオトメバナとアオツヅラフジは、鈴なりの実をつけるつる性植物です。 オトメバナは、別名ヘクソカズラ。葉や茎に悪臭があるのでこんな可哀想な名前がつけられていますが、白と赤の小花も小粒の実も可愛らしく、オトメバナのほうがお似合いです。この時季の艶やかな初々しい緑色の実は、ネックレスやブレスレットのモチーフになりそうなほどきれい。容姿に似つかわしくない悪臭を放つのも、可憐な花やこの美しい実を守る術なのかもしれませんね。 アオツヅラフジの実。 アオツヅラフジは、夏に白黄色の花をつけるようですが、あまりにも地味で目立たないらしく、残念ながらまだその花を見たことがありません。秋の装いも紫黒色で、実も花と同じく控えめな印象ですが、葡萄に似たシックな実は、とても魅力的。枝葉に絡まりながらぶらりと垂れ下がる様は、野趣溢れる風情があります。緩く絡んだつるは、引っ張るとスルスルと簡単にほどけるので、道端で見かけたら先端を切って持ち帰ります。 実の愛らしさを楽しむ花あしらい オトメバナやアオツヅラフジのようなつる性の実を活ける時は、少し高さのある陶器の平皿を器にします。器の端につるを沿わせるだけのナチュラルな花あしらい。あえて花は足さず、実の美しさと、つるの動きを楽しみます。この時、実を隠している葉っぱを少し整理してあげると生き生きと見えますね。道端で見る姿とは、またひと味違った印象です。それにしても、緑色と紫黒色の実、灰緑色の温かみのある器は好相性。自然な色合いがどんな家具にもしっくり馴染みます。 また、オトメバナの実は、庭のガーデンシェッドのドアに吊るしてガーデンアクセサリーに。焦げ茶色のドアに緑色の実が映えて、殺風景な景色がぱっと明るくなり、艶やかな鈴生りの実の美しさはアイキャッチ効果も抜群です。 自然の造形美が際立つヨウシュヤマゴボウ ヨウシュヤマゴボウは、昔から大好きな野草のひとつ。田舎で実家暮らしをしていた頃から、近所の空き地に生えていたヨウシュヤマゴボウを活けて楽しんでいました。夏に咲く花、秋の実、赤褐色の茎、四季折々に見せる表情のどれもが個性的で鮮烈。これほど自然の造形美を堪能できる野草は他にないのではないかと思えるほど魅了されています。 結婚して都会暮らしになった今でも、ヨウシュヤマゴボウは案外身近な場所に生えていて、偶然、近所の空き地に群生している姿を見つけた時の何と嬉しかったこと。しかも、背丈を遥かに越える大株でした。何度か根元から刈られていたこともありましたが、強健で生育旺盛なヨウシュヤマゴボウは、すぐに復活して元の姿に。今秋も、たわわな緑色〜紫黒色の実が圧倒的な存在感を放って輝いています。 じつは、嬉しいことに数年前から、わが家の庭にもヨウシュヤマゴボウが根づいています。きっと野鳥からの贈りもの。はじめは、思いがけない贈りものが嬉しくて成長するがまま放っておいたら、後に大変なことに。以来、結実したらバッサリと剪定を兼ねて切り花で楽しむようにしています。実のボリュームに負けない大ぶりの器に、一種活けであしらうだけで、とても華やかに。この実の独特の美しさは、不思議と和洋問わずどんな空間にもマッチし、近くで見れば見るほど、人の手では創り出せない自然の色や形状の優美さに魅了されます。 秋が深まるにつれ、さらに色鮮やかに染まる草木の実。みなさんも、身近な道端の樹木や草むらに目を向けて、小さな宝物を探しながら歩いてみませんか。あわせて読みた
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みんなの庭

秋の訪れを告げる秋明菊【小さな庭と花暮らし】
秋の風情を感じる花 暦の上で立秋を迎えると、ちょこんと小さなつぼみをつける秋明菊。朝晩の涼気が心地よい9月半ばには、すーっと伸びた花茎の先にたくさんの花を咲かせ、たおやかな秋の風情を添えてくれます。 親友がくれた大切な秋明菊 庭に植えている秋明菊は2種類。ピンクの一重の秋明菊は、10年以上前に親友が誕生日にプレゼントしてくれたものです。当時、ひと株だった苗も今では地下茎で増えて、こんもりと茂みをつくるほどに成長しました。驚いたことに、コンクリートで固めていないレンガ敷きの目地の隙間にも。土づくりも追肥もしていないのに、何とたくましいことでしょう。 どうやら、半日陰の湿ったこの場所がよほど気に入ったようです。とはいえ、さすがに目地のあちこちから出てくるのも困るので、子株のうちに掘り上げて黒ポットに植え替えし、花好きの友人へ株分けしています。そう、この庭で育った秋明菊は、新たな場所で命を継いでいるのです。きっと今頃、友人の庭でも丸いつぼみをたくさんつけて満開の時を待っていることでしょう。 ピンク色の花が満開になる10月上旬は、わたしの誕生日。優しい秋風と可憐に群舞する姿は、「時には、こんなふうに風に身を任せてみるのもいいものよ」と、メッセージを届けてくれます。それは、時に心に湧いてくる人生の迷いや不安を和らげ、気持ちを前向きにリセットしてくれる、ありがたい贈り物。この花を贈ってくれた親友への感謝の気持ちと、また一つ歳を重ねることができる幸せをしみじみ感じます。 清楚な立ち姿が美しい秋明菊 そして、もう一種類は、美しい花心とアネモネのような花姿に一目惚れした白い八重咲きの秋明菊。一重咲きのものより少し遅れて開花します。地下茎でも増えますが、どちらかというと株が充実して年々花数が増えています。草丈1m以上の大株になるとなかなかの存在感で、鮮やかな黄色い花心と白い花びらのコントラストも美しく、色づき始めた草木に映えます。 特に美しく見えるのが、カネタタキやコウロギが鳴き始める夕暮れ時。どこからともなく吹いてくる心地よい白秋の風と戯れる白い花は、儚くも優しい表情で心を癒してくれます。 小さな庭で秋の花あそび 数えきれないほど花を咲かせる秋明菊は、惜しみなく切り花にして室内でも楽しみます。ただ、気をつけたいのが水揚げ。かたくて真っ直ぐな茎は活けやすい反面、水揚げがあまりよくありません。なので、わたしは水切りしたら金槌などで先を2㎝ほど叩きます。こうすると水が揚がり花もちもよくなります。 温かみのある大ぶりのピッチャーには、アメリカテマリシモツケ‘ディアボロ’の銅葉の枝ものとコスモスを合わせると、シックで秋らしい花あしらいに。また、陶器の小さな一輪挿しやゴブレットには、ホトトギスやガイラルディアの可憐な秋花とアロニアの実を合わせます。器の形が違っても、色と素材が同じだとまとまりよく、花の高低差をつけてリズム感を出すと、それぞれの花の個性も引き立ちます。「この器にはどっちの花が似合うかな」と、あれこれ迷う時間もまた楽しいものです。 酷暑からようやく解放されて、秋花が生き生きと咲き始めるこの季節。日増しに賑やかになる虫の音を聴きながら、思う存分庭時間を楽しみたい今日この頃です。
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暮らし

秋の実りに感謝して、一才ヤマブドウの収穫【小さな庭と花暮らし】
小さな庭に実る季節の果実 小さな庭には、いくつかの果樹を植えています。春はユスラウメ、初夏はジューンベリーとサクランボ、そして、秋は一才ヤマブドウ。年に一度しか味わえない果実の収穫は、季節の何よりの楽しみです。 夏から秋へ、色づく一才ヤマブドウ 春にフワフワの花房をつける一才ヤマブドウは、夏の太陽を浴びてふっくらと実を結びます。その翡翠色の実の涼やかさは、思わず朝夕の水やりの手をとめて見惚れるほど。ひととき、暑さで火照った心身を癒してくれます。 また、夏花の代わりにひと房の実と葉をさらりと器にあしらうだけで、室内に涼やかな空気が漂い気分もリフレッシュ。収穫前のこんな楽しみ方も自家栽培のブドウだからこそですね。 8月下旬になると、翡翠色の実にポツポツと「飛び玉」が出始めます。「飛び玉」とは、ひと房に1粒か2粒ほど着色することで、順調に生育している嬉しいお知らせなのだそう。このことを知ってから、「飛び玉」が出ると安心して収穫を待てるようになりました。それにしても、整った丸い翡翠色と濃紫色の実のコントラストの何と美しいこと。その様子は、日に日に変化して目を楽しませてくれます。まさに、この時季にしか見ることのできない庭の宝石です。 収穫の楽しみ 待ちに待った収穫は、9月半ばから10月。袋掛けしないので見栄えはあまりよくありませんが、小粒ながら重みも甘酸っぱい香りも上々。濃紫色に熟したヤマブドウを庭でカゴいっぱいに収穫できるなんて、それだけで幸せな気分になります。 収穫したブドウは、さっと水洗いしたら、まずはお気に入りの器に葉っぱを添えてテーブルに飾ります。不揃いの実と虫食いの葉の野趣溢れる風情が、かえってナチュラルな秋のインテリアに。実りの季節を封じ込めたひと粒ひと粒が愛おしく、食するのがもったいないほどです。 しばらく目で楽しんだ後は、適量のミネラルウォーターと実をブレンダーに入れてフレッシュジュースに。仕上げに皮と種をこしていただきます。甘酸っぱさの中にほんのり皮の苦みが残る滋味深い味。 一杯飲み干すと、身体の細胞が喜んでいるような気がします。それもそのはず、ヤマブドウは、普通のブドウの約8倍のポリフェノールと3倍の鉄分、4倍のビタミンCを含む抗酸化物質に優れた果物。まさに、わたしたち女性に嬉しいスーパーフルーツです。 こんなありがたいヤマブドウを、できるだけ長く楽しむために、冷凍保存ができるシロップもつくります。 つくり方は、1)鍋にヤマブドウの実を入れ、弱火で10分ほど煮ます。2)皮が剥がれて実が白っぽく見えてきたら、こし器で潰すようにタネと皮を取り除きます。3)鍋に戻し、同量の水と総重量の30〜40%(お好み)のグラニュ−糖を加え、弱火で煮詰めます(途中レモン汁をひと絞り)。煮詰めすぎると冷めた時に固くなるので、少しゆるめに仕上げるとよいようです。 以前、ジャムにしたこともありますが、意外と皮が固くタネも多いヤマブドウは、シロップのほうが食べやすいかと。お気に入りは、炭酸水で割ったヤマブドウジュース。鮮やかな葡萄色がとてもきれいで、先のフレッシュジュースより甘くて美味しくいただけます。そして、季節の果物とシロップを添えたヨーグルトも大好きです。毎朝、欠かさずヨーグルトを食べていますが、この時季はとびきり贅沢に。 庭の秋の恵みに感謝しながらいただきます。
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みんなの庭

【夏の収穫の楽しみ】自家製ミニトマトの簡単レシピ
5月に植えたミニトマトの収穫 眩い陽射しが照りつける盛夏。 庭のテラスでは、5月に鉢植えしたミニトマトが収穫を迎えます。 植えつけから約3カ月、10㎝ほどだった苗はわたしの背丈まで成長し、左右に大きく広げた葉は、ダイニングの窓辺で陽射しを遮る緑のカーテンに。つやつやの実は、どうしても房採りしたくて、ひと粒ひと粒が真っ赤に熟するまで今か今かと待っていました。 とはいえ、いざ収穫するとなると、嬉しさと同時に、宝石のように愛らしいミニトマトが何だかもったいなくてちゅうちょしてみたり……。こんなふうにワクワクドキドキするのも、日々目をかけながら育ててきたからこそ。ほんのささやかな収穫だけれど、ハサミを入れた瞬間にフワッと立ちのぼる青臭い香り、太陽の恵みがたっぷり詰まった瑞々しいミニトマトの重みに、歓びが一気に溢れます。 ひと手間かけてドライトマトに 採りたてのミニトマトは、何といってもその場でつまみ食いするのが一番美味。でも、せっかくなので、長く楽しめるようにドライトマトにします。つくり方は、ヘタを取ったトマトを半分に切り、切り口を上にしてオーブンシートの上に並べます。 120℃に温めておいたオーブンで約45分間焼き、粗熱が取れたら煮沸した清潔な保存瓶に入れ、かぶるくらいのオリーブオイルを注ぎます。とても簡単ですが、そのお味はトマトの旨味がギュッと詰まって驚くほど濃厚。パスタやブルスケッタに、シンプルにモッツァレラチーズに添えるだけでも十分美味しくいただけます。 フレッシュバジルで自家製ジェノベーゼソースづくり そしてもう一つ、ドライトマトと合わせてつくりたくなるジェノベーゼソース。バジルもミニトマトの苗と同じ時期に鉢植えしているので、盛夏にはモリモリに。こちらも、つくり方はとっても簡単です。 朝採りしたバジルの葉を洗い、よく乾かします。フードプロセッサーにオリーブオイルと塩、ニンニクとクルミ(または松の実)を入れ攪拌します。バジルの葉を加えて、再び攪拌したらでき上がり。市販のものより風味豊かで、俄然食欲をそそられます。煮沸した保存瓶に小分けして冷凍しておくと鮮度と風味が保たれ、欲しい時に重宝します。パスタやラタトゥイユ、肉や夏野菜のソテーの調味料として、わが家の夏に欠かせません。 ドライトマトとジェノベーゼソースで手づくりPIZZAを 自家製ドライトマトとジェノベーゼソースができたら、家族も大好きなPIZZAをつくります。ピザ生地は、前夜につくって冷蔵庫でゆっくり一次発酵。翌日、時間を見計らって冷蔵庫から出し成形をします。ピザ生地は、一次発酵のみでよいので、短時間ででき上がるのも嬉しいですね。 トマトソースとドライトマト、ジェノベーゼソース、モッツァレラチーズをのせたら250℃に予熱しておいたオーブンで約8分焼きます。仕上げに、フレッシュバジルの葉と房採りミニトマトをトッピング。とてもシンプルなPIZZAですが、トマトの旨味と新鮮なバジルの風味、チーズのコクがジュワッと口の中で広がります。 木漏れ日のテラスで汗をかきながら、夏の太陽とささやかな収穫に感謝していただきたい、とっておきのPIZZAです。



















