おもだに・ひとみ/鳥取県米子市で夫が院長を務める面谷内科・循環器内科クリニックの庭づくりを行う。一年中美しい風景を楽しんでもらうために、日々庭を丹精する。花を咲き継がせるテクニックが満載の『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(KADOKAWA)が好評発売中!
面谷ひとみ -ガーデニスト-
おもだに・ひとみ/鳥取県米子市で夫が院長を務める面谷内科・循環器内科クリニックの庭づくりを行う。一年中美しい風景を楽しんでもらうために、日々庭を丹精する。花を咲き継がせるテクニックが満載の『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(KADOKAWA)が好評発売中!
面谷ひとみ -ガーデニスト-の記事
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ガーデンデザイン

秋は“仕込み”が9割。今買って、10月以降に植える春の球根7選
春球根をいま買うべき理由(9月〜) 流通量が少なめのフリチラリア・ウバブルピス。黄色い縁取りと茶紫の壺形が特徴。探せば買えるが、早い者勝ち。 春咲き球根は、ネット販売も店頭も9月〜10月初旬が品種のバリエーションと在庫が充実しています。特に人気色(ワインカラーやブルー系)や人気形状(フリル咲きなど)、流通量が限られる原種などの珍しい品種は早い者勝ちです。 同一品種で揃えて列植したい場合などは、早めのまとめ買いが必須。この小道で50〜60球植えています。 また、群植で春にダイナミックな景色を演出したい場合も、球根数=景色になるので、早めにお目当ての球根をまとめ買いしておきましょう。お得なまとめ買い割引などのサービスを受けられる場合もあります。 密閉厳禁! 球根は呼吸しています 通気性のよい状態で植え時まで保管を。 球根の「買い時」と「植え時」には、ズレがあることが多いです。植栽適期(後述)まで劣化させないよう、購入後の球根は通気性のよい紙やネット、麻などの袋に入れて、風通しのよい冷暗所で保管しましょう。ビニール袋などに入れておくと、結露してカビが生えたり腐敗してしまいます。球根は生きて呼吸しているので、密閉や高温、湿気は厳禁です。 早植えNG!「冷えた土+湿度」で発根スイッチON! 球根の生育サイクルは「休眠→発根→冬越し→開花」という流れです。店頭の球根は「休眠」状態で、地温10〜15℃の土に入れ、水分がプラスされると「発根スイッチ」が入ります。地温が高すぎると病原菌が活発化して球根が腐敗したり、徒長の原因となります。逆に遅すぎると根張り不足になることが。 面谷さんの庭がある鳥取県米子市では、12月初旬に球根の植え時を迎える。 植え時は「最低気温が15℃が1週間以上続いたら」。その条件下では地温も安定して10〜15℃になると考えてよいでしょう。チューリップ栽培のプロ「富山県花卉球根農業共同組合」は、紅葉の見頃を植え時の目安にすることを推奨しています。気温で考えるより、周囲の紅葉を目安にすると分かりやすいですね。高冷地は季節が前倒し、沿岸の暖地はさらに遅らせてOKです。 【球根成功ポイント】今は買い時→すぐ植えない→紅葉の見頃に植える 失敗しない植え付け5カ条 1. 排水最優先:球根は呼吸していると述べたとおり、球根は空気を必要とする器官です。水に浸かった状態では、呼吸ができずに一気に弱るので、排水性のよい環境に植えましょう。軽く盛り土をしたり、砂利やパーライトを混ぜることでも排水性をよくすることができます。鉢の場合は、底に軽石+水はけのよい培養土で植えましょう。 2. 深さ:球根の高さの2〜3倍(アネモネは塊茎なので浅めでもOK)。 球根用の穴掘りを使うと、ピンポイントで穴があけられて便利。 3. 向き:尖ったほうを上(アネモネは平らな部分を下に)。 4. 肥料:球根は自前の栄養タンクを持っており、発根から芽出しまでは球根内部のデンプン&栄養でまかなえます。むしろ、発根時に肥料が多いと根が肥料焼けしたり、腐敗や葉だけ茂って花芽がつかないなどのデメリットが出やすくなります。元肥は控えめ、芽出し後に緩効性肥料少量 or 薄め液肥をあげるのがポイントです。 5. 植えっぱなし可否:ムスカリ/原種系チューリップ/スイセンは◎、大輪チューリップは翌年咲きづらい。 球根植え付けの早見表(目安) 種類深さ日照植えっぱなしチューリップ6~10cm(球根の高さの2〜3倍)日なた△(掘り上げ推奨)原種系チューリップ6~8cm日なた〜半日陰、やや乾き気味◎アネモネ(塊茎)3~5cm(浅め)明るい日陰〜日なた△フリチラリア(小型種)8~10cm日なた、水はけ命△ムスカリ5~7cm日なた〜半日陰◎スイセン8~12cm日なた〜半日陰◎チオノドクサ3~5cm日なた〜半日陰○ 7種ミニガイド(買い方・植え方・合わせ方) 1. チューリップ(定番の主役) 買い方:遅咲き・早咲きがあるので、一斉開花で豪華演出するか、リレー咲きで長く咲かせるか、開花時期を意識して。群植設計なら同品種で数を確保。 植え方:深さ6〜10cm。球根の向きに注意。 合わせ方:株元に同系色のパンジー・ビオラを合わせると上品。 2. 原種系チューリップ(自然風の名脇役) 買い方:‘リトルビューティー(赤)’や‘タルダ(黄色)’などいくつかを組み合わせて群植すると愛らしい。 植え方:深さ6〜8cm。水はけを好むので自然石などで囲んで盛り土するとよい。 合わせ方:草丈の揃う極小輪ビオラと相性よし。 3. アネモネ・フルゲンス(鮮やかな前景に) 買い方:山野草店などで苗が入手可能。 植え方:深さ3〜5cmの浅植え、平らな面を下に。塊茎は一晩吸水で発芽安定。 合わせ方:シレネ‘スターリードリーム’などの小花と好相性。 4. フリチラリア(繊細模様で上級感) 買い方:小型種(ウバブルピス、メレアグリスなど)からが挑戦しやすい。 植え方:深さ8〜10cm。砂利や軽石を混ぜ、水はけを徹底する。 合わせ方:白花系+ブルー系で“静かに映える”小景づくり。 5. ムスカリ(超丈夫! 群植で映え) 買い方:白や淡青を混ぜると上品。大量まとめ買いがおすすめ。 植え方:深さ5〜7cm。1穴に10〜15球まとめて植栽。帯状植えや点々群植で。 合わせ方:どんな花とも似合う。 6. スイセン(先陣の光を呼ぶ) 草丈約30cmの八重咲き・房咲きスイセン。 買い方:大輪〜小輪、香りの有無で決める。 植え方:深さ8〜12cm。植えっぱなしOK。 合わせ方:ムスカリや原種系チューリップなどで段差を。 草丈15cm程度の小型原種スイセン・バルボコディウム。 7. チオノドクサ(極早春を知らせる星形花) 買い方:他の原種系小球根とともに購入するのがおすすめ。 植え方:深さ3〜5cmの浅植え。小道の縁・樹木下で小群植に。 合わせ方:クリスマスローズやムスカリ、クロッカスなどと開花タイミングが重なりやすい。 写真で学ぶ「配色と配置」実例 鳥取県米子市でクリニックの庭を丹精する面谷ひとみさんとガーデナーの安酸友昭さんの植栽例から、配色と配置をひもといていきましょう。 庭に青いビートを刻むムスカリの点状群植 【配置の役割】青いムスカリを“点々の小さな塊”で複数配置。視線を「手前→奥」へ誘導し、庭に奥行きと動きが生まれている。 【小さな塊の大きさ】1塊あたり7〜15球程度(直径25〜35cm目安)。“点”に見える最小限のまとまりなので、密度がスカスカにならず青が際立つ。 【間隔】塊と塊は60〜120cmほど離して、等間隔すぎないランダム配置で自然なリズム感を。 【色の効かせ方】青は春庭の焦点色。黄色のスイセンやピンクのチューリップ、白小花(デージーなど)の中でコントラストの芯になり、全体の色を引き締める。 【高さバランス】ムスカリ(低〜中景)の“点”を、中〜高のチューリップや宿根草が囲う三層構成。低い青点→中高の花へ段差がつき、雑然としない。 【維持管理】花後は葉が黄変するまで切らない。毎年増やしたい場合は、塊の外周に3〜5球ずつ足して“広がる点”に。 2色咲きチューリップの2段レイヤー花壇 【配置の役割】濃いワインカラー×白のチューリップ25〜30球を、花壇の縁に沿って帯状に配置しつつ、前後にずらしながらゆるくランダムに植栽し、リズム感を演出。 【前後2段のレイヤー】花壇は高さ30cmほどの高低段差。前後2段のレイヤー構成で立体感を。 【間を埋める一年草】ランダムに配置されたチューリップの間をパンジー・ビオラで埋めて、花姿のコントラストを強調しながら、土が見えないよう緑の密度感をアップ。 【色のまとめ方】ワイン×白+渋めアプリコット。強い色のチューリップの間を淡色ビオラで埋め、色数を抑えて雑然とさせないよう工夫。 【次シーズンのバラとの共存】次シーズンを彩るバラの株元の空きに球根を差し込み、春だけ立ち上がる主役に。初夏以降はバラが場所を引き継ぎ、庭の見どころをバトンタッチ&ロングシーズン化に成功。 真似しやすい実践レシピ(m²あたりの目安) m²あたりの目安:チューリップ25〜35球、ムスカリ40〜60球。寄せ植えや帯植えは“塊で置く”と絵になる。 株元は一年草:ビオラ(同系色or白~渋色・淡色)、アリッサムなど。 アクセント色:ブルー系(早咲きのデルフィニウム‘チアブルー’、ネモフィラなど)を株間に配植。 背景:宿根草や低木の株元を緑の壁として活用。 球根ガーデニングスケジュール 9〜10月:買い時…今が最も選べるタイミング。色・テーマを決め、必要数を確保。 10〜11月:植え時…地温が下がってから、周囲の紅葉を目安に。植え付け直後のみたっぷり灌水。 2〜3月:仕上げ…徒長防止に日当たりを確保、薄めの液肥を施肥。 球根ガーデニングQ&A Q. 掘り上げは必要? A. 大輪チューリップは、葉が黄色になるまでたっぷり栄養を補給させてから掘り上げ、冷暗所で保管すると、来年も咲かせられます。植えっぱなしでも咲くことはありますが、前年より花が小さくなったり、同じ色で咲かないことがあります。ムスカリや原種系チューリップ、スイセンなどは植えっぱなしでOKです。 Q. 半日陰でも咲く? A. 咲きはしますが、花数は日なたより減る可能性があります。落葉樹の下は早春は日が差すため相性◎。 Q. 肥料は? A. 元肥は控えめ、芽が上がってから少なめの追肥が安全。 今日からすべき球根ガーデニングのアクション 色テーマを決める(主役色+つなぎ色)。 必要数を逆算(m²:チューリップ25〜35球、ムスカリ40〜60球)。 今、球根を確保。紅葉を目安に植える。ビオラなどの同色苗を予約すると準備万端。 まとめ|この秋の球根ガーデニングの“正解手順” 今は買い時。人気色・サイズは早い者勝ち。保管は紙袋+風通しのよい冷暗所で。 植え時は焦らない:最低気温15℃未満の日が5〜7日続いたら本格GO(鉢植えは3日でも可)。 排水最優先:盛り土・軽石・粗砂で“湿るけど溜まらない土”に。 元肥は控えめ(もしくは無し)。芽が動いてから少なめに追肥。 深さの基本:球根の高さの2〜3倍/球根1個分。 一括作業でOK:スイセンやムスカリも、チューリップなどと同タイミングでまとめて植えて問題なし。 配置のコツ:○ チューリップ=帯×ランダムで流れを作る。○ 小球根=点状群植で庭の“リズム”を刻む。 合言葉は——「今は買い時、植えるのは“冷えてから”」。 木々の葉が色づき、夜がひんやりしてきたら、いよいよ仕込みの本番です。来春の景色は、この秋の数時間で決まります。さあ、あなたの“春の色”を仕込みましょう!
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宿根草・多年草

今が買い時! 初夏の庭を彩る“魔法の花”アリウム|プロが教える植え付け方と品種選び
初夏の庭を彩る、魔法のような花アリウムの魅力 白色のバラやポピーと共に、白花のアリウム‘ホワイトジャイアント’を。 初夏の庭に突如現れる、大きな球状の花。紫や白の花玉がすっと立ち上がる姿は、まるで舞台にスポットライトを当てたかのように、庭全体をドラマチックに変えてくれます。その花の名は「アリウム」。ネギやニンニクの仲間でありながら、華やかな観賞用植物として世界の名園では必ずといってよいほど取り入れられています。 庭を立体的に演出するアリウム アリウム‘パープルレイン’の紫色が目を引く初夏の庭。 「アリウムの魅力は、なんといってもオーナメントのような丸いフォルムと高さです。すっと伸びた細い茎の上に、ちょうど目線の高さで花が咲くので、狭い場所にたくさん植えても圧迫感がなく、スッキリとした印象を与えてくれます」と話すのは、庭のオーナーの面谷ひとみさん。 ここはクリニックの患者さんや職員の癒やしのための庭で、待合室からもよく花姿が眺められるアリウムは、庭に欠かせない存在と話します。 アリウム・クリストフィーや宿根草で小径を彩って。 「開花時期が少しずつ異なる早咲き種から遅咲き種までを揃えることで、5〜6月の庭をリレーのように彩ることができるのも魅力。ギガンチウムのように120cmくらいになるものもあれば、40〜50cmで咲くクリストフィーなどバリエーションがあるので、さまざまな演出が楽しめます」 花色は紫が代表的ですが、白や淡いピンクもあり、組み合わせる植物によっても庭の雰囲気をぐっと変えてくれます。 つぼみが開き始めの淡い紫色のグラデーションも魅惑的。 アリウムの植え付け方|プロに聞くコツ ところどころ2球1組にしてリズムを 自然な群生に見せて庭に溶け込ませるようにアリウムを植栽。 この庭では、アリウムを自然な景観をイメージして不規則に配置。球根の植栽は、面谷さんと一緒に庭づくりをするガーデンデザイナーの安酸友昭さんが担当します。 「球根を植え付ける際は、開花姿を想像しながら自然に見えるよう不規則に配置します。ところどころ、2球を1組にして植え付けると、心地よい変化がつきますよ」(安酸さん) 直線的に並ばないように、前後左右で少しずつ配置をずらしながら、1球または2球を植え付けることでリズムが生まれ、庭の手前から奥まで視線を誘導します。 球根の大きさの3倍の深さで植え付ける アリウム‘ホワイトジャイアント’、‘マウントエベレスト’、ニグラムなどの球根。花の大きさによって球根の大きさも異なる。Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 球根の植え方にも工夫があります。普段は球根を傷つけないように、宿根草を植えた後に球根を加えることが多いそうですが、アリウムの場合は逆。というのも、アリウムは球根が大きく、深植えするからです。例えば、アリウム・ギガンチウムや‘ホワイトジャイアント’などの球根の直径は7〜10cm。植え付けの深さはその約3倍が基本ルールなので、深さ20〜30cmが理想です。 「ですから、アリウムの球根を先に植え付けてから、その後に宿根草を植え付けます。4寸ポット(直径約12cm)程度の宿根草苗なら、アリウムの真上に植え付けても、根鉢が届くのは10〜15cm程度なので、球根を傷つける心配はありません」 植え穴は球根の3倍の深さ。Mariia Boiko/Shutterstock.com 30cmの植え穴というと、バラ苗を植え付けるときと同等の深さになり、掘るのはそれなりに骨が折れる庭仕事です。 「でも、周りにはふかふかの土がたくさん出るので、その土を使えば後から植え付ける宿根草はとても植えやすく、結局は効率的なんですよ」と安酸さん。一見、大変そうに見える作業も、次の植栽を助ける準備になっているというわけです。 球根の買い時と植え時には時差あり! アリウムの球根は店頭に並ぶのが9月頃ですが、植え付け適期は11月以降。いざ植えようと思ったときには売り切れてしまうことも多いので、気に入った品種は早めに確保しておきましょう。 ただし、保管には注意が必要です。庭主の面谷さんは「一度、買った球根を密閉容器に入れてしまい、全部腐らせてしまうという大失敗をしました」と振り返ります。球根は休眠中でも呼吸しているため、密閉すると湿気と熱がこもり、カビが発生しやすいのです。特にアリウムは大球根なので、蒸れやすく腐敗リスクが高め。 早めに手に入れた球根は、紙袋やネット袋に入れて、涼しく風通しのよい場所で保管するのが安全です。 アリウムの球根の正しい保管方法 球根はネットに入れて通気性がよく涼しいところで保管を。Reniar Ka/Shutterstock.com 風通しのよい涼しい場所に置く(北向きの玄関や納戸など)。 紙袋やネット袋に入れて通気性を確保。 直射日光や湿気を避け、20℃以下を目安に。 絶対に「密閉容器」に入れたり「ビニール袋の口を閉じたまま」にしないこと。 暖冬を考慮して適切な時期に植え付けを 1月に植栽してもバラと美しい共演を果たすアリウム。 一般にアリウムの球根は11月に植え付けるとされていますが、近年の暖冬傾向では11月も最高気温が20℃を超える日が月の1/3以上を占めることも珍しくありません。気温が高い時期に植えると土中で蒸れやすく、球根が腐るリスクがあるため、地温が10℃を下回ってから植えるのが安心です。 そこで、面谷さんは「しっかり寒さが定着してから植えたほうが安全」と考え、1〜2月に植え付けることも多いそうです。アリウムの強健さゆえ、遅植えでも十分に開花してくれると言います。 早咲きから遅咲きまで品種の選び方 アリウムには品種によって5月下旬から咲き始めるものや、7月まで彩ってくれるものなど、開花期に1カ月半近くの差があります。この開花期の差を意識して入れることで、長期間にわたり、庭にオーナメンタルなアリウムの彩りをもたらすことができます。 5月下旬、草丈の高いアリウムとバラの共演する庭が待合室からよく眺められる面谷内科・循環器内科クリニック。 「この庭では、紫花のクリストフィーや‘パープルレイン’から始まり、ギガンチウム、白花の‘マウントエベレスト’、さらに‘ホワイトジャイアント’と続き、最後は2m近くに育つ‘サマードラマー’が6月下旬から咲き誇ります」(面谷さん) また、球根が植えっぱなしでよいものと、植えっぱなしだと土中で腐ってしまうものなど、品種による特性に違いもあるといいます。 「山陰は一年を通して雨が多く夏も暑いせいか、多くは植えっぱなしにしておくと、土中で球根が腐ってしまい、翌年咲くことはありません。しかし、‘レッドモヒカン’と‘サマードラマー’は、この庭では植えっぱなしのまま数年間は花を楽しませてくれていますね」(面谷さん)。 【主な開花順(早咲き → 遅咲き)】 アリウム・クリストフィー(Allium christophii) 5月下旬〜6月初旬草丈約50cm花径20〜30cmの星形の花が球状に集まる。比較的早め。植えっぱなし不可 アリウム‘パープルレイン’(Allium ‘Purple Rain’) 5月下旬〜6月初旬草丈80〜100cm‘クリストフィー’と同じ頃〜やや後。濃紫色で花数が多く、切り花にも向く。植えっぱなし不可 アリウム・ギガンチウム(Allium giganteum) 6月初旬草丈約120cm典型的な大玉アリウム。植えっぱなし不可 アリウム‘マウントエベレスト’(Allium ‘Mount Everest’) 6月初旬〜中旬草丈約120cm白花品種。ギガンチウムよりわずかに遅れることが多い。植えっぱなし不可 アリウム‘ホワイトジャイアント’(Allium ‘White Giant’) 6月中旬草丈約150cm大型の白花種。‘マウントエベレスト’より草丈が高く、開花も少し後。植えっぱなし不可 アリウム‘レッドモヒカン’(Allium ‘Red Mohican’) 6月中旬草丈80〜100cm濃い赤紫で丸い花球の上部に、白い突起が房のように伸びる独特の花姿。植えっぱなしで数年OK アリウム‘サマードラマー’(Allium ‘Summer Drummer’) 6月下旬〜7月草丈180〜200cm最後に咲く超大型品種。植えっぱなしで数年OK アリウムの手入れのポイント アリウムは球根に栄養をたっぷり蓄えているため、基本的に丈夫で適期に植え込めばすくすく育ちます。ただし、芽吹いてから草丈10〜20cmになる春の頃には、ナメクジなどが先端をかじって食害をもたらすことがあります。そのため、面谷さんはベニカXガードやオルトランなどで対処していると言います。「また、見つけたときはビニール手袋をして手で取り除いていますね。20cmより高くなってしまえば、病害虫の被害にあうこともなく、丈夫に育ちます。草丈が高くなっても風に倒れることなく、支柱を立てる必要がないのも楽ですよ」(面谷さん) アリウム・クリストフィーのタネ姿。 花の色が褪せてきてもその後のフォルムが彫刻的で面白いので、そのまま庭に残して楽しめるのもアリウムの魅力。特にクリストフィーは星形のシルエットがユニークで、庭のよいアクセントに。「その後、植えっぱなしでOKの‘レッドモヒカン’と‘サマードラマー’以外は、下葉が枯れてきたら抜き取ります。茎を持って引っ張るとスルッと抜けるので、植える時より断然楽ですよ」(面谷さん) アリウムの球根は夏に葉が完全に枯れてから掘り上げ、涼しく風通しのよい場所で保管すれば翌年も植えることができます。ただし、ギガンチウムなどの大型品種は年々花が小さくなったり咲かなかったりすることも多いため、確実に楽しみたい場合は新しい球根を補充するのがおすすめです。小型のアリウムは比較的自然分球しやすく、毎年花を見せてくれます。 花合わせで広がる楽しみ アリウムは球根がやや高価なので、効果的に使いたいもの。植える場所を絞って集中的に植栽し、見せ場をつくると、コストを抑えながら印象的に。大玉品種を主役に据え、小型種や下草を添えることで、高低差のある景観になります。また、バラや宿根草と組み合わせることで、ロマンチックにもシックにも表現できるのが魅力です。 「アリウムって、ほかのどんな花にも似ていない個性があるので、どの花と合わせても似合うところも好きなんです。組み合わせる花を変えることで、毎年違う表情を楽しんでいます」と面谷さん。面谷クリニックでのアリウムの花合わせを見てみましょう。 アリウム・クリストフィー×バラ‘スーブニール・ドゥ・ドクトル・ジャメイン’ ×シノグロッサム アリウム・クリストフィー×ダイアンサス‘グランズフェイバリット’ アリウム‘マウントエベレスト’ ×デルフィニウム‘チアブルー’ アリウム‘パープルレイン’ ×バラ‘プリュム’ アリウム‘ホワイトジャイアント’ ×バラ‘ウインチェスターキャシードラル’ ×バラ‘ヴァネッサ・ベル’ 憧れのアリウムの庭、あなたも挑戦してみませんか アリウムは庭に高さと動きを与える“魔法の花”。植え付けの工夫や品種の組み合わせ次第で、初夏の庭をオーナメントのように彩ります。丈夫で手間もかからず、それでいて印象的な景観を生み出してくれるのが魅力です。今の時期に球根を確保して、秋に植え付ければ、来春には憧れのアリウムの庭が広がります。ぜひ挑戦してみてください。
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寄せ植え・花壇

【1日で完成!】初心者でも失敗しない“大人パステル”のロマンチック寄せ植えアイデア5選
永遠の憧れ…ふんわり大人パステルの寄せ植えの秘密 ふわっと優しい色合いの花々が咲き群れて、まるで花園のようなロマンチックな雰囲気の寄せ植え。自然美の中に「プロの仕事感」が漂う組み合わせですが、あなたにもこんな寄せ植えが作れます! そのためには、まずこの寄せ植えがなぜ美しいのか、「美しさの理由」を知ることが大切です。美のありかを一緒にひも解いていきましょう。 寄せ植えの基本「色合わせ」「高さのリズム」「自然な広がり」 この寄せ植えのポイントは「色合わせ(テーマカラー)」「高さのリズム」「自然な広がり」です。そして、これらの3項目を次のようなルールで成功に導いているのが、この寄せ植えの美しさの理由です。 ★色合わせ→ピンク〜紫系を中心にパステルトーンで統一 ピンク〜パープル系の花をセレクト。左/フロックス‘チェリーキャラメル’ 右/シザンサス ★高さのリズム→「3段階(高・中・低)」の高さになる植物を用意 ★自然な広がり→あふれる花を手前に垂らす 横に広がって生育するヒナソウは、鉢からあふれ咲くように鉢縁に配置。 プロの技も、じつはコツはシンプルです。これら3つのルールに従えば、あとは好きな花を自由に選ぶだけ。鉢内での配置も難しく考えなくてOK。鉢縁に向かって草丈が低くなるように植えれば大丈夫です。むしろ、少し不揃いくらいがナチュラル。はみ出したり、揺らいだりするのが魅力です。完璧に整えようとしなくても、花たちが自分の居場所を見つけてきれいになっていくのが寄せ植えの面白さ。あなたも、まずは1つのテーマカラーを決めて、自由に植えてみて! 左は植栽直後。右は20日後。 ◾️鉢サイズ/φ68×H55cm ◾️花材/ペチュニア‘あずき’、スカビオサ、フロックス‘チェリーキャラメル’、シザンサス、デルフィニウム、ヒューケラ、ヒナソウ、ブラキカム 【寄せ植え初心者つまずきポイント】どの花を選べばいいの問題を解決! 初心者は「並んでいるもの全部がかわいい」で迷子になりがち。何を基準に選んでいいか分からないときには、「好き」を最優先に! 園芸店に並んでいるたいていの花苗は、日なたでよく育ちます。もちろん、植物ごとの細かい好み(日陰好き・水好き・乾燥好きなど)は存在しますが、寄せ植えでは隣り合わせたら育たないというものは「ない」と思って大丈夫です。心配な場合は園芸店のスタッフさんに“これは日なた向きですか?”と聞けばOK。あとは“好き”という気持ちを信じて、楽しんで植えてみましょう。 庭の主役になる大人上品ブルーの大鉢寄せ植え この寄せ植えも前述の3つの項目と同様、テーマカラーを青紫&白色に絞っています。縦に「スラッ」と伸びるサルビアを中央に、サイドに「フワッ」と自由な草姿で伸びるフロックスを、鉢縁にロベリアやブラキカム、バーベナを植栽して「こんもり」あふれ咲く自然な雰囲気にしました。寄せ植えでは「スラッ」「フワッ」「こんもり」といった擬態語を意識して植物を選んでみましょう。 【成功ポイントをおさらい】 ●青紫×白色で花色を統一! ●高・中・低の草花を鉢縁に向かって低くなるよう植栽! ●枝垂れる植物(ロベリアやブラキカム)を鉢の縁に植えて、自然に垂れさせる! パープルと白色がかすり状に入り混じる花色が個性的なフロックス‘シュガースター’。白花との相性も抜群。 ◾️鉢サイズ/φ70×H50cm ◾️花材/サルビア‘サリーファン’、フロックス‘シュガースター’、ブラキカム、ロベリア、バーベナ 花材はたった3種! ふわふわ✖️ピンク✖️グレーで大人ロマンティック 八重咲きのペチュニアとポリゴナム(ヒメツルソバ)、ピンクの斑入り葉のセリ‘フラミンゴ’の3種を組み合わせた、ピンクのワントーンコーデ寄せ植えです。グレーのローラ・アシュレイのスクエア鉢がシックで上品な雰囲気をプラスして、トータルで大人ロマンチックな雰囲気に。花材はピンクで揃えつつ、植物のフォルムの違いがお互いを引き立て合います。ワントーンコーデは花材選びが簡単で、初心者にもおすすめ。ふわふわ×ピンク×グレーは、大人ロマンチックの鉄板3条件。 ◾️鉢サイズ/W55×D18×H20cm ◾️花材/ペチュニア‘ホイップマカロン’、ポリゴナム、セリ‘フラミンゴ’ 【寄せ植え初心者つまずきポイント】色合わせが難しそう問題を解決! 色とりどりの花々が並ぶ売り場では、花色合わせに迷いがち。「センスがないと無理」「プロの見本のように見栄えよくできないのでは」と心配になるかもしれませんが、「ワントーンコーデ」は初心者でも必ず成功する鉄板ルール。「ワントーンコーデ」はテーマカラーを1色に絞り、フォルムの異なるものを選ぶのがポイントです。この寄せ植えの場合、テーマカラーはピンク。フォルムには以下のような違いがあります。 八重咲きのペチュニア→ふわふわ・丸くこんもり茂る ポリゴナム→ポンポン・這って枝垂れるように伸びる セリ‘フラミンゴ’→ツンツン・横に広がるように伸びる というようなフォルムの違いを意識すると、たった3種でも、まとまり感が出つつ、一つひとつの個性も生きて見応えたっぷり。売り場では華やかな花のほうにばかり目がいきがちですが、葉ものにもセリ‘フラミンゴ’のようなピンクの斑入りなど、おしゃれな植物があるので要チェック。 あふれる花がロマンチックな花カゴ寄せ植え 淡い紫色の八重咲きペチュニアと小花のクフェア‘ピンクシマー’、リーフ類を組み合わせた寄せ植えです。シンプルながら、花カゴから溢れ咲く姿がロマンチック。八重咲きのペチュニアが小花やリーフによって引き立てられ、主役と脇役の見どころがはっきりしているのが植物選びのポイント。 また、バスケットの容器も溢れ咲く花を引き立てる名脇役。バスケットは軽量で小ぶりなものが多く、ガーデンテーブルなどの上に飾るのにピッタリです。 ◾️鉢サイズ/W25×D17×H15cm ◾️花材/ペチュニア‘パニエ ラベンダー’、クフェア‘ピンクシマー’、アイビー、ハゴロモジャスミン‘ミルキーウェイ’、アイビーゼラニウム 【寄せ植え初心者つまずきポイント】どれくらい苗を植えればいいの問題を解決! 「苗はどれくらい詰めるの?」「あとから大きくなるんじゃない?」など、ガーデニング初心者には寄せ植えする際の苗同士の“適切な距離感”が未知数ですよね。もちろん、植物は生育するのでだんだん大きくなりますが、寄せ植えの場合はギュッと詰めて植えて大丈夫です。ポットから出した苗は、たいていの場合、土を1/4〜1/3ほど落として使ったり、場合によって株分けできるものは苗を細かく分割して配置したりします。写真のバスケットの容器では12株を植栽。 【寄せ植え初心者つまずきポイント】枯れたり乱れたりしそう問題を解決! 「最初はきれいでも維持できるか不安」「剪定とか必要なの?」と、初心者は何かと不安になりがち。でも大丈夫! 植物の栽培は、それほど難しいことではありませんよ。植物は基本的に土と水と太陽、そして風があれば育ちます。ですから、風通しのよい日なたに置いて、適切に水やりをしていればOK。基本的な寄せ植えの管理方法をご紹介します。 ◾️水やり/表土が乾いたら鉢底から流れ出るまで水をたっぷりやります。植えてある植物の数や種類、鉢の大きさで水の乾き具合は変わるので、観察することが大事。 ◾️花がら摘み/枯れた花を摘み取ることを「花がら摘み」といいます。枯れた花をそのままにしているとカビなどの原因になるので、見つけたら摘み取りましょう。 ◾️肥料/植えるときの土に元肥を施すか、元肥入りの培養土に植えます。その後は水やりの際に液肥を与えると元気に育ちます。頻度は製品によって異なるので、説明書をよく読み従います。 ◾️剪定/植物が生育して窮屈そうになってきたら、透かすように剪定したり、切り戻したりして形を保ちます。 ◾️病害虫対策/病害虫の多くの原因は風通しが悪いことによって発生するので、置き場所や剪定などによって風通しをよくし、植物を健康に育てるのが基本的な対策になります。発生してしまった場合は適用のある薬剤を用いて解決できる場合もあります。 ◾️植え替え/寄せ植えに用いる草花の多くは一年草なので、見頃はたいてい3〜4カ月です。上記の適切な手入れをしていても花が咲かなくなったら見頃の終わりです。次のシーズンの花苗で新たな寄せ植えを楽しみましょう。 彫像風の壁掛け鉢が主役のアートな寄せ植えシーン 植木鉢にはさまざまな種類がありますが、こんな彫像風のアーティスティックな鉢も。壁かけタイプなので、室内からも眺めやすく、庭のフォーカルポイントとしても効果的です。この場合は植物はごくシンプルに、1種か2種にとどめて鉢に目がいくようにするのが最適。 ◾️鉢サイズ/W33×D14×H38cm ◾️花材/インパチェンス、スイートアリッサム 【寄せ植え初心者つまずきポイント】どんな鉢を選べばいいの問題を解決! 「深さ・大きさはどれくらい必要?」「素材で育ちやすさが違うの?」と、初心者は鉢選びにもルールがあるのか悩みがちです。次の順番で考えると、どんな鉢がよいか、ぴったりのものが自ずと見えてきます。 石の壁に合わせて、グレーの鉢をセレクト。みずみずしい植物の色が引き立つワンシーン。 ① どこに置く?→置き場所に合わせたサイズを選び、背景や周りの色調に映える鉢色を選ぶと、寄せ植えのみならず、置いた場所全体が素敵な雰囲気のワンシーンになります。 テラコッタ製でデザインやサイズが豊富な英国のウィッチフォードの鉢の寄せ植え。 ② 大きさ・深さは?→一般に5号鉢(直径15cm)には3株程度の寄せ植えが可能。よく販売されているサイズは7〜15号鉢(直径21〜45cm)です。深さは最低15cm以上のものを選びましょう。鉢サイズは、まず置き場所に適していることを前提とし、以下のポイントを押さえて選びましょう。 *小さいものは水切れに注意。頻繁に水やりが必要になります。大きいものは水切れには強いですが、移動しにくいので定位置での使用を前提とします。 グラスファイバーと樹脂からなるFRP素材の鉢。 ③ 素材による違いは?→管理や扱いやすさに以下のような違いがあることを考慮して、好きなものを選びましょう。 ●テラコッタ・素焼き鉢/通気性、保水性のバランスはよいが、大きいものは重く移動が困難。色は茶系が多い。耐久性に優れる。 ●バスケット/内側にビニールを張って土がこぼれないようになっているので、水抜けのために内張りビニールを一部カットしたり、穴を開けてから使用。軽くて扱いやすく、比較的安価だが、耐久性は低めで寿命は1〜2シーズン。 ●FRPの鉢/テラコッタや素焼き鉢より軽く、耐久性に優れる。色のバリエーションがあり、デザイン性の高いものが多い。例/上記写真のようなローラ・アシュレイの鉢 ●釉薬のかかった鉢/基本的に雨のかからない場所か、室内向け。 まずはやってみよう! 明日の楽しみを自分の手で 寄せ植えに“絶対の正解”はありません。好きな花を好きなように組み合わせて、自分だけの1鉢を作ること——それこそがガーデニングの醍醐味です。日々変化していく寄せ植えは、明日が楽しみになる魔法です。最初の1歩は、小さな挑戦。でも、その1鉢が庭やベランダを彩り、日々の暮らしに喜びを運んでくれるはず。ぜひ、今日“好き”から始める寄せ植えにチャレンジしてみてくださいね。
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おすすめ植物(その他)

バラの美しさを引き立てる! 春〜初夏に植えたい草花リスト【初心者向け黄金コンビ10選】
ゴールデンウィークは庭づくりのベストシーズン みずみずしい緑を背景に次々に花が咲き、甘い香りにあふれる5月の庭。 ゴールデンウィークは庭づくりを始めるのにおすすめのタイミング。園芸店やホームセンターには、一年で最も多くの草花が店頭に並びます。なかでもこの時期は庭の主役となるバラが咲き始めて開花株が並ぶため、花の色や香りを実際に確かめながらお気に入りを選べます。 バラは上級者向けと思っている方が多いかもしれませんが、じつは近年の品種は育てるのに苦労しないものがほとんど。というのも、新品種の開発において「病気への耐性」は必須条件で、新しい品種は「丈夫で育てやすい」というのが今のバラのスタンダードなのです。もちろん、品種によりオールドローズにも丈夫で魅力的なものがたくさんあります。 庭づくりにバラがおすすめの理由 ピンクのバラはオールドローズの‘ジャック・カルティエ’。 バラは1株あるだけで、庭の雰囲気を一気に格上げしてくれる存在です。春から初夏にかけて咲く花は、香りも姿も華やかで、まるで庭に物語が生まれたような特別な空間をつくってくれます。また、バラは春だけでなく繰り返し花を咲かせるものや、秋にはシックな表情で魅せてくれるものもあります。初めてのバラ選びで迷ったら、次の3つを意識してみてください。 初心者さん向け|バラ選びのコツ 半つる性でコンパクトにまとまる‘プリュム’(ピンク)と‘フレーズ’(赤)の華やかな共演。 初めてのバラ選びといっても、難しく考えなくて大丈夫です。大切なのは、次の3つ。あなたにぴったりのバラがきっと見つかりますよ。 育てやすさ/病気に強いとお世話のハードルがグッと下がり、庭づくりが楽しめます。また四季咲きか、春だけ咲く一季咲きかも確認しましょう。四季咲きは繰り返し何度も花が見られる一方で、咲くたびに花がら切りなどのお手入れが必要です。一季咲きのほうがお手入れの回数が少なくてラク。 花の好み/色や花形、香りなど、バラの個性は多彩です。ときめいたものこそ、あなたにピッタリ! 育てる場所に合うか/環境に合っていることが、育てやすさやバラ本来の魅力につながります。 【初心者でも安心】バラと合わせたい春〜初夏の草花10選 つるバラの株元をさまざまな草花が彩る庭のワンシーン。 単体でも美しいバラですが、草花と組み合わせることで「風景」が生まれます。バラだけでは単調になりがちなシーンも、花形や草丈の異なる草花が入ることで、奥行きやリズムが生まれ「庭景色」となるのです。また、草花の緑はバラの背景として、小花はバラの愛らしさをいっそう引き立てる脇役として活躍してくれます。さらに、草花が地表を覆うことで土の乾燥や温度上昇を防ぐ効果もあります。 バラと草花を組み合わせて、あなただけのローズガーデンを作ってみてください。効果別に組み合わせに最適な草花を、バラの庭づくり10年以上という面谷ひとみさんの庭から10種ご紹介します。 【縦ラインで庭にリズムをつくる花】 1. アリウム/球根植物・花色(白、紫)・草丈(品種による)10〜120cm アリウムの白花品種。ボールのように浮かんで光に輝き庭で目を引きます。 春から初夏にかけて咲き、丸く浮かぶ球体の花は庭をとても装飾的に彩ってくれます。バラのふわっとした株姿に対し、すっと伸びたアリウムの組み合わせは、庭の印象を引き締める効果もあります。乾燥気味の環境を好み、植えっぱなしでも数年は楽しめる丈夫な球根植物です。 花火を散らしたようなアリウム・クリストフィー。ともに咲く小花はシノグロッサム(暖地では一年草扱い)。赤いバラはつる性のオールドローズ‘スブニール・ドゥ・ドクトル・ジャメイン’。トゲが少なく扱いやすい。 2. ジギタリス/二年草(多年草)・花色(白、ピンク、オレンジ、黄、紫、茶、複色)・草丈(品種により)30〜100cm 壁を彩るつるバラと共演する草丈の高いジギタリス。 釣鐘形の花が縦に並んで咲くジギタリスは、英国のコテージガーデンのようなロマンチックな雰囲気を演出するのに最適。バラと組み合わせると、絵本のような物語性あふれるワンシーンが生まれます。半日陰でも育ち、草丈が高い品種はつるバラとの共演もOK。 近年作出されたハイブリッド・ジギタリスは、これまでのジギタリスと比べて開花期が長く、秋にも花が咲き大株に育つ。ピンクのバラは‘メアリー・ディレイニー’。 3. ラークスパー(チドリソウ)/一年草・花色(ピンク、紫、青、白)・草丈50〜100cm 縦に連なる花穂が特徴のラークスパー。糸のような細かい葉も繊細な雰囲気を生み出し、バラの名脇役として活躍してくれます。支柱を添えたほうがまっすぐ育ち、風で倒れにくくなり安心です。 サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’/宿根草・花色(紫)・草丈50〜75cm バラにはブルー系の花がほぼないので、この強烈な青紫の花を組み合わせることでドラマチックなシーンを生み出します。細い花穂状にもかかわらず、茎はしっかりと立ち上がり支柱は不要。シャープな紫のラインはモダンな雰囲気の演出にもおすすめです。 【株元をふんわり彩る小花系】 5. ダイアンサス‘グランズフェイバリット’/多年草・花色(赤、白、ピンク、黄、複色)・草丈約40cm 白にラズベリーピンクの縁取りが入る八重咲きの小花はバラを思わせます。シルバーグリーンの細い葉や茎も美しく、バラの下草にぴったり。開花期も長く秋まで花が咲きます。 6. ギリア・トリコロール/一年草扱い・花色(白、ブルー)・草丈40〜60cm 水色で縁取られた白色の小花が群れ咲き、可愛らしく繊細な雰囲気をつくってくれます。英語で「バードアイズ」とも呼ばれる黒い花心がおしゃれ。 7. アスペルラ/一年草・花色(青紫)・草丈約30cm 青紫のふわふわした小花が株を覆うように咲きます。株元からよく枝分かれして横に広がり、バラの株元をブルーのベールをかけたように彩ってくれます。 8. フロックス(一年草タイプ)/一年草・花色(ピンク、白、黄、複色)・草丈15〜25cm 左はベージュに花心がラズベリー色になる‘チェリーキャラメル’、右は‘クリームブリュレ’。密に咲く小花がバラの株元を優しく彩りながら、長期間咲き続けるので、庭に花の彩りを途切れさせません。日当たりと風通しのよい場所に植えれば、初心者でも育てやすい草花です。 バラの株元を彩るフロックスの小花が愛らしい。 【バラと一緒に咲いて華やぐ主役級の花】 9. シャーレー・ポピー/一年草・花色(赤、ピンク、白、複色) 風に揺れる薄い花びらのシャーレー・ポピーは、華やかで儚い雰囲気を一瞬で完成させます。直根性で根をいじられるのを嫌うので、ポット苗は根を崩さずそっと植えます。こぼれ種でも増えます。 光を透かす薄い花びらが魅力のシャーレー・ポピー。 10. クレマチス/宿根草・花色(白、赤、ピンク、紫、青、茶、黒、複色)・つるの長さ(品種により)20〜300cm以上 つる性と木立ち性があり、花形や花色も多種多様です。つるバラとつる性クレマチスの組み合わせは壁を華やかに彩る黄金コンビ。クレマチスは直根性で根をいじられるのを嫌うため、バラと組み合わせる場合は株幅を50cmほどあけて植えると、それぞれの管理がしやすいです。 草花選びのヒント【初心者向け】 バラとシャーレー・ポピーが共演する花壇。レンガの花壇の下にはこぼれ種で増えたエリゲロンが小花を群れ咲かせる。 バラと草花を組み合わせるとき、ちょっとしたコツを押さえるだけで、庭がぐっと自然で美しく見えます。 「ライン」を取り入れると、バラとの対比が美しいバラのふわっとした花や株姿に対して、空に向かって伸びるライン状の草花を組み合わせると、庭にリズムと立体感が生まれます。 「株元カバー」で自然な一体感をバラの株元に小花が広がると、足元からふんわりとしたつながりができ、より自然な景色に。 「色合わせ」は無理にそろえず、バラに似合う1色を選ぶだけでOK完璧に色を揃えようとしなくても大丈夫。「このバラにはこの色が似合いそう」と思った1色を選ぶだけで、庭に統一感が生まれます。 難しく考えず、「好き!」と感じた草花から始めて最初は直感でOK! 育てるうちに、自然と「自分らしさ」が見えてきますよ。 まとめ|バラと草花で、春の庭に“動き”と“光”を バラと草花の組み合わせで、春の庭はぐっと生き生きと輝きます。ふわりとそよぐ小花、すっと立ち上がる花穂、バラの優雅な花姿──。さまざまな草花とバラとの共演で、春の庭に動きや陰影が生まれ、素敵な庭景色が出来上がっていきます。 この春、花たちと一緒に、あなただけの庭時間を楽しんでみませんか? 小さな1歩から始めた庭づくりが、きっと未来に、美しい景色を届けてくれるはずです。
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宿根草・多年草

【実例でよく分かる!】花が咲かない、少ない…クリスマスローズの悩みを横山直樹さんが解決!〜Dr.横山のクリスマスローズ診察室〜
【診察①】環境は理想的…でもクリスマスローズが咲かないのはなぜ? 2020年の庭の様子。樹木の下で‘プチドール’がたわわに咲いて春爛漫の風景。 面谷さん:横山さんが作出されたクリスマスローズの‘プチドール’。数年前までは何十輪と花を咲かせ、圧巻の花姿から「まるでメガドールだね」と冗談を言っていたのに、数年前から数えるほどしか花を咲かせなくなってしまいました。このエリアは庭の南東で、落葉樹のウワミズザクラの下なので、クリスマスローズが好む「冬から春は日が当たり、夏は木陰」という好条件のはず。近くにバラも植わっているので、適度に肥料も効いているはずなんですが…。植えて7〜8年くらい経ちますが、寿命なんでしょうか? Dr.横山:クリスマスローズは限りなく寿命が長くて、40年以上も花を咲かせている株もあるくらいなんです。ですから、植えて7年の株が寿命ということはないし、栽培環境としても申し分ないですね。咲かないなあって思うようになったのは、去年が初めてですか? 面谷さん:いえ、ここ2〜3年くらいかな。 赤丸が2024年の‘プチドール’。 Dr.横山:なるほど。栽培環境もよくて、今までよく咲いていたクリスマスローズが咲かないなと気づいたとき、1年は様子を見てほしいんですよ。というのは、その時たまたま気候や環境の影響によって咲かないけれど、次の年はまたいつもどおりに咲く、というケースもよくあるんですよね。だから、1年はまずは見守ってあげて、次の年もまた咲かないということであれば対処する、というのが基本的な考え方です。 【Dr.横山のワンポイントアドバイス】 クリスマスローズが咲かない、花が少ないという場合、1年はそのまま様子を見ましょう。翌年は再び以前のように咲くこともあります。2年連続で咲かない場合は、原因あり! Dr.横山:このケースの場合、こういう状態になって2〜3年ということだから、たまたま咲かないんじゃなくて、何か原因があると考えましょう。ここは見たところ、5〜6㎡のエリアにウワミズザクラと‘プチドール’のほかにもクリスマスローズが数株、そのほかに球根類や草花も植わっているので、年数を経てそれぞれが生育して、手狭になってきている可能性が高いかもしれないですね。 面谷さん:そうなんです。クリスマスローズもこぼれ種でいつの間にか増えたし、鳥が落とした種子からホタルブクロもすごい増えちゃったし、1つのところにいろんな植物が多すぎるのかな。 Dr.横山:それが必ずしも悪いわけじゃないし、僕はこうやってクリスマスローズがほかの花と仲よく咲いているのはとっても好きですよ! ただ、ホタルブクロがすごい勢いで発芽しているのが気になるかな。とにかく、ちょっと掘り上げて見てみましょうか。 地植えのクリスマスローズの掘り上げ方 【Dr.横山のワンポイントアドバイス】 クリスマスローズは10年近く植えたままにすると、連作障害を起こすことがあります。2年連続で花が少なかったり、咲かなかった場合、また細かい葉ばかりになってきたら、株を掘り起こしてみましょう。株分けをしたり、違う場所に植え替えることで刺激が与えられ、再び元気に育ち始めます。 【診察②】根詰まりと競合植物が原因だった! ウワミズザクラの太い根が‘プチドール’の株の下に入り込んでいた。 Dr.横山:面谷さん、ほら、‘プチドール’を掘り上げた穴を見てみてください。ウワミズザクラの太い根っこが‘プチドール’の株の下に入り込んでいました。花が咲かなくなったのは、きっとこれが主な原因ですね。掘り上げた‘プチドール’の根っこにもホタルブクロの根がたくさん絡んでいるし、 ‘プチドール’が十分に根を伸ばせなかったんですね。 抜いた‘プチドール’の株を見ると、ほかの植物を避けるように、新芽が下へ潜りつつ横へ横へと出てきていた痕跡がありますね。ここでは十分な養分が得られないから、逃げるように株が新天地を求めて移動しようとしていたということです。 面谷さん:あらぁ、ここは窮屈だったんだ。気がつかず申し訳ないことをしてしまったなぁ。でも動かないと思っていた植物が、逃げようとして動くなんて大発見だわ。掘ってみるといろんなことが分かるものですね! ところで、この‘プチドール’はどうなりますか? もうダメなんでしょうか? 【How to】根詰まりのクリスマスローズの再生方法 掘り上げた‘プチドール’。赤丸で囲んだ白っぽい根は、新しい根。 Dr.横山:大丈夫! 私、失敗しないので! この‘プチドール’は、少ないけれどもまだ新しい白い根を出しているので、ひとまず鉢に掘り上げて夏は半日陰で養生させ、秋に植え直してあげましょう。僕がクリスマスローズのために長年研究して作った横山園芸のオリジナル培養土に植えておくと安心ですよ。水はけもよく、肥料もちも適度で、固すぎず柔らかすぎず、植物の根に優しい土です。掘り上げた株は根っこがダメージを受けているので、鉢上げの際は肥料ではなくて、「活力剤」をあげておくといいですよ。 掘り上げた‘プチドール’の、新芽が出ていた部分を株分け(本来株分けは秋がおすすめ)。鉢に植えて養生させることに。 面谷さん:秋には同じ場所に植え直していいですか? それとも別の場所のほうがいい? Dr.横山:同じ場所でもいいんですが、このままの状態ではなくて、一度大胆にこのエリアをリフォームしたほうがいいと思うな。というのも、年数が経ってウワミズザクラの根っこが張り巡らされているうえに、球根や宿根草の根も絡み合っているので。いわばこの植栽エリアは、盆栽の鉢の中のように根っこがギュッと締め固められている状態なんです。ですから、いったん樹木以外の植物を抜いて土壌改良をしたうえで、植物の数を減らして植え直してあげたら、また以前のようにたくさん花を咲かせるようになりますよ。 面谷さん:ああ、よかった! 庭ではたくさんのクリスマスローズを育てているんですが、「これは初めてサンシャインで買った株」とか「子どもが卒業した時に買った株」とか、どれも思い出があって大事にしているんです。この‘プチドール’にも「横山先生に助けてもらった株」というありがたい経歴ができました。とりあえず、秋まで鉢上げして療養入院ですね。私、元看護師なので、しっかりお世話させていただきます! 【診察③】日陰の庭では「控えめな咲き方」を楽しむのもアリ 面谷さん:先生、こちらの北の庭でも花がポツポツとしか咲かなくなってしまったんですが、ここも掘り上げて様子を見たほうがいいでしょうか。 Dr.横山:ここは見たところ、先ほどのエリアとは原因は別にありそうですね。まず、環境が先ほどの日なたの庭と全然違って、ここは日陰で立ってるだけでも寒いなぁ。 面谷さん:そうなんです。ここは建物の陰になる北側の庭で、日が当たるのは早朝の数時間で、10時くらいにはもう日陰になっちゃうかな。日陰すぎて、ここは無理なんでしょうか? 植えた当初は何輪も咲いていたのに、みんな1本立ちの可哀想なスタンダードみたいになってしまって…。 Dr.横山:大丈夫! 私、失敗しないので! 日陰ということもあるけど、朝日は浴びているわけですから、栽培環境としては悪くはないんですよ。ただ、ここは先ほどの日なたの庭と違って、土が痩せてる感じがしますね。ここはほかの場所ほど、肥料が足りていないんじゃないかな。ビオラやパンジーもほかのエリアと比べて、株が小さいですもんね。 面谷さん:先生のおっしゃるとおり! ここはバラとか宿根草をあまり植えていなくて、他の場所より断然肥料をやっていないんです。でも、春になるとサクラソウとか原種シクラメンとかエビネとかがポツポツ咲いて、その控えめな感じがかわいいんですよ。 Dr.横山:うんうん、僕もこの控えめに咲くクリスマスローズの感じもすごくいいと思ったんですよ。必ずしも、いっぱい咲かせることだけが、正解じゃないと思うんだよね。2〜3輪で控えめに咲いても、クリスマスローズってかわいいし、場所の雰囲気に合ってるならそれでいいと思うんです。だから、ここはこのままでもいいけれど、もしもうちょっと花を咲かせたいと面谷さんが思うなら、腐葉土や肥料を施して土を肥えさせましょう。 そうだな、ここはあと5cmくらい腐葉土や堆肥を重ねておくといいと思います。毎年、そうやって秋に定期的に腐葉土や堆肥、肥料を与えれば、もっと花つきがよくなるはずです。それから、これまではきっときれいにお掃除されていたんでしょうけど、このエリアにも落葉樹がいくつか植わっているので、秋の落ち葉を植栽エリアに寄せておくのも効果的ですよ。 夏は緑陰が涼しい北の庭。 面谷さん:なるほど〜。落ち葉を活用すればよかったんですね。今年からそうします! ここはほかのエリアより花は少ないんですが、雑木林のような自然な雰囲気が好きなんです。夏なんかは木陰がとっても涼しくて、ガーデニングの最中の避難所にしているんですよ。 Dr.横山:面谷さん、クリスマスローズにとっても、ここは夏の間の避難所として最適ですよ。さっき掘り上げた‘プチドール’みたいに、ちょっと生育が心配だなというクリスマスローズを養生させておくのにぴったりの場所ですよ。 面谷さん:それはいい考えですね! では、ここはクリスマスローズの保養所にすることにします! それにしても同じ庭の中でも、いろいろ環境条件が違って、咲かない理由も1つではないんですね。 【Dr.横山のワンポイントアドバイス】 日照不足の場所は、しばしばお世話が忘れられて肥料不足になっていることもよくあります。その場合、腐葉土や堆肥などで土壌改良をすることでクリスマスローズの花付きがよくなります。しかし、育て方の目標は必ずしも「たくさん咲かせる」ことだけではありません。その場所の雰囲気に合っていれば、花が少なくても魅力的に見えるものですよ。 【診察④】“葉ばかり茂る”のは古葉切り不足かも! 古葉切りをしたクリスマスローズ。見事な花つきの大株。 Dr.横山:あと、よく質問されるのは、葉っぱばかり茂って花が咲かないんです、というお悩み。これは古葉切りをまったくしていないと、そうなることがあるんですね。無茎種(多くは無茎種)は晩秋から冬にかけて、古葉を切るのがクリスマスローズの管理の基本です。切られる刺激でホルモンが働き、開花が促されるという仕組みになっているんですよ。 面谷さん:先生、いつ切ってもホルモンが働き、開花が促されるんですか? Dr.横山:そうそう、だから例えば夏に傷んだ葉をバンバン切ってしまうと、暑くて休眠しているクリスマスローズが動き出して、余計な体力を使って枯れてしまうことがあるから注意しましょう。基本的に古葉切りは11〜2月の間に行います。葉を切ることで株元にも日が当たり、寒いなかでも地温が上がってつぼみが伸びてくるんです。面谷さんの庭のクリスマスローズは、ちゃんと古葉切りがされていますね。 面谷さん:はい! 米子は1月になったらたくさん雪が降って作業ができないこともあるので、いつも12月までにせっせと古葉切りをしています。じゃあ今、春から新たに葉っぱが出てきて、5月はフサフサになるじゃないですか。それは新葉だから切っちゃいけないということですね。 【楽しむヒント】咲き終わりの花でブーケを作ろう! Dr.横山:そのとおりです。それが晩秋になったら「古葉」という扱いになるわけです。晩秋から冬になると、古葉が外側に倒れてくるので、全部切らなくてもいいですけど、株元5cmを残して切るといいですよ。米子のような雪の降る地域は、冬のガーデニングは寒くて大変なことも多いでしょうけれど、雪国ならではのいい花が見られるという特典もあるんですよ。日当たりのいい場所に咲いているクリスマスローズは、茎がとても太くて充実しているでしょう。これは厳しい寒さに耐えたからこそなんですよ。面谷さんはアレンジメントも得意だから、こういうしっかりした茎の花はブーケにもいいんじゃないですか。 朝一でクリスマスローズを庭から摘んで、ブーケを束ねる面谷さん。 面谷さん:そうなんです! というわけで、診察のお礼に、先生にブーケをプレゼントします! 庭のクリスマスローズを摘んで作ったブーケです。横山先生の「よしの」も入っていますよ。 Dr.横山:わぁ、なんて贅沢なブーケ! ありがとうございます! 4月はそろそろ花が咲き終わって色あせてくるので、そうなったら早めに花茎を切るのが翌年のためにもいいんです。もったいないと思うかもしれませんが、こうやってブーケにすると花の顔もよく見られていいですよね。クリスマスローズを育てている人はぜひ、4月はクリスマスローズのブーケを作ってみてくださいね。 クリスマスローズのブーケをもらったDr.横山、満面の笑み! 【まとめ】咲かない原因は1つじゃない! クリスマスローズが咲かない原因は1つではありません。今回ご紹介した以下の原因をチェックして、それぞれ適切に対処しましょう。 【地植えのクリスマスローズが咲かない主な5つの原因】 根詰まり 他植物との競合 栄養不足 日照不足 古葉切りの不足 そして、1年目は様子を見るのも大事。2年連続で花が咲かないときは、今回の面谷さんの庭のように“掘り上げてみる”のが原因判明の近道かもしれません。 次回は鉢植えのクリスマスローズのお悩みについてご紹介します。
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一年草

【今が買い時!】まるで青い妖精の庭…ネモフィラが彩る夢のガーデンの作り方
世界中の人が夢中になるネモフィラ・ブルー 国営ひたち海浜公園の「みはらしの丘」。Spyan/Shutterstock.com ネモフィラの最大の魅力は、幻想的なブルー。多くの人が心を奪われるこの青の世界が、茨城県の国営ひたち海浜公園にあります。ネモフィラといえばこの場所を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。4〜5月にかけて約530万株のネモフィラが咲き誇るここ「みはらしの丘」には、GW中だけで30万人を超える人々が訪れます。空と海、そしてネモフィラが一体となる絶景は、まさに「空の青に包まれる奇跡の場所」。「一生に一度は見たい風景」として毎年大きな話題を呼び、国内外の注目を集めています。 「みはらしの丘」の壮大なスケールとは異なりますが、その幻想的な美しさを、自宅のガーデンに再現できるのも、ネモフィラの魅力。光が差し込むと花びらがほんのり透け、庭全体がふんわりとした青のグラデーションに包まれます。春のやさしい青空を切り取ったかのようなネモフィラ・ブルーは、どんな庭にも清らかでロマンチックな雰囲気を添えてくれます。 ネモフィラってどんな植物? 繊細なブルーが魅力のネモフィラ。hasetetsu/Shutterstock.com ネモフィラは、別名「瑠璃唐草(るりからくさ)」とも呼ばれる一年草。やわらかなブルーの花びらが特徴で、春になると空のように澄んだ花が一面に咲き広がります。日本の平地では、例年4月中旬から5月上旬にかけてが見頃。草丈は10〜30cmとコンパクトで、グラウンドカバーや寄せ植えにもぴったりです。苗が出回るのはちょうど今頃、3月中旬〜4月上旬で、植えてすぐにキレイな風景が楽しめるのも魅力。手がかからず育てやすいので、ガーデニング初心者にもおすすめです。 ネモフィラの魅力を堪能するガーデンデザイン ネモフィラはどんな植物とも相性がいい春の名脇役 チューリップ‘アプリコットインプレッション’とネモフィラの共演。 国営ひたち海浜公園ではネモフィラが主役ですが、私の庭では脇役として活躍してくれています。ネモフィラのブルーはどんな花色とも相性がよいので、本当に便利。毎年、春にはチューリップを植えるのですが、何色のチューリップと合わせても上品になるのが、お気に入りの理由の1つです。草丈10〜30cmというサイズ感も、チューリップの株元を彩るのにぴったり。 チューリップ‘レモンシフォン’やイエロー系のパンジーとも相性抜群。 チューリップは前年の晩秋から冬にかけて植えたものが芽を出しているので、その間にネモフィラの苗を植え付けるようにします。あまり大胆に掘り返してチューリップの球根を傷めないように注意しましょう。ネモフィラの根は浅く広がるので、少し穴を掘って植え付け、上から盛り土をするような感じでもOKです。 季節をつなぐ役目を果たしてくれるネモフィラ 4月上旬の庭。ネモフィラがチューリップの脇役として活躍。この頃はネモフィラの草丈は20cm程度。 ネモフィラは庭の主役がチューリップからバラへと交代する際、間をつなぐ役目も果たしてくれます。私の庭がある鳥取県米子市ではチューリップは4月いっぱいまでで、バラはもう少し先、5月中旬以降に見頃となります。バラが見頃となるまでの1〜2週間、わずかな端境期が生まれるのですが、その間の庭の彩りをつないでくれるのがネモフィラです。 群植・連続植えでネモフィラ・ブルーを発揮 チューリップが終わった後、草丈が30cmほどになったネモフィラが庭を幻想的に演出。 3月中旬に植え付けたネモフィラは、5月初旬には草丈も株張りも30cmほどになっています。それが春風に揺れると、まるで「花の波」のよう。ネモフィラは花の一つひとつは繊細で小ぶりなため、1株だけでは“青”の印象が淡く、その魅力が最大限に発揮できません。複数株を一定の間隔で植え続けることで、視線を引く美しいラインや面が生まれ、ブルーの魅力が際立ち、あの「ネモフィラ・ブルー」が真価を発揮します。特に春先のガーデンは、宿根草のボリュームがまだ控えめなため、ネモフィラの連続植栽がとても映えます。 花壇の手前にネモフィラを連続植栽。 <植え方のコツ> ●この庭では小道の両側や花壇の縁に沿って連続的にブルーがつながるように、手前から奥までネモフィラを植栽。連続させることによって、景色の中に「青の流れ」を作るようにします。 ●ブルーのボリュームが出るように、1箇所に株間を10〜15cmとって3株程度を植えます。これを連続的に繰り返すと「青の流れ」として認識しやすくなります。 ●植栽帯や花壇の「手前」にネモフィラエリアを作るとブルーが目立ちます。これは抜く際の考慮でもあります。 1株では感じにくい“空を歩くような感覚”は、群れ咲くことで初めて生まれるもの。ネモフィラは「広がってこそ美しい」という特性を活かし、庭に青の物語を描くように植えてみましょう。 ネモフィラのお手入れ&終わったらどうする? チューリップの間に咲くネモフィラ・インシグニス(左)と黒花のネモフィラ‘ペニーブラック’(右)。 ネモフィラは開花中の手入れはほとんど必要ありません。パンジー・ビオラのように、こまめな花がら摘みをせずともOK。ネモフィラは自然に次々と花を咲かせるタイプで、咲き終わった花がタネになってもすぐに見苦しくなることは少なく、花がら摘みをしなくても長く楽しめます。基本的に水はけと日当たりがよければ、放任でもキレイに育ちます。 ネモフィラは5月中旬には花が終わるので、花後は抜く必要があります。その時期はほかの宿根草が旺盛に茂っている最中ですから、抜く際に他の植物を傷めてしまうのでは? と心配になるかもしれませんが、次のようにすれば問題なく、他の植物との組み合わせが楽しめます。 ネモフィラは草丈が低く前景向きの植物なので、宿根草の手前に、20〜30cmほど離して植えます。ネモフィラの根は浅く広がるので、このくらいの間隔があれば他の植物の根を傷める心配はありません。抜いた後は宿根草が勢いを増して茂ってくるので、隙間ができず自然にきれいな風景になります。 心配な場合はネモフィラを抜かずに、株元をハサミで切って、根は土中に残してもOK。根は分解されて宿根草の邪魔にはなりません。 寄せ植えでも活躍するネモフィラ 同じブルーのデルフィニウム‘チアブルー’の株元をネモフィラで彩った寄せ植え。枝垂れ咲くのはクレマチス・ペトリエイ。 ネモフィラは横にやさしく広がる草姿をしており、寄せ植えの中で “ふんわり感”や“抜け感”を演出してくれます。ぎっしり詰まった寄せ植えに軽やかさを加えられる、まさに名脇役。さらに、印象的でありながら派手すぎない淡い青色は“つなぎの色”としても優秀で、他の花色を引き立てながら全体を調和させる効果があります。 淡いピンクのラナンキュラス・ラックスともネモフィラのブルーは相性抜群。 寄せ植えでのネモフィラの使い方アイデア 前景・垂れ下がり役に こぼれるように咲くため、鉢の前面や縁に配置すると自然な流れが出て美しい仕上がりに。 ブルーで“抜け感”を演出 濃い色の花が多い寄せ植えにブルーを加えることで、軽やかで透明感のある仕上がりになります。 単色トーンでまとめてナチュラルに ネモフィラを中心に、ホワイト〜ブルー系の花でまとめると、シックで爽やかな寄せ植えが作れます。 ネモフィラは、ナチュラルでロマンチックな雰囲気を添えてくれる頼れる存在。他の草花とも馴染みやすく、カラーコーディネートや立体的な演出がしやすいのが魅力です。春のガーデニングに、ネモフィラのやさしいブルーを取り入れて“小さな春の物語”が始まるような庭や寄せ植えを作ってみてはいかがでしょうか?
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宿根草・多年草

花が咲かない!少ない! クリスマスローズの疑問・悩みをプロが一挙解決!
Q.1 クリスマスローズの寿命はありますか? 植栽から3年目、大株に育ったプチドールを摘んでブーケに。 長年、クリスマスローズを地植えで育てています。買ってきた苗を地植えにし、3年くらい経つと株いっぱいに花が咲き、それはそれは見事です。最盛期には庭中から惜しみなく切ってきて、クリスマスローズのブーケを作って楽しめるほど。数年はそんなふうに素晴らしくよく咲くのですが、7〜8年経った頃から花数が減ってきて、以前のようには咲かなくなってしまいました。クリスマスローズは長生きする宿根草だと思っていましたが、寿命があるのでしょうか? それとも植えている場所が悪いのでしょうか? A.1 クリスマスローズはとっても長生き! ただし、コツがあります。 横山園芸には40年以上生き続けている株がありますよ。ですから、クリスマスローズの寿命は、ハイブリッドに関しては限りなく長いといえます。しかし、面谷さんがおっしゃるように、開花してから7〜8年経つと、勢いが衰えて花数が少なくなってくるものです。そうなる前にやってほしいのが、植え替えと株分けです。横山園芸の40年以上の株も、株分けと植え替えを繰り返して生き続けています。また、ハイブリッドはこのように長生きさせることができますが、原種の中には短命なものもあり、それらはタネ採りで生き残りを図ります。 Q.2 クリスマスローズ同士の相性ってありますか? 横山さんの作出した‘ヨシノ’が大好きで、大事に育てています。原種チベタヌスの雰囲気がありつつ、ハイブリッドとの交配により性質はとても丈夫で、地植えで年々株が充実してすごくきれいです。そこで、‘ヨシノ’の隣に‘姫ヨシノ’も植えたのですが、なんだかいまいち調子が悪いようです。クリスマスローズにも相性の良し悪しがあるのでしょうか? A.2 クリスマスローズ同士は適切な距離が必要です。 クリスマスローズ同士は、近くに植えるとケンカする傾向にあります。根からアレロパシーを出して戦い、全体的に株が弱ってしまうんです。特に植木鉢など限られた空間ではそれが顕著ですが、地植えでも適切な距離を保って植えることが大切です。 Q.3 こぼれダネで出てきたクリスマスローズはどうすればいいですか? 場所によって、こぼれダネでクリスマスローズがあちこちから出てくるのですが、そのまま育てていいのでしょうか? A.3 移植が必要です 先ほどと同じ理由で、クリスマスローズ同士が近くにあると、全体的に株が弱ってしまうので、小苗のうちに掘り上げて別の場所に移してあげるか、鉢植えで楽しむといいでしょう。 Q.4 花や葉っぱに黒い斑点が出て枯れてきました。どうしたらいいですか? A.4 「ブラックデス」という病気です。すぐに対処しましょう。 ブラックデスは葉や花、茎などに黒い病変が現れます。ハサミの使い回しやアブラムシ、ハダニなどが媒介して液体感染するので、それらの防除に努めますが、発症後は適応する薬剤がないので、残念ですが株を掘り上げ、周辺の用土も破棄して、ほかの株への感染の拡大を防ぐことをおすすめします。 横山直樹さんによる「横山お花クリニック〜面谷クリニックのガーデンから〜」開催! 上記のお悩みを含め、実際に横山直樹さんが面谷さんの庭を巡りながら、クリスマスローズのお悩みを解決するインスタライブを開催します。「花数を衰えさせない植え替えのベストなタイミング」や「アレロパシーを出さない適切な距離感」「草花とクリスマスローズの相性」「適切な植え場所」「猛暑の乗り切り方」など、専門家の目線でクリスマスローズの庭づくりを指南します。 横山さんに相談したいクリスマスローズの疑問やお悩みがある方は、ガーデンストーリーのインスタグラム「クリスマスローズの疑問・お悩み募集」の投稿のコメント欄で、ご質問をお寄せください。インスタライブ内にて回答します(事前に編集部でセレクトさせていただきます)。 ■「横山お花クリニック〜面谷クリニックの庭から〜」インスタライブ/3月30日(日)10〜11時 また、同日午後13時から、現地にお悩みのクリスマスローズの株をお持ちいただける方に限り、横山さんが診察してくれる「横山お花クリニック・植え替え診察室(無料)」を開催。ご希望の方には、あなたのクリスマスローズの株が健やかに育つよう、横山さんが植え替えをしてくれます(1鉢1,000円)。 ■「横山お花クリニック・植え替え診察室」/3月30日(日)13〜15時 住所/鳥取県米子市道笑町4丁目221−1(*クリニックへの電話でのお問い合わせは受け付けておりません。現地に直接お越しください。駐車場50台あり)
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寄せ植え・花壇

かわいさアップ! クリスマスローズと咲かせる早春の花&寄せ植えアイデア
クリスマスローズとは? 豪華な八重咲きから魅惑の原種まで多彩な魅力 左/庭で咲いたクリスマスローズのブーケ。うつむいて咲く花の表情がよく眺められる。右/原種チベタヌスとニゲルの種間交配で生まれた‘ピンクアイス’。 クリスマスローズはまだ花が少ない1〜3月に、うつむき加減の可憐な花を咲かせます。年々株が大きくなり、花数が増えていく宿根草で、地植えでも鉢植えでも育てられます。原種はヨーロッパから地中海沿岸、西アジアにかけて自生し、これらを掛け合わせて生まれた園芸品種は多数。日本には熱心な育種家がいるおかげで、毎年新しい品種が生まれ、魅力は深まるばかりです。あなた好みの花もきっと見つかるはず! クリスマスローズの栽培の基本 クリスマスローズが咲く早春の庭の小径。冬〜早春は日が当たり、夏は木陰になる落葉樹の側が地植えの栽培適地。 育てやすさは品種ごとに異なり、例えば標高1,500m付近に自生するチベタヌスは高山植物のように特別なケアが必要となり、上級者向きです。しかし、多くは寒さに強く丈夫で、初心者でも育てられます。地植えでは、夏の直射日光を避けられる落葉樹の側などを選んで栽培するのがポイント。また、クリスマスローズの生育サイクルは以下のように他の多くの植物と少し異なるので、それに合わせて適期適切な手入れをすれば、ほとんど病害虫に悩まされることなく育てられます。 1〜3月/開花期 4〜5月/生育期 6〜9月/半休眠 10〜12月/生育期 ① 開花期・生育期は日が当たり、休眠期は日陰になる場所を選んで育てる。落葉樹の側がおすすめ。 ② 生育期に肥料を与える。特に、八重咲き品種は花を咲かせるのに一重よりパワーが必要なので、たっぷりあげる。 ③ タネをつけると株が衰えるので、咲き終わった花は遅くとも4月中に花茎を切る。 ④ 11月以降、内側の花芽に日が当たるよう、春に伸びた葉を折り取る(古葉取り)。周辺に植わる宿根草や球根にも日を当てる目的があります。 クリスマスローズと相性のよい早春の花 アネモネ・フルゲンスと八重咲きのクリスマスローズ‘プリマドレス’。 クリスマスローズは草丈が30〜40cmになり、早春の庭にボリュームを出してくれる貴重な素材です。早春の草花は草丈の低いものが多く、うつむき加減に咲くクリスマスローズと咲かせると、花同士がおしゃべりをしているように見えて、なんとも愛らしいのです。組み合わせのポイントは、以下の3つ。 ① クリスマスローズと開花期が揃うもの② クリスマスローズと栽培条件が似ているもの③ 大きくなりすぎないもの クリスマスローズとの組み合わせにおすすめの早春の花を6つピックアップしました。 1.アネモネ・フルゲンス アネモネ・フルゲンスは春に咲くキンポウゲ科の球根花で、アネモネの原種です。細く繊細な茎を伸ばし、上向きの丸い花を咲かせます。草丈は20〜30cmで、クリスマスローズと同じくらいの草丈で咲き、花が寄り添うような風景がとても愛らしいです。冬〜早春にかけて花苗が販売されています。球根は植えっぱなしで何年も咲いてくれ、ローメンテナンスなのも魅力。 さまざまな花色があり、花心の色も魅力的なアネモネ・フルゲンス。 2.ナルキッスス・バルボコディウム ナルキッスス・バルボコディウムは、草丈10〜20cmの小型の原種スイセンです。鮮やかな黄色や柔らかなクリーム色があり、赤紫色の花が多いクリスマスローズと好相性。株元を明るく鮮やかに彩り、レフ板効果でクリスマスローズの花も際立ちます。花が終わると茎が次第に枯れて茶色くなり、夏は休眠に入ります。ちょうどその頃にはクリスマスローズの葉が茂って、枯れた葉を隠してくれるとともに、夏の日差しからも守ってくれるので、栽培環境としても好相性です。球根は晩秋〜冬に植え付け、植えっぱなしでOKです。 ユニークな花形と透明感のある花弁が魅力のナルキッスス・バルボコディウム。Walter Erhardt、AlmacUK/Shutterstock.com 3.ユキワリソウ ユキワリソウは草丈10〜20cmの宿根草。北陸や東北地方原産で、鮮やかな小花が素朴で愛らしい日本の植物です。「雪割草」という名前どおり、雪国の春を代表する花なので、夏の暑さや直射日光にはクリスマスローズ以上に注意が必要です。落葉樹の下で、なおかつ夏は直射日光がほとんど当たらない場所のみ残って咲いてくれているので、場所選びがポイントです。植え付けのタイミングは、春と秋のお彼岸前後です。 色や花形もバリエーション豊富なユキワリソウ。Elena Zobova、mizy、Amalia Gruber/Shutterstock.com 4.パンジー&ビオラ パンジー&ビオラは冬の庭を愛らしく彩る一年草。晩秋から翌春までと開花期が長く、クリスマスローズが咲き出す頃には、花のボリュームが出て株元を華やかに彩ります。カラーバリエーションが豊富で、花形もフリルや小輪などさまざま。クリスマスローズの個性に合わせて組み合わせるのが楽しい花です。秋から冬に開花株を植え付けます。一年草なので、花後は抜き取るだけで、気楽に育てられるのも魅力。 小輪の素朴なビオラと淡いピンクのクリスマスローズの組み合わせ。 5.プリムラ・マラコイデス プリムラ・マラコイデスは小花が群れ咲き、ふわふわと柔らかな雰囲気が素敵です。花径が大きくフォルムがはっきりしているクリスマスローズとは対照的で、組み合わせると互いの魅力が引き立ちます。本来は多年草ですが、暑さに弱いので日本では一年草扱いになります。秋から冬に開花株を植え付け、花後は抜き取ります。開花期間中は液肥を定期的に施すと次々に花が咲き、見頃が長くなります。 白く粉をかけたような草姿から化粧桜とも呼ばれるプリムラ・マラコイデス。 クリスマスローズとプリムラ・マラコイデス、パンジーの組み合わせ。 6.原種シクラメン・コウム 原種シクラメン・コウムは、地際7〜8cmの高さで咲き、花も小さく素朴でクリスマスローズとよく似合います。落葉樹の下では、球根が分球してどんどん増えていってくれるのもお気に入りの点です。原種シクラメンには、秋に咲くヘデリフォリウムと冬から早春に咲くコウムがあります。2種類植えておくと、クリスマスローズが咲く前から開花中まで、花が寂しくなりがちな季節にも庭を彩ってくれます。 葉の色もきれいな原種シクラメン・コウム。 クリスマスローズの寄せ植えアイデア クリスマスローズの花色には、赤茶がかった、割と渋めのカラーが多くあります。それゆえに古くから茶花としても愛されてきましたが、寄せ植えでも和の雰囲気に仕立てたり、はたまた華やかシックに演出したりと、組み合わせる植物次第でさまざまな表情を引き出せるのが面白いところです。クリスマスローズと早春の花の寄せ植えをご紹介します。 渋めカラーのクリスマスローズで野の風情を演出した寄せ植え ラブリーガーデンの安酸友昭さんが作ってくれた寄せ植え。 クリスマスローズの‘レッドサン’や‘パピエ’を直径60cmの大鉢に寄せ植えにしました。この2種は上向き気味に咲き、花の表情がよく見える品種です。控えめな色で和の雰囲気を感じさせる上品な花に合わせて選んだのは、スミレ‘エビ茶’や‘紅花ヒラツカ’、ミヤマオダマキなどの山野草。さらに、クリスマスローズと同じ栽培環境を好む宿根草のティアレラもプラス。鉢の縁には、茎が‘レッドサン’と同じブロンズレッドのベロニカ‘オックスフォードブルー’を植えてあります。 円形鉢の寄せ植えの1つのセオリーとして、中央が高くなるよう主役となる花を配置し、鉢縁にいくにつれ草丈を低くし、こんもり丸い整った形を作る方法がありますが、今回はあえてさまざま草丈のものが入り混じるように仕立ててあります。クリスマスローズも主役として目立たせる植え方ではなく、山野草類と入り混じらせて咲かせることで、野の風情を演出しました。 小輪で葉も小さく、野生っぽい雰囲気のクリスマスローズに合わせて、ハナニラやアッツザクラを寄せ植えしました。スイートアリッサムとベロニカ‘オックスフォードブルー’は鉢縁にグラウンドカバーとして。 立ち枯れた樹木の根っこを活用し、森の中をイメージして作った寄せ植えです。渋めのカラーのクリスマスローズ2種に、ミヤマオダマキやハナニラ、原種シクラメン・コウムなど森林にも自生する素朴な花を組み合わせました。鉢縁には、ここでもベロニカ‘オックスフォードブルー’を。 チョコレートカラーの花を華やかに寄せ植え 渋めのカラーのクリスマスローズも、組み合わせる花を変えるとシックで華やかな雰囲気に変わります。フリフリの花びらが華やかなパンジーを、クリーム色、チョコレートカラー、アプリコットの3種合わせ、ハツユキカズラとスイートアリッサムを鉢縁に植栽。こんもりドーム状に仕立てました。 クリスマスローズの寄せ植えで気をつけること 鉢植えのクリスマスローズの中から寄せ植えに用いる株を選ぶこともある。 寄せ植えの場合は、開花した株、または開花しそうな株を選んで合わせるので、2〜3月初旬に作業します。この時期はクリスマスローズの根は軽くほぐす程度で、あまり大胆にいじらないようにします。基本的にクリスマスローズの根は直根性といい、まっすぐ下に深く伸びる性質があり、いじられるのを嫌います。ダメージを受けると、本来夏越しに向けて温存しておかなければならない体力を回復のほうに消費してしまい、うまく夏越しできなくなってしまうので、根を傷めないようそっと扱います。 花が終わったら花茎を切り、寄せ植えをバラして、クリスマスローズは落葉樹の下など適所へ地植えにするか、単独で鉢植えにし、直射日光の当たらない風通しのよい場所で養生させます。この際も、根は傷めないようそっと扱います。 2月はクリスマスローズの開花苗が出回る季節です クリスマスローズは、早春の庭に立体感や奥行きを与えてくれる宿根草。場所や栽培のちょっとしたポイントを押さえれば、何年も続けて庭で咲いてくれます。同時期に咲く一年草や春の球根類などと組み合わせることで、庭をいっそう華やかにしたり、イメージを変えたりすることができます。クリスマスローズの開花株がたくさん出回るこの季節に、さまざまな花とのコーディネートを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

【今が買い時!】初心者にもおすすめの宿根草ラナンキュラス・ラックスで作る、映える春の庭
春の庭を彩るラナンキュラス・ラックスの魅力と育て方のポイント たっぷりとした花びらが華麗なラナンキュラス・ラックス‘ヘラ’。 私が暮らす山陰の年明けは、たいていは雨か雪。冬に青空が見られることはほとんどなく、東京の大学へ通う娘のところへ行くようになって、関東では冬も毎日お日様が見られることに驚きました。寒くて薄暗い冬を長く過ごしていると、明るい日差しあふれる春が恋しくてたまりません。春の訪れは、光の色が変わる瞬間で分かります。光が春色になったら、庭もそれに合わせてパッと華やかにしたくなります。そんな気持ちに応えてくれるのが、ラナンキュラス・ラックスです。 ラナンキュラス・ラックスやパンジー、ネメシア、スズランなどが共演する春の庭。 ラナンキュラス・ラックスは、桜と同じ頃に開花する宿根草。ちょうど今頃、1月初旬から花が咲いた株が店頭に並びます。1ポット数千円するので、草花の苗の中では高めですが、一度育ててみればその価値は余りあることが分かります。宿根草ですから、毎年、季節になると花を咲かせてくれるのは当然ですが、地植えにすると2年目は株の大きさが倍以上になります。3〜5月まで次々に花を咲かせ、1株で優に100輪は咲くでしょうか。この点がチューリップなどの春の球根花との違いで、とにかく1株で豪華。草丈は60〜70cmほどになり、春先の庭ではとても存在感があります。草丈は高いのですが、株元の茎は太くしっかりしており、それでいて風に揺れるような抜け感があり、ふわふわ優しい大きな花束のような草姿も絵になります。 ラナンキュラス・ラックスが初心者にもおすすめの理由 ラナンキュラス・ラックスを育て始めて6〜7年になりますが、害虫の被害を受けたことがありません。パンジーやビオラ、デルフィニウムはダンゴムシやナメクジ、ヨトウムシなどに食べられて花がボロボロになることがありますが、そばに植えてあるラックスは被害を受けません。また、花びらが薄く繊細な植物は、開花後に強い雨に当たると花がクシャッとなって復活しないことがありますが、ラックスは繊細に見えて雨を弾き、雨にも負けずに綺麗な花を咲かせてくれるのも大きなポイント。ラックスの名前は「ワックス」からきているのですが、その名前の通り、「耐雨性」にも優れており、最近の激烈な雨にも耐えてくれます。植えっぱなしで夏越しも冬越しもするので、初心者にもおすすめです。 地植えで楽しむラナンキュラス・ラックスの育て方 盛り土をして水はけをよくしたラナンキュラス・ラックスの花壇。 庭のさまざまなエリアに植栽しているラナンキュラス・ラックスをご紹介します。ここは駐車場に面した東側の花壇で、通りからも見える場所なのでラックスをたくさん植え、春が来た喜びを道ゆく人も感じられるようにしました。ラックスは花びらにツヤツヤとした光沢があり、日に当たると輝くように花色が浮かび上がります。 ラナンキュラス・ラックスの育て方のコツは水はけ ラナンキュラス・ラックスの育て方のコツは、何よりも水はけ。もともと球根植物なので、湿った環境を嫌います。この花壇も地面より10〜15cmほど高く盛り土をし、水はけをよくしています。わずかな段差のようですが、植物の生育には確実に違いが出ます。 ラナンキュラス・ラックスは花壇後方の色彩構成に活躍 ここは、クリニックの待合室から眺められる主庭です。濃いブルーのデルフィニウムに合わせて、イエロー系のラナンキュラス・ラックスを植栽しました。この植栽帯は道路側へ向かって地面が緩やかに高くなっており、雨が降っても水がすぐにはけるので、ラナンキュラス・ラックスの栽培環境としては好適です。草丈が高く、ある程度まとまった色を提供してくれるので、花壇の後方の色彩構成に大活躍します。 ラナンキュラス・ラックスは2年目以降に本領発揮 赤茶色のバラの新葉ともよく似合う黄色のラナンキュラス・ラックス‘サティロス’。 ラナンキュラス・ラックスは地植えにすると2年目以降は株の大きさが2倍以上になります。株の大きさにともない花数が増えるのはもちろんなのですが、充実した株に咲く花は花色がグッと深みを増し、一年目とはまったく違う表情を見せます。庭にスペースの余裕があれば、ぜひ地植えをお勧めします。 透明感のある黄色の花が木陰でも輝くようなラナンキュラス・ラックス‘ハリオス’。 ここは先ほどの植栽帯の向かい側、高さ約40cm、奥行き1m、長さ8mほどの花壇です。こちらはテーマカラーを淡いピンクとブルーにし、ピンク系のラナンキュラス・ラックスを花壇後方へ植栽しました。ラナンキュラス・ラックスには‘アリアドネ’や‘アウラ’、‘ヴィーナス’など、ふわっと儚げなピンクの花が多く、春の優しい光によく似合います。この花壇では3カ所にラナンキュラス・ラックスを配置しています。 花心とのコントラストがかわいいラナンキュラス・ラックス‘ヘスティア’。 ラナンキュラス・ラックスの開花期と合う春の花 ラナンキュラス・ラックスの手前には草丈の低いネメシア(右上)やネモフィラ(右下)、クリスマスローズ(左)などを植栽。ペールトーンの花色でまとめて優しい雰囲気にしました。ネメシアとネモフィラは一年草、クリスマスローズは宿根草です。ちょうどラナンキュラス・ラックスの開花と同じ3〜5月に庭を彩ってくれます。 寄せ植えで楽しむラナンキュラス・ラックス ここは建物に沿った小道の庭で、診察や治療を受ける患者さんから一番よく見える場所なので、一番の見どころを作るようにしています。八角形の高さのある大鉢にラナンキュラス・ラックスを寄せ植えにしました。スイートアリッサムやハナカンザシ、シレネなどの小花が株元にふわふわ咲き群れ、ラックスの花を引き立てます。 ブーケのように華やかな寄せ植えは、ガーデナーの安酸友昭さん(ラブリーガーデン)制作。 鉢の周囲に設けた4カ所の植栽帯にもラナンキュラス・ラックスと小花を植栽。 ラナンキュラス・ラックス‘ディーバ’。咲き進むと淡くなる花色の変化も素敵。 小道の庭の入り口にも、中くらいのラナンキュラス・ラックスの寄せ植え鉢を置きました。小道のようなスペースの限られた庭では、鉢植えの花を取り入れると高低差ができ、風景に変化が生まれます。植木鉢を庭の中に置くときは、周囲の地植えの花ともコーディネートすると、狭くても目を引くコーナーが作れます。ここでは紫色のラナンキュラス・ラックス‘ディーバ’に合わせ、紫系のパンジーやキンギョソウ‘ブランルージュ’などを周囲に地植えし、花色が繋がるようにしました。 ラナンキュラス・ラックスの夏越し・冬越し 鉢上げしたラナンキュラス・ラックス(黄みがかった葉はクリスマスローズの鉢)。 ラナンキュラス・ラックスの花は、5月くらいまでが見頃。私の庭では、バラと交代になるように花茎を切ってさっぱりさせます。そのまま地植えの箇所もありますが、主に東側の花壇や寄せ植えの鉢は、バラと合わせる草花に入れ替えるため、ラックスは鉢上げして北側のバックヤードへ。やがて緑の葉も枯れ、地上部は何もなくなりますが、休眠しているので心配ありません。これは地植えのままの株も同じで、地上部がなくなり次の季節の宿根草に席を譲ってくれるので、好都合です。地上部がなくなったら、鉢上げした分も水やりはせず自然の降雨のみで風通しよく管理します。秋になると再び目覚めて、写真のように葉っぱが展開してきます。葉が出てきたら緩効性の置き肥を株元に施し、冬〜早春に再び地植えや寄せ植えにします。私は鉢上げした分は花が咲く直前に植え込みします。 ラナンキュラス・ラックス‘ムーサ’。 米子では冬は雪が積もることがありますが、植えっぱなしの株も全く問題なく、春になると毎年盛大に咲くので、これといった冬越し対策はしていません。ラナンキュラス・ラックス‘ムーサ’はもう植栽から6年以上経過しており、奥行き35cmしかない花壇に植えっぱなしですが、見事な花つきでバラの前のシーズンの主役を担ってくれます。 ラナンキュラス・ラックスは、その華やかさと丈夫さで、春の庭を彩る主役になれる花です。初心者でも育てやすく、毎年美しい花を楽しむことができます。ラナンキュラス・ラックスで、庭をさらに輝かせてみてはいかがでしょうか?
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おすすめ植物(その他)

【マストバイ冬の花10】寄せ植えに、花壇に大活躍する冬の庭の定番植物と生かし方
【パンジー&ビオラ】芸術的に進化する魅惑の花色を鉢植えで パンジー&ビオラは冬の花の代表選手。10月頃から店頭に並び始め、翌年の4月まで庭を彩ってくれる花期の長い一年草です。毎年、新品種が登場し、八重咲きやフリル、フリンジ、斑入り、ピコティ(覆輪)、バイカラー(2色咲き)、小輪、極小輪など、多彩なバリエーションは進化し続けています。人気作出家やブランドの花は1株千円前後することもありますが、ひと冬うっとり過ごさせてくれるものを千円で他に探すのは難しいかもしれません。ちなみにパンジーもビオラもどちらもスミレ科の植物で、花の比較的大きいものをパンジー、小さいものをビオラと呼び区別しています。 パンジー&ビオラの花色は季節によっても変化し、寒くなるほどに鮮やかさが際立ちます。上の写真は同じ寄せ植えですが、左が12月で右が翌年3月の様子。冬の間はピンクが濃く、メリハリのある表情ですが、春になると花色が優しくなり、花数も増えてふわっとした印象に変化しました。そんな季節による表情の変化も、パンジー&ビオラの魅力の1つです。 パンジー&ビオラの栽培のコツ これまで何百という種類を育ててきた経験から、花の特徴によって生育の仕方にも個性があることが分かりました。人気のフリル系八重のパンジーは、花弁数が多いので、花を咲かせるのに通常のパンジーよりパワーが必要です。植え込み時には元肥を、そして生育中も肥料が切れないように液肥をしっかり与えながら育てると、花数が確保できます。そうした特徴からも施肥管理がしっかりできる鉢植えのほうが栽培には向いているようです。また、雨に濡れると八重咲きは花が傷みやすいので、置き場所は軒下などがいいでしょう。 一方、花径が小さく素朴な印象のビオラは、地植えで活躍してくれます。冷たい雨に濡れても花茎がシャキッと立ちます。春になると花数が増えて華やかになりますが、草丈が10〜15cmと小さいので、春咲きの球根花やクリスマスローズの株元を彩るのにも最適です。 【ガーデンシクラメン】華やかな色彩でハレの日にぴったり シクラメンは赤やピンクのパッと目につく華やかな花色が特徴で、クリスマスやお正月などハレの日の演出に最適な冬の花材です。一般的なシクラメンは寒さに弱いため、部屋の中で鉢植えを楽しみますが、シクラメンよりミニサイズのガーデンシクラメンは、寒さに強く冬の庭でも育てることができます。花弁が反り返って咲くピンクや赤系の花が一般的ですが、上向きに咲くものや花弁がクルクルとリボン状になるもの、ブルーやイエロー系など多彩なバリエーションで毎年楽しませてくれます。 ストライプ模様がユニークなシクラメン‘クレヨン’。 ガーデンシクラメンの栽培のコツ 葉を外側へ、花芽を中央に移動する「葉組み」により開花が促される。 ガーデンシクラメンは、サクラソウ科シクラメン属の球根です。葉が密に重なっており、内側に枯れた花や傷んだ葉が隠れがちなので、株をそっとかき分けながら、「株元から」茎をやさしくねじって折るようにします。シクラメンがかかりやすい灰色かび病という病気がありますが、球根や葉、花に水がかからないよう株元に水やりをし、上記の手入れをして風通しよく育てることで防ぐことができます。 ガーデンシクラメンは一般的なシクラメンよりは寒さに強いですが、雪や霜が強く降りると、花がしおれて復活しにくいので、鉢植えで軒下などで育てるのがおすすめです。 ガーデンシクラメンの夏越し方法 シクラメンは5月頃別の鉢に植え替え、水やりをせずにそのまま9月頃まで過ごさせることで休眠して夏越しが可能です。その間、地上部は葉も茎も何もない状態になりますが、直射日光と雨の当たらない屋外の風通しのよい場所で鉢を管理します。秋になり涼しくなってきたら、植え替えて日当たりのよい場所に移動し、水やりと肥料を再開すると、再び葉が茂り始めます。 【ストック】草丈の高さを生かして大鉢の中心に ストックの草丈は20〜80cmで、パンジー&ビオラやガーデンシクラメンなど、他の冬の花に比べて、この時期では貴重な草丈の高い花です。その草丈を生かして大鉢の寄せ植えの中央にストックを植えると、立体的なフォルムになり存在感が抜群。特にクリスマスやお正月の頃の寄せ植えには、真っ赤なストックが活躍してくれます。 草丈のあるストックは冬の花壇も立体的に見せてくれます。 ストックの栽培のコツ ストックは、アブラナ科アラセイトウ属の一年草です。原産地はヨーロッパ南部で本来は多年草ですが、日本では厳しい夏を乗り越えられないため、一年草に分類されています。一年草ですが花期は長く、11月頃から苗が出回り、翌年5月頃まで花を咲かせてくれます。ガーデン向けに販売されているストックは分枝するタイプのものが多く、花がら摘みをすることで脇からも花茎が伸びて繰り返し花が楽しめます。 【スイートアリッサム】レースのような群花がエレガント スイートアリッサムは、1つの花は小さいですが、花いっぱいの姿がエレガント。花色は、白、ピンク、紫など、ほかの花と組み合わせやすい色が揃っています。草丈は10~15cmと低く、広がって咲き、寄せ植えでは鉢縁に植栽すると枝垂れるように伸びて、鉢との一体感を生んでくれます。 ガーデンでもよく咲き広がり、広い面を花で埋めてくれるグラウンドカバープランツとしても活躍します。大鉢の周りをスイートアリッサムで埋め尽くすようにすると、よりロマンチックな雰囲気になります。 スイートアリッサムの栽培のコツ 花期は長く、2~6月、9~12月。高温多湿が苦手なので、春に咲いた花は、夏に茎を5cm程度切り戻すことで、秋にもよく花を付けます。さらに、ゆっくりと効果が現れる緩効性の肥料を施すと、きれいに咲き継いでくれるでしょう。日本では一年草として扱われているアリッサムですが、じつは、冷涼な地域では宿根草として扱われます。 【ペルネッティア】オーナメンタルなたわわな実 別名ハッピーベリーとも呼ばれ、花言葉は「小さな幸せがいっぱい」「実る努力」です。そんな花言葉から、この時期、受験勉強に励むお子さんがいるお宅におすすめ。初夏にスズランのような小さなベル形の花を咲かせますが、秋から冬に実る赤やピンクの実を主に観賞します。園芸店に流通するのもその頃です。ツヤツヤの実は寄せ植えや花壇のかわいいアクセントになり、クリスマスらしい雰囲気を演出するのにも重宝します。 花壇の縁を彩るペルネッティア。寒さに強く地植えでOK。 淡いピンクと濃いピンクのペルネッティアを鉢縁に入れた寄せ植え。 ペルネッティアの栽培のコツ ペルネッティアはツツジ科の常緑低木で、北海道で生産されることが多く、耐寒性には優れていますが、耐暑性は弱いです。また、多くの庭の植物がアルカリ性から中性の土壌を好むのに対し、ペルネッティアは酸性土壌を好み、人工授粉をしないと再び実をつけるのが難しいので、私は一年草扱いとしてワンシーズン楽しんでいます。 【宿根ネメシア】ボリュームたっぷりに咲く開花期の長い小花が魅力 日本で長く親しまれてきたのは一年草のネメシアですが、近年は2〜3年は株が生育する宿根草タイプが重宝されています。宿根ネメシアは耐寒性が強く、耐暑性もほどほどあり、10〜6月まで長期間開花し夏越しします。上記写真のネメシア・エッセンシャル‘ラズベリーレモネード’のようなイエローとラズベリーの組み合わせなど、花色も多彩に進化し、香りが豊かなものなど魅力が増すばかりです。 甘い香りが漂うゲブラナガトヨの宿根ネメシア・メーテル。耐寒性が強く、マイナス5℃まで耐える。 宿根ネメシアの栽培のコツ 10月から6月の開花期間中、咲き終わった花はこまめに取り除きます。株全体の花が咲き終わってきたら、株元から5〜10cmの場所で切り戻すと再び新芽が発生し開花が促されます。開花中と切り戻し後には定期的に液肥を与えます。 【カルーナ】クリスマスの演出に重宝する常緑低木 カルーナは常緑低木でシュッと細長い形状をしており、葉っぱがモミの木に似ているのでクリスマスの演出に最適です。細かな緑の葉の間から縦に連なるように咲く花は花穂のような姿で、よく目立ちます。品種によりさまざまな草丈がありますが、高さがあるものは大鉢や細長いタイプの鉢の中央に植えると見応えが出ます。花色も赤、ピンク、オレンジ、黄、白など多彩なバリエーションがあります。荒れた痩せ地の酸性土壌に自生し、耐寒性は強いですが耐暑性は弱いので、暖地での夏越しは困難です。私は一年草として扱っています。 カルーナを中心にストック、ガーデンシクラメン、パンジー、スイートアリッサムと、鉢縁にいくに従い草丈が低くなるよう寄せ植え。 丸くてこんもりと茂るタイプの花が多いなか、カルーナはライン状の花姿が寄せ植えのよいアクセントになります。草丈が小さいコンパクトな品種は、中鉢から小鉢の寄せ植えにぴったり。 横長のバスケットコンテナにガーデンシクラメン 、ビオラ、スイートアリッサムと寄せ植え。 【ハボタン】バラに似た葉姿がお洒落 ハボタンはキャベツやブロッコリーなどと同じアブラナ科の植物で、別名「ハナキャベツ」とも呼ばれます。キャベツと異なるのは、美しい色。観賞期間はとても長く、寒さに強く気温の低下に伴って鮮やかに発色し、白やピンク、赤、紫などに株の中心部が染まっていきます。小ぶりでバラのような花形のものなどがあり、寄せ植えにお洒落な雰囲気をもたらしてくれる冬の素材です。春には株の中心部が伸びてきて菜の花とよく似た黄色の花を咲かせます。二年草、または多年草ですが、私は一年草扱いでワンシーズン楽しみます。 左は12月の植栽直後。右は翌年4月の様子。春になると花心が長く伸びてきて、菜の花によく似た花が咲く。 【スキミア】つぼみの姿がかわいい常緑低木 スキミアは、ミカン科ミヤマシキミ(スキミア)属の常緑低木。晩秋から冬にかけてプチプチとしたつぼみや赤い実をつけた可愛い姿を保ち、春になると花が咲き、冬から春にかけての花壇や寄せ植えで活躍してくれるガーデンプランツです。園芸店に並ぶ幼苗は樹高30cmほどで、寄せ植えや花壇で活躍します。花期は春の3月頃ですが、11月頃に花芽ができ始め、冬はつぼみのまま全く変わらない姿を観賞でき、手をかけなくてもきれいな姿を保つことができるのが嬉しいところ。クリスマスやお正月の花飾りとしても活躍します。 赤と緑のスキミア、パンジー、チェッカーベリーを大鉢に寄せ植え。春にはつぼみが開いて白い花が咲き、雰囲気がガラリと変わる。 スキミアの栽培のコツ スキミアの苗が園芸店に出回るのは、主に11~12月なので、冬は寄せ植えに用い、その後は寄せ植えをバラして地植えにします。スキミアはもともと山の中で育つような植物なので、日陰を好みます。夏の暑さや直射日光が苦手なので、庭のシェードエリアに地植えにしています。生育はとてもゆっくりで、将来的にも樹高は80~100cmほどとコンパクトなので、花壇の奥のほうへ植えておくと手がかからず、常緑の葉がいつもきれいに日陰を彩ってくれます。 【コニファー】クリスマスの定番樹木 クリームイエローの葉が美しいコニファー・サルフレア。成長すると2〜3mに。 コニファーは常緑針葉樹の総称で、マツ科やヒノキ科などのさまざまな種類があります。葉色は緑に限らず、シルバーがかっていたり青味がかっていたり個性豊か。円錐形の美しい樹形は、クリスマスツリーとして活躍します。大きなクリスマスツリーを庭にしつらえるのは大変ですが、小型のコニファーを寄せ植えにすると、華やかなクリスマスツリーが演出できます。 パンジーやガーデンシクラメン、チェッカーベリーなど赤い花の中にミニサイズのイタリアカサマツ(ピヌス・ピネア)が入ると、よりいっそうクリスマスらしい雰囲気。 コニファーの栽培のコツ 日当たりのよい場所が栽培適地。耐寒性は強いですが、夏の暑さには弱いので西日が強く当たる場所は避けます。苗木のうちは寄せ植えにできるくらい小さいですが、例えば上のイタリアカサマツ(ピヌス・ピネア)は10mくらいになるので、地植えにする際は生育後の樹高を調べてから場所を選ぶ必要があります。





















