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バラの美しさを引き立てる! 春〜初夏に植えたい草花リスト【初心者向け黄金コンビ10選】

バラの美しさを引き立てる! 春〜初夏に植えたい草花リスト【初心者向け黄金コンビ10選】

ゴールデンウィークはバラが咲き始め、春の草花がいっせいに輝く季節。この時期に庭づくりを始めるなら、庭の主役になる「バラ」と「春〜初夏の草花」の組み合わせが断然おすすめです。ふんわりと咲く小花、空へ伸びる花穂、ドラマチックに揺れる花たち――。この記事では、初心者でも安心のバラ選びのポイントと「バラと組み合わせたい草花 黄金コンビ10選」をガーデニスト面谷ひとみさんの庭からご紹介します。この春、あなたの庭も花盛りにしてみませんか?

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ゴールデンウィークは庭づくりのベストシーズン

5月の庭
みずみずしい緑を背景に次々に花が咲き、甘い香りにあふれる5月の庭。

ゴールデンウィークは庭づくりを始めるのにおすすめのタイミング。園芸店やホームセンターには、一年で最も多くの草花が店頭に並びます。なかでもこの時期は庭の主役となるバラが咲き始め、開花株が並ぶため花や香りを確かめながらお気に入りを選べます。

バラは上級者向けと思っている方が多いかもしれませんが、じつは近年のバラは育てるのに苦労しないものがほとんど。というのも、新品種の開発において「病気への耐性」は必須条件で、新しい品種は「丈夫で育てやすい」というのが今のバラのスタンダードなのです。もちろん、品種によりオールドローズにも丈夫で魅力的なものがたくさんあります。

庭づくりにバラがおすすめの理由

ピンクのバラ‘ジャック・カルティエ’。
ピンクのバラはオールドローズの‘ジャック・カルティエ’。

バラはひと株あるだけで庭の雰囲気を一気に格上げしてくれる存在です。春から初夏にかけて咲く花は、香りも姿も華やかで、まるで庭に物語が生まれたような特別な空間をつくってくれます。また、バラは春だけでなく繰り返し花を咲かせるものや、秋にはシックな表情を魅せてくれるものがあります。初めてのバラ選びで迷ったら、次の3つを意識してみてください。

初心者さん向け|バラ選びのコツ

バラの庭
半つる性でコンパクトにまとまる‘プリュム’(ピンク)と‘フレーズ’(赤)の華やかな共演。

はじめてのバラ選びは難しく考えなくて大丈夫です。大切なのは次の3つ。あなたにぴったりのバラがきっと見つかりますよ。

  1. 育てやすさ/病気に強いとお世話のハードルがグッと下がり庭づくりが楽しめます。また四季咲きか、春だけ咲く一季咲きかも確認しましょう。四季咲きは繰り返し何度も花が見られる一方で、咲くたびに花がら切りなどのお手入れが必要です。一季咲きのほうがお手入れの回数が少なくてラク。
  2. 花の好み/色や花形、香りなど、バラの個性は多彩です。ときめいたものこそ、あなたにピッタリ!
  3. 育てる場所に合うか/環境に合っていることが、育てやすさやバラ本来の魅力につながります。
バラの選び方

【初心者でも安心】バラと合わせたい春〜初夏の草花10選

ローズガーデン
つるバラの株元をさまざまな草花が彩る庭のワンシーン。

単体でも美しいバラですが、草花と組み合わせることで「風景」が生まれます。バラだけでは単調になりがちなシーンも、花形や草丈の異なる草花が入ることで、奥行きやリズムが生まれ「庭景色」となるのです。また、草花の緑はバラの背景として、小花はバラの愛らしさをいっそう引き立てる脇役として活躍してくれます。さらに、草花が地表を覆うことで土の乾燥や温度上昇を防ぐ効果もあります。

バラと草花を組み合わせて、あなただけのローズガーデンを作ってみてください。効果別にバラとの組み合わせに最適な草花を、バラの庭づくり10年以上の面谷ひとみさんの庭から10種ご紹介します。

【縦ラインで庭にリズムをつくる花】

1. アリウム/球根植物・花色(白・紫)・草丈(品種による)10〜120cm

アリウム
アリウムの白花品種。ボールのように浮かんで光に輝き庭で目を引きます。

春から初夏にかけて咲き、丸く浮かぶ球体の花は庭をとても装飾的に彩ってくれます。バラのふわっとした株姿に対し、すっと伸びたアリウムの組み合わせは、庭の印象を引き締める効果もあります。乾燥気味の環境を好み、植えっぱなしでも数年は楽しめる丈夫な球根植物です。

アリウムの咲く庭
花火を散らしたようなアリウム・クリストフィー。ともに咲く小花はシノグロッサム(暖地では一年草扱い)。赤いバラはつる性のオールドローズ‘スブニール・ドゥ・ドクトル・ジャメイン’。トゲが少なく扱いやすい。

2. ジギタリス/二年草(多年草)・花色(白やピンク、オレンジ、黄、紫、茶、複色)・草丈(品種により)30〜100cm

ジギタリス
壁を彩るつるバラと共演する草丈の高いジギタリス。

釣鐘型の花が縦に並んで咲くジギタリスは、英国のコテージガーデンのようなロマンチックな雰囲気を演出するのに最適。バラと組み合わせると、絵本のような物語性あふれるワンシーンが生まれます。半日陰でも育ち、草丈が高い品種はつるバラとの共演もOK。

ジギタリスとバラ
近年、作出されたハイブリッド・ジギタリスは、これまでのジギタリスと比べて開花期が長く、秋も花が咲き大株に育つ。ピンクのバラは‘メアリー・ディレイニー’。
ラークスパーとバラ

3. ラークスパー(チドリソウ)/一年草・花色(ピンク、紫、青、白)・草丈50〜100cm

縦に連なる花穂が特徴のラークスパー。糸のような細かい葉も繊細な雰囲気を生み出し、バラの名脇役として活躍してくれます。支柱を添えたほうが真っ直ぐ育ち、風で倒れにくくなり安心です。

サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’/宿根草・花色(紫)・草丈50〜75cm

バラにはブルー系の花がほぼないので、この強烈な青紫はバラと組み合わせることでドラマチックなシーンを生み出します。細い花穂状にもかかわらず、茎はしっかりと立ち上がり支柱は不要。シャープな紫のラインはモダンな雰囲気の演出にもおすすめです。

【株元をふんわり彩る小花系】

初夏の花

5. ダイアンサス‘グランズフェイバリット’/多年草・花色(赤、白、ピンク、黄色、複色)・草丈約40cm

白にラズベリーピンクの縁取りが入る八重咲きの小花はバラを思わせます。シルバーグリーンの細い葉や茎も美しく、バラの下草にぴったり。開花期も長く秋まで花が咲きます。

6. ギリア・トリコロール/一年草扱い・花色(白・ブルー)・草丈40〜60cm

水色で縁取られた白色の小花が群れ咲き、可愛らしく繊細な雰囲気を作ってくれます。英語で「バードアイズ」とも呼ばれる通りの黒い花心がおしゃれ。

7. アスペルラ/一年草・花色(青紫)・草丈約30cm

青紫のふわふわした小花を株を覆うように咲かせます。株元からよく枝分かれして横に広がり、バラの株元をブルーのベールをかけたように彩ってくれます。

フロックス

8. フロックス(一年草タイプ)/一年草・花色(ピンク、白、黄色、複色)・草丈15〜25cm

左はベージュに花心がラズベリー色になる‘チェリーキャラメル’、右は‘クリームブリュレ’。密に咲く小花がバラの株元を優しく彩りながら、長期間咲き続けるので庭に花の彩りを途切れさせません。日当たりと風通しのよい場所に植えれば、初心者でも育てやすい草花です。

フロックスとバラ
バラの株元を彩るフロックスの小花が愛らしい。

【バラと一緒に咲いて華やぐ主役級】

9. シャーレー・ポピー/一年草・花色(赤、ピンク、白、複色)

シャーレーポピー

風に揺れる薄い花びらのシャーレー・ポピーは、華やかで儚い雰囲気を一瞬で完成させます。直根性で根をいじられるのを嫌うので、ポット苗は根を崩さずそっと植えます。こぼれ種でも増えます。

シャーレー・ポピー
光を透かす薄い花びらが魅力のシャーレー・ポピー。

10. クレマチス/宿根草・花色(白・赤・ピンク・紫・青・茶・黒・複色)・つるの長さ(品種により)20〜300cm以上

クレマチスとバラ

つる性と木立ち性があり、花形や花色も多種多様です。つるバラとつる性クレマチスの組み合わせは壁を華やかに彩る黄金コンビ。クレマチスは直根性で根をいじられるのを嫌うため、バラと組み合わせる場合は株幅を50cmほど開けて植えると、それぞれの管理がしやすいです。

草花選びのヒント【初心者向け】

バラとシャーレー・ポピー
バラとシャーレー・ポピーが共演する花壇。レンガの花壇の下にはこぼれ種で増えたエリゲロンが小花を群れ咲かせる。

バラと草花を組み合わせるとき、ちょっとしたコツを押さえるだけで、庭がぐっと自然で美しく見えます。

  • 「ライン」を取り入れると、バラとの対比が美しい
    バラのふわっとした花や株姿に対して、空に向かって伸びるライン状の草花を組み合わせると、庭にリズムと立体感が生まれます。
  • 「株元カバー」で自然な一体感を
    バラの株元に小花が広がると、足元からふんわりとしたつながりができ、より自然な景色に。
  • 「色合わせ」は無理にそろえず、バラに似合う1色を選ぶだけでOK
    完璧に色を揃えようとしなくても大丈夫。バラの花色に合わせて「この色が似合いそう」と思った色を選ぶだけで、庭に統一感が生まれます。
  • 難しく考えず、「好き!」と感じた草花から始めて
    最初は直感でOK! 育てるうちに、自然と「自分らしさ」が見えてきますよ。

まとめ|バラと草花で、春の庭に“動き”と“光”を

バラと草花の庭

バラと草花の組み合わせで、春の庭はぐっと生き生きと輝きます。ふわりとそよぐ小花、すっと立ち上がる花穂、バラの優雅な花姿──。さまざまな草花とバラとの共演で、春の庭に動きや陰影が生まれ、素敵な庭景色ができあがっていきます。

この春、花たちと一緒に、あなただけの庭時間を楽しんでみませんか? 小さな一歩から始めた庭づくりが、きっと未来に、美しい景色を届けてくれるはずです。

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