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【今が植え時】日陰でも育つ? 庭の主役にしたい「西洋アジサイ&アナベル」正しい選び方と育て方

【今が植え時】日陰でも育つ? 庭の主役にしたい「西洋アジサイ&アナベル」正しい選び方と育て方

季節の変わり目を告げる雨の日も、瑞々しく咲き誇るアジサイ。近年は、個性的な花や大きな花房が楽しめる「西洋アジサイ」や、自由に剪定できてドライフラワーにもしやすい「アナベル」や「ノリウツギ」など、魅力的な品種が続々と登場しています。本記事では、今から準備したい“あなたの庭の主役にぴったり”なアジサイの選び方と、来年も花を咲かせるための育て方や剪定のタイミングをご紹介します。取り寄せ可能な、花苗&花鉢の情報もお見逃しなく。

季節の変わり目を華やかに伝える花、アジサイ

Photo/Julia Lototskaya/Shutterstock.com

庭の植物たちが一斉に目を覚ます季節がやってきました。バラも咲き始め、庭の彩りが増えるこの時期に、ぜひ栽培の準備を始めたいのが、初夏の主役花「アジサイ」です。

しとしとと降る雨の中、青やピンクの花を咲かせるアジサイ(Hydrangea)は、梅雨の季節の風物詩。かつては「雨の中に咲く控えめな花」という印象が強かったアジサイですが、近年の品種改良は目覚ましく、バラのように華やかな八重咲きや、アンティークな色合いに変化するものなど、そのバリエーションは驚くほど豊かになっています。

日本古来の奥ゆかしさを湛える「ガクアジサイ(Hydrangea macrophylla  f. normalis)」、手まり状のボリュームが愛らしい「西洋アジサイ(Hydrangea macrophylla)」、円錐形の花を咲かせる「ノリウツギ(Hydrangea paniculata)」の仲間。それぞれの個性に合わせて場所を選んだり、鉢植えでコンパクトに仕立てたりと、日本の住環境に寄り添ってくれる育てやすさも人気の秘密です。

地植えはもちろん鉢植えでも楽しめて、近年では母の日のプレゼントとしてもカーネーションに次ぐ人気の鉢花となっています。

植える場所で色が変わる? 知っておきたいアジサイの特性

Photo/Marina Andrijchenko/Shutterstock.com

アジサイといえば、大きな特徴の一つが、土壌の酸性度による色変わり。酸性の土壌では青い花を、アルカリ性の土壌ではピンクの花を咲かせます。これは、花の持つアントシアニンという色素と、土壌に含まれるアルミニウムの作用によるものだそう。酸性土壌ではアルミニウムが溶け出して根から吸収されやすくなり、アントシアニンと結合して青色を発色、アルカリ性土壌ではアルミニウムが溶け出しにくくなるため、花弁のアントシアニンは赤色を発色します。

Photo/hasetetsu/Shutterstock.com

土壌の酸性度と花色との関連は品種によっても異なり、アントシアニンを持たない白花品種のアメリカアジサイ‘アナベル’などは常に白い花を咲かせますし、土壌に関係なくきれいに発色する品種もありますが、花色と異なる色を発色させる土壌に植えると、紫色に近い色合いになることがほとんどです。ちなみに、雨は弱酸性のため、雨が多い日本の土壌は弱酸性の場所が多く、日本で見られるアジサイは青系のものが多いのだそうですよ。

ヨーロッパに渡って生まれた西洋アジサイ

Photo/DenisProduction.com/Shutterstock.com

日本に自生するアジサイは、古くは万葉集にも見られますが、書物への登場は意外と少ない花。食用にも薬用にもならず、場所によって花の色が変化する様子から「化け花」「七変化」などと呼ばれ、移り気でネガティブなイメージを持たれていた時代もあったようです。そんなアジサイでしたが、日本を訪れた外国人にとっては魅力的な花であり、オランダ人医師のシーボルトをはじめ、多くの西洋人が日本のアジサイをヨーロッパへ紹介しました。西洋で改良の進んだアジサイは、西洋アジサイとして日本に逆輸入され、現在ではガーデンプランツとして広く人気を博しています。

西洋アジサイと‘アナベル’の異なる特徴

Bloodberry/vm2002/shutterstock.com

アントシアニンを持たない‘アナベルは’、北アメリカ原産のアジサイ。別名アメリカアジサイとも呼ばれる、アメリカノリノキ(Hydrangea arborescens)の園芸品種です。姿も西洋アジサイとは異なり直立性の低木で、風にそよぐ草姿も魅力。また、花言葉も異なり、アナベルの花言葉は「ひたむきな愛」「辛抱強い愛情」。アナベルは、愛を伝えるのにもぴったりな花です。

さらには、‘アナベル’は他のアジサイと比べて水分が少ないため、花を摘み取らずそのままにしておくと純白からセピア色へと変わり、天然のドライフラワーになります。自分で育てていれば、剪定時期を気にせず好きなタイミングで花を摘み取れるため、好きなだけ部屋に飾ったり、押し花やプリザーブドフラワーなどのクラフトワークを楽しむのにも最高の素材です。 切り花を都度買い求めなくても、手軽にいつでも摘んで使うことができます。

色変わりが美しい‘アナベル’6選

アナベルには、やさしいピンク色に染まる品種も最近登場しています。純白の花を咲かせるアナベルを隣に植えれば、淡いピンクが混在するやさしいグラデーションとなって、とても美しく、そのコントラストは見事の一言。すでに基本種のアナベルを育てている人にも、ぜひ仲間に加えてほしいおすすめ品種をご紹介します。

ピコティ・シャルマン

咲き始めの淡いグリーンから、白へと変化しながら徐々にピンクが現れてくる、色変わりが楽しめる品種。ピンク系アナベルには珍しく、大輪の花を咲かせます。

ル・マニフィーク

ライムグリーンの花が咲き進むと、まるで桜のように、ほんのりピンク色に色づくピンク系アナベル。可愛いパウダーピンクは、主張しすぎずナチュラルな庭にもぴったり。

ル・パルフェ

咲き始めのソフトピンクから、セピアがかったアンティークカラーへと変化していきます。春の新芽から出た脇芽にも花が咲く嬉しい特徴も。とても長く観賞できます。

光(キラリ)

「光(キラリ)」は従来種のアナベルよりも新芽に花芽がつきやすいタイプで、草姿もコンパクトで扱いやすいのが特徴です。 まだ流通が少ない希少品種です。

ミニルビー

アメリカアジサイの中で、最も濃い赤色の花が咲く品種です。つぼみは濃い赤紫色で、明るい赤とシルバーピンクのバイカラーの花が美しく、濃く深い緑葉とのコントラストが魅力です。花色は咲き進むと、グリーンへと変化します。Bronze Medal, Plantarium 2016 、Green Thumb award, Direct Gardening Association 受賞品種です。

ミディライム

青々とした緑色の花を咲かせ、丸みを帯びたコンパクトな樹形と濃い緑色の葉が大変美しいアジサイです。花色はライムグリーンからグリーンがかった白色になり、その後またグリーン色へ変化します。

世界基準の育てやすさ「PW」ブランドのノリウツギ

ノリウツギ4種。左上から時計回りに、「ミニホイップ」「ミニファイヤーライト」「グランデライムパンチ」「マキシファイヤーライト」。

多種多様なアジサイの中でも、少し変わった魅力で注目を集めているのが「ノリウツギ(ピラミッドアジサイ)」です。一見すると別種のように見え、名前もアジサイとついていませんが、じつは日本にも自生する立派なアジサイの仲間。梅雨どきに咲く一般的なアジサイより少し遅れて、7月から8月の盛夏に花を咲かせる「夏のアジサイ」として親しまれています。

ノリウツギ4種の花房。左上から時計回りに、「ミニホイップ」「ミニファイヤーライト」「グランデライムパンチ」「マキシファイヤーライト」。

最大の特徴は、その花の形。手まり状ではなく、円錐形(ピラミッド形)に花が連なるダイナミックな姿が特徴です。また、‘アナベル’同様に春の枝に花がつく「新枝咲き」のため、冬にどこで切っても失敗なく咲かせられます。さらに、アジサイの中では珍しく直射日光に非常に強いため、日当たりのよい庭の主役にも最適です。

秋に向けて花色が変わるノリウツギ4種。左上から時計回りに、「ミニホイップ」「ミニファイヤーライト」「グランデライムパンチ」「マキシファイヤーライト」。

中でも「ミニファイヤーライト」は、シリーズ最小級のサイズながら、ライムグリーンから濃いピンクへ劇的に色づくドラマチックな品種。一方の「ミニホイップ」は、株を覆い尽くすほど大きな花穂が魅力で、秋にはアンティークな淡いピンクへと移ろいます。

この4種のノリウツギは、世界各地で厳しい試験栽培をクリアし、「育てやすさ」と「美しさ」が実証された高品質な園芸ブランドとして、近年注目されている「PW(Proven Winners)」ブランドの苗というのも、注目ポイントです。

【PWブランドの苗の特徴】
日本の気候に強い 病気や蒸れなどの環境ストレスに強く、日本の高温多湿な気候でも元気に育ちます。
手間いらずで美しい 自然に草姿が整うため、難しい切り戻しなどの手入れが少なくて済みます。
抜群の開花パフォーマンス 根張りがよく、植え付け後の成長がスピーディー。花付き・花もちもよく、次々と咲く花を長期間楽しめます。

母の日のギフトにもおすすめ! 個性花アジサイ5選

万華鏡

贈り物として圧倒的な憧れの的を集めているのが島根県産のアジサイ「万華鏡」です。島根県のアジサイ研究会が開発し、県内の限られた生産者のみが栽培を許されている「島根県限定生産」の希少ブランド。2012年に日本一の称号を得たその姿は、繊細な覆輪(ふくりん)が重なり合い、まさに万華鏡のような幻想的な美しさです

星あつめ

「万華鏡」と同じく島根県のアジサイ研究会が歳月をかけて生み出したブランドアジサイ「星あつめ」。最大の特徴は、名前の通り、夜空に輝く星々をかき集めて花束にしたような、繊細な八重咲きの装飾花です。一つひとつの花びらが小さく、それらが密集して大きな手まり状になる姿は、まるでジュエリーのような気品を漂わせます。

この品種も島根県内の限られた生産者のみが栽培を許されている「限定生産」の希少品。その希少性と美しさから、母の日の特別な贈り物として近年人気が急上昇しています。

咲き始めから終わりにかけて、色がゆっくりと移ろう様子は、季節の歩みを教えてくれるかのよう。鉢植えとしてコンパクトに楽しめるため、ベランダや玄関先の限られたスペースでも、自分だけの「小さな宇宙」を愛でることができます。

月虹(ムーンボウ)

「月虹(げっこう)」ピンク系とブルー系。

今、特別な物語を秘めた品種として注目されているのが、福岡・久留米産の「月虹(げっこう)」です。名の由来は、ハワイで語り継がれる「ムーンボウ(夜の虹)」の伝説にあります。満月の前後、特定の条件が揃った夜にだけ現れるこの虹は、現地で「最高の祝福」「先祖の霊からのメッセージ」と信じられ、「見た者には人生最大の幸運が訪れる」と言い伝えられています。

「月虹(げっこう)」ピンク系とブルー系。

そんな奇跡の虹を映したかのように、咲き始めから終わりまで刻一刻と色彩を変え、ガク咲きから手まり咲きへと変化する姿は、まさに生命の輝きそのもの。大切な人への「幸せを願う贈り物」として、これ以上のものはありません。

黒軸アジサイ「ブラックスチールゼブラ」

洗練された都会的な表情を持つ、黒軸アジサイ「ブラックスチール・ゼブラ」は、名にもある通り、漆黒(ブラックスチール)の茎が特徴。一般的なアジサイの茎は緑色ですが、このゼブラは光沢のある深い黒色で、純白の花びらや鮮やかな緑の葉との鮮烈なコントラストを生み出します。まるでモノトーンのインテリアのような佇まいは、「可愛らしいアジサイ」のイメージを覆すスタイリッシュさです。

また、花が進むにつれて白から淡いグリーンへと変化していく様子も美しく、その過程でも黒い茎との対比が常に際立ちます。

アジサイの育て方ポイント

Marina Andrejchenko/Shutterstock.com

アジサイは、病害虫にも強く、庭植えにすれば特別な手入れを必要としません。耐陰性もありますが、花つきや発色をよくするためには日当たりのよい場所に植えたほうがよいでしょう。やや湿った土壌を好み、水をよく吸い上げるので、鉢植えにする場合は水切れに注意を。水が不足すると、花つきや生育に影響が出ることがあります。庭植えの場合も、晴天が続いて土が乾きすぎているようであれば水やりをします。植え付けは、葉が落ちている時期に行います。鉢植えの場合は、数年に一度植え替えをしましょう。

アジサイの剪定はタイミングに注意

Natallia Ustsinava/Shutterstock.com

アジサイは生育がよく、年々大きくなるため、株の大きさを保ったり、花の咲く高さを抑えるには剪定が必要です。剪定の際には、翌年の花芽を落としてしまわないよう、花後すぐに、花から2節ほど下の部分で切り戻しましょう。9月中旬以降に切り戻しをすると、花芽を落としてしまい、翌年の花の数が減ってしまうことがあります。秋色アジサイなど、秋まで花を観賞できる種類の場合は、剪定の際に花芽を落としてしまわないよう特に注意しましょう。

大きくなりすぎたり樹形が乱れたりして仕立て直したい場合、休眠期に思い切って株元近くから強剪定を行うと、しばらくして新しい芽が吹いてきます。ただし、花芽を落としてしまうため、翌年は花が咲かないこともあります。

失敗知らず! 自由自在な剪定ができるアナベル

OlgaPonomarenko/Shutterstock.com

多くのアジサイは秋までに翌年の花芽ができるため、7月中旬までに剪定を終えないと花が咲かなくなるリスクがあります。しかし、‘アナベル’は春に伸びた新しい枝に花芽がつくため、2~3月までに剪定すればよく、時期を急ぐ必要がありません。どこから切っても花芽ができるため失敗がなく、深く切れば直径20〜30cmの大きな花を、浅く切ればたくさんの小ぶりな花を楽しめるなど、好みに合わせた剪定が可能です。

アジサイを丈夫に育てるお手入れ【植え替え】手順を動画で解説

<準備するもの>


鉢(6~7号)
GOOD SOILバラの土
元肥として「オール・パーパス
元肥として「野菜花実の有機肥料プラス
土のお守り
ウッドチップベラボン

① 「GOOD SOILバラの土」に、元肥として「オール・パーパス」と「野菜花実の有機肥料プラス」、発根を促し土を長期間健全に保つ「土のお守り」をよく混ぜ、土作りをします。
② 苗の根鉢を軽くほぐします(葉が付いている生育期は根鉢は崩さずそのまま植えます)。
③ ほぐした根に、「土のお守り」を軽く振りかけ、用意した①の土で植え付けます。
④ 夏の乾燥や土の高温化を防ぐために、表土をウッドチップベラボンなどで覆ってマルチングし、植え付け完了です。

植え替え作業ラクにする庭道具「燕三条のハンドスコップ&ハンドフォーク」

とことん使いやすさを追求した庭道具、ハンドスコップとハンドフォーク。製作しているのは、金物で世界的にも有名な新潟県燕三条です。柄の角度や刃のつくりなど各所に職人のこだわりが詰まったこのガーデンツールは、苗の植え替え時に、土をほぐす・穴を掘る・株分けなど、さまざまなシーンで活躍します。また、深く根を張った雑草を抜くのにも便利です。

ガーデニング初心者からプロまで、どんな方にも選ばれるツールで、プレゼントにもぴったり。刃はお手入れしやすいステンレス製。刃全体の硬度を上げるために徹底して温度管理された真空状態の炉内で焼入れ処理を行っているので、歪みにくい・折れにくい頑丈なスコップ&フォークです。

あなたのお庭にぴったりなアジサイを見つけよう!

Khomulo Anna/shutterstock.com

アジサイは病害虫にも強く、ガーデニング初心者でも安心して育てられるのが大きな魅力です。日陰がちな場所でも育ちやすく、地植えはもちろん、鉢植えでコンパクトに楽しむこともできる品種があるので、住環境に合わせて無理なく取り入れられます。 ぜひこの記事を参考に、あなたのお庭やベランダの環境に合ったお気に入りの品種を見つけて、初夏のガーデン風景や花のクラフトづくりなど楽しんでみてくださいね。

季節のおすすめアイテム

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