桜の開花が待ち遠しいこの季節。バラ科の桜が咲き始めると、いよいよバラのシーズンももうすぐ。春は、手頃な価格で入手でき、1から育てる楽しみがある「新苗」が出回る時期です。バラを育てはじめるのにもベストタイミング。本記事では、芳醇な香りをまとうおすすめのバラ8品種をご紹介。さらに、健やかな株を育てるための、有機資材を使ったプロ直伝の育て方のコツも解説します。今年は、庭やベランダでバラが咲く暮らしを始めてみませんか。
目次
2026年「春の人気品種」バラ新苗予約受付中!

春から初夏にかけて園芸店に並ぶバラの苗は「新苗」と呼ばれ、接ぎ木をしてその年に育った若いバラの苗。秋の大苗に比べて枝はまだ柔らかく、株は小ぶりですが、その分価格が比較的手頃で、初心者の方にとってはさまざまな品種の栽培にチャレンジできるのが魅力です。
また、新苗は株姿が完成していない段階のため、育て方によって理想的な樹形に育てやすく、身近にバラが咲く暮らしを長く楽しみたい方にとっては、株を1から育てる醍醐味が味わえる苗といえるでしょう。
大苗では入手できなかった人気品種も、新苗なら予約可能な品種があります。この春に向けて平田ナーセリーで栽培中の春の新苗からお気に入りのバラを見つけてみませんか?
平田ナーセリーがこの春イチ推しのバラ8選
バラには花色、花形、芳香など品種ごとにさまざまな魅力があります。数々のバラ苗を取り扱う平田ナーセリーが、今春イチ推しのバラ8品種を紹介します。
アローム・ディヴァン

「アローム・ディヴァン」は、「高貴な香り」を意味する名の通り、芳醇な香りが最大の魅力です。国営越後丘陵公園の「国際香りのばら新品種コンクール」で金賞を受賞するほど、香りへの評価が高い品種です。
明るいピンクの大輪ロゼット咲きで、春の一番花は、ほんのりとアプリコット色のニュアンスを帯びることがあります。コンパクトでまとまりのよい半直立性の樹形のため、鉢植えにも適しています。とても育てやすい強健な品種です。
ナエマ

やさしい上品なパウダーピンクで、花にはフルーツのような甘く爽やかな香りがあります。太めのシュートがよく出る品種で、大きめのオベリスクやフェンス、アーチなど立体的な仕立てにも向きます。
四季咲き性も強く、花後に強めに切り戻すとブッシュローズのような姿でも楽しめます。トゲも少なめで育てやすい品種です。
フラゴナール

花は、だんだんとカップ咲きからロゼット咲きに変化するバラで、照り葉が茂り病気に強く育てやすいです。 南フランスの香水メーカーの名前と同じなだけあって、香りも格別。
やや縦に伸びやすい枝は、小さめのオベリスクやフェンスにも這わせやすいです。
ローズ・ポンパドール

咲き始めは鮮やかなピンクから、次第に淡いラベンダーピンクに近づき、ロゼット咲きに変化していくエレガントな花が魅力。フルーツの豊かな芳香も魅力。 繊細そうな見かけによらず病気に強く、また強剪定にも耐えるため、鉢植えでコンパクトに栽培することもできます。
アンヌ

淡いアプリコットイエローからクリーム色の花びらに、乾いた筆で描いた様にピンクがのる繊細な花色で美しいバラ。房でよく咲く花は、甘いフルーツに爽やかなハーブのような強香が楽しめます。
耐病性が強く、まとまりのある樹形。優しく可愛らしい雰囲気の中に、強さを持ったしなやかな女性をイメージして命名されました。第22回(2024年)ぎふワールドローズガーデンのぎふ国際ローズコンテスト金賞・ローズヒルズ賞受賞花。
カネット

明るい赤から、咲き進むとローズピンクがかる一重咲きのナチュラルな雰囲気があるバラです。花には、ほのかにティの香りがあります。
耐病性が強く、まとまりやすい樹形で育てやすいのも利点。春と秋には、枝が赤軸になるのも隠れた魅力です。名は、フランス語で「糸巻き」の意。
タフタ

ベージュがかった淡いピンクの大人シックなおしゃれな花色。他の草花ともよく調和し、ナチュラルガーデンにもおすすめです。ほのかにティの香りがあります。
おおらかで上品な花姿が、ドレープの美しいドレス生地「タフタ」を思わせることから名付けられました。トゲは少なめで耐病性が強く、繰り返しよく咲く美しいバラです。
ミエル・ドゥ・フォレ

クリームホワイトにほんのりピンクがかかるロマンチックな雰囲気をまとったカップ咲き。 濃厚で甘いミルラの香りが、まるで森の中で採れたハチミツのようなことから、フランス語で‘ミエル・ドゥ・フォレ’と命名されました。
まとまりのよい樹形に育ち、耐病性が強く育てやすいのも魅力。肥料が多いと花が開きにくい場合があるので注意が必要です。
春からスタートする「新苗」の育て方

新苗を育てる際に大切なのは、最初の一年で株をしっかり充実させることです。
初心者の方には、まず鉢植えで管理する方法がおすすめです。7~10号程度の鉢に植え替え、水はけのよいバラ用培養土(GOOD SOIL バラの土)を使って育てます。
新苗の植え付け手順と資材

バラの新苗は基本的には3.5~4号くらいの鉢に植えられています。そのため根の成長スペースが限られるので、購入後は、できるだけ早めに一回り大きな鉢へ植え替えることが大切です。
植え替えによって根がしっかり張り、元気のよい新芽が出やすくなります。
① 鉢と用土を準備する
まず、現在のポットよりも一回り以上大きい7~8号程度の鉢を用意します。鉢底には鉢底石を敷き、水はけのよい「GOOD SOILバラの土」を準備しておきます。
② ポットから苗を取り出す

苗をポットから取り出す際は、根鉢をくずさないように注意します。ポットの側面を軽く押して土をゆるめ、株元を持ってそっと抜き取ります。新苗は根がまだ繊細なので、無理に土を落とさないことがポイントです。
③ 鉢に植え付ける

新しい鉢の中央に苗を置き、接ぎ木部分(接ぎ口)が土に埋まらない高さになるよう調整します。その周囲に「GOOD SOILバラの土」に「馬ふん堆肥」、「夢油肥」、「土のお守り」、「貝化石」、「SOIL FOOD」をよく混ぜて入れ、隙間ができないよう軽く押さえて固定します。
④ たっぷりと水を与える

植え付けが終わったら、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり水やりをします。この時に「メネデール」を薄めて与えると発根を促進し、根付きがよくなります。
⑤ 植え替え後の管理
植え替え直後は株に負担がかかるため、数日間は強い直射日光を避けた明るい場所で管理します。その後は日当たりと風通しのよい場所に移し、土の表面が乾いたら水を与えます。
2~3週間後には、新芽が動き出しますので、「有機100%液肥プラス」で追肥をしていきましょう。
開花を早く見たい気持ちをぐっと抑えて“つぼみは切る”ことが株を早く育てる近道

新苗は開花のシーズンに出回るため、春から夏にかけてつぼみが付くことがありますが、できるだけ最初の年は花を咲かせるよりも株の成長を優先したほうがよいでしょう。基本的に花はつぼみのうちに花茎を切り落として、できるだけエネルギーを株作りに集中させるのがポイントです。
でも、せっかくつぼみをつけたバラの花の開花を見ずに切るのが忍びない場合は、開花後すぐに花を切って、切り花として楽しみましょう。

一方で、新苗は株が若く体力がまだ十分ではないため、いくつか注意点もあります。
まず、新苗は根の量が少ないため水切れや過湿の影響を受けやすく、特に夏場は乾燥に気を付ける必要があります。表土にウッドチップなどのマルチング材を敷いてあげることで夏場の乾燥、土の温度上昇を防ぐことができます。
また、新芽が柔らかいのでアブラムシやうどんこ病、黒点病などの病害虫が発生しやすい時期でもあります。日頃から葉の状態をよく観察し、早めの対処を心掛けましょう。
よい土づくりは有機資材がおすすめ

植え替えの手順の際に登場した資材は、平田ナーセリーがおすすめする有機資材を多く使用しています。その理由は、化学肥料を使った栽培に比べ、有機資材を使うことでバラをより自然に近い状態で栽培できることです。
【有機資材を使う4つの利点】
①土壌が傷みにくく、長くバラをよい状態に保てる
②有機素材を使用することで花・葉の色・根の張りがよくなる
③病害虫に負けない健康な株が育つ
④何よりも、天然由来の有機素材は環境に優しく、人・動物など自然にも優しい
ぜひ、有機資材を使ってバラも自身も健康的にガーデニングライフを楽しみましょう!
GOOD SOIL バラの土

植物が生育するうえで欠かせないベースとなる土壌。近年さまざまな植物に合わせた土が多種販売されていますが、バラの専用土も各種あります。今回植え付け時に使用をおすすめする平田ナーセリーの「GOOD SOIL バラの土」は、近年の猛暑続きの夏にバラが快適に夏越しできるようにと考え、独自に開発しました。
バラは本来冷涼な気候を好む植物です、毎年のように記録を更新するような日本の猛暑はバラにとって非常に過酷な気候です。そんな夏でもバラが十分に呼吸と光合成ができ、新陳代謝が活発に行えるようにすれば、元気に夏越ししてくれるはず。通気性・排水性・保水性など、試行錯誤を繰り返して誕生した、バラが快適に夏越しできるようにと独自に開発した土です。
稲ワラ馬フン完熟堆肥

平田ナーセリーがこだわりの製法で作る「稲ワラ馬フン完熟堆肥」は、使い始めてすぐにベストな働きを発揮できるようにと、3〜6カ月かけて完全に発酵が進んだ状態にしているので、いつ使用しても根の生育を妨げる心配がありません。
夢油肥

上記の「稲わら馬ふん堆肥」をベースに、バラに活力を与える油粕などを加え、善玉菌で発酵させた有機100%の完全オーガーニック肥料です。植物の成長に必要な多くの栄養素と、アミノ酸が濃縮されています。土の団粒構造の維持に加え、体力を落としているバラの株に負担をかけることなく、素早く栄養素を送り届けることができ、新しい根の発生を促してくれます。
土のお守り

天然の白い粘土、モンモリロナイト(珪酸塩白土)をパウダー状にして土にブレンドしやすくした土壌改良材です。夏バテで体力を失った根を刺激し、細根を早くに発生させるため、株の回復が早まる効果があります。また、土中にある雑菌などの不純物を吸着して土の中を掃除するなど、健全な土の状態にリセットする効果もあります。
SOIL FOOD

SOIL FOOD(ソイル フード)は、花壇や畑、プランターなどの、劣化して固くなった土を改善するために生まれた土壌改良材です。有機物や腐植酸が多く含まれ、植物にとって欠かせないアミノ酸や微量要素が豊富なので、植物の成長を健全化するのに役立ちます。また、肥料内に含まれる多くの有用微生物たちが土の団粒構造化を促進し、ふかふかの土に蘇るので、特にバラの夏バテ症状を回復させるための土壌改良におすすめです。
このSOIL FOODは、公共浄化センターや食品メーカーから発生する有用資源残さを利用した製品で、自然環境に優しい循環型の有機質肥料です(この肥料は、国の安全基準以上の試験を行い、安全性の確認を行っています)。
有機100%液肥プラス

「有機100%液肥」は、トウモロコシを納豆菌など多くの善玉菌で発酵させた液肥です。葉の表面に付着させることで、納豆菌がうどんこ病の原因菌を蔓延させない効果があります。さらに、液肥を葉が吸収することによって葉緑素が活性して光合成の能力が高まり、バテていた株が元気を取り戻します。
菌の黒汁

「菌の黒汁」は、水と牛フン、光合成細菌を原料につくられた土壌改良材です。“有用微生物”が主成分で、葉の表面にかけることで黒点病の病原菌の付着を阻止。光合成細菌は光を嫌がる性質があるため土中に深く染み込んで、植物の成長に必要なチッ素を土の中に固定したり、アミノ酸やビタミンなどの豊富な栄養を生み出す働きもします。

この「有機100%液肥プラス」と「菌の黒汁」の2つの液肥は、オーガニックなので取り扱いも簡単。液体を規定量混ぜて、1〜2週間に1度、水やりをするようにジョウロや霧吹きで葉にまんべんなくかけるだけ。液体に含まれている菌は、カルキ(塩素)でも減少しないので、家庭の水道水や雨水が使えます。葉面散布で今茂っている葉を活性させながら、滴り落ちた液肥は、土中深くに浸透し、よい土の維持にも役立ちます。
液肥で病気予防セット

夏バテ回復とともに秋以降の病気の予防にも効果的な一石二鳥のお手入れにおすすめの、うどん粉病の防除効果もある「有機100%液肥」と黒点病予防にもなる「菌の黒汁」の2種をセットにした「液肥で病気予防セット」もおすすめ。葉面散布のお手入れで、バラに大敵の病気を予防しながら土をフカフカにしましょう。
春のバラ栽培もこれさえあれば大丈夫!【バラの土壌改良セット】

バラの新苗を育てていくうえで役立つ資材のセットです。土をフカフカにする「稲ワラ馬フン堆肥 12L3袋」と植物が健全に育つのに必要な栄養素をたくさん含む「夢油肥 10L1袋」、根の発生を促す「土のお守り 1kg1袋」、土壌改良材の「SOIL FOOD 1kg1袋」をセットにしてお届けします。
YouTubeで話題の超便利グッズ、スイス製【アクアミックス】

液肥の効果は分かっているけれど、薄めたり、ジョウロを持って蛇口の間を何往復もしたりするのは大変です。特に夏場は屋外で長時間水やりをしていると植物よりも自分のほうが参ってしまいそう……。仕方なく、せめて水切れしないようにとホースで水やりを済ませている方も多いのではないでしょうか? 今 、YouTubeでも話題のスイス製の液肥混入器【アクアミックス】があればその悩みも即解決!
容器に液肥の原液を入れ、シャワーヘッド部のダイヤルを薄めたい倍率に合わせてホースにつなぐだけ。アクアミックスを通った水に液肥が混入されます。
さらに水やり軽減&ストレス軽減に役立つアイテム【ウッドチップ】

表土が露出したままだと雨や水に打たれて固くなり、栽培環境が悪くなったり、真夏の日光で根が熱中症になることもある近年。表土から受けるダメージを軽減させてくれる便利なアイテムがウッドチップです。真夏に日差しが直接当たる表土の温度は50℃以上になりますが、ウッドチップに隠れた土の温度は、30℃以下まで下がるという実験結果があり、バラの根にとってこの温度差は、天国と地獄のようなもの。バラの株元にウッドチップを5〜10cm厚で敷き詰めることで、表土が固くなることを防ぐだけでなく、日差しによる表面温度の上昇までも防いでくれるのです。

さらには、雑草発生防止にも抜群の効果があり、生えてしまった雑草もスッと簡単に抜けます。真夏でも、常に土中がひんやりと適度な湿度を保つ天然素材のウッドチップは、間伐材を利用した環境に配慮した商品です。
春から始めよう! バラが暮らしを彩るオーガニックなバラ栽培

春は、手頃な価格でさまざまな品種に挑戦でき、1から理想の樹形に育てる楽しみが味わえる「新苗」を迎えるのにベストなタイミングです。ぜひお気に入りの香りの品種を見つけて、じっくりとエネルギーを集中させて株を育てる喜びを感じてみませんか。
また、今回ご紹介したような天然由来の有機資材を活用することで、病害虫や夏の暑さに負けない健康な株を育てられるだけでなく、人や環境にも優しいガーデニングが叶います。便利なアイテムも取り入れながら、無理なくお手入れを続けていきましょう。
今年はぜひ、ご自宅の庭やベランダで芳醇な香りのバラが咲き誇る、心癒やされる暮らしをスタートさせてみてください。
取材・写真協力
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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