365の季節をもつガーデンとは? 名古屋に誕生した「メグラスガーデン ナゴヤ」を徹底解説
2026年春、名古屋港に誕生した「メグラスガーデン ナゴヤ」。一歩足を踏み入れると、花咲くガーデンが目の前に広がり、歩みを進めると春限定公開の「秘密の花園」や緑陰が美しい「こもれびの小径」など、6つの異なる景色が待っています。日常を忘れ、次々と咲き継がれる花々に癒やされる話題の最新スポット、その全貌をご紹介します。最新のガーデンで、心地よい海風を感じながら花に包まれる特別な時間を過ごしに来ませんか。開園を記念して、入園チケットのプレゼントもご用意しました! 最後までじっくりご覧ください。
目次
季節がめぐり、植物の移ろう姿に魅せられる“五感で植物の営みを感じて”

前身の「名古屋港ワイルドフラワーガーデン ブルーボネット」の時代から受け継いだエントランスのアイアン門扉をくぐり、ガーデンハウスから入園すると、眼前に広がるのは青い空と美しい花×緑×水がきらめく開放的なガーデン。誰しもが瞬間的にハッとさせられるのびやかな風景です。

「メグラスガーデン ナゴヤ」の「メグラス(Megrass)」には、訪れる人が「私の庭」のようにゆったり庭をめぐり、時間や季節、植物の生長、そして自分の心など、あらゆることに思いをめぐらせてほしいという願いが込められています。最大の特徴は、「芽吹きから開花、結実、そして休眠へ」と、すべての生育ステージに宿る魅力を最大に引き出す設計がなされていること。芽吹きの瑞々しさに開花の華やかさ、豊かな結実、そして静かな生命の眠り……の植物の命の営みを身近に見られる「365の季節をもつガーデン」です。一日として同じ風景ではありません。

歩くたびに感動と新発見の連続! 6つの個性豊かなエリアをご紹介

約2.3ヘクタールの敷地は、6つの異なるエリアで構成されています。歩く向きで見える景色が違うので、ガーデンデザインを味わいながら、植物の生命の息吹を感じるなど、あなただけの「美しい発見」をたくさん見つけてみて。庭全体はバリアフリーで、ベビーカーや車いすでもめぐることができて安心です。
エリア1 見晴らしの広場

ガーデンに足を踏み入れるとまず目の前に広がるエリアで、円形劇場から着想を得た、モダンな芝生の広場。半円の中央に設けられたウッドデッキからのガーデンの眺めは最高です。 暑い日には最上段のカーブの縁から細かなミストが噴射し、訪れた人々を涼やかにもてなしてくれます。

エリア2 花の谷

中央の小川がある谷部分の両側を囲むように広がる、高低差がある地形を生かしたエリア。宿根草をメインとした草花がなだらかな斜面で美しく共演しています。せせらぎの音を楽しみながら、青×白×黄、紫×ピンクなどの花色の美しいグラデーションを楽しめます。夏にはルドベキアやユーパトリウムなどの宿根草で、丈がぐっと高くなる予定。

エリア3 光のグラベルガーデン

砂利(グラベル)と岩がデザイン的に敷かれた、ゆるやかな起伏が心地よいエリア。ユッカやアエオニウムなどの彫刻的なオーナメンタルプランツがいくつかの島を作るように植わっています。秋に現れるミューレンベルギアのピンクの穂の群れも見もの。ごつごつした岩部分は、流れの源流を表している枯山水で、これが花の谷の流れにつながっています。

エリア4 そよ風のメドウ&トピアリー

風にそよぐ草花やグラス類の中に、大きな鳥形と半球状のトピアリーがいくつも点在する、愛らしいアートシーン。名古屋港のすぐそばというロケーションから、日本の伝統文様「青海波に千鳥」に着想を得てデザインしたものです。グラスと自然の趣の草花で広がる植栽は、メドウ(牧草地)をイメージしています。

エリア5 秘密の花園

最も色彩豊かでフォーマルなスタイルのイングリッシュガーデン。ツゲの列植で囲まれた空間には、春に楽しめる花が植えられており、ゾーンによって色分けされています。ここは春限定(春分の日〜6月頃)で公開される特別なエリアで、花の見頃が終わると重厚な扉は閉ざされます。この演出が、モチーフとなった物語「秘密の花園」への没入感をより高めています。

エリア6 こもれびの小径
モミジ、エゴ、クヌギ、ツバキなどの木々が落とす、緑陰が美しいエリア。木々の足元で花の美しい低木と宿根草が静かに咲くさまは、ほかのエリアとは趣が異なり、どこか和を感じる風情にほっと心が落ち着きます。

2人のプロフェッショナルがこだわり抜いたポイントとは?

約20年にわたりガーデンファンにも愛されてきた「名古屋港ワイルドフラワーガーデン ブルーボネット」。設備などの更新時期を迎えたことを機に、今の時代に合ったガーデンにアップデートするため、今から約5年前、リニューアル計画が発足しました。プロデューサーは、日本初の女性樹木医であり環境緑化コンサルタントや植物園の再建に携わる塚本こなみさん。ガーデンデザイナーには、日本と英国の両方で造園を学んだ気鋭のデザイナーの小倉珠子さんが選ばれ、リニューアルのプランが託されたのです。

まず2人が考えたのが、環境に配慮した「ナチュラリスティック・プランティング(自然風植栽)」の考え方を色濃く取り入れた、サステナブルなガーデンにすること。一般的な庭園では、一年草の花が終わるとすぐに新しい花に植え替えていますが、ここでは基本的に植えっぱなし可能な宿根草をメインに植栽されています。

宿根草なら、基本的に開花が終わっても植え替える必要がなく、水やりや肥料も比較的少なくて済み、サステナブル。切り戻した植物を堆肥化して土に戻すなどの取り組みも行います。気候変動が激しい今の時代に合わせたガーデンづくりです。「ナチュラリスティックな庭づくりは、ヨーロッパではすでに根付いている考え方ですが、日本はまだ取り入れている場所は少ないです」と小倉さん。

植え替えをしない宿根草とグラス類は、花以外の時期も楽しめる利点もあります。植物の株姿や花形、そしてシードヘッド(種子がついた状態)が楽しめます。小倉さんは、フォルムなどが造形的な植物を積極的にセレクト。植物の「芽吹きから枯れる」までのライフサイクルすべてを「美しさ」として捉え、植物本来の魅力を見出すことができるように、デザインをしています。「ガーデン全体を、アートを観るように楽しんでもらいたい」と言うように、グラウンドデザインもナチュラルながらも造形的なラインを描き、モダンで洗練された空間に仕上げています。また、地元の愛知県立芸術大学にも声をかけ、コラボアート作品も点在させました。花の美しさを求めるだけでない、一歩先ゆく新しいデザインが盛り込まれています。

「メグラスガーデン ナゴヤ」を楽しむ8つのポイント
① 宿根草のありのままの表情を楽しむ
華やかな一年草とは異なり、花の芽吹きの様子から開花、そして、花が枯れた後のシードヘッドや、冬の茶色くなった茎や葉をそのまま残して楽しめる宿根草を多用しています。ぜひ、植物のトゲトゲ、フワフワなどの個性的な造形も観察してみて。

② しなやかなグラス類を楽しむ
オーナメンタルグラスも積極的に用いています。たなびく穂が季節の風を感じさせてくれるほか、植栽をナチュラルに、時にはドラマチックに演出してくれています。ぜひグラスの魅力を感じてみて。

③ 多様な混植
1カ所に1種の植物をまとめて植えるのではなく、異なる種類の植物を複雑に混ぜ合わせて植えることで、野生の植物群落のような奥行きと複雑な色彩を生み出しています。花の色形で織りなす表情豊かな風景をぜひ味わって。

④ ランドスケープの造形を感じる
ガーデンの手前側はモダンに、奥に行くにつれトラディショナルな趣に変化させています。ウッドデッキ付近からガーデン奥方向を眺めると、流れを軸に両脇から次々に花壇が折り重なるように出現し、視点を奥へ奥へと導いています。のびやかさをもたらしながら、心地よく歩みを進められるための工夫です。ぜひ視点を引いて、ガーデン全体を眺めてみて。

⑤ 季節で花のボリューム感が異なる
春の初めの愛らしい春咲き球根類からスタートし、膝ぐらいの高さだった草花は、夏になると腰、肩、そして背丈ほどに成長します。年々成長しながら季節ごとに風景は異なるので、ぜひ季節を変えて毎年訪れてみて。

⑥ 没入感を楽しむ
高低差のある斜面や列植に囲まれた場所にいると、花に包まれた感覚が味わえます。ぜひ日常を忘れる時間を過ごして。

⑦ ベンチに座る
ベンチは休むためのものだけでなく、点景物のような効果をもたらしています。また、ここぞという風景を見てもらいたい場所にも置いています。さらに、ベンチの素材にも工夫があり、マシュマロのような質感のユニークなベンチもあります。ぜひあちこちで座ってみて。

⑧ オーナメントを探す
園内には、さまざまなストーリー性あふれるオーナメントが、庭に寄り添うように配されています。小倉さんが何度も工場に足を運び、フォルムや色にこだわり抜いた瀬戸焼の「鳥のオブジェ」は、名古屋港を背景に親子の鳥たちがひと休みしているよう。愛知県立芸術大学とのコラボレーションから生まれた、BIRD・RABBIT・HORSE・HUMANと名付けられた4つのオブジェも点在。ぜひお気に入りを探してみて。

味わう、買う、学ぶことができる「ガーデンハウス」&「サニーホール」
重厚なレンガのガーデンハウス内には、ガーデンカフェ(Me-Stand)とガーデンショップ(Me-Select)があります。カフェでは人気紅茶専門店TEAPONDの茶葉を使用したオリジナルの「メグラスブレンド」や自家製のスコーンなどが、ガラスのコンサバトリーの中で楽しめます。テイクアウトしてガーデンの好きな場所で楽しむのもおすすめ。


ショップ「Me-Select(ミーセレクト)」では、 ガーデンタイムやお出かけの気分を上げてくれる、ライフスタイルを彩るアイテムや、カフェで提供されている紅茶などを販売。屋外ではメグラスガーデナーがセレクトした宿根草の苗も販売しています。メグラスガーデン ナゴヤオリジナルアイテムもあるので、お土産としても喜ばれます。



海になじむヨットの帆のような建物のサニーホールでは、トークショーなどのイベントが随時開催されます。ゴールデンウィークのイベントでは、塚本こなみさん・小倉珠子さん・ガーデンストーリーの倉重香理編集長の3人によるトークショーが開催されました。ガーデン誕生のストーリーや込められた思い、ガーデンの見どころなど、「メグラスガーデン ナゴヤ」の魅力について語られました。

「長年、どこかで形にしたいと心の中であたためていた小説『秘密の花園』のようなガーデンが、ここ『メグラスガーデン』で実現化しました。来園の皆さんにご覧いただけるのは、本当に美しい時期だけ。花に埋もれ包まれるという没入体験で、お客さまが『うわぁ~、きれい!』と幸せを感じてもらえればうれしいです。ぜひ、メグラスガーデンをマイガーデンとして、年々変わり続けるガーデンの成長を眺めてください」と塚本さん。

塚本こなみ
ガーデンプロデューサー
静岡県磐田市出身。造園業を営む夫の仕事を手伝ううち、一級造園施工管理技士を取得。1992年、日本で女性初の樹木医資格取得。ガーデンプロデューサーとして庭園の再生実績が豊富。1996年に大藤移植を成功させた「あしかがフラワーパーク」(栃木)は米CNN「世界の夢の旅行先10カ所」(2014)に選出される。2013年以降、「はままつフラワーパーク」(静岡)の理事長を務める。

小倉珠子
ガーデンデザイナー
静岡県浜松市出身。ランドスケープ&ガーデンデザイナー。東京農業大学造園学科を卒業。ランドスケープコンサルタント会社を経て渡英。英国の大学でガーデンデザインを学び、帰国後は浜松市を拠点に活動。浜名湖花博などの国際的な園芸イベントの設計や運営に携わるほか、個人庭園や公共空間の設計、植栽デザインなどを手がける。世界最大級のデザインコンペ「A’Design Award & Competition 」にて、2015年Landscape Planning & Garden Design部門 銀賞を受賞するなど、数々の賞を受賞。
植物が息づく「ガーデン」とは。成長を続ける、永遠の未完成の場所

爽やかな海風を感じながら、植物の営みを感じることができる「メグラスガーデン ナゴヤ」。今の時代をけん引するナチュラリスティックなガーデンです。季節の移ろいとともに植物のありのままの姿を見て美しさを見出すという体験は、単なる視覚的な楽しみを超えて私たちに知恵や豊かな感受性を授けてくれるはず。これから2年、3年と、季節がめぐるたびにガーデンは進化し続けます。
ガーデンストーリー読者の方に! 開園を記念してペア入園チケットをプレゼント

2026年4月23日にオープンした名古屋の「メグラスガーデン ナゴヤ」の入園チケットを10組20名様に抽選でプレゼントします。ご希望の方は、以下のアンケートフォームにご記入のうえご応募ください。
●応募締め切り 2026年5月27日(水)正午(12:00)まで
※当選は、チケットの発送をもって代えさせていただきます。ご応募お待ちしています。
Information

Megrass Garden Nagoya (メグラスガーデン ナゴヤ)
所在地:愛知県名古屋市港区潮⾒町42番地
アクセス:伊勢湾岸自動車道「名港潮見IC」から車で約5分。詳しくはこちら
TEL:052-870-6650
公式HP:https://megrassgarden-n.com
開園時間:9:30~17:00(3/1~11/30) 12/1~12/25は~16:00 ※最終入園は閉園の30分前まで
休園日:【春分の日~5/31】無休
【3/1~春分の日の前日まで、6/1~6/30・9/1~12/25】毎週火曜
【7/1~8/31】毎週火曜・水曜、【12/26~翌2月末日】冬季休園
入園料:大人500円~1,000円、小中 無料~500円(季節によって変動します)
●オンラインチケットはこちら
インスタグラム:https://www.instagram.com/megrass_garden_nagoya/
協力/メグラスガーデン ナゴヤ
Credit
文 / 井上園子 - ライター/エディター -
いのうえ・そのこ/ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。ガーデニング以外の他分野のPR等にも携わる。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
撮影 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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