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オシャレなのに初心者向き! シックな花「セリンセ・マヨール」の育て方と冬越しのポイント

オシャレなのに初心者向き! シックな花「セリンセ・マヨール」の育て方と冬越しのポイント

simona pavan/Shutterstock.com

下を向いて咲くシックな花と、青みがかった銀色の葉がミステリアスな魅力を放つセリンセ・マヨール。最近ではナチュラルガーデンや切り花としても注目を集めています。
じつはセリンセは、コツさえ掴めば初心者でも放任で育てられるほど丈夫な一年草。この記事では、セリンセ・マヨールの基本情報から、「種まきのタイミングは?」「冬はどう越せばいいの?」といった育て方のポイント、美しい発色を保つコツまで詳しく解説します。

セリンセ・マヨールの基本情報

セリンセ・マヨール
Flower_Garden/Shutterstock.com

植物名:セリンセ・マヨール
学名:Cerinthe major
英名:honeywort
和名:キバナルリソウ(黄花瑠璃草)
その他の名前:セリンセ、セリンセ・マヨル
科名:ムラサキ科
属名:セリンセ属(キバナルリソウ属)
原産地:南ヨーロッパの地中海沿岸地域
形態:一年草

セリンセ・マヨールはムラサキ科セリンセ属(キバナルリソウ属)の一年草で、学名はCerinthe majorです。ヨーロッパ南部から中部原産であり、草原や牧草地に自生しています。

セリンセ属は20〜25種ほど存在しますが、観賞用としてはセリンセ・マヨールのみが利用されます。

草丈は30〜60cmで、環境に合うと株幅が40〜50cmまで張ります。近年は日本でも少しずつ流通するようになり、急速に普及し始めています。寒さに気を付けて冬越しさせれば、放任でもよく育つため、初心者でも育てやすい花です。環境が合えば、こぼれ種でもよく増えます。

セリンセ・マヨールの花や葉の特徴

セリンセ・マヨール
Golden Shark 2/Shutterstock.com

園芸分類:草花
開花時期:4〜5月
草丈:30〜60cm
耐寒性:やや弱い~普通
耐暑性:やや弱い
花色:紫、黄

セリンセ・マヨールの開花期は4〜5月です。花期になると伸びた茎の頂部に花序を出し、筒状の花を咲かせます。花は2cmほどで、シルバーがかった青緑色の苞葉に包まれているのが特徴です。苞葉は成長につれ、青緑色から紫、青色へと変化し、この苞葉の美しさにも観賞価値があります。

花序はムラサキ科らしいさそり型花序で、花色は上部が紫で下部が黄色となるのが基本種です。一方、園芸用としては紫一色の花をつける‘プルプラセンス’という品種が主に流通しています。

葉は長さ2〜6cm、幅1〜2cmの心形〜長楕円形で、葉には不規則な白い斑点が見られますが、これは病気ではなく、成長につれて消えていきます。

セリンセ・マヨール
サソリの尾のようにくるりと巻いて伸びる花序がユニーク。ThechoBoy/Shutterstock.com

セリンセ・マヨールの名前の由来や花言葉

セリンセ・マヨール
Gruzdeva Taisiia/Shutterstock.com

「セリンセ(Cerinthe)」という属名は、ギリシャ語の蝋を意味する「keros」と花を意味する「anthos」からついたとされています。この「keros」は、花が蝋質な光沢があることや、ミツバチが巣作りのためにワックスをとることからきたそう。種小名の「マヨール(major)」はラテン語で「大きいほう」という意味があります。

セリンセ・マヨールは、和名ではキバナルリソウ(黄花瑠璃草)、英語ではhoneywortと呼ばれています。園芸品種では紫色の花が流通していますが、野生種の花は黄色の部分が多く、花の基部が紫になることが和名の由来。英名の「honeywort」は、蜂蜜のような蜜を生産することが由来と考えられています。

セリンセ・マヨール
黄色い花を咲かせるセリンセ・マヨール。Gestiafoto/Shutterstock.com

セリンセ・マヨールの花言葉は「優美」「母性愛」です。

セリンセ・マヨールの代表的な品種

セリンセ・マヨール
davide bonaldo/Shutterstock.com

セリンセ・マヨールにはいくつかの園芸品種があります。中でも代表的なものについていくつかご紹介します。

プルプラセンス

セリンセ・マヨール
Mike Russell/Shutterstock.com

‘プルプラセンス’は、花全体が紫色になる品種で、日本でセリンセ・マヨールとして流通している園芸品種の大半を占めています。

紫色の上品な花はイングリッシュガーデンによく似合います。気温によって、花色がダークブルーからピンクブルーに微妙に変化するのも魅力。園芸店では取り扱いがない場合もあるため、確実に購入するにはネット販売を利用するのもおすすめです。

イエローキャンディ

セリンセ・マヨール

‘イエローキャンディ’は、黄花のセリンセの園芸品種で、赤褐色と黄色の複色の花を咲かせるのが特徴です。先述のとおり、セリンセは黄花が基本で、和名もキバナルリソウとなっています。日本で一般的に流通している青花の‘プルプラセンス’は、この黄花のセリンセの変種とされています。

プライドオブジブラルタル

‘プライドオブジブラルタル’は、セリンセ・マヨールの園芸品種で、黒みがかった紫色の花を咲かせる特徴があります。‘プルプラセンス’よりも青みが強い色合いが特徴的です。葉には斑点が入り、草丈は30〜60cmになります。開花時期は4〜6月。

セリンセ・マヨールの栽培12カ月カレンダー

セリンセ・マヨール
Lijuan Guo/Shutterstock.com

開花時期:4〜5月
植え付け:3〜4月、10~12月
肥料:10月〜翌年5月
種まき:9月下旬~10月下旬

セリンセ・マヨールの栽培環境

セリンセ・マヨール
Martin Fowler/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】日当たりがよく風通しのよい環境で管理します。日当たりが悪いと花付きや発色が悪くなるので注意しましょう。

【日当たり/屋内】屋外での管理が基本ですが、寒冷地では冬は屋内に取り込んで管理するのが無難です。

【置き場所】湿気や蒸れに弱く、水はけがよい環境を好みます。梅雨時は雨があたらない風通しのよい場所に移動させたり、寒冷地では冬に屋内に取り込めるよう、鉢植えにするのもおすすめです。

耐寒性・耐暑性

耐寒温度はおよそマイナス3~マイナス5℃とある程度の耐寒性があります。冬は防寒対策が必要ですが、寒冷地以外では地植えでも冬越しすることができます。耐暑性はやや弱く、日本では夏に枯れる一年草として扱われるため、特に夏越し対策の必要はありません。

セリンセ・マヨールの育て方のポイント

用土

用土
Madlen/Shutterstock.com

水はけがよい用土を選びましょう。じめじめしていたり乾燥しすぎたりする用土ではうまく育ちません。

地植えの場合は腐葉土などを混ぜて水はけをよくしておくことが重要です。鉢植えの場合は市販の草花用培養土でもよく、自分で作る場合は赤玉土7:腐葉土3の割合で配合します。

水やり

水やり
Ground Picture/Shutterstock.com

セリンセ・マヨールは乾燥気味に育てましょう。

地植えの場合、基本的に水やりは不要で、雨が降らない日が続いて葉がしおれてくるようであれば水を与えましょう。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら水やりをします。

肥料

セリンセ・マヨール
F_studio/Shutterstock.com

肥料は、植え付け時に元肥として草花用の緩効性肥料を混ぜます。鉢植えでは、自作の配合土の場合は元肥として緩効性肥料を混ぜておき、さらに植え付け後は2週間に1度のペースで液体肥料を与えます。市販の草花用培養土を使っている場合は、元肥が含まれているため別に与える必要はありません。花が止まり、下葉が黄色くなってきた場合は肥料が切れている可能性があります。

セリンセ・マヨールは、比較的肥料を好む植物なので、生育期や開花中は必要に応じて追肥をしましょう。

注意する病害虫

アブラムシ
schankz/Shutterstock.com

【病気】

セリンセ・マヨールに発生しやすい病気は、灰色かび病です。

灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪く込み合っていたり、花がらや枯れ葉を放置していたりすると発生しやすいため、花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込みすぎている場合は間引いて風通しよく管理しましょう。

なお、葉に入る斑点は病気ではなく、セリンセ・マヨールの葉の特徴です。

【害虫】

セリンセ・マヨールに発生しやすい害虫はアブラムシです。

アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の殺虫粒剤を利用するのがおすすめです。

セリンセ・マヨールの詳しい育て方

種まき

種まき
Elena Medoks/Shutterstock.com

種まきの適期は9月下旬~10月下旬で、18℃前後で発芽します。種まきが遅くなると、冬までに苗が十分育たないので注意が必要です。春まきも可能ですが、秋まきより開花が遅れ、開花期間が短くなります。

種子は播く前に一晩水につけておくと、発芽が早まります。ポットに1〜2粒播き、種子が隠れる程度の土をかぶせ、たっぷり水やりをします。発芽したら生育のよいものを残して間引き、本葉が5〜6枚ほどになったら定植します。

寒冷地ではポットのまま春まで管理したほうがよいでしょう。霜に当たると苗が傷むので、当たらないところに移動するか霜よけを設置します。

苗の選び方

葉色がきれいでしっかりした苗を選びます。生育期間を長く取るため、苗は早めに植え付けるとよいでしょう。

植え付け・植え替え

セリンセ・マヨール
Tom Meaker/Shutterstock.com

暖地では地植えでも育てることができますが、寒くなる地域では冬や梅雨の時期は霜や雨にあたらないよう移動させたいので鉢植えがおすすめです。

苗を地植えする場合は、深さ30cmほどの穴を掘って植えます。株間は20〜40cmほど開け、植え付け後はたっぷり水を与えます。鉢植えでは、鉢底ネットなどで穴をふさいで鉢底石を入れ、用土を入れて植え付けます。鉢植えの場合、ウォータースペースを3cmほどとります。

一年草のため、植え替えをする必要はありません。

日常のお手入れ

セリンセ・マヨール
Tom Meaker/Shutterstock.com

【花がら摘み】

セリンセ・マヨールは花序を伸ばしながら次々に花をつけ、花が終わると自然に落ちます。落ちた花はこまめに取り除きましょう。花後は切り戻すと、次の花芽が出て次の花を楽しむことができます。

種子を採りたい場合は採種用の株を決め、切り戻さずに種子ができるまで育てます。

【梅雨対策】

梅雨時期は、多湿を避けるために雨の当たらない風通しのよい場所に移動したほうがよいでしょう。

増やし方

種まき
Soho A Studio/Shutterstock.com

セリンセ・マヨールを増やすには、花後に種子を採って播きます。花後に花がらをつけたままにしておき、苞の中に隠れている種子を花序ごと切り取ります。種子は熟すと自然に落ちるため、あらかじめ花序に出汁取り用のネットなどをかぶせておいてもよいでしょう。

採種したらよく乾燥させ、紙袋などに入れて、種まきの適期まで保管しておきます。こぼれ種でも増えますが、中間地や寒冷地では難しいです。

セリンセ・マヨールは寒さ対策が大切

セリンセ・マヨールは特に苗が小さいうちは寒さに弱く、霜や雪にあたると傷んで枯れることもあります。寒風も避けたほうがよいでしょう。

霜が降りる地域では、鉢で育てて軒下に移動させるなどの対策が必要です。一年草のため長く楽しむためには春に苗を購入して植え付けるのが無難です。しかし、冬でも霜が降りない暖地であれば、地植えで秋まきして栽培することもできます。

セリンセ・マヨールの開花は「日照時間」と「低温」がポイント

セリンセ・マヨール
Province_photo/Shutterstock.com

セリンセは夜よりも昼のほうが長いと咲く「長日植物」です。

株がよく育っても、昼よりも夜のほうが長い時期は花が咲かない性質があります。気温が上がると草丈や葉はよく成長しますが、日が長くなったと感じない限り花をつけません。そのため、2〜3月の出荷時期に開花していないことも多いです。お店で花が咲く頃には根詰まりで貧弱に育っている場合が多いので、開花前の状態で早めに購入したほうがよいでしょう。

また、セリンセ・マヨールは、寒さに当てることで春の成長が促され、茎が締まって草姿が間延びせず、美しいドーム状に育ちます。前項で寒さ対策が大切とお伝えしましたが、過保護にしすぎもNG。適切な寒さに当てることが、きれいな株を作るポイントです。

セリンセ・マヨールを育てて独特の花姿で庭を彩ろう

セリンセ・マヨール
Golden Shark 2/Shutterstock.com

セリンセ・マヨールは紫や黄色の上品な花が魅力的な植物です。ナチュラルガーデンにもよく似合い、寒さに注意すれば育てやすいので初心者の方にもおすすめです。他の花とも合わせやすく、栽培も難しくないので、お気に入りの品種を見つけて庭に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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