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- 【ガーデニング】30年育てて分かった! 花壇を大人っぽく変える「銅葉・黒葉」最強の10選
いつもの花壇をワンランクアップさせたいなら、「銅葉」や「黒葉」の植物をプラスするのが成功の近道。その理由は、緑の中に暗色が加わることでインパクトが生まれ、庭全体がぐっと大人っぽい印象に格上げされるからです。今回は、園芸歴30年の園芸プロデューサーの遠藤昭さんが愛用する、夏の庭を涼しげに彩る最強の10種をランキング形式でお届けします。
目次
庭の印象を劇的に変える「葉色」の魔法

庭づくりにおいて、草花の葉色は緑が一般的です。しかし、まれに存在する「銅葉」や「黒葉」の植物が、お庭の印象をワンランクアップさせてくれるのをご存じでしょうか。 ダークな色合いを差し色として使うことで、花壇や寄せ植え全体がグッと引き締まり、個性的で大人っぽい空間が生まれます。 今回は、30年近いガーデニング人生で私が愛用してきた魅惑のカラーリーフの中から、とっておきの「最強の銅葉・黒葉ベスト10」をお届けします。
【10位】カンナ‘オーストラリア’

学名:Canna × generalis ‘Australia’
英名:Canna ‘Australia’
科名:カンナ科
原産地:南アメリカ原産、熱帯から亜熱帯に分布
作出国:20世紀後半にアメリカまたはオーストラリアで選抜されたと考えられる。
特にオーストラリアでは、乾燥・高温に強い植物として銅葉カンナが評価されており、その影響で命名された可能性が高い。19世紀後半から欧米を中心に交配が進み、多くの園芸品種が誕生。

特徴:カンナ‘オーストラリア’の魅力は、何と言ってもその葉の美しさである。深いブロンズ~黒銅色で、艶があり、非常にエキゾチックな印象だ。そして、この黒銅色の葉の上部に、鮮やかなスカーレットレッドの花が咲く様は、まさに芸術的。草丈1.2〜1.8mほど。ボリューム感があり花壇の後景に最適。コントラストを効かせた植栽に向き、シックでモダンな庭づくりに合う。

育て方:カンナは南アメリカの熱帯から亜熱帯が原産なので、もともと寒さには弱い植物だが、冬は霜よけをするか球根を掘り上げる。関東地方以南は植えっぱなしでも越冬する。
半面、暑さには非常に強く、亜熱帯化する日本の夏には最適。日当たりを好み、日陰だと開花・発色が劣る。水はけがよく肥沃な土を好む。
【9位】黒葉のアジュガ

学名: Ajuga reptans ‘Black Scallop’、’Chocolate Chip’など
英名:Bugleweed
科名:シソ科(Lamiaceae)
原産地:ヨーロッパ〜西アジア
特徴:アジュガは、地面を這うように広がる多年草で、銅葉や紫葉の葉色が美しく、花壇の縁取りグラウンドカバーとして活躍する。植えてからかれこれ30年、我が家の庭で生き延びている。銅葉の草花では古くから親しまれた先輩格。約30年もの間蔓延することも、逆に枯れることもなく、同じ場所で春には青紫色の花穂を立ち上げて、葉の暗色と対比して印象的な景観をつくる。

育て方:耐陰性があり、明るい日陰でもよく育つが、葉色を美しく保つにはやや日の当たる場所が理想。過湿を避け、腐葉土などで水はけのよい土壌に植えるのがコツ。乾燥にも比較的強く、ローメンテナンスな植物としても優秀。銅葉の質感が花壇に深みを与え、グリーン中心の植栽に締まりを持たせてくれる名脇役である。
【8位】コクリュウ

学名: Ophiopogon planiscapus ‘Nigrescens’
和名: 黒竜(こくりゅう)
英名:Black Mondo Grass
原産地: 日本原産種ジャノヒゲの園芸品種
特徴:草丈は、約10〜20cmと低く、細い葉が放射状に伸び、植栽の“締め役”として非常に優秀な黒葉植物。夏に淡紫色の小花が咲き、秋〜冬に青黒い実がつく。一見すると真っ黒に見える葉は、光の加減で金属的な艶がある紫黒色。寄せ植えやボーダー植栽に向き、花壇の縁取りや株元の引き締め役として、通年使えるのも魅力。

育て方:半日陰〜明るい日陰を好み、強すぎる直射日光を避けると黒葉が美しく保たれる。水はけのよい土に植え、地植えでは根付けば乾燥気味でも育つ丈夫な性質。肥料は控えめにし、過湿による蒸れに注意するとよい。
【7位】ヒューケラ ‘オブシディアン’

学名:Heuchera ‘Obsidian’
英名:Obsidian Coral Bells
科名:ユキノシタ科(Saxifragaceae)
原産地:北アメリカ
特徴:漆黒に近い艶のある銅葉は、まるで金属のような質感でリーフプランツの代表格。‘オブシディアン’は、黒曜石(Obsidian)の名を冠する通り、非常に濃く光沢のある黒紫の葉が魅力のヒューケラ品種。常緑多年草で、シェードガーデンや半日陰の花壇に適しており、他の明るい葉色や花色とのコントラストが映える。葉の質感も上品で、モダンな印象を演出できる。初夏には細い花茎を伸ばし、小さなクリーム色の花を咲かせるが、主役はやはり葉。

育て方:やや乾燥に弱いため、保水性のある土壌に植え、夏場の乾燥には注意。寒さには比較的強く、冬も葉色が保たれる。鉢植えや縁取り、カラーリーフガーデンの引き締め役として非常に重宝される品種。
【6位】銅葉バジル(レッドルビンバジル)

学名:Ocimum basilicum ‘Purpurascens’
英名:Purple Basil
科名:シソ科(Lamiaceae)
原産地:熱帯アジア

特徴:銅葉バジルは、料理用ハーブとしても知られるバジルの紫葉品種。濃い赤紫〜黒紫の葉は観賞価値が高く、花壇のアクセントや寄せ植えにも活用しやすい。夏には赤紫色の花穂を立ち上げ、装飾性と機能性を兼ね備えた植物として人気がある。種子が販売されているので、大量に苗が育成できるのも魅力。このバジルもコスパがいいので、植物園勤務時代に、花壇にたくさん使用した。
育て方:日当たりを好み、水切れには注意。摘心で形が整い、肥料で葉色がより深くなる。レッドルビンバジルは、一般的なバジルと味が異なり、スパイシーな風味が特徴の食用可能な品種。
【5位】黒葉のコリウス

学名:Plectranthus scutellarioides
英名:Coleus
科名:シソ科(Lamiaceae)
原産地:熱帯アジア
特徴:コリウスの中には、深い赤紫〜黒葉をもつ品種があり、強く切れ込んだ葉の形状とビロードのような質感が特徴。葉色の変化に富み、光の加減や環境によって微妙に印象を変える。一年草扱いで、日なた〜半日陰まで幅広く対応するが、日差しが強すぎると葉焼けすることもあるため、夏は明るい日陰が理想。こまめな摘心でこんもりとした姿に整えられる。水切れに弱いため、特に夏場は定期的な水やりが必要。花は観賞価値が低いため、早めに摘み取ると葉の美しさが保たれる。寄せ植えや花壇のフォーカルリーフとして活躍し、華やかさと落ち着きを同時に与える。

育て方:日当たりと水はけのよい場所を好み、乾燥にはやや弱いため、夏場の水切れに注意。定期的な摘心により分枝が促され、形よく育てられる。肥料を適度に与えると葉色がより深まり、美観が保たれる。ダークリーフが他のグリーンや明るい花色と好対照をなし、植栽にリズムと引き締めをもたらす。
【4位】ダリア ‘ビショップ・オブ・ランドアフ’

学名:Dahlia ‘Bishop of Llandaff’
英名:Bishop of Llandaff Dahlia
科名:キク科(Asteraceae)
原産地:メキシコ、中南米
特徴:銅葉のダリアも、比較的、古くから親しまれている植物。‘ビショップ・オブ・ランドアフ’は、濃赤色の半八重花とブロンズ〜黒の葉が美しい銅葉系ダリアの代表品種。草丈は約1mで、初夏から秋まで長く花を咲かせる。花色は赤・黄などで、葉と花の色のコントラストが鮮烈。単植でも混植でも視線を集める存在。

育て方:日当たりと排水のよい土壌を好み、春に球根を植えて育てる。寒冷地では冬越しのために球根を掘り上げて保管するのが一般的。風通しのよい場所で育てると病害虫の発生も少ない。伝統的な品種でありながら、シックで現代的な印象を与えるため、ナチュラルガーデンからモダンな植栽まで幅広く活用できる。
【3位】イポメア‘ブラッキー’

学名:Ipomoea batatas ‘Blackie’
英名:Ornamental Sweet Potato
科名:ヒルガオ科(Convolvulaceae)
原産地:熱帯アメリカ

イポメアは、観賞用に改良されたサツマイモの仲間で、特に‘ブラッキー’などの黒葉品種が人気。這性で生育旺盛な多年草(日本では一年草扱い)で、グラウンドカバーやコンテナの寄せ植えで活躍する。葉は切れ込みが深く、深紫〜黒の色合いが特徴。日なたで葉色が最も美しく発色し、日陰ではやや緑がかる。

育て方:水はけのよい土壌を好み、過湿に注意すれば管理は容易。耐暑性が高く、真夏も色褪せずに美しさを保つ。定期的に切り戻すことでボリュームを調整可能。明るい葉色の植物や花とのコントラストが映え、モダンで引き締まった植栽デザインに効果的な役割を果たす。
【2位】ペニセツム‘パープルマジェスティ’

学名:Pennisetum glaucum ‘Purple Majesty’
英名:Purple Majesty Millet
科名:イネ科(Poaceae)
原産地:アフリカ

特徴:ペニセツム‘パープルマジェスティ’は、深い紫黒色の葉と花穂をもつトウジンビエ(ミレット)の園芸品種で、一年草扱いされる。草丈1〜1.5mに育ち、丈高く立ち上がるフォルムと存在感のある色彩で、花壇のフォーカルポイントに最適。夏には長い黒紫の花穂をつけ、動きとドラマ性を演出する。

じつは、僕にとって思い出の植物でもある。僕がぺニセツム‘パープルマジェスティ’に初めて出会ったのは、2004年に開催された浜名湖花博の、ガーデニングコンテスト出展の時だった。コンテナガーデン部門の予選を写真審査で通過し、本選会に行くことができた。材料を横浜や東京にある大型の園芸店を数カ所巡って調達し、前日に横浜から車で材料を積み込んで、現地でコンテナに植え込んだ。その中に、ぺニセツム‘パープルマジェスティ’を入れていた。
タイトルは「悠久の時」とした。古代植物のシダや、日本古来のイワシャジン、そして最新のぺニセツム‘パープルマジェスティ’を入れ、永い時代の流れに負けない美しさを表現したかったのだ。結果は残念ながらコンテナ部門では入賞しなかったが、別の作品がガーデニング部門で最優秀賞を獲得し、副賞でニュージーランド・クライストチャーチのガーデン巡りの旅行をいただいた。そんな思い出のぺニセツムは前年の 「All-America Selections」の「Gold Medal Winner for 2003」に選ばれていて、当時は珍しい植物だった。
あれから20年以上経つが、その後、勤務した植物園でも、このペニセツムはよく利用した。

育て方:日当たりと水はけのよい場所を好み、肥沃な土でよく育つ。夏の暑さに強く、初夏から秋まで長期間美しい姿を保つ。種子から育てることもでき、育苗も容易。切り花やドライフラワーにも利用され、ナチュラルガーデンやコンテンポラリーな植栽によく似合う。銅葉の草姿が周囲の明るい葉色を引き立てる。
【1位】アルストロメリア ‘インディアン・サマー’

学名:Alstroemeria ‘Indian Summer’
英名:Indian Summer Peruvian Lily
科名:アルストロメリア科(Alstroemeriaceae)
原生地:南アメリカ(チリ、ブラジルなど)
特徴:夏が似合うカッコイイ、アルストロメリアだ。光沢のある銅葉と、黄~赤~オレンジの花色が華やかでコントラストが美しくトロピカルな雰囲気。コンテナでも映え、初夏から秋まで長く咲き続けるのが魅力。

オレンジ~赤の斑入り花は、ブロンズがかった葉と好対照をなして庭を華やかに彩る。地下に塊茎を持ち、耐寒性・耐暑性ともに比較的強く、日当たりと水はけのよい場所でよく育つ。高温多湿を避ければ多年草として毎年開花し、切り花としても非常に持ちがよい。銅葉によって、グリーン主体の植栽の中でも個性が際立ち、モダンな花壇や寄せ植えに引き締め役として欠かせない。株分けで増やすことができるため、管理も容易。
育て方:日当たりと排水性がよい土を好む。強健だが、冬は根元をマルチングして保温。夏の高温多湿に注意し、風通しを確保。
ワンランク上の夏の庭へ!「銅葉・黒葉」でカッコいい空間づくりを

私が長年愛してやまない「銅葉・黒葉」のベストテン、心惹かれる植物との出会いはありましたか? 庭に少し「黒」や「銅色」のスパイスを効かせるだけで、いつもの風景がグッと大人っぽく、魔法のようにカッコよく引き締まります。 これからの暑い季節、美しいカラーリーフたちは、私たちの目を楽しませ、お庭に涼しげな影を落としてくれる頼もしい存在です。ぜひあなたの庭にも彼らをスカウトして、これからの夏を一緒に乗り切りましょう!
Credit
文&写真(クレジット記載以外) / 遠藤 昭 - 「あざみ野ガーデンプランニング」ガーデンプロデューサー -

えんどう・あきら/30代にメルボルンに駐在し、オーストラリア特有の植物に魅了される。帰国後は、神奈川県の自宅でオーストラリアの植物を中心としたガーデニングに熱中し、100種以上のオージープランツを育てた経験の持ち主。ガーデニングコンテストの受賞歴多数。川崎市緑化センター緑化相談員を8年務める。コンテナガーデン、多肉植物、バラ栽培などの講習会も実施し、園芸文化の普及啓蒙活動をライフワークとする。趣味はバイオリン・ビオラ・ピアノ。著書『庭づくり 困った解決アドバイス Q&A100』(主婦と生活社)、『はじめてのオージープランツ図鑑』(青春出版)。
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