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【1日で完成!】初心者でも失敗しない“大人パステル”のロマンティック寄せ植えアイデア5選

【1日で完成!】初心者でも失敗しない“大人パステル”のロマンティック寄せ植えアイデア5選

「寄せ植えって、どんな花を組み合わせればいいの?」そんなふうに悩んだことはありませんか? 実は、寄せ植えに “正解”なんてありません。好きな花を、好きなように合わせればいいのです。ほんの少しポイントを意識するだけで、初心者さんでも1日で素敵な一鉢が完成します。ここでは、今すぐ始めたくなる大人パステルのロマンティクな春の寄せ植えアイデア5選をご紹介。あなたの「春のはじめの一鉢」に、きっとぴったりのヒントが見つかります。

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永遠の憧れ…ふんわり大人パステルの寄せ植えの秘密

ふわっと優しい色合いの花々が咲き群れて、まるで花園のようなロマンティックな雰囲気の寄せ植え。自然美のなかに「プロの仕事感」が漂う寄せ植えですが、あなたにもこんな寄せ植えが作れます! そのためには、まずこの寄せ植えがなぜ美しいのか、「美しさの理由」を知ることが大切です。美のありかを一緒にひも解いていきましょう。

寄せ植えの基本「色合わせ」「高さのリズム」「自然な広がり」

この寄せ植えの美しさは「色合わせ(テーマカラー)」「高さのリズム」「自然な広がり」にあります。そして、これらの3項目を次のようなルールで成功に導いているのが、この寄せ植えの美しさの理由です。

★色合わせ→ピンク〜紫系を中心にパステルトーンで統一

ピンク〜パープル系の花をセレクト。左/フロックス‘チェリーキャラメル’、右/シザンサス

★高さのリズム→「3段階(高・中・低)」の高さになる植物を用意

★自然風な広がり→あふれる花を手前に垂らす

横に広がって生育するヒナソウは、鉢からあふれ咲くように鉢縁に配置。

プロの技も、実はコツはシンプルです。これら3つのルールに従えば、あとは好きな花を自由に選ぶだけ。鉢内での配置も難しく考えなくてOK。鉢縁に向かって草丈が低くなるように植えれば大丈夫です。むしろ、少し不揃いくらいがナチュラル。はみ出したり、揺らいだりするのが魅力です。完璧に整えようとしなくても、花たちが自分の居場所を見つけてきれいになっていくのが寄せ植えの面白さ。あなたも、まずは1つのテーマカラーを決めて、自由に植えてみて!

左は植栽直後。右は20日後。

◾️鉢サイズ/直径68cm×H55cm

◾️花材/ペチュニア‘あずき’、スカビオサ、フロックス‘チェリーキャラメル’、シザンサス、デルフィニウム、ヒューケラ、ヒナソウ、ブラキカム

【寄せ植え初心者つまずきポイント】どの花を選べばいいの問題を解決!

初心者は「並んでいるもの全部がかわいい」で迷子になりがち。何を基準に選んでいいか分からないときには、「好き」を最優先に! 園芸店に並んでいるたいていの花苗は、日向でよく育ちます。もちろん、植物ごとの細かい好み(日陰好き・水好き・乾燥好きなど)は存在しますが、寄せ植えでは隣り合わせたら育たないというものは「ない」と思って大丈夫です。心配な場合は園芸店のスタッフさんに“これは日なた向きですか?”と一言聞けばOK。あとは“好き”という気持ちを信じて、楽しんで植えてみましょう。

庭の主役になる大人上品ブルーの大鉢寄せ植え

この寄せ植えも前述の3つの項目と同様、テーマカラーを青紫&白色に絞っています。縦に「スラッ」と伸びるサルビアを中央に、サイドに「フワッ」と自由な草姿で伸びるフロックスを、鉢縁にロベリアやブラキカム、バーベナを植栽して「こんもり」あふれ咲く自然な雰囲気にしました。寄せ植えでは「スラッ」「フワッ」「こんもり」といった擬態語を意識して植物を選んでみましょう。

【成功ポイントをおさらい】

●青紫×白色で花色を統一!

●高・中・低の草花を鉢縁に向かって低くなるよう植栽!

●枝垂れる植物(ロベリアやブラキカム)を鉢の縁に植えて、自然に垂れさせる!

パープルと白色がかすり状に入り混じる花色が個性的なフロックス‘シュガースター’。白花との相性も抜群。

◾️鉢サイズ/直径70cm×H50cm

◾️花材/サルビア‘サリーファン’、フロックス‘シュガースター’、ブラキカム、ロベリア、バーベナ

花材はたった3種! ふわふわ✖️ピンク✖️グレーで大人ロマンティック

八重咲きのペチュニアとポリゴナム(ヒメツルソバ)、ピンクの斑入り葉のセリ‘フラミンゴ’の3種を組み合わせた、ピンクのワントーンコーデ寄せ植えです。グレーのローラ・アシュレイのスクエア鉢がシックで上品な雰囲気をプラスして、トータルで大人ロマンチックな雰囲気に。花材はピンクで揃えつつ、植物のフォルムの違いがお互いを引き立て合います。ワントーンコーデは花材選びが簡単で、初心者にもおすすめ。ふわふわ×ピンク×グレーは大人ロマンチックの鉄板3条件。

◾️鉢サイズ/W55cm×D18cm×H20cm

◾️花材/ペチュニア‘ホイップマカロン’、ポリゴナム、セリ‘フラミンゴ’

【寄せ植え初心者つまずきポイント】色合わせが難しそう問題を解決!

色とりどりの花々が並ぶ売り場では、花色合わせに迷いがち。「センスがないと無理」「プロの見本のように見栄え良くできないのでは」と心配になるかもしれませんが、「ワントーンコーデ」は初心者でも必ず成功する鉄板ルール。「ワントーンコーデ」はテーマカラーを1色に絞り、フォルムの異なるものを選ぶのがポイントです。この寄せ植えの場合、テーマカラーはピンク。フォルムには以下のような違いがあります。

●八重咲きのペチュニア→ふわふわ・丸くこんもり茂る

●ポリゴナム→ポンポン・這って枝垂れるように伸びる

●セリ‘フラミンゴ’→ツンツン・横に広がるように伸びる

というようなフォルムの違いを意識すると、たった3種でも、まとまり感が出つつ、一つひとつの個性も生きて見応えたっぷり。売り場では華やかな花のほうにばかり目がいきがちですが、葉ものにもセリ‘フラミンゴ’のようなピンク色の斑入りなど、おしゃれな植物があるので要チェック。

あふれる花がロマンティックな花カゴ寄せ植え

淡い紫色の八重咲きペチュニアと小花のクフェア‘ピンクシマー’、リーフ類を組み合わせた寄せ植えです。シンプルながら、花カゴから溢れ咲く姿がロマンティック。八重咲きのペチュニアが小花やリーフによって引き立てられ、主役と脇役の見どころがはっきりしているのが植物選びのポイント。

また、バスケットの容器も溢れ咲く花を引き立てる名脇役。バスケットは軽量で小ぶりなものが多く、ガーデンテーブルなどの上に飾るのにピッタリです。

◾️鉢サイズ/W25cm×D17cm×H15cm

◾️花材/ペチュニア‘パニエ ラベンダー’、クフェア‘ピンクシマー’、アイビー、ハゴロモジャスミン‘ミルキーウェイ’、アイビーゼラニウム

【寄せ植え初心者つまずきポイント】どれくらい苗を植えればいいの問題を解決!

「苗はどれくらい詰めるの?」「あとから大きくなるんじゃない?」など、ガーデニング初心者には寄せ植えする際の苗同士の“適切な距離感”が未知数ですよね。もちろん、植物は生育するので段々大きくなりますが、寄せ植えの場合はギュッと詰めて植えて大丈夫です。ポットから出した苗は、たいていの場合、土を1/4〜1/3ほど落として使ったり、場合によって株分けできるものは苗を分割して細かくして配置したりします。上記のバスケットの容器では12株を植栽。

【寄せ植え初心者つまずきポイント】枯れたり乱れたりしそう問題を解決!

「最初はきれいでも維持できるか不安」「剪定とか必要なの?」と、初心者は何かと不安になりがち。でも大丈夫! 植物の栽培はそれほど難しくはありませんよ。植物は基本的に土と水と太陽、そして風があれば育ちます。ですから、風通しの良い日向に置いて、適切に水やりをしていればOK。基本的な寄せ植えの管理方法をご紹介します。

◾️水やり/表土が乾いたら鉢底から流れ出るまで水をたっぷりやります。植えてある植物の数や種類、鉢の大きさで水の乾き具合は変わるので、観察することが大事。

◾️花がら摘み/枯れた花を摘みとることを「花がら摘み」といいます。枯れた花をそのままにしているとカビなどの原因になるので、見つけたら摘み取りましょう。

◾️肥料/植えるときの土に元肥を施すか、元肥入りの培養土に植えます。その後は水やりの際に液肥を与えると元気に育ちます。頻度は製品によって異なるので、説明書をよく読み従います。

◾️剪定/植物が生育してきゅうくつそうになってきたら、透かすように剪定したり、切り戻したりして形を保ちます。

◾️病害虫対策/病害虫の多くの原因は風通しが悪いことによって発生するので、置き場所や剪定などによって風通しをよくし、植物を健康に育てるのが基本的な対策になります。発生してしまった場合は適用する薬剤を用いて解決できる場合もあります。

◾️植え替え/寄せ植えに用いる草花の多くは一年草なので、見頃はたいてい3〜4カ月です。上記の適切な手入れをしていても花が咲かなくなったら見頃の終わりです。次のシーズンの花苗で新たな寄せ植えを楽しみましょう。

彫像風の壁掛け鉢が主役のアートな寄せ植えシーン

植木鉢にはさまざまな種類がありますが、こんな彫像風のアーティスティックな鉢も。壁かけタイプなので、室内からも眺めやすく、庭のフォーカルポイントとしても効果的です。この場合は植物はごくシンプルに、1種か2種にとどめて鉢に目がいくようにするのが最適。

◾️鉢サイズ/W33cm×D14cm×H38cm 

◾️花材/インパチェンス、スイートアリッサム

【寄せ植え初心者つまずきポイント】どんな鉢を選べばいいの問題を解決!

「深さ・大きさはどれくらい必要?」「素材で育ちやすさが違うの?」と、初心者は鉢選びにもルールがあるのか悩みがちです。次の順番で考えるとどんな鉢がよいかぴったりの鉢が自ずと見えてきます。

石の壁に合わせて、グレーの鉢をセレクト。みずみずしい植物の色が引き立つワンシーン。

① どこに置く?→置き場所に合わせたサイズを選び、背景や周りにある色に映える鉢色を選ぶと、寄せ植えのみならず、置いた場所がワンシーンとして素敵になります。

テラコッタ製でデザインやサイズが豊富な英国のウィッチフォードの鉢の寄せ植え。

② 大きさ・深さは?→寄せ植えでは小さいもので5号鉢(直径15cm)で、3株程度の寄せ植えが可能。よく販売されているサイズは7〜15号鉢(直径21〜45cm)で、深さは最低15cm以上のものを選びましょう。鉢サイズはまず置き場所に適していることを前提とし、以下のポイントを押さえて選びましょう。

小さいものは水切れに注意。頻繁に水やりが必要になります。大きいものは水切れに強いですが、移動しにくいので定位置での使用を前提とします。

グラスファイバーと樹脂からなるFRP素材の鉢。

③ 素材による違いは?→管理や扱いやすさに以下のような違いがあることを考慮して、好きなものを選びましょう。

テラコッタ・素焼き鉢/通気性、保水性のバランスがよいが、大きいものは重く移動が困難。色は茶系が多い。耐久性に優れる。

バスケット/内側にビニールが張ってあり、土がこぼれないようになっているので、水抜けのために内張りビニールを一部カットしたり、穴を開けてから使用。軽くて扱いやすく、比較的安価だが、耐久性は低めで寿命は1〜2シーズン。

FRP/テラコッタや素焼き鉢より軽く、耐久性に優れる。色のバリエーションがあり、デザイン性の高いものが多い。例/上記写真のようなローラ・アシュレイの鉢

釉薬のかかった鉢/基本的に雨のかからない場所か、室内向け。

まずはやってみよう! 明日の楽しみを自分の手で

寄せ植えに“絶対の正解”はありません。好きな花を好きなように組み合わせて、自分だけの一鉢をつくること——それこそがガーデニングの醍醐味です。日々変化していく寄せ植えは、明日が楽しみになる魔法です。最初の一歩は、小さな挑戦。でも、その一鉢が庭やベランダを彩り、日々の暮らしに喜びを運んでくれるはず。ぜひ、今日“好き”から始める寄せ植えにチャレンジしてみてくださいね。

寄せ植え制作/安酸友昭(ラブリーガーデン)・面谷ひとみ

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