スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中! 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)発売中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中! 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
-
イベント・ニュース

【5月のGWは横浜へ!】日本最大級の花と緑の祭典「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」開催
「ガーデンシティ横浜」で花盛りの季節を満喫しよう! マリンタワーや観光船氷川丸を背景にバラ咲く景色が楽しめる山下公園(右3枚)と横浜ベイブリッジを望む高台に宿根草とバラが調和する港の見える丘公園(左上と下中)、ローズトンネルに無数のバラが咲く「横浜イングリッシュガーデン」(左下)。右上/Princess_Anmitsu/shutterstock.com その他/3and garden 約1,900株ものバラが港を背景に咲く「山下公園」をはじめ、イングリッシュローズの庭・香りの庭・バラとカスケードの庭などでバラと草花が咲き競う「港の見える丘公園」、2,200品種のバラをコレクションする「横浜イングリッシュガーデン」など、多くの花の名所が点在する横浜市。港の春は、3月下旬のサクラからはじまり、4月上旬にはチューリップ、そして市の花でもあるバラへと華やかに咲き継いでいきます。バラが街のいたるところを彩る5月のゴールデンウィークには、花と緑が主役の一大イベント「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」が開催されます。横浜市の各所のお花見散策とセットで、イベントへも足を運んでみてはいかがでしょうか。 すべての園芸ファンのための花と緑のフェスティバル開催 「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」の会場は、横浜港を背にした「パシフィコ横浜」展示ホールA・B。Hamdan Yoshida/shutterstock.com 日本で37年ぶりとなる最上位(A1)クラスの国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」の開催を控える横浜市。その世界的プロジェクトのプレ・イベントでもある「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」は、ショーガーデンやモデルガーデン、植物の最新品種の展示をはじめ、園芸業界を牽引する企業による展示やショップ、花緑にまつわる著名人が続々登場するステージ、ワークショップなど、多彩なコンテンツが満載。すべての園芸ファンのためのワクワクがぎゅっと詰まった3日間です。 入ってすぐ引き込まれる! トップクリエイターたちが魅せる「花緑の世界」 左から/天野麻里絵さん(ガーデンデザイナー・ガーデナー)、阿部容子さん(造園家・ガーデンデザイナー)、河本麻記子さん(バラ育種家) イベントの目玉となる「メインガーデン」では、才能あふれるガーデナーが手掛ける最新のガーデン空間が来場者を迎えます。まず注目したいのは、天野麻里絵さんと阿部容子さんという実力派2名によるコラボレーションです。「憧れのガーデン」をテーマに、4つの美しいガーデンシーンが展開されます。さらに、人気のバラ育種家である河本麻記子さんがアトリエからインスピレーションを得た特別な展示も予定され、バラファンにとって期待の空間となるでしょう。 ローラン・ボーニッシュさんが手がけた2025年の展示、「フレンチローズが咲く庭に佇む小さな家」。 また、フラワーデザイナーのローラン・ボーニッシュさんが、「La cabane au fond du jardin. ~庭の奥に佇む1軒の小屋~」と題した展示を行います。四季の移ろいとともに自然と調和して暮らす「La cabane(小屋)」の世界観を表現し、会場でのライブパフォーマンスも予定されています。プロの技と世界観を間近で体感できる絶好のチャンスです。 花緑を愛するゲストが続々登場する2つのステージ モデル・タレントとして活躍し、自らDIYや庭づくりを手掛けている森泉さんをはじめ、華道家の假屋崎省吾さん、庭師・俳優の村雨辰剛さん、ガーデンデザイナーの吉谷桂子さん、園芸超人のカーメン君など、豪華ゲストが勢ぞろい! 園芸家や園芸デザイナー、ガーデンデザイナー、ローズアンバサダー、熱帯植物栽培家など今、ガーデニング業界で活躍中のステージゲストが続々登場し、トークショーや園芸セミナー、デモンストレーションなど多彩なプログラムが予定されています。TVや雑誌などメディアで有名な方々の生の声が聞ける貴重な機会をお見逃しなく。 花と緑の楽しさ100人100通り! 植物のトレンドをキャッチ バラの街・横浜からトレンドのバラ一挙公開 「バラの街」横浜ならではの特別企画が「横浜ローズコレクション」です。ここでは、最新品種から人気のバラ、そしてインフルエンサーがおすすめするトレンドのガーデンローズまでが一堂に揃い、華やかなバラの競演を堪能できます。現在展示が予定されている注目の品種をご紹介します。 写真左からエメトワ/フランスのデルバール社からデビューした大輪のロゼット咲きのバラです。「Aime-toe(自分を愛して)」という意味が込められており、豊かで爽やかな香りも魅力。ぜひ、会場で香りを確認してください。紫式部/日本のブランド「ロサ オリエンティス プログレッシオ」が手掛けた品種です。茶色を帯びた落ち着いた藤紫の花を咲かせ、慎ましくも気品ある佇まいを感じさせるバラです。アンソレイユ/フランスのメイアン社が誇る、鮮やかな黄色のバラです。「陽だまり」を意味する名の通り、温かみのある大輪の花を咲かせ、優しい香りも大きな魅力となっています。 写真左からティアーモ/ドイツのコルデス社から誕生した、情熱的な愛を思わせる真紅のバラです。花弁がしっかりとして、照葉も美しいのが特徴。育てやすい品種としても人気を集めています。トワイライト ヨコハマ/日本のバラの育種家、河合伸志さんが手掛ける品種です。しなやかで軽やかな枝に、夕暮れの空を思わせる繊細な青みを帯びた花を咲かせます。タルト アブリコ/日本のブランド「ローズ ドゥ メルスリー」が手掛けた品種です。タルト菓子をイメージして命名され、コロンとした可愛らしいカップ咲きと、フルーツとダマスクの甘い香りが魅力です。 さらに会場では、日本全国から集められた最高品質のばら切花のなかから、日本一のバラ栽培技術を決定する「日本ばら切花品評会」も同時開催されます。 最新品種や日本のガーデニングのいまを知る多様な花と緑のコンテンツ あなたも審査員! ガーデニングコンテスト&日本バラ切花〜新品種展示と人気投票〜 日頃から培ってきたデザイン力、植え付けの技術、提案性などを活かした美しい作品がずらりと並ぶガーデニングコンテストを会場内で開催! 部門は、①ミニガーデン部門 ②コンテナガーデン部門 ③ハンギングバスケット部門の3つ。来場者による人気投票と、審査員による部門別の審査結果は会場で発表。ガーデニングのヒントを得るコンテスト展示の機会をお見逃しなく。 Japan品質のクオリティーが高い花々を鑑賞 バラ以外にも、日々のガーデニングのインスピレーションを刺激する多彩な企画が満載です。「ジャパンセレクション」では、市場に出回る前の新品種を含む、最新の鉢花や切り花が勢揃い。種苗メーカーが開発した新商品や、個人育種家が作った新品種の咲きたての花々が見られる貴重な機会です。また、会場での人気投票も実施され、次世代のトレンドをいち早くチェックできます。 「花とみどり 和の楽しみ〜牡丹〜」では、ナビゲーターに村雨辰剛さんを迎え、日本一の牡丹の産地である島根県・大根島から届く見事な牡丹もご覧いただけます。由志園の協力により、華やかな和の展示が実現します。 市民パワーで街に緑を 公園愛護会など、横浜を美しく彩る市民活動を紹介するコナーでは、ガーデナーの永江晴子さんによる「水やりが楽になるモデルガーデン」も披露されるなど、実践的なお庭づくりのヒントが得られます。 大人から子どもまで楽しめるステージ&体験型ワークショップ 会場では展示を見るだけでなく、実際に参加して楽しめるコンテンツも充実しています。これまでやってみたかったガーデニングに関するさまざまなテーマを、ご友人やご家族と一緒に体験するチャンス! 新しい趣味の扉が開くこの機会、ぜひご参加ください! 木育キャラバン/「東京おもちゃ美術館」所蔵の国産の木のおもちゃが、横浜フラワー&ガーデンフェスティバルにやってきます!たくさんの木のおもちゃで遊びながら森や樹々など自然のぬくもりを五感で感じることができる、親子で楽しめるコンテンツです。参加費:無料 楽しい!たねダンゴ/いま話題の「たねダンゴ」は、新しい種まきの手法。泥んこ遊び感覚で土ダンゴを作りながら、種や花について学べる楽しい講座です。作ったたねダンゴを、お家で花壇やプランターに植えつけて育てることができます。参加費:300円(税込) 植木屋さんになってみよう/お子様向けの職業体験コーナー。ブルーベリーの苗植え替え体験や、つつじの剪定体験を、プロの職人さんが丁寧にお教えします。植木屋さんなりきり記念写真や、ブルーベリーとつつじの苗木をお持ち帰りいただけます。参加費:800円(税込) ハンギングバスケット・寄せ植え体験ワークショップ/ハンギングバスケットマスターのアドバイスを受けながら寄せ植えを作るワークショップです。初心者の方はもちろん、お子様も楽しめる内容なので親子での参加も大歓迎! 参加費:1,500〜4,000円(税込) ミニ畳づくり&いけばな体験/和文化を象徴する、畳といけばなのワークショップです。「ミニ畳を作ろう 参加費:800円(税込)」と「自分だけの和空間づくり ミニ畳×いけばな体験 参加費:2,500円(税込)」の2タイプ。どなたでも簡単に作れるミニ畳に合わせて季節のお花をいけてみませんか? 芳香バラを使ったフラワーアレンジメント/香りのバラを使って、癒やしのフラワーアレンジメントを作ります。作品はお持ち帰りいただき、ご自宅で花のある暮らしを楽しみませんか? 参加費:1,500円(税込) バラの香り調香ワークショップ/カラフルな8種のバラの香りビーズを自分好みに調香して、オリジナルのサシェをつくります。参加費:1,000円(税込) 大のこぎり丸太切り体験/大きな2人挽きノコギリでヒノキの丸太を輪切りにする体験です。頑張って切り落とした丸太は、記念にプレゼント! スタッフがお手伝いしますので、お一人でも気軽にご参加ください。参加費:無料 香るエッグポマンダーをつくりましょう/エッグポマンダーは、卵の殻の中に香るハーブポプリを入れ、外側に自分で選んだ素敵な布を貼って完成させます。可愛く仕上げた作品を、ぜひご自宅に飾って香りも楽しんでください。参加費:1,200円(税込) 押し花であそぼう/色とりどりの押し花を使って、自分だけのアート作品を作りませんか? ①世界にひとつの押し花カード、②花柄のポーチ、③お肌にやさしい押し花タトゥーの3つの楽しい体験からお選びいただけます。参加費:100〜800円(税込) midori-ba ワークショップ/みどりの共創コミュニティ「midori-ba(みどりば)」の仲間たちによる楽しいワークショップです。お花いっぱいの帽子を作って、元テーマパークダンサーが率いるパレードに出かける「フェアリーガーデンパーティー 参加費:2,500円〜(税込)」や、「藍の種まきワークショップ 参加費:500円(税込)」などを開催予定。 園芸相談/(公社)日本家庭園芸普及協会が認定する園芸の指導者「グリーンアドバイザー」がガーデニングや植物の栽培に関する日頃のお悩みにお答えします。参加費:無料 ご家族連れで一日中たっぷりと楽しめる幅広いコンテンツがあるのも、本イベントの大きな魅力です。各実施タイムスケジュールやお申し込み方法は、以下よりチェックを! チケット好評発売中!今年のGWはパシフィコ横浜へ 「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」は、ガーデニングにまつわる最新のトレンドに触れ、知識を深め、美しい花々に癒やされる、まさにガーデニングファンにとって楽しみが凝縮したイベントです。 出展者やステージ出演者、コンテンツ情報なども続々と発表されていますので、ぜひ公式サイトで最新情報をチェックしてみてください。 「ガーデンストーリー×青山ガーデン」ブースでは、人気ガーデンアイテムを展示&販売! 当サイト「ガーデンストーリー」も、ガーデニング&エクステリア専門のオンラインショップ「青山ガーデン」とコラボで、会場中央奥37番ブースに出展いたします。 ブースでは、ガーデングッズの新ブランド「GARDEN STORY Series(ガーデンストーリーシリーズ)」商品を展示&販売(イベント限定特別価格あり)! 商品を実際に手に取ってご覧いただける貴重な機会です。また、次回企画に向けての投票イベント(タネのプレゼントあり!)も開催します。 ドイツ生まれの園芸ツールブランド「GARDENA(ガルデナ)」の各種ハサミの試し切り&販売も。 また、当日ガーデンストーリーの書籍(KADOKAWA発行)『花や実を育てる飾る食べる 植物と暮らす12カ月の楽しみ方』または『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』をご購入いただいた方には、ガーデンストーリーオリジナルのオーガニックコットン巾着を先着30名様にプレゼント。 そして初日5月2日(土)には、11:50〜12:30にガーデンステージにて、ガーデンストーリー編集長・倉重香理によるトークショーを、また同日のガーデンストーリーのブースでは、エム・アンド・ビー・フローラの難波良憲さんによる寄せ植えデモンストレーション(時間未定)を行います。 皆様のお越しをお待ちしております! 無料会員限定で20組様へ、ペアチケットをプレゼント!※締め切りました 2026年5月2日(土)~4日(月)に神奈川県横浜市「パシフィコ横浜」で開催3年目となる「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」の入場チケットを、無料会員制度「ガーデンストーリークラブ」会員限定で20組40名様に抽選でプレゼント! 応募方法 ●新規会員登録の方①下記リンクの記事より無料会員制度「ガーデンストーリークラブ」にご登録。 ②自動返信メールに記載の応募フォームからご応募。※自動返信メールが届かない場合は、info@gardenstory.jp までご連絡ください。 ●会員登録済の方4月10日12:00配信のメールマガジンに記載の応募フォームからご応募ください。●応募締切 4月22日(水)9:00ご応募お待ちしております! Information 「横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026」開催日時 2026年5月2日(土)~4日(月) 10:00~17:00 ※最終日16:00まで ※入場は閉場時間の30分前まで会場 パシフィコ横浜 展示ホールA・B入場料 前売券 ¥1,600 当日券 ¥2,000 中学生以下無料 ※税込 チケット購入はこちら(https://yfg-fes.jp/ticket/)主催 横浜フラワー&ガーデンフェスティバル2026実行委員会 ガーデンネックレス横浜実行委員会 (公社)日本家庭園芸普及協会 (株)NHKエデュケーショナル (一社)JFTD (株)横浜国際平和会議場 (公社)2027年国際園芸博覧会協会 (公財)横浜市緑の協会共催 横浜市後援 農林水産省、国土交通省、神奈川県、NHK横浜放送局、UR都市機構、都市緑化機構、全国花みどり協会
-
花と緑

「都道府県の花」3択クイズ! 山形県の花は次のうちどれ?【Let’s Try! 植物クイズ】Vol.41
「山形県の花」は次の3つのどれ? Shirakami/Shutterstock.com その名のとおり、周囲を山に囲まれた山形県。日本百名山に数えられる山も多く、面積の72%を山地が占めています。観光地として知られる蔵王や、信仰が息づく出羽三山、松尾芭蕉ゆかりの山寺(宝珠山立石寺)、フォトジェニックな街並みが人気の銀山温泉など、雄大な自然と歴史が感じられるスポットが数々あり、観光地としても人気。特産の美味しい食べ物も目白押しです。 そんな山形県を象徴する「鳥」はオシドリ、「魚」はサクラマス、「獣」はカモシカです。それでは、山形県の花は、次のA~Cのどれでしょう? A べにばな(紅花) Viktor Kovtun/Shutterstock.com B 桜の花 Foofa Jearanaisil/Shutterstock.com C ユリ Toshio Umekawa/Shutterstock.com ヒント 3世紀頃に日本に渡来したとされ、現在は山形県が生産日本一。開花期には一面に咲く光景が楽しめ、各所でイベントも開催されます。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ A べにばな(紅花) Viktor Kovtun/Shutterstock.com ベニバナの基本データ 学名:Carthamus tinctorius科名:キク科属名:ベニバナ属原産地:中近東和名:ベニバナ(紅花)ベニバナの別名:末摘花(すえつむはな)、サフラワー、ベニアイ(紅藍)、クレノアイ(呉藍)などベニバナの英名:safflower、false saffron、dyer's-saffronなど開花期:6~7月花色:黄~オレンジ~紅形態:一年草(越年草)草丈:60~120cm 口紅や染料、油の原材料として、古くから珍重されてきたベニバナ。万葉集にも登場し、また源氏物語の「末摘花」はベニバナの別名であるなど、藍や紫根などとともに染料植物の代表的な存在で、中近東からシルクロードを経て日本に渡来し、次第に全国に広まっていったとされています。山形では江戸時代頃に栽培が拡大し、その質のよさから「最上紅花」の名で知られ、「米の百倍、 金の十倍」の価値があるとうたわれたほどです。現在も山形県が生産量日本一。昭和57年に山形県の花として制定されました。ちなみに、同じく生産量日本一を誇る「さくらんぼ」は、県の木として制定されています。 High Mountain/Shutterstock.com ベニバナはキク科ベニバナ属の一年草で、春か秋に種まきをすると、初夏~夏に、細い花弁のアザミに似た花が咲きます。咲き始めは濃い黄色で、次第に赤みを増してオレンジ色になり、しぼむ頃には紅色になります。深い緑色の葉や総苞にはトゲがありますが、トゲのない改良品種もあります。花後には白い痩果ができます。 wasanajai/Shutterstock.com 学名のCarthamusは「染める」、tinctoriusは「染色用の」という意味で、ベニバナが染料となることに由来します。染料として使われるのは花弁で、より濃い紅色に染まるようベニバナをつぶして発酵させ、成形・乾燥させた紅餅も利用されます。また、種子からはベニバナ油が抽出されます。 Singha Songsak P/Shutterstock.com ベニバナを自宅で育てる場合は、種まきからスタートするとよいでしょう。種まきは9~10月、または3~4月が適期です。直根性なので、根を傷めないように直まきがおすすめ。日当たり・風通しのよい乾燥した環境を好み、20℃前後でよく生育します。草丈が高くなるので、倒伏防止に支柱を立てておくとよいでしょう。一年草で、花後は種子をつけて枯れてしまうため、植え替えの必要はありません。 High Mountain/Shutterstock.com クイズ一覧はこちら!
-
花と緑

いま高尾山で出会える春のスミレ7選 タカオスミレの見頃と見分け方も
高尾山で出会いたい代表的なスミレ7種 高尾山の登山道。TakeZero1/Shutterstock.com 東京都心から約1時間。東京都八王子市にある、標高599mの高尾山は、都心からのアクセスもよく、日帰りでもハイキングや自然を堪能できる人気の国定公園です。多種多様な動植物が生息する高尾山にあって、特に人気が高い花の1つが「スミレ」。 日本には50~60種の野生のスミレがあり、スミレ大国ともいわれますが、そのうち、18種を見ることができるといわれているのが、ここ。じつは高尾山は「スミレの山」とも呼ばれ、登山道沿いでも十数種類のスミレを観察することができるなど、スミレ愛好家にとってはまさに宝の山なのです。 高尾山ではコースによって出会いやすいスミレが異なるため、歩く道を意識すると観察がいっそう楽しくなります。そんな高尾山で代表的なスミレを7種、観察しやすいルートの目安とともにピックアップしてご紹介します。 <高尾山の登山ルート> 出典:高尾ビジターセンター タカオスミレ(高尾菫) 高尾山のスミレを語る上で欠かせないのが、その名を冠したタカオスミレ(高尾菫)です。高尾山で発見され、1928年に新種として発表されたこのスミレは、まさに高尾山のスミレを象徴する存在です。径1.5~2cmの小さな花は白く、花びらには細かい紫色の筋が入り、繊細な美しさを持ちます。 タカオスミレの最大の特徴は、葉の色。白い花とのコントラストが美しい、濃いチョコレート色なのです。じつは、タカオスミレはヒカゲスミレの変種なのですが、ヒカゲスミレは葉が緑色。高尾山の特定の環境で葉が茶色くなったものが「タカオスミレ」として定着したため、この葉の色がタカオスミレを成立させるポイントになるのです。 見頃:4月中旬〜下旬 観察できる場所:1号路、6号路、蛇滝コース、日影沢コース(裏高尾)など アオイスミレ(葵菫) 名前の由来は、葉の形がフタバアオイの葉に似ていることから。フタバアオイは徳川家の家紋にも使われています。スミレの中でも早咲きで、林床部の日当たりのよい場所でよく見られます。花色は淡紫色で、白に近いものもあり、花弁が波打つようになるのが特徴です。展開前の葉は両側から巻いてくるのも特徴の1つ。 見頃:3月中旬~4月上旬 観察できる場所:3号路、稲荷山コース、日影沢コースなど ヒナスミレ(雛菫) tamosoho/Photolibrary 小さめで可愛らしいことから「雛」という名がついた可憐なスミレ。早咲きで、透明感のある淡いピンク色の花を咲かせます。日陰を好みますが、開花にはある程度の光が必要です。先が細く尖った葉は、裏側が紫色を帯びます。 見頃:3月中旬~4月上旬 観察できる場所:3号路、稲荷山コースなど タチツボスミレ(立坪菫) Billysfam/Shutterstock.com 日本を代表するスミレの1つで、全国のたいていの場所で見ることができ、高尾山でも最もよく見られるスミレです。淡紫色の花はすっきりと整った印象で、群れ咲く様子を見ることができます。個体数が多いことから、変異も多くあります。 見頃:3月中旬~4月下旬 観察できる場所:全てのコース エイザンスミレ(叡山菫) 里人/Photolibrary 比叡山に咲くことが名前の由来。一見スミレとは思えないほど、葉が深く裂けているのが特徴です。花は直径2~2.5cmとやや大きめで、紅色が強いものから白に近いものまであります。 見頃:3月下旬~4月中旬 観察できる場所:3号路、5号路、稲荷山コースなど マルバスミレ(丸葉菫) 花も葉も丸みを帯び、親しみやすい印象のスミレ。純白の花を咲かせますが、時に淡いピンクを帯びることもあります。群生している姿もよく見ることができます。 見頃:3月下旬~4月中旬 観察できる場所:1号路、3号路、蛇滝コース、日影沢コースなど ナガバノスミレサイシン(長葉の菫細辛) その名のとおり、細長い葉が特徴で、葉の裏側は紫色を帯びます。淡紫色のやや大きめの花を咲かせ、距(きょ)は短め。開花期にはまだ葉が展開しきらず基部が巻いていることも多いです。太平洋側の雪の少ない地域に多く分布します。 見頃:3月下旬~4月中旬 観察できる場所:全てのコース <高尾山のスミレ 開花の目安カレンダー> スミレを見分ける観察ポイント Svetlana Zhukova/Shutterstock.com スミレはよく似た種類も多く、一見同じ花に見えるかもしれませんが、識別ポイントを押さえて種類を同定できると、スミレ観察の楽しさは何倍も広がります。はじめは図鑑を引きながらでも、次第に顔見知りの品種も増えてくるはず。スミレ識別の主な4つのチェックポイントをご紹介します。 地上茎の有無 地上茎のあるタイプのスミレ。Lana Brow/Shutterstock.com スミレの仲間を見分ける大きなポイントが、地上茎の有無。茎を伸ばしてそこから枝分かれして茎葉や花を付けているものは、地上茎があるタイプ。一方、地際から直接葉柄や花茎を伸ばしているものは、地上茎がないタイプ。どちらのタイプなのかを見分けることで、よく似たスミレも品種が異なることを発見できます。 花弁の色と側弁(そくべん)の毛 〇で囲んだ部分の毛もヒントに。Svetlana Zhukova/Shutterstock.com スミレというと紫色のイメージがあるかもしれません。ですが、薄紫、黄、紅紫、白など、花弁の色はさまざまで、品種を絞り込む糸口になります。また、側弁の基部の内側に毛が生えているかどうかも、品種を識別する上での重要なポイント。 葉の色・形 スミレを観察する際は、花だけでなく葉の色や形もぜひ観察してみてください。種類によって卵形やハート形、細長いものなどの特徴があり、識別のヒントになります。また、葉の表側だけでなく裏側の色も忘れずにチェックを。 距や托葉の形 thompson01/Shutterstock.com 距とは、花の後ろに突き出るようにして伸びる筒のような部分のこと。短いものから細長いものまであります。また、葉柄の基部につく小さな托葉の形も品種同定の手がかり。 そのほか、本格的な同定では、めしべの形や根、地下茎の状態なども重要な手がかりになります。ただし、高尾山のような自然公園で掘って確かめたりするのはNG。野のスミレはその場でそっと観察するのが基本です。 <高尾山のスミレ 簡易見分け表> 今回ご紹介した7種以外にも、高尾山ではたくさんの種類のスミレを見ることができます。中には特徴がよく似たスミレもあり、また個体差により中間的な特徴を持つものもあるので、この表はあくまで目安として、図鑑で前後のページなども確認してみましょう。ガイドウォークなどに参加すれば、解説付きで一層スミレの世界を楽しめますよ。 スミレ観察の際の持ち物と注意 スミレを観察する際はハイキング用の動きやすい服装とともに、次の2つを準備しておくのがおすすめです。 ルーペや接写レンズ 小さなスミレの細かい部分をじっくり観察するには、ルーペや接写レンズなど、拡大して見られるツールがあると便利です。 ポケット植物図鑑 スミレを見つけたらその場で種類を確認できるように、持ち運べるポケットサイズの図鑑があると、観察が一層楽しくなります。スマホのアプリやインターネットサイトなどを利用するのも一案です。 スミレをはじめ、高尾山に生息する植物は貴重な自生種です。絶対に摘んだり持ち帰ったりせず、傷つけないのがマナーです。また、うっかり踏んでしまわないように、登山道を外れないで観察するようにしましょう。 身近に出会えるスミレ タチツボスミレ。shepherdsatellite/Shutterstock.com さて、高尾山は別名「スミレの山」といわれるほどたくさんのスミレが生息していますが、そもそも日本はスミレ大国。各地域にさまざまな種類のスミレが咲き、高度によっても異なる種類のスミレに出会うことができます。 そして、スミレは人間の手が入っていない原生林に多く見られるかというと、決してそんなことはありません。最も多くのスミレを見ることができるのは、人の手が入った雑木林の林縁や、田んぼのあぜ道など、人間の生活に近い場所。スミレは人の暮らしの傍らに咲いている花なのです。 ですから、いつもの暮らしの中でも足元に目を向ければ、道端や空き地、時に道路のアスファルトの隙間から、小さな花を咲かせるたくましいスミレの花を見ることができるはず。そんな身近なスミレにも、もちろん名前があるので、同定に挑戦してみても楽しいですよ。 スミレに会いに出かけよう MATSUDONDON/Shutterstock.com 春を告げるスミレは、その小さな花にたくさんのチャームポイントがあり、古くから人々に愛されてきた花です。一度その魅力に気づくと、繊細な美しさやわずかな違いに魅了され、ハマッてしまう人も後を絶ちません。今年はカメラやルーペを片手に、高尾山の足元に広がる小さな世界を覗きに行ってみませんか?
-
花と緑

あなたは分かる? 道端で目にする身近な野草の名前クイズ【Let’s Try! 植物クイズ】Vol.40
特徴的な姿を持つ身近な花 紫ピンクの花が愛らしい冒頭写真の野草。北海道を除く日本全国に分布し、畑や道端、野原などで一般に見かける身近な花です。花の大きさは2cmほど。細い筒状で、先端が唇のように上下に分かれた唇形花。まるで小さなヘビがパカッと大きく口を開けているようにも見えますね。下唇には濃色の斑点もあります。 花だけでなく、もう少し離れて株全体の様子を見てみましょう。 High Mountain/Shutterstock.com この姿にピンと来た方も多いのでは? 草丈は10~30cm。葉は浅く切れ込みが入った扇形で、茎を包むように対生し、数段重なります。花は葉の付け根付近から飛び出すようにつきます。よく観察すると、茎は四角形で稜(りょう)があります。 totoriri2024/Shutterstock.com 春に群生して咲くと、野原一面がまるで薄紅紫のカーペットに覆われたかのような風景に。 さて、この野草はなんでしょう? 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ ホトケノザ High Mountain/Shutterstock.com ホトケノザの基本データ 学名:Lamium amplexicaule科名:シソ科属名:オドリコソウ属原産地:日本、アジア、ヨーロッパ、北アフリカなどのユーラシア大陸、アフリカ大陸和名:ホトケノザ(仏の座)別名:サンガイグサ(三階草)英名:henbit、henbit deadnettleなど形態:一年草または越年草草丈:10~30cm ホトケノザはユーラシア大陸、北アフリカ大陸原産で、世界中に広く分布しています。道端や野原などでごく普通に見かける野草で、秋に発芽して冬を越し、翌春開花するものが多いため、開花のピークは3~5月。ただし、環境に合えば季節を問わず生育し、早ければ12月頃から開花します。花は通常紅紫色に斑点が入りますが、薄いピンクや白花、斑点がないものなど個体差も見られます。 LFRabanedo /Shutterstock.com ホトケノザという名前は、半円形の葉が対生し、茎の周りを取り囲むように円形につく姿を仏像の台座に見立てたことから。葉が段々になってつくことから、サンガイグサ(三階草)という別名もあります。花には甘い蜜があり、花を抜き取って付け根から蜜を吸って楽しんだことがある人も多いかもしれません。ただし、道端の花は排気ガスや農薬、動物の排泄物などにより汚染されていることもあるので注意しましょう。 totoriri2024/Shutterstock.com ホトケノザは、開花する通常の花のほか、つぼみのままで結実する閉鎖花もあるのが特徴。種子にはアリが好むエライオソームという物質が付着し、これによってアリに遠くまで運ばれることも知られています。 タンポポやオオイヌノフグリとともに咲くホトケノザ。High Mountain /Shutterstock.com 春の七草の「ホトケノザ」との違い コオニタビラコ。Peace-loving/Shutterstock.com 春の七草の1つにも「ホトケノザ」がありますね。じつはこちらの「ホトケノザ」は、今回ご紹介したホトケノザとは別種。コオニタビラコ(小鬼田平子)というキク科の植物の別名です。タンポポのように大きく切れ込みの入った葉は丸みがあり、春に花茎を伸ばして直径1cm弱の小さな黄色い花を咲かせます。コオニタビラコは若葉を食用にできますが、一方のシソ科のホトケノザは美味しくなく食用には向かないので注意しましょう。 ホトケノザとヒメオドリコソウの違い ヒメオドリコソウ。Jitka Kratochvilova/Shutterstock.com ホトケノザとよく似た春の野草に、ヒメオドリコソウがあります。 ヒメオドリコソウはヨーロッパ原産の越年草で、日本にも帰化してどこにでも見られます。ホトケノザと同じくシソ科オドリコソウ属の植物で、同じような環境を好むのか、隣り合うようにして咲いている姿もよく見かけます。 左がホトケノザ、右がヒメオドリコソウ。Emilio100/Shutterstock.com ホトケノザとヒメオドリコソウは、花の形はよく似ていますが、ポイントを押さえておけば簡単に見分けることができます。見分けやすいポイントは、葉の色形と花のつき方です。 ホトケノザの葉は茎の周りを取り囲む円形の台のようにつくのに対し、ヒメオドリコソウはスペード形の葉が密につき、上部の葉が赤紫色に色づくことが多いのが特徴です。また、ホトケノザは葉の上に花が突き出るよう上向きについてよく目立つのに対し、ヒメオドリコソウの花は葉の隙間から顔をのぞかせるように横向きに咲きます。 一見似ている2つの野草ですが、意外と見分けるのは簡単。春の道端で見かけたら、ぜひどちらなのか見分けにトライしてみてくださいね。 クイズ一覧はこちら!
-
樹木

ソメイヨシノの後に満開! 長く春を楽しめる華やかな庭木「ハナカイドウ」とは?
ハナカイドウの基本情報 cwn_photo_KOREA/Shutterstock.com 植物名:ハナカイドウ学名:Malus halliana英名:Flowering crab apple和名:花海棠その他の名前:ネムリバナ(睡花)、カイコウ(海紅)科名:バラ科属名:リンゴ属原産地:中国形態:低木 ハナカイドウは、バラ科リンゴ属の落葉低木で、原産地は中国です。学名はMalus halliana。栽培適地は北海道南部~九州で、暑さにも寒さにも強く、放任してもよく育ちます。丈夫で育てやすいため、庭木はもちろん盆栽としても古くから親しまれてきました。自然樹高は4mほどになるので、家庭で栽培する場合は剪定によって2mまでに樹高を抑えるとよいでしょう。冬にはすっかり葉を落とす落葉樹で、秋には小さな赤い実がつき、紅葉も楽しめます。 ハナカイドウの花や葉の特徴や開花時期 scott mirror/Shutterstock.com 園芸分類:花木・庭木開花時期:4月中旬~5月上旬樹高:150~500cm耐寒性:普通耐暑性:普通花色:ピンク ハナカイドウの開花期は4月中旬~5月上旬で、花色は淡いピンクです。花茎を長めに伸ばし、径3~4cmほどの花が半開状態で下向きに開花。種類によって一重咲き、半八重咲きがあります。大変花つきがよく、木を埋め尽くすように咲いて見応えがあるので、人気の高い花木です。 また、ハナカイドウの葉は縁にノコギリのようなギザギザがある楕円形です。柔らかく弾力がある枝は剪定がしやすく、盆栽においても高い人気があります。 ハナカイドウの名前の由来と花言葉 traction/Shutterstock.com ハナカイドウは漢字で「花海棠」と書きます。「棠」は梨という意味があり、「海棠」は海外から伝えられた梨という意味になるそうです。中国では「海棠」の名で通っており、日本にもそのまま伝えられてカイドウとも呼ばれています。また、別名のスイシカイドウ(垂糸海棠)は、花茎を長く伸ばして垂れ下がるように咲く様子から名づけられたようです。 ハナカイドウの花言葉は、「艶麗」「美人の眠り」「温和」「友情」など。中国では昔から親しまれてきた花で、牡丹と並んで美人の代名詞となっています。唐の時代には、玄宗皇帝が酔って眠る楊貴妃をこの花にたとえたことから、「美人の眠り」という花言葉が与えられたようです。 ハナカイドウとミカイドウ 左は下向きに咲くハナカイドウ、右は上向きに咲くミカイドウ。walkdragon&guan zhe/Shutterstock.com ハナカイドウの近縁種に、ミカイドウ(実海棠)があります。江戸時代にはミカイドウをカイドウと呼んでいたため、混同されがち。ハナカイドウは花が下向きに咲きますが、ミカイドウは上向きに咲くので、これが見分けるポイントです。また、ミカイドウは秋に2cm前後のリンゴのような果実がつき、食用できます。 なお、ミカイドウは近縁種であるノカイドウ、ズミとともに、山野草の愛好家や盆栽愛好家などからミヤマカイドウ(深山海棠/Malus micromalus)の名で呼ばれることもあります。 ハナカイドウの代表的な種類 ヤエカイドウ(八重海棠) Malus halliana‘Parkmanii' 白やピンクの八重咲の花が華やかなヤエカイドウ。ハナカイドウのなかでも特に美しい花を咲かせるため、人気が高い品種です。庭木、鉢植えどちらでも育てられます。 シダレカイドウ(枝垂れ海棠) Malus halliana‘Pendula’ その名の通り、枝が垂れるように育つ独特な品種。垂れ下がった枝からこぼれるように咲く姿が優美で、ヤエカイドウとともに人気があります。庭木や広いスペースの植栽にも用いられます。 ウケザキカイドウ(受咲海棠) Malus beniringo 別名リンキ、ベニリングなどと呼ばれている品種。花がまっすぐ上を向いて咲く、ハナカイドウのなかでは珍しい姿です。茎や葉にもハリがあり、ほぼ直立するように成長します。 ミツザキカイドウ 東北から北海道にかけて分布する品種。別名ズミ、コナシなどと呼ばれています。寒冷で、湿度の高い環境を好むハナカイドウです。 斑入りカイドウ 葉に白い斑が散っている品種。新芽のころが斑が鮮やかに出て、成長するにつれて色のトーンが下がります。薄ピンクの花を咲かせますが、花つきはあまりよくないとされています。 ハナカイドウの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4月中旬~5月上旬植え付け:12月〜翌年3月植え替え:1〜2月肥料:1~2月、5月 ハナカイドウの栽培環境 walkdragon/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 ハナカイドウは日当たりのよい場所を好みます。ただし、乾燥に弱いため、強い西日が差す場所は避けて管理しましょう。土が乾きやすい夏場は特に注意が必要です。 一方で、日当たりが悪いと枝がひょろひょろと伸びてしまいます。 耐寒性・耐暑性 ハナカイドウの耐寒性や耐暑性は普通です。品種によっては寒い環境の方が生育によい種類もあり、基本的には戸外で冬越しが可能です。暑さにもある程度は耐えますが、乾燥に弱いため、水切れを起こさないよう注意しましょう。 ハナカイドウの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2~3週間前に、直径、深さともに50cm程度の植え穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。砂質土などの水はけがよすぎる土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良しておくとよいでしょう。肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。自身で配合土を作りたい場合は、赤玉土4、腐葉土3、黒土3の割合でブレンドするとよいでしょう。 水やり Zoom Team/Shutterstock.com 水やりの際は、木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温の高い昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって木が弱ってしまうので、朝かタ方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。タ方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いてひどく乾燥する場合は、水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。ハナカイドウは乾燥を嫌うので、水切れには注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えましょう。また、茎葉がだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチして対処することが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 Vitalii Stock/Shutterstock.com 【地植え·鉢植えともに】 休眠から目覚めて生育が始まる前の1~2月に、緩効性肥料を施します。この時期に与える肥料は、新芽を吹き出すためのエネルギー源となります。 また、開花が終わった5月頃にも緩効性肥料を与え、土によくなじませます。これは、たっぷりと花を咲かせてエネルギーを消耗した木に、体力を回復させる目的で与えるもので、「お礼肥(おれいごえ)」といいます。「たくさんの花を咲かせてくれてありがとう」という気持ちを込めて、肥料をあげてくださいね。 注意する病害虫 Happy_Nati/Shutterstock.com 【病気】 ハナカイドウがかかりやすい病気は、赤星病、うどんこ病などです。赤星病は、葉の表面にオレンジ色の斑点が現れ、次第に大きくなって葉が枯れていき、樹勢も衰えます。見つけ次第葉を処分し、殺菌剤を散布して防除しましょう。 ハナカイドウを栽培する際には、近くにカイツカイブキなどビャクシン類の植物を植えないようにしてください。なぜならカイツカイブキは赤星病の中間宿主となる植物で、病原菌は冬に葉や枝に潜んで春になると胞子を飛ばし、近くのハナカイドウなどの木に寄生して発病するからです。 うどんこ病は、発生すると葉の表面に白い粉が吹いたようなカビが見られます。光合成を阻害されたり、葉から養分を吸収されたりして、生育が悪くなります。放置してひどくなると枯れてしまうこともあるので注意。兆候が見られたら早期に殺菌剤などを散布して対処しましょう。乾燥する時期に発生しやすい傾向にあるので、水もち、水はけのよい土壌づくりと、適切な水やりの管理が回避のカギです。窒素成分の多い肥料を与えすぎるのも、発症のきっかけになります。 ハナカイドウは病気が発生しやすい庭木なので、予防として定期的に殺菌剤などを散布しておくとよいでしょう。 【害虫】 ハナカイドウの栽培で発生しやすい害虫は、アブラムシのほか、ハマキムシやカイガラムシ、カミキリムシなど、害虫の食害にも注意が必要です。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせてしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用する方法もあります。 ハマキムシは蛾の幼虫で、葉や花を食害します。葉をくるくると巻いたり、重ね合わせたりした中に生息して食害し続けるので、見つけ次第除去しましょう。 カイガラムシは木の幹や枝について樹液を吸い、植物を弱らせます。殻を持っており薬剤が効きづらいので、歯ブラシなどで物理的に取り除きましょう。 カミキリムシは木の内部に入り込み、中身を食べる害虫です。食害が発生している場所の周囲にはオガクズが見られるようになるので、見つけたら噴射タイプの薬剤で対処しましょう。 ハナカイドウの詳しい育て方 walkdragon/Shutterstock.com 苗の選び方 ハナカイドウの苗を選ぶ際は、まず幹の状態を観察しましょう。太くしっかりとした幹を持つ苗がおすすめです。また茎や葉の裏などに病害虫がついていないかもチェックしておきましょう。 植え付け・植え替え SujaImages/Shutterstock.com ハナカイドウの植え付け適期は、落葉期の12月~翌年3月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 生育適地の北海道南部以南なら、日本の暑さや寒さに耐え、鉢上げして養生する必要はないので、そのまま植えっぱなしにしてかまいません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、8~10号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1~2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にあふれ出さないよう、土の量は鉢縁から2~3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。ハナカイドウがしっかりと根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぎましょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりしてくるので、2~3年に1度は植え替えることが大切です。植え替えの適期は、1~2月。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から木を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根を切り取るなどして小さくし、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com ハナカイドウは剪定や切り戻しをすることで、花芽が増えて花つきがよくなります。また枝の数を減らすことで、株の風通しがよくなり、病害虫も発生しにくくなります。 剪定時期は冬、梅雨~初夏です。冬は枯れ枝や、交差している枝、並行して伸びている枝などを枝元から切ります。夏は徒長している枝を切り戻しましょう。ジグザグに伸びるように計算して選定すると、バランスよく伸びます。 夏越し・冬越し ハナカイドウは強すぎる日差しに当てると弱ってしまう恐れがあります。夏は一日中、太陽が当たる場所を避けて、ほどほどに日が当たる場所で管理しましょう。風通しがよく、湿度がこもらない環境も重要です。 冬は基本的に戸外での管理で問題ありません。ただし、寒冷地など気温が下がる地域では、幹や枝を不織布などで覆い、防寒対策を行うと安心です。 増やし方 Mila Naumova/Shutterstock.com ハナカイドウは挿し木で増やすことができます。 插し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、ハナカイドウは成功率は低いものの、插し木で増やすことができます。 ハナカイドウの挿し木の適期は、6~7月です。その年に伸びた新しい枝を10~15cmほどの長さで切り取ります。成功率が高いわけではないので、多めに挿し木をしておくとよいでしょう。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下 葉を数枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を植えて土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所に置いて育苗し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。插し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ハナカイドウが咲かない原因は? walkdragon/Shutterstock.com 花芽を落としてしまった ハナカイドウの花が咲かない理由としてまず挙げられるのは、剪定や切り戻しの際に花芽を落としてしまうことです。花が咲いた直後の6月中旬頃、来期咲く花芽ができるので、花芽のついた枝を切り落としてしまわないよう注意しましょう。 また開花時期である春に剪定を行うと、木の成長を妨げてしまうことがあります。前述したとおり、剪定は冬もしくは花芽ができる直前の梅雨~初夏がおすすめです。 日照不足 日照不足も、ハナカイドウの花が咲かない一因です。ハナカイドウは日当たりのよい場所でよく育つので、半日陰や日陰で管理していると、花つきが悪くなります。地植えで花が咲かない場合は、植え替えて場所を移してみるのも一つの方法です。 病害虫による被害 剪定や日照不足に原因がない場合、病害虫による被害の可能性もあるでしょう。病害虫により木が弱ると、花を咲かせる元気もなくなってしまいます。葉の裏や幹、枝などをつぶさに観察して、木の健康状態をチェックすることが大切です。 ソメイヨシノより長く春を楽しめるハナカイドウ walkdragon/Shutterstock.com ハナカイドウは、ソメイヨシノが終わる頃から開花し始め、満開時には爛漫な咲き姿を楽しめる華やかな花木です。ソメイヨシノと一緒に植えて、開花リレーを楽しむのもいいですね。開花、新緑、結実、紅葉と、季節によって表情を変えるハナカイドウを庭に取り入れ、四季の移ろいを感じられる演出をしてはいかがでしょうか。
-
一・二年草

【春の花】ほったらかしでも毎年咲く! こぼれ種で増える丈夫な春花「ムラサキハナナ」の育て方
ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の基本情報 mimi-TOKYO/Shutterstock.com 植物名:オオアラセイトウ学名:Orychophragmus violaceus英名:Chinese violet cress和名:オオアラセイトウ(大紫羅欄花)その他の名前:ムラサキハナナ(紫花菜)、ショカツサイ(諸葛菜)、ハナダイコン(花大根)、シキンソウ(紫金草)など科名:アブラナ科属名:オオアラセイトウ属原産地:中国形態:一年草 ムラサキハナナは漢字で「紫花菜」と書きます。アブラナ科オオアラセイトウ属の一年草で、原産地は中国です。日本には江戸時代に伝わったとされており、今や野生化して野原でも見られる帰化植物になっています。花苗店でも苗や種子が販売されている、ポピュラーな草花です。強健な性質でこぼれ種でどんどん増えるほど繁殖力があり、春になると河原や土手、道路脇などで群生している姿も見られます。 ムラサキハナナは、秋に種まきをして発芽した後に新芽が動き出し、冬の間は地面を這うように葉を放射状に伸ばし、ロゼット状態で越年します。暖かくなると再び茎葉が立ち上がり、旺盛に葉を展開していきます。春に紫色の花がたくさん開花しますが、一年草なので開花後は枯死する短いライフサイクルをたどります。 ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の花や葉の特徴 KenshowT/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:3〜5月草丈:40〜60cm耐寒性:強い耐暑性:弱い花色:紫~白 ムラサキハナナの草丈は40〜60cm、株幅は30〜50cmなので、花壇の中段に植栽するとよいでしょう。開花期は3〜5月。花色は紫ですが、個体によって濃い紫から淡い紫、ピンク、白に近いものまで色幅があります。まっすぐ伸びた茎先に、径2〜3cmのダイコンに似た十字形の一重咲きの花が次々に咲きます。茎の下のほうの葉は葉柄があって羽状に裂け、上のほうの葉は長楕円形で茎を抱くようにつきます。花後には細長い実が横に広がるようにつきます。 ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の名前の由来と花言葉 acchity/Shutterstock.com ムラサキハナナには多くの名前がありますが、その由来を一部ご紹介します。 【学名】Orychophragmus violaceus ムラサキハナナの学名はオリコフラグマス・ビオラセウス。「Orychophragmus」はギリシャ語の「Orych」(「掘り出す」「穴」という意味)、「phragmus」(「垣根」という意味)がミックスした言葉で、オオアラセイトウ属を指しています。「violaceus」はスミレ色の花という意味です。 【英名】Chinese violet cress ムラサキハナナの英名は、チャイニーズ・バイオレット・クレス。「Chinese」は「中国」、「violet」は「紫」、「cress」は「クレソン」、アブラナ科の食用植物の総称です。「中国から持ち込まれた、紫色の花が咲くアブラナ科の植物」という意味が込められています。 ムラサキハナナ 漢字で「紫花菜」と書き、日本では最もポピュラーな呼称です。「菜の花に似た一重の紫色の花」が咲くことに由来しています。ただし、菜の花はアブラナ科アブラナ属ですが、ムラサキハナナはアブラナ科オオアラセイトウ属で、別属です。 オオアラセイトウ 漢字で「大紫羅欄花」と書き、植物学者の牧野富太郎が命名しました。一重咲きストックの和名「アラセイトウ」から名付けられたとされています。 ハナダイコン ムラサキハナナは、花がダイコンの花に似ていることからハナダイコンとも呼ばれています。ただし、一般にハナダイコンとされるHesperis matronalis(ヘスペリス・マトロナリス、アブラナ科ハナダイコン属の多年草)はムラサキハナナとは別種の植物なので注意しましょう。ムラサキハナナとハナダイコンは同じアブラナ科でよく似ていますが、ハナダイコンは夕方から夜にかけて芳香を漂わせること、ムラサキハナナとは異なり葉が茎を抱かないことなどが特徴です。 一般にハナダイコンと呼ばれるヘスペリス・マトロナリス。Vladimir Arndt/Shutterstock.com ショカツサイ(諸葛菜) 三国志・蜀の国で活躍した軍師・諸葛孔明が戦の陣を張った際に、ムラサキハナナの種を播き、兵士たちの食用とした逸話が残っていることから、「諸葛菜」と呼ばれることがあります。 シキンソウ(紫金草) 南京の紫金山(しきんざん)に咲くことが由来。日中戦争中に紫金山周辺でこの花を見た日本陸軍の山口誠太郎氏が、侵略に対する懺悔と平和への祈りを込めてその種子を持ち帰り、各地に広めたとされています。 ムラサキハナナの花言葉は「聡明」「優秀」「あふれる知性」「癒やし」「変わらぬ愛」など。「聡明」「優秀」「あふれる知性」は、中国の三国志の蜀で活躍した天才軍師・諸葛孔明にちなんでいます。4月4日の誕生花ともされています。 ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の種類 Cornflakes/Shutterstock.com ムラサキハナナの園芸品種は流通していません。ムラサキハナナは個体差があり、花色は濃い紫から淡い紫、ピンクなどがあります。 ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の栽培12カ月カレンダー 開花時期:3〜5月植え付け:3〜4月肥料:9~11月(元肥)種まき:9~10月 ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の栽培環境 badboydt7/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりがよく、風通しのよい場所を好みますが、明るい半日陰でも育ちます。 【日当たり/屋内】開花には一定の寒さが必要なので、寒さにあてるためにも屋外での栽培が基本です。 【置き場所】土質を選ぶことなく、乾燥しやすい場所でもよく耐える丈夫な性質です。野生化するほど強健で、放任してもよく育ちます。 耐寒性・耐暑性 耐寒温度はマイナス5℃前後で、寒冷地を除いて特に寒さ対策をしなくても冬越しします。寒冷地では霜や凍結を防ぐため防寒対策をするとよいでしょう。暑さには弱く、夏には枯れる一年草なので、夏越し対策は必要ありません。 ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきましょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。冬越しする場合は、夕方に水やりすると凍結の原因になるので、十分に気温が上がった真昼に行いましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後はほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、毎日決まった分量の水やりをすればいいというものでもありません。動物が毎日の食事が必要なのとは違って、植物は適した水分量を保つことが大切なのです。乾きすぎるとしおれてしまいますし、反対に常にジメジメと湿った状態にしておくと、病気が発生したり株が弱りやすくなります。土が乾くタイミングは、季節や天候によっても異なるので、まずは土や株の状態を観察しましょう。土の表面が白く乾いていたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。水が十分にあれば茎葉は勢いよく隅々までピンと伸びています。もしも茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け時に十分な土づくりをしていれば、追肥は不要です。多肥にすると茎葉ばかりが勢いよく茂って、花数が少なくなるので注意します。株に勢いがないようであれば、速効性のある液肥を与えて様子を見てください。 【鉢植え】 開花期に液肥を月に2回ほど与えて、株の勢いを保ちましょう。 注意する病害虫 ハモグリバエの食害痕。Thiti Sukapan/Shutterstock.com 【病気】 ムラサキハナナに発生しやすい病気は、黒斑病などです。 黒斑病は春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因で、葉に発生しやすく、最初は黒または褐色の小さな斑点が現れます。病斑は3〜15mmくらいで、下葉からだんだん上の葉へと広がっていきます。進行すると葉が縮れて黄色または褐色になり、やがて枯死します。肥料を与えすぎたり、株と株の間が狭い場合や、茎葉が茂りすぎると発病しやすいので注意。葉は適宜間引いて風通しよく管理してください。病葉はただちに切り取って処分し、適用のある薬剤を散布して様子を見ます。 【害虫】 ムラサキハナナに発生しやすい害虫は、アオムシやヨトウムシ、ハモグリバエなどです。 アオムシは、モンシロチョウの幼虫です。葉裏などに卵を産み、孵化した幼虫が旺盛に葉を食害します。葉に穴があいているのを見つけたら、幼虫がついていないか裏返して確認し、捕殺します。大きくなるとギョッとするほどのサイズになり、葉脈のみを残して食べ尽くすほどの被害を与えるので、早めの対処が大切です。 ヨトウムシは蛾の幼虫で、漢字で「夜盗虫」と書くように、主に夜に姿を現して茎葉を食害します。大きくなった幼虫は食欲が旺盛で、一晩で株を丸裸にしてしまうほどです。葉から食害し始めるので、幼虫がまだ若いうちに駆除しましょう。発生しやすい時期は4〜6月、9〜10月です。食害の痕跡が認められたら夜にパトロールして捕殺するか、適用のある薬剤を散布して防除します。 ハモグリバエは初夏~秋にかけてさまざまな植物に発生しやすい害虫です。卵を葉の中に産み付け、孵化した幼虫が葉を食べながら中を進むため、食害痕が白い線のように残るのが特徴で、「エカキムシ(絵描き虫)」の別名もあります。痕跡を見つけたら、食害痕の先端にいる幼虫を押しつぶして駆除するか、葉ごと切り取って処分しましょう。 ムラサキハナナ(オオアラセイトウ)の詳しい育て方 苗の選び方 節間が間のびしておらず、がっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。 植え付け Vlyaks/Shutterstock.com 植え付け適期は、3〜4月です。この時期以外に花苗店で苗を購入した際は、早めに定植しましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗をポットから出して根鉢をくずさずに植え付けます。苗が複数の場合は、約15cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 5〜6号鉢を準備します。 底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢をくずさずに植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 日常の手入れ marekuliasz/Shutterstock.com 【花がら摘み】 終わった花は、早めに摘み取りましょう。株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 種子の収穫 tamu1500/Shutterstock.com ムラサキハナナは容易に種まきして栽培でき、こぼれ種でもよく増える強健な花です。花が終わった後に花がらを摘まずにそのままにしておくと莢ができるので、茶色く熟すのを待って採種しましょう。種子はそのまま播くか、冷暗所で保存しておき、適期に種まきします。毎年開花を楽しめるので、大変コストパフォーマンスが高い草花だといえますね。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com ムラサキハナナは、種まきをして増やします。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境になじみやすいことです。秋に種子を播いて越年させると春に開花しますが、冬の寒さを経験させると生育期にはスイッチが入ったように旺盛に生育し始めます。敷地が広く、たくさんの苗を植え付けたい場合は、コストカットにもなりますね。 種まきの適期は、9月下旬〜11月です。庭に直まきしても、ポットに播いて育苗してもかまいません。 【直まき】 植えたい場所に2〜3粒ずつ播いて薄く覆土し、水やりをしておきます。種子同士の間隔は、15cmほどあけておきましょう。しばらく待つと、双葉が揃います。さらに本葉が出揃った頃に勢いのある苗を1本残し、徒長したり虫に食われたりしている苗を間引きます。冬の間は地面を這うようにして葉を放射状に伸ばすロゼット状態で越年します。寒さに大変強く、霜が降りても弱ることはありません。春になって暖かくなると、茎葉が立ち上がってきて旺盛に生育し始めます。 【ポットまき】 黒ポットに2〜3粒ずつ種子を播き、薄く覆土し、水やりをしておきます。しばらく待つと、双葉が揃います。さらに本葉が出揃った頃に勢いのある苗を1本残し、徒長したり虫に食われたりしている苗を間引きます。本葉が数枚ついたら、植えたい場所に根鉢をくずさずに定植します。 ムラサキハナナは、こぼれ種でもどんどん増える強健な性質を持っています。「まさかこんなところから芽を出すなんて!?」と驚くことも。生命力が強すぎて、あちこちから芽を出して庭の他の草花との調和を乱してしまうこともあります。とはいえ、間引くのは簡単なので、邪魔になっているものは抜き取って処分するか、育てたい場所に移植するとよいでしょう。 風に揺れる花々が魅力! 和風・洋風、どちらの庭にもおすすめ Guppy2416/Shutterstock.com 菜の花に似た、紫色の一重咲きになる花が愛らしいムラサキハナナ。そよ風にゆらゆらと揺れるたおやかな姿は愛らしく、どんな植物とも相性よく楚々とまとまります。ビギナーでも育てやすいので、庭やベランダに迎え入れてはいかがでしょうか。
-
野菜

【春が植えどき】ベランダでジャガイモ収穫! 庭がなくてもOKの「1苗1鉢」栽培
「種イモ」は量が多すぎる、植え付け前の準備がめんどう、と思っていませんか? 一般的な地植えでのジャガイモ栽培。Viktor Sergeevich/Shutterstock .com ジャガイモは、トマトやキュウリのように種子から育てるのではなく、「種イモ」と呼ばれるイモを植えて育てるのが一般的です。ホームセンターや園芸店では、春先になると袋入りの種イモが並びます。 ただし、この種イモは1袋に10個以上入っていることも多く、畑や広い庭がある場合にはちょうどよい量ですが、マンションのベランダなど限られたスペースで栽培する場合には、多すぎることがしばしば。 発芽させた種イモ。Radovan1/Shutterstock.com また、種イモ栽培では、植え付け前にイモを半分に切り分けたり、芽を出させる「芽出し(浴光育芽)」を行うなど、事前準備が必要になることもあります。こうした作業は初めて野菜づくりに挑戦する人にとっては、少しハードルが高いもの。 ベランダなど小さなスペースの場合、「もっと少ない量で、気軽に栽培したい」と思っている方も多いのではないでしょうか。 1苗から始められる、画期的なジャガイモ栽培 そんな種イモ栽培のハードルをぐっと下げてくれるのが、苗から育てる新しいジャガイモ栽培です。エム・アンド・ビー・フローラの「金のおつまみ芋」は、種イモではなく、ポット苗として植え付けられるジャガイモ。従来のように種イモを切ったり、芽出しをしたりと、植え付け前にする作業の手間がなく、苗をそのまま鉢に植えれば栽培を始められます。一般的な野菜苗に近い感覚で扱えるため、家庭菜園が初めての人にも取り入れやすいのが魅力。 最大の特徴は、1苗=1鉢から始められること。種イモのように「量が多すぎて植えきれない」ということがなく、必要な分だけ購入できるので、マンションのベランダや小さなスペースでも無理なく楽しめます。 7号鉢(直径約21cm×深さ約25cmの深鉢)での栽培で、1株から大小合わせて約350gの十分な収穫が見込めるとされています。幅約65cmのプランターの場合は2株植えられます。小スペースで育てやすく、プランター栽培もできる点は、まさに都市型の家庭菜園向きといえるでしょう。 さらに「金のおつまみ芋」は、小ぶりで皮が薄く、収穫後すぐは皮ごと調理しやすいのも特徴です。煮崩れしにくく、シンプルに焼いたり揚げたりするだけでもおいしく食べられます。名前のとおり、おつまみ感覚で気軽に楽しめるジャガイモとして、ベランダ菜園の新しい選択肢になりそうです。 鉢でも育つ! ジャガイモ栽培の基本 ここでは、苗から始める「金のおつまみ芋」栽培の基本を見ていきましょう。 【用意するもの】 苗 7号以上の鉢または深さのあるプランタージャガイモは土の中でイモを太らせる野菜です。栽培過程では後から土を足す「土寄せ」が必要になる場合があるので、25cm以上の深さのある鉢のほうが育てやすいでしょう。 野菜用の培養土 鉢底石 【植え付け手順】 鉢に鉢底石を入れ、培養土を鉢の6分目の高さまで入れます。栽培過程で、後から土を足す「土寄せ」という作業が必要になることがあるので、その分の空間を残しておきましょう。 株元まで埋まるように苗を植え付けます。 苗から少し離れた場所に、野菜苗用の肥料を置きます。苗の真上に肥料を置くと、根や茎が肥料に直接触れて、「肥料焼け」を起こすことがあります。 植えた後は、たっぷりと水を与えましょう。 ジャガイモは日当たりのよい場所を好みます。ベランダで育てる場合も、できるだけよく日の当たる場所に置くのが基本です。水やりは、土の表面が乾いたら与える程度で十分です。あげすぎに注意し、土の状態を見ながら調整しましょう。 【芽かきは基本必要なし】 一般に、種イモから育てた場合、「芽かき」という作業が必要になりますが、「金のおつまみ芋」は「芽かき」は必要ありません。その理由は、以下のとおりです。 ◾️種イモ/上の写真のように、種イモは複数の芽から多数の主茎が出るため、主茎の数を減らして、イモの大きさや数のバランスを整えるために「芽かき」をします。 ◾️「金のおつまみ芋」/種子から育つため、1本の主茎からスタート。あとから増えるのは側枝なので、種イモのような芽かきは基本的に必要ありません。 【成長に合わせて「土寄せ」を】 日光に当たって緑化してしまったイモ。Reflexpixel/Shutterstock.com ジャガイモ栽培で覚えておきたい作業が「土寄せ」です。株が育ってくると、イモが地表近くにできることがあります。そのままだと日光に当たって緑化してしまうことがあり、緑化した部分には有毒成分があるため食べられません。そこで、株元に土を足して、イモがしっかり土の中で育つようにします。 【鉢栽培のジャガイモの水やりのコツ3】 ジャガイモは、イモが太る時期まではしっかり水が必要ですが、地上部が老化して黄化し始める頃からは、土を常に湿らせておく必要がなくなります。むしろ収穫直前まで湿りすぎていると、腐敗や保存性の低下につながりやすいとされています。鉢栽培のジャガイモの水やりを3段階に分けて考えると失敗が少ないです。 ① まだ青葉が優勢な時期 土の表面が乾いたら、鉢底から少し流れるくらいまでしっかり。この時期は、イモ肥大のために極端な乾燥を避けるのが大切です。乾燥ストレスは、イモの品質低下の原因になります。 ② 下葉から黄色くなり始めた時期 ここからが「控え始め」のタイミングです。目安としては、下葉の黄化が増えてきたが、上の葉はまだかなり緑という段階。この段階では、これまでの水やりから、「鉢の中までしっかり乾いてから与える」に切り替えます。鉢の中に竹串や割り箸を挿し、引き抜いた時に湿った土がついてこなければ、鉢の中までしっかり乾いたサインです。1回の水量も「たっぷり」から、「鉢全体が軽く湿る程度」へと少し落とします。 ③ 茎葉の半分以上が黄化・倒伏してきた時期 作物栽培の灌水研究では、葉の約50%が黄化する頃が灌水停止判断の1つの目安とされています。基本は断水気味で、「土が極端に縮んで鉢壁から離れる」「株全体が強く萎れる」「晴天続きで完全乾燥しそう」というときのみ少量を補います。 【収穫までの流れ】 地上部がほぼ枯れた後、さらに3~7日ほど乾かし気味にしてから収穫すると、土がべたつかず、掘りやすく、イモの表面も締まりやすいです。掘り上げるタイミングが早すぎると、イモがまだ小さいことがあるため、株の様子をよく観察しながら待つのがポイントです。 いざ鉢の土を崩してみると、土の中からごろごろとジャガイモが現れる瞬間は格別。ベランダの小さなスペースで育てていたとは思えないほど、しっかり収穫できる喜びがあります。自分で育てたジャガイモを手にする体験は、野菜づくりの面白さを実感させてくれるはずです。 「金のおつまみ芋」の美味しい食べ方3選 「金のおつまみ芋」は、収穫してからも手間なしのジャガイモ。小ぶりで皮が薄く、火が通りやすいので、むいたり切ったりという手間がなく、丸ごと調理しやすいのも嬉しい魅力。おすすめ調理法をご紹介! 1. 皮ごと素揚げ・フライドポテト よく洗って水気を拭き、丸ごと、または半分に切って揚げるだけ。火をつける前の油の中に入れ、コールドスタート。その後160℃前後で中まで火を通し、最後に少し温度を上げると表面がカリッとします。ローズマリーやガーリックと一緒に揚げても美味しいですし、青のり、粉チーズ、カレー塩などをまぶしても美味。 2. 福島の郷土料理「みそかんぷら」 出典:農林水産省ウェブサイト「うちの郷土料理」より 福島の一部の地域では、ジャガイモのことを「かんぷら」と呼び、主食として食べる文化が根づいています。「みそかんぷら」は、小イモを味噌と砂糖で味付けしたもので、甘塩っぱくホクホクとして、子どものおやつとしても大人気! 皮をつけたままよく洗い、油で皮がしんなりするまで炒めてから、水を加えてやわらかくなるまで煮込み、水気がなくなったら砂糖と味噌を加えて炒め煮に。または、油で揚げてから同じように味付けをします。 詳しいレシピはこちら 3. アヒージョ風 軽く下ゆでしてから、オリーブオイル、塩、ニンニク、鷹の爪で煮るように加熱。ジャガイモ自体がオイルをほどよくまとって、とてもおいしいです。エビ、マッシュルーム、ベーコンを一緒に入れてもGOOD。パンにも合うひと皿です。 材料(2人分) 小ぶりのジャガイモ…200〜250g(直径2〜4cmくらいなら丸ごと、大きければ半分に切る) オリーブオイル…100〜120ml※鍋やフライパンの大きさによって調整 ニンニク…2片 赤唐辛子…1本(輪切りでも可。辛さ控えめなら半分) 塩…小さじ1/3前後 粗びき黒こしょう…少々 あればパセリ…少々 あるとおいしい追加具材 ベーコン…40〜50g ウインナー…3〜4本 マッシュルーム…4〜5個 むきえび…6〜8尾 作り方 1. ジャガイモの下ごしらえよく洗います。小さいものは皮つきのままでOK。大きめなら半分に切ります。 2. 軽く火を通すジャガイモはアヒージョだけだと中まで火が通るのに時間がかかるので、先に少し火を入れておくと失敗しにくいです。方法は、以下のどちらでもOKです。 レンジ:ふんわりラップをして600Wで3〜4分 下ゆで:5〜7分ほど、ややかためにゆでる 竹串がやっと入るくらいで大丈夫です。完全に柔らかくしすぎないほうが、仕上がりがよくなります。 3. オイルで煮る小さめのフライパンか鍋に、オリーブオイル、薄切りにしたニンニク、赤唐辛子を入れ、弱火にかけます。アヒージョは揚げるというより、低温のオイルで煮るイメージです。ニンニクの香りが立ったら、ジャガイモを加えます。追加具材を入れるなら、ここで一緒に。 4. 塩で調える塩小さじ1/3を加え、弱火のまま7〜10分ほど煮るように加熱します。ときどき上下を返し、全体にオイルを回します。 5. 仕上げジャガイモがしっかり柔らかくなったら、黒こしょうを振り、あればパセリを散らして完成です。 ベランダで育てるジャガイモQ&A 病害虫や、よくある悩みに答えます Q1 葉が黄色くなってきました。病気ですか? A 必ずしも病気とは限りません。ジャガイモは成長が進むと、収穫が近づいたサインとして葉や茎が黄色くなってくることがあります。株全体が自然に黄色くなってきたなら、イモが育ち、収穫の時期を迎えている可能性があります。 ただし、まだ株が若いのに葉色が悪くなったり、急にしおれたりした場合は、水のやりすぎや根の傷み、病気なども考えられます。土がいつも湿りすぎていないか、風通しが悪くなっていないかも確認してみましょう。 Q2 葉に穴があいています。何かの虫でしょうか? A 葉に穴があく場合は、虫に食べられていることが考えられます。ベランダ栽培でも、アブラムシやヨトウムシ、テントウムシダマシ類などがつくことがあります。特にテントウムシダマシと呼ばれるニジュウヤホシテントウには要注意。アブラムシを食べてくれるテントウムシに似ていますが、ニジュウヤホシテントウはジャガイモの葉を食害します。 見つけた数が少なければ、まずは手で取り除くのが基本です。葉の裏もよく観察し、虫や卵がついていないか確認しましょう。被害が広がる前に早めに対処することが大切です。株が込み合うと虫もつきやすくなるので、日当たりと風通しのよい場所で育てることも予防になります。 Q3 葉が込み合って蒸れている気がします。病気になりますか? A ジャガイモは葉がよく茂るので、風通しが悪いと蒸れやすくなります。蒸れた状態が続くと、病気の原因になることもあります。ベランダでは壁際にぴったり置くより、少し空気が流れる場所のほうが安心です。 また、水やりのたびに葉を濡らし続けると、株が蒸れやすくなります。水は株元に与えるようにするとよいでしょう。葉が混み合って明らかに風通しが悪い場合は、傷んだ下葉を取り除くのも1つの方法です。 Q4 ジャガイモが土の上に出てきました。大丈夫ですか? A イモが土の表面に見えてきたら、土を足して隠す「土寄せ」を行いましょう。イモに日光が当たると緑色になり、見た目が悪くなるだけでなく、毒が生成され、食べると中毒を起こすことがあります。「土寄せ」は難しい作業ではありませんが、ジャガイモ栽培ではとても大切なポイントです。 Q5 花が咲かないのですが、収穫できますか? A 花が咲かなくても、必ずしも失敗ではありません。ジャガイモは花を咲かせることもありますが、育てる環境によっては、あまり目立たなかったり、咲かないまま育つこともあります。 大切なのは、葉や茎が元気に育っているかどうかです。株が順調に育っていれば、土の中ではイモがふくらんでいる可能性があります。花の有無だけでは判断できません。 Q6 初心者がいちばん気をつけるべきポイントは何ですか? A いちばん大切なのは、水のやりすぎと日照不足に気をつけることです。かわいがるあまり毎日たっぷり水を与えていると、土が湿りすぎて根を傷める原因になります。土の表面が乾いてから与える、という基本を守るだけでも失敗は減らせます。 また、ジャガイモは日光を好む野菜です。ベランダの中でも、できるだけよく日が当たる場所に置くことが、収穫につながります。
-
ガーデン&ショップ

まちまるごとローズガーデン!広島・福山市、100万本のバラと400の庭を巡る春の旅
5月の福山市は、まちまるごとローズガーデン 広島県福山市は、いまや「ばらのまち」として全国に知られています。市内には約100万本ともいわれるバラが植えられ、公園や街路、学校、住宅地まで、まちのさまざまな場所でバラが咲き誇ります。 戦後、市民がバラを植えた「ばら公園」。2024年リニューアルオープンし、約670品種、7,000本のバラが咲き誇る。 ばらのまち福山の始まりは、戦後の復興期にさかのぼります。福山は1945年の空襲で市街地の約8割が焼け野原となりました。やがて「荒廃した街に潤いを与え、人々の心に和らぎを取り戻そう」と、1950年代半ばに市民がバラ苗1,000本を植え始めたことをきっかけに、福山の「ばらのまちづくり」はスタート。以来70年以上、ばらのまちづくり活動は広がり、学校や企業、地域団体が参加する市民運動として発展していきました。 5月、まちのあちらこちらにバラが咲き、甘い香りが溢れる福山市内。 現在でも、市民・企業・行政が一体となってバラを育てる「ばらのまちづくり」が続けられています。通り沿いの花壇や公園だけでなく、個人の庭にも美しいバラが咲き、市内には400以上のバラ花壇が点在し、まち全体がまるで一つのローズガーデンのような風景をつくり出しています。 こうして福山に根づいたのが、バラを愛し、育て、まちを彩る中で育まれた「ローズマインド」。この精神こそが、福山を特別な「ばらのまち」にしている理由なのです。 市民が育てる「ばらのまち」──ローズマインドとは 福山市では、バラは単なる観光資源ではありません。市民一人ひとりが育て、まちを彩る花として大切にされてきました。その背景にあるのが、福山で語られる「ローズマインド(思いやり、優しさ、助け合いの心)」という考え方。バラを愛し、育て、まちを美しくする──そんな市民の思いが、福山のバラ文化を支えています。 福山城とバラが共演する福山駅前の風景。植栽はバラ栽培に携わる市民が行った。 その取り組みの一つが、市民向けの講座「福山ばら大学」です。ここではバラの栽培や剪定、管理の技術を学ぶことができ、これまでに700人以上の市民が修了。受講者の多くは自宅でバラを育てるだけでなく、市内の花壇や公園の手入れに関わるなど、まちのバラを支える担い手として活動しています。 さらに2026年度から、バラ栽培やバラによる景観づくりを人に教える専門人材「マイスター」を育成する講座も始まるなど、市民同士が技術を伝え合う仕組みが築かれています。こうして福山では、市民のバラ栽培の知識と技術が世代を超えて広がってきました。 スタンダード仕立ての白バラ‘アイスバーグ’の株元をキャットミントの紫が海のように彩る「ばら公園」の一画。 特筆すべきは、市民だけでなく福山市役所の職員もまた、バラや庭づくりの技術を学びながら公園管理に携わっていることです。ばら公園のリニューアルでは、従来のハイブリッドティー中心の植栽に加え、つるバラや半つる性のバラ、宿根草などを組み合わせた景観づくりが取り入れられました。そのため、公園管理にはバラを咲かせるだけでなく、景観として美しく仕立てるガーデンデザインの視点や管理技術も求められています。 市職員も専門家からつるバラの仕立てなどの技術を学ぶ。 行政がこうしたガーデン技術や文化を積極的に学び、市民とともに庭を育てていく例は、じつは日本ではそれほど多くありません。市民が植えた花が管理の都合で刈り取られてしまう、といった話も各地で聞かれる中、福山では市民と行政が同じ目線でばらのまちづくりに取り組んでいるのです。 こうした積み重ねが、「ばらのまち福山」を支えるローズマインドを育ててきました。そしてこの文化は、まちの公園だけでなく、個人の庭にも広がっています。福山ではいま、その美しい庭を巡る「ガーデンツーリズム」も楽しめるようになっています。 個人のバラ庭園も巡ることができる「ガーデンツーリズム」 福山のバラ文化は、公園だけでなく個人の庭にも広がっています。そんな庭を巡る旅として楽しめるのが、「ばらのまち福山 ガーデンツーリズム」です。 ガーデンツーリズム公式ガーデンの一つ、福山駅前の「福山城公園」。お城と立体的なバラの景色は海外の観光客からも人気のフォトスポット。 公式ガーデンとして登録されているのは、選りすぐりの市内21の庭園。ばら公園や緑町公園といった大きな公園のほか、個人邸のローズガーデン、企業や学校の花壇、バラ農園など、多彩な庭が含まれています。個人邸は4邸が登録されており、バラを愛する人たちが長い年月をかけて育ててきた庭を、庭主の話を聞きながら見学することができます。 平和への思いが託された「アンネ・フランク形見のバラ」が植えられた「ホロコースト記念館 アンネのバラ園」。 ばら花壇コンクールで受賞した美しい植栽など、市民が育てるバラ文化の広がりを実感できます。庭のスタイルもさまざまで、和風の庭と組み合わせたガーデンや、高台に位置し美しい景色が楽しめるガーデンなど、福山のバラの楽しみ方の多様さを感じられるのも魅力。 バラを五感で楽しむことができるマチモト薔薇農園。 さらに、登録庭園に含まれるバラ農園では楽しいバラ体験もできます。ここでは農薬を使わず、有機肥料で食用バラを育てており、園内ではバラ摘み体験のほか、バラアイスやバラジュース、バラティーなど、バラの香りと風味を堪能できます。 「潮待ちの港」として知られ、江戸時代の面影を残す町並みが残る鞆の浦。 訪問する庭は、21カ所の中から自由に選ぶことができ、希望に合わせてコースを組み立てることができます。さらに、旅の途中にはユネスコ世界の記憶や日本遺産にも認定されている港町「鞆の浦」での昼食やまち歩き、神勝寺、福禅寺 対潮楼、阿伏兎観音、内海大橋などの名所を組み合わせることも可能。 庭を巡りながら、その土地の歴史や風景、食文化にも触れる——。福山のガーデンツーリズムは、バラをきっかけにまち全体を楽しむことができる旅なのです。 ツアーは完全カスタマイズ。ガーデンツーリズムセンターが旅をコーディネート 「ばらのまち福山 ガーデンツーリズム」の特徴は、あらかじめ決められたツアーではなく、希望に合わせて旅を組み立てられることです。 ガーデンツーリズムセンターに相談すると、訪れたい庭や観光スポットをもとに、オリジナルのコースを提案してくれます。個人邸の庭を訪れる場合には、事前に所有者の都合を確認してスケジュールを調整してくれるため、個人では難しい庭見学も安心して楽しむことができます。 また、移動手段としてタクシーの手配や、ランチやカフェ、地元のお土産スポットの紹介なども相談可能。庭巡りに加えて観光や食事も組み合わせた、一日を通して楽しめる旅をつくることができます。 認定ばらガイドの話を聞きながら巡ることで、ばらのまち福山の旅はより、深く充実したものに。 さらに希望すれば、ばらのまち福山ガーデンツーリズム協議会認定のばらガイドを依頼することもできます。ガイド料は1グループ2時間2,200円。ばらのまちづくりの歴史や庭の見どころ、福山ならではのバラ文化について解説を聞きながら巡ることで、庭の楽しみ方がより深まります。 個人で庭を探して回るのではなく、地域の人たちに支えられた庭を訪ね、まちの文化に触れる——。福山のガーデンツーリズムは、そんなゆったりとした庭の旅を体験できる仕組みになっています。 バラを巡る福山の一日|ガーデンツーリズム一例 ここではその一例として、バラの庭と福山の名所を巡るモデルコースを紹介します。 9:30 ばら公園へ 旅のはじまりは、福山を代表するバラの名所「ばら公園」。リニューアルによって、つるバラや宿根草を組み合わせた立体的な植栽が増え、バラの景観を楽しめる公園へと生まれ変わりました。アーチやトンネルをくぐりながら、さまざまな品種のバラを楽しめます。 11:00 鞆の浦で昼食とまち歩き 続いてユネスコ世界の記憶や日本遺産にも認定されている港町「鞆の浦」へ。ここは古くから船が潮と風を待った「潮待ちの港」として知られ、江戸時代の面影を残す町並みが今も続いています。瀬戸内海の穏やかな景色を眺めながら、ゆっくりとまち歩きを楽しみましょう。海辺の食事処では、新鮮な魚料理や名物の鯛料理も味わえます。 13:30 個人邸のローズガーデンを訪問 午後は、市民が大切に育ててきた個人邸のバラ庭から。バラの美しさや色、香りが調和する庭は、それぞれに個性があり、庭づくりのアイデアもたくさん見つかります。オーナーからバラの育て方や庭づくりの話を聞けることもあり、庭好きにはたまらない時間です。 15:00 バラ農園で香りを楽しむ 旅の締めくくりは、食用バラを栽培する農園へ。ここでは農薬を使わず、有機肥料で育てたバラを使った体験が楽しめます。バラ摘み体験のほか、バラアイスやバラジュース、バラティーなど、花の香りと風味を味わえるのも魅力です。 バラの庭を巡り、瀬戸内の風景に触れ、食や文化も楽しむ——。福山のガーデンツーリズムは、バラをきっかけにまちの魅力をゆっくりと味わう旅なのです。 5月はバラがまちを染める「第59回福山ばら祭2026」と「Rose Expo FUKUYAMA 2026」 福山通運ローズアリーナ周辺のばら祭の様子。 毎年5月中旬、福山のまちは一年で最も華やかな季節を迎えます。市内のバラが見頃を迎えるこの時期に開催されるのが「福山ばら祭」です。ばら公園や緑町公園などを中心に、市民パレードやステージイベント、バラにちなんだ展示や体験など多彩な催しが行われ、まち全体が花の祝祭に包まれます。 2025年のRose Expoの様子。国内外から多くのバラファンが訪れた。 そして近年、このばら祭の時期に合わせて開催されるのが「Rose Expo(ローズエキスポ)」です。バラの展示や新品種の紹介、園芸用品の販売、トークイベントなど、バラの魅力を多角的に体験できる“ばらの博覧会”のような催しです。 左/園芸家の松尾祐樹氏。右/育種家の後藤みどり氏。 会場では、バラの育種家やガーデナー、研究者などが登壇するトークイベントなど内容盛りだくさん。例えば、YouTubeでも人気の園芸家、松尾祐樹氏による「バラや植物と気軽に楽しく付き合うコツの紹介」やバラの世界で女性育種家として憧れの存在と言われる後藤みどり氏によるトークなど、最新のバラ育種や栽培の魅力を紹介。 さらに、バラ専門誌『New Roses』編集長 玉置一裕氏と、ローズスタイリスト 大野耕生氏によるトークショーや、横浜イングリッシュガーデンのスーパーバイザー 河合伸志氏×植栽家 入谷伸一郎氏、女性造園家の阿部容子氏と、NHK『趣味の園芸』でも知られる園芸家・天野麻里絵氏などによるガーデンデザインのトークイベントも予定しています。 ばら祭の賑わいと、Rose Expoで出会うバラの世界。そして市内に点在する庭を巡るガーデンツーリズム。福山では、バラを見るだけでなく、育てる文化や暮らしの楽しみ方まで体験することができます。 まち全体がバラの香りに包まれる季節、バラの庭を巡り、瀬戸内の風景を楽しみ、まちに息づくローズマインドに出会う旅。春の福山で、そんな特別な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
-
イベント・ニュース

福岡フラワーショー2026とは? 国内初披露の香水のような花、世界水準のコンテストガーデン、アクセスまで総まとめ
花を見に行く、のその先へ。春の福岡で味わう“特別な5日間” 2026年3月22日(日)から26日(木)までの5日間、福岡市植物園で開催される「Fukuoka Flower Show 2026」。会場に並ぶのは、花をただ眺めるだけでは終わらない、立体的な楽しみです。国際水準のガーデンコンテスト、ベランダガーデンやハンギングバスケットの作品展示、品種コンテスト、花装飾展示、レストラン・カフェ、マーケット、ステージプログラムまで、園芸好きはもちろん、花のある風景が好きな人なら誰でも心が動くものばかり。 2025年の「Fukuoka Flower Show」シンボルガーデン。 まず目を奪われるのは、会場の中心で来場者を迎えるシンボルガーデンです。2026年は直径12mの大型ガーデン「春の彩〜360°パステルバンケット」が登場。生花と切り花を重ねることで春色に包まれる、360°花のバンケットです。花々が幾重にも描く色のグラデーションが空へ抜けていくような大きな庭は、絶好のフォトスポット。 2025年のガーデンコンテスト。 さらにガーデンコンテストでは、各作品の前で審査員がメダルを授与する、チェルシーフラワーショーと同じ発表スタイルも予定されており、会場には“結果発表の瞬間に立ち会う高揚感”が漂います。 モデルは世界の園芸界が注目するチェルシーフラワーショー 世界中の観光客でにぎわうチェルシーフラワーショーのマーケット。Nijole Vaic/Shutterstock.com このイベントを語るうえで欠かせないのが、英国のRHSチェルシーフラワーショーです。ロンドンのロイヤル・ホスピタル・チェルシーで1913年から続くこのショーは、RHS(英国王立園芸協会)自らが「庭園デザインの頂点」「国際的な園芸シーンのオートクチュール」と表現する特別な存在。 開催期間中はロンドンの街なかにも花があふれ、街ごとショーガーデンの様相。BBA Photography/Shutterstock.com 世界中のデザイナーやナーサリーが新しい庭、新しい植物、新しい表現を披露し、そこで生まれた話題が、その後の園芸トレンドを動かしていきます。主催するRHSは1804年創設。長くエリザベス女王がパトロンを務め、現在はチャールズ3世に受け継がれ、王室との長い関わりを持つ英国園芸界の中核組織です。 2025年チェルシーフラワーショーでゴールドメダルを受賞した南アフリカの展示。Andrew Fletcher/Shutterstock.com 「Fukuoka Flower Show 2026」では、そのチェルシーでも審査員を務める専門家が来日し、チェルシーに準拠した審査基準でガーデンコンテストを実施。RHS副会長のジェームズ・アレクサンダー・シンクレア氏、RHS理事のリズ・ニコルソン氏らが参加予定です。つまり福岡で見られるのは、単に“花がきれいなイベント”ではなく、世界の園芸文化と地続きの視点でつくられた舞台なのです。 世界に認められた花に、日本で出会える 「プラント・オブ・ザ・イヤー」で最優秀賞を受賞したフィラデルファス・プチパフュームピンク(バイカウツギ)。名前のとおり、香水のような芳醇な香りが魅力。 ショーの楽しみは、庭だけではありません。キービジュアルのモチーフにもなっているのは、チェルシーフラワーショーの植物品種コンテスト「プラント・オブ・ザ・イヤー」で最優秀賞を受賞したアガパンサス・ブラックジャック(2023年)とフィラデルファス・プチパフュームピンク(2025年)。この受賞花の特別展示や国内初披露の品種を扱うマーケットが、このイベントの大きな見どころでもあります。 たとえば、花びらのやわらかな陰影や、近づくと感じられる甘美な花の香り。写真では伝わりきらない魅力を、実際の距離感で味わえるのがフラワーショーの醍醐味。世界で評価された花を、日本の春の植物園で、自分の目で確かめられる。そんな贅沢は、花好きにとってこの上ない魅力に違いありません。 花の都と化す福岡 市民が手入れする公園の花壇。高度な色彩計画による美しい風景が街中あちらこちらに。 そして、このイベントをいっそう魅力的にしているのが、福岡市そのものが花のまちづくりに本気で取り組んできた都市ということ。福岡市は2018年から「一人一花運動」を推進し、市民や企業、ボランティアが公共空間の花壇づくりや管理に関わる仕組みを育ててきました。 日々の街なかの花壇、季節ごとに手入れされる植栽、花を育てる人の手の積み重ね――そうした福岡の風景の延長線上にあるのが「Fukuoka Flower Show 2026」。世界水準を参照しながら、足元には市民参加の花文化があるという二層構造が、このイベントにほかにはない厚みを与えています。 会場の外へ出ると、福岡の街まで花の舞台になる 2025年の「まちなか花装飾」。 「Fukuoka Flower Show 2026」の期間中は、植物園だけでなく、市内各地で「まちなか花装飾」も展開されます。2026年のテーマは「FLOWERS IN FASHION」。花柄やピンクの服・アイテムを身に着けて来場すると、いいことが!? 「Photo Collection 2026」花を身にまとい“映える”特別撮影企画とSNS投稿キャンペーン 花柄やピンクを取り入れた「FLOWERS IN FASHION」スタイルで来場すると、会場内でプロカメラマンによる撮影が受けられる特別企画「Photo Collection 2026」を実施します。 撮影にご協力いただいた方のうち、先着100名には素敵なプレゼントも! また、以下のいずれかのハッシュタグを付けてSNSに投稿すると、抽選でFFSオリジナルグッズが当たります。投稿画面を会場内の抽選ブースで提示すると、その場で抽選に参加できます。 #fukuokaflowershow #福岡 #一人一花 #flowersinfashion 浄水通り・桜坂 街歩きキャンペーン「Fukuoka Flower Show 2026」と連動した“街歩き×花”企画 さらに、浄水通り・桜坂エリアの参加店舗を巡る街歩きキャンペーンも同時開催。 対象店舗でのお会計1回につき抽選券を1枚配布 → 3月22日から会場内で実施される抽選会で利用できます。 入場チケット提示で受けられる特典サービスも一部店舗で実施。 植物園で夢中になって花を見たあと、街へ出てもまだその余韻は続きます。薬院大通駅から動植物園へ続く浄水通りには色とりどりのハンギングバスケットが登場。春らしい花の道を歩きながら、植物園までの散策も楽しめます。 ランチへ向かう道、商業施設の前、ふと足を止めたくなるフォトスポットが街中に! 福岡の春の街歩きそのものが、ショーの一部です。会場の中と外がつながり、旅の記憶まで華やかにしてくれる、そんなスケール感は、従来の園芸イベントにはなかなかありません。 花好きも、街歩き好きも、きっと心をつかまれる 会場ではガーデンだけでなく、福岡の人気店・実力店が集まるグルメ企画や、花と暮らしを楽しむマーケットも用意される予定です。気になる植物を見つけて、育て方を想像し、香りの残る手でお茶を飲み、気に入った雑貨や花を連れて帰る。「Fukuoka Flower Show 2026」は、園芸イベントというより、花を中心に編集された上質な1日。 専門家にとっては交流と発信の場であり、一般来場者にとっては、ふだん触れにくい世界水準の園芸文化を体感できる入り口。見る人によって楽しみ方の層が変わるのも、このイベントの魅力です。 春、福岡に行く理由がひとつ増える 福岡は、もともと旅をする楽しみがたくさんある街。そこに花が重なることで、さらに訪れるべき特別な理由が生まれます。「Fukuoka Flower Show 2026」は、世界に学びながら、福岡らしい花文化の蓄積の上に咲くイベント。庭を愛する人も、花のある風景に心惹かれる人も、旅先で美しい時間を過ごしたい人も――この春、福岡へ出かけてみませんか。
-
イベント・ニュース

【開幕1年前】1,000万株の花と緑が咲き誇る!「GREEN×EXPO 2027」見どころ公開 <前売りチケット等発売開始>
国内外のGREENの叡智が集結! メインガーデンイメージ 来年3月に神奈川県横浜市で幕を開ける「GREEN×EXPO 2027」。日本でガーデニングブームが起き、花苗生産量が16倍になるほどの経済効果がもたらされるきっかけとなった1990年の「大阪・花の万博(国際花と緑の博覧会)」以来、37年ぶりとなる最上位(A1)クラスの国際園芸博覧会です。 約100ヘクタール(内、会場区域80ヘクタール)に及ぶ広大な敷地には期間中で、約1,000万株の花と緑が咲き広がり、さまざまな展示や体験を通じて地球環境の明日を考える場となります。また、「テーマ館」「園芸文化館」など、植物の力や日本の伝統的な自然観について、来場者の五感に訴える展示を計画しています。 移ろいゆく1,000万株の植物豊かな緑と花咲く風景 会場イメージ 来年3月19日の開幕時には、ソメイヨシノを含む多品種の桜が咲き誇り、春の訪れを演出します。また、一度完成して終わりではなく、春から秋へと植物が成長し、移り変わる風景を楽しめることも見どころの一つ。特にメインガーデンでは、視覚だけでなくその季節にしか感じられない花の香りに出会える演出を計画中です。 開幕に先駆け、いよいよ今年3月19日から前売りチケット等の販売が始まりました。 【お得な前売りチケット等、販売開始!】 ©Expo 2027 このたび開幕に先駆けて3月19日より前売りチケット等の販売がスタートしました。会期中いつでも1回入場可能な1日券や通期パス、夏パス等をお選びいただけます。園芸ファンには、期間中何度でも入場できる「通期パス」がおすすめです。 公式販売Webサイト、または旅行代理店や各種プレイガイドから購入できます。 ※価格は全て日本円・税込です(紙チケットを購入する場合は、別途100円(税込)をいただく予定です)。※3歳以下の方は無料。※前売りチケットの販売は2027年3月18日まで。 GREEN×EXPO 2027を象徴する「テーマ館」 GREEN×EXPO 2027を象徴するテーマ館は、「全ての生命はつながっている。植物を中心に」をコンセプトに、建築家の隈研吾氏が建物のデザイン監修を手掛けます。地球を支える命の根源である植物の真の姿を、最新の映像技術と研究成果をアート×エンターテイメントの掛け算により紹介します。また、東日本大震災の津波に耐えた陸前高田市の「奇跡の一本松」を震災復興の象徴として展示活用し、植物が菌類と共生する土の中の世界を表現します。 世界が驚いた「江戸の園芸」その粋と美意識に触れる「園芸文化館」 世界最高水準に達していたといわれる、江戸時代の日本の園芸文化。その真髄を現代に再現するのが「園芸文化館」です。当時の「植木屋」や「花屋敷」の空間が再現され、まるで江戸の町にタイムスリップしたかのような体験が味わえます。海外からの人気が高い盆栽をはじめとする伝統園芸植物の展示を通じて、当時の人々がどのように植物を愛で、生活に取り入れていたのか——その豊かな自然観と季節感を肌で感じることができます。 日本の“園芸力と技術力”が集結する「花・緑出展」 農園芸業界の企業・団体・学校、そして自治体が多数参加予定の「花・緑出展」は、「屋外出展」と「屋内出展」の2つで構成されます。「屋外出展」では、優れた造園技術や庭園デザイン、花壇作品、花き園芸植物、園芸資材などを展示予定。一方「屋内出展」では、花や緑で彩られた屋内庭園をはじめ、切り花などの生産品、花き園芸植物、フラワーアレンジメント、生け花、盆栽などが並ぶ予定です。 全国の造園会社、種苗会社、フラワーデザイナー、華道家などによる最新技術やデザイン、品種、商品が集結し、「GREEN×EXPO 2027」のテーマに沿った花と緑の技術力と魅力を発信します。 開催1年前を迎え、続々と注目情報が発信されている「GREEN×EXPO 2027」。園芸ファンなら見逃せないこの一大イベントを是非お楽しみに。 GREEN×EXPO 2027開催インフォメーション 名称 2 0 2 7 年国際園芸博覧会(International Horticultural Expo 2027, Yokohama, Japan))正式略称 GREEN×EXPO 2027 (グリーンエクスポニーゼロニーナナ) 開催場所 神奈川県横浜市(旧上瀬谷通信施設) 開催期間 2027年3月19日(金)〜2027年9月26日(日) 博覧会区城 約100ha(内、会場区域80ha)クラス A1(最上位)クラス(AIPH認証+BIE認定)参加者数 有料来場者数:1,000万人以上出展国数(予定):70の国・国際機関テーマ 幸せを創る明日の風景〜Scenery of the Future for Happiness〜主催 GREEN×EXPO協会(公益社団法人2027国際園芸博覧会協会)公式ウェブサイト https://expo2027yokohama.or.jp





















