スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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野菜

家庭菜園初心者におすすめ! 真っ赤でおいしくおしゃれな野菜「ビーツ」
ビーツとは ロシアの代表的料理の「ボルシチ」。食べたことはなくても、映画や小説に出てきてなんとなく知っている料理名ですね。そのボルシチを真っ赤に染める野菜がビーツです。ビーツは、ヒユ科フダンソウ属の根菜。カブ(蕪)のような形状をしていますが、アブラナ科であるカブとは別の種類。ほうれん草と同じ仲間なんです。ほうれん草の根も赤いですよね。砂糖の原料になるテンサイとも仲間で、ショ糖を含んでいるため、甘さはイチゴと同じくらい。 ビーツの原産地は、地中海沿岸から西アジア。ヨーロッパでは昔から健康によいことで知られ、中世には広く栽培されていました。日本にも18世紀に渡来しましたが、根菜類では大根やカブがメジャーだったため、これまでほとんど普及しませんでした。でも、育てるのは初心者でも簡単、プランターでもOKなんです。タネから育てて2〜3カ月で収穫できますよ。 ビーツの特徴的な赤色は、赤い色素「ベタシアニン」、黄色の色素「ベタキサンチン」によるもの。この色素「ベタシアニン」はポリフェノールの一種。強い抗酸化作用を持っています。人が活動することで発生する活性酸素を取り除き、老化を防ぐとともに、細胞がガン化するのを防いでくれます。ビーツは、「食べる輸血」「奇跡の野菜」と呼ばれるにふさわしい、アンチエイジングの旗手なのです! ビーツの栄養素とその効果 栄養素は、カリウム、マグネシウム、カルシウム、リン、鉄などのミネラル成分。 ビタミンA、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、葉酸、パントテン酸などのビタミン群。食物繊維。植物色素ベタレイン。さらに近年注目されているNO(一酸化窒素)など。カロリーは100gあたり41kcal。 ビーツの栄養効果について、簡単にご紹介しましょう。 むくみや高血圧の予防 カリウムは血圧の調節や、細胞の代謝に関わる栄養素です。不足すると食欲不振や倦怠感、むくみを招く原因になります。ビーツに多く含まれるカリウムが補ってくれます。 骨形成とリラックス効果 ビーツに含まれるマグネシウムやカルシウムは歯や骨を丈夫にし、骨粗しょう症の予防にも効果的。神経興奮を抑制するリラックス効果もあります。 血流改善と冷え性・動脈硬化の予防 ビーツに豊富に含まれる硝酸塩は、体内でNO(一酸化窒素)に変換されます。NOは血管の筋肉を緩め、これによって血管が広がり血圧の降下に役立つのです。 血流の改善は、冷え性や動脈硬化の予防につながり、さらに認知症予防への効果も期待されています。 これらの働きの解明は1998年ノーベル医学生理学賞を受賞した、3人の博士によってなされました。 抗酸化作用によるガンの予防 前にも述べたように、ビーツの赤い色素「ベタシアニン」はポリフェノールの一種で強力な抗酸化作用を持つことで知られています。ガンの予防に効果が期待できます。 腸内環境を整える 食物繊維は腸内細菌のエサになるので、腸内フローラの働きが活発になります。便秘を解消し、お肌の調子を整えます。 以上のように、ビーツの栄養効果は非常に優秀であることが分かります。 ビーツ栽培の基本ポイント 栽培時期 ビーツの生育温度は15〜21℃。涼しい栽培環境を好みます。暑さに弱いので、春、秋に種を播いて育てます。 次に、寒冷地、中間地、暖地における種まき時期、収穫時期の目安を示します。 寒冷地 種まき 4月半ば/8月 収穫 7月〜8月半ば/ 10月〜11月半ば 中間地 種まき 3月半ば〜5月/8月半ば〜10月半ば 収穫 6〜7月/ 11〜12月 暖地 種まき 3月半ば〜5月半ば/9月〜10月半ば 収穫 5月半ば〜7月半ば/ 11月半ば〜1月半ば 品種 代表的な4つの品種をご紹介します。 デトロイトダークレッド ビーツの中でも強健で育てやすい品種。茎も根も鮮やかな紫紅色になり、料理の彩りに美しい。肉質も柔らかく、緻密で甘みが強く、ビーツの栽培が初めての方に最適です。 ゴルゴ 別名「渦巻きビーツ」とも呼ばれ、断面が赤と白の渦巻き模様。とてもおしゃれで可愛い。ビーツの中で最も甘く、「ビーツはちょっと‥‥」という方にもおすすめです。 ソーレ イタリア語で太陽を意味する‘ソーレ’。根も茎も葉まで濃赤紫で、インスタ映えすると人気上昇中。ゆでてサラダ料理が定番です。 ルナ ‘ルナ’は他の品種とは異なり、根の表皮がオレンジ色、断面が黄色の渦巻き模様。茎も黄色です。ビーツ特有の香りが少ないため、薄くスライスしてサラダの彩りにするのがおすすめです。 ビーツを育ててみましょう ビーツは日本ではまだ珍しい野菜なので、近くの園芸センターに苗やタネは置いてないかもしれません。そんな時は、ネットで注文しましょう。 ① 土作り 野菜栽培に一番大事なのが土作りです。植え付け2週間前にはよく耕し、苦土石灰をまいておきます。苦土石灰は土の酸性を中和します。ビーツは酸性を嫌うので必ずまきましょう。 1週間前には、牛フン堆肥、有機化成肥料をまいて耕します。 それぞれの量は1㎡あたり、牛フン堆肥200g、苦土石灰80g、有機化成肥料80gが目安です。 さらに黒マルチを張れば万全。雑草の抑制、保湿、地温上昇に効果的です。 ベランダなどの限られたスペースでビーツ栽培を思い立った方は、まずプランターを用意しましょう。幅30cm、高さ30cmほどのプランターで十分です。酸度が調整された野菜用の土が園芸センターで販売されていますので、それを用意してください。 ② 種まき タネは播く前に、一晩水につけておきます。ビーツの外皮は硬いので、発芽しやすくするためです。 種まきは、点まきをおすすめします。間引きの回数を減らすことができて省エネになります。 幅30cm、高さ20cmくらいの畝を作り、中央にタネのまき穴を作ります。ペットボトルの蓋で、15cm間隔にまき穴を作るといいでしょう。黒マルチを張っている場合は、スジ状にカットして切れ込みを入れ、まき穴を作ります。 まき穴に3〜4粒ずつタネを播きます。 最後に、土を1cmほど薄くかぶせて軽く押し、タネを土に圧着させます。そして、タネが流れないように静かにたっぷり水を与えます。 ③ 間引き 約2週間ほどで発芽します。この間、土を乾かさないように水をやってください。 発芽したら2回、間引き(生育の悪いものを取り除く作業)をします。 1回目は、本葉4〜5枚の時に、まき穴から発芽した元気な2本を残して、ほかは抜き取ります。 最後に15cm間隔に1本の苗を残します。その時、追肥として化成肥料を与えます。 間引きは、日当たりや風通しがよくなり、株の生育が促進されるメリットがあります。よく太ったビーツを収穫するために欠かせない作業です。 ④ 病害虫 ビーツは比較的病害虫に強いですが、ほうれん草と同じ仲間なので、ほうれん草に発生しやすいヨトウムシがつくことがあります。こまめに観察して、見つけ次第取り除いてください。 防虫ネットでトンネルにしておけば安心ですね。 ⑤ 収穫 種まきから2〜3カ月余り。スクスク育って草丈が30cm以上になり、土から出た根の直径が5cm以上になったら、いよいよ収穫! 1株おきに収穫すると、最後は12cmほどまで育った立派なビーツを手にすることができます。 さあ、いろいろな料理で楽しみましょう。 ビーツを使ったおすすめ簡単料理 簡単で、おいしく、見た目もおしゃれ。友人たちとのランチに出せば、盛り上がること間違いなしの料理を紹介します。 ① ホイル焼き アルミホイルに包んでオーブンで30〜40分焼くだけ。大きなビーツの場合は1時間ほどじっくり焼いてください。ホクホク甘い味と真っ赤な色が気分を盛り上げてくれます。 ② 生でサラダに 断面が渦巻き模様の‘ゴルゴ’や‘ルナ’は、サラダを可愛く彩ってくれます。なるべく薄く切り、5分ほど水に晒してアクをとってから使いましょう。独特の土くささが気になる方は、レモン汁をタップリ入れたソースをかけるといいですよ。 ③ ボルシチ ビーツ料理の定番、「ボルシチ」。マイナス30℃にもなるロシアの冬を乗り切るために欠かせない料理です。 まず、ビーツを丸ごと茹でます。皮をむくと色と栄養が流れ出てしまうので注意しましょう。 鍋に水を入れて沸騰させ、洗ったビーツを入れたら弱火にして10分以上茹でます。中まで柔らかくなったらOKです。 4人分の材料 ・牛スネ肉300g ・ニンジン1本 ・タマネギ1個 ・ビーツ(大)1個 ・トマト缶1/2 ・コンソメ2個 ・ベイリーフ1枚 ・サワークリーム大さじ4 <作り方> ニンジン、タマネギを適当な大きさに切り、牛スネ肉とともに炒めます。 牛スネ肉を圧力鍋に入れ、トマト缶、ベイリーフ、かぶるくらいの水を加えて15~20分ほど加圧します。 (スネ肉を短時間で柔らかくするため、圧力鍋を使用。もちろん時間をかけて、コトコト煮てもOK) ニンジン、タマネギ、適当に切ったビーツ、コンソメを入れて、さらに3分加圧します。 火を止め、圧力が抜けたら皿に盛り付けます。サワークリームをのせたら完成。 付記 ビーツの赤い色素は衣服に付くと落ちにくいので、調理の際に注意しましょう。切る時、まな板の上にクッキングシートを敷くと安心です。 ビーツ栽培に挑戦してみよう! 種まきから収穫まで2〜3カ月余り。小さな芽が出た時の喜び。間引きなどの世話をしつつ、ぐんぐん育っていく過程を楽しみましょう。真っ赤な茎と濃い緑の葉との対比も鮮やかです。 そして、収穫。いま手の中にあるのは「食べる輸血」といわれる血のように赤いドラマチックなビーツ。 さて、今晩はどんなビーツ料理を作りましょうか? 明日は、免疫力いっぱい! 元気モリモリで目覚めることでしょう。 ビーツ栽培の「A〜Z」をマスターした皆さん! ビーツ栽培に挑戦してみませんか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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一・二年草

ヒマワリはどんな花? 特徴や花言葉、育て方について
ヒマワリの特徴について ヒマワリはどんな花姿で、どんな特性を持っているのでしょうか。ここでは、花姿のバラエティーやおすすめの品種、花名の由来や花言葉、ヒマワリのライフサイクルなどについてご紹介します。 ヒマワリの見た目と特徴 ヒマワリはキク科ヒマワリ属の一年草で、原産地は北アメリカ。1茎に1花が咲き、草丈は2〜3mに達する姿が最もポピュラーです。近年は品種改良が進み、背丈がやや低めの中高性種やコンパクトにまとまる矮性種など、草丈が30〜150cmの品種も多く出回るようになりました。しかも1茎1花ではなく、よく分枝して小さめの花を多数咲かせる品種も多くなり、狭い庭や鉢栽培でも楽しめるヒマワリの人気が高まっています。 また、ヒマワリは黄色というイメージが強い花ですが、花色はオレンジ、赤、白、複色もあり、花心も黒のほかにグリーン、黄色などがあります。花弁が多数重なる八重咲きの品種もあり、こちらは豪華な咲き姿が魅力です。 ヒマワリの代表的な種類 ガーデニングで人気の高いヒマワリの品種は、「サンリッチ」シリーズです。バラエティー豊富で、種まきから45日(草丈80〜120cm)ほどで開花が始まる早咲き種のほか、50日(草丈90〜140cm)、55日(草丈100〜170cm)で咲くタイプがあり、それぞれ草丈が異なるので、スペースに合わせて選べるのもメリット。花色は黄色、オレンジ、複色、花心も黒、緑、オレンジがあります。花弁が多数重なる八重咲きを育ててみたいなら、‘サンキング’、‘オレンジサン’がおすすめ。庭に個性を演出したいなら、赤花の‘F1ルビー’、白花の‘ホワイトライト’をセレクトしてはいかがでしょうか。 ヒマワリのタネについて ヒマワリは、タネの収穫ができるのもメリットですね。1cmほどのタネが1輪から500個以上も採取できます。ヒマワリのタネを食用として収穫したいなら、‘ロシア’や‘タイタン’などの品種を選ぶとよいでしょう。ヒマワリのタネにはオレイン酸やリノール酸、葉酸、ビタミンEなどが含まれ、ナッツとしても利用できます。 ヒマワリの別名 ヒマワリは、漢字で「向日葵」と書きます。太陽の方向に向かって咲く花という意味です。他にも「日車(ひぐるま)」「日輪草(にちりんそう)」「天蓋草(てんがいそう)」「天蓋花(てんがいばな)」「天竺葵(てんじくあおい)」「日向葵(ひゅうがあおい)」「照日葵(しょうじつき)」「西蕃葵(さいばんき)」「羞天花(しゅうてんか)」などがあります。いずれも太陽が煌くような花姿や、光や天に向かって顔を上げて咲く姿などをイメージして名付けられたようです。英名では「サンフラワー」と呼ばれています。 ヒマワリの花言葉 ヒマワリの花言葉には「憧れ」「あなただけを見つめている」「愛慕」「熱愛」などがあります。いずれも光の差す方角や天に向いて咲く姿が由来となっているようです。 ヒマワリの開花時期と見頃 ヒマワリのライフサイクルは次の通りです。4〜6月頃にタネを播くと、1週間ほどで発芽。茎葉を広げて旺盛に生育し、開花期は7〜9月です。花が終わると枯死してしまうので、抜き取って処分しましょう。半年ほどで生命を終える、ライフサイクルの短い一年草です。 ヒマワリの育て方 ここまで、ヒマワリのプロフィールや特性、種類、ライフサイクルなどについて細かくご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、ヒマワリの育て方について詳しく解説していきます。 適した栽培環境 日当たり、風通しのよい場所を選びます。日当たりの悪い場所では花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意。水はけ、水もちのよい土壌を好むので、地植えする場合は植え付け前に有機質資材を投入してよく耕し、ふかふかの土づくりをしておくとよいでしょう。 土づくり 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。土づくりから植え付けまで時間をおくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 種まき ヒマワリはこぼれダネでも増えるほど強健な性質で、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 ただし、ヒマワリの苗は初夏から花苗店に出回ります。手軽に始めたいなら、苗の植え付けからのスタートがおすすめです。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、次項に進んでください。 ヒマワリの発芽適温は20〜25℃くらい。種まきの適期は、4〜6月頃です。ヒマワリは移植を嫌う性質があるので、育てたい場所に直まきするのがおすすめです。しかし、植える場所を決めていない場合は、黒ポットにタネを播いて育苗してもかまいません。 【直まき】 土づくりをしておいた場所に、周囲よりも少し高く土を盛って水はけのよい環境に整えます。ヒマワリの性質が高性種であれば30〜40cm、中高性種、矮性種であれば約20cmの間隔を取り、穴をあけて種を2〜3粒ずつ播きます。1cmほど土をかぶせ、手のひらで押さえましょう。はす口をつけたジョウロを使い、高い位置からやわらかな水流でたっぷりと水を与えます。 【ポットまき】 3号の黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れます。中央に穴をあけて種を2〜3粒ずつ播き、1cmほど土をかぶせましょう。最後にたっぷりと水を与え、日当たりのよい場所で管理します。発芽までは水を切らさないように注意しましょう。 間引き 【直まき・ポットまきともに】 タネまき後、1週間ほどすると発芽します。本葉が出始めた頃に、勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。 ポットまきの場合は、定植まで3週間ほど育苗します。 苗の植え付け 花苗店で苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗をポットから出して根鉢を崩さずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、ヒマワリの性質が高性種であれば30〜40cm、中高性種や矮性種であれば約20cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、草丈が高くなる高性種では7〜8号鉢、中高性種や矮性種では5〜7号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。ヒマワリの苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出して根鉢を崩さずに植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。矮性種であれば、寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 摘心 【地植え・鉢植えともに】 1茎に1花が咲くタイプのヒマワリには、不要な作業です。 中高性種や矮性種の多花性タイプのヒマワリを育てる場合は、本葉が4枚ほどついた頃に、その上に出ている新葉2枚ほどをつけた茎の下で切り取る「摘心」を行います。するとわき芽が出て、姿よくまとまり、花数も多くなります。 支柱の設置 【地植え・鉢植えともに】 1茎に1花が咲くタイプの高性種のヒマワリを育てる場合は、強風による倒伏を防ぐために、早めに支柱を設置して茎を誘引しておきましょう。支柱は地中深く差し込んで、しっかり支えられるようにしておくことが大切です。 水やり 株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げるようになると、水を欲しがります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 肥料 【地植え】 やせ地でもよく育つので、十分に土づくりをしてあれば不要です。開花期に株の勢いがない場合には、液肥を与えて様子を見るとよいでしょう。チッ素成分を多く含んだ肥料を施すと、茎葉ばかりが茂ってあまりよい花が咲かなくなるので、開花を促す成分配合の液肥を選ぶようにします。 【鉢植え】 2週間に1度を目安に、液肥を与えます。チッ素成分を多く含んだ肥料を施すと、茎葉ばかりが茂ってあまりよい花が咲かなくなるので、開花を促す成分配合の液肥を選ぶようにします。 花がら摘み 1茎に1花が咲くタイプの高性種のヒマワリで、タネを採取したい場合は、不要な作業です。 中高性種や矮性種の多花性タイプのヒマワリを育てる場合は、次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株周りを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 切り戻し 1茎に1花が咲くタイプの高性種のヒマワリで、タネを採取したい場合は、不要な作業です。 中高性種や矮性種の多花性タイプのヒマワリを育てる場合は、ある程度花が咲き揃って株姿が乱れてきたら、草丈の半分くらいまで切り戻すとよいでしょう。再び茎葉を伸ばして盛り返し、開花も充実します。 病気や害虫など注意点 【病気】 ヒマワリの栽培ではそれほど病気の心配はありませんが、ベト病が発生することがあります。 ベト病は、長雨が続いて多湿の環境で発生しやすくなります。主に下葉から発症しやすく、淡い黄色の斑点から始まり、症状が進むと黄褐色の病斑が全体に広がります。庭植えの場合は多湿にならないように少し土を盛って高畝をつくり、植え付けるとよいでしょう。また、表土にバークチップなどのマルチングを施しておくと、降雨時の泥の跳ね返りによる土壌からの感染を防ぐことができます。病気の兆候が見られたら、早期に適応する殺菌剤を散布しておきましょう。 【害虫】 ヒマワリの栽培で注意したい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目にも悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 タネの採取 涼しくなって茎葉が黄色く枯れ込み始めてきた頃に、花を切り取って日当たりと風通しのよい場所に置いて乾燥させます。茶色くなって十分に乾いたら、揉みしだいてタネを取り出しましょう。保存袋などに入れて、翌年の種まき適期まで冷暗所で保存します。 家庭でヒマワリを育ててみよう ヒマワリは人気の高い花だけに品種改良が進んで、コンパクトにまとまる品種や、たくさんの花を次々と咲かせる品種、赤や白の花色、八重咲きの個性的な品種などが登場し、バラエティー豊かになっています。「どんな品種を植えようかな」と選ぶ楽しみがあるのもヒマワリの魅力です。わが家にぴったりの雰囲気のヒマワリを選んで、ぜひ育ててみてください。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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ガーデン&ショップ

「中之条ガーデンズ」のバラが特別に美しい理由とは? 7つのローズガーデンで過ごす至福のとき
7つの表情を持つローズガーデン仕掛けも楽しく、新鮮な驚きが 四季折々に多くの花で彩られる「中之条ガーデンズ」。初夏と秋に絶対に見逃せないのが、ローズガーデンです。約400種、1,000株を超えるバラたちが、一斉に咲き揃う6月、息を呑むような美しい景色で迎えてくれます。 植栽を担当したのは「横浜イングリッシュガーデン」のスーパーバイザーも務めるバラの専門家、河合伸志さん。ローズガーデンは、7つのセクションに分かれ、エリアによって花色も趣向もガラリと変化、歩を進めるごとに新鮮な驚きがあります。 来園者がローズガーデンで最初に目にするのは、ピンクのバラと淡い色彩の小花で彩られたロマンチックな小道。カーブする園路を進むと、白、黄色、赤と花色が変わり、スタンダード仕立てのバラが滝のように枝垂れる流麗な姿は、圧倒される美しさです。 雨の日には、しっとり、生き生きと咲くバラに出合えます。 園路が石畳へと変わり、続いて現れるのは、バラのイメージを覆す“和”のガーデンです。壁面には深紅のバラと紫のクレマチス、足元は空間を生かしつつ黒い玉砂利を配置。大胆でシンプルな構成は“禅”の精神を表現。正面には、黒御影石の水鏡に、中央が四角く切り取られた真っ白な壁が。この壁を額縁に見立て、遠景に広がる庭園を一幅の絵として観賞する仕掛けで、思わず写真を撮りたくなるスポットです。 モダンジャパニーズ風のガーデン。水面の鏡にバラ咲く景色が映り込み、絵画のように美しい。 ロマンチックなデザインが楽しめるガーランドのコーナー。* 和の庭を抜けると、再びパステルカラーのバラで埋め尽くされたガーランドのコーナーです。奥の八角形のエリアは、監修の河合さんが「一番の見どころ」と言う絶景ポイント。サークルベンチに座ると、四方から芳しいバラの香りに包まれ、至福のひとときが味わえます。 次は、一転して鮮やかな青い壁面に黄色のバラが調和する、ポップな空間が登場。7つのローズガーデンの中でも色彩のインパクトが強い、キュートな庭です。ベンチのコーナーやパーゴラ、ドームにバラが咲き競う、カラフルな世界を楽しんだ後は、白バラが輝くホワイトガーデンへ。その先は、シックな花色のバラを集めた、アンティークカラーの庭が。周囲を赤紫色の常緑樹トキワマンサクと黒葉のコクリュウが縁取り、スタイリッシュな色彩の調和を楽しめます。 噴水を中央に、白いバラや草花で360度包まれるホワイトガーデン。 世界でも類を見ないラゼット(赤みを帯びた茶褐色)とモーヴ(赤紫色)のバラで表現されたノットガーデン。河合さんが手掛けた最新の庭デザインも注目です。 最後のエリアは、豊かな香りを持つバラを集めたローズガーデン。赤いバラを中心に、紫、濃いピンクから淡い色へと花色がグラデーションを描くように植栽され、さまざまな色と香りで満たされた、夢のような空間が待っています。カフェスタンドとガーデンチェアもあり、飲み物を片手にバラに囲まれて優雅に過ごしていると、時間が経つのを忘れてしまいます。 遠くに山を望み、香るバラが周囲を彩る特等席で、カフェタイム。 標高480mという冷涼な気候が色濃く、香り高いバラを育てる * このように、次々と変化する庭の組み合わせは、中之条ガーデンズ全体のランドスケープを担当した空間デザイナーの吉谷博光さんと河合さんが考案。あえて入り口から全体を見渡せないようにしたことで「次はどんな景色が待ってるかな?」と、ワクワクしながら園路を進むことができます。まるで、美しい絵本を1ページずつめくるような期待感とともに、散策が楽しめるのです。また、アーチやフェンスなどバラと合わせる構造物は、すべて吉谷さんのオリジナルデザインというこだわりも。こうして、「美味しい料理(バラ)は美しい器に美しく盛りつける」という河合さんの信条通り、「中之条ガーデンズ」は、唯一無二の“バラの楽園”となっています。 実は、「中之条ガーデンズ」のバラの美しさには、もう一つ秘密があります。それは、標高480mという立地。平地よりも冷涼な気候のため、花色が濃く鮮やかで、香りも豊かになるのです。また、春バラの開花時期もやや遅め。平地での最盛期が終わった6月あたりから見頃を迎えるため、「一番美しいバラを見逃してしまった」という場合でも、まだ間に合うのも嬉しいポイント。 ローズガーデンからナチュラルガーデンとスパイラルガーデンを望む。 「中之条ガーデンズ」の見どころは、バラだけではありません。英国園芸研究家でガーデンデザイナーの吉谷桂子さんが植栽を担当した「スパイラルガーデン」と「ナチュラルガーデン」、樹木医の塚本こなみさんが手がけた大藤棚のほか、陶芸や草木染めの体験施設、地域の特産品がそろうショップも充実。植物を見るだけでなく、実際に触れたり体を動かしたりと、五感をフルに活かしてアクティブに楽しむことができます。 花咲く最盛期とともに、枯れゆく姿もその植物の表情として見せる。そんな新しい見方を提案するナチュラリスティックガーデン。 園のある中之条町には、四万温泉や沢渡温泉があり、同じ群馬県内の伊香保温泉までは車で30分程度。日中は広い庭園をゆったり散策して、夜は温泉でのんびり…なんていう計画もおすすめ。そんな贅沢な時間の過ごし方が似合うのが「中之条ガーデンズ」です。楽園気分を味わえる新名所「中之条ガーデンズ」へ、足を運んでみませんか? こちらも併せてお読みください。●『「中之条ガーデンズ」の魅力、苦労話、メンテまでバラの専門家・河合伸志さんにインタビュー!』 ●『7つの景色が楽しめる新ローズガーデン誕生!「中之条ガーデンズ」に行ってみよう!』 Information 中之条ガーデンズ(旧花の駅美野原)所在地:群馬県吾妻郡中之条町大字折田2411TEL:0279-75-7111https://nakanojo-g.jp/アクセス:関越自動車道渋川・伊香保I.C.下車、約50分。国道17・353号線経由で「中之条ガーデンズ」または、上野駅から「特急 草津号」で約2時間、中之条駅下車。タクシーで約20分。見頃の開園時間:9:00〜17:00(入園は16:30まで)休園日:年末年始(園内メンテナンスのため不定期休園はこちらでご確認ください)料金:■一般/大人(高校生以上)300〜1,000円、小・中学生200〜500円、小・中学生未満 無料*入園料は「花の見ごろ」に合わせた変動制です。団体の方、障害者手帳をお持ちの方は割引があります。詳しくはこちら駐車場:乗用車300台、大型バス10台(無料) 取材協力/中之条ガーデンズ 写真(*)/今井秀治
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ガーデンデザイン

メドウ風ガーデンづくりの秘密と風に揺れるおすすめ草花17選
今年の庭のテーマは「メドウ」 クリニックの庭は、訪れる患者さんを飽きさせないようにと、毎年テーマを変えて庭づくりをしています。今年のテーマは「メドウ」。メドウとは自然の野原のことです。もちろん、庭は全くの自然ではないので、人が植栽によって「野原風」の風景を作り出すわけですが、メドウガーデンは最もハイテクニックな造園の一つとされています。安酸さんに「メドウ風にしたい」と言うと、「うーん…」と首をかしげながらも、花のセレクトや苗の養生の仕方を「メドウ仕様」にするなど、いろいろと知恵を絞ってくれました。 メドウ風ガーデンのポイントは「混ざり合って咲く花々」と「風に揺れる草花」。株が横に広がって大きな一塊になる草花ではなく、線の細いさまざまな草花がそこかしこで立ち上がり、それらが入り混じって咲くような構成です。どれか一つの植物だけが際立って目立つのではなく、いくつもの植物が織りなすハーモニーがメドウ風ガーデンのポイントです。さて、どんな植物たちがメドウ風ガーデンで活躍してくれたのか、ご紹介しますね。 サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’(宿根草)/草丈約60cm 濃い青紫色で直線的なフォルムの花が庭に引き締まった印象を与えてくれます。3年前に植えた当初はそれほど印象に残る花ではありませんでしたが、株の成長に伴い魅力を発揮してくれるようになりました。ふわふわチラチラと咲く花ばかりだと、庭が散らかったように見えてしまうことがありますが、カラドンナを要所要所に配置すると、適度に整った感じが出ます。 線が細く風に揺れて咲いてくれるにもかかわらず、デルフィニウムなど同様の形状の草花と異なり、カラドンナは自立してくれるので、支柱を立てる必要がないのは、私としてはとてもありがたいところです。花期も長く、5月初旬から色づき始め、いったん切り戻すとまた花穂が上がってきて、夏の庭に涼しげな彩りを提供してくれます。 また、花茎の間も適度に空いているので、他の花が入り混じって咲くことができます。間に咲いているのは、宿根リナリアの‘アプリコットチャーム’。淡いクリーム色とピンクパープルの可愛い花です。 こちらは白花のサルビア・ネモローサ‘スノーヒル’。 バーバスカム‘サザンチャーム’(宿根草)/草丈約60cm カラドンナに入り混じって咲かせているもう一つの花が、このバーバスカム‘サザンチャーム’です。5弁の丸い梅のような花が下から徐々に咲き上がってくるのですが、プチプチとした丸いつぼみの様子も愛らしく、花色は淡いアプリコットカラーで、花心とつぼみが紫色。紫色のカラドンナと好相性です。このように、2つの花の中に何か共通点を見つけるという方法は、組み合わせを考えるときにとても有効です。 このバーバスカムは私の庭では、咲き進むにつれクネっと曲がってしまうので、支柱を立てています。今年は特に梅雨入りが早く、花の最盛期に打ちつけるような激しい雨が降ったので、支柱を必要とする花々は特に心配でした。もしかしたら、もっと涼しく乾燥した地域のお庭では支柱は必要ないかもしれません。 リシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’(宿根草)/草丈約40〜50cm これも前述のように、「赤紫」という共通点のある2つの花の組み合わせです。シュルシュルと細長い花がリシマキアで、クリーム色で花心が赤紫色に染まる花はフロックス‘チェリーキャラメル’です。 リシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’は、ご覧のように細長いフォルムですが、こちらは自立して咲いてくれるので支柱がいりません。赤ワインのようなシックな色合いがとても魅力的な花です。 面白いことに、植えた時期で花の形状が少し異なります。上の写真はどちらもリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’ですが、左は昨年の秋に苗を植えたものです。花が上のほうへキュッと詰まって咲いています。右は今年の春に植えたもので、下から上まで長く花がついています。草丈はどちらも同じくらい。庭づくりをしていると、こんなふうに思わぬ発見があり、とても楽しいです。 リナリア・プルプレア(宿根草)/草丈約80cm 宿根性のリナリアで、何年も10cm程度のわずかな隙間から毎年咲いてくれる丈夫な花です。細い茎に紫色の小さな花をたくさん咲かせます。風に揺れても折れたり曲がったりすることもなく、本当に手間がかかりません。 ピンクのバラともとても好相性。バラはつる性の‘モーティマー・サックラー’です。 サルピグロッシス‘キューブルー’(一年草)/草丈約60cm 5月はたくさんのバラが庭を彩ります。私はバラはピンク色が好みなので、草花はバラにはないブルーや紫を選ぶことが多いです。サルピグロッシス‘キューブルー’は思わず見入ってしまうような深い紫色です。 ベルベットのような質感の花弁は、やや雨に弱いようで、激しい雨に打たれると穴があいてしまいます。それでも残って咲いてくれた一輪ですが、存在感抜群。もうちょっと穏やかに降ってくれたらいいのになぁと思う今年の梅雨です。 デルフィニウム(宿根草) デルフィニウムも「青色」を代表する宿根草で、花弁にはデルフィニジンという青い色素のもとが含まれています。さまざまな品種があり、花色も青、パープル以外にもピンクや白色などがあります。草丈も2mはある大型種から、近年は膝丈以下のコンパクトなタイプも出てきています。今年の庭づくりでは他の草花との調和を考え、あまり草丈が高くなりすぎない60〜100cm程度の品種を植えています。 こちらは、ほんのりピンクがかった紫色のデルフィニウム。デルフィニウムはこの庭では支柱が欠かせません。ガーデナーの安酸さんは、あくまで支柱が目立たぬようにといつも言います。ですから、生育に合わせて何度も長さの違う支柱に立て替えてやらないといけないので、なかなか苦労しますが、音符のようなつぼみがだんだん開いていく様子の可愛らしさには勝てず、毎年常連の花です。 カンパニュラ ‘涼姫’(一年草)/草丈60〜80cm 星のような淡いブルーの花が穂状に咲きます。花と花の間に適度な隙間があくように咲き、名前のごとく涼しげで可愛らしい可憐な花です。 メドウガーデンの特別な苗づくり 今回のメドウガーデンでは、本来は株が横に張って大きくなる草花も、秋から春まであえてポット苗のまま管理し、ヒョロヒョロとした姿に仕上げました。アグロステンマやヤグルマギク、ギリア・レプタンサといった一年草は、いつもなら晩秋から冬にかけて植え付けます。そうすると5月には立派な大株になり、庭を見事に彩ってくれます。特に、この庭はバラもたくさん植えられており、肥料もたっぷり使っているので生育旺盛な草花は、予想以上に大型になることがあるのです。ただし今回は、1株がそれぞれ大株になると「入り混じって咲く」というメドウの様子が再現できないので、ポットのままで晩秋から春先まで育て、あえて太らせないように管理しました。そして、4月半ば以降になってから庭に植え付けることで、細い株姿の草花同士が入り混じり、メドウのような雰囲気を演出しました。 4月半ばに植え付けたアグロステンマとヤグルマギク(白い背の高い花)。ヒョロッとした姿ですが、本来はもっと株が張る一年草です。 ところで、海外からの種子で「メドウミックス」というものがありますが、そこにもヤグルマギクなどの種子が入っています。ただし、これを限られた庭空間で播いてみても、なかなかメドウのような雰囲気にはならないのです。それは、草花同士が空間を競い合い、強いものが大株になって残るという生存競争があるからです。本当のメドウのような、見渡す限りの広い空間があれば叶うかもしれませんが、限られた庭では、ただ「メドウミックス」を播いたからといって、メドウを再現するのは、なかなか難しいことなのです。 メドウの雰囲気に憧れていた私は、野原に咲いているような素朴な花々を植えればメドウガーデンができると簡単に考えていましたが、それは大きな間違いでした。ガーデナーの安酸さんから「このポット苗を大切に春まで育ててくださいね」とたくさんのポット苗を昨秋渡されたときは、その意味がさっぱり分かりませんでした。「なんで植えたらいけんの?」と聞いても「まあ、春になったら分かりますがん。メドウができるかどうかは、面谷さんの管理にかかっとうですよ」と言われ、不思議に思いながら、たくさんのポット苗の管理を始めたのですが、それが本当に一苦労。まるで盆栽を育てているのと同じような状態で、数カ月間、3〜4号ポットの苗たちを根腐れさせたり、水切れしたりしないように慎重に水やりをするのはとても神経を使いました。本来は、園芸店から苗を買ってきたらすぐに植え付けるというのがセオリーです。ビニールポットのまま窮屈そうに生育している苗を見ていると、かわいそうで植えたくなってしまうもの。「ねえ、まだ植えたらいけん?」「まだです」というやりとりを何度繰り返したか分かりませんが、我慢に我慢を重ねたのは草花たちのほうですよね。 普段のガーデニングでも、株分けをしたり切り戻しをしたり、植物の生育をコントロールすることはありますが、このメドウ作りでは、植物たちの生存競争をコントロールすることがいかに難しいかを思い知らされました。そして、自然のメドウがどのようにして作られるのか、草花や、そこに訪れる虫や鳥や動物たち、風、光、雨という自然の絶え間ない営みの末にあの風景ができるのだと思うと、自然の素晴らしさや偉大さに改めて気づきました。 患者さんを飽きさせないようにと毎年、こんな風にテーマを変えて庭づくりをしていると、私自身たくさんのチャレンジができ、気づきもたくさんあるのです。 アグロステンマ(一年草)/草丈60〜90cm 白い五弁の花がアグロステンマです。ムギナデシコという素朴な名前もあり、麦の穂が揺れるがごとく、ゆったり揺れます。強い雨風に当たると倒れることがあるので、支柱が必要です。ピンクの花はハイブリッドジギタリス。入り混じって咲く姿がとても可愛らしいです。 アリウム(球根) 庭には何種類かのアリウムを植えていますが、真ん丸のこぶしより大きなアリウム・ギガンチウムは、アクセントとして大活躍してくれます。球根は1球千円以上するのですが、数年は咲いてくれますし、庭でのオーナメント的な活躍ぶりはその価値があります。 安酸さんは咲ききった時よりも、つぼみからだんだん紫に色づいていくなんともいえない色合いがアリウムの魅力だと言います。うん、確かに何色ともいえない感じ。植物だけが持っている魔法のパレットで色づいていきます。 こちらはアリウム・クリストフィー。星形の花で、ギガンチウムと同じくらいの大きさですが、草丈は30〜40cmでより淡い紫色です。空色のニゲラともぴったり。球根を植え付けてから、もう何年も経ちますが、毎年よく咲いてくれます。 ニゲラ(一年草)/草丈50〜60cm ニゲラもピンクのバラとよく似合う一年草です。糸のような細い葉を持ち、ふわふわとした緑の葉の中に花が咲く様子から、英語では「ラブインナミスト」というロマンチックな名前で呼ばれています。とても育てやすい花で、ちょうどバラの頃に咲いてくれるので、庭には欠かせません。 ジギタリス(宿根草) ベル形の花が連なって咲く様子がメルヘンチックなジギタリス。品種によっては、見上げるような高さにまで伸びるものもありますが、今年の庭のテーマ「メドウ風ガーデン」には、小さいタイプを選びました。上の写真のアプリコット色のジギタリスは、原種系のオブスクラ‘サンセット’。本当に夕焼けのようなグラデーションに見惚れてしまうオレンジの花です。 こちらも原種系のジギタリス・ルテアで、小さな、ごく淡い黄色の花を咲かせます。とても繊細な雰囲気ですが、他のジギタリスと比べてとても丈夫で、夏越しして何年も咲いてくれています。 これはジギタリス・プルプレア‘ピンクシャンパン’。園芸品種は夏越しが難しく、本来は宿根草ですが、二年草扱いとされることが多いです。本来は草丈70〜80cmほどありますが、今年は膝丈程度の小さな姿で咲いてくれました。そんな控えめな雰囲気が今年のメドウガーデンにはぴったりでしたが、来年はもっと草丈が高くなるかもしれません。 オンファロデス・リニフォリア(一年草)/草丈10〜40cm スーッと伸びる草花の足元で、ふわふわとカスミソウのような白い花を咲かせるのはオンファロデス。ベールをかけたように地面に咲き広がって、軽やかでロマンチックな雰囲気を演出してくれます。一年草ですが、こぼれダネでよく増え、毎年きれいに咲いてくれます。 ブルーに白の縁取りが可愛いオンファロデス・リニフォリア‘スターリー・アイズ’。 セントランサス(宿根草)/草丈60〜70cm 小花が集まって咲く様子がレースのような繊細な雰囲気ですが、とても丈夫な宿根草です。株自体も年々大きくなっていきますが、種子も飛んで思わぬところから生えてきます。植えてから数年経ったら間引いたり株分けして、引き算をしながら育てています。 ここまでご紹介した草花は、地植えにしている植物です。庭には要所要所に寄せ植えも置いてあり、それも庭の彩りに欠かせません。
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みんなの庭

患者さんのためにつくったバラ香る庭 面谷内科・循環器内科クリニック
患者さんのためにつくられたバラ香る癒やしの庭 一見すると病院とは思えないこの庭は、院長の面谷博紀さんと妻のひとみさんが、患者さんやスタッフの癒やしにとつくったものです。 「患者さんの辛さや不安が少しでも和らぐようにと思いましてね。というのも、私は医師として日々、診療をしたり検査をしたりして、患者さんの不調や不安を改善するのが職務なわけですが、果たしてそうした医学的な治療だけで自分の仕事は十分なのかな、という気持ちがあったんです」(面谷医師) 面谷医師は、大学病院など複数の医療施設でさまざまな患者さんに接する中で、医学的な知見からは何も問題がないケースも多く見てきたと話します。 「もちろん、そうした診断結果を伝えて不安が解消される患者さんもいらっしゃいますが、逆に、なんでもないですよ、と医師から言われることで、かえって不安が募ってしまったり、孤独感を感じてしまうケースもあるんです」(面谷医師) そうした処方箋の出せない患者さんにも寄り添い、不安を少しでも軽くしてもらえるように。また、「怖い」「痛い」という病院への固定観念を払拭し、快適な時間を過ごしてもらえるように。庭はそのための大切な空間演出です。 「だから、この庭はいつも、めいっぱいきれいである必要があるんです。具合の悪い方に、しおれた花なんか一本も見せたくないですから」と話すのは、庭づくりを担当している妻のひとみさん。毎朝早くからクリニックの庭を訪れ、花がら摘みや水やりを欠かしません。また、この庭では病害虫に対しても薬品を使わないため、4月からは虫とりも加わります。 ひとみさんも長年、看護師として働いてきましたが、医療現場の空間は、患者さんにもスタッフにも、必ずしも心地よいものではなかったと言います。 「白い蛍光灯の下で、真っ白な壁に囲まれて、外の天気も分からない状態で、一日に100人近くの患者さんと接するんです。その緊張感とストレスを身をもって知っていますから、医療従事者にとっても心地よい職場環境をつくりたいと思っていました。ですから、新しいクリニックをつくることになった時、どの窓からも緑が見えるように、というのをコンセプトにしたんです」(ひとみさん) 「そして庭は、患者さんにとっては癒やしと同時に、アッと驚くような感動を与えられるようなものにしたいと思いました。実は私、ディズニーランドが大好きで娘とよく行くんです。ディズニーランドって、あの空間に入った途端、思わず現実を忘れてしまいませんか。ディズニーマジックっていうんでしょうか。そういう高揚感や感動って、病を抱えた人にとっても、とても大事だと思うんです。具合が悪かったのを、思わず忘れてしまうくらいの圧倒的な美しさで、ガーデンマジックにかかってもらうのがこの庭の役目です」(ひとみさん) そうした要望を形にしたのが、ガーデンデザイナーの安酸友昭さん(ラブリーガーデン)。実はこの庭は、県道と生活道路が鋭角に交差する角地にあります。しかし、ひとたび庭の中に入ると、まるで別世界が広がるのは、そのデザインのおかげです。待合室に面したこの庭は建物から地面が数段低くつくられた、サンクンガーデン(沈床式庭園)のスタイルになっています。そして、住宅街が立ち並ぶ生活道路側には高い壁を設けつるバラを這わせ、県道側にはいくつかの樹木を植栽。それらが育つにつれ、緑が柔らかに視線を遮って、県道を行き交う車が気にならないようになっています。 角地の突端にはバラが這い上るモーブ色のコテージを配置し、コテージまでの通路の両脇には色彩豊かなバラと草花をたっぷり植栽。壁側にはレイズドベッドを、もう一方の植栽帯は石のペイビングを所々食い込ませ、道路側にいくに従ってなだらかに盛り土がしてあります。そうした高低差やペイビングの食い込みによって生まれる適度な空間が、バラや宿根草、一年草などたくさんの鮮やかな花が咲いた時にも、繊細で風通しのよいナチュラルな風景をつくり出しています。 「病院の待合室って、患者さんたちの間で病談義が繰り広げられることがよくあるじゃないですか。でもうちのクリニックでは、それが花談義なんです。この花キレイだね、とか、あれは私の庭でも育てたことある、とか。そういうのを聞くと、今はお身体の不安を忘れられているのかな、と嬉しくなりますね。お子さんも庭で花びらを集めて遊んだりしていて、具合が悪くなくても来たいと言ってくれたりするんです」(ひとみさん) 面谷医師の患者さんへの思いと、それに応えることのできる安酸さんの確かなデザイン力、そしてひとみさんの日々の丹念な手入れ。3つの力によって生まれたガーデンマジックは、その効力を庭の成長とともに強める一方です。
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育て方

【初めてのバラ栽培】鉢植えのバラの夏越し
「バラって本当にきれいで憧れの花。わたしも育ててみたいけれど、わからないことだらけで尻込みしちゃう」。そんな人たちに声を大にして伝えたい「人生は一度きり! バラを育ててみようよ」。今、自宅の庭で何種類もバラを育てているベテランマダムだって、最初は一株のバラからスタートしています。そうしてバラに魅了されて、いつしかバラ色の人生を歩んでいるんですよ。さあ、あなたのバラを育てる初めの一歩をお手伝いしましょう。 写真は四季咲き〜返り咲き性のつるバラ‘コーネリア’。5月の中旬に一番花が咲き終わりました。鉢を大きく植え替えて1カ月も経つと株が落ち着き、8月上旬には二番花が楽しめます。真夏に咲く花は、春と比べて少し小ぶりですが、再び咲く姿にうれしくなります。夏は株に負担がかからないように、房咲きの花が半分くらい開き始めたら、房ごと切って部屋に飾るとよいでしょう。ちなみに、完全なつぼみのままで切ってしまうと、花瓶に挿しても開花しないことがあります。 左は、6月中旬に大きめの鉢へ植え込んだ直後。右は、8月上旬。成長したことは一目瞭然ですね。鉢の左側に植え込んだのは、樹高2mになるつるバラの‘コーネリア’。1本1mを越すつるが伸びてきました。少しつるが伸び始めていたため、オベリスクに添わせて植えたのは‘紫玉(しぎょく)’です。図鑑によると樹高1.5×1.2mになる半つるバラです。 日に向かってつるが随分と伸びました。この長く伸びたつるのことを「シュート」と呼び、来年の花数アップに貢献してくれる大切な枝です。 シュートは自然と日を求めて伸びていきます。冬までは、伸びるに任せておきましょう。でも、ベランダでは台風の強風などでつるが傷むので、誘引紐やクリップで少し支えをしてあげましょう。 つるを支える方法の一つとして、誘引紐で2〜3本のつるを軽く束ねて、オベリスクに固定します。 オベリスクなどのような支えがないのにシュートが伸びてきたら、支柱をそばに立ててクリップや誘引紐で軽く固定しましょう。この段階でしっかりした誘引場所がなくても大丈夫。仮の支柱でつるの伸び具合の様子を見て、冬までにオベリスクなどを用意するとよいでしょう。 夏の水切れは株のダメージが大きいので、水切れしないように毎日朝夕しっかりジョウロで水やりを忘れずに。水やりをしながら、株の様子を見て、枯葉があったら取り除きます。真夏は日が当たっている日中に水をやると、熱せられた鉢の中で水はお湯になり、根にダメージを与えてしまいます。夕方以降、鉢の中にこもった熱をクールダウンさせるためにも、鉢底から水が流れ出るのを確認できるまでたっぷり水をやると、暑いベランダでも調子よく育ちます。
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園芸用品

基本の植木鉢の種類とその特徴
素材で選ぶ植木鉢 一口に鉢やコンテナといっても、素焼きの鉢からプラスチック、金属製のものまで、その材質はさまざま。それぞれの素材によって、鉢の性質は大きく変わります。育てたい植物や利用したい場面に合った鉢を選ぶためにも、それぞれの性質をおさらいしてみましょう。 植木鉢といったらまずはコレ<素焼き鉢> 粘土を700℃程度の低温で焼いた素焼き鉢は、誰もがイメージする定番の植木鉢。多孔質で通気性・透水性がとてもよく、土が乾きやすいのが特徴。根に必要な空気を供給して余分な水を排出するため、植物を育てやすく、どんな植物にも利用できます。見た目の印象もナチュラルで使いやすく、価格が安いのも魅力です。 エレガントで植物との相性も存在感も抜群<テラコッタ> 粘土を1,000℃以上の高温で焼いてつくるテラコッタ鉢。素焼き鉢ほどではありませんが、水はけ・通気性のよいのが特徴で、どんな植物にも使えます。また、模様が浮かび上がるような装飾がほどこされているものも多く、デザイン性の高い鉢も多いです。どっしりと、大きいテラコッタ鉢は、存在感があり、庭や玄関先などでフォーカルポイントとしても活躍します。生産国や材料の土によって、性質に違いがあります。 軽くて手軽で扱いやすい ポップでカラフルな<プラスチック鉢> プラスチック製の鉢は、軽量で割れにくく、持ち運びやすいのが大きなメリット。カラーやデザインが豊富で安価なのも特徴です。通気性・透水性がない素材のため、乾燥や水切れを嫌う植物を育てるのにオススメですが、底穴の形によって通気性・透水性が良いものもあります。鉢内の温度が上がりやすいため、観葉植物など根が温かい状態を好む植物に向く一方、夏場の管理には注意が必要です。 観葉植物など、室内での観賞用にもぴったり<化粧鉢(陶器鉢)> 素焼き鉢に釉薬をかけ、高温で焼いた化粧鉢は、きれいな色と艶やかな表面の質感が特徴。デザイン性が高く、室内での観賞用にもぴったりです。釉薬がかかっているため、素焼き鉢よりも通気性・透水性が劣るので、水はけのよい土を使うなどして調整します。 ナチュラルな印象で保温性も高い木製の鉢<ウッドコンテナ> チーク材などの木材やつるを編んでつくるウッドコンテナは、通気性や透水性に加えて保温性も高い容器です。木の優しい質感は、植物との相性も抜群。地面に直接置いたりすると腐りやすいので、鉢台などに載せて使用し、ときどき鉢の状態を確認しましょう。 クールな存在感があり、デザイン性も高い<金属製> アルミやステンレス、真鍮などでつくられた金属製の鉢は、形が豊富でデザイン性の高いのが特徴です。すこしさびついてくれば、アンティークな雰囲気が生まれてまた違った雰囲気に。通気性・透水性は低いので、水はけのよい土を使いましょう。鉢カバーとして使用するのもオススメです。 覚えておきたい 用途に合わせた容器の種類 植物を育てる容器の中には、用途に合わせてちょっと変わった形をしているものもあります。ここでは、植木鉢と言われてイメージする丸や四角のものだけではない、目的に合わせた容器をご紹介します。 植物の飾り方が広がる 吊り下げて使える<ハンギング鉢> 高い位置で植物を観賞でき、立体的に空間を飾れるハンギングのための専用容器。吊り下げ型と壁掛け型の2タイプがあります。ハンギングの鉢には、軽量で衝撃に強い素材が使われ、プラスチックやワイヤー製などさまざまなものがあります。乾燥しやすい環境になるので、水切れしないように水やりは多めに行いましょう。 水はけ抜群! 植物に合わせて使いたい<スリット鉢> 鉢底だけでなく、側面までスリットが続くスリット鉢は、クリスマスローズなどの根量の多い植物の栽培に欠かせません。鉢の中で根が回りにくく、まんべんなく根を成長させることができます。スリットが大きいため、通気性や水はけが非常に良くなるのも特徴。土が乾いていないかをこまめに確認し、水切れしないように注意しましょう。 寄せ植えを植えると絵になる<バスケット> 土が流れ出ないように、鉢底にビニールなどを敷けば、藤やアイアンのバスケットも鉢として活用できます。天然素材でできたバスケットは、草花に似合うナチュラルな雰囲気で人気です。土を入れる前に内側にビニールシートを敷き、適当な数の穴を目打ちなどで開ければ排水はOK。風通しの良い場所に置くなどしてバスケットが傷まないように工夫しましょう。 リース型の寄せ植えをつくるときの必需品<メッシュプランター> リング状の容器に花苗や多肉植物を植えこむだけでリースをつくることができるメッシュプランター。玄関先のウェルカムフラワーなどとしても人気があります。内側にヤシガラマットや麻布や、穴を開けたビニールシートなどを敷いてから、土を入れて植え込みます。 参考文献/「『土・肥料・鉢植え』の基本とコツ」(井上昌夫著、大泉書店刊)Photo/ 1)mindfullness/ 2)Perfect Lazybones/ 3)Galina Grebenyuka/ 4)Vietnam Stock Images/ 5)LiliGraphie / 6)NerdPhoto/ 7)manfredxy/ 8)Goldution/Shutterstock.com
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育て方

お部屋の緑、観葉植物の日頃のお手入れ5つのチェックポイント
check1 季節によって日当たりをチェック 室内で育てられる観葉植物も、日光が当たるように環境を整えたほうが元気よく育ちます。戸外で育てる植物ならば、太陽の角度にまで気をつかう必要はありませんが、室内は太陽の高さによって、差し込む日光の量や時間が変わります。太陽は、冬は低く、夏は高い位置にくるので、軒の深さによっては太陽光が観葉植物に届きにくい時期があります。時々、太陽は当たっているかな?と置き場所を見直すのも必要です。 check2 葉にホコリや虫はついていませんか? 部屋の中にずっと置いたままにしていると、家具や床にホコリがたまるように、観葉植物の葉の表面にもホコリが積もるものです。毎日は必要ありませんが、時々ホコリを払ってあげましょう。セロームやモンステラ、ドラセナなど比較的葉がしっかりした観葉植物は、濡れたタオルで拭き取ります。 フィカス・ウンベラータやエバーフレッシュ、パキラなど、比較的葉が柔らかい観葉植物は時々、水を入れたスプレーで葉を濡らしてやると鮮やかな緑が維持できます。葉に虫がついていないかチェックしながらスプレーをかければ一石二鳥。 移動できる大きさの観葉植物なら、キッチンやお風呂場でシャワーをかけても。目に見えにくい小さな虫も洗い流すことができます。 check3 肥料が古くなっていませんか? 葉の成長を助ける観葉植物用の固形肥料を置いている場合、効果が持続しているかチェックしましょう。製品によっては置いたままで1〜2カ月ほど効くものもありますが、次第に効果が減っていきます。効果がどれくらい持続する肥料か、製品のパッケージの裏などを見て再確認。そろそろ効き目がなくなったかなと感じたら、新しいものと交換しましょう。 check4 鉢底の皿に水がたまっていませんか? 観葉植物の鉢底の皿に水がたまっていたら、水を捨てて、ついでに皿をきれいに洗いましょう。虫を呼んでしまったり、過湿で根腐れを起こすこともあるので、水をためたままにするのはやめましょう。 check5 枯れ葉や傷んだ葉がありませんか? 大きな葉をもつセロームやモンステラ、ドラセナ、フィカス・ウンベラータなどの観葉植物は、頻繁に葉を落とさなければ生育に問題はありません。ポロッと落ちた葉があったら、気がついたときに捨てましょう。小さな葉をもつアジアンタムやアイビーなどの観葉植物は、check2の水で葉を濡らした時に枯れ葉や傷んだ葉がないかチェックし、見つけたらハサミなどで切り取るとよいでしょう。 いつもそばにあって見慣れてくると、つい忘れてしまうお手入れ。月に一度のチェックを続けているうちに、調子が悪いことに早く気がついたり、新芽が出ていることに喜んだりと、もっと観葉植物に愛着が湧いてきますよ。 Photo/ 1) Ina Ts/ 2)Photographee.eu/3 ) imnoom/ 4)Kristyk.photo/ Shutterstock.com
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宿根草・多年草

オステオスペルマムってどんな植物なの? 育て方・主な品種など徹底解説
オステオスペルマムって何? その特徴は? オステオスペルマムは、どのような性質をもっているのでしょうか。そのキャラクターを知ると、植え場所や仕立て方も見えてくるので、ここではオステオスペルマムの基本情報についてご紹介していきます。 基本情報 Visual Motiv/Shutterstock.com オステオスペルマムは、キク科オステオスペルマム属の多年草。一度植え付けて環境に馴染めば越年を繰り返し、毎年開花を楽しめるコストパフォーマンスのよい植物です。ライフサイクルは、以下の通りです。3〜4月頃から生育期に入って茎葉を旺盛に伸ばし、開花期は4〜6月頃。冬には生育が止まりますが、常緑のまま越年し、再び春の訪れとともに生育し始めます。 オステオスペルマムの原産地は熱帯アフリカ、アラビアです。マイナス5℃くらいまでは耐えるので、暖地では戸外での越冬も可能。一方で真夏の高温多湿の環境を苦手としています。 特徴 Jason Benz Bennee/Shutterstock.com オステオスペルマムは、花茎を伸ばした頂部にマーガレットに似た花を咲かせます。花色は紫、白、オレンジ、黄色、ベージュ、ピンク、複色など。花形は、一重咲きが最もポピュラーですが、花弁が多数重なる八重咲きや、一枚一枚の花弁がスプーンのような形をしているスプーン咲き。曇天の日や夕方から夜にかけては花を閉じる性質がありますが、品種改良により花を閉じないタイプも出回るようになりました。 草丈は、20〜80cmほど。生育初期に伸びた枝の先端を切り取る「摘心」をすると、下から茎が分かれて発生します。この摘心を新芽が出るたびに繰り返すと、茎の数が増えてこんもりとしたドーム状に。その分花数も増えて、たっぷりと咲かせることができます。オステオスペルマムは花つきが大変よく、茎葉を覆うように咲いて色の塊となるので、華やかな演出をすることが可能です。あえて摘心をせずにナチュラルな姿を楽しむなど、ガーデンの主役、脇役のどちらにも利用できます。 オステオスペルマムの主な品種 オステオスペルマムは、ガーデナーに人気の高い植物です。そのため改良が進んで育てやすい品種が増え、また花色も豊富に出回るようになってきました。ここでは、オステオスペルマムの主な品種について取り上げていきます。 delobol/Shutterstock.com 「パッション」系 草丈は約20cmでコンパクトにまとまる草姿のため、花壇やコンテナの寄せ植えなどに取り入れやすいシリーズです。株張りがよく、花つきもよいのが特徴。パープル、ホワイト、ピンクなどの花色があります。 「ダブルファン」シリーズ 豪華なダブル咲きのシリーズです。やや花首が長い傾向で、ナチュラルな印象。シックな花色が揃い、パープル、イエロー、ライトラベンダー、ホワイトブルー、コーラル、ゴールデンがあります。 「シンフォニー」シリーズ オステオスペルマムと近縁種のディモルフォセカとの交雑によって誕生したシリーズ。両者の長所を併せ持ち、丈夫で開花期間が長く、より豊富な花色が展開されています。シリーズには黄色の‘レモンシンフォニー’、白の‘ミルクシンフォニー’、橙の‘オレンジシンフォニー’、ペールオレンジの‘メロンシンフォニー’があります。 オステオスペルマムの育て方 ここまで、オステオスペルマムのプロフィールや特性、品種などについてご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、詳しい育て方について解説。苗の植え付けから、水やりや肥料、病害虫対策など基本的な日常管理のほか、摘心や花がら摘み、切り戻しの仕方など、オステオスペルマムをより美しく咲かせるテクニックについても触れていきます。 栽培環境 LPchart/Shutterstock.com オステオスペルマムは基本的には日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。しかし、高温多湿に弱い性質のため、梅雨から夏にかけては西日の当たる場所を避け、雨の当たらない半日陰などで管理するとよいでしょう。地植えにしている場合は、鉢上げして風通しのよい涼しい場所で管理するのが無難です。一方で寒さには強く、マイナス5℃くらいまでなら戸外で越冬できます。霜が降りる場所では株元にバークチップなどでマルチングしておくとよいでしょう。土壌は水はけ、水もちのよい、有機質に富んだ環境を好みます。 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておきましょう。土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 植え付け・植え替え Vasyliuk/Shutterstock.com 植え付けの適期は6月頃か9〜10月です 。フラワーショップで苗を購入してスタートする場合は、入手次第植え付けます。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、ポットから苗を出して植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、30〜40cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 多年草のため、数年は植えっぱなしにしてもいいのですが、大株に育って込み合ってきたら掘り上げて植え直し、若返りを図るとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢は、入手した苗の2回りほど大きいものを準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きして高さを決めてから、ポットから出して植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 オステオスペルマムは生育が旺盛なので、根詰まりを防ぐために2年に1度は植え替えましょう。植え替えの適期は6月頃か9〜10月です。1~2回り大きな鉢を用意して鉢増ししてもいいですし、同じ鉢を使いたい場合は根鉢を崩して古い根を整理して植え直します。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになり、株が弱ってしまうことがあります。朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬に水やりする際は、夕方に水やりをすると、その後どんどん気温が下がって凍結し、植物にダメージを与えることがあります。十分気温が上がってきた昼間に行うことがポイントです。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイントです。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 地植え、鉢植えともに、施肥の適期は3〜5月と9〜10月です。月に1度を目安に、緩効性化成肥料を株の周囲にまいて勢いを保ちましょう。花茎が上がってきた頃から開花が終わるまで、2週間に1度を目安に液肥を与えると、次から次につぼみが上がってきます。 ビギナーの場合、緩効性化成肥料と速効性のある液肥を常備しておくのがおすすめです。植物への汎用性が高く、においがしないため扱いやすいのがメリット。開花期に与える液肥は、開花促進を目的とした成分配合の製品を選ぶのがおすすめです。 季節ごとのメンテナンス Aybarskr/Shutterstock.com 【生育期初期の摘心】 生育が盛んになり始めた頃、茎の先端を切り取る「摘心」を繰り返すと、下からわき芽が出てこんもりとした株姿に成長し、花数も多くなります。 【開花中の花がら摘み】 オステオスペルマムは次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。株周りを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【生育期中期の切り戻し】 旺盛に生育し、一通り咲いて草姿が乱れてきたら、草丈の半分くらいまでを目安に全体を刈り込む「切り戻し」をするとよいでしょう。すると株が盛り返して勢いよく生育し、再びたっぷりと咲く花姿を楽しめます。ただし、草姿が乱れていない場合には、切り戻さずそのままにしておいてもかまいません。 病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 オステオスペルマムに発生しやすい病気は、灰色かび病です。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込みすぎている場合は間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 オステオスペルマムにつきやすい害虫は、アブラムシ、ヨトウムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目にも悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の殺虫粒剤を利用するのがおすすめです。 ヨトウムシは蛾の幼虫で、夜に活動して葉を食い荒らします。食欲旺盛で、一晩のうちに丸裸にされてしまうことも。葉の裏に卵が産み付けられるので、孵化直後の幼齢のうちに退治するのがポイントです。または、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するタイプの殺虫粒剤を利用してもよいでしょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com 【種まき】 オステオスペルマムは、種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。 オステオスペルマムの発芽適温は20℃前後。種まきの適期は、9月中旬〜10月中旬頃です。 種まきの際は、種まき用のセルトレイに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、1穴当たり1〜2粒ずつ播きます。タネが隠れる程度に土を薄くかけ、はす口をつけたジョウロで優しい水流で水やりをしましょう。新聞紙などをかけて乾燥しないように管理し、発芽して双葉が展開したら間引いて1本のみ残します。 発芽したら、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理しましょう。本葉が2〜3枚出始めたら、黒ポットに植え替えて育苗します。10日に1度を目安に、液肥を与えると生育がよくなります。11月頃まで育苗し、ポットに根が回ってしっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 【挿し芽】 オステオスペルマムの挿し芽の適期は5〜6月か9月です。若くて勢いのある新しい茎を選んで切り取ります。市販の園芸用の培養土をセルトレイなどに入れて、採取した茎を挿しておきます。直射日光の当たらない明るい場所で、水切れしないように管理を。発根したら黒ポットなどに植え替えて育成します。大きく育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し芽で増やすメリットは、採取した株のクローンになることです。 オステオスペルマムの花の咲き方を楽しもう Leecy Jones/Shutterstock.com カラフルな花色が豊富に揃い、株いっぱいに花をつけるダイナミックさが魅力のオステオスペルマムについて、基本情報や種類、育て方まで、多岐にわたって解説してきました。草丈も株幅もボリューム感がほどよく、主役にも脇役にもなって他の植物と組み合わせやすいオステオスペルマムを、ぜひガーデンやベランダに迎え入れてください。
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クラフト

植物に触れる楽しい時間、押し花をしよう!
押し花は標本からアートへ 押し花の起源は、落ち葉を書物に挟んだものといわれていますが、古い文献によれば、16世紀頃にイタリアの生物学者が標本として採取した植物を紙に挟み、乾かしてその姿を残したという記述が残っています。そして19世紀には、英国のビクトリア女王が押し花を好んで行い、額に入れて飾ったと伝えられています。また、1982年に亡くなったモナコ公国公妃、グレース・ケリーも押し花を愛好していた一人。近年では、押し花の教室やアート作品を制作する人などが日本でも増えています。今も昔も、その姿を残して近くで眺めていたいと願うのは、草花好きに共通する思いかもしれません。 押し葉標本は、ドライフラワーのように水分を抜いて乾燥させて、その姿を残す方法。虫やカビの繁殖を避ける湿度と温度が保てれば、100年以上も保存がきくとか。 押し花で庭の植物をコレクション 現代は、デジカメなどで花の美しさや様子を見たままに残すことができますが、庭で咲かせた実物の花をそのまま保存できる押し花は、一つ二つとやっていくと、あの花はどんな表情になるのだろうかと興味が膨らんでいきます。まず、秋冬から初夏まで長く楽しめる人気の押し花素材は、パンジー&ビオラ。比較的花の形が平坦なので、失敗が少なく仕上がります。 パンジー&ビオラの押し花 花茎から花を切り取らずに押し花にすると、標本のようになります。葉と花茎が同じ位置から伸びていることが分かります。 パンジー&ビオラの仲間、スミレは上品な姿。葉の形がパンジー&ビオラと違って、幅が広いですね。 アジサイ(紫陽花)の押し花 アジサイの萼も押し花にしやすく、光に透かすと違った表情が見られます。品種ごとに少しずつ萼の形が違いますね。 ラベンダーの押し花 ラベンダーを花壇に咲くようにレイアウトするのもオススメです。 西洋オダマキの押し花 西洋オダマキは、葉も花もとても特徴がありますね。西洋オダマキは、品種数が多いので、咲かせたことがある花で押し花コレクションするのも楽しいです。 ジギタリス(キツネノテブクロ)の押し花 これは何の花か分かりますか? そう、別名キツネノテブクロと呼ばれるジギタリスの花です。斑点までくっきり残っています。この斑点は、虫を呼び込むためのものだとか。 クレマチスの押し花 クレマチスも、いろんな花形、花色がありますね。薄い花びらがドライになったその質感を、ぜひ押し花にして観賞しましょう。 バラの押し花 咲いている時が一番美しいとは思いつつ、バラを押し花に。色があせているのに、さすがにバラらしい気品が残っています。 押し花を飾る楽しみ 押し花は、素敵なアートになります。額縁の中をガーデンに見立てて、一緒に植えてみたい植物を並べるのもアイデア。季節ごとにインテリアとして飾る押し花を入れ変えるのもいいですね。お友だちとの花談義の時間に、品種当てをしたり、作品づくりの情報交換をしたりと、話題にもなります。 押し花を続けていると、まだ育てたことがない植物への興味が湧いたり、またこの花を咲かせてみたいなと、ガーデニングへの刺激にもなるので、ぜひチャレンジしてみてください。 Photo/ 1,7)photka/ 2)KUCO/ 3)Alena Khudnitskaya/ 4)aarud/ 5,9,10)svrid79/ 6)KPG_Payless/ 8)fotocvet/ 11)CoffeeChocolates/ 12,13)EKramar/ Shutterstock.com





















