スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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3and gardenの記事
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野菜

大根栽培のポイントについて! 特徴や育て方のポイントを押さえて楽しく栽培
大根ってどんな植物なの? スーパーや青果店では年中見かける、大根。身近な存在ではあるけれど、そのプロフィールや植物としての性質は? と聞かれると答えに詰まってしまう方もいるかもしれません。ここでは、大根の基本情報や特徴についてご紹介します。 基本情報 大根は、アブラナ科ダイコン属の根菜類で、根を収穫します。根菜類に属す野菜は、移植による根の変形を防ぐために、必ず種まきから栽培をスタートすることになります。 大根の原産地は、中国、地中海沿岸、中央アジア。生育適温は17〜21℃ですが、最低5℃、最高32℃くらいまでは生育可能です。日本には縄文〜弥生時代に伝わったとされており、古くから親しまれてきました。地方品種も多く、練馬大根、三浦大根などが有名ですね。品種改良も進んで家庭菜園向けの品種も多く登場しています。プランター栽培に向くミニ大根も出回っているので、ベランダなどで育てることもできます。 特徴 大根は、種類によって漬物に向く品種や、シャキシャキとした食感がいい品種、辛味が強くて薬味に向いている品種など、さまざま。大根には、デンプンやグリコーゲンを分解する消化酵素のジアスターゼが多く含まれ、昔から胃もたれにいいとされてきました。大根に感じる辛み成分はグルコシノレートで、独特の刺激はミロシナーゼという加水分解酵素の作用で生じるイソチオシアネートです。スーパーや青果店では、葉をカットした状態で販売されていることも多いのですが、じつは葉のほうが栄養価が高く、カロテン、ビタミンC、カルシウムなどを多く含んでいます。家庭菜園で育てるなら、ぜひ茎葉も味わいたいものですね。 大根の育て方 ここまで、大根の基本情報や特徴などについてご紹介してきました。ここからは、家庭菜園の実践編として、詳しい育て方について解説していきます。 栽培環境 大根の生育適温は17〜21℃。涼しい気候と、日当たり、風通しのよい環境を好みます。適した土壌酸度はpH5.5〜6.0の弱酸性なので、土作りの際には苦土石灰などを散布して酸度調整をしておくとよいでしょう。水はけ、水もちのよい土壌を好むので、併せて堆肥などを散布してよく耕し、ふかふかとした土作りを心がけてください。特に大根は、土中に根を長く伸ばすので、深く耕せば耕すほどよいとされています。根が分かれる「また根」になるのを防ぐためにも、土中に小石や根などの異物がある場合は取り除いておくことが大切です。 栽培時期 大根は根菜類で移植を嫌う性質があるため、栽培は種まきからスタートするのが鉄則です。春に種を播く「春まき」と、秋に種を播く「秋まき」とがあり、年に2回の栽培が可能です。一般地を基準にすると、「春まき」は4月頃に種を播き、6月頃に収穫。「秋まき」は8月下旬〜9月上旬に種を播き、10月末〜12月中旬に収穫します。「春まき」は、まだ気温が低いことに反応して花芽をつけやすく、その後の気温の上昇によってトウ立ち(開花して根が太らなくなる)することがあるので注意。トウ立ちしにくい品種を選ぶ必要があります。「秋まき」はトウ立ちしにくいので家庭菜園向き。しかも、秋から冬にかけての旬の時期に収穫するのが最も栽培しやすく、味もよくなります。したがって、ビギナーの場合は「秋まき」からスタートするのがおすすめです。 年に2回の栽培が可能な大根ですが、連作(同じ場所で同じ種類〔科〕の植物を育て続けること。土壌バランスが崩れて生育障害が起きやすくなる)を嫌う性質を持っています。そのため、大根が属するアブラナ科の植物を1〜2年は育てていない場所を選びましょう。 土作り 【菜園】 種まきの2〜3週間以上前に、苦土石灰を1㎡当たり約100〜150g散布し、よく耕して土に混ぜ込んでおきます。さらに植え付けの1〜2週間前に、1㎡当たり堆肥約1ℓ、化成肥料(N-P-K=8-8-8)100〜150gを全面に散布し、よく耕しましょう。できるだけ深くまで耕して、土中に小石や異物などがあれば取り除いておきます。最後に平らにならしておきましょう。こうして事前に土作りをしておくことで、分解が進んで土が熟成し、植物の生育がよくなります。 【プランター栽培】 野菜の栽培用にブレンドされた市販の培養土を利用すると便利です。 種まき 大根の種まき適期は、「春まき」は4月頃、「秋まき」は8月下旬〜9月上旬です。 【菜園】 土作りをしておいた場所に、幅約60cm、高さ約10cmの畝を作ります。畝の長さは作りたい量や広さに応じて自由に決めてかまいません。この畝の中央に、直径5〜6cm、深さ約1cmの穴を、30cmほどの間隔を取ってあけていきます。小さな缶詰の底などを使って穴をあけると手際よく作業できますよ! 次に大根の種を5〜6粒ずつ、種同士が重ならないように間隔を取って播いていきます。軽く土をかぶせて手のひらで押さえておいてください。最後に、はす口をつけたジョウロを使い、高めの位置からやわらかな水流でたっぷりと水やりしましょう。 【プランター栽培】 ミニ大根(根の長さが20cm前後)の品種を選べば、プランターでも栽培することができますよ! 標準サイズのプランターを準備。底穴に鉢底網を敷き、底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に野菜用にブレンドされた培養土を入れます。水やりの際にあふれ出さないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。約15cmの間隔を取って深さ1〜2cmほどの植え穴をあけます。その穴に大根の種を4〜5粒ずつ播き、軽く土をかぶせて手のひらで押さえておきます。最後に、はす口をつけたジョウロを使い、高めの位置からやわらかな水流で鉢底から流れ出すまでたっぷりと水やりしましょう。発芽までは乾燥させずに管理することがポイントです。 間引き・追肥と土寄せ 【菜園】 間引きを3回に分けて行い、最終的に1本残します。間引いた苗は、みそ汁の具などに利用できますよ! 1回目の間引きは、本葉が1〜2枚出た頃を目安に行います。勢いのある苗を3本残し、弱々しい苗や葉が傷んでいる苗などを選んで抜き取りましょう。株元を軽く手で押さえて、残す苗を傷めないように行ってください。 2回目の間引きは、本葉が3〜4枚出た頃が目安。勢いのある苗を2本残します。同時に緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)1㎡当たり約30gを株まわりに均一にばらまき、十分土になじませて、株元に土を盛り上げる「土寄せ」の作業をしておきましょう。葉に肥料がかかると、肥料やけするので注意します。 3回目の間引きは、本葉が5〜6枚展開した頃が適期で、元気のいい苗を1本のみ残してください。同時に緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)1㎡当たり約30gを株まわりに均一にばらまき、土寄せしておきます。青首大根のように根が地上部からせり上がってくるような品種を除いて、根が緑化しないように根元までしっかりと土を盛ってください。この後の管理も、雨などによって土が流れ出しているようであれば、土を株元に寄せる作業を繰り返します。 【プランター栽培】 菜園と同様に、間引きを3回に分けて行います。 1回目の間引きは、種まきから1〜2週間後の本葉が出始めた頃に行います。弱々しい苗を間引いて、勢いのある苗を3本残します。根が浮かないように、根元に土を軽く盛って(土寄せ)押さえてください。 2回目の間引きは、本葉が3〜4枚ついた頃が目安。3本残した苗のうち、弱々しい苗を1本抜いて、2本残しましょう。この時、約10gの緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)を均一にばらまいて追肥しておきます。 3回目の間引きは、本葉が5〜6枚ついた頃に。勢いのあるほうの1本を残して、もう1本は抜き取ります。約10gの緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)を均一にばらまいて周囲の土になじませ、「土寄せ」の作業をしてください。 3回目の間引きから1〜2週間後に、同量の追肥と土寄せをしておきます。 水やり 【菜園】 発芽後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、雨が降らず乾燥が続く場合は水やりをして補いましょう。 【プランター栽培】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 注意したい病害虫 【病気】 大根の栽培で、かかりやすい病気は、軟腐病です。 軟腐病はジメジメとした環境で発生しやすい、細菌性の病気です。葉や茎などの傷口から侵入して発症します。病気が進行すると腐敗して悪臭が漂い、ほかの株にも蔓延してしまうので、発見次第抜き取って土ごと処分しましょう。水はけのよい環境づくりをし、風通しよく管理することが大切です。 【害虫】 大根に発生しやすい害虫は、アブラムシ、アオムシ、キスジノミハムシなどです。 アブラムシは、3〜10月頃に発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。 アオムシは、モンシロチョウの幼虫です。葉裏などに卵を産み、孵化した幼虫が旺盛に葉を食害します。葉に穴があいているのを見つけたら、裏返して幼虫がついていないか確認し、見つけ次第捕殺します。放置するとギョッとするほど大きくなり、葉脈のみを残して食べ尽くすほどの害を与えるので、早めの対処が大切です。 キスジノミハムシは、体長3mmほどの甲虫の仲間です。成虫は葉を、幼虫は根を食い荒らします。食害された根は、網目状の跡が残って、見た目も悪くなってしまいます。 アブラナ科に属する大根は、大変虫がつきやすい野菜です。でも、せっかく家庭で栽培するのですから、できるだけ無農薬で管理したいですよね。そんな時は、園芸用資材を上手に利用する方法があります。用意するのは、不織布と防虫ネット、園芸用支柱です。 不織布は、種を播いた直後に、畝にべたがけにして四方に土を盛って固定しておくと、幼苗を虫から守ることができます。ある程度苗が育ってきたら、不織布を外して防虫ネットの設置に切り替えましょう。園芸用支柱を畝の両端と中央あたりにアーチ状にして深く差し込み、防虫ネットを被せます。畝の両端で防虫ネットを結んで固定し、四方の裾に土を盛ってしっかりと固定。これで物理的に虫の侵入を抑えられるというわけです。プランター栽培でも同様に管理できます。虫が苦手な方は、園芸用資材を上手に使って防除するのがおすすめです。大根の株がしっかり育ち、トンネルの天井につかえて邪魔になるほど大きくなったら外します。 収穫 株元を持って引き抜きますが、途中で折れないように丁寧に扱ってください。引き上げてみると根が分かれている「また根」になっていることもありますが、病気というわけではなく、食べても問題はありません。葉をつけたままにしていると、水分が蒸散して根がしなびてくるので、すぐに切り取っておきましょう。 【菜園】 根の直径が7cmくらいになった頃を収穫の目安にしてください。地際の茎葉を両手でつかんで、丁寧に抜き取ります。 【プランター栽培】 最後の間引きから約3週間を目安に収穫します。葉の付け根を持って抜き取ります。 保存期間 冷蔵する場合は、湿らせた新聞紙などに包み、野菜室に入れます。保存期間は1〜2週間くらいです。 冷凍する場合は、イチョウ切り、短冊切り、輪切りなどにし、小分けにして冷凍しておくと、加熱調理などにそのまま使えます。大根おろしにして小分けにして冷凍してもOK。冷凍での保存期間は約1カ月です。 千切りにして天日に4〜5日干して乾燥させれば、切り干し大根になります。 大根の栽培で注意したいことは? 【根が変形している!】 土の中に小石や木切れなどの異物が入っていたり、未熟な堆肥が混じっていたりすると、それらに根がぶつかって曲がったり、根が分かれたりすることがあります。根を収穫する大根の栽培は、「大根十耕」という言葉があるように、深くよく耕すことが基本です。土作りの際に、異物などがあれば、除いておきましょう。 また、間引く際に残す苗の根を傷つけたり、植え直したりすると、根が傷んでまた根になることがあります。 【スが入っていて美味しくない!】 「秋まき」で育て、秋冬に収穫を目指す場合は、根の生育が遅く、スが入りづらいのでそれほど心配はないのですが、「春まき」の場合は、成長が著しいためスが入りやすいので注意が必要です。収穫が遅れるとスが入ってしまうので、タイミングを逃さずに収穫しましょう。 【根が太らなかった!】 十分な株間を取っていなかったことが原因として考えられます。大根を栽培する場合は、適した株間を守ってください。また、間引くのを忘れたことによって太らないことがあります。1本のみ残さなければならないところを、2本そのまま残していた場合は、適した株間を取れていないので、根が太らなくなります。 初心者が挑戦しやすい大根から家庭菜園を楽しもう 大根は、家庭菜園の初心者でも比較的簡単に育てられる野菜です。たくさんの品種が揃っているので、食べ比べしてみるのもいいですね。特に秋冬は大根が美味しくなる季節。ぜひ大根の種まきから始めて、旬の味わいを楽しんでみませんか?
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宿根草・多年草

秋はヒガンバナの仲間を咲かせよう。ちょっと不思議な葉のない花「リコリス」
リコリスとは リコリスはヒガンバナ属の花のことで、日本ではヒガンバナが最も親しまれており、秋になると川の土手や林床を真っ赤に染める自然の風景が風物詩になっています。一面見事に真っ赤に見えるのは、たくさん咲いているということ以外にも理由があります。それはこの花に葉がないということです。ヒガンバナをはじめとするリコリスは、季節になると地中からいきなり花芽を出して、ぐんぐん伸びていきます。そして細い茎に一切の葉をつけることなく、とてもユニークな形の花を咲かせます。葉が出てくるのは花の咲いた後。リコリスは花が咲く時期と葉を出す時期がくっきり分かれるライフサイクルを持っています。日本では、赤いヒガンバナには「死人花(しびとばな)」「幽霊花」など不吉なイメージの別名があることから、庭に植えられることはあまりありませんが、リコリスの園芸種には赤色以外にも可愛らしい花を咲かせるものがたくさんあります。 リコリスの種類 夢見るような淡いピンク色のリコリス・スプレンゲリー。花びらの先端がほんのりブルーがかります。くるりと反り返った花びらと、飛び出す雄しべがリコリスの特徴。ヒガンバナ同様に花が咲いているときは葉が出ません。群植するとまるでブーケのように華やかです。 濃いピンクの花が目を引くリコリス・ジャクソニアナ。リコリスは日本の気候で育てやすい丈夫な球根花です。植えっぱなしで何年も花を咲かせてくれます。他の球根花と同様、葉で光合成して球根に栄養を送るので、葉は黄変して枯れるまで切らずにおいておきます。 輝くような黄色の花はリコリス・オーレア。ショウキズイセンの和名でも知られる花です。花も草丈もヒガンバナより大型で、一つの茎に5〜10輪の花を咲かせとても華やかです。 リコリスは有毒植物 「リコリス」という有名な海外のお菓子がありますが、ヒガンバナとは別の植物が元になっているお菓子です。ヒガンバナ科のリコリスは全草に毒があるので口に入れてはいけません。 秋らしいリコリスを咲かせよう! 秋のお彼岸の頃に真っ赤なヒガンバナのイメージが強いですが、リコリスには他にも美しい園芸品種があります。リコリスを秋のガーデンに取り入れてみてはいかがでしょうか? Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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おすすめ植物(その他)

【花図鑑】白い花12種を大紹介! 特徴や花言葉なども併せて解説
綺麗な白い花を咲かせる植物12選 白い花を集めた庭として有名な、英国「シシングハースト」のホワイトガーデン。 白い花は、ほかのどんな植物とも調和しやすく、品格のある美しさを加えてくれます。ホワイトガーデンの発祥ともいえる英国の「シシングハースト」の庭では、さまざまな白花が選ばれていますが、ここでは、代表的な12種の植物をピックアップしました。いずれも庭やベランダで育てやすいものばかりなので、ビギナーにもおすすめです。 スズラン スズランは、キジカクシ科スズラン属の多年草です。原産地はヨーロッパ、東アジア、北アジアで、暑さに弱く、寒さに強い性質を持っています。開花期は4〜5月で、花色は白のほか、ピンクもありますよ! 花茎を伸ばして小さなベル形の花を多数つらねる姿は愛らしく、芳香をもっています。草丈は15〜20cmほど。スズランは全草に毒があるので、作業の際には必ずガーデニング用の手袋をはめましょう。 苗の植え付け適期は10〜12月上旬と4月です。建物の東側や落葉樹の株元など、真夏は半日陰になるような場所を選んで、浅めに植え付けます。花が終わったら花がらを摘み、お礼肥に緩効性化成肥料を施しておきましょう。晩秋には休眠して地上部が枯れますが、越年して再び春には生育し始めます。数年植えっぱなしにしていてもかまいませんが、大株に育って込み合ってきたら、10〜12月上旬に掘り上げて株分けしましょう。 スズランの花言葉は、「再び幸せが訪れる」「純粋」などです。 マーガレット マーガレットは、キク科モクシュンギク属(アルギランセマム属)の低木です。原産地はカナリア諸島で、温暖な気候を好み、寒さ・暑さにやや弱い性質を持っています。開花期は11〜5月で、花色は白のほか、クリーム、黄、ピンク、ペールオレンジなど。花茎を伸ばした頂部に開花し、花形は一重咲き、八重咲き、丁子咲き、ポンポン咲きなどがあります。草丈は30〜100cm。 植え付け適期は3〜6月、または9〜10月です。日当たり、風通しのよい場所を好みます。多湿を嫌うので、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをして植え付けます。盛り土をして周囲より高くするのも一案です。乾いたら水やりをし、生育期の3〜6月、9〜11月に株の状態を見て、勢いがないようであれば緩効性化成肥料を施します。終わった花はまめに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。冬前に切り戻して株元をバークチップなどでマルチングし、寒さ対策をしておきましょう。 マーガレットの花言葉は「真実の愛」「恋の占い」などです。 カラー カラーはサトイモ科オランダカイウ属(ザンテデスキア属)の球根植物です。原産地は南アフリカで、暑さに強い性質を持っています。湿地性と畑地性の2種がありますが、一般家庭で育てやすいのは畑地性なので、ここでは畑地性をご紹介します。開花期は6〜7月。花色は白のほかに、赤、オレンジ、黄、ピンク、紫などがあります。草丈は30〜100cmです。 球根の植え付け適期は、3〜4月。日当たり、風通しのよい場所を好みます。多湿を嫌うので、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで水はけのよい土づくりをしましょう。穴を掘って球根を埋め、覆土は3〜5cmにします。多湿にならないように乾いたら水やりをし、生育期の3〜6月、9〜11月に株の状態を見て、勢いがないようであれば緩効性化成肥料を施します。終わった花は花茎の根元で切り取りましょう。地上部が枯れたら11月頃に球根を掘り上げ、箱に入れたおがくずなどに埋めて春の植え付け適期まで凍らない場所で保存します。 カラーの花言葉は、「乙女のしとやかさ」「清純」などです。 イベリス・センペルビレンス イベリス・センペルビレンス(センペルヴィレンス)は、アブラナ科マガリバナ属(イベリス属)の多年草です。 原産地はヨーロッパで、寒さに大変強い性質を持っています。開花期は4〜6月。一つひとつの花は小さいのですが、花茎を伸ばした頂部にまとまって咲き、花房になります。大変花つきがよく、株を覆うようにたっぷりと咲くのが特徴です。草丈は15〜20cm。這うように伸びるので、グラウンドカバーとしても利用できます。 植え付けの適期は、3〜4月か10月中旬〜11月。日当たり、風通しのよい場所を好みます。多湿を嫌うので、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをして植え付けます。盛り土をして周囲より高くするのも一案です。乾いたら水やりをし、3〜4月、10月中旬〜11月に緩効性化成肥料を施します。終わった花はまめに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。 イベリス・センペルビレンスの花言葉は、「初恋の思い出」「心を惹きつける」などです。 チューリップ チューリップはユリ科チューリップ属の球根植物です。原産地は中央アジア〜北アフリカで、寒さに強い性質を持っていますが、夏の暑さを苦手とします。開花期は4月頃です。花色は白のほかにも赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、紫、黒、複色などがあり、色のニュアンスもさまざま。ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなど個性的な花姿の品種もあります。草丈は10〜70cm。 球根の植え付け適期は10月中旬〜12月中旬で、球根2個分の深さに植え付けます。複数植える場合は、球根2個分の間隔を取りましょう。チューリップは球根を1〜2球植えるよりは、同じ品種を5〜10球ずつまとめて植えるマス植えにすると見栄えがします。寒さにあわせることが大切なので、必ず戸外で管理しましょう。球根植物ですが、温暖な地域では球根を太らせることが難しいので、一年草として扱うほうが無難。寒冷地では地上部が枯れたら掘り上げて風通しのよい場所で管理し、秋に再び植え付けます。 白いチューリップの花言葉は、「失恋」「新しい愛」「純粋」などです。 ハナミズキ ハナミズキは、ミズキ科サンシュユ属(ヤマボウシ属)の落葉高木です。原産地は北米東部〜メキシコ北東部で、寒さ、暑さともにやや弱い傾向にあります。最終樹形は8mにもなりますが、剪定によって樹高をコントロールすることができるので、一般家庭では4m以内におさめるようにするとよいでしょう。ハナミズキの開花期は4月中旬〜5月中旬。花色は白のほか、ピンク、赤があります。大変花つきがよく、開花期に満開になる様子は見応えがあるので、庭のシンボルツリーとして活躍します。 植え付けの適期は、12〜3月。日当たり、風通しのよい場所を選び、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、苗を穴に入れて土を埋め戻して植え付けます。毎年5月中旬〜下旬に緩効性肥料を与えましょう。休眠期の12〜2月、または開花後の5月に、伸びすぎている枝や込み合っている部分の枝を剪定します。 クチナシ アカネ科クチナシ属の常緑低木です。原産地は日本の東海地方以西で、やや寒さに弱い性質を持っています。花木に分類されますが、樹高は1〜2m程度なので、持て余すことなく管理がしやすいのも長所です。クチナシの開花期は6〜7月。一重咲き、八重咲きがあり、濃厚な甘い香りを漂わせます。常緑樹で冬も葉を落とさず、みずみずしい緑を保ってくれます。 植え付けの適期は3〜4月。日当たり、風通しのよい場所を選び、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、苗を穴に入れて土を埋め戻して植え付けます。生育が始まる前の1月下旬〜3月と開花後の7月頃、年2回を目安に、緩効性肥料を与えましょう。また、開花直後に、伸びすぎている枝や込み合っている部分の枝を剪定します。 クチナシの花言葉は、「とても幸せ」「喜びを運ぶ」「優雅」などです。 白百合 ユリはユリ科ユリ属の球根植物です。原産地はアジア、ヨーロッパ、北アメリカの温帯から亜熱帯にかけて100種以上が分布しています。系統や分類は多岐にわたっていますが、ここでいう「白い花」としての白百合は、マドンナリリー、ヤマユリ、テッポウユリ、有名品種の‘カサブランカ’などがあります。草丈は種類によって異なり、120〜200cm。冬前に地上部を枯らして休眠します。 植え付け適期は2〜3月。日当たり、風通しのよい場所を選び、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをしましょう。アブラムシが発生しやすいので、土に混ぜ込む粒剤タイプの薬剤を混ぜておくのがおすすめです。球根の3倍の深さの穴を掘って植え付けます。乾いたら水やりをし、4〜9月に株に勢いがないようであれば緩効性化成肥料を施します。 白百合の花言葉は「高貴」「ピュア」「純潔」などです。 スノーフレーク スノーフレークは、ヒガンバナ科スノーフレーク属(レウコユム属)の球根植物です。原産地は中央ヨーロッパ、地中海沿岸で、寒さに強い性質を持っています。開花期は3月中旬〜4月中旬。花茎を伸ばした先にベル形の白い花を連ねます。花弁の縁にはグリーンのドットが入り、とても可愛らしい咲き姿を見せてくれます。草丈は20〜45cm。 植え付けの適期は、10〜11月。日なた〜明るい半日陰、風通しのよい場所を好みます。腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをし、深さ7〜8cm、約10cm間隔で植え付けます。乾いたら水やりをし、開花前の3月上旬と開花後の4月下旬に液肥を施します。終わった花は花首で摘み取ります。数年は植えたままにしてもかまいませんが、大株に育ったら地上部を枯らした直後に掘り上げて分球し、植え直します。 スノーフレークの花言葉は、「皆を惹きつける魅力」などです。 デージー デージーは、キク科ヒナギク属の秋まき一年草です。原産地はヨーロッパ、地中海沿岸で、寒さにはやや強く、暑さに弱い性質を持っています。草丈は15〜40cmで、花壇の前段や縁取りなどに向いています。生命力は旺盛で、初心者でも育てやすい花です。 デージーは、花茎を伸ばした頂部に花径が2〜5cmの花を咲かせます。花色は白のほか、赤、パステルピンクなど。開花期は12月下旬〜5月上旬と長く、最盛期は4月頃です。多くの系統、品種があり、一重咲き、八重咲きなどがありますが、フラワーショップで手に入れやすいのは八重咲きです。 日当たり、風通しのよい場所を好みます。植え付け適期は11月中旬〜12月上旬。この時期以外でも開花株が手に入るので、3月までには植え付けましょう。水はけ、水もちのよい土作りをし、苗を植え付けます。アブラムシがつきやすいので、植え付けの際に土に混ぜ込む粒剤タイプの薬剤を利用するのがおすすめです。乾いたら水やりし、肥料は花が咲く時期に開花を促進するタイプの液肥を与えるとよいでしょう。花がらはまめに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。開花後は枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 デージーの花言葉は、「純潔」「美人」「平和」「希望」「無邪気」などです。 パンジー・ビオラ パンジー、ビオラは、スミレ科スミレ属の一年草です。原産地はヨーロッパで、暑さに弱い性質をもっています。開花期は11〜5月と長く、開花株を購入すれば11月頃から楽しめますが、最盛期は3〜5月です。花色は白のほかに赤、ピンク、オレンジ、黄、紫、青、茶、黒、複色など多様。花の大きさも小輪から大輪まで幅が広く、花弁にフリルが入るものなどもあります。草丈は20〜40cmです。 パンジー、ビオラは苗の植え付けからスタートするとよいでしょう。開花株は11〜4月に出回ります。日当たり、風通しのよい場所に腐葉土や堆肥などをすき込んで植え付け、乾燥したら水やりします。3月頃から開花が旺盛になるので、10日に1度を目安に液肥を与え、花がらは早めに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。開花期を終えたら枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 パンジー、ビオラの花言葉は「思慮深い」「誠実」「少女の恋」などです。 ペチュニア ペチュニアは、ナス科ツクバネアサガオ属(ペチュニア属)の一年草です。原産地は南アメリカ中等部の亜熱帯〜温帯で、暑さに強く寒さに弱い性質をもっています。開花期は5〜11月で、花色は白のほかに赤、ピンク、青紫、黄、複色など。花のサイズは大輪、中輪、小輪と幅があり、一重咲き、八重咲きなどがあります。草丈は10〜30cm。 ペチュニアの植え付け適期は、苗が出回り始める4〜5月。日当たり、風通しのよい場所に腐葉土や堆肥などをすき込んで植え付けます。幼苗のうちに摘心を繰り返すとこんもりと茂ります。乾いたら水やりし、開花期は2週間に1度を目安に液肥を与えて株の勢いを保ちます。花がらをまめに摘み取ると、次々と開花します。株姿が乱れてきたら丈の半分くらいまで切り戻すと、再び伸びて形よくまとまります。開花期を終えたら枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 ペチュニアの花言葉は、「あなたと一緒なら心がやわらぐ」「心のやすらぎ」などです。 美しく綺麗な白い花の栽培を楽しもう この記事では、ガーデンに取り入れたい魅力的な白い花のご紹介をしてきました。それぞれ花のサイズや花姿に特徴があり、主役になるものもあれば、脇役として魅力を発揮するものも。白でまとめたコーナーを作ると、庭にノーブルな雰囲気をもたらすことができます。開花期の揃う白い花で組み合わせたホワイトガーデンに、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。 Photo/ 3) rustamank 4) mharzl5) Cristina Ionescu 6) weruu 7) Prostock-studio 8) Lilac Mountain 9) Nuttapong Wongcheronkit 10) martin.dlugo 11) yakonstant 12) Julian Popov 13) TualekPhoto 14) Real_life_Studio/Shutterstock.com
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一・二年草

夏の花アサガオを咲かせよう!タネまきから緑のカーテン・鑑賞まで解説
育てやすくて可愛いアサガオ 夏の日の朝早く、伸ばしたつるに花を咲かせるアサガオは、この季節の風物詩。夏休みにアサガオの観察日記をつけたことがあるという人も多いのではないでしょうか。左巻きに周囲のものに巻きつきながら成長するつる植物で、鉢の周囲に数本の支柱を立てて水平に輪を渡し、らせん状に誘引する行灯仕立てにして育てるほか、緑のカーテンにもよく利用されています。 アサガオはヒルガオ科の一年草。日本原産ではなく、今から1,000年以上前の奈良時代に、遣唐使によって伝えられたといわれます。当初はアサガオのタネが漢方薬として重用されていましたが、江戸時代頃から観賞用として栽培されるようになりました。江戸時代には品種改良が盛んになり、さまざまな色や形を持つアサガオが生まれました。アサガオと名のつくものにはほかに、宿根性でより丈夫なノアサガオ(琉球アサガオ)や、昼に花を咲かせ、抜けるような空色の花が有名なセイヨウアサガオなどもあります。 セイヨウアサガオ‘ヘブンリー・ブルー’ 変化朝顔と朝顔市 2017年7月に東京・日比谷公園で行われた変化朝顔展示会&大輪朝顔共催展示会。 アサガオは日本で最も発達した古典園芸植物の一つで、江戸時代に非常に流行しました。鉢植えや垣根で手軽に育てられることから、下級武士や江戸庶民にも広く愛されていたようです。たくさんのアサガオが栽培されたこの時代、花弁が細く切れ込んだり、八重咲きになったりといった本来の花形からさまざまに変化したものが次々に生まれました。花だけでなく、葉も広くバラエティに富んだ形のものが現れます。アサガオとは思えないほど多種多様な姿を持つこれらの花には散逸してしまったものもありますが、現代にも伝わる系統は「変化朝顔」と呼ばれ、愛好家を惹きつけています。 江戸っ子の夏の風物詩だったアサガオへの熱気を現代に伝える行事の一つに、「入谷朝顔まつり」があります。江戸時代末期には、主に今の御徒町付近の下級武士により盛んにアサガオが栽培されていたといわれ、その後、明治政府への変遷に伴い、入谷の植木屋が育てるようになりました。その出来栄えのよさが評判を呼び、最盛期には、往来止めになるほど人が集まり、1,000種を超えるアサガオが並んで多様な花を咲かせていたそうです。大正時代に一度は途切れたものの、その後復活。七夕前後の3日間、入谷鬼子母神を中心として朝顔業者や露店が並び、毎年多くの人でにぎわう日本最大の朝顔市として、今も下町の夏の風物詩となっています。 アサガオの育て方 アサガオはタネから育てるのが一般的ですが、初夏に出回る苗を植え付けるのもオススメです。タネ播き適期は5月中旬~6月頃。アサガオのタネは表皮がとても堅いので、吸水・発芽しやすくするために、タネにヤスリやニッパーなどで少し傷をつける「芽切り」という作業を行い、一晩しっかり吸水させてから播きましょう。芽切りの際は、発芽部である白い部分を傷つけないようにご注意を。市販のタネにはすでに処理が施されているものも多いので、タネ袋をよく確認してから作業します。タネを播いたら1~2㎝ほどの厚さでしっかり覆土します。 植え付け場所には、風通しと日当たりがよい場所を。西日は避けたほうが無難です。短日植物なので、夜には光が当たらないよう気を付けましょう。開花が始まったら、水をたっぷりと与えます。特に鉢植えは乾きやすいので、生育旺盛な夏には、様子を見ながら朝夕2回の水やりを。ある程度大きくなったら、親づるの先端を切る摘心をすることで小づるを増やし、花つきをよくすることができます。小づるが伸び始めたら、行灯仕立てや緑のカーテンなどに誘引しましょう。 花つきがよいアサガオは、肥料が切れやすいため、開花中は適宜追肥を行います。肥料が切れると花が止まりがちになります。次々に花が咲くので、花がら摘みも忘れずに。タネを採る場合は、秋の花を摘まずに残してタネをつくらせ、実の外皮が乾燥してから採るとよいでしょう。 Photo/ 1)ambenvalee/ 2)Teresa Design Room/ 3)Hemerocallis/ 5) ST-photo/ 6)ruiruito/ 7)Joe Ferrer/ Shutterstock.com
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宿根草・多年草

リシマキアは日陰もバラの株元も美しく彩る這って広がる植物
リシマキアは日陰に強くて丈夫 シラカバの林床に咲くオカトラノオ。 リシマキアはサクラソウ科オカトラノオ属の多年草または小低木です。原産地は北半球各地で世界に約200種が分布しており、日本にもオカトラノオをはじめとして15種のリシマキアが自生しています(オカトラノオの学名は、Lysimachia、つまりリシマキアです)。大きく分けると、縦に成長していくタイプと横に成長していくタイプがあり、横に成長していく「ほふく性タイプ」は、冬でも常緑(または半常緑)なため、グラウンドカバーに最適の植物として注目されています。 手前のブロンズ色の葉がリシマキア‘ミッドナイトサン’、奥の明るい葉がリシマキア・ヌンムラリア‘オーレア’。ヒューケラや斑入り葉のナルコユリとともに、葉色だけで美しい風景を作る。 リシマキアは、本来日差しの弱い山地に分布していることが多く、日光のあまり当たらない場所でも十分生育することができます。ですから、日陰の庭でも大丈夫というわけです。また、比較的水分を多く含んでいる土を好み、その仲間には熱帯魚を育てる時の水草として利用される種類もあるほど。水に強いので、根腐れの心配があまりありません。ほとんどの品種が耐暑性、耐寒性に優れ、日本の暑い夏を乗り切ってくれます。冬は地植えであっても霜除けがいらないほど丈夫。地下茎で増えて広がるため、手間いらずで、庭の風景を作ってくれます。 たくさんの種類があり、品種によって葉の色、花の色、花姿が変化に富んでいますので、きっとお気に入りが見つかることでしょう。 リシマキアの活用法 ① グラウンドカバーとして バラの足元に植えられたリシマキア・ヌンムラリア‘オーレア’。 横に成長していくタイプは、地面をカーペットのように美しく彩るグラウンドカバーとして大活躍してくれます。葉の色にバリエーションがあるので、洋風の庭にも和風の庭にもなじみ、鮮やかな若草色は庭をパッと明るくしてくれますし、ダークカラーは渋さを出すのにぴったり。1株植えれば自ら発根を繰り返して繁殖し、地面を這うように茎が伸びていきます。リシマキアが広がっているだけで、手入れが行き届いているように見え、バラなど上部で咲く花の美しさをより際立たせてくれる優れた効果を発揮します。 散り敷く花びらさえもリシマキアのカーペットが美しく見せてくれる。 ② 寄せ植えとして 鉢の縁から枝垂れるブロンズ色の葉がリシマキア‘ミッドナイトサン’。「Junk sweet Garden tef*tef*」の寄せ植え。 リシマキアは寄せ植えでも名脇役として活躍します。鉢の縁から下垂させるように植えると、鉢と植物の一体感が生まれ、寄せ植えの完成度が格段にアップ。ハンギングバスケットにすれば、枝垂れる葉の美しさをいっそう楽しむことができます。 ③ 庭の名脇役として フロックス‘チェリーキャラメル’とともに咲く穂状花のリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’。 縦に伸びるタイプのリシマキアは、庭の脇役として活躍します。例えば、初夏に咲く草丈40cmほどのリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’の穂状の濃紫色の花は、小さな庭でも場所をとらず、バラの株元などにもぴったりです。また梅雨時の曇り空には、明るい黄色の星形の花をびっしりつけたリシマキア・プンクタータが似合います。つやのない赤葉を持ち、6月から8月にかけて黄色の花を咲かせるリシマキア・キリアタ‘ファイアークラッカー’も存在感があります。初夏から夏にかけて花の寂しい時に、庭の主役にはならないけれど、なくてはならない名脇役として、リシマキアをもっと活用しましょう。 紫のゲラニウムの前後を明るく彩る黄色の花は、リシマキア・プンクタータ‘アレキサンダー’。斑入り葉が特徴。 個性豊かで多彩なリシマキアの品種 北半球に広く分布するリシマキアは多様性に富み、さまざまな種類があります。そして、品種ごとに特徴や育て方が少し違います。 「どんなリシマキアが私の庭に似合うのか?」と迷ってる方に、リシマキアの品種とその特徴を詳しくご紹介します。 ① リシマキア・ヌンムラリア リシマキア・ヌンムラリアは、ヨーロッパを原産とするリシマキアの代表品種です。ほふく性ですからグラウンドカバーとして、また、ハンギングバスケットでも活躍します。5月下旬から6月にかけて、小さな黄色い花を葉が見えないほど一面に咲かせてくれます。また、小さな二枚葉が季節を問わず茂り、観賞価値が高い品種です。 日当たりがよい場所でも、半日陰でも、場所を選ばずよく生育します。湿り気のある土壌を好みますから、鉢植えの場合は水やりに注意しましょう。 水気を多く含んだ環境を好むことから、水草としても人気があります。 ② リシマキア・ヌンムラリア‘オーレア’ ヌンムラリアの変種で、写真左上のようにライムグリーンの輝く葉が地面をカーペット状に覆います。周りを明るくする葉の色は、日陰の庭を生き生きと爽やかに見せてくれます。花の寂しい時も、‘オーレア’の黄金色の葉があれば少しも寂しくありません。そんなわけで、‘オーレア’は生育旺盛なグラウンドカバー植物としてとても人気があります。 特に植物が育ちにくい半日陰から日陰の庭は、湿り気の多い環境を好む‘オーレア’には、ぴったりの場所としておすすめです。日差しの強い環境では、右側の写真のように葉の黄金色がより鮮明に出て大変見応えがあります。日陰の庭では水分の影響で緑が色濃く出ますから、環境によって変わる葉の色を観察することも楽しいでしょう。 また、‘オーレア’の葉色はどのような植物とも合いますので、寄せ植えの素材としての価値が高く、近年ますます注目を浴びています。 ③ リシマキア‘ミッドナイトサン’ グラウンドカバーに向くほふく性で、丈夫で繁殖力も申し分ありません。‘ミッドナイトサン’の特徴はダークカラーの葉色です。ブロンズ色を帯びた濃い緑色の葉は、落ち着いたシックな雰囲気を醸し出してくれます。初夏には星形の黄色い花が咲き、葉色との美しい対比を見せてくれます。また、花は4つほど密集して咲くので、より大きく際立ち、見る人を楽しませてくれます。 ④ リシマキア‘シューティングスター’ Photo/Junk sweet Garden tef*tef* ほふく性のリシマキアです。 ‘シューティングスター’の特徴は、濃い緑色の葉の間に光が差すようにピンク色の斑模様が入り、可愛らしく繊細な雰囲気であること。 美しい葉色を生かして鉢植えで楽しむ人も多い人気品種です。性質は他のリシマキア同様、暑さ寒さに強く、どんどん横に茎を伸ばし旺盛に成長していきます。初心者でも育てやすく、グラウンドカバーとしても利用できる品種です。 ⑤ リシマキア・プンクタータ Elena Masiutkina/Shutterstock.com 縦に成長するタイプで、40〜60cmほどの草丈になります。初夏に星形の黄色い花が茎につらなって一面に咲き、とても見事です。 地下茎で増え、まとまりのある姿で株立ちになるので手入れが楽です。自然風の庭にさらに野趣を添えてくれます。宿根草ガーデンやボーダーガーデンなどに向いています。 斑入り葉(アレキサンダー)の品種は寄せ植えに適しています。ただし、花は上記のプンクタータほど見事には咲かないので、美しい葉を観賞するつもりで楽しむといいでしょう。 ⑥ リシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’ 縦に成長するタイプで、草丈は20~40cm。深いワインレッドの穂状の花に、銀色がかった葉の取り合わせが美しく、シックでお洒落な雰囲気を醸し出します。バラの最盛期に‘ボジョレー’の花も咲くので、ローズガーデンの下草にも利用できます。淡いピンクや白のバラを引き立て、優雅な風景を作ってくれます。寄せ植えの花材としても人気で、動きを出したり色を引き締める効果もあります。ある程度咲いたら早めに切り戻し、株を休ませると繰り返し咲きます。 ⑦ リシマキア・キリアタ‘ファイアークラッカー’ OlgaOtto/Shutterstock.com 縦に成長するタイプで、草丈50~80cm。赤紫を帯びた茎や葉が美しく、7~8月に咲く黄色の小さい花との対比が際立ちます。花が少なくなる盛夏に存在感を示してくれる便利な植物です。 非常に強健で、暑さ寒さ、多湿、乾燥にも強く、地下茎で広範囲に増えて群生します。広い場所に向いています。 リシマキアの育て方 それではリシマキアの株を手に入れて、実際に育てる際、どんなことに注意すればいいでしょうか? リシマキアの栽培環境をはじめ、水やり、肥料、注意すべき病害虫、増やし方について詳しくご紹介します。 ① 栽培環境 リシマキアは丈夫な植物で、日当たりを気にせず育てることができます。しかし本来日差しの弱い山地に自生している植物なので、夏の強い日光による葉焼けには注意が必要です。 また、水分を好む性質ですから、乾燥しがちな場所には置かない、植えないようにします。 根腐れの心配はほとんどありません。水分を切らさないような栽培環境を整えることが大切です。 土を作る際には、腐葉土や堆肥を混ぜ込んだ柔らかく湿り気のある土を目指します。 ② 水やり 鉢植えの場合は、土が乾き始めたらすぐに水やりを行います。 リシマキアは大変水分を好む植物ですから、水を切らさないよう夏は特に気をつけましょう。 地植えの場合も土が乾いたら水を与えるようにすると、生育がよくなります。 冬に関しては、夏ほどの水分は必要ありません。土が乾燥しすぎないように水やりをすれば十分です。 また、土が凍ると株を傷める恐れがあります。鉢の置き場所、水やりの時間などに気をつけましょう。 ③ 肥料・追肥 雑草を積んでおくと、だんだん分解されて腐葉土になっていく。これはまだその途中。 リシマキアは腐食質の肥料を好みます。植え付ける際は、用土に腐葉土を混ぜておくとよいでしょう。腐葉土は園芸店でも買えますが、自分で作ることも可能です。作り方は簡単です。庭の片隅に枯れ葉や雑草を積んで、1年くらいすると分解されて土のようになるので、下のほうから使います。 さらに月に1~2回、液体タイプの肥料を与えると、葉の色などを見栄えよくするのに効果的です。 リシマキアは生命力が強い植物なので、肥料が少なくても育ちます。肥料の与えすぎには注意しましょう。 ④ 注意すべき病害虫はほぼなし リシマキアは丈夫な植物ですから、基本的に病気の心配はありません。 害虫に関してもあまり気にするような虫はいないので、安心して栽培することができます。ただし、アブラムシは一般に大量発生しやすい害虫ですから、見つけたらすぐに駆除しましょう。 ⑤ 増やし方 リシマキアの植え付けは、春(3〜5月)と秋(10〜11月)の比較的気温の低い時期が最適です。 また、「株分け」と「挿し木」で増やすことができます。大きくなった株や、広くほふくした株を切り分けて、それぞれ新しい土に植えましょう。挿し木の方法も簡単です。根がついた茎を切り分け、植えたい場所に挿しておくだけで根付きます。また、剪定で切り取った茎や枝の切り口を水に浸しておき、根が数本出てきたら土に植え付けてもよいでしょう。 非常に生命力が強く、日向でも日陰でも育つリシマキアについてご紹介してきました。園芸初心者にも栽培しやすく、ぐんぐん成長して可愛い花を咲かせてくれるリシマキア。 寄せ植えでも、グラウンドカバーとしても、また庭の主役となる花を引き立てる名脇役としても、さまざまな場面での活躍が期待できます。リシマキアという名バイプレーヤーを、あなたの庭にもキャスティングしてみませんか?
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観葉・インドアグリーン

【観葉植物】フィカス・ウンベラータの育て方! 上手な栽培のコツを大公開
フィカス・ウンベラータってどんな植物? フィカス・ウンベラータは、アフリカ熱帯雨林気候地域原産のクワ科の植物です。自生地では樹高10m程度にまで育ちますが、日本でインドアプランツとして購入できるのは、50cmから1.8m程度のものが一般的です。 ゴムノキに似た雰囲気がありますが、ゴムノキもウンベラータと同じクワ科フィカス属の植物です。ベンジャミン(フィカス・ベンジャミナ)などと比べると葉が大きくて薄く、ツヤがありません。また、表面にはしっかりとした葉脈があり、よりナチュラルな樹木のたたずまいがあります。 シーグレープというインドアプランツの葉とも似ていて混同されがちですが、シーグレープの葉が丸くうねりがあるのに対して、ウンベラータはより幅広でハート形をしているので区別できます。 明るい場所でももちろん育ちますが、耐陰性があるため少し暗い場所に置かれてもすぐに適応し、問題なく育てられます。自生地では常緑ですが、置かれた環境、特に気温が低いと葉を落とすことがあります。しかし、もし冬に葉を落としても枯れてしまったわけではなく、暖かくなれば再び新芽を出してきます。2週間に1回程度、土の表面が濡れる程度にサッと水やりをして春を待ちましょう。 フィカス・ウンベラータの基本情報 ゴムノキやウンベラータなど、フィカスの仲間は観葉植物として人気。Yaoinlove/Shutterstock.com ウンベラータはクワ科イチジク属の樹木で、学名をフィカス・ウンベラータ(Ficus umbellata)といいます。 大きな葉っぱがまるで「日傘(umbella)」のように見えることが名前の由来となっています。 もともとはアフリカの熱帯雨林地方に自生し、暑さには強いのですが、寒いのはちょっと苦手です。成長速度が非常に速く、自生地では樹高10mにも及びますが、前述のように日本では50cm〜1.8m程度の樹高のものがよく販売されています。 よく育つので、いらない枝を剪定して好みの樹形を作ることも比較的簡単です。それほど強い光を必要としないため室内でも楽しむことができます。 花言葉は「永久の幸せ」「すこやか」「夫婦愛」など、平穏な幸せを感じさせるものばかりです。 風水では恋愛運上昇とリラックス効果があるとされます。 日本では流通量も多く、3,000〜20,000円で買い求めることができます。 フィカス・ウンベラータが好む環境 Ivanov Gleb/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは置かれた環境に順応しやすく育てやすい植物ですが、ポイントを押さえることで、より失敗なく育てられることでしょう。ここでは、ウンベラータが好む環境について解説したいと思います。 フィカス・ウンベラータの栽培温度 Depiction /Shutterstock.com フィカス・ウンベラータの自生地は、中央アフリカを中心とした熱帯雨林の森です。 そのため本来は高温多湿の環境を好みますが、周囲の環境になじみやすい性質があり、日本の環境下でも冬を除いて問題なく育てることができます。 熱帯原産ということもあり、寒さには弱いという一面があるため、温度の低下に伴って葉を落とし、休眠する場合もあります。枯死の危険を避けるために、冬期の温度管理については5℃を下回らないようにしましょう。 春から秋は戸外で育てることもできますが、肌寒さを感じる時期(最低気温が15℃程度)になったら、室内に取り込みましょう。 屋内管理の場合、リビングのようにできるだけ暖かくて寒暖差の少ない場所に移動するなどの工夫をすることで、休眠に入らず成長を続けることができます。もし葉を落として休眠してしまったら、できるだけ暖かい場所に置いて休眠が明ける気温になるのを待ちましょう。 フィカス・ウンベラータが好む日当たり・置き場所 photopia90/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは適度に明るい場所を好みます。 屋外であれば、冬期を除いて問題なく育てられます。ただ日光が強すぎると葉焼けを起こしてしまうので、真夏の直射日光にさらすことはやめましょう。夏の間は午前中だけ日が当たる場所や日陰に移したり、30~50%程度遮光できる寒冷紗をかけるとよいでしょう。冬は室内や保温できる環境に移動します。 ウンベラータは多少の暗い場所でも育てることができるため、インドアプランツとして人気が高いです。 屋内で丈夫に育てる際のポイントとしては、レースのカーテン越し程度の明るさのある風通しのよい場所に置くことです。屋外同様、直射日光が当たる場所は、やはり葉やけの心配があるので避けましょう。耐陰性があるため、蛍光灯の明かり程度でも育てることができます。ただその場合でも、日中はできるだけ明るいところに移動させたほうが徒長の心配もなく、丈夫に育ちます。 フィカス・ウンベラータを育てる用土 SHDStockProject/Shutterstock.com 自生地は熱帯雨林のため多湿の環境を好みます。用土は保水性のあるものを。すでにブレンドされた観葉植物の土などでもよいでしょう。しかし保水性が高すぎる、水はけの悪い用土を使うと屋内では特に根腐れを起こしやすいので注意しましょう。 生育環境に合わせて赤玉土や鹿沼土を混ぜ込み、水はけを調整しましょう。ただし、腐葉土などがブレンドされているとコバエが発生する場合があります。土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂など無機質の用土で覆うと見た目もよく、コバエなどの発生予防にもなるのでおすすめです。 フィカス・ウンベラータに必要な水やり Irene_A/Shutterstock.com 春から秋の成長期の水やりは、表土が乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてください。根がしっかりと育っている株であれば乾燥にもある程度耐えることができるので、神経質になることはありません。結構乾いてしまったなというくらいでも問題ありません。むしろ室内管理の場合は、特に水やりのしすぎによって根腐れしやすいので注意。常に用土が濡れているという状態は避け、鉢内の空気を入れ替える意味でも、用土内の水分をすべて入れ替えるイメージで、鉢土が乾いたのを確認してからたっぷりと与えてください。またウンベラータは多湿の環境が好きなので、葉水をすることでより健全に育てることができます。大きな葉には埃がたまったり、ハダニが発生したりするので、葉水のときには表面だけでなく裏面にもしっかりと水を吹きかけましょう。秋以降葉を落とし、休眠してしまったら水やりの頻度を減らし、乾燥気味に管理しましょう。 フィカス・ウンベラータに必要な肥料 Singkham/Shutterstock.com 肥料を与えることで小さな鉢でも大きく育てることができます。施肥の時期は春から秋の成長期ですが、2カ月に1度を目安に、緩効性肥料を与えていれば問題ありません。成長が活発になる夏などは、併せて2週間に1度程度、規定の倍率に薄めた液体肥料を与えるのもよいでしょう。生育スピードの低下に合わせて施肥も減らしていきましょう。また市販の用土は肥料が混ざっている場合もあるので、植え替え時には肥料過多にならないよう確認しましょう。 フィカス・ウンベラータ栽培、その他のポイント MarinaTr/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは環境の変化に順応しやすく、日向でも日陰でも育てることができます。反面、屋内から屋外、屋外から屋内などのように急に環境を変えると、変化に耐えられず葉が傷んでしまったり、落葉したりすることがあるので注意が必要です。ただ丈夫なのでそれで枯れることはほとんどなく、しばらくすると新しい葉が展開してくるので、慌てずに様子を見てください。 屋外、屋内共にその場所をおしゃれに、そして素敵に彩ってくれるフィカス・ウンベラータですが、フィカス属の樹液には有毒な成分が含まれているので、ペットや幼児の誤食、また肌の弱い人が素手で触ることなどには注意が必要です。ペットや幼児の手が届かない位置に置いたり、剪定の際などにはゴム手袋をして、樹液を直接触らないように気をつけましょう。 【お手入れ編】フィカス・ウンベラータの育て方 Itsunfotos/Shutterstock.com ここまではフィカス・ウンベラータの基本的な育て方について解説してきました。ここからは、より具体的に日々のお手入れ方法について解説したいと思います。 フィカス・ウンベラータの剪定 Krisana Antharith/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータの成長期は春から秋です。その間は旺盛に葉を展開し、茎を伸ばします。枝葉が重なってしまうと通気が悪くなり、病気や害虫の発生源になることがあるので、バランスを見て剪定するとよいでしょう。また、新しい葉の展開と共に古い葉が落葉することがあります。そのため下部の葉が黄色くなってきても心配ありません。黄化した葉は早めに処分しましょう。また枝が伸びてきたら、節の少し上の位置で切ると脇芽が出てきます。剪定した枝は適切な処置をすれば挿し木として利用できたり、花瓶などに活けてインテリアグリーンとしても活用できます。 剪定時に注意することは、前述のように樹液には人体に有毒な成分が含まれているので、できるだけ触らないようにすること。もし触れてしまったときは流水でよく洗い流すようにしましょう。 フィカス・ウンベラータの増やし方 Maverick76/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータの増やし方は「挿し木」と「取り木」が基本です。挿し木をする場合は枝の先端から2〜3枚目の葉の下5cmくらいのところで切り、葉は全部落とすか、半分に切ります。 これは、必要以上に枝の内部にある水分が蒸散するのを防ぐためです。 切り口から出る樹液を流水でよく洗い、挿し木用の用土や鹿沼土に挿しましょう。 挿し木の適期は5~6月です。直射日光は避け、半日陰で用土が乾かないように管理しましょう。取り木をする場合は、根を出させたい場所の節の皮を剥ぎ、剥いだ部分を濡らした水苔で巻きます。さらに保湿のためビニールなどを巻き付け様子を見ましょう。数カ月してビニール越しに根が見えてきたら切り取り、用土に植え付けます。 ●フィカス・ウンベラータの取り木の方法は『観葉植物が伸びすぎた! 剪定して増やす簡単な方法』でご紹介しています。 フィカス・ウンベラータの植え替え Irina Tkachuk/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは根張りが旺盛なため、長期間植え替えをしていないと根詰まりが起きます。根詰まりとは、鉢内が根でいっぱいになってそれ以上伸びることができず、水の通りが悪くなり、用土内が乾燥、加湿、酸欠などの状態に陥ってしまうことです。葉が落ちたり、空中に根が出たり、なんとなく元気がなくなったように見えたら植え替えが必要です。 植物や鉢のサイズにもよりますが、おおむね1~2年に1度は植え替えたほうがよいでしょう。植え替えの適期は5~6月。そのタイミングに合わせて枯れた根を取り、すっきりさせておくと、その後の経過もよく育ちます。また植え替え時の鉢のサイズは今の鉢より一回り大きくしましょう。 植え替える際は、鉢のサイズに合わせて適切な鉢底石と湿らせた新しい培養土を入れ、フィカス・ウンベラータの根鉢が新しい土から外に出ないように高さを調整しながら用土を足していきましょう。このとき鉢を叩くなどして空気を抜き、割り箸などを使って根鉢と用土の間に隙間ができないようにつつきながら土を入れます。用土は鉢の縁ギリギリまで足すのではなく、3cm程度のウォータースペースを取りましょう。植え替え後は鉢底から濁った水が出なくなるまでしっかりと水やりを行ってください。 植え替え後は直射日光などには当てず、徐々に元の環境に慣らしてください。20日前後で新しい葉が展開してきたら、根の調子もよくなってきた証拠です。通常の管理に戻しましょう。 病気・害虫 i-am-helen、Jonathan Oscar/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータのかかりやすい病気の一つに「うどんこ病」があります。葉の表面にうっすらと白い粉のようなものが広がるのが特徴で、原因はカビです。一年を通して発生する可能性があり、特に空気が乾燥する時期や室内の風通しの悪い場所で管理していると発生リスクが高くなります。放置しておくとカビに覆われた葉は枯れ、全体に広がっていきます。最終的には他の植物にうつしてしまったり、枯れてしまったりするので、うどんこ病だと判断したら早期の対応が必要です。初期段階であれば発生した葉をちぎり、ビニール袋などカビを封じ込められるものに入れて処分しましょう。あるいは重曹水を葉に吹き付けることでも広がりを抑えることができます。それでも広範囲に広がってしまった場合は薬剤散布が有効です。葉の表と裏にまんべんなく吹き付けましょう。 フィカス・ウンベラータには害虫が付くこともあります。主にハダニ、アブラムシ、カイガラムシです。これらの害虫は日照不足や乾燥、風通しの悪い場所でより発生しやすく、また植物体が根腐れなどで弱っているときに被害が出やすいです。アブラムシやカイガラムシは歯ブラシなどでこすり落として捕殺しましょう。ハダニであれば、付いている葉ごと処分しましょう。数が多く捕殺しきれない場合は、薬剤散布が有効です。 カビや害虫が付く場合、基本的には環境に何らかの問題がある場合が多いので、日当たり、風通し、灌水頻度などをもう一度見直しましょう。また毎日の葉水なども予防に効果的です。 ウンベラータを育てておしゃれな空間を作ろう! Sayuri Inoue/shutterstock.com 今回はフィカス・ウンベラータの育て方について解説してきました。丈夫で環境への適応力もあり、とても扱いやすい植物なので、特にインドアプランツとしての活用が注目されています。これまで解説した気を付けるポイントをしっかり守って、元気なウンベラータを育ててください。
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樹木

ユーカリってどんな植物? 育て方・注意点についてご紹介!
ユーカリの基本情報 ユーカリは、フトモモ科ユーカリ属の常緑高木で、学名はEucalyptus。原産地はオーストラリア、タスマニア島などで、500種ほどが分布するとされています。そのため、原産地の気候によって好む環境条件が異なることが多く、入手したユーカリがどんな性質なのか、タグやラベルなどでしっかり確認しておくことが、栽培のポイントです。一般的には、暑さには強いものの寒さには弱く、乾燥した気候を好むとされています。生命力が強く、枝葉を旺盛に伸ばして樹形を乱しやすいので、適した剪定をして風通しよく管理するひと手間が必要です。 ユーカリの特徴 コアラが好んで食べる植物としてよく知られるユーカリには、すがすがしい香りがあります。明るい葉色が美しく、カラーリーフプランツとしても人気の庭木です。簡単にドライフラワーにできるので、リースやスワッグなどのクラフトの材料としても重宝します。 ユーカリは種類によって開花期が異なります。花色はピンク、白、赤など。細い花弁がびっしりとつく、ユニークな花姿をしています。 また、ユーカリには有毒成分が含まれているので、ガーデニングの際には手袋をして作業するようにしましょう。 ユーカリの花言葉 ユーカリの花言葉は、「新生」「再生」「思い出」など。これは、原産地オーストラリアは山火事が多く、ユーカリは火事の後に雨が降ると芽吹くという、独特の性質にちなんだものです。 ユーカリの種類 ユーカリは500種以上が広く分布していると前述しましたが、日本で主に流通している種類をピックアップしました。 明るいシルバーグリーンの丸い葉が美しく、観葉植物としても愛されているユーカリ・ポポラス、やや細長い葉がつき、レモンの香りを持つユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)、香りがよく切り花としても人気があるユーカリ・グニー、細長い葉にミントの香りがあるユーカリ・ラディアータ(ペパーミントユーカリ)、大きめの葉に清涼感のある香りを持つユーカリ・グロブルスなどです。 ユーカリの育て方 ここまで、ユーカリの基本情報や花言葉、種類などについてご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、ユーカリの育て方について解説。水やりや肥料、剪定などの日頃の管理から、増やし方まで詳しく深掘りしていきます。 ユーカリ栽培に適した環境 ユーカリの栽培には、日当たり、風通しのよい場所が最適ですが、半日陰の環境でも育ちます。 暑さには強い一方で、寒さには弱い傾向にあります。ユーカリは種類が多く、耐寒性も種類によって差があり、戸外で越冬できるものもあれば、冬は鉢植えにして室内で管理しなければ枯死してしまうものもあります。購入時にラベルなどをチェックして、耐乾性はどの程度かを把握しておくとよいでしょう。 ユーカリは、もともと乾燥した地域で自生してきた植物なので、多湿の環境を嫌います。粘土質の土壌や、水場に近くて低い場所など、水はけが悪くてジメジメとした環境には向きません。ユーカリを地植えにする場合は、水はけのよい土壌づくりがポイントです。腐葉土や堆肥などをすき込んでふかふかとした土壌にし、周囲より少し土を盛って高くしておくと水はけがよくなります。 ユーカリ栽培の土作り 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込み、土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。 ユーカリの植え付け ユーカリの植え付けの適期は、5〜9月です。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかり根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号以上の大鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておきましょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。冬は凍結しない場所に移動して寒さ対策をしておきます。 ユーカリの水やり 木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水の温度が上がり木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いてひどく乾燥する場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。ただし、ユーカリは乾燥した環境を好むので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。また、茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 ユーカリに施す肥料 【地植え】 肥料を与えるのに適した時期は、生育期の4月下旬〜8月です。それほど肥料を欲しがるタイプではないので、まずは生育が旺盛になる4月下旬頃に、緩効性肥料を周囲にばらまいて軽く耕して土になじませます。その後は樹勢を見て、元気がないようなら追肥として緩効性肥料をばらまいてください。 【鉢植え】 植え付け・植え替えの際に肥料を施してあれば十分です(この記事では肥料成分配合済みの樹木用培養土の使用を想定して解説しています)。ただし、生育期の4月下旬〜8月に、樹勢を見て元気がないようなら、追肥として緩効性肥料をばらまくか、速効性の液体肥料を与えて様子を見てください。 ユーカリにつく病害虫 【病気】 ユーカリの栽培で注意したい病気は、うどんこ病です。 うどんこ病は葉の表面に白い粉が吹いたようなカビが発生し、光合成を阻害されたり、葉から養分を吸収されたりして、生育が悪くなります。放任してひどくなると枯れてしまうこともあるので注意。木の勢いがなくなり、見た目もよくないので、早期に殺菌剤などを散布して対処しましょう。梅雨の時期に発生しやすい傾向にあるので、水もち、水はけのよい土壌作りと、適切な水やりの管理が回避のカギです。窒素成分の多い肥料を与えすぎるのも、発症のきっかけになります。 【害虫】 ユーカリの栽培で注意したい害虫は、コガネムシの幼虫、カイガラムシなどです。 甲虫のコガネムシ(カナブン)は、地中に産卵します。それが孵化すると幼虫が根を食害。試しに木を抜いてみたらスポッと抜けてほとんど根がついていなかった、というほどの被害にあうことも。水分や養分を吸い上げる根がなくなるので地上部も枯れ始め、やがて枯死してしまいます。地上部にはまったく病害虫の気配が見られないのに、葉が下葉から枯れ始めて樹勢が弱ってきたら、地中にコガネムシの幼虫がいることを疑ってください。症状が見られたら、土中に混ぜる粒剤タイプの適応薬剤を施して対処しましょう。鉢植えの場合は、掘り上げて新しい培養土を用いて植え替えるとよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫です。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせます。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ユーカリの剪定 【地植え・鉢植えともに】 ユーカリの剪定適期は、4月下旬〜9月頃の生育期間中です。冬は生育が止まるので、剪定は避けましょう。 ユーカリは生育が早く、枝をぐんぐん伸ばして持て余し気味になります。放任せず、こまめに枝を間引く剪定をしましょう。弱々しい枝、内側に伸びている枝、勢いよく伸びすぎて全体のバランスを崩している枝、下向きに伸びている枝などを選んで元から切り取り、風通しをよくします。樹高が高くなりやすいので毎年剪定のメンテナンスを行い、家庭で栽培する場合には2〜3m以内の樹高をキープしておきたいものです。 ユーカリの植え替え ユーカリの植え替え適期は、5〜9月です。 【地植え】 温暖地で比較的耐寒性のある種類のユーカリを植えている場合は、植え替えの必要はありません。しかし、寒さに弱いタイプのユーカリを育てている場合は、寒くなる前の10月頃に大鉢に植え替え、暖かい場所に移動しましょう。鉢への植え付け方は、「植え付け」の項目を参照してください。 【鉢植え】 ユーカリは生命力旺盛なために成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前には水やりを控え、土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根を切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。根からの水分の吸収と、葉からの蒸散のバランスを保つために、根を小さくしたら地上部の枝葉も切り戻しておきましょう。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。 ユーカリの増やし方 ユーカリは、挿し木、種まきで増やすことができます。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木できないものもありますが、ユーカリは挿し木で増やすことができます。 ユーカリの挿し木の適期は、6〜7月です。その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さで切り取ります。挿し木の成功率はあまり高くはないので、多めに挿し穂を作っておきましょう。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に3カ所の植え穴を開け、挿し穂を植えて土を押さえます。発根するまでは明るい日陰に置いて管理し、その後は日当たりのよい場所にで2〜3カ月ほど育苗します。大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 一般的なユーカリの発芽適温は20℃ほどとされており、種まきの適期は5月頃。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせます。ユーカリの種を数粒播き、薄く土をかけて明るい日陰で管理。1週間ほどで発芽するので、その後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が3〜4枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。根が回るくらいに成長したら、植えたい場所に定植しましょう。 もし、発芽の兆候がなかったら山火事が起きた状態を種に経験させる方法を試すとよいでしょう。理由は、原生地のオーストラリアでは、山火事を経験して発芽すると言われているためです。山火事が起きたと種に思わせる手軽な方法には4つあります。 熱湯をかけて浸す フライパンでさっと炒める ティッシュペーパーに包んで一瞬燃やす タネの表皮に紙ヤスリで傷をつける これらのうち1つの方法を試した後、土に植えたら1週間ほどで発芽します。 ●詳しくはこちら『オーストラリアの植物を発芽させる6つの方法』 ユーカリを育ててみよう! 清涼感のある香りを持つユーカリは、ポポラスを中心に観葉植物としての人気が高まっています。寒い時期もみずみずしい葉を保つエバーグリーンであることも長所の一つです。枝葉を旺盛に伸ばすので、適宜カットしてインテリアに飾っても素敵。ぜひ庭やベランダ、インテリアに取り入れて、美しい葉色を楽しんではいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) S.O.E 2) Marinodenisenko 3) alybaba 4) alybaba 5) R.Wilairat 6) Lee Wilde 7) blueeyes 8) SujaImages 9) Osetrik 10) Pawel Beres 11) Decha Thapanya 12) RapunzielStock 13) ir_abella 14) Ostanina Anna 15) photoPOU /Shutterstock.com
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宿根草・多年草

夏の庭に個性をプラス! 花形が面白い宿根草「エキナセア」
色も形もさまざまなエキナセアたち イガグリのようなまん丸でトゲトゲとした大きな花心に、細い花びらを持つエキナセア。咲き始めは控えめなイガグリも、咲き進むにつれ盛り上がり、花びらは徐々に下を向いてきて、ロケットみたいなユニークな姿になります。6月中旬頃から咲き始め、暑い夏の盛りに元気よく庭を彩ってくれます。いくつかの種類があり、主に栽培されているのは和名でムラサキバレンギクと呼ばれるプルプレア種で、多くの園芸品種があります。草丈は品種により30〜80cm。 花心も花びらもピンク色でキッチュな印象のエキナセア・プルプレア‘ラズマタズ’。草丈80cm前後。 美しい緋色のエキナセア・プルプレア‘エキセントリック’。ポンポンのような花心に細い花びらが個性的。草丈60cm前後。 白から淡いグリーンのグラデーションが美しいエキナセア・プルプレア‘グリーン・ジュエル’。草丈50cm前後。 エキナセアと夏の草花の素敵なコンビネーション エキナセアは花の少なくなる夏に元気に咲いてくれるほか、寒さにも強く容易に冬を越して年々株が太ります。単体だけでもカラフルな色の塊をつくってくれますが、同じ時期に咲くさまざまな夏の花と合わせると、より面白い景色になります。例えば、上の写真はアプリコットカラーのエキナセアと同系色のアキレアの組み合わせ。アキレアのツブツブ状の群花の中から突き出すように咲く、エキナセアのフォルムがより際立って印象的です。 赤紫色のストライプが美しい大きな葉はカンナ。カンナも真夏に咲く宿根草で、エキナセアとの相性はバッチリ。黒っぽい葉がスクリーンのような役目を果たし、エキナセアの細い花びらを浮き立たせて見せてくれます。色合いもよく似合いますね。 白、オレンジ、ピンク、黄色。色とりどりのエキナセアを咲かせた賑やかな組み合わせも、ゴールドのふわふわのグラスの中から咲かせると、とってもおしゃれ。ふわふわのグラスはイネ科のスティパ・テヌイッシマ。ちょうどエキナセアと同じくらいの草丈になり、風になびく様子が涼しげで、夕日に輝くさまが美しい名脇役です。 モコモコとした素材感が共通点のエキナセア・プルプレア‘ミルクシェーキ’とアガスターシェ。アガスターシェはシソ科の宿根草で、暑さにとても強く初夏から晩秋まで咲き続けてくれます。エキナセアと他の植物を組み合わせる時は、エキナセアがユニークな花姿をしているので、フォルムの違いを意識して組み合わせるとうまくいきそうです。 育て方のコツ 春か秋に、日当たりの良い場所に元肥を施して花苗を定植します。鉢植えの場合は月1回くらいのペースで液肥を与えるとよいでしょう。花がらはこまめに切り取ります。花がらをつけたままにすると美観上もあまりよくありませんし、タネができると花が咲かなくなるので、長く花を楽しむためには大切な作業です。開花期間が一通り終わったら、株元からバッサリ切ります。 3年以上経ると株が太ってきて中心が蒸れることがあります。中心の葉が黄色くなるようであれば、株分けをしましょう。 日当たりがよく、水切れしなければ栽培にほとんど苦労しないとても丈夫な宿根草です。一度植えれば何年も楽しめるので、ぜひ夏の庭の彩りに取り入れてみてくださいね。
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観葉・インドアグリーン

ゴムの木って育てるの難しい? ゴムの木育て方入門!
ゴムの木とは ゴムの木は、クワ科フィカス属に分類される植物の総称です。 観葉植物として一般に「ゴムの木」と呼ばれるのは、インドゴムノキFicus elastica の園芸品種であるデコラゴムノキFicus elastica 'Decora'を指す場合が多いです。 観葉植物売り場に行くと「ベンジャミン」という樹木が売られていることがありますが、これもフィカスの一種Ficus benjaminaです。 ゴムの木と呼ばれるフィカス属は非常に多様な仲間で、世界中におよそ800もの種類が存在するといわれています。 果物として馴染みのあるイチジクもフィカス属で、ゴムの木の仲間です。 ゴムの木の特徴 日本では園芸植物として見られるゴムの木ですが、野生では熱帯地域の広範囲に分布しています。 現地では高さが約30mにまで成長し、幹から根が生える、「気根」をたくさん出します。 また、観葉植物としてのゴムの木にもさまざまな種類があり、定番となっている大葉タイプのデコラゴムノキのほか、葉が細長いショウナンゴムノキ、葉がくるくると丸まっている‘バロック’など、非常に多様な種類・品種が流通しています。 ゴムの木は名前の通り、天然ゴムの原料となる植物で、白い樹液からゴムが作られます。 ラテックスアレルギーを持っている方は、ゴムの木の樹液に触れるとアレルギー反応を起こす場合があるので、育てる際は取り扱いに注意が必要です。 ゴムの木から出る樹液の注意点 前項でもお話しした通り、ラテックスアレルギーのある方は、ゴムの木の樹液に対しアレルギー反応を起こす場合がありますが、取り扱いに注意すれば過剰に恐れる必要はありません。 ラテックスアレルギーのある方はもちろんですが、特にアレルギーのない方も、剪定や植え替えなどで植物が傷つき樹液に触れる可能性がある場合は、ビニール手袋などで手を保護してから作業するようにしましょう。 ゴムの木を育てる環境 ここまではゴムの木という植物そのものの基本情報をお伝えしました。 種類が多く魅力的なゴムの木ですが、ここからは育てる環境について詳しく解説します。 ゴムの木を育てる場所 ゴムの木は、日当たりのよい場所を好みます。 屋内で育てる場合は南側の窓辺など、日当たりのよい場所に置きましょう。 光の弱い場所にも適応できる耐陰性も持ちますが、本来は明るい場所を好む植物ですので、光の弱い屋内では徒長や根腐れを起こすこともあるので注意が必要です。 屋外で育てるときは、買ってきたばかりの株や長期間屋内で育てていたゴムの木をいきなり屋外に出すと、春や夏の強い日差しに負けて葉焼けを起こす場合があります。 いきなり直射日光に当てず、軒下の明るめの日陰などで日光に慣らしてから日なたに出すようにしましょう。 ゴムの木が育つ温度 ゴムの木は温暖な地域の植物です。 暖かい地域で霜にあたらないようであれば屋外で越冬することもできますが、観葉植物として育てる場合は、最低気温が10℃を下回るようになったら屋内に取り込むようにしましょう。 春頃になり、また暖かくなれば屋外で育てることもできます。 ゴムの木を育てる土 ゴムの木は、水はけのよい土を好む植物です。一般的に「観葉植物用の土」として販売されている土でも育てることができます。または、多肉植物用の土に腐葉土を少量混ぜ込んだものや、赤玉土と鹿沼土を混ぜたものでも育てられます。 水はけの悪い土に植えてしまうと根腐れの原因になるので、土はなるべく水はけのよいものにし、水やりの回数を調節することで株が乾燥しすぎないように管理しましょう。 用土に腐葉土などを入れると土壌環境がよくなりますが、キノコバエなどの虫の発生の原因になることがあります。 虫が気になるようであれば、赤玉土のみ、あるいは赤玉土と鹿沼土を同量混ぜたものなど、有機質を含まない用土で育てることもできます。こうした用土には肥料分がないので、定期的に肥料を与える必要があります。 ゴムの木を育てる時のポイント 前項ではゴムの木を育てる環境についてご紹介しました。ここからは、水やりや剪定などゴムの木を育てる時のポイントについて詳しく説明します。 水やり ゴムの木を育てるときに、水やりは重要なポイントです。夏の生長期には土の表面が乾燥したら水やりをします。反対に生長のスピードが遅くなる冬場には、水やりの頻度を減らします。 目安として、表面の土が乾燥してから2~3日経った頃に水やりを行います。屋外で水はけのよい土を使っている場合は、毎日水やりしても大丈夫です。 水やりをしすぎると根腐れの原因となるので、乾燥気味に育てましょう。 肥料 ゴムの木に肥料を与える際は、植え付け前の土に緩効性肥料を少量混ぜ込んでおくか、植えた後に緩効性肥料を施すにします。 また、夏の成長期には規定倍率に薄めた液体肥料を10日に1回ほどの頻度で水やりの代わりに与えるとよいでしょう。 しかし、肥料を与えすぎると株が細長く伸びてしまう「徒長(とちょう)」の原因となります。肥料はあくまでも、ゴムの木が自身の力で成長する時のサポートとして用いる程度にしましょう。 ゴムの木の植え付け ゴムの木の植え付けは、3~9月の暖かい時期に行うのがおすすめです。 真夏に植え付け・植え替えを行うと傷む原因となるので注意。夏に植え付け・植え替えを行う場合は、35℃以上の猛暑日は避けるようにしましょう。 植え付ける時にゴムの木の苗に根が出ていない場合は、根が張るまでは常に土が湿っているようにします。 植え替え 買ってきたばかりのゴムの木や、植え付けてから1~2年経ったゴムの木は、鉢の中で根詰まりを起こしている場合があります。 根詰まりを起こしていると根が水を吸えなくなり、根腐れにつながります。また、根が張りすぎていると土が乾きやすくなり、水切れで枯らす原因ともなります。 もともと植わっていた鉢にそのまま植え替える時は、根鉢を軽くくずして根を全体の2/3ほど切り、新しい土を加えて植え直します。 大きな鉢に植え替える場合は、鉢の直径を3cmほど大きくする程度にとどめます。 植え替え時に大きすぎる鉢に植え込んでしまうと、根が水を吸う量と土に含まれる水の量とのバランスが崩れ、土が常に湿っている状態になって根腐れを起こしてしまうからです。 剪定 ゴムの木が育ってきたら剪定をします。剪定は非常にシンプルで、切りたい部分を切るだけです。 枝の途中で切ってしまうと切り口が目立つので、枝のつけ根や分岐部で切ると自然な仕上がりになります。 切り口から出る樹液には直接触れないよう、ビニール手袋などで手を保護して作業しましょう。もし樹液に触れてしまった場合は、すぐに水で洗い流してください。 剪定した切り口から樹液が出たままにしておくと、床を汚してしまうことがあります。 切り口には縦横3cm程度にちぎったティッシュペーパーをくっつけておくと、樹液がしたたり落ちるのを防ぐことができます。 剪定した枝は挿し木をして、新たな株を増やすことも可能です。 ゴムの木の夏越し・冬越し 夏の高温期は、日中に水やりをすると土の中が高温多湿になって根が傷むことがあります。 朝のうちに水やりをして、正午頃までにほどよく水が抜けるようにするか、夕方以降に水やりをするとよいでしょう。 また夏には活力剤を1,000倍に希釈して、水やりのときに2~3回に1度のペースで与えると、夏バテを防止できます。 寒くなったら、紅葉が始まる頃を目安に室内に取り込んで暖かい場所で育てるようにします。 育てている地域が暖地で霜に当たらなければ、屋外越冬も可能です。 基本の育て方を覚えよう! この記事では、ゴムの木の基本的な情報から詳しい育て方まで説明しました。ゴムの木を育てるには意外と細かい部分に気を配る必要がありますが、基本的な育て方に慣れてしまえば難しくはありません。観葉植物としても人気の高いゴムの木を、これを機に育ててみてはいかがでしょうか? Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) Ashley-Belle Burns 2) Felix Hobruecker 4) Daimond Shutter 5) Zapylaieva Hanna 6) Anan_R 7) Alicja Graczyk 8) funnyangel 9) ilona.shorokhova 10) Tatiana Foxy 11)vladdon 12)Switlana Sonyashna 13) Anastasiia Lieonova 14) Supaleka_P 15) Tanya49 16)Ann Bulashenko /Shutterstock.com
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土作り

【保存版】赤玉土とは? 特徴や使い方、鹿沼土との違いまで徹底解説します
赤玉土について知ろう 赤玉土は、ガーデニングをする際に最もよく使われる土です。 その特徴を知っておきましょう。 赤玉土ってどんなもの? 赤玉土は、いわゆる「関東ローム層」と呼ばれる地層からとれる土のことです。 関東ローム層は関東平野一帯に見られる地層で、栃木県にある男体山から噴出した火山灰が長年降り積もってできたものです。やや赤みがかった色をしていることから、赤土とも呼ばれます。これを掘り出して乾燥させたり砕いたりして、粒状にしたのが赤玉土です。 地中に長年堆積していたため清潔で、病原菌の心配もほぼないことから使い勝手がよく、ガーデニングでよく利用されます。また、肥料分を含まないので、どのくらい肥料を効かせるかを自分でコントロールできるのもよいところです。 一般的に園芸用土は比重が0.4〜0.6程度が適正といわれますが、赤玉土の重さは約0.8なので、やや重い土といえます。 園芸用土は植物を支える役割もあり、あまりに軽い用土に植え付けると株が不安定になったり倒れやすくなりますが、逆に重すぎる土でも扱いにくくなってしまいます。赤玉土は比較的重い土なので、このあとで説明するように、腐葉土や植物性堆肥などの有機物を混ぜむと、バランスのよい培養土になります。 赤玉土のpHは5~6前後の弱酸性。植物の多くは弱酸性の土を好むため、赤玉土を基本用土にすると、いろいろな植物に使えて便利です。 肥料もちもよく、さまざまな環境の変化を緩やかにする働きもあるため、植物がよく育つ、扱いやすい土として利用されています。 赤玉土の成分 赤玉土の主な成分は、ケイ酸とアルミニウム、鉄です。 この中で問題になるのが、アルミニウムです。アルミニウムは肥料成分であるリン酸と結びつきやすく、リン酸肥料を赤土にまいても、植物が利用できるのは、そのうち20%程度になってしまうのです。 リン酸は肥料の三大要素の一つで、組織ができ始めるときのエネルギーの材料になるため、不足すると新しい根や芽、花や果実の発生、発達が悪くなってしまいます。 あとで詳しく説明しますが、植物性堆肥や家畜糞の堆肥、粘土鉱物などを混ぜ込むことで、アルミニウムに吸着されたリン酸を、植物が利用できるようになります。 例えば、植物性堆肥に含まれる腐植酸は、アルミや鉄とリン酸が結合するのを防いでくれます。また、ゼオライトや珪酸塩白土などの粘土鉱物は、リン酸と結びつくことで、植物が利用しやすいリン酸カルシウムの状態になります。 赤玉土の特徴・効果 赤玉土自体は肥料分をほとんど含みませんが、植物を育てる上で重要な性質をいくつか持っています。 ・通気性 粒状になっているため、用土の中に空間ができ、根の周りに空気が供給されやすくなります。 根は土の中で呼吸しているため、酸素が必要になります。あまり粘土質の強い土だと植物が育ちにくいのは、根が吸うことができる酸素がないためです。 赤玉土は粒になっており、根の周りに酸素を供給することができます。根が呼吸すると二酸化炭素が排出されますが、たっぷりと水やりをすることで根の周りの空気が入れ替わり、酸素を供給することができます。 赤玉土からはみじんと呼ばれる細かな土の粉が出て、これが粒の間に目詰まりを起こすことがあります。あらかじめ目の細かいふるいでみじんをふるい分けておくことで、より通気性、排水性をよくすることができます。 ・排水性 通気性同様、粒の間を水がさっと抜けるので、排水性がよいのも赤玉土のよいところです。赤玉土は、いわゆる「水はけのよい土」といえます。水はけがよいと根の周りに酸素が多く供給され、十分に呼吸できるので、根の張りがよくなります。 また、常に水浸しのままだと「根腐れ」を起こすことがあります。あらかじめ細かな土の粉をふるい分けておくことで、そうした弊害を避け、排水性をより高めることができます。 ・保水性 水はけがよいと同時に、適度に水気を保つことができるのも赤玉土のよいところ。水は赤玉土の粒の間をサッと抜けていきますが、一粒一粒は水を吸うため、根が乾ききってしまうのを防ぐことができます。 赤玉土を用土として使うときには腐葉土などを混ぜますが、腐葉土や堆肥などの有機質を加えると、さらに保水性が高まります。 乾燥に強い植物や、根の周りが湿りすぎているのを嫌う多肉植物などを育てる場合には、軽石や川砂など、保水性が低い用土を加えることで、水もちを調整することができます。 ・保肥性 保肥性とは肥料分を用土にとどめておく力のことで、この能力が高い土のことを「肥料もちがいい」といいます。 土の中の肥料分は、ほかの物質や用土にイオンの力でくっついています。赤玉土は肥料分を引き寄せる力が強いので、せっかく与えた肥料が水で流れにくく、土の中に保持されます。 こうした特徴のほか、赤玉土事態には肥料分がないため菌が少なく、病気が発生しにくいのもメリットです。このメリットを生かして、切り口から病原菌が入りやすい挿し木の用土としても使われます。 赤玉土と鹿沼土の違いを知ろう 鹿沼土も赤玉土(赤土)と同様、火山からの噴出物が堆積してできた土で、ガーデニングでよく使われます。いずれも清潔な無機質の土で、肥料分を含みません。園芸用土として販売されているものは粒状で、保水性と通気性がいいのも共通点です。 赤玉土はpH6程度の弱酸性で、多くの植物の栽培に適しています。また、保水性と排水性に特に優れているため、さまざまな植物を育てやすい性質を持っています。一方で比較的潰れやすく、潰れて粉状になると目詰まりを起こして、排水性や通気性が悪くなってしまいます。 しかし、使う前に粉状の土をふるい分けて取り除いたり、植物を植え付けたときにたっぷりと何度も水を与えて、みじんを流すことで、ある程度対処できます。また、高温で赤玉土を焼いて硬度を高めた硬質赤玉土、焼き赤玉土などを使えば、粉が出にくいでしょう。 鹿沼土は赤玉土よりもやや酸性で、pHは4〜5程度です。赤玉土同様、通気性と排水性に優れます。比較的粒が潰れにくいので、排水性が落ちにくいという特徴があります。また、水を含んだ時と乾いた時で色が変わるので、土の乾き具合を判別しやすいのもメリットです。 酸性の用土なので、ツツジやサツキ、ブルーベリーのような酸性土壌を好む植物の栽培や、メダカの飼育に向いています。逆に、ヨーロッパ原産のハーブ類など、あまり酸性土壌を好まない植物の栽培には向きません。 このように赤玉土は多くの植物が好む弱酸性で、鹿沼土は酸性の用土です。 そのため赤玉土のほうが使える植物の幅が広く、一般的なガーデニングでは利用頻度が高い用土です。鹿沼土は酸性の土壌を好む植物には、うってつけの用土といえます。 双方の欠点を補うために、混ぜて使うこともあります。 赤玉土の種類と選び方 赤玉土はホームセンターなどでは粒の大きさや硬さで分けられて販売されています。性質によって適した使い道があるので、それぞれの用途を覚えておくとよいでしょう。 粒の大きさ 赤玉土は、掘り上げた赤土を乾燥させた後に、粒の大きさごとにふるい分けたものが販売されています。 粒の大きさは1mm程度から2cm程度までさまざまですが、「大粒」「小粒」などの表示には明確な基準はなく、メーカーや販売者によって呼び名が違うこともあります。 赤玉土は粒が大きいほど水はけがよくなり、乾きやすくなります。逆に、粒が小さいと水もちがよくなります。 赤玉土は使っているうちにみじんとなって流れ出したり、砕けたりします。そのため植え替えの際に土をほぐし、粒の大きさごとにふるい分けたり、粉みじんを取り除く必要があります。 粒の大きさごとの大まかな特徴や用途は以下のようになります。 大粒 直径1cm以上の粒。 大粒のみを使うと粒の間の空間が大きくなり、水の滞留が少なく、根が乾きやすくなります。鉢底石の代わりに使うと、水はけをよくすることができます。庭であれば、庭土に混ぜ込んでもよいでしょう。 中粒 直径7mm〜1cm程度の粒。 最も利用範囲が広い大きさです。小さな鉢植えであれば、鉢底石の代わりに使うこともできます。適度に水もちのよい粒です。 小粒 直径5〜7mm程度の粒。 3〜5号程度の鉢で使いやすい大きさです。水やりをするとサッと水が抜けますが、粒の間に多少水が残りやすいので、水もちはよいです。 極小粒 直径2〜5mm程度の粒。 庭に使うにはやや小さすぎ、鉢植えでの利用に適した大きさです。水もちがよく、小粒と混ぜて使ってもよいでしょう。 細粒 直径2mm以下の粒。 水もちはよいですが、長く湿った状態になるのを嫌う植物には向きません。テラリウムの用土や3号以下の小さな鉢植えに向きます。また、芝の目土として使うこともできます。 粒の硬さ 一般的な赤玉土よりも少々値段は高くなりますが、「硬質赤玉土」などの商品名で売られているものがあります。 これは赤玉土を600℃から900℃の高温で焼き固め、硬度を高くした土のことです。 硬質赤玉土という名前のほか、焼き赤玉土、超硬質赤玉土、上質赤玉土などの商品名で売られていることもあります 焼き固められているため粒が潰れにくく、みじんも出にくいという特徴があります。赤玉土はみじんが出ることで目詰まりを起こし、排水性や通気性が悪くなることがありますが、硬質赤玉土はこうしたことが起きにくいというメリットがあります。 硬質赤玉土は鉢植えで利用した際にメリットが大きいといえます。盆栽や多肉植物のマニアに好まれる傾向がありますが、一般的な草花であっても使い勝手のよい用土です。 赤玉土の使い方 ここでは、赤玉土の基本的な使い方を用途別にご紹介します。 基本用土として 一般的な植物を栽培するための用土を作るときベースとして最もよく使われます。使用する赤玉土は小粒がおすすめですが、鉢が大きい場合、また根が太い植物に使う場合は中粒など、やや大きめの粒を使ってもよいでしょう。 最もシンプルな使用方法は赤玉土7:腐葉土3を混ぜ合わせること。 この用土に、緩効性の化成肥料や有機質肥料を適量混ぜ込んでおくと、多くの植物栽培に使える万能用土となります。赤玉土自体に肥料分は含まれていないので、用土を作る際に適宜肥料を加えたり、植えつけ後に固形肥料や液体肥料を追肥するようにしましょう。 多肉植物を育てるのであれば赤玉土(小粒)6:腐葉土3:バーミキュライト1などの配合がよいでしょう。 土の乾きが早すぎるようであれば赤玉土の割合を増やし、土がなかなか乾かないようであれば1割程度軽石を加えてもよいでしょう。多肉植物は株分けや葉挿しで増えやすいので、あらかじめ大きな容器に多肉植物用の培養土を作り置きしておくのもおすすめです。 鉢底石として 鉢に植物を植えるときには、水はけをよくするために鉢底に大粒の軽石などを入れることがありますが、これを鉢底石といいます。大粒の赤玉土を鉢底石にすると、植え替えの際により分けなくてよいというメリットがあります。 しかし、何年も植えっぱなしにしておくと、鉢土のみじんと鉢底石にした赤玉土が塊になって、鉢底穴を塞いでしまうことがあります。こうなると水はけが悪くなるので、早めに植え替えをする必要があります。 挿し芽・挿し木用の土として 植物を増やす方法として挿し芽や挿し木がありますが、普通の培養土だと挿し穂が枯れてしまい、うまくいかないことがあります。 これは、培養土に含まれている肥料分を餌にする雑菌が増え、挿し穂を傷めてしまうためです。 こうしたことを避けるには、挿し木や挿し芽をする際に、肥料分が入っていない土を使う必要があります。その点、赤玉土は肥料分を含んでいないので、挿し木・挿し芽に向いている用土だといえます。硬質赤玉土など、熱処理してあるものであれば、より清潔です。 ホームセンターなどでは挿し木用の土が売られていますが、少量しか挿し木しないのであれば持て余してしまいます。 赤玉土のストックがあれば、挿し木に使ってみてはどうでしょうか。 水もちのよい極小粒〜小粒がおすすめです。 金魚やメダカの飼育用として 一般的に赤玉土は園芸用の土として売られていますが、金魚やメダカの飼育にも使うことができます。弱酸性の赤玉土を使えば、水質もやや酸性に傾いて、緑色のフワフワした藻が発生しにくくなるメリットがあります。また、水も濁りにくくなります。 袋から出した赤玉土をそのまま使うとみじんが舞い上がってなかなか水が透明になりません。軽くふるってみじんを抜いたら、たっぷりの水をかけて土を洗ってから水槽に入れましょう。 赤玉土は底から2cm程度入れるのが適量ですが、水草を植える場合は5cm程度と、やや多めに入れます。 赤玉土を活用してガーデニングを楽しもう! この記事では、赤玉土の性質や活用方法についてご紹介してきましたが、赤玉土がガーデニングでどれだけ頼れる資材かお分かりいただけたでしょうか? 手に入りやすい赤玉土を使いこなして、毎日のガーデニングをさらに楽しんでください。 Photo/ 2) Ratthaphong Ekariyasap 5) Maria Sbytova 7) milart 8) GalapagosPhoto 9) optimarc 10) stephenkirsh 11)SutidaS 12)Evgenyrychko 13) Floki 14) yuri-ss 15) Alexander Raths /Shutterstock.com





















