バラを育ててみたいけど、何からはじめていいかわからない初心者さんへ。バラをネット通販で取り寄せてから、春に花が咲いてから初めて迎える夏。花後のお世話のプロセスを、ていねいに解説します。
「バラって本当にきれいで憧れの花。わたしも育ててみたいけれど、わからないことだらけで尻込みしちゃう」。そんな人たちに声を大にして伝えたい「人生は一度きり! バラを育ててみようよ」。今、自宅の庭で何種類もバラを育てているベテランマダムだって、最初は一株のバラからスタートしています。そうしてバラに魅了されて、いつしかバラ色の人生を歩んでいるんですよ。さあ、あなたのバラを育てる初めの一歩をお手伝いしましょう。
写真は四季咲き〜返り咲き性のつるバラ‘コーネリア’。5月の中旬に一番花が咲き終わりました。鉢を大きく植え替えて1カ月も経つと株が落ち着き、8月上旬には二番花が楽しめます。真夏に咲く花は、春と比べて少し小ぶりですが、再び咲く姿にうれしくなります。夏は株に負担がかからないように、房咲きの花が半分くらい開き始めたら、房ごと切って部屋に飾るとよいでしょう。ちなみに、完全なつぼみのままで切ってしまうと、花瓶に挿しても開花しないことがあります。
左は、6月中旬に大きめの鉢へ植え込んだ直後。右は、8月上旬。成長したことは一目瞭然ですね。鉢の左側に植え込んだのは、樹高2mになるつるバラの‘コーネリア’。1本1mを越すつるが伸びてきました。少しつるが伸び始めていたため、オベリスクに添わせて植えたのは‘紫玉(しぎょく)’です。図鑑によると樹高1.5×1.2mになる半つるバラです。
日に向かってつるが随分と伸びました。この長く伸びたつるのことを「シュート」と呼び、来年の花数アップに貢献してくれる大切な枝です。
シュートは自然と日を求めて伸びていきます。冬までは、伸びるに任せておきましょう。でも、ベランダでは台風の強風などでつるが傷むので、誘引紐やクリップで少し支えをしてあげましょう。
つるを支える方法の一つとして、誘引紐で2〜3本のつるを軽く束ねて、オベリスクに固定します。
オベリスクなどのような支えがないのにシュートが伸びてきたら、支柱をそばに立ててクリップや誘引紐で軽く固定しましょう。この段階でしっかりした誘引場所がなくても大丈夫。仮の支柱でつるの伸び具合の様子を見て、冬までにオベリスクなどを用意するとよいでしょう。
夏の水切れは株のダメージが大きいので、水切れしないように毎日朝夕しっかりジョウロで水やりを忘れずに。水やりをしながら、株の様子を見て、枯葉があったら取り除きます。真夏は日が当たっている日中に水をやると、熱せられた鉢の中で水はお湯になり、根にダメージを与えてしまいます。夕方以降、鉢の中にこもった熱をクールダウンさせるためにも、鉢底から水が流れ出るのを確認できるまでたっぷり水をやると、暑いベランダでも調子よく育ちます。
Credit
写真&文 / 3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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