スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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ワレモコウを育てたい! ワレモコウの楽しみ方や育て方のポイント
ワレモコウとは? 特徴や花言葉 ワレモコウは昔から親しまれてきた秋の花、といってもピンとこない方もいるかもしれませんね。ここでは、ワレモコウの特徴や名前の由来・花言葉などについてご紹介します。 ワレモコウの特徴! ワレモコウは「有限花序」 Greens and Blues/Shutterstock.com ワレモコウは、バラ科ワレモコウ属の落葉性多年草で、原産地はユーラシアの温帯から亜熱帯、北米大陸北西部〜西部。日本でも古くから自生してきた、お馴染みの山野草です。耐寒性、耐暑性に優れ、植えたまま放任しても越年する、強い生命力を持っています。草丈は20〜80cmで、草丈が低くまとまるものもあれば、支柱が必要なくらいに伸びるものもあり、種類によって幅があります。 ワレモコウの開花期は7〜10月で、花色は赤茶色。花茎をすらりと立ち上げて、頂部に1〜2cmの卵形の穂状花序ができます。花は穂の先から咲き始めて「有限花序」を形成。花に見える部分は萼で、じつは花自体はほとんど退化しています。 名前の由来や花言葉 Flower_Garden/Shutterstock.com ワレモコウは、漢字で「吾亦紅」「吾木香」「我毛紅」などと書きます。語源は諸説ありますが、決定打となるものは特定されていません。学名はSanguisorba officinalis(サンギソルバ・オフィシナリス)で、サンギソルバは「血を吸う」、オフィシナリスは「薬用の」という意味。古くから薬草として利用されてきたことがうかがわれます。 ワレモコウの花言葉は、「変化」「移りゆく日々」「愛慕」「もの思い」「明日への期待」「あこがれ」「移ろい」など。ワレモコウの花が上から順に咲き移ろいゆくことからイメージされたようです。 薬草でもある sar14ev/Shutterstock.com 前項で、ワレモコウの学名Sanguisorba officinalisには、「血を吸う」「薬草」という意味があることをご紹介したように、根に止血や下痢止めの効果があるとされ、古くから薬草として利用されてきました。 ワレモコウの楽しみ方 Nancy J. Ondra/Shutterstock.com ワレモコウは、茎が細くて少しの風にもゆらゆらと揺れる繊細な佇まいが魅力。野趣感のある咲き姿は、ナチュラルガーデンや雑木の庭、和の庭などで本領を発揮します。花壇では、草丈に合わせて前段や中段に入れるとよいでしょう。秋の花をまとめた寄せ植えに利用しても素敵です。 また、秋を代表する花ですから、インテリアに飾って秋色を演出するのもいいですね。風通しのよい場所で逆さに吊しておけばドライフラワーになるので、長く飾って楽しむこともできます。 ワレモコウの種類 Anatoliy Berislavskiy/Shutterstock.com ワレモコウの原産地は広範囲にわたっていることからも分かるように、さまざまな種類が確認されています。ここでは、主に日本で出回っている種類についてご紹介しましょう。 ナガボノワレモコウ 日本に古くから自生してきたワレモコウで、草丈は80〜120cmほど。9〜11月に開花し、花色は赤茶のほか、白もあります。花が2〜7cmと細長いのが特徴。やや湿り気のある環境を好みます。茶花としても人気。 タンナワレモコウ 草丈が15〜30cmと小さいのが特徴で、コンテナ栽培や寄せ植えなどに向いています。日当たりのよい場所を好みますが、乾燥に弱いので水切れに注意が必要。葉に白い斑が入る品種も出回っています。 サラダバーネット 別名はオランダワレモコウといい、ワレモコウの近縁種です。原産地は地中海沿岸で、乾燥した気候を好みます。草丈は20〜50cmで、開花期は5〜6月。香りのよいハーブの一種で、開花前のやわらかい葉をサラダなどに利用できます。 ワレモコウの見頃 Anatoliy Berislavskiy/Shutterstock.com ワレモコウは多年草に分類され、一度植え付けて環境に馴染めば越年を繰り返し、毎年開花を楽しめるコストパフォーマンスのよい植物です。ライフサイクルは、以下の通りです。3〜4月頃から生育期に入って茎葉を旺盛に伸ばし、開花期は7〜10月頃。冬には生育が止まって地上部は姿を消しますが、枯死したわけではなく休眠して越年。再び春の訪れとともに生育し始める……という繰り返しです。 ワレモコウに適した栽培環境 Sirle Kabanen/Shutterstock.com ワレモコウは基本的には日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。日当たりがよくないと花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が乱れたりするので注意。ただし、葉に斑が入る品種は、夏の直射日光を浴びると葉やけすることがあるので、鉢植えにして朝のみ日が差す東側や半日陰の場所などで管理するとよいでしょう。基本的に暑さ寒さに強く、日本の気候に馴染んで放任してもよく育ちます。水はけ、水もちのよい、有機質に富むふかふかとした土壌を好みます。 土作り blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておくとよいでしょう。特に乾きやすい砂質土壌では、水もちをよくするための土壌改良が必要です。有機質資材を多めに混ぜ込んでおきましょう。土作りを事前に行っておくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 苗の植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com ワレモコウの栽培は、花苗店やホームセンターなどで販売されている苗を入手し、植え付けることからスタートするのが一般的です。苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 苗の植え付け適期は、2〜3月です。ただし、開花株などそれ以外の時期に苗を入手した場合は、早めに植え付けます。 【地植え】 土作りをしておいた場所に苗よりも一回り大きなを穴を掘って植え付けます。苗をポットから出したら根鉢をやや崩して植えましょう。複数の苗を植え付ける場合は、草丈に応じて20〜40cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 多年草のため、数年は植えっぱなしにしてもいいのですが、大株に育って込み合ってきたら掘り上げて植え直し、若返りを図るとよいでしょう。 【鉢植え】 5〜6号鉢に1株を目安に植え付けます。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。ワレモコウの苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出して根鉢を軽く崩して植え付けましょう。水やりの際にあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 ワレモコウは生育が旺盛なので、根詰まりを防ぐために1年に1度は植え替えましょう。植え替えの適期は、休眠中の2〜3月です。1〜2回り大きな鉢を用意して鉢増ししてもいいですし、同じ鉢を用いる場合は根鉢を崩して古い根を整理して植え直します。 ワレモコウの水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになり、株が弱ってしまいます。朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。水やりを忘れてひどく乾燥させると、葉がちりちりになって元には戻らないので注意しましょう。 冬は葉を落として休眠するので、控えめに与える程度にします。 ワレモコウに与える肥料 New Africa/Shutterstock.com 肥料を与える期間は、生育期の4〜10月です。 【地植え】 株の状態を見て、勢いがないようであれば、緩効性化成肥料を株の周囲にまいて、土によく混ぜ込みます。 【鉢植え】 月に1度を目安に、緩効性化成肥料を少量施して株の勢いを保ちます。開花期には、開花を促進させるように配合された液肥に切り替えてもよいでしょう。 ワレモコウの病気・害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 ワレモコウの栽培では、うどんこ病が発生することがあります。 うどんこ病は、多湿で風通しが悪い環境で発生しやすくなります。葉の表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がるので注意。悪化すると光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。発症したら病気の葉を摘み取って処分し、適応する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 ワレモコウに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 ワレモコウの増やし方 D. Kucharski K. Kucharska/Shutterstock.com 【株分け】 ワレモコウは、株分けして増やすことができます。大株に育ったら、株を掘り上げて土を落とし、2〜3芽つけて根を切り分けて植え直せば、その分株の数も増えるというわけです。株分けの適期は2〜3月で、植え替えのタイミングで行うとよいでしょう。 大株に育つと、存在感が大きくなりすぎて持て余してしまうことも。株を小分けにすることで、株が若返って再び勢いよく生育するメリットもあります。 【種まき】 秋に種を採取し、密閉袋に入れて冷蔵庫で保存しておきます。 種まきの適期は、4〜5月です。 黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、1穴当たり1〜2粒ずつ播きます。種が隠れる程度に土を薄くかけ、はす口をつけたジョウロで優しい水流で水やりをしましょう。新聞紙などをかけて乾燥しないように管理し、発芽して双葉が展開したら間引いて1本のみ残します。 発芽したら、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理しましょう。ポットに根が回ってしっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植します。花が咲くのは翌年からです。 美しく咲かせるためのワレモコウの栽培ポイント mihalec/Shutterstock.com 【支柱の設置】 ワレモコウは、茎が華奢で折れやすい特性があります。草丈が高くなる品種を育てる場合は、早めに支柱やリングを設置して茎を誘引し、倒伏を防ぎましょう。支柱は地中深くまで差し込んで、しっかり支えられるようにしておくことが大切です。自力で立つことのできる、草丈の低い種類の場合は不要です。 【切り戻し】 旺盛に生育し、草丈が高くなって草姿が乱れてきたら、6〜7月に草丈の半分くらいまでを目安に全体を刈り込む「切り戻し」をするとよいでしょう。すると再び株が盛り返して勢いよく生育し、開花期には草丈が低くコンパクトにまとまった状態で開花させることができます。ただし、草姿が乱れていない場合には、切り戻さずそのままにしておいてもかまいません。 特徴的な形が可愛い! ワレモコウを自宅で育てよう Anatoliy Berislavskiy/Shutterstock.com 茎葉がやわらかく、少しの風でもゆらゆらと揺れて野趣感あふれる草姿が魅力のワレモコウ。群植すると迫力が出ますし、楚々とした風情を生かして主役の花の引き立て役としても活躍します。ビギナーでも失敗の心配なく育てられるので、ぜひ庭やベランダに取り入れてはいかがでしょうか。
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キキョウ(桔梗)は和風で茶花としても人気の美しい花! 育て方のポイントは?
キキョウ(桔梗)とは 秋の七草として親しまれている桔梗。秋に咲く花としてイメージされがちですが、実際の開花期は初夏から秋にかけてなんです! 改めてどんな花かと問われても言葉に詰まる方が多いのではないでしょうか。ここでは、桔梗の基本情報についてガイドしていきます。 花の特徴 ahmydaria/Shutterstock.com 桔梗は、学名Platycodon grandiflorus、キキョウ科キキョウ属の落葉性多年草です。原産地は日本、東アジア。昔から日本の原野に自生してきたことからも分かるように、暑さ寒さに強く、日本の気候によく馴染み、初心者でも育てやすい花です。いにしえの時代から愛され、万葉集にも歌が残されています。 桔梗は花茎を伸ばした先端に、星形の愛らしい花を咲かせます。開花期は6~10月です。花色は淡い紫、白、淡いピンク、複色があり、清楚な雰囲気。花姿も一重咲き、二重咲き、三重咲き、四重咲きのほか、花弁を多数重ねるものがあります。草丈は20〜150cmで、種類や品種によって幅があります。 花言葉 COULANGES/Shutterstock.com 桔梗の花言葉は、「永遠の愛」「変わらぬ愛」「誠実」「清楚」「従順」「気品」など。いずれも、上品な桔梗の佇まいに由来するものと思われます。 桔梗の種類 Nahhana/Shutterstock.com 桔梗は、昔から愛されてきた花であるがゆえに、古典園芸の頃から品種改良が盛んに行われ、種類も多様です。代表的な園芸品種は、早生種で早くも5月頃から開花を始める‘五月雨’、草丈が低く抑えられた矮性種の‘ポップスター’、二重咲きの‘ハコネホワイト’や‘ハコネブルー’などがあります。 桔梗のライフサイクル Fajar Tri Amboro/Shutterstock.com 桔梗は落葉性多年草に分類されています。4月頃から新芽を出し、旺盛に茎葉を伸ばして生育期に入り、6〜10月に開花。寒さが厳しくなると、地上部を枯らして休眠します。越年して再び春になると新芽を出します。この繰り返しで、一度植え付ければ毎年開花を楽しませてくれる、息の長い植物です。 桔梗の育て方のポイント ここまで、桔梗の基本情報や種類、見頃などについてご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、栽培方法について詳しく解説していきます。 適した環境 ljh images/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりがよくないと花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意。 土壌は、水はけ、水もちがよく、有機質に富んだ状態を好みます。じめじめとした環境を嫌うので、水はけの悪い場所では土壌改良資材を施し、盛り土をして周囲より高くしておくとよいでしょう。 真夏の暑さが苦手なので、西日が強く当たる場所を避け、朝のみ光が差す東側などがベターです。鉢栽培の場合は、風通しのよい涼しい場所で管理しましょう。一方で、冬の寒さには強く、凍結しない場所であれば戸外で越冬できます。凍結の心配がある場合は、腐葉土やバークチップなどでマルチングをして対策しておきます。鉢栽培の場合は、軒下やベランダなど凍結しない場所に移動しましょう。 種まき Vladyslav Lehir/Shutterstock.com 桔梗は、種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 ただし、桔梗の苗は花苗店で容易に手に入ります。手軽に栽培したいなら、苗の植え付けからのスタートがおすすめです。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方も、次項に進んでください。 種まきの適期は、4月上旬頃です。 まず、セルトレイに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れます。中央に植え穴をあけて種を2〜3粒ずつ播き、薄く土をかぶせましょう。最後に浅く水を張った容器に入れて、底から給水させます。これはジョウロなどで上から水やりすると水流によって種が流れ出してしまうことがあるからです。発芽までは明るい半日陰で管理し、乾燥しないように適度に底面から給水させましょう。 発芽後は、日当たりのよい場所で管理します。発芽したら、勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や、葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。本葉が3〜4枚ついたら黒ポットに培養土を入れて植え替えましょう。10日に1度を目安に薄い液肥を与えて育苗し、十分に成長したら花壇や鉢などに植え付けます。 土作り funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。土作りはこのように事前に行うことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 桔梗の植え付け・植え替えの適期は3月か10月ですが、この時期以外でも花苗店で苗を入手できます。購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選んでください。苗を入手したら、すぐに植え付けましょう。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、苗よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢を崩さずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20cmほどの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 2〜3年に1度は掘り上げ、株分けして株を更新し、植え直します。 【鉢植え】 鉢の大きさは、6〜7号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。桔梗の苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出し、根鉢を崩さずに植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 生育旺盛で根詰まりしやすいので、1年に2度は植え替えます。根鉢をくずして古い根を整理し、株分けして植え直します。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。冬は休眠するので、控えめに与えます。また、夕方に水やりすると凍結の原因になるので、気温の高い昼間に行いましょう。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ出すと、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け、植え替えの際に十分に土作りをしていれば、追肥は不要です。 【鉢植え】 花が咲いている時期に、2週間に1度を目安に、開花促進用の液肥を与えます。 花がら摘みと切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【花がら摘み】 桔梗は花つきがよいので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【剪定(切り戻し)】 桔梗は開花期間が長く、ある程度咲きそろった後は、徐々に草姿が乱れてきます。夏には草丈の半分くらいまで切り戻し、風通しよく管理しましょう。すると秋から再び勢いを取り戻して生育し始め、晩秋まで開花を楽しめます。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com 桔梗は、株分け、挿し芽、種まきで増やすことができます。種まきについては前項を参照してください。 【株分け】 桔梗の株分け適期は、休眠後、春の新芽を出す少し前の2〜3月頃です。大株に育っていたら株を掘り上げ、2〜3芽つけて根を切り分けます。切り分けた根を植え直すと、株が若返ってその後の生育がよくなります。株数が増える分、数カ所に場所を分けて植え込んでもいいですね。新しい植え場所に堆肥や腐葉土をすき込んで水はけをよくし、根鉢より一回り大きな穴を掘り、植え直すとよいでしょう。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。たくましいですね! 植物の中には挿し芽ができないものもありますが、桔梗は挿し芽で増やせます。 桔梗の挿し芽の適期は、5〜6月です。新しく伸びた枝を節以上つけて、切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に3カ所の植え穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。十分に育ったら、植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 桔梗がかかりやすい病気は、立ち枯れ病、茎腐病です。 立ち枯れ病は、土壌から感染しやすい病気です。根や地際の茎から発症しやすく、黄色く枯れ込んできて、放置すると茎葉全体が茶色く変色し、やがて立ち枯れてしまいます。多湿の環境で発生しやすい病気です。 茎腐病は、地際から上の茎の部分に茶褐色の病斑が現れて、表面から内部にまで広がります。葉も下から枯れ上がるようになり、やがて枯死する病気です。密植を避けて、風通しよく管理するようにしましょう。病気にかかった株を見つけたら、株を抜き取って周りの土ごと処分してください。 【害虫】 桔梗につきやすい害虫は、アブラムシ、ハダニ、ヨトウムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 ヨトウムシは蛾の幼虫で、夜に活動して葉を食い荒らします。食欲旺盛で、一晩のうちに丸裸にされてしまうことも。葉の裏に卵を産み付けるので、孵化直後の幼齢のうちに退治するのがポイントです。または、植え付け時に、土に混ぜ込んで防除するタイプの殺虫粒剤を利用してもよいでしょう。 桔梗を楽しめる場所 Flower_Garden/Shutterstock.com 自分で栽培するだけでなく、桔梗を楽しめるスポットもありますよ! 京都にある、安倍晴明を祀る「晴明神社」は、約2,000株の桔梗の花が咲き乱れることで知られています。社紋のモチーフであることから、桔梗が植栽されているそうです。見頃は6月中旬から。 京都に建つ「東福寺」も、桔梗の有名なスポットです。敷地内にある塔頭の一つ「天得院」は、通常は非公開ですが、桔梗が開花する時期に合わせて、特別に公開されます。杉苔に覆われる枯山水と桔梗の共演を楽しめます。 京都の「廬山寺」は、源氏物語を執筆した紫式部の邸宅跡とされ、本堂前の「源氏の庭」には、約1,000株の桔梗が植栽されています。 和風な美しさのある桔梗を楽しもう! JenJ_Payless /Shutterstock.com 楚々とした風情に趣があり、古来から日本人に愛されてきた桔梗。日本の野山に自生してきたことから、庭に植えても環境に馴染みやすく、ビギナーにも育てやすい草花の一つです。花が咲いたら、和の器やシンプルなフラワーベースに活けるなど、インテリアとしてもおすすめ。夏から秋までよく咲く桔梗を、ぜひ庭やコンテナなどに植えてみてはいかがでしょうか。
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ビビッドな紫が魅力的なムラサキシキブ! 自宅でキレイに育てるには?
ムラサキシキブとは? 紫色の実が印象的 tamu1500/Shutterstock.com ムラサキシキブは、シソ科ムラサキシキブ属の落葉低木です。原産地は北海道~九州、沖縄、中国、朝鮮半島、台湾など。古くから日本の雑木林や明るい林床などに自生してきた植物で、暑さ寒さに強く庭などに植えて放任しても、よく育ってくれます。 ムラサキシキブのライフサイクルは、以下の通りです。3月下旬頃から新芽を出して生育期に入り、6~7月頃に直径3mmほどの小さなピンク色の花が密に咲きます。9~11月上旬に、艶やかな紫色の果実をたわわにつけます。明るい紫色が目を引き、開花よりも実のほうが観賞価値が高いとされているほどの美しさです。11月下旬になると落葉して休眠しますが、枯れたと判断して抜かないでください。休眠して越冬し、春になれば再び新芽を出してくれます。一度植え付ければ何年も新緑・開花・結実を楽しめる、コストパフォーマンスの高い植物です。 ムラサキシキブの樹高は2~3mで、低木に分類されています。根元から多くの枝を伸ばして放射状に広がる株立ち状の樹形です。細い枝を水平に伸ばしつつしならせて茂るので、風に揺れて柔らかな雰囲気をもたらしてくれます。葉は長さ5~10cmほどの楕円形で、枝に左右対称につく「対生」。葉腋に小さな淡いピンクの花が房状に咲き、3mmほどの紫色の実をつけます。 「コムラサキ」とは違うの? zzz555zzz/Shutterstock.com コムラサキは、クマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木で、ムラサキシキブとは別種とされていますが、園芸店などではこちらもムラサキシキブとして販売されていることが多く、庭木としてもよく見かけます。コムラサキは樹高が1.5~2mで、ムラサキシキブよりはやや小ぶり。地際から細い枝を立ち上げて放射状に伸ばす株立ちの樹形は同じです。ムラサキシキブとコムラサキは見た目が似ているため、混同されることが多く、またムラサキシキブには変種や園芸品種も多いので、「ムラサキシキブの仲間」として広く捉えたほうがよさそうです。 見分け方のポイントは、ムラサキシキブの実は葉脇にまばらにつくのに比べ、コムラサキの実は葉腋からやや離れた場所につき、枝がしなるほど大きさも量も多い傾向にあります。楚々とした野趣感を漂わせるのがムラサキシキブ、庭木の素材として洗練されているのがコムラサキという印象です。庭木としてはどちらかと言えばコムラサキが使われることが多いため、今回の記事でも、どちらもムラサキシキブの仲間としてご紹介します。 その他、ムラサキシキブと似ているもの ムラサキシキブは、変異種が多いのも特徴の一つです。ここでは、ムラサキシキブと似ている樹種をご紹介します。 オオムラサキシキブ ムラサキシキブの変異種で、本州、四国、沖縄に分布し、主に海岸近くに自生しています。樹高は2~3mくらい。葉が大きいのが特徴で、長さ10~20cmの大ぶりで厚みのある葉がつきます。花序も大きめで、実ると華やかです。 ヤブムラサキ 主に宮城県以西の本州、四国、九州の山地に分布しており、朝鮮半島でも自生しています。ムラサキシキブに似ていますが、葉や花などに細かな毛が生えるのが、見分けるポイントです。花は数個単位で咲き、その分実の数も少ないため、ムラサキシキブほどの派手さはなく、野趣感があります。 ムラサキシキブの名前の由来や花言葉 tamu1500/Shutterstock.com ムラサキシキブの名前の由来は、さまざまな説があります。まずは、紫色の実がたくさんつくという意味から名付けられた、「ムラサキシキミ」が訛って、平安時代に活躍した紫式部を連想させたという説。ちなみにシキミとは「敷き実」と書き、実がたくさんなるという意味があります。また一説には、同様にたくさんの実がつくという意味の「茂実(しげみ)」から「ムラサキシゲミ」と名付けられ、それが訛って「ムラサキシキブ」に変化したともいわれています。一方では、江戸時代に植木屋を営む主人が、実の美しさを『源氏物語』を書いた紫式部になぞらえ、命名して売り出したという説もあります。もしそうなら、イメージ戦略として大当たりだったのではないでしょうか。ちなみに江戸時代初期には、「実紫(みむらさき)」「玉紫(たまむらさき)」と呼ばれ、まだムラサキシキブとは呼ばれていなかったようです。 ムラサキシキブの花言葉には「愛され上手」「上品」「聡明」など。紫式部が書いた『源氏物語』に登場する光源氏の君を連想して「愛され上手」「上品」という言葉が与えられたのでしょう。「聡明」は、紫式部の人物伝からとされています。 ムラサキシキブの楽しみ方 kariphoto/Shutterstock.com ムラサキシキブは、樹高2~3mで樹形は株立ちになるので、中高木の足元を彩るのに役立ちます。また、樹高の高い中高木と草花の間をつなぐ役割としても重宝。開花と実の美しさを観賞でき、派手さはないものの彩りを添える名バイプレイヤーとなることでしょう。鉢植えで小作りにして、盆栽仕立てにすることもできます。紫の実を、リースやスワッグなどクラフトに利用しても素敵です。 ムラサキシキブの仲間の育て方 ムラサキシキブは樹木に分類されていますが、低木で小さくまとまるため、それほどメンテナンスの手間はかかりません。ここでは、適した環境の見極め方から植え付け、水やりや施肥、病害虫対策などの日頃の管理、剪定や植え替え、増やし方まで、詳しく解説していきます。 適した環境 zzz555zzz/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい環境を好みます。半日陰の場所でも生育しますが、花つきが悪くなり、実の数も少なくなるので注意を。乾燥がやや苦手で、適度に水はけ・水もちのよい土壌づくりをすることが大切です。極端に乾燥する場所では、根元をバークチップなどで覆うマルチングを施しておくとよいでしょう。 用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 まず一年を通して日当たり、風通しのよい場所を選びましょう。植え付けの2~3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきましょう。こうしてしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた市販の培養土を利用すると手軽です。 植え付け wavebreakmedia/Shutterstock.com ムラサキシキブの植え付け適期は2~3月です。花苗店などで観賞期の株を買い求めた場合は、植えたい場所へ早めに定植します。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。最後に、たっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、8~10号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1~2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2~3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根づいた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、真夏に晴天が続いて乾燥しすぎる場合は水やりをして補いましょう。真夏は昼間に水やりするとすぐお湯状になり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。枝葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。真夏は気温が上がっている昼間に水やりするとすぐにお湯状になり、株が弱ってしまうので、朝夕の涼しい時間帯に行うことが大切です。冬は休眠するので、土の状態を見て控えめに与えましょう。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え】 2月下旬~3月頃、新芽を吹き出す前に有機質肥料を施すと、春からの生育がよくなります。 【鉢植え】 2月下旬~3月頃の新芽を吹き出す前と、花が咲く前の5月頃、実が色づく9月頃に、緩効性化成肥料を施しましょう。 剪定と切り戻し mihalec/Shutterstock.com 剪定の適期は、12~2月です。 この時期は休眠期に当たるため、どこで切ってもかまいません。大きくなりすぎて邪魔になる場合は、樹高の半分くらいまで切り戻してもOK。もっさりと茂って込み合っている状態を解消したい場合は、古い枝や長く伸びすぎている枝、内側に向かって伸びている枝は元から切り取ります。込みすぎている部分は、絡んでいる枝などを切り取り、風通しよくスマートな樹形に整えましょう。 夏・冬越し Mayu Forest/Shutterstock.com 暑さには強い性質ですが、西日が強く当たって熱がこもりやすい場所では、葉を落としてしまうことがあるので注意。冬の寒さにも強く、鉢上げして温室へ移動するなどといった手間は不要です。地植えのままで、または鉢植えを戸外に出したままで越冬します。 植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com 【地植え】 しっかり根付いて順調に生育していれば、植え替えの必要はありません。 【鉢植え】 鉢植えで楽しんでいる場合は、放置していると根詰まりしてくるので、1~2年に1度を目安に植え替えましょう。植え替えの適期は2~3月です。 植え替えの前に、水やりを控えて鉢内の土を乾燥させておきましょう。鉢から株を取り出し、根鉢を少しずつ崩していきます。不要な根を切り取り、1/3くらいまでを目安に根鉢を小さくしましょう。これ以上大きくしたくない場合は同じ鉢を用い、もう少し大きくしたい場合は2回りくらい大きな鉢を用意し、植え替えます。手順は「植え付け」の項目を参考にしてください。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com ムラサキシキブは、挿し木で増やすことができます。挿し木の適期は5月か9月頃です。若くて勢いのある新梢を選び、7~8cmの長さで切り取ります。市販の園芸用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝を挿しておきます。直射日光の当たらない明るい場所で、水切れしないように管理しましょう。発根した根が充実したら、黒ポットなどに植え替えて育成します。大きく育ったら、植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 また、株分けでも増やすことができます。適期は3月下旬~4月頃。株を掘り上げ、3~5芽つけて根を切り分け、植え直します。 ムラサキシキブの実を採取して、種まきして増やすこともできますよ! 9~11月上旬につく果実から種を取り出して、育苗トレイに播きます。種は乾燥に弱いので、採取したらすぐに播くことがポイントです。発芽後、本葉が2~3枚ついたら黒ポットに鉢上げして育苗し、株が充実したら生育期に定植するとよいでしょう。 病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 大変強健な性質で、基本的には病害虫の心配はほとんどありません。 ただし、風通しの悪い場所では、カイガラムシやハダニが発生することがあります。カイガラムシは見つけ次第、ハブラシなどでこすり落として退治を。適応する薬剤を散布して防除してもよいでしょう。 鮮やかな紫の実がキレイ! ムラサキシキブをぜひご自宅に tamu1500/Shutterstock.com 平安時代に『源氏物語』を記した紫式部を連想させるムラサキシキブは、物語の世界観もあってか、貴族文化が花開いた時代の高貴なイメージを想起させてくれます。低木で手入れがしやすく、ライフサイクルも長いので、一度植え付ければ毎年の開花・結実を楽しめます。ぜひ日当たりのよい場所に植え付けて、四季によって表情の変化を見せてくれるムラサキシキブを愛でてはいかがでしょうか。
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シコンノボタンの特徴や育て方のポイント! 主な園芸品種もご紹介
シコンノボタンとは シコンノボタンについて、「よく知らないなぁ」というビギナーさんに向けて、まずは基本情報や特徴などについて、詳しくご紹介します。 基本情報 Foreverhappy/Shutterstock.com シコンノボタンは、ノボタン科シコンノボタン属の常緑低木です。原産地はブラジルで、寒さにやや弱く、暑さに強い性質を持っています。暖地では戸外で越冬できますが、冬に3℃以下になる地域では、鉢に植え替えて暖かく日当たりのよい場所で越冬させてください。冬でも葉を落とさない常緑樹ですが、寒さによって葉をすべて落とすことがあります。しかし、枯れたと判断するには早く、生育期になると再び新芽を出すことがあるので、しばらく様子を見守るとよいでしょう。自然樹高は1〜3mで、比較的管理がしやすいのが特徴です。毎年の切り戻しや強剪定によって、庭の規模に合うサイズに調整して管理できます。 花や葉の特徴 Peter Turner Photography/Shutterstock.com シコンノボタンの開花期は7〜11月。1日で萎んでしまう一日花で一つひとつの花もちは悪いのですが、次々につぼみが上がって、初夏から晩秋まで長く咲き続けるのであまり気になりません。花色はピンク、紫。5弁花で花径7〜11cmと、やや大きめなので、よく目立ちます。ちなみにシコンノボタンは漢字で「紫紺野牡丹」と書き、名前は花色が由来となっています。 シコンノボタンの葉は長さ10cmほどの楕円形で、枝に対になってつきます。枝葉全体にやわらかい産毛があるのが特徴です。 矮化剤に注意 Heinsdorff Jularlak/Shutterstock.com 花鉢として出回っているシコンノボタンは、草丈を抑えるための矮化剤を使用しているケースがあります。入手した年にはそれほど大きくならないものの、翌年には矮化剤の効果がなくなり、一気に大きく成長して、驚くことがあります。当初は草花のようなサイズ感に思えても、本来は低木に分類される植物で大きく成長していくので、適した大きさの鉢に植え替えて管理するようにしましょう。 シコンノボタンの育て方のポイント8つ ここまで、シコンノボタンの基本情報、花や葉の特徴、栽培の注意点などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、適した栽培環境や植え付け、水やりや施肥、気をつけたい病害虫、増やし方など、育て方について詳しく解説します。 栽培に適した環境 rSnapshotPhotos/Shutterstock.com 日当たりと風通しのよい場所を好みます。あまり日当たりがよくない場所では、花つきが悪くなってしまうので注意してください。また、有機質に富んで水はけ・水もちがよく、肥沃な土壌を好みます。 シコンノボタンは、熱帯性植物のため暑さには強い一方で、寒さにはやや弱い性質を持っています。ほとんど凍結することがない暖地であれば戸外で越冬できますが、凍結する寒冷地では鉢栽培にして、季節に応じて適した場所に移動しながら管理するとよいでしょう。また、暑さに強いとはいえ、極度に暑い環境では弱ってしまうので、西日の当たらない場所を選ぶこともポイントです。 土づくり Jurga Jot/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。このように土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の花木用培養土を利用すると手軽です。自身で用土を配合する場合は、赤玉土小粒5、腐葉土3、ピートモス2の割合で混ぜ合わせて用いるとよいでしょう。 植え付け・植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com シコンノボタンの植え付け・植え替えの適期は4〜6月頃です。ただし、植え付け適期以外にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢をくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 地植えの場合は、暖地では植えたままにしてもかまいません。熱帯性の花木のため寒さには弱いので、3℃以下になる地域では鉢に植え替えて、暖かく日当たりがよい場所で越冬させてください。 【鉢植え】 入手した花鉢よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから花木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずして小さくし、新しい培養土を使って植え直しましょう。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に水やりすると、すぐに水がぬるま湯のようになり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に水やりすると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に行いましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に開花期は水を欲しがるので、水切れしないように注意しましょう。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付け時には、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 4〜10月の成育期に、月に1度を目安に、緩効性肥料を株の周囲にばらまき、スコップなどで軽く表土を耕し、土に馴染ませます。株に勢いがないようであれば、液肥を施して様子を見ましょう。 必要な作業・お手入れ mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 終わった花は、適宜摘み取りましょう。花がらをまめに摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 開花期間中は、開花が途切れた枝を2〜3節ほど切り戻すと、わき芽が出て再び花芽が上がってきます。 【剪定】 株姿が乱れてしまい、強く切り戻したい場合は、4月に剪定します。この時期以降に花芽ができ始めるので、タイミングを逃さないようにしてください。深めに切り戻してもよく、再び枝を伸ばして生育し始めます。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com シコンノボタンは、挿し木で増やすことができます。挿し木とは、枝葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。 挿し木の適期は、5〜6月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たりと風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。 注意すべき病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 シコンノボタンはほとんど病気の心配はありませんが、まれにうどんこ病や炭疽病が発生することがあります。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適応する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因の伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので、早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので、被害を見つけたらすぐに除去しましょう。密植すると発病しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理してください。 【害虫】 シコンノボタンに発生しやすい害虫は、アブラムシ、カイガラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2~4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mmほど。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 シコンノボタンの主な園芸品種 wisely/Shutterstock.com シコンノボタンは、品種改良によって栽培しやすい園芸品種がいくつか出回っています。ここでは、人気の品種についてご紹介します。 コートダジュール シコンノボタンを小型に改良した園芸品種で、樹高は2mくらいなので管理がしやすいのが長所です。花のサイズもやや小さいですが、花つきがよく次から次へと開花。花色は濃い青紫色で、開花期には強い存在感を放ちます。 リトルエンジェル 咲き始めは淡い紫色で中央に白がのる花色から、咲き進むと濃いピンクへと変化。開花ステージによって花色が変わるので、1株で数種類あるように見える楽しさがあります。 オータムカーニバル ‘リトルエンジェル’の枝変わり種。花色は同様に淡い紫で中央に白がのり、咲き進むと濃いピンクへと変化していきます。葉の縁に白い斑が入るのが特徴です。 シコンノボタンとノボタンは同じ花? シコンノボタン。Alexandre Laprise/Shutterstock.com ノボタン。Phu Nguyen Quang/Shutterstock.com シコンノボタンとノボタンは混同されがちですが、別の植物です。シコンノボタンはノボタン科シコンノボタン属で原産地がブラジルなのに対し、ノボタンはノボタン科ノボタン属(メラストマ属)で原産地は東南アジアです。ノボタンはピンクの5弁花で、雄しべが黄色いのが見分けるポイント。また、寒さに弱いので沖縄以外にはほとんど流通していません。 シコンノボタンで秋の庭を彩ろう Heinsdorff Jularlak/Shutterstock.com シコンノボタンは一日花で短命ながら、次から次に花を咲かせて長い期間にわたって庭を彩ってくれます。透き通るような青みの強い紫花は魅力的で、一度は育ててみたいと思わせる花木です。暖地では戸外で越冬でき、それ以外の地域でも冬の寒さ対策をしっかりしておけば毎年開花を楽しめるので、ぜひ庭に取り入れてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

シュウカイドウは和風の美しさが魅力の山野草! 特徴や育て方は?
シュウカイドウとは? 江戸時代に日本にもたらされたとされるシュウカイドウ。ここでは、基本情報や特徴、品種などについてご紹介します。 基本情報 karinrin/Shutterstock.com シュウカイドウは、シュウカイドウ科シュウカイドウ属の球根植物です。原産地は中国で、暑さや寒さに強い性質をもっています。名前の由来はカイドウに似た花を秋に咲かせるためで、漢字では「秋海棠」と書きます。草丈は40〜80cmほどで、半日陰でやや湿り気のある土壌を好む性質です。 シュウカイドウは、春から新芽を出して、生育期に入ります。初夏から秋まで開花し、冬になると地上部を枯らして休眠。越年して翌春になると再び新芽を出す……というライフサイクルを繰り返します。環境に合えば、一度植え付けると何年も芽吹きと開花を楽しめる、息の長い植物です。 花や葉の特徴 ikwc_exps/Shutterstock.com シュウカイドウの開花期は7月下旬〜10月中旬で、花色は白、ピンクがあり、日が差すとキラキラと光るラメのような質感が特徴です。葉のわきから花茎を伸ばし、3cm前後の小さな花を多数咲かせます。雄花と雌花があり、雌花には三角錐状の子房があるのが見分けるポイントです。 葉は10〜15cmのハート形で、明るいグリーン。中には葉裏が赤くなるタイプもあります。また、葉のわきにムカゴをつける性質があり、晩秋に採取して植えると春には芽を出します。 シュウカイドウの種類 cery/Shutterstock.com シュウカイドウは基本種のほかに、白い花を咲かせるシロバナシュウカイドウ(白花秋海棠)、葉裏が赤いのが特徴のウラベニシュウカイドウ(裏紅秋海棠)があります。変異の起きにくい植物のためか、園芸品種はあまり出回っていません。 シュウカイドウの育て方のポイント8つ ここまで、シュウカイドウの基本情報や特徴、品種などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、適した栽培環境や植え付け、水やりや施肥、気をつけたい病害虫、増やし方など、育て方について詳しく解説します。 栽培に適した環境 ikwc_exps/Shutterstock.com シュウカイドウは、日差しが強く当たる場所を苦手とし、半日陰で水もちのよい環境を好みます。ただし、あまりに暗い場所では、ヒョロヒョロと間のびした草姿になり、花つきも悪くなるので注意。朝のみ日が差す東側や、落葉樹の足元などチラチラと木漏れ日が差すような場所が向いています。 シュウカイドウは暑さや寒さに強い性質です。関東以西では特に寒さ対策の必要はなく、戸外で越冬できます。 土づくり funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 適度に水はけ・水もちのよい環境を好みます。植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んでよく耕し、腐食質に富んだふかふかの土壌づくりを目指しましょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 植え付け・植え替え Vlyaks/Shutterstock.com シュウカイドウの植え付け・植え替えの適期は、3月下旬〜4月中旬です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、30〜40cmの間隔を取ってください。 庭で育てている場合、環境に合えば植え替える必要はありません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、6〜7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗の根鉢を軽くくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、土がやせてくるので数年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に水やりをすると、すぐに水がぬるま湯のようになり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に水やりをすると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に行うようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。シュウカイドウは乾燥を嫌うので、水切れに注意しましょう。ただし、いつもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬は土が乾燥しづらくなるので、与える頻度を控えめにしつつ、適宜水やりを続けてください。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え】 強健な性質なので、植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。しかし、株の生育に勢いがない場合は、液肥を与えて様子を見てください。 【鉢植え】 元肥として緩効性肥料を施した後は、毎年3月中旬〜4月中旬に緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土に馴染ませておきましょう。株の生育に勢いがない場合は、液肥を与えて様子を見てください。 夏越し・冬越し 【夏越し】 シュウカイドウは半日陰の環境を好み、真夏は特に直射日光にさらされると、葉焼けしたり株が弱ったりします。地植えの場合は、あらかじめ半日陰の環境に植栽することが大切。鉢栽培の場合は、風通しがよく涼しい半日陰の場所に移動して管理しましょう。 【冬越し】 シュウカイドウは、冬になると地上部の茎葉を落として休眠期に入ります。寒さには強いので、地植えの場合でも特に防寒の必要はありません。鉢栽培の場合も戸外で越冬できますが、念のため凍結しない場所で管理するとよいでしょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com シュウカイドウは球根植物ですが、分球して増やすことはできません。しかし、ムカゴの植え付けや挿し芽などで増やすことができます。 【ムカゴの植え付け】 ムカゴと聞くと、ナガイモやジネンジョなどから採れる豆サイズの塊をイメージすることが多いでしょう。ムカゴはこれらの野菜に限らずにできる、植物の栄養繁殖器官の一つです。シュウカイドウも開花後の秋頃、葉のわきにムカゴができます。これを植えると増やすことが可能です。 シュウカイドウのムカゴを触ってみてポロリと採れたら、そのムカゴを黒ポットなどに植え付けます。その際は、深植えせずに薄く覆土する程度にしてください。春になると芽が出て成長し始めます。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、シュウカイドウは挿し芽で増やせます。 挿し芽の適期は、5〜6月か10月頃です。新しく伸びた茎葉を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を半分くらいに切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて乾燥させないように管理し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 注意すべき病害虫 Tomasz Klejdysz/Shutterstock.com 【病気】 シュウカイドウは、ほとんど病気の心配はありませんが、まれに灰色かび病を発症することがあります。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下にて発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病とも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 シュウカイドウは、アザミウマなどの害虫が発生することがあります。 アザミウマは花や葉につき、吸汁する害虫です。スリップスの別名を持っています。体長は1〜2mmほどで大変小さく、緑や茶色、黒の姿をした昆虫で、群生して植物を弱らせるので注意しましょう。針のような器官を葉などに差し込んで吸汁する際にウイルスを媒介するので、二次被害が発生することもあります。被害が進んだ花や葉は傷がついてかすり状になるので、異変に注意してみてください。花がらや枯れ葉、雑草などに潜みやすいので、株まわりを清潔に保っておきます。土に混ぜるタイプの粒剤を利用して防除してもよいでしょう。 シュウカイドウ科の木立性ベゴニアはどんな花? 違いは? シュウカイドウはベゴニアの仲間で、木立性ベゴニアと見た目もよく似ています。しかし、異なる点がいくつかあるので、見分け方についてご紹介します。 木立性ベゴニアの特徴 Peter Turner Photography/Shutterstock.com 木立性ベゴニアは、シュウカイドウ科シュウカイドウ属の多年草です。原産地は世界の熱帯・亜熱帯地域で、寒さに弱い性質を持っています。茎が上方へ真っ直ぐに立って伸びるのが、木立性ベゴニアの特徴です。花茎を伸ばした先に枝分かれして小さな花をびっしりと咲かせる華やかさが魅力。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、複色咲きなどがあり、シュウカイドウと同様に雄花と雌花があります。四季咲き性の品種が多く、冬も10℃以上を保てば、開花を楽しめます。冬越しできる最低温度は7℃くらいです。1mを超える大型の品種もあれば、鉢栽培できるコンパクトな品種もあります。 シュウカイドウと木立性ベゴニアの違い シュウカイドウは、熱帯性植物の木立性ベゴニアと違って、寒さに強いのが異なる点です。また、シュウカイドウは地下に塊茎をもつ球根植物であり、ムカゴで増やすことができますが、木立性ベゴニアには塊茎がなく、ムカゴもできません。 シュウカイドウに似たカイドウはどんな花? シュウカイドウは、カイドウに似た花を秋に咲かせるためにこの名前が付けられたとされています。似ているとされるカイドウとはどんな花でしょうか。それぞれにどんな違いがあるのかを解説していきます。 カイドウの特徴 tamu1500/Shutterstock.com カイドウは、バラ科リンゴ属の落葉低木で、原産地は中国です。栽培適地は北海道南部〜九州で暑さにも寒さにも強く、放任してもよく育ちます。丈夫で育てやすいため、庭木はもちろん盆栽としても古くから親しまれてきました。自然樹高は4mほど。開花期は4月中旬〜5月上旬で、花色は淡いピンクです。花茎を長めに伸ばし、径3〜4cmほどの花が半開状態で下向きに開花。種類によって一重咲き、半八重咲きがあります。大変花つきがよく、木を埋め尽くすように咲いて見応えがあるので、人気の高い花木です。冬にはすっかり葉を落とす落葉樹で、秋には小さな赤い実がつき、紅葉も楽しめます。 シュウカイドウとカイドウの違い シュウカイドウとカイドウは、垂れ下がって咲く花の姿や色が「少し似ているかな」というくらいで、花の形をよく見るとそれほどの類似性はありません。またシュウカイドウは球根植物に分類される草花であり、カイドウが花木に分類されていることからも分かるように、それぞれ属する科や属も異なるため、区別は簡単につけられます。 シュウカイドウで秋の庭を彩ろう Hiyoman/Shutterstock.com 半日陰の環境を好むシュウカイドウは、日当たりに恵まれないシェードガーデンで活躍する草花です。環境に合いさえすれば、放任してもよく育つので、ビギナーにもおすすめ。ぜひ庭やベランダで育てて、しっとりとした花の風情を楽しんではいかがでしょうか。
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一・二年草

ケイトウの特徴や育て方を知ってトサカのような独特の花姿を楽しもう
ケイトウの主な特徴とは ユニークな花姿が目にとまりやすく、真夏の庭のアイキャッチになるケイトウ。ここでは、基本情報や名前の由来、花言葉、特徴などについて解説します。 基本情報 Andi WG/Shutterstock.com ケイトウはヒユ科ケイトウ属(セロシア属)の一年草です。原産地はインド、熱帯アジアで、暑さに強く寒さに弱い性質です。草丈は10〜200cmと大きな幅がありますが、これは矮性種から高性種まで品種が豊富に揃うため。品種によっては支柱が必要となるものや、地植えにするならある程度スペースを必要とするものなどがあるので、苗や種子を購入する際には、サイズ感などをラベルでチェックしておくことをおすすめします。 ケイトウは春夏まきの一年草で、4月下旬〜8月に種子をまいて苗が順調に生育すると、7〜11月に開花します。開花後は冬の寒さに耐えられずに枯死してしまうので、観賞期間は半年ほど。宿根草のように越年して春に再び芽を出すことはないので、株が衰えたら抜き取って整地します。 名前の由来や花言葉 Sanatana/Shutterstock.com ケイトウは、漢字で「鶏頭」と書きます。これは、花のフォルムがニワトリのトサカに似ているためです。英名は「Cockscomb」といい、これも雄鶏のトサカという意味です。 花言葉は、カラフルでユニークな花姿から「おしゃれ」「気取り屋」などがあります。 花の特徴 aimful/Shutterstock.com ケイトウの開花期は、7〜11月で、花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、淡いグリーンなど。花房の先端が平たくなるタイプや扇状に広がるタイプなどフォルムも多様で、選ぶ楽しみがあります。 ケイトウの育て方のポイント8つ ここまで、ケイトウの基本情報や名前の由来、花言葉、特徴などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、植え付けや水やり、施肥、花がら摘みや病害虫対策など、育て方について詳しく解説します。 1.栽培環境 NataliaVo/Shutterstock.com ケイトウは基本的には日当たりと風通しのよい場所を好みます。日当たりの悪い場所では、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が乱れたりするので注意。暑さに強く、日本の気候に馴染んで放任してもよく育ちます。土壌は水はけ・水もちのよいふかふかとした状態を好みます。 2.用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材、緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておくとよいでしょう。このように事前に土づくりをしておくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根の生育がよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 3.植え付け AlenKadr/Shutterstock.com 花苗店でケイトウの苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 苗の植え付け適期は、6月下旬〜7月中旬です。ただし、開花株などそれ以外の時期に苗を入手した場合は、早めに植えたい場所に植え付けます。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。ケイトウの苗をポットから出したら、根鉢をくずさずに植え付けるのがポイントです。複数の苗を植え付ける場合は、草丈に応じて15〜30cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 5〜6号鉢に1株を目安に植え付けます。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢をくずさずに植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 4.水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に水やりをすると、すぐに水がぬるま湯のようになり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、常にじめじめと湿った状態にすると根腐れの原因になるので禁物です。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 5.肥料 Singkham/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥は不要です。ただし、株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見ましょう。 【鉢植え】 苗の植え付け後、つぼみが見えるまでは10日に1度を目安に液肥を与えます。 6.日常のお手入れ mihalec/Shutterstock.com 【摘心】 ケイトウは自然に分枝してこんもりとした株姿になりますが、幼苗のうちに茎の先端を切り取る「摘心」をしておくと、より分枝して茂り、株張りがよくなります。 【花がら摘み】 ケイトウは次々に花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【支柱の設置】 草丈が高くなる高性種を栽培する場合は、早めに支柱を設置して麻ひもまたは園芸用のビニールタイで誘引しておくと、強風による倒伏を防ぐことができます。 7.注意すべき病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 ケイトウの栽培で発症しやすい病気は、立ち枯れ病、灰色かび病などです。 立ち枯れ病は、根や地際の茎から感染する病気で、だんだん生育が悪くなり、葉が黄色くなって株全体に広がり、やがて腐って枯れてしまいます。発生初期に適応する殺菌剤を使って防除しましょう。病気が広がるようなら、抜き取って処分します。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすい病気で、ボトリチス病、ボト病とも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 ケイトウの栽培で発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 8.増やし方 Vladyslav Lehir/Shutterstock.com ケイトウは種まきで増やすことができます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くて多数の苗を植えたい場合は、コストカットにもなります。 発芽適温は25℃前後で、種まきの適期は4月下旬〜8月です。種まきから栽培する場合、花壇などに種を直まきすると、幼苗のうちに病気や虫の害にあいやすく、天候不順に左右されやすいので、種まき用のトレイを使って種をまき、適した場所で管理すると、より確実です。ただし、ケイトウの根は「直根性」で、ゴボウのように太く長く伸びます。この根を傷めると後の生育が悪くなるので、移植する際は根鉢をくずさないよう丁寧に扱ってください。 種まきの際は、種まき用のトレイに市販の清潔な種まき用培養土を入れて種をまきますが、微細な種なので覆土はごく薄くしてください。種が流れ出さないように、水やりは水を浅く張った容器にトレイを入れ、底から給水します。発芽までは乾燥させないように水の管理をしましょう。1週間ほど経つと発芽し、双葉が揃います。 発芽したら日の当たる場所で管理し、数本が込み合っている部分などがあれば抜き取って間引きましょう。もったいないからといって密になっている部分をそのままにしておくと、ヒョロヒョロと間のびした徒長苗になってしまうので、ご注意を。 本葉が2〜4枚ついたら、トレイから抜いて鉢上げします。黒ポットに草花用の培養土を入れて、根を傷つけないように苗を周りの土ごと抜き取って植え付けましょう。日当たりのよい場所に置き、表土が乾いたら水やりします。多湿になると根の張りが悪くなり、徒長苗になったり、病気が発生したりするので注意。適切な水分管理をすることがポイントです。ポットに根が少し回るくらいまでを目安に育苗し、幼苗のうちに植えたい場所に定植します。 ケイトウの分類 ケイトウは、花のフォルムや性質の違いで、5つの系統に分類することができます。ここでは、それぞれの系統についてご紹介していきます。 トサカ系 Physics_joe/Shutterstock.com ケイトウの中で最もポピュラーなのがトサカ系。文字どおりニワトリのトサカにそっくりな扇形に広がる花姿に細かいヒダがのぞく、ユニークな表情が特徴です。個体差が大きく、サイズや形もさまざまに揃います。主な品種は‘トレアドール’ ‘サカタプライド’ ‘ボンベイ’など。 クルメ(久留米)系 stDesign 24/Shutterstock.com 福岡・久留米で改良された品種です。頂部につく花がドーム状になり、細かくたっぷりとヒダが折り重なるタイプ。目を引くフォルムとともにボリューム感があり、アイキャッチとして利用できます。代表的な品種は‘アーリーローズ’など。 キルドシー系 Ketsuda Anthawa/Shutterstock.com 先端につく花は円錐形で槍に似ていることから、ヤリゲイトウとも呼ばれています。ずんぐりした姿とふさふさした質感が特徴です。代表的な品種は‘八千代’など。 プルモサ系 ideation90/Shutterstock.com キルドシー系に花姿が似ていますが、こちらはよりスマートで羽毛のようなフォルム。フサゲイトウ、ウモウゲイトウとも呼ばれています。主な品種は‘センチュリー’ ‘キモノ’ ‘ゴールデン・フェザー’など。 ノゲイトウ系 Indra Adi Gunawan/Shutterstock.com 花穂がトサカのようにはならず、一つひとつの花が細長く、ロウソクの炎のような形をしています。花に含まれる水分が少なく、簡単にドライフラワーにすることができます。花苗店では、ケイトウとしてではなく、属名のセロシアとして出回っていることが多いようです。主な品種は‘シャロン’ ‘ピア’など。 カラフルなケイトウで庭に彩りを Olga S photography/Shutterstock.com 夏の暑さに強く、秋まで色鮮やかな花姿を楽しめるケイトウ。種類が豊富で、花姿が多様なうえに、草丈は矮性種から高性種まで揃います。丈夫な性質で放任してもよく育つので、ビギナーにも失敗が少なくおすすめ。主役にも脇役にもなるケイトウを、さまざまな夏秋の花と組み合わせて、コーディネートを楽しんではいかがでしょうか。
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樹木

【人気花】秋色アジサイとはどんなアジサイ? 秋色に変わる仕組みや育て方のコツを解説!
秋色アジサイとは Evtushkova Olga/Shutterstock.com 秋色アジサイというのは、じつは特定の品種名のことではありません。まずはどんなアジサイを秋色アジサイと呼ぶのかについて、詳しく解説します。 そもそもどのようなアジサイ? jan j. photography/Shutterstock.com 秋色アジサイとは、特定の品種や種類ではなく、初夏に咲いたアジサイの花色が季節の移り変わりとともに変化し、秋にアンティークカラーになったものを指します。 アンティークカラーに変わった際の色味は、もとの花の色味や品種によって異なります。さらに近年は、きれいな秋色になるように改良された品種も出てきています。 秋色アジサイは「秋色紫陽花」や「アンティークアジサイ」といった名前で流通したり、出回るのが早い品種は、母の日のギフト商品として「秋色アジサイになる品種」と説明が添えられて店頭に並んだり、通販やネットなどで販売されたりしています。切り花として飾るほか、リースやスワッグの材料としても人気。また、アジサイのドライフラワーのことを「秋色アジサイ」という場合もあります。 アジサイがアンティークカラーに変化する仕組み Sandra Burm/Shutterstock.com アジサイがアンティークカラーになるまで長く咲いていられる理由は、花のつくりにあります。 アジサイの花には装飾花と両性花の2種類があります。装飾花は一般にアジサイの花に見える部分で、花びらに見える部分は葉が変形した萼(がく)片と呼ばれる部分です。装飾花は種子をつけません。一方、両性花は花房の中心にある地味な小さな花で、種子は両性花にしかつきません。 萼片は両性花が終わったあとも長く残り、老化現象によって萼片に含まれる色素が変化して色が変わっていきます。夏から秋になるにつれ、次第に本来の鮮やかな色から緑に変わり、さらにアンティークカラーへと変化します。 秋色アジサイは自分で作れる? Benzstock/Shutterstock.com アジサイは自然に散ることがないので、剪定しなければ次第に花色が変わっていきます。 ただし、美しいアンティークカラーになるには日照や水分量の調整が必要なため難しく、うまくいかずに枯れることもあります。 花が咲いた後は、明るい日陰で強い風にさらされない場所で管理し、ゆっくり退色させる必要があります。一般的なアジサイの品種をきれいな秋色にするのは、地域や環境により難しい場合もあるので、秋色アジサイ向けに改良された品種を育てるのも一つの方法です。 秋色アジサイの育て方のポイント5つ VH-studio/Shutterstock.com 秋色アジサイは基本的に一般的なアジサイと同じ育て方ですが、花後は管理の仕方を変える必要があります。 ここでは秋色アジサイの育て方について詳しく解説します。 1.栽培環境 Galina Grebenyuk/Shutterstock.com 秋色アジサイは地植えにするよりも、鉢植えで管理して、花後に最適な環境に移動させるのがおすすめです。夏の強い直射日光や雨、風にあたると色がきれいに変わりにくいため、環境に応じて移動させやすい鉢植えで管理するとよいでしょう。暑さを避けるために室内や温室、ガーデンハウスの中に移動する場合は、窓越しの強い光にも注意が必要です。 地植えする場合は、初夏に日当たりがよすぎる場所は避け、明るめの半日陰ぐらいになるところに植え付けましょう。 2.水やり・肥料 New Africa/Shutterstock.com アジサイはたくさんの水を必要とします。 鉢植えの場合は鉢土の表面が乾いたら、底穴から流れ出すまでたっぷり水やりしましょう。花や葉に水がかかるだけで用土にまで水が届かないことがあるので、土全体が湿るように株元にたっぷり与えます。水切れしないよう注意することも大切です。冬は落葉して枝だけになり、枯れたような見た目になりますが、根は生きているので回数を減らして水やりをする必要があります。 地植えの場合は鉢植えほど水切れに気をつかう必要はありませんが、雨に当たると花色が変わりにくくなるので注意しましょう。 施肥については、通常のアジサイは2月頃の寒肥と花後のお礼肥が必要です。ただし、肥料の成分は花の色に影響を与えるため、花が咲いている間は施肥は避けましょう。 秋色アジサイにするには、花が終わる頃に液体肥料を与えるとよいでしょう。寒肥は3月上旬に緩効性肥料を与えるのがおすすめです。 3.剪定のタイミング Natallia Ustsinava/Shutterstock.com アジサイは、通常は翌年の花のために7月半ばまでには剪定します。秋以降に剪定してしまうと翌年の花芽までカットされてしまうため、次の年に花が咲かない恐れがあります。 秋色アジサイの場合は、剪定の時期に工夫が必要です。すべての花を株に残したまま秋色にして楽しんでから剪定する場合、剪定時期を逃してしまうため、来年の花を諦める必要があります。 来年も花を楽しみたい場合は、半分は剪定して切り花やドライフラワーにし、残った半分を秋色にして楽しむなどするとよいでしょう。 4.花後の管理 Ludmila Kapustkina/Shutterstock.com 秋色アジサイを鉢植えにして家の中で観賞していた場合、花後は戸外に出す必要があります。 アジサイは日本の気候に向いていて、屋外の環境がちょうどよい植物です。9月下旬以降に気温が下がったのを感じて花芽をつくる性質があるため、室内に取り込んだままでは花芽が形成されない可能性があります。 次のシーズンの花のために、観賞後は戸外に出して寒さに当てることが大切です。 5.秋色にするための注意点 Darya_Ostrenko/Shutterstock.com きれいな秋色を作るには、花が咲いてからは強い日光や強風、雨にあてないようにします。さらに日陰で育てるほうが、色がきれいに変化しやすいです。秋色に変化する期間は、品種や管理場所によって異なります。 秋色アジサイ向きの品種 ChopChopa/Shutterstock.com 一般的な品種のアジサイをきれいな秋色に変化させるのはなかなか難しいので、秋色が出やすいように改良された品種を選ぶのもおすすめです。 ここでは、秋色アジサイにするのに向いている品種をいくつかご紹介します。 西安(シーアン) Blik Sergey/Shutterstock.com 西安はきれいな秋色に変化するように作られた代表的な品種で人気も高いです。 原産地は北アメリカで、セイヨウアジサイの仲間です。最初はグリーンから始まり、紫、ピンク、青、薄紫、スモーキーなグリーンへと徐々に色が変化します。花はてまり状に詰まって咲き、大株になってもしっかり直立するのが特徴です。 マジカルシリーズ S.O.E/Shutterstock.com 元はオランダで切り花用に育種されたシリーズです。 茎が丈夫なので地植えもできます。‘西安’をすこし小さくしたような雰囲気です。咲き始めは淡いブルーやピンクがまじり合ったグラデ―ションで、徐々に秋色へと変化します。 花は2~3カ月楽しめます。色の発色はやや渋めで、はっきりした青やピンクにはならないのが特徴です。 プリンセスシャーロット MaCross-Photography/Shutterstock.com ‘プリンセスシャーロット’は手まり咲きで八重花、花弁の中心に近づくほど色が濃くなるグラデーションが美しいアジサイで、ガクがしっかりしているので変色する過程を楽しみやすいです。 雄しべがないのが特徴で、花粉を落とさないため室内を汚さないのも魅力です。コンパクトで花を多くつけるように改良された品種もあります。 四季咲きの性質があり、切り戻しをすると2度目の花が楽しめるのも特徴です。 フェアリーアイ Jerry Lin/Shutterstock.com ‘フェアリーアイ’は、日本フラワーオブザイヤーで最優秀賞の受賞歴がある品種です。 花の形と色の両方の変化が楽しめる画期的な品種で、ガクアジサイの形からてまり咲きへと変わります。ピンクやブルーの花色が夏には黄緑色へ、秋には黄緑から赤へと変わるのが特徴です。 秋色アジサイの楽しみ方 Drexie/Shutterstock.com 秋色アジサイは鉢植えなどで育てて観賞するだけでなく、切り花やドライフラワーにして室内にそのまま飾ったり、リースやクラフトの素材として楽しむこともできます。 ここからは秋色アジサイを楽しむ方法やコツについて、項目ごとにご紹介します。 切り花で飾るコツ lezia_melo/Shutterstock.com 秋色アジサイの切り花をフレッシュな状態で飾りたいときは、茎の先端をそぐように斜めにカットし、茎内部の白いふわふわした部分をこそげ取ってから花瓶などに活けます。深めの水に活けると、長く楽しむことができます。 1本を花瓶に入れるだけで十分な存在感があり、簡単に切り花をおしゃれに楽しめます。小さく小分けにして、あちこちに飾るのもおすすめです。 リースを作る方法 Bankiras/Shutterstock.com 秋色アジサイは水分が抜けた後でも花の形をキープしているため、リースの素材にも向いています。ただし、秋色アジサイに向いていない一般的なアジサイは、枯れるとくしゃくしゃになるので間違えないように注意が必要です。 秋色アジサイのリースを作る手順をご紹介します。 必要な材料および道具 秋色アジサイ 花房2~3つつる または リース土台ワイヤーラフィア または リボン (吊り下げ用)花ばさみワイヤー用ニッパー 1.つるを丸め、ワイヤーで留めてリースの土台を作ります。市販のリース土台を使用してもかまいません。このときに、吊り下げ用の輪をラフィアやリボンなどで作ってリースの上部に結びつけます。 2.秋色アジサイの花を花房ごとにカットして、ちょうどよいサイズのかたまりに切り分けたら、細めのワイヤーで根元を束ねます。ワイヤーより下にある茎をカットし、巻きつけたワイヤーは長いままにしておきます。 3.色や形のバランスを見ながら、リースの土台に2で作った花房のパーツのワイヤーを巻きつけて配置します。切ったワイヤーの端はリース土台の内側に入れ込むと怪我もしにくく安心です。 ドライフラワーを作る方法 nika-lit/Shutterstock.com 育てているアジサイをドライフラワーにする場合は、咲き始めのタイミングではなく、花びら(萼片)に厚みが出てきた頃が適しています。秋になると湿度が下がり、また秋色アジサイは梅雨の頃よりも茎や花の中の水分が減っていることから、より短時間で乾燥させることができます。きれいなドライフラワー作りに、秋色アジサイはぴったりです。 アジサイを収穫する時間帯は、朝か夕方がおすすめです。収穫したアジサイを束ね、風通しがよく日の当たらない場所に花を下方に向けて吊しておくと、1週間ほどでドライフラワーになります。室内では扇風機やエアコンの風が当たる場所などに置き、空気を循環させるとよいでしょう。 少量の水に活け、徐々に水分を抜いて作る方法もあります。下に向けないため、ふんわりしたフォルムがキープしやすいです。 また、花首の下2cmほどでカットしてドライフラワー用シリカゲルを敷いた密閉容器に入れ、シリカゲルをかけて埋めるようにして乾燥させる方法もあります。 仕上がったドライフラワーはそのまま飾ったり、スワッグにして部屋の壁に飾るのもおすすめです。アロマワックスバーやキャンドルに埋め込む素材としてもよく選ばれています。 秋色アジサイで他の植物にはないグラデーションの花を観賞しよう Elena Rostunova/Shutterstock.com 秋色アジサイは咲いてから月日が経ちアンティークカラーに変化したアジサイの呼称です。落ち着いた色合いがシックな雰囲気で、インテリアにも馴染みやすい秋色アジサイは、育てるだけではなくドライフラワーやリース、クラフトに活用するなど広く楽しめます。 秋色になりやすく改良されたアジサイもさまざまな品種が流通していますので、ぜひお気に入りの秋色アジサイを育ててみてはいかがでしょうか?
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秋に咲く花にはどんなものがある? 秋の花壇を華やかにしよう!
秋に咲く花ってどんな花? Gardens by Design/Shutterstock.com 季節区分で秋といえば、9月から11月とされるのが一般的な認識です。しかし、ガーデニングの場合、秋に咲く花といっても、9月から11月までが開花期というわけではありません。自然界のことですから、いつからいつまでと区切ることはできませんよね。秋に咲く花は、春または夏から咲き始めて秋まで長く咲くタイプ、秋の間だけ咲くタイプ、秋から咲き始めて冬から早春まで咲くタイプの3つがあります。また、その年の気候によっても開花期間は微妙にずれることもあるので、「だいたいこのくらい」と捉えるのがよさそうです。 一年草や多年草の意味って? iMarzi/Shutterstock.com 多年草は、一度根付けばそのまま枯死することなく越年し、毎年開花する息の長い植物です。常緑で越年するものもあれば、夏または冬の気候が厳しい季節は地上部を枯らして休眠するものもあります。夏または冬に姿を消しても、生育期に入ると再び新芽を出して成長し始めます。多年草の寿命は種類によってさまざまで、数年で弱って姿を消すものや、長きにわたって毎年咲くものもあります。 一年草は、種まきから生育期、開花期を経た後、1年以内に枯死する、ライフサイクルの短い植物のことをいいます。原産地では多年草に分類されていても、日本の暑さ寒さに馴染まずに枯れてしまうものは、日本では一般に一年草に分類されて流通しています。 初夏から秋にかけて咲く花 ここでは、初夏から咲き始めて秋まで長く咲くタイプの草花をご紹介します。 ジニア Gatot Wahyu Handono/Shutterstock.com ジニアは、キク科ヒャクニチソウ属(ジニア属)の一年草です。開花期間が大変長いために別名を百日草といい、5~11月まで花が咲きます。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、複色があります。背丈の低い矮性種から背が高くなる高性種まで品種が揃い、草丈は15〜100cm。原産地はメキシコを中心とした南北アメリカで、暑さに強く寒さには弱い性質を持っています。初心者でも種まきから簡単に育てられる、丈夫な性質。花つきがよく、花壇やコンテナを華やかに彩ってくれます。草姿が乱れてきたら、真夏に草丈の1/2〜1/3まで切り戻すと、再び新芽を伸ばして秋にたっぷりと咲いてくれますよ! マリーゴールド Yui Yuize/Shutterstock.com キク科マンジュギク属(タゲテス属)の一年草です。開花期は5~11月。花色は黄、オレンジ、赤、クリーム、白、複色があります。草丈が低く、たくさん枝分かれして小さめの花を多数咲かせるフレンチ・マリーゴールド、草丈が高めで花弁を多数重ねて大輪になるアフリカン・マリーゴールドがポピュラー。原産地はメキシコ、中央アメリカ、一部アフリカで、暑さには大変強いのですが、寒さには弱い性質を持っています。花つきがよく、花がらをまめに摘み取ると、次々と花芽が上がって開花が続きます。 秋の入り口、9月に咲く花 秋のはじめに咲く花をピックアップして、その特性などをご紹介します。 キンモクセイ Picmin/Shutterstock.com モクセイ科モクセイ属の常緑樹です。9月下旬~10月上旬にオレンジ色の小さな花を多数咲かせます。大変香りがよいことで知られ、日本人にとっては秋の訪れを感じさせる植物の代表といってよいでしょう。樹高は5〜6mにも達しますが、毎年の剪定によって2〜3mまでに抑えることができます。常緑樹のため、冬でもみずみずしい葉を保つのも長所。原産地は中国で、寒さにやや弱い性質です。半日陰の環境にも耐えますが、日なたのほうが花つきがよくなります。乾燥すると花つきが悪くなるので、真夏は水切れしないように水やりをして補うとよいでしょう。 ホトトギス ToRyUK/Shutterstock.com ユリ科ホトトギス属の落葉性多年草です。9~10月に開花し、花色は白、紫、ピンク、黄があります。2〜3cmの花には紫色の斑点が入り、楚々とした野趣感のある花姿が特徴。茶花としても愛されている秋の花です。原産地は日本で、古くから自生してきた植物のため環境に馴染みやすく、放任してもよく育つビギナー向きの草花です。半日陰のやや湿り気のある環境を好み、シェードガーデンで活躍。冬は葉を落として休眠しますが、春になると再び新芽を出して生育し、一度植え付ければ長く楽しめます。3年ほどは植えたままにしてもかまいませんが、大株に育ったら掘り上げて株分けし、若返りを図りましょう。 ヒガンバナ(彼岸花) phototenki/Shutterstock.com ヒガンバナ科ヒガンバナ属(リコリス属)の落葉性多年草です。9月下旬、彼岸の頃に咲くのでこの名前がつきました。花色は赤、白があります。葉が出るよりも先に花茎を伸ばして開花し、その後に葉を展開します。越年して初夏に葉が黄変して枯れ込んだ後、休眠するライフサイクルです。草丈は20〜50cm。原産地は日本、中国。日本では昔から野山に自生してきた植物のため、暑さや寒さにも強く、放任してもよく育ちます。日当たりのよい場所を好みますが、明るい半日陰でも栽培可能。過湿を嫌うので、水はけのよい場所を選ぶか、腐葉土や堆肥などをすき込んで土壌改良し、やや土を盛って環境を整えるとよいでしょう。 キク momemoment/Shutterstock.com キク科キク属の常緑性多年草です。日本を代表する花の一つで、大ギク、小ギク、古典ギク、野生ギク、洋ギクなど、品種は豊富。ガーデニングに気軽に取り入れやすいのは洋ギクで、ポットマムとも呼ばれています。ポットマムの花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、茶、複色などがあり、選ぶ楽しみがあるのもいいですね。開花期は9~11月。草丈は10〜50cmで、花壇の前段から中段向き。花つきがよいので、主役にも脇役にも利用できます。原産地は中国で、暑さ寒さに強く、放任してもよく育つので、ビギナーにおすすめです。 キキョウ Flower_Garden/Shutterstock.com キキョウ科キキョウ属の落葉性多年草です。古く万葉の時代から愛されてきた花で、秋の七草の一つとしても知られています。開花期は品種によって幅があり、6~9月。薄い花弁の星形をした花姿は愛らしく、切り花としても人気があります。花色は淡い青紫、ピンク、白、複色など。草丈は15〜150cmで、これも品種によって幅があります。原産地は日本を含む東アジアで、古くから日本では野山に自生してきました。寒さ暑さに強く、花壇などに植えても環境に馴染みやすくて大変育てやすい花です。晩秋には地上部が枯れて休眠し、越年して春の生育期を迎えると再び新芽を出します。 秋真っ盛りの10月に咲く花 気温が下がって過ごしやすく、爽やかな仲秋に咲く花を、特性などとともにご紹介します。 バラ Besklubova Liubov/Shutterstock.com バラ科バラ属の落葉性の花木。バラの一番の開花期は5月頃ですが、初夏から晩秋にかけて繰り返し咲く「四季咲き」タイプを選べば、10月頃にも美しい花姿を楽しめます。この時期に咲くバラを「秋バラ」と呼びます。昼夜の気温差が大きくなるので、初夏に咲く一番花よりも花色が冴え冴えとし、カップ咲きではより深くなるのが魅力です。つる性、株立ち性、木立性と品種によって樹形が異なるので、庭の広さや環境に合うものを選ぶとよいでしょう。花色は、赤、ピンク、オレンジ、黄、茶、紫、緑、白、複色などがあり、花姿も一重咲き、八重咲き、房咲き、カップ咲きなど多様で、選ぶ楽しみがあります。冬は落葉して休眠するので、切り戻し剪定をして樹形を整えます。 コスモス kenjii/Shutterstock.com キク科コスモス属の一年草です。春から夏に種を播いて、日が短くなる10〜11月に咲きます。秋を代表する花の一つとして日本人には馴染み深いのではないでしょうか。 花色はピンク、白、赤紫などがあり、群植して観光スポットにしているところも多く見られます。日当たりと風通しがよければ、手をかけずとも旺盛に生育するので、初心者にもおすすめ。原産地はメキシコで、暑さには強いものの寒さには弱く、冬になると地上部が枯れてしまいます。越年しないので、開花が終わったら抜き取って花壇を整理しましょう。 リンドウ Oleg Ivanenko/Shutterstock.com リンドウ科リンドウ属の落葉性多年草。原産地は本州、四国、九州で、古くから野山に自生してきた馴染み深い草花の一つです。薬草として用いられてきた一面もあります。リンドウの開花期は9月下旬~10月中旬。花色は深い青が最もポピュラーですが、他に白、ピンクもあります。草丈は30〜50cmで、花壇の中段向き。乾燥しすぎると葉が傷んでなかなか回復しないので、適切な水やりを心がけてください。晩秋になると地上部が枯れて休眠しますが、越年して春になると再び新芽を出して生育し始め、長く楽しめる草花です。 ダリア junko nishimoto/Shutterstock.com キク科テンジクボタン属(ダリア属)の球根植物です。大輪種、中輪種、小輪種など花のサイズが多様で、草丈も20cm程度の小さなものから、3〜5mにもなる皇帝ダリアまでがあります。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白、紫、複色など。花形も一重咲き、デコラ咲き、カクタス咲き、ポンポン咲きなど10種ほどに分類されています。このように花姿が多様なのがダリアの特徴で、好きな品種を探す楽しみがあります。開花期も6月中旬〜11月と種類によって幅がありますが、一番の見頃は10月頃です。原産地はメキシコ、グアテマラで、暑さに強い一方で寒さに弱い性質。晩秋に地上部を枯らして休眠するので、掘り上げて凍結しない場所で管理し、春に植え直します。 サフラン rawf8/Shutterstock.com アヤメ科サフラン属(クロッカス属)の球根植物です。開花期は10月中旬~12月で、クロッカスに大変よく似た淡い紫色の花を咲かせます。草丈は10〜15cmと小さくまとまるので、花壇の前面やコンテナの縁取りなどに。原産地は地中海沿岸で、寒さには強いものの、暑さには弱い性質を持っています。水はけの悪い土壌が苦手なので、水やりのしすぎに注意。初夏には地上部を枯らして休眠するので、掘り上げて涼しい場所で管理し、秋に植え直します。 冬の足音が聞こえてくる11月に咲く花 昼と夜の気温差が大きくなり、寒さを感じるようになる秋の終わりに咲く花をセレクトし、特性なども併せてご紹介します。 サザンカ mamesuke/Shutterstock.com ツバキ科ツバキ属(カメリア属)の常緑樹です。ツバキに似た花が、10~12月に開花します。花色は白、ピンク、赤、複色があります。樹高は2〜6mになりますが、毎年の剪定によってコントロールすることが可能です。原産地は九州、四国、沖縄など日本の暖地で、ツバキより寒さに弱い性質です。常緑樹なので冬でもみずみずしい葉を保ち、目隠しとしても利用可。チャドクガがつきやすいので注意してください。 シクラメン Branko Jovanovic/Shutterstock.com サクラソウ科シクラメン属の球根植物です。原産地は北アフリカから中近東、ヨーロッパの地中海沿岸で、寒さに弱い性質があります。晩秋から冬の贈答用の花鉢としてのイメージをもたれがちですが、原種に近いガーデンシクラメンは比較的寒さに強く、ほとんど霜が降りない暖地では地植えでの栽培も可能。開花期は10~3月で、花色は白、赤、ピンク、紫、複色など。花つきがよく、次々とつぼみが上がってくるので、開花期間は液肥を与え、花がらはまめに摘み取るようにしましょう。 ツバキ rainsoop/Shutterstock.com ツバキ科ツバキ属(カメリア属)の常緑樹です。原産地は日本、朝鮮半島、台湾、中国で、寒さにも暑さにも強く、環境に馴染んで育てやすい花木です。開花期は11~12月と、2~4月。花色は赤、ピンク、白があり、古典園芸の時代から愛されてきた花だけに品種数も多く、選ぶ楽しみがあります。肉厚な葉は冬もツヤツヤとした緑を保ち、目隠しにも利用可能。半日陰でも育つので、シェードガーデンにも向いています。樹高は5〜10mになりますが、毎年の剪定によってコントロールできるので、持て余すことはありません。チャドクガがつきやすいので注意してください。 涼しく過ごしやすい秋! 季節の花を楽しもう Jamie Hooper /Shutterstock.com この記事では、秋に咲く花にスポットライトを当てて、ご紹介してきました。いずれも馴染みのある、ビギナーでも育てやすいものばかりです。お気に入りの植物が見つかったら、ぜひ庭やコンテナなどで栽培し、秋の季節を彩ってはいかがでしょうか?
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イベント・ニュース

夏休みの工作やBBQにも大活躍! 手をケガから守るパナソニックのタングステン耐切創手袋「ストロングンテ」体験イベントレポート
高い耐切創性としなやかさを両立した手袋「ストロングンテ」 パナソニックのタングステン耐切創手袋「ストロングンテ」は一般的なステンレスと比べて約2倍(※)の強度を持つタングステン線を使用し、高い耐切創性としなやかさを両立した手袋です。 タングステン鉱石(左上)を粉末化した後、棒状(左下)に成形し、これを加工してごく細くしたのがタングステン線(右)。髪の毛の1/4ほどの細さ。 耐切創手袋とは金属やガラスなどによって手指が切れるのを防ぐ機能を持った手袋のこと。欧州の安全規格で耐切創レベルがA〜Fまで規格化されており、Fに近づくほど耐切創性に優れています。「ストロングンテ」の耐切創レベルはプロユースで最高レベルを誇り、小さめシリーズが新たに登場した家庭用向けのデイリーユースもDレベル。イベントは、この高い耐切創性を体験する簡単な実験を参加者各々が行うところからスタートし、さっそく驚きの声が聞かれました。 カッターを使った耐切創性実験で「切れにくさ」体感 綿の軍手はカッターで簡単に切れる。 実験に用いたのは、太い綿糸で編まれた軍手と事務作業用カッター、そして「ストロングンテ」。まず、カッターで綿の軍手を切ってみると、子どもでも簡単に切れて穴があきました。次に、「ストロングンテ」を同じように切ろうとしますが、切れません。そして最後にもう一度、綿の軍手を切ってみるよう指示が。すると、「あれ? 切れない!」「さっきは切れたのになんで⁈」と不思議がる参加者の皆さん。その理由は、先ほど「ストロングンテ」に刃を当てたため。「ストロングンテ」の素材であるタングステンは一般的なステンレスの約2倍の強度※の硬さがあり、カッターの刃のほうが「ストロングンテ」で削れてしまったのです。 ※SUS304との引張強度の比較 左/カッターで「ストロングンテ」を切ろうとしても切れない。右/一度「ストロングンテ」に刃を当てたカッターでは綿の軍手も、もう切れない。 DIY、アウトドア、ガーデニング、災害時などさまざまなシーンで活躍する「ストロングンテ」 DIYやアウトドアなど、さまざまなシーンを想定したイベントの展示。 ストロングンテはさまざまなシーンで大活躍。例えば、夏休みの自由研究テーマで最も多いのが「ものづくり・図画工作」ですが、子どもがカッターやハサミを使うときには、親はケガをしないかハラハラさせられるものです。実際、パナソニックが行った調査によると、子どもが指を切るケガをした経験のあるのは21%、そのうち16.2%はカッターやハサミ、彫刻刀などでのケガです。そんなときに「ストロングンテ」をはめていればケガのリスクを減らすことができ、安心してチャレンジさせられます。また、料理や片付けなどの家事、アウトドア、ガーデニング、災害時などあらゆるシーンで活躍する「ストロングンテ」は、一家に家族分、常備しておきたいアイテムです。 「ストロングンテ」の上から薄手のビニール袋をすれば調理の際も大活躍。 「ストロングンテ」を使って鉢装飾の簡単DIYと植え替え イベントでは、整理収納アドバイザーのほそこしまちこさんによる植木鉢の装飾DIYと植え替えワークショップも開催されました。モザイクタイルシールをプラスチックの鉢に貼り、鮮やかにおしゃれにリメイクします。作業にはカッターやハサミを使い、植え替え作業もあるので手袋が必須。「ストロングンテ」のデイリーユースはレギュラーシリーズ(5サイズ3カラー展開)と小さめシリーズ(3サイズ3カラー展開)があり、それぞれ適したサイズを選んで作業を進めます。 「ストロングンテ」をはめてワークショップを楽しむ参加者。 手の小さい子どもや女性にもフィットし作業しやすい小さめシリーズ 鉢の形に沿って余分なタイルシールをカットしていきます。小さめシリーズは手が小さい子どもや女性にもフィット。指先がゴムコートになっており、グリップ力もあるので、道具や材料をしっかりつかんで作業できます。 ポット苗から植物を出して根を少しほぐし、装飾した鉢に植え替えます。「ストロングンテ」は極細の繊維を活かして15ゲージという細かな編み目で編まれており、さらに指先までゴムコートされているので土が入りにくいのも魅力。手首部分の幅も広くしっかりフィットして、ガーデニング作業中に手が汚れにくいのもうれしい点です。 手袋をしたままスマホが使えるのも便利 親子3人で参加した人気インスタグラマーすえさんのご家族は、パパとママがデイリーユースのレギュラーシリーズ、お子さんは小さめシリーズを着用。真剣に作業する親子の姿をママがスマホで撮影します。レギュラーシリーズは手袋をしたままタッチパネル操作が可能なので、シャッターチャンスを逃しません。 「ストロングンテ」体験者の声を聞いてみました! 旅行好きでアクティブに暮らしを楽しむ人気インスタグラマーの長谷川あやさんは、家事やDIYのほか、料理のときに「ストロングンテ」を使ってみたいと話します。「じつは今日、爪をケガしていたんです。家で重いものを移動しようとしたときに爪が折れてしまって。でも、『ストロングンテ』をはめての作業では指先に負担を感じることもなく、全然ストレスがなかったので、家事でも使いたいなと思いました。あと、父が釣りが趣味で、家でよく魚をさばくんですが、鱗がきつい魚はケガをすることもあるんです。『ストロングンテ』の上からビニール手袋をすれば調理にも使えるということなので、ぜひ装着して豪快にさばきたいですね!」。 親子4人で参加した人気インスタグラマーのKANAKOさん。男の子3人の工作を今日は安心して見守れたと話します。「小さめシリーズは、子どもの手にもすごくフィットして使いやすかったようですね。最初の実験がとっても面白かったみたいで、カッターで切れない『ストロングンテ』を体験して『おおーっ!』って興奮してました(笑)。5年生から彫刻刀を使う授業が始まって、さっそく手に怪我をして帰ってきたんですよ。それに学校でも美化委員で花を植えたりするので、学校活動にも『ストロングンテ』は活躍しそうだなぁと思いました」。 家族みんな物づくりが大好きというインスタグラマーのすえさん家族は、「ストロングンテ」は必需品になりそうとのこと。「夏休みはおじいちゃんと子どもがプラモデルを作る約束をしているんです。私の両親も果樹を育てたり、陶芸をしたり手仕事が好きなので、『ストロングンテ』をプレゼントしてあげたいと思います。帰省の際のいいお土産ができました!」。 物づくりやアウトドアは子どもの創造性を伸ばしたり、貴重な体験の機会。ケガの心配を理由に遠ざけていたらもったいない! この夏、ケガから手を守る「ストロングンテ」があれば、家族でもっと楽しい思い出を増やせそうです。 ★本品は耐切創性素材を使用していますが、刃物やガラス、金属のバリなどに対して絶対に切れない、破れないというものではありません。綿やナイロンなどの素材と比較して、切創抵抗値が高く切れにくく、切創事故防止の目的でつくられている商品です。製品の安全上のご注意をお読みの上、ご使用ください。
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【夏野菜】冬瓜(とうがん)は家庭でも栽培できる! 育て方のポイントやおすすめの食べ方をご紹介
冬瓜ってどんな野菜?特徴は? Photo Win1/Shutterstock.com 冬瓜とはどのような野菜か、どんな風に実るのかなど、姿や生態をご存じでしょうか? まずは冬瓜の基本情報や名前の由来、特徴についてご紹介します。 基本情報 jreika/Shutterstock.com 冬瓜は、ウリ科トウガン属の一年草で、東南アジアからインドが原産地とされています。日本でも平安時代の書物に記載があるなど、古くから栽培されてきました。 サイズはさまざまで、大きなものでは10kgを超えるものもあります。名前に冬とついてはいますが、じつは夏野菜で、夏に収穫したら冬までもつという意味で冬瓜と名付けられました。もっとも、実際には家庭の保存環境で冬までもたせるのは難しいでしょう。 冬瓜にはいくつかの種類があり、琉球冬瓜系や大丸冬瓜、長冬瓜などがあります。 旬の時期 Arunee Rodloy/Shutterstock.com 冬瓜の旬は6月から9月で、最盛期は7月です。貯蔵性が高いため、旬を過ぎてからも出回ります。水分を多く含んだ果肉はさっぱりした薄味で、夏にぴったりの野菜です。 家庭菜園で育てるポイント Sutana4/Shutterstock.com 冬瓜は、スイカやカボチャのように家庭菜園でも育てられる野菜です。ここでは栽培のポイントについてご紹介します。 種まき・育苗 patarapong saraboon/Shutterstock.com 種まきの適期は3〜4月です。ポットに間隔をあけて種をまき、1〜1.5cmほど土をかぶせます。発芽までは10日ほどかかります。 本葉が1枚の頃に間引いて1本立てにし、本葉が4〜5枚になるまで育苗します。 畑の準備 Piyaset/Shutterstock.com 冬瓜を栽培する場合、同じウリ科の野菜を3〜4年は栽培していない場所を選びましょう。 酸性土壌を嫌うので、苗を植え付ける2週間ほど前に石灰と堆肥をまき、よく耕しておきます。植え付け前に元肥として化成肥料をよくすきこみ、畝を立てます。 マルチを張ると地温確保ができ、雑草の防除や土壌水分の保持にも有効です。 植え付け chinahbzyg/Shutterstock.com 畝に株間を90cmほどあけて植え穴を掘り、苗を植え付けます。深植えはしないように注意しましょう。夜間の最低気温が15℃を下回る場合は、トンネルやホットキャップで寒さ対策をするのがおすすめです。 整枝管理 Eltonlaw/Shutterstock.com 冬瓜を育てる際は、つるの整理が必要です。 親づるは4〜5節で摘心し、出てきた子づるを数本伸ばします。子づるは摘心する必要はありません。株元から1mくらいまでのわき芽は取り除きましょう。 子づるの8節目までに咲いた雌花は、大きくならないので早めに摘んでおきます。 人工授粉 Artyponds/Shutterstock.com 冬瓜を確実に実らせるためには、人工授粉がおすすめです。 人工授粉は、天気のよい朝に行います。花の下が膨らんでいるほうが雌花で、雄花の花粉を直接雌花のめしべにつけます。その際、筆などに雄花の花粉をつけて雌花にこすりつけるか、切り取った雄花を直接雌花にこすりつけます。 着果後は、1株あたり化成肥料50gを施します。 収穫 Lotus Images/Shutterstock.com 冬瓜は、開花後25〜30日のものを若取りもでき、開花後40〜45日経って完熟してから収穫することもできます。若取りした冬瓜も美味しく食べられます。 完熟してから収穫した冬瓜は、冷暗所で保管すれば長期保存が可能です。若い実は表面にうぶ毛が生えていて、完熟するとうぶ毛が落ちて白い粉がふいたようになります。 冬瓜に含まれる栄養素とは HelloRF Zcool/Shutterstock.com 冬瓜は90〜95%が水分で、低カロリー。カリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラルを多く含みます。また、ビタミンCも含まれています。 冬瓜の選び方や保存方法 Haru photography/Shutterstock.com お店で冬瓜を購入する場合は、どのようなものを選べばよいのでしょうか。ここでは美味しい冬瓜の選び方や保存方法について解説します。 選び方 SOMRERK WITTHAYANANT/Shutterstock.com 美味しい冬瓜を選ぶコツは、ずっしりと重みがあり、緑が濃くて艶があるものを選ぶこと。冬瓜は完熟していると皮全体に白い粉をふきますが、スーパーなどでは熟しても粉をふかない品種が出回るようになっています。そういった品種の場合は、傷がなく、緑が濃く鮮やかなものがおすすめです。 カットして売っている場合は、果肉が白くてみずみずしく、タネがしっかり詰まっているものを選びましょう。 保存方法 Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com 冬瓜は、カットしていないものであれば、冷暗所(温度13〜15℃、湿度70〜75%)なら6カ月以上保存できます。 冷蔵庫に入れる場合は、皮つきのままキッチンペーパーとラップで包んでおくと、1~3カ月保存がききます。カットしたものは、キッチンペーパーとラップで包んでおくと、冷蔵庫で5日ほど保存できます。また、カットしたものを冷凍用保存袋などに入れれば、冷凍庫で1カ月ほど保存できます。 冬瓜を使ったおすすめ料理 jreika/Shutterstock.com ここでは冬瓜の下処理のポイントや、冬瓜を使ったおすすめのレシピをご紹介します。 下処理のポイント Nungning20/Shutterstock.com 冬瓜の下処理は、まず横半分に切ってタネとワタを取り除きます。皮をむいて食べやすい大きさにカットしましょう。皮を厚めに剥くときは、先にカットしたほうが簡単です。 次に、鍋にたっぷりの水を入れて沸かし、塩を入れて5分ほど煮ます。 冬瓜の鶏ひき肉あんかけ LI CHAOSHU/Shutterstock.com 冬瓜を縦半分に切り、タネとワタを取り除き、皮をむいて正味200g程度になるようにし、一口大に切ります。鍋に湯を沸かし、沸騰したら冬瓜を入れて3分ほど茹で、取り出します。 フライパンにごま油をひき、鶏ひき肉100gを入れ、中火で色が変わるまで炒めます。鍋に水2カップ、しょうゆ・酒・みりんをそれぞれ大さじ1ずつ入れて中火で熱し、沸騰したらゆでた冬瓜と炒めた鶏ひき肉を入れ、落し蓋をして弱火で10分ほど煮ます。冬瓜に竹串がすっと通るようになったら、水溶き片栗粉を入れて中火で熱し、とろみがついたら火から下ろします。器に盛り付けたら完成です。 冬瓜のおひたし Reika/Shutterstock.com しょうゆ大さじ1.5、酒大さじ1、みりん大さじ1、かつおだし1/2カップ、昆布だし1/2カップを2分ほど煮て、冷ましておきます。次に、冬瓜の皮をむき、短冊切りにします。その後、冬瓜を2分ほど茹で、冷ましておいた調味料に漬けます。 さっぱりした食感が美味しい冬瓜を育ててみよう XIE WENHUI/Shutterstock.com 冬瓜は低カロリーでヘルシーな夏の野菜です。春に種まきをすれば夏には収穫を楽しめます。 家庭菜園でも育てられる野菜ですので、ぜひ家で育てていろいろな料理にアレンジしてみてはいかがでしょうか。






















