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夏の庭に映える“サマーキャンドル”! クロサンドラを美しく保つ「水やりと剪定」&冬越し術

夏の庭に映える“サマーキャンドル”! クロサンドラを美しく保つ「水やりと剪定」&冬越し術

Opachevsky Irina/Shutterstock.com

初夏から秋にかけて、炎のように鮮やかなオレンジや黄色の花を咲かせる「クロサンドラ(クロッサンドラ)」。艶のある美しい葉とのコントラストも魅力で、夏の庭やベランダ、室内を明るく彩ってくれます。
熱帯原産のクロサンドラは暑さに強い反面、夏の葉焼けや冬越しには少しコツが必要です。
本記事では、クロサンドラの基本情報や花言葉から、初心者でも失敗しない育て方、綺麗な花を長く咲かせる剪定、増やし方のポイントまで分かりやすく解説します!

クロサンドラの基本情報

クロサンドラ
Retnomurti/Shutterstock.com

植物名:クロサンドラ
学名:Crossandra
英名:Crossandra、firecracker flower
和名:ジョウゴバナ(漏斗花)、ヘリトリオシベ(縁取雄蕊)
その他の名前:クロッサンドラ、キツネノヒガサ(狐の日傘)
科名:キツネノマゴ科
属名:ヘリトリオシベ属(クロサンドラ属)
原産地:アフリカ、インド、スリランカ、マダガスカル
形態:常緑性低木 

クロサンドラの学名はCrossandra で、そのまま流通名になっています。キツネノマゴ科ヘリトリオシベ属(クロサンドラ属)の低木です。原産地はインド、スリランカを中心とした熱帯アジアやアフリカ、マダガスカルなど。熱帯地に自生するため暑さには強い一方で、寒さに弱い性質を持っているため冬越し対策が必要です。また真夏に強い日差しを浴びると葉焼けしやすいので、鉢植えにして季節に応じて移動しながら管理するのがおすすめですが、5〜10月に庭植えにしてもかまいません。低木といっても高さは30〜100cmほどでコンパクトにまとまり、常緑性のため冬もみずみずしい葉姿を保ちます。

クロサンドラの花や葉の特徴

クロサンドラ
LM.photo/Shutterstock.com

園芸分類:観葉植物、草花、庭木
開花時期:5〜10月
樹高:30〜100cm
耐寒性:弱い
耐暑性:強い
花色:オレンジ、黄、赤

クロサンドラの開花期は5〜10月で、花色はオレンジ、黄、赤。花茎を伸ばして花径3〜5cmほどの花を連ねます。夏に咲く鮮やかな花がロウソクの炎を連想させることから「サマーキャンドル」という別名も持っています。濃緑色で艶がある葉は観賞価値があり、観葉植物としても魅力的。日当たりがよく10℃以上の環境であれば、冬に開花を楽しむことも可能です。

クロサンドラの名前の由来と花言葉

クロサンドラ
picsninja/Shutterstock.com

クロサンドラという名前は学名のCrossandraをそのまま用いたもの。語源はギリシャ語で「房飾りのある雄しべ」を意味するKrossos(房飾り)とaner(雄)で、雄しべの形が由来となっているそうです。和名は「ヘリトリオシベ(縁取雄蕊)」で、こちらも葯に縁取りが入るおしべの姿によるもの。花が漏斗のような姿で咲くことから「ジョウゴバナ(漏斗花)」、キツネの毛色のような色の花が傘のように咲くことから「キツネノヒガサ(狐の日傘)」などの別名もあります。

クロサンドラ
Job Narinnate/Shutterstock.com

クロサンドラの花言葉は「友情」「仲良し」「尊大」「誇示」「理想の美」など。花がいくつも連なって穂をなすことが「友情」「仲良し」の由来。また、花穂が華やかに立ち上がる姿が「尊大」「誇示」「理想の美」とされる理由です。

クロサンドラの代表的な種類

クロサンドラ
yoshi0511/Shutterstock.com

クロサンドラは自生地に約50種の分布が確認されています。ここでは主な種・園芸品種をご紹介します。

クロサンドラ・インフンディブリフォルミス

クロサンドラ・インフンディブリフォルミス
Yessi Frenda/Shutterstock.com

国内で最もポピュラーに流通している種。インド~スリランカ原産で、オレンジの花を咲かせます。「インフンディブリフォルミス」は「漏斗形」という意味で、花姿が由来です。

クロサンドラ・プンゲンス

クロサンドラ・プンゲンス
Robert Buchel/Shutterstock.com

原産地は熱帯アフリカ。濃いグリーンの葉に葉脈が白く浮き上がるのが特徴です。

クロサンドラ・マッサイカ

原産地はガーナ。花色は赤で、花茎を伸ばした先に次々と開花していきます。濃いグリーンの葉とのコントラストも見どころです。

クロサンドラ・フラーバ

原産地は熱帯アフリカで、草丈20cmほどとコンパクトにまとまるのが特徴です。花色は黄色で、冬から春にかけて開花します。

‘ガーナレッド’

マッサイカの園芸品種で、華やかな朱色の花を咲かせます。

‘かがり火’

インフンディブリフォルミスの園芸品種で、花がやや大きめのオレンジ色の花を咲かせます。国内でも流通しています。

クロサンドラの栽培12カ月カレンダー

開花時期:5〜10月
植え付け・植え替え:5~6月(地植え)、4月中旬〜6月(鉢植え)
肥料:5月中旬~9月(地植え)、5〜10月(鉢植え)
剪定:10月頃
種まき:5月〜6月上旬

クロサンドラの栽培環境

クロサンドラ
Job Narinnate/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰の場所でも生育しますが、極端に日当たりが悪いと、ヒョロヒョロとか弱い茎葉ばかりが茂って草姿が乱れたり、花つきが悪くなったりするので注意しましょう。ただし、葉焼けの恐れがあるため夏の直射日光は避けましょう。

【日当たり/屋内】明るく風通しのよい窓辺などで管理します。真夏に直射日光を浴びると葉が傷むことがあるため、葉焼けの心配がある場合は、地植えでは朝のみ日が差す東側や木漏れ日がチラチラとさすような半日陰の場所に植え替え、鉢植えでは直射日光を直接受けない明るい場所などへ移動しましょう。

【置き場所】水はけのよい環境を好みます。

耐寒性・耐暑性

基本的にクロサンドラは寒さには弱く、耐寒温度は10℃くらいまで。霜や凍結にあうと枯死するので注意します。地植えにしている場合は寒くなる前に鉢に植え替え、室内の窓辺や温室など暖かい場所に置いて冬越しさせましょう。

クロサンドラの育て方のポイント

用土

土
funnyangel/Shutterstock.com

【地植え】

苗を植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをしてからしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

【鉢植え】

草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。

水やり

水やり
Osetrik/Shutterstock.com

水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えましょう。

真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。

【地植え】

根付いた後は、ほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら水やりをして補います。

【鉢植え】

日頃の水やりを忘れずに管理します。開花期や乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずにきちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。

肥料

肥料
Sarycheva Olesia/Shutterstock.com

【地植え】

5月中旬〜9月に、緩効性肥料を施して株の勢いを保ちます。

【鉢植え】

5〜10月に、緩効性肥料を施して株の勢いを保ちます。または、10日〜2週間に1度を目安に、液体肥料を与えてもよいでしょう。

注意する病害虫

カイガラムシ
Decha Thapanya/Shutterstock.com

【病気】

クロサンドラの栽培では、病気が発生する心配はほとんどありません。

【害虫】

クロサンドラの栽培で発生しやすい害虫は、ハダニやカイガラムシなどです。

ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。

カイガラムシは体長2〜10mmで茎などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われていて、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。

クロサンドラの詳しい育て方

苗木の選び方

苗木を購入する際は、節間が短く株ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。

植え付け

ガーデニング
OlegDoroshin/Shutterstock.com

クロサンドラの鉢への植え付け適期は、4月中旬〜6月頃です。庭に植え付ける場合は、5〜6月頃に行います。

【地植え】

土づくりをしておいた場所に苗木よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。複数の苗木を植え付ける場合は、30〜50cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。

寒さに弱いので、秋に気温が下がってきたら鉢に植え替えて室内や温室に取り込みます。越年後、5~6月に再び地植えにしましょう。

【鉢植え】

入手した苗の根鉢よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。

底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢をくずさずに植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。

成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。

日常の手入れ

花鋏
Early Spring/Shutterstock.com

【花がら摘み】

クロサンドラは開花期が長く、多数の花が咲くので、終わった花は早めに摘み取り、開花が終わった花穂は切り取っておきましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗するので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。

剪定・切り戻し

剪定
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10月頃に切り戻して株の若返りをはかります。株元から30cmほどの高さで地上部をカットしましょう。越年して生育期に入ると再び新芽を出し、まとまった株姿になります。

夏越し

クロサンドラ
Kokkis/Shutterstock.com

暑さには強いのですが、真夏に強い日差しを受けると葉やけすることがあります。葉がひどく傷むと光合成ができなくなり、株が弱ってしまうことがあるので注意。そのような状態が見られたら、庭植えでは朝のみ日差しがさす東側や木漏れ日がチラチラとさすような半日陰の場所に植え替え、鉢植えでは直射日光を直接受けない明るい場所などへ移動しましょう。

冬越し

クロサンドラ
Mamun_cse/Shutterstock.com

クロサンドラの冬の耐寒温度の目安は約10℃で寒さに弱く、霜にあたると枯れてしまいます。

鉢植えや寄せ植え、ハンギングバスケットを庭やベランダに飾っている場合は、秋になったら日当たりのよい室内や温室などに移動して冬越しさせましょう。

地植えにしている場合は、鉢に植え替えて日当たりのよい室内や温室などに置いて冬越しさせます。越年して十分に気温が上がる5〜6月に、再び地植えに戻すとよいでしょう。

増やし方

種まきポット
Kunlanan Yarist/Shutterstock.com

クロサンドラは、挿し木と種まきで増やすことができます。この章では、それぞれの方法についてガイドします。

【挿し木】

挿し木とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、クロサンドラは挿し木で増やせます。

クロサンドラの挿し木の適期は、5〜9月です。新しく伸びた枝を2節ほどつけ、切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。

【種まき】

クロサンドラの発芽率は低いほうですが、種まきして増やすことも可能です。クロサンドラの開花後に実がつくので、熟したら採取して中から種子を取り出し、種まき適期まで密閉袋に入れて保存しておきます。

種まきの適期は5月〜6月上旬で、発芽適温は25℃ほどです。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に湿らせ、種子を数粒播いて軽く土をかぶせ、明るい日陰で管理します。カラカラに乾燥しないように水の管理に注意し、発芽後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に根鉢をくずさずに植え替えましょう。鉢増ししながら育成し、苗木として十分な大きさに育ったら植えたい場所に定植しましょう。

観葉植物としても映えるクロサンドラを栽培してみよう

クロサンドラ
Abu Tami/Shutterstock.com

花茎にオレンジ色の花を連ねるクロサンドラは、艶やかなグリーンの葉とのコントラストも美しく、初夏から秋にかけて目を引く存在となります。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。

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