ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さん。愛犬あんのために、ご飯やおやつを手づくりしています。今回ご紹介するのは、愛犬も一緒に味わえる、クリスマスにぴったりのキャロットケーキ。ヘルシーで美味しいクリスマスケーキを作って、愛犬と一緒にクリスマスを祝ってみませんか?
目次
レーズンはNG! にんじんはOK!

クリスマスケーキのシーズンがやってきました。11月に入ると、もうシュトレンを見かけるようになりますね。シーズンの訪れは年々早くなっているように思います。ワクワクなシーズンです。
クリスマスケーキというと、シュトレンやクリスマスプディングなど、ドライフルーツを使ったケーキが多いですね。
とても美味しく私も好きなケーキなのですが、犬にとっては、レーズンは食べてはいけないものの一つです。この季節、レーズンの入ったケーキを、愛犬が間違って食べてしまわないように、飼い主は十分注意しなくてはなりません。
ということで、犬が食べても大丈夫なにんじんを使ったキャロットケーキを作ろうと思います。人間用と犬用と、準備を一緒にして2種類作ります。

レシピはシンプル、混ぜるだけ。型も紙コップを使えば簡単です。日本でも人気のあのパリのカフェ風キャロットケーキのスタイルにしたかったのですが、あら、ちょっと違いますね。見た目はかないませんが、愛犬あんもお気に入りの美味しいケーキです。
ぜひ愛犬と一緒に、ヘルシーなケーキを楽しんでください!

キャロットケーキの材料

紙コップ(犬用95ml、ヒト用205ml)それぞれ4個分です。
犬用とヒト用の材料
犬 | ヒト | |
米粉 | 40g | 80g |
にんじん | 70g | 100g |
ベーキングパウダー | 小1/4 | 小1/2 |
重曹 | 小1/4 | 小1/2 |
菜種油 | 10g | 20g |
甘酒(甘麹) | 大1 | 大2 |
卵 | 1/2個 | 1+1/2個 |
無糖ヨーグルト | 大1 | 大2 |
*甘酒(甘麹)はこちらをご覧ください。→『愛犬のおやつに、手作り甘酒(甘麹)のビスコッティ』
*犬用には、香辛料、砂糖、レーズン、くるみは入れないようにします。以下は、ヒト用の材料にだけ追加してください。
素焚糖 | 50g |
シナモン | 小1弱 |
クローブ | 少々 |
ナツメグ | 少々 |
レーズン | 40g |
くるみ | 20g |
ヒト用のチーズフロストと犬用のカッテージチーズ材料
*ヒト用のチーズフロスト
クリームチーズ | 100g |
砂糖 | 25g |
レモン汁 | 小1 |
クリームチーズを20秒ほどレンジにかけて柔らかくしたところに、砂糖とレモン汁を加えて混ぜます。
*犬用のカッテージチーズ
牛乳 | 200ml |
レモン汁 | 大1 |
牛乳を60℃ほどに温め、レモン汁を入れてそっとかき混ぜて、布巾でこして絞ります。
*詳しくはこちら→『愛犬と一緒に食べられる! 手作りカッテージチーズとバナナパンケーキ』
キャロットケーキの作り方

<準備すること> 犬用とヒト用とを一緒に準備します。
・オーブンを170℃に温めておきます。
・にんじんをすり下ろします。
・くるみをオーブントースターでローストして、刻んでおきます。
<作り方>
まず犬用の生地を作り、紙コップに入れます。
- ボウルに卵を入れてほぐす。
- 菜種油を少しずつ入れてよく混ぜる。
- 甘酒、ヨーグルトを入れて混ぜる。
- すり下ろしたにんじんを入れて混ぜる。
- 米粉、重曹、ベーキングパウダーを合わせてふるい、ボールに入れ、さっくり混ぜる。
- 紙コップに流し入れる。
次にヒト用の生地を、同じボールで作ります(キッチンペーパーで拭き、きれいにして使います)。
犬用の生地と基本は一緒ですが、手順1でボウルに卵を入れてほぐした後、分量の素焚糖を加えてよく混ぜます。また、手順5で粉類に加えてシナモン、クローブ、ナツメグも合わせてふるい、ボウルに入れてさっくりと混ぜましょう。
粉気が残っているところでレーズンとくるみを入れて、さっくりと混ぜます。


ヒト用の生地もできてカップに入れたら、予熱しておいたオーブンに入れて一緒に25分ほど焼きます。


犬用のカップのほうが小さいので、様子をみて一足早く出すなど、焼き上がりのタイミングに注意してください。


焼き上がったらオーブンから出して冷まし、紙コップを外します。犬用にはカッテージチーズを、ヒト用にはチーズフロストを添えて完成です。


*紙コップはそのまま使えて便利です。焼き上がって冷めたところで、紙コップにハサミで少し切り込みを入れて、皮を剥くように外します。
*犬には一口サイズにちぎって与えます。食べすぎに注意してください。

犬用とヒト用のキャロットケーキレシピ
犬用 | ヒト用 |
1.ボウルに卵を入れてほぐす。 | 1.ボウルに卵を入れてほぐす。 |
2.素焚糖を入れてよく混ぜる。 | |
2.菜種油を少しずつ入れてよく混ぜる。 | 3.菜種油を少しずつ入れてよく混ぜる。 |
3.甘酒、ヨーグルトを入れて混ぜる。 | 4.甘酒、ヨーグルトを入れて混ぜる。 |
4.すり下ろしたにんじんを入れて混ぜる。 | 5.すり下ろしたにんじんを入れて混ぜる。 |
5.米粉、重曹、ベーキングパウダーを合わせてふるい、ボウルに入れ、さっくり混ぜる。 | 6.米粉、重曹、ベーキングパウダー、香辛料を合わせてふるい、ボウルに入れて、さっくりと混ぜる。 |
7.粉気が残っているところで、レーズンとくるみを入れて、さっくりと混ぜる。 | |
6.紙コップに流し入れる。 | 8.紙コップに流し入れる。 |
7.170℃のオーブンに入れて、25分ほど焼く。 | 9.170℃のオーブンに入れて、25分ほど焼く。 |
8.オーブンから出して冷めたら、紙コップから外し、カッテージチーズを添える。 | 10.オーブンから出して冷めたら、紙コップを外し、チーズフロストを塗る。 |
素敵なねこの絵本

もうすぐクリスマス。今年はいつものクリスマスとは違うクリスマスになりそうです。手作りのケーキやご馳走で、自宅でゆっくりと過ごすご家庭も多いかもしれませんね。
クリスマスですから、あんにも何か喜びそうなおもちゃをプレゼントしようかな〜と、ぼんやり考えていました。そんな時に、新聞の絵本の広告が目に止まりました。『ねこはおるすばん』(町田尚子/著)というタイトルの絵本です。
あんへのプレゼントということではないのですが、私はこのタイトルがとても気に入りました。『ねこは』の「は」が「の」でないところに、とても興味を引かれたのです。
早速本屋さんに行き、手にとってみました。うふふ、おもしろい! ねこの絵がとてもよいのです。かわいい〜ねこではなく、ちょっとふてにゃんなところもあったりして、なんだか憎めない感じのねこです。絵本の内容はここでお話しできませんが、最後のひとつ前のページの絵には「なるほど」と納得。愛犬のおるすばんもこんな感じだと、飼い主の気持ちがラクになるなと思いました。でもこれって? と、また少し切なくもなり。
本屋さんには、同じ町田尚子さんの絵、竹下文子さんの文で、『なまえのないねこ』というタイトルの絵本が隣にあり、こちらも手にとってみました。絵のタッチに魅かれて、どんどんページをめくり引き込まれていきます。そしてお話の最後に、胸がいっぱいになってしまいました。本屋さんでこんな気持ちになって、ちょっと困ってしまいました。家に帰って、もう一度じっくりページをめくりたくなる、とても素敵なお話です。
この絵本を読んで、あんにはいつにも増して、優しく、いっぱいの愛情を持って接したくなりました。愛犬へのプレゼントは、じつはどんなものよりも、そばにいて、話しかけて、撫でて、のんびり一緒に時間を過ごすことなのかもしれません。それは、ペットだけでなく人間も同じではないでしょうか。『なまえのないねこ』を読んで、そんなふうに感じました。

Credit
写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
https://www.annegarden.jp/
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