愛犬と一緒に食べられる! 手作りカッテージチーズとバナナパンケーキ

ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さん。愛犬のために、旬を取り入れたペットフードを手作りしています。今回はカルシウム不足解消のためのヘルシーな手作りカッテージチーズとバナナパンケーキのレシピをご紹介します。犬と飼い主が一緒に食べられますよ。
目次
カッテージチーズの作り方

カルシウム不足解消のためにチーズを食べさせたいけれど、犬用のフリーズドライのチーズばかりでは飽きてしまうし、人間用のチーズでは塩味やカロリーが多すぎる? と心配になります。そこで、我が家でもカッテージチーズを手作りするようになりました。カッテージチーズは、レモンと牛乳だけで簡単にできます。もちろん、犬も飼い主も美味しくいただけます。低脂肪・低カロリーながら栄養満点。何より、愛犬が大好きなチーズを食べさせてあげられるのが嬉しいです。いつものご飯にトッピングしたり、おやつにしたり。今回は、バナナ味の米粉のパンケーキにカッテージチーズを添えたおやつにしました。
<材料>

・牛乳 200ml
・レモン汁 大さじ1
<作り方>
- レモンを絞る。種やカスなどは取り除くために茶漉しなどで漉す。
- フツフツと気泡が出てくるくらいまで、牛乳を温める(60度程度)。
- 温めた牛乳にレモン汁を入れて、軽く一周混ぜる。すぐに乳清(ホエー)と凝乳(カード)に分離し始める。
- そのまま6~7分ほど置いておく。
- さらしで漉す。コーヒードリッパーを使うと簡単。
- そのままさらしで中身を包んで、水を張ったボールの中で振り洗いをする(2~3回)。
- 軽く絞ってでき上がり。固さはお好みで。絞りすぎるとボソボソになるので注意。
人間用にはお好みで塩を加えてもよいのですが、我が家ではそのまま塩なしです。冷蔵庫で保存し、4~5日程度で食べきるようにします。
米粉のバナナパンケーキの作り方
愛犬とおやつを一緒に食べられるのは、飼い主も幸せな気分です。でも、自分が食べているお菓子を気軽に犬に与えた結果、予想もしない事態が起こることがあります。先日、新聞記事に「2月は犬が誤ってチョコレートを食べて中毒を起こし、動物病院で治療を受ける件数が年間で最も多い」とありました。カバンの中に入れていたチョコレートを、深夜にこっそり食べてしまったなどのケースが多いそうです。バレンタインデーに次いで、ホワイトデーのある3月にもこうしたアクシデントが発生しやすいとのこと。玉ねぎなどのネギ類、ぶどう、チョコレートなどは絶対に食べさせないほうがよいとされています。今回作るパンケーキは、犬にも人にも安心な材料だけを使っています。
<材料>

・米粉 25g
・バナナ 50g
・卵 1/2個
・無糖ヨーグルト 20g
<作り方>

- バナナをフォークの背などで粗く潰す。
- 卵とヨーグルトを混ぜる。
- 米粉をふるって、2の中に入れて混ぜる。
- 潰したバナナを入れて混ぜる。
- フライパンで焼く。

パンケーキにカッテージチーズを添えて、でき上がり。与える時は一口サイズに小さくちぎってあげましょう。
カッテージチーズとは

イギリスの農家で生まれ、アメリカで発展したチーズ。脱脂乳を乳酸菌で固めているので、脂肪分が普通のチーズの半分以下と少なめです。
脂肪分を除去しても、たんぱく質やカルシウムなどの栄養成分はそのまま残されています。ヘルシー志向の料理の材料や、ダイエット中のカロリーコントロールとしても注目されています。
https://fooddb.mext.go.jp/result/result_top.pl?USER_ID=19134 食品成分データベース
http://www.meg-snow.com/cheeseclub/knowledge/ チーズクラブ(雪印メグミルク)
牛乳はお腹を壊すけれど、チーズは大丈夫という場合が多い

牛乳も犬に与える時には注意しなくてはいけない食材です。牛乳に含まれている炭水化物、いわゆる糖質を乳糖といいますが、人間も乳糖を分解するためのラクターゼという酵素が欠損している人が牛乳を飲むと、消化不良を起こして下痢をします。これを乳糖不耐といいます。犬は、生まれつきこの乳糖を分解する酵素が不足していることが多く、下痢を引き起こす可能性が高くなります。そのため、牛乳を与えることはあまり好ましくないといわれています。
チーズの原料は牛や羊の乳ですが、チーズは製造過程の中で乳糖を含むホエーと呼ばれるものが除去されるので、チーズに含まれる乳糖はほとんどありません。そのため、チーズを食べてもお腹を壊すことが少なく、牛乳が苦手でもチーズは大丈夫という犬が多いのです。
チーズでカルシウム不足解消

犬は人間が一日に必要とするカルシウムの14倍が必要といわれています。手作りごはんの場合は、カルシウム不足に注意が必要です。牛乳にはカルシウムが豊富に含まれているので、犬にとってもぜひ食事に取り入れたい食品です。そこでお腹を壊すなどのデメリットが少ないチーズでカルシウムを摂取できるのは嬉しいですね。
人間もカルシウムが不足しがちといわれています。特に、女性は年齢が高くなると骨粗しょう症のリスクが高まるとされているので、カルシウムは積極的に摂取したい栄養素の一つです。私もチーズを少しずつですが、毎日食べるようにしています。
*カルシウムの過剰摂取も健康に害を及ぼします。個々に適切な量を摂取してください。
チーズの栄養は他にも

チーズは牛乳の栄養が濃縮された栄養満点の食品です。ビタミンも豊富にあり、乳酸菌を摂取することできます。チーズに含まれるビタミンAは毛艶をよくする効果や免疫力を高める効果があります。また、乳酸菌はお腹の調子を整え、消化吸収をよくする効果があるということです。
我が家の柴犬あんは、脂が多いものや柔らかくない野菜を食べた時、消化不良を起こすようで、お腹がギュルギュルともの凄い大きな音をたてて、「助けて」といわんばかりに私の足にまとわりついて離れようとしなくなります。そういう時は、消化を助ける(と思われる)草を食べるのですが、冬はその草もなく…。あまりにかわいそうでなんとかしてあげたいと思うのですが、私には抱き上げてお腹をさすってあげるくらいしかできません。乳酸菌が豊富なチーズを普段の食事に取り入れることで、消化が促されてお腹の調子は整えられるのであれば、とてもありがたいものです。
さらに、カルシウムや他の栄養素もしっかり摂ることができて、やはりチーズは万能選手です。
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Credit
写真&文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
http://www.annegarden.jp
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