ポコポコと穴のあいた、パンケーキのようなお菓子。それがイギリス人の大好きなクランペットです。パンケーキのようで、パンケーキとはちょっと違う、独特の食感を、ぜひ作って試してみてください。イギリス菓子研究家でパティシエのTomoさんに作り方を教えていただきます。
目次
大事なのは表面の穴

イギリス菓子といえば、今では誰でも知っているスコーン! が定番ですが、今回ご紹介するクランペットも、イギリスでは朝食やお茶の時間に大人気です。どんなものかというと、パンとパンケーキの間、とでも言いましょうか。もちっとしたパンケーキのような感じです。

クランペットはイギリスのティールームでも定番のメニューですし、スーパーでも購入できます。イーストで発酵させて、さらにベーキングパウダーを入れた生地を、型を使ってフライパンで焼くのですが、型を使うのでパンケーキより分厚く、表面に蜂の巣のように穴がたくさんあいているのが特徴です。材料や作り方はとてもシンプルですが、シンプルなものほど上手に作るのは難しいもの。でも大丈夫! 今回、分かりにくいポイントをしっかりとお教えします。
ちなみに、似たような見た目のイングリッシュマフィンとは全くの別物です。クランペットは少しドロドロしたゆるい生地をフライパンで焼きますが、イングリッシュマフィンはパン生地を丸めてセルクルに入れてオーブンで焼きます。

私がクランペットを知ったのは、まだイギリスで働く前のこと。イギリスのお菓子に興味を持って買った、イギリス菓子を紹介した本の中にクランペットがありました。その本にあったお菓子は、当時は知らないものばかりでしたが、材料と作り方を見れば、なんとなく味や食感が想像できます。ですが、クランペットはちょっと想像できないものでした。普通のパンと何が違うのだろう?
イギリスへ語学留学した際、最初はホストファミリーと住んでいて、食事はすべて用意されていたのですが、途中イギリス人から部屋を借りるスタイルに変更。食事はついていないので、好きなものをスーパーで買ってきていました。ある日、クランペットが目に入り、ふと、留学前に読んだ本のことを思い出しました。そうだ、これを食べてみたかったんだ! すぐに買って、家で食べてみました。トーストして、バターをたっぷりと塗って。
一口食べてみて、おおげさでなく感動しました! 表面はカリッと、中はもちっとした生地。表面にある無数の穴から、溶けたバターが染み込んで、噛むたびにジュワジュワっと溢れ出すバター。
一瞬でクランペットの虜となりました。
食べ方の好みは人それぞれ

いつからそうするようになったのか、覚えていないのですが、私はバターとゴールデンシロップ(イギリスの糖蜜)をかけて食べるのが好きです。イギリスでも、クランペットをどうやって食べるかにはいろいろ好みがあるよう。たっぷりのバターだけの人。バターと蜂蜜の人。ジャムをつける人。レモンカードをつける人。あとはクリームチーズを塗って、サーモンをのせたり、ポーチドエッグをのせたりして、オープンサンドのようにして食べる人もいるようです。
寒い日に、トーストしたクランペットとミルクティーがあれば幸せな気分になれます。寒いのは苦手な私ですが、クランペットとミルクティーのティータイムを想像すると、これからだんだんと寒くなるのが待ち遠しくなります。

クランペットは焼くときにセルクルという丸い型を使うのですが、なければツナ缶などの蓋と底面を取ると代わりになります! 私はセルクルを持っていなかったときは、トマトの缶詰の蓋を取って使っていましたよ。でも高さのある缶は使いにくいので、ツナなどの薄い缶がおすすめです。ちゃんとした型を用意したい方は、日本では「イングリッシュマフィンリング」などの名前で売られているので、チェックしてみてください。型が1つしかないとちょっと時間はかかりますが、1つずつ焼きましょう。型がたくさんあると、フライパンに乗るだけ一気に作れるのでおすすめです。
上手に作るポイントは、
混ぜ具合! 発酵具合! 火加減! 生地の濃度!
これさえ注意すれば、美味しくなるはずです。
自分で作るクランペットは、何より美味しいです。表面をカリッとさせたいので、冷めたらトーストして食べる! ということも忘れないでくださいね!
では、作っていきましょう。
クランペットの作り方

材料(直径9cmのセルクル 5個分)
- 人肌くらいの温度の水……235ml
- イースト……5g
- 砂糖……8g
- 準強力粉……180g(なければ、強力粉140g+薄力粉40gで代用可)
- 塩……5g
- ベーキングパウダー……5g
- バター……適量
作り方
1.人肌くらいの温度に温めた水とイースト、砂糖をよく混ぜておく。


2.粉、塩、ベーキングパウダーをボウルにふるい入れ、混ぜておく。


3.2に1を入れ、なめらかな生地になるまでホイッパーでしっかり混ぜる。
もういいかな? と思ってから、さらに1分ほど頑張って混ぜるくらいを目安に。



4.キッチンタオルなどを3にかけ、暖かい場所で45分くらい発酵させる。

5.膨らんで表面に泡が出てきたら発酵完了!

スプーンですくってみて、ドロドロと濃度のある生地が流れ落ちるくらいが目安です。もしも、生地が流れ落ちず、ポタポタと落ちるくらい濃度がある場合、表面に穴がうまくできないので、水を少しだけ加えてスプーンで混ぜて調整します。
6.フライパンにバターを溶かし、内側にバターを塗ったセルクルをしっかり温める。熱すぎると焦げるが、温まっていないとうまく表面に穴ができないので、弱火でしっかり温める。温まったらスプーンで型の半分くらいまで生地を入れて弱火で焼く。

7.表面が固まってきたら、セルクルを外し、ひっくり返す。

火傷にご注意! トングなどを使うといいです。横着な私は何度も火傷しました。
8.ひっくり返した面にも焼き色がつくまで焼く。

9.完成!

バターもゴールデンシロップもたっぷりとかけて、生地に染み込ませるのが美味しく食べるポイントです! お皿に盛るときは、穴のあいた面を上にするとよく染みますよ。

ぜひ作ってみてくださいね。
Credit
写真&文 / The Pudding Party Tomo - イギリス菓子研究家/パティシエ -

イギリスのプディングの美味しさをもっと多くの人に知ってもらいたいと活動する、イギリス菓子研究家、パティシエ。ル・コルドン・ブルー横浜校にて菓子ディプロムを取得。英国コッツウォルズのスリーウェイズ・ハウス・ホテルにてイギリス伝統菓子作りの腕を磨く。
〈The Pudding Party Tomoとイギリス菓子作り〉 https://youtube.com/channel/UCV1hGcG5t0SELBBiuJ1GqBA
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