スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
3and gardenの記事
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宿根草・多年草

印象的な見た目の曼珠沙華! 花言葉や意外と簡単な育て方を紹介
曼珠沙華の特徴! 葉はない? 曼珠沙華はヒガンバナ科ヒガンバナ属に分類される多年草で、ヒガンバナとも呼ばれています。 日本全土で見られますが、もともと日本に自生していたのではなく、古い時代に中国から人為的に持ち込まれたと考えられています。 多くの植物とは違い、曼珠沙華はまず花が咲いてその後葉が伸びる、という変わった生態を持っています。 曼珠沙華は毒に注意! 曼珠沙華の球根には毒があり、これを食べると「彼岸(あの世)」に行くという言い伝えがあります。それが「彼岸花」という名前の由来の一つといわれています。そういった話からも不吉なイメージを持たれがちな曼珠沙華ですが、他にもさまざまな名前や特徴を持っています。 曼珠沙華のさまざまな別名 曼珠沙華にはたくさんの別名があります。ここからはそれらの名前について詳しく説明していきます。 「彼岸花」「リコリス」は同じ? 名前について整理すると、曼珠沙華は俗称で、和名(正式な日本語名)はヒガンバナ(彼岸花)といいます。学名ではリコリス・ラディアータ(Lycoris radiata)。この名前は「リコリス属のラディアータという種」ということを意味するので、ヒガンバナはリコリスの一種であるといえます。一般に「リコリス」といった場合は、マメ科の植物であるスペインカンゾウ(リコリス)や、それを原料にしたお菓子を指すことがあります。 曼珠沙華にはたくさん別名がある! ヒガンバナの別名には「曼珠沙華」以外にも、「死人花」「幽霊花」「毒花」「痺れ花」「天蓋花」「狐の松明」「葉見ず花見ず」など、たくさんあります。これらは花の姿や、毒があること、咲く時期や仏教の経典、お墓の周辺によく植えられたことなどからつけられたものです。 不吉? じつは「おめでたいことの兆し」 「曼珠沙華」という名は仏典に由来しており、サンスクリット語で「天界の花」という意味を持っています。この名前は天から花がひとひら降ってくるという吉兆からきていると言い伝えられています。仏教では曼珠沙華は白くて柔らかい花とされており、それを見た者の悪業を払うと信じられています。 曼珠沙華にまつわる多くの迷信 仏教では縁起がよいとされている曼珠沙華ですが、毒を持つという特性から暗い迷信も数多く生まれています。 例えば、曼珠沙華を食べると毒で歯が抜けるとか、曼珠沙華を摘むと手が腐るといったものがあります。これらは曼珠沙華の毒から子どもたちを守るため、この花に近づかないよう親たちが言い伝えたという説があります。 また、赤い花姿が炎を連想させるため、曼珠沙華を持って帰ると火事になるという迷信もあります。 さらに、曼珠沙華を摘むと死人が出るという迷信もあります。これは土葬が主流であった古い時代に遺体をモグラなどから守るために、曼珠沙華をお墓の近くに植えていたことから始まったといわれています。 赤花だけじゃない! 曼珠沙華の品種 曼珠沙華といえば赤い花を咲かせるものが有名ですが、品種改良により30以上もの種類があります。ここからは一風変わった曼珠沙華についてご紹介していきます。 白いシロバナマンジュシャゲ シロバナマンジュシャゲは、その名の通り白い花を咲かせる曼珠沙華です。ヒガンバナとショウキズイセンの自然交雑種で、自然交配力が弱いため珍しい花です。 日本全土で見られますが、特に九州などの日本南部に多く自生しています。 黄色のショウキズイセン 別名ショウキランとも呼ばれるショウキズイセンは、黄色い花を咲かせる品種です。四国から沖縄にかけての日本南部で多く見られ、10月上旬から中旬にかけて咲きます。 色によって変わる! 曼珠沙華の花言葉 曼珠沙華の花言葉は、花の色によって異なります。 赤い花は「情熱」「再開」「想うはあなたひとり」「あきらめ」。 黄色の花(ショウキズイセン)は、「深い思いやりの心」「陽気」「元気な心」「追想」。 白い花(シロバナマンジュシャゲ)は、「またあう日を楽しみに」「想うはあなたひとり」などです。 曼珠沙華の成長スケジュール 曼珠沙華は多年草で、秋雨が降りお彼岸の頃になると芽を出して花を咲かせます。花が枯れて冬になると葉を出します。そのまま冬越しして春になると光合成が盛んになり球根に栄養を溜めます。夏には葉を枯らして休眠期に入ります。こうしてまた翌年に花を咲かせるという繰り返しです。 一面に咲く曼珠沙華を見たい! 曼珠沙華の名所と見頃 一面に曼珠沙華が広がる光景はとても美しく見応えがありますが、そんな曼珠沙華の名所を地域ごとにご紹介します。ぜひ一度は見頃の時期に行ってみてはいかがでしょうか? 【関東地方】 茨城県 行方市 西蓮寺(9月下旬) 埼玉県 幸手市 権現堂公園(9月中旬~10月上旬) 神奈川県 大和市 常泉寺(9月中旬~下旬) 【東海地方】 岐阜県 海津市 津屋川堤防(9月中旬~下旬) 愛知県 半田市 矢勝川・新美南吉記念館周辺(9月下旬~10月初旬) 【東北地方】 岩手県 北上市 如意輪寺(8月下旬~10月中旬) 宮城県 大崎市 羽黒山公園(9月中旬以降) 【関西地方】 京都府 亀岡市 穴太寺周辺(9月中旬~下旬) 奈良県 御所市 葛城一言主神社周辺(9月中旬~9月下旬) 【九州地方】 福岡県 八女市 ヨシビ棚田(9月中旬~下旬) 福岡県 うきは市 つづら棚田(9月中旬) 曼珠沙華は育てられる? じつは育てやすい! 曼珠沙華は病気や害虫に強く、丈夫で初心者でも育てやすい植物です。地植えでは数年は植えっぱなしにしていても、毎年花を咲かせてくれることでしょう。 個性的で印象の強い曼珠沙華 見た目も個性的で印象的な曼珠沙華は、きっと庭でも存在感を発揮してくれるのではないでしょうか。丈夫で初心者でも育てやすい植物なので、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) MasterChefNobu 2) aminkorea 3) tamu1500 4) Brt 5) akiyoko 6) Chongbum Thomas Park 7) stingzero 8) TAKUYA.A 9) phototenki 10) TOMO 11) TOMO 12) LStockStudio 13) Chutima Chaochaiya 14) TOMO 15) marigold-y 16) traction/Shutterstock.com
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宿根草・多年草

【秋の七草】女郎花の育て方! 自分で育てて女郎花を観賞しよう
女郎花とは 女郎花(オミナエシ)は、スイカズラ科オミナエシ属の落葉性多年草です。原産地はシベリア〜東アジア。日本の山野にも自生し、古くから愛されてきました。したがって、高冷地をふるさとにする一部種類を除いては、日本の気候に馴染み、放任してもよく育つ、丈夫な草花です。 女郎花の草丈は100〜150cm。開花期は初夏から秋にかけてで、黄色い花を咲かせます。一つひとつの花は3〜5mmと小さいのですが、花茎を伸ばした頂部に集まって咲き、大きな花序をたくさん作ります。そのため、色の塊となって目に飛び込んできて、大変華やかな景色となります。ただし、女郎花は独特の香りを放つため、人によっては好き嫌いもあるようです。 女郎花の由来・花言葉 花名の「おみな」は女性のことを指し、「えし」は「圧し」、つまり女性を圧倒するほど美しいという意味だとする説があります。また、「えし」は「へし」で「飯」を意味するとし、一つひとつの花が小さく粟粒のように見えることから、女性が食べていた「女郎飯」から転じたという説もあるようです。 学名はPatrinia scabiosifoliaで、英名は「Golden lace」「Yellow patrinia」など。女郎花の花言葉は、「美人」「はかない恋」「親切」などです。 女郎花の栽培環境・ライフサイクル 【栽培環境】 日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりが悪いと茎葉が間のびし、花つきが悪くなるので注意。土壌は、水はけ、水もちのバランスのよい環境を好みます。乾燥しやすい場所や、いつもジメジメとして湿気の多い場所では、土壌改良が必要です。腐葉土や堆肥などを多めにすき込み、ふかふかとした土作りをしましょう。 女郎花は古くから日本の原野に自生してきた植物なので暑さ寒さに強く、特に夏越し・冬越しの対策を講じる必要はありません。 【ライフサイクル】 女郎花は落葉性多年草に分類され、4月頃に新芽を出します。その後、旺盛に茎葉を伸ばして生育期に入り、6〜10月に開花。寒さが厳しくなると、地上部を枯らして休眠します。越年して再び春になると新芽を出します。この繰り返しで、一度植え付ければ毎年開花を楽しませてくれる、息の長い植物です。 女郎花の育て方 ここまで、女郎花の基本情報について、深く掘り下げてきました。ここからはガーデニンクの実践編として、栽培方法について詳しく解説していきます。 土作り 【地植え】 植え付けの1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておきます。土作りは植え付け直前ではなく、このように事前に行うことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 植え付け 女郎花の植え付け・植え替えの適期は3〜4月ですが、この時期以外でも花苗店やホームセンターなどで苗を入手できます。購入する際は、節間が短く茎葉ががっしりと締まって勢いのあるものを選んでください。苗を入手したらすぐに、植えたい場所に植え付けましょう。 【地植え】 土作りをしておいた場所に苗よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢を崩さずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、30cmほどの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、6〜7号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。女郎花の苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出し、やや根鉢を崩して植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 植え替え 【地植え】 女郎花を庭に植え付けた場合は、基本的には植え替えの必要はありません。植え付けから2〜3年経って大株に育っていたら、掘り上げて「株分け」をしましょう。古い根を整理し、数芽つけて根を切り分け、植え直します。 【鉢植え】 女郎花は生育旺盛で根詰まりしやすいので、鉢植えで楽しんでいる場合は毎年植え替えます。根鉢をくずして古い根を整理し、数芽つけて根を切り分ける「株分け」をして植え直します。 水やり 株が蒸れるのを防ぐために、水やりは株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。冬は休眠するので、控えめに与えます。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ出すと、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 追肥 【地植え】 花が咲き終わった時期に、緩効性化成肥料を株の周りに施して土になじませます。 【鉢植え】 4〜8月の期間、2週間に1度を目安に液肥を与えます。 摘心・花がら摘み 【摘心】 生育期には旺盛に生育し、花茎が長く伸びてきます。6月頃に、花茎の半分から1/3までを目安に切り戻しましょう。草丈を抑えるとともに脇芽が伸び、細めの花茎がたくさん出て花数も多くなります。さらに摘心することで枝数が増え、華奢な姿を楽しむことができます。ただし、背丈を高くして太い花茎の先にダイナミックに咲く姿を楽しみたい場合は、摘心の必要はありません。 【花がら摘み】 女郎花は開花の期間が長いので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 病害虫 【病気】 女郎花がかかりやすい病気は、うどんこ病、炭そ病などです。 うどんこ病は、多湿で風通しが悪い環境で発生しやすくなります。葉の表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。発症したら病気の葉を摘み取って処分し、適応する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 炭そ病はカビが原因で発生する病気で、葉に褐色で円形の病斑が現れるのが特徴です。比較的気温が高く、雨の多い時期に発生しやすくなります。枝葉が込み合いすぎていたらすかし剪定をし、風通しよく管理しましょう。病気が広がる前に、早期に発見して適応する殺菌剤を散布して防除します。 【害虫】 ほとんど発生の心配はありません。 種まき・株分け・挿し芽 【種まき】 女郎花は、種まきで増やすことができます。 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。ただし、「1〜2株あれば十分」という方には、苗の植え付けからのスタートがおすすめです。 女郎花の発芽適温は、20℃前後。種まきの適期は、3月下旬〜5月中旬、または9〜10月上旬です。 まず、3号の黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れます。中央に植え穴を開けて種を2〜3粒ずつ播き、種が隠れる程度にごく薄く土をかぶせましょう。はす口をつけたジョウロで高い位置からやわらかな水流でたっぷり水やりします。水やりの際には、水流によって種が流れ出さないように注意してください。発芽までは明るい半日陰で管理し、乾燥しないように適度に水やりします。 発芽後は日当たりのよい場所で管理します。本葉が2〜3枚ついたら、勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。十分に成長したら、花壇や鉢などに植え付けましょう。 花後に種を採取したい場合は、開花期の終わり頃に花がら摘みをやめて、種をつけさせます。実が茶色く熟したら茎ごと切り取り、風通しのよい半日陰にしばらく置いて乾燥させましょう。完全に乾いたら、揉みほぐして種を取り出し、密閉容器に入れて、種まきの適期まで冷蔵庫などで保存しておきます。 【株分け】 女郎花の株分け適期は、11月頃か、3月頃です。大株に育っていたら株を掘り上げ、2〜3芽つけて根を切り分けます。切り分けた根を植え直すと、株が若返ってその後の生育がよくなります。株数が増える分、数カ所に場所を分けて植え込んでもいいですね。新しい植え場所に堆肥や腐葉土をすき込んで水はけをよくし、根鉢より一回り大きな穴を掘って植え直すとよいでしょう。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。たくましいですね! 植物の中には挿し芽ができないものもありますが、女郎花は挿し芽で増やせます。 女郎花の挿し芽の適期は、5〜6月か9月下旬〜10月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて、水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に3カ所の植え穴をあけ、挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。十分に育ったら、植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 女郎花の種類 花茎の頂部に小さな黄色い花を多数咲かせる女郎花は、野趣感のある風情が魅力。女郎花は、いくつかの種類に分類されています。ここでは、その種類をご紹介しましょう。 ハクサンオミナエシ ハクサンオミナエシは、「白山女郎花」と書きます。北陸地方から東北地方の山地の岩場などに分布。女郎花よりも小ぶりで、草丈は20〜60cmです。開花期は7〜8月。 オトコエシ オトコエシは、「男郎花」と書きます。花の色が白で、女郎花に比べてがっしりとしてたくましいことから、この名前がついたようです。草丈は60〜100cm。開花期は8〜10月です。 キンレイカ キンレイカは「金鈴花」と書きます。関東以西の太平洋側や九州の山地などに分布。草丈は30〜50cmです。草姿が華奢で、楚々とした山野草の風情を持っています。開花期は7〜8月。 色鮮やかな女郎花を観賞しよう 女郎花は、古来より日本人に愛されてきた花の一つで、和歌や文学作品にもたびたび登場しています。華やかな黄色の花がガーデンによく映える女郎花は、丈夫で育てやすいので、ビギナーにもおすすめ。ぜひ秋の庭を彩るアイテムとして、花壇の一角に取り入れてみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) SoulAD 2) RukiMedia 3) travelershigh 4) Nancy J. 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野菜

レタスの特徴と栽培の仕方 発芽の方法から分かりやすく解説!
レタスの基本情報 レタスはキク科アキノノゲシ属の葉物野菜で、地上部の葉を収穫します。原産地は地中海沿岸から中近東地帯で、冷涼な気候を好みます。発芽適温は18〜25℃、生育適温は18〜23℃。耐寒性があって0℃以下にも耐えるとされていますが、結球するタイプの玉レタスは、傷むことがあります。一方で夏の暑さには大変弱く、 高温多湿の環境では病害が発生しやすくなります。 レタスは、一日の日照時間が長くなると、花芽ができてトウ立ちする性質をもつ「長日植物」です。トウ立ちして花が咲くと、茎葉がかたくなってしまって食用に向かなくなります。意外にも光に大変敏感で、門灯や外灯の光、室内の光などに反応してトウ立ちすることも。夜は真っ暗になる場所で栽培することが大切です。 レタスの歴史 レタスの栽培の歴史は古く、紀元前4500年頃のエジプト墳墓の壁画に描かれていることが分かっています。その後、地中海沿岸地方に伝わり、ローマ帝国では主要な野菜として食されていました。さらにヨーロッパに渡って、結球するタイプの玉レタスなど多くの種類が生まれました。 東洋には、ペルシャを経由して5世紀までに中国に伝わり、さらに日本にも持ち込まれました。現在はレタスの名前が普及していますが、戦前までは「チシャ」と呼ばれ、8世紀の東大寺正倉院文書にその名前が記されています。ほとんどが茎レタス、リーフレタスだったようです。幕末に玉レタスが伝わり、明治時代には料理の飾りとして使われていました。戦後に一気に需要が伸び、現在はサラダなどに欠かせない野菜として利用されています。 レタスの種類 レタスには、葉が重なりあって巻いていき、結球するタイプの玉レタス、結球しないタイプのリーフレタスがあります。リーフレタスは葉に縮れが入り、葉色も緑系と赤系とがあります。他に茎を食べるタイプのステムレタス、ハクサイのように縦長に結球するロメインレタスもあります。 レタスの栄養 レタスは約96%が水分で、100g当たり12キロカロリー。カリウムやナトリウム、βカロテン、ビタミンC、ビタミンE、食物繊維などをまんべんなく含んでいますが、野菜の中では傑出して栄養素が多いというわけではありません。 レタスの栽培方法 ここまで、レタスの基本情報や歴史、種類などについて解説してきました。ここからは家庭菜園の実践編として、育て方について詳しく解説していきます。併せて、手軽に楽しめるプランターでのリーフレタスの栽培方法についても付記しているので、ぜひ参考にしてください。 栽培時期 家庭菜園でレタスを育てる際には、春に種を播く「春まき」と、夏に種を播く「夏まき」とがあり、年に2回の栽培が可能です。一般地を基準にすると、「春まき」は3月頃に種を播き、6月頃に収穫。「夏まき」は9月頃に種を播き、11月頃に収穫します。「春まき」は、生育期に病害虫が発生しやすいうえに、トウ立ちしやすく、玉レタスでは結球しない(葉が巻かない)ことがあるので管理が難しく、上級者向きです。一方、「夏まき」はトウ立ちしにくいので栽培しやすく、家庭菜園向きです。定植後の涼しい気候がレタスの生育に適しており、味もよくなります。したがって、ビギナーの場合は「夏まき」からスタートするのがおすすめです。また、9月以降、園芸店に苗も並び始めます。 年に2回の栽培が可能なレタスですが、連作(同じ場所で同じ種類〔科〕の植物を育て続けること。土壌バランスが崩れて生育障害が起きやすくなる)を嫌う性質を持っています。そのため、1〜2年はキク科の植物を育てていない場所を選びましょう。 適した環境 日当たり、風通しのよい場所を好みます。適した土壌酸度はpH5.5〜6.5。酸性に傾いた土壌では生理障害による病気が発生しやすくなるので、苦土石灰を散布して土壌改良しておきましょう。有機質に富み、水はけ、水もちのよいふかふかとした土壌を好むので、植え付け前に堆肥などの有機質資材を散布して土に混ぜ込んでおきます。 土作り 【菜園】 種まきの2〜3週間以上前に、苦土石灰を1㎡当たり100〜150g散布し、よく耕して土に混ぜ込んでおいてください。 さらに植え付けの1〜2週間前に、よく耕してから幅60~70cm、高さ10cmほどの畝を作ります。畝の長さは、作りたい量や広さに応じて自由に決めてかまいません。耕したのち、畝の中央に深さ20〜30cmの溝を掘ります。1㎡当たり堆肥約2kg、緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)約100gを溝に均一にまいて埋め戻しましょう。 土作りは植え付け直前ではなく、このように事前に行っておくことで、分解が進んで土が熟成し、植物の生育がよくなります。 【プランター栽培】 野菜の栽培用にブレンドされた市販の培養土を利用すると便利です。 種まき 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。ただし、レタスの苗は花苗店やホームセンターなどで入手できます。手軽に栽培したいなら、苗の植え付けからのスタートがおすすめです。「2〜3株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方も、次項に進んでください。 種まきの適期は、「春まき」が3月頃、「夏まき」が9月頃です。まず、種まき用のセルトレイに野菜用にブレンドされた市販の培養土を入れます。中央にくぼみをつけて種を2〜3粒ずつ播き、ごく薄く土をかぶせましょう。キク科の植物は「好光性種子」といって、発芽に光を必要とする性質を持っているため、ふるいなどで軽く土をかける程度にするのがポイントです。種が流れ出すことのないように、浅く水を張った容器にセルトレイを置き、底から吸水させます。 発芽までは明るい半日陰で管理し、乾燥しないように底面から吸水させましょう。発芽後は日当たりのいい場所に置きます。夏まきの場合は朝のみ日が差す東側など涼しい場所で管理するとよいでしょう。本葉が1〜2枚ついたら比較的弱々しい苗を間引いて1本のみ残し、本葉が4〜5枚つくまで育苗します。 植え付け 苗の植え付け適期は、「春まき」が3月下旬〜4月、「夏まき」が8月下旬〜9月です。本葉が4〜5枚ついた苗を植え付けます。花苗店やホームセンターなどで苗を購入する場合は、節間が詰まってがっしりと締まった、勢いのあるものを選びましょう。 【菜園】 畝の中央に、約30cmの間隔を取って植え穴を掘り、水をたっぷりと注ぎます。水が引いたら苗を植え付け、最後にたっぷりと水やりをしましょう。 【プランター栽培】 レタスを鉢栽培する場合は、標準サイズの長方形型プランターを準備してください。底穴に鉢底ネットを敷き、底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に野菜用にブレンドされた培養土を入れます。水やりの際にあふれ出さないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。20〜25cmの間隔を取って苗を植え付け、最後に底から流れ出すまで、たっぷりと水やりをしましょう。 水やり 株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 【菜園】 しっかり根付いて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら、水やりをして補います。 【プランター栽培】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ出すと、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 【菜園】 リーフレタスは、土作りの際にしっかり元肥を施してあれば追肥は不要です。 玉レタスは、結球し始め(葉が巻き込み始め)た頃を目安に、緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)1㎡当たり約30gを、周囲に均一にばらまいて土になじませ、軽く株元に寄せます。 【プランター栽培】 苗の植え付けから2週間後と4週間後を目安に、2回に分けて追肥します。緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)約10gを株の周囲へ均一になるようにばらまいて、軽く土になじませましょう。 病害虫 【病気】 レタスに発生しやすい病気は、軟腐病や灰色かび病などです。 軟腐病はジメジメとした環境で発生しやすい、細菌性の病気です。葉や茎などの傷口から侵入して発症します。病気が進行すると腐敗して悪臭が漂い、ほかの株にも蔓延するので、発見次第抜き取って土ごと処分しましょう。水はけのよい環境づくりをし、風通しよく管理することが大切です。 灰色かび病は、花や葉に発生しやすい病気です。褐色の斑点ができ、やがて灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪く、込み合いすぎていたり、枯れた葉を放置していたりすると発生しやすくなります。枯れ葉などをこまめに取り、茎葉が込み合いすぎている場合は間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 レタスに発生しやすい害虫は、ネキリムシ、ハスモンヨトウ、オオタバコガなどです。 ネキリムシは、カブラヤガやヨトウムシの幼虫で、土中に生息しています。レタスの茎が地際で切り取られたり、根を食い荒らされて葉がしおれてしまったりします。株の周囲の土を掘ってみて、幼虫を見つけたら捕殺しましょう。 ハスモンヨトウは蛾の一種で、レタスを食害するのは幼虫です。6月頃から葉を食い荒らし、4cmほどになる大きな幼虫なので見つけやすいでしょう。見つけ次第捕殺して被害が広がらないようにしましょう。 オオタバコガは蛾の一種で、レタスを食害するのは幼虫です。春から秋にかけて発生しやすく、特に高温や乾燥が続くと大発生することがあります。幼虫は最終的に3〜4cmになり、大きくなると旺盛に食害するので、幼齢のうちに発見して捕殺しましょう。葉に穴があいているなどの異変が見られる場合は、葉裏などをよく観察して早めに見つけることが大切です。 レタスは、アブラナ科に属する野菜に比べれば、それほど虫がつきやすいわけではありませんが、葉を食べる野菜ですから、少しでも虫食い跡などがあると、気になる人もいるでしょう。でも、家庭で栽培するのですから、できるだけ無農薬で管理したいですよね。そんな時は、園芸用資材を上手に利用する方法があります。用意するのは、防虫ネットと園芸用支柱です。 園芸用支柱を畝の両端と中央あたりにアーチ状にして深く差し込み、防虫ネットを被せます。畝の両端で防虫ネットを結んで固定し、四方の裾に土を盛ってしっかりと固定。これで物理的に虫の侵入を抑えられるというわけです。虫が苦手な方は、園芸用資材を上手に使って防除するのがおすすめです。 収穫 【菜園】 玉レタスは、結球した玉を軽く押してみて、かたく巻いているようなら収穫適期です。不要な外葉を取り、包丁を地際の部分に差し込んでカットし、収穫します。外葉や根を残しておくと、病害虫が発生しやすくなるので、きれいに処分しておきましょう。 リーフレタスは、葉が20〜25cmになったら収穫適期。玉レタス同様に、根元に包丁を差し込んで株全体を収穫してもいいですし、外葉から1枚ずつ葉を折り取る「かきとり収穫」をしてもかまいません。「かきとり収穫」をすれば、長く収穫し続けることができます。 【プランター栽培】 葉が20〜25cmになったら収穫適期。外葉から1枚ずつ葉を折り取る「かきとり収穫」をすると、長く収穫し続けることができます。 さまざまな料理に活用しよう ここまで、レタスの基本情報に始まり、家庭での栽培方法について詳しくご紹介してきました。レタスは簡単に栽培でき、「かきとり収穫」をすれば、長く楽しめることが分かっていただけたのではないでしょうか。プランターでも栽培でき、ビギナーでも簡単に取りかかれるので、ぜひ栽培にチャレンジしてみてください。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) Edinaldo Maciel 2) Purple_Mangoose 3) lunamarina 4) David A Litman 5) vvoe 6) Maykol Nack 7) FotoFeast 8) NSC Photography 9) Sleepyhobbit 10) Altin Osmanaj 11) Zoom Team 12) New Africa 13) T.Kai 14) Marina Litvinova 15) shley-Belle Burns /Shutterstock.com 参考文献/ 『やさしい家庭菜園』 監修者/藤田智、加藤義松 発行/家の光協会 2006年3月1日第1刷 『別冊やさい畑 野菜づくり名人 虎の巻』発行/家の光協会 2009年2月1日発行 『はじめての野菜づくり コンテナ菜園を楽しもう』著者/藤田智 発行/日本放送出版協会 2007年5月25日発行 『これで失敗しない家庭菜園Q&A』監修/藤田智 発行/家の光協会 2007年2月1日発行 『甘やかさない栽培法で野菜の力を引き出す 加藤流絶品野菜づくり』著者/加藤正明 発行/万来舎 発売/エイブル 2015年5月25日発行第2刷
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野菜

大根栽培のポイントについて! 特徴や育て方のポイントを押さえて楽しく栽培
大根ってどんな植物なの? スーパーや青果店では年中見かける、大根。身近な存在ではあるけれど、そのプロフィールや植物としての性質は? と聞かれると答えに詰まってしまう方もいるかもしれません。ここでは、大根の基本情報や特徴についてご紹介します。 基本情報 大根は、アブラナ科ダイコン属の根菜類で、根を収穫します。根菜類に属す野菜は、移植による根の変形を防ぐために、必ず種まきから栽培をスタートすることになります。 大根の原産地は、中国、地中海沿岸、中央アジア。生育適温は17〜21℃ですが、最低5℃、最高32℃くらいまでは生育可能です。日本には縄文〜弥生時代に伝わったとされており、古くから親しまれてきました。地方品種も多く、練馬大根、三浦大根などが有名ですね。品種改良も進んで家庭菜園向けの品種も多く登場しています。プランター栽培に向くミニ大根も出回っているので、ベランダなどで育てることもできます。 特徴 大根は、種類によって漬物に向く品種や、シャキシャキとした食感がいい品種、辛味が強くて薬味に向いている品種など、さまざま。大根には、デンプンやグリコーゲンを分解する消化酵素のジアスターゼが多く含まれ、昔から胃もたれにいいとされてきました。大根に感じる辛み成分はグルコシノレートで、独特の刺激はミロシナーゼという加水分解酵素の作用で生じるイソチオシアネートです。スーパーや青果店では、葉をカットした状態で販売されていることも多いのですが、じつは葉のほうが栄養価が高く、カロテン、ビタミンC、カルシウムなどを多く含んでいます。家庭菜園で育てるなら、ぜひ茎葉も味わいたいものですね。 大根の育て方 ここまで、大根の基本情報や特徴などについてご紹介してきました。ここからは、家庭菜園の実践編として、詳しい育て方について解説していきます。 栽培環境 大根の生育適温は17〜21℃。涼しい気候と、日当たり、風通しのよい環境を好みます。適した土壌酸度はpH5.5〜6.0の弱酸性なので、土作りの際には苦土石灰などを散布して酸度調整をしておくとよいでしょう。水はけ、水もちのよい土壌を好むので、併せて堆肥などを散布してよく耕し、ふかふかとした土作りを心がけてください。特に大根は、土中に根を長く伸ばすので、深く耕せば耕すほどよいとされています。根が分かれる「また根」になるのを防ぐためにも、土中に小石や根などの異物がある場合は取り除いておくことが大切です。 栽培時期 大根は根菜類で移植を嫌う性質があるため、栽培は種まきからスタートするのが鉄則です。春に種を播く「春まき」と、秋に種を播く「秋まき」とがあり、年に2回の栽培が可能です。一般地を基準にすると、「春まき」は4月頃に種を播き、6月頃に収穫。「秋まき」は8月下旬〜9月上旬に種を播き、10月末〜12月中旬に収穫します。「春まき」は、まだ気温が低いことに反応して花芽をつけやすく、その後の気温の上昇によってトウ立ち(開花して根が太らなくなる)することがあるので注意。トウ立ちしにくい品種を選ぶ必要があります。「秋まき」はトウ立ちしにくいので家庭菜園向き。しかも、秋から冬にかけての旬の時期に収穫するのが最も栽培しやすく、味もよくなります。したがって、ビギナーの場合は「秋まき」からスタートするのがおすすめです。 年に2回の栽培が可能な大根ですが、連作(同じ場所で同じ種類〔科〕の植物を育て続けること。土壌バランスが崩れて生育障害が起きやすくなる)を嫌う性質を持っています。そのため、大根が属するアブラナ科の植物を1〜2年は育てていない場所を選びましょう。 土作り 【菜園】 種まきの2〜3週間以上前に、苦土石灰を1㎡当たり約100〜150g散布し、よく耕して土に混ぜ込んでおきます。さらに植え付けの1〜2週間前に、1㎡当たり堆肥約1ℓ、化成肥料(N-P-K=8-8-8)100〜150gを全面に散布し、よく耕しましょう。できるだけ深くまで耕して、土中に小石や異物などがあれば取り除いておきます。最後に平らにならしておきましょう。こうして事前に土作りをしておくことで、分解が進んで土が熟成し、植物の生育がよくなります。 【プランター栽培】 野菜の栽培用にブレンドされた市販の培養土を利用すると便利です。 種まき 大根の種まき適期は、「春まき」は4月頃、「秋まき」は8月下旬〜9月上旬です。 【菜園】 土作りをしておいた場所に、幅約60cm、高さ約10cmの畝を作ります。畝の長さは作りたい量や広さに応じて自由に決めてかまいません。この畝の中央に、直径5〜6cm、深さ約1cmの穴を、30cmほどの間隔を取ってあけていきます。小さな缶詰の底などを使って穴をあけると手際よく作業できますよ! 次に大根の種を5〜6粒ずつ、種同士が重ならないように間隔を取って播いていきます。軽く土をかぶせて手のひらで押さえておいてください。最後に、はす口をつけたジョウロを使い、高めの位置からやわらかな水流でたっぷりと水やりしましょう。 【プランター栽培】 ミニ大根(根の長さが20cm前後)の品種を選べば、プランターでも栽培することができますよ! 標準サイズのプランターを準備。底穴に鉢底網を敷き、底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に野菜用にブレンドされた培養土を入れます。水やりの際にあふれ出さないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。約15cmの間隔を取って深さ1〜2cmほどの植え穴をあけます。その穴に大根の種を4〜5粒ずつ播き、軽く土をかぶせて手のひらで押さえておきます。最後に、はす口をつけたジョウロを使い、高めの位置からやわらかな水流で鉢底から流れ出すまでたっぷりと水やりしましょう。発芽までは乾燥させずに管理することがポイントです。 間引き・追肥と土寄せ 【菜園】 間引きを3回に分けて行い、最終的に1本残します。間引いた苗は、みそ汁の具などに利用できますよ! 1回目の間引きは、本葉が1〜2枚出た頃を目安に行います。勢いのある苗を3本残し、弱々しい苗や葉が傷んでいる苗などを選んで抜き取りましょう。株元を軽く手で押さえて、残す苗を傷めないように行ってください。 2回目の間引きは、本葉が3〜4枚出た頃が目安。勢いのある苗を2本残します。同時に緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)1㎡当たり約30gを株まわりに均一にばらまき、十分土になじませて、株元に土を盛り上げる「土寄せ」の作業をしておきましょう。葉に肥料がかかると、肥料やけするので注意します。 3回目の間引きは、本葉が5〜6枚展開した頃が適期で、元気のいい苗を1本のみ残してください。同時に緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)1㎡当たり約30gを株まわりに均一にばらまき、土寄せしておきます。青首大根のように根が地上部からせり上がってくるような品種を除いて、根が緑化しないように根元までしっかりと土を盛ってください。この後の管理も、雨などによって土が流れ出しているようであれば、土を株元に寄せる作業を繰り返します。 【プランター栽培】 菜園と同様に、間引きを3回に分けて行います。 1回目の間引きは、種まきから1〜2週間後の本葉が出始めた頃に行います。弱々しい苗を間引いて、勢いのある苗を3本残します。根が浮かないように、根元に土を軽く盛って(土寄せ)押さえてください。 2回目の間引きは、本葉が3〜4枚ついた頃が目安。3本残した苗のうち、弱々しい苗を1本抜いて、2本残しましょう。この時、約10gの緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)を均一にばらまいて追肥しておきます。 3回目の間引きは、本葉が5〜6枚ついた頃に。勢いのあるほうの1本を残して、もう1本は抜き取ります。約10gの緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)を均一にばらまいて周囲の土になじませ、「土寄せ」の作業をしてください。 3回目の間引きから1〜2週間後に、同量の追肥と土寄せをしておきます。 水やり 【菜園】 発芽後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、雨が降らず乾燥が続く場合は水やりをして補いましょう。 【プランター栽培】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 注意したい病害虫 【病気】 大根の栽培で、かかりやすい病気は、軟腐病です。 軟腐病はジメジメとした環境で発生しやすい、細菌性の病気です。葉や茎などの傷口から侵入して発症します。病気が進行すると腐敗して悪臭が漂い、ほかの株にも蔓延してしまうので、発見次第抜き取って土ごと処分しましょう。水はけのよい環境づくりをし、風通しよく管理することが大切です。 【害虫】 大根に発生しやすい害虫は、アブラムシ、アオムシ、キスジノミハムシなどです。 アブラムシは、3〜10月頃に発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。 アオムシは、モンシロチョウの幼虫です。葉裏などに卵を産み、孵化した幼虫が旺盛に葉を食害します。葉に穴があいているのを見つけたら、裏返して幼虫がついていないか確認し、見つけ次第捕殺します。放置するとギョッとするほど大きくなり、葉脈のみを残して食べ尽くすほどの害を与えるので、早めの対処が大切です。 キスジノミハムシは、体長3mmほどの甲虫の仲間です。成虫は葉を、幼虫は根を食い荒らします。食害された根は、網目状の跡が残って、見た目も悪くなってしまいます。 アブラナ科に属する大根は、大変虫がつきやすい野菜です。でも、せっかく家庭で栽培するのですから、できるだけ無農薬で管理したいですよね。そんな時は、園芸用資材を上手に利用する方法があります。用意するのは、不織布と防虫ネット、園芸用支柱です。 不織布は、種を播いた直後に、畝にべたがけにして四方に土を盛って固定しておくと、幼苗を虫から守ることができます。ある程度苗が育ってきたら、不織布を外して防虫ネットの設置に切り替えましょう。園芸用支柱を畝の両端と中央あたりにアーチ状にして深く差し込み、防虫ネットを被せます。畝の両端で防虫ネットを結んで固定し、四方の裾に土を盛ってしっかりと固定。これで物理的に虫の侵入を抑えられるというわけです。プランター栽培でも同様に管理できます。虫が苦手な方は、園芸用資材を上手に使って防除するのがおすすめです。大根の株がしっかり育ち、トンネルの天井につかえて邪魔になるほど大きくなったら外します。 収穫 株元を持って引き抜きますが、途中で折れないように丁寧に扱ってください。引き上げてみると根が分かれている「また根」になっていることもありますが、病気というわけではなく、食べても問題はありません。葉をつけたままにしていると、水分が蒸散して根がしなびてくるので、すぐに切り取っておきましょう。 【菜園】 根の直径が7cmくらいになった頃を収穫の目安にしてください。地際の茎葉を両手でつかんで、丁寧に抜き取ります。 【プランター栽培】 最後の間引きから約3週間を目安に収穫します。葉の付け根を持って抜き取ります。 保存期間 冷蔵する場合は、湿らせた新聞紙などに包み、野菜室に入れます。保存期間は1〜2週間くらいです。 冷凍する場合は、イチョウ切り、短冊切り、輪切りなどにし、小分けにして冷凍しておくと、加熱調理などにそのまま使えます。大根おろしにして小分けにして冷凍してもOK。冷凍での保存期間は約1カ月です。 千切りにして天日に4〜5日干して乾燥させれば、切り干し大根になります。 大根の栽培で注意したいことは? 【根が変形している!】 土の中に小石や木切れなどの異物が入っていたり、未熟な堆肥が混じっていたりすると、それらに根がぶつかって曲がったり、根が分かれたりすることがあります。根を収穫する大根の栽培は、「大根十耕」という言葉があるように、深くよく耕すことが基本です。土作りの際に、異物などがあれば、除いておきましょう。 また、間引く際に残す苗の根を傷つけたり、植え直したりすると、根が傷んでまた根になることがあります。 【スが入っていて美味しくない!】 「秋まき」で育て、秋冬に収穫を目指す場合は、根の生育が遅く、スが入りづらいのでそれほど心配はないのですが、「春まき」の場合は、成長が著しいためスが入りやすいので注意が必要です。収穫が遅れるとスが入ってしまうので、タイミングを逃さずに収穫しましょう。 【根が太らなかった!】 十分な株間を取っていなかったことが原因として考えられます。大根を栽培する場合は、適した株間を守ってください。また、間引くのを忘れたことによって太らないことがあります。1本のみ残さなければならないところを、2本そのまま残していた場合は、適した株間を取れていないので、根が太らなくなります。 初心者が挑戦しやすい大根から家庭菜園を楽しもう 大根は、家庭菜園の初心者でも比較的簡単に育てられる野菜です。たくさんの品種が揃っているので、食べ比べしてみるのもいいですね。特に秋冬は大根が美味しくなる季節。ぜひ大根の種まきから始めて、旬の味わいを楽しんでみませんか?
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宿根草・多年草

秋はヒガンバナの仲間を咲かせよう。ちょっと不思議な葉のない花「リコリス」
リコリスとは リコリスはヒガンバナ属の花のことで、日本ではヒガンバナが最も親しまれており、秋になると川の土手や林床を真っ赤に染める自然の風景が風物詩になっています。一面見事に真っ赤に見えるのは、たくさん咲いているということ以外にも理由があります。それはこの花に葉がないということです。ヒガンバナをはじめとするリコリスは、季節になると地中からいきなり花芽を出して、ぐんぐん伸びていきます。そして細い茎に一切の葉をつけることなく、とてもユニークな形の花を咲かせます。葉が出てくるのは花の咲いた後。リコリスは花が咲く時期と葉を出す時期がくっきり分かれるライフサイクルを持っています。日本では、赤いヒガンバナには「死人花(しびとばな)」「幽霊花」など不吉なイメージの別名があることから、庭に植えられることはあまりありませんが、リコリスの園芸種には赤色以外にも可愛らしい花を咲かせるものがたくさんあります。 リコリスの種類 夢見るような淡いピンク色のリコリス・スプレンゲリー。花びらの先端がほんのりブルーがかります。くるりと反り返った花びらと、飛び出す雄しべがリコリスの特徴。ヒガンバナ同様に花が咲いているときは葉が出ません。群植するとまるでブーケのように華やかです。 濃いピンクの花が目を引くリコリス・ジャクソニアナ。リコリスは日本の気候で育てやすい丈夫な球根花です。植えっぱなしで何年も花を咲かせてくれます。他の球根花と同様、葉で光合成して球根に栄養を送るので、葉は黄変して枯れるまで切らずにおいておきます。 輝くような黄色の花はリコリス・オーレア。ショウキズイセンの和名でも知られる花です。花も草丈もヒガンバナより大型で、一つの茎に5〜10輪の花を咲かせとても華やかです。 リコリスは有毒植物 「リコリス」という有名な海外のお菓子がありますが、ヒガンバナとは別の植物が元になっているお菓子です。ヒガンバナ科のリコリスは全草に毒があるので口に入れてはいけません。 秋らしいリコリスを咲かせよう! 秋のお彼岸の頃に真っ赤なヒガンバナのイメージが強いですが、リコリスには他にも美しい園芸品種があります。リコリスを秋のガーデンに取り入れてみてはいかがでしょうか? Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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おすすめ植物(その他)

【花図鑑】白い花12種を大紹介! 特徴や花言葉なども併せて解説
綺麗な白い花を咲かせる植物12選 白い花を集めた庭として有名な、英国「シシングハースト」のホワイトガーデン。 白い花は、ほかのどんな植物とも調和しやすく、品格のある美しさを加えてくれます。ホワイトガーデンの発祥ともいえる英国の「シシングハースト」の庭では、さまざまな白花が選ばれていますが、ここでは、代表的な12種の植物をピックアップしました。いずれも庭やベランダで育てやすいものばかりなので、ビギナーにもおすすめです。 スズラン スズランは、キジカクシ科スズラン属の多年草です。原産地はヨーロッパ、東アジア、北アジアで、暑さに弱く、寒さに強い性質を持っています。開花期は4〜5月で、花色は白のほか、ピンクもありますよ! 花茎を伸ばして小さなベル形の花を多数つらねる姿は愛らしく、芳香をもっています。草丈は15〜20cmほど。スズランは全草に毒があるので、作業の際には必ずガーデニング用の手袋をはめましょう。 苗の植え付け適期は10〜12月上旬と4月です。建物の東側や落葉樹の株元など、真夏は半日陰になるような場所を選んで、浅めに植え付けます。花が終わったら花がらを摘み、お礼肥に緩効性化成肥料を施しておきましょう。晩秋には休眠して地上部が枯れますが、越年して再び春には生育し始めます。数年植えっぱなしにしていてもかまいませんが、大株に育って込み合ってきたら、10〜12月上旬に掘り上げて株分けしましょう。 スズランの花言葉は、「再び幸せが訪れる」「純粋」などです。 マーガレット マーガレットは、キク科モクシュンギク属(アルギランセマム属)の低木です。原産地はカナリア諸島で、温暖な気候を好み、寒さ・暑さにやや弱い性質を持っています。開花期は11〜5月で、花色は白のほか、クリーム、黄、ピンク、ペールオレンジなど。花茎を伸ばした頂部に開花し、花形は一重咲き、八重咲き、丁子咲き、ポンポン咲きなどがあります。草丈は30〜100cm。 植え付け適期は3〜6月、または9〜10月です。日当たり、風通しのよい場所を好みます。多湿を嫌うので、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをして植え付けます。盛り土をして周囲より高くするのも一案です。乾いたら水やりをし、生育期の3〜6月、9〜11月に株の状態を見て、勢いがないようであれば緩効性化成肥料を施します。終わった花はまめに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。冬前に切り戻して株元をバークチップなどでマルチングし、寒さ対策をしておきましょう。 マーガレットの花言葉は「真実の愛」「恋の占い」などです。 カラー カラーはサトイモ科オランダカイウ属(ザンテデスキア属)の球根植物です。原産地は南アフリカで、暑さに強い性質を持っています。湿地性と畑地性の2種がありますが、一般家庭で育てやすいのは畑地性なので、ここでは畑地性をご紹介します。開花期は6〜7月。花色は白のほかに、赤、オレンジ、黄、ピンク、紫などがあります。草丈は30〜100cmです。 球根の植え付け適期は、3〜4月。日当たり、風通しのよい場所を好みます。多湿を嫌うので、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで水はけのよい土づくりをしましょう。穴を掘って球根を埋め、覆土は3〜5cmにします。多湿にならないように乾いたら水やりをし、生育期の3〜6月、9〜11月に株の状態を見て、勢いがないようであれば緩効性化成肥料を施します。終わった花は花茎の根元で切り取りましょう。地上部が枯れたら11月頃に球根を掘り上げ、箱に入れたおがくずなどに埋めて春の植え付け適期まで凍らない場所で保存します。 カラーの花言葉は、「乙女のしとやかさ」「清純」などです。 イベリス・センペルビレンス イベリス・センペルビレンス(センペルヴィレンス)は、アブラナ科マガリバナ属(イベリス属)の多年草です。 原産地はヨーロッパで、寒さに大変強い性質を持っています。開花期は4〜6月。一つひとつの花は小さいのですが、花茎を伸ばした頂部にまとまって咲き、花房になります。大変花つきがよく、株を覆うようにたっぷりと咲くのが特徴です。草丈は15〜20cm。這うように伸びるので、グラウンドカバーとしても利用できます。 植え付けの適期は、3〜4月か10月中旬〜11月。日当たり、風通しのよい場所を好みます。多湿を嫌うので、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをして植え付けます。盛り土をして周囲より高くするのも一案です。乾いたら水やりをし、3〜4月、10月中旬〜11月に緩効性化成肥料を施します。終わった花はまめに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。 イベリス・センペルビレンスの花言葉は、「初恋の思い出」「心を惹きつける」などです。 チューリップ チューリップはユリ科チューリップ属の球根植物です。原産地は中央アジア〜北アフリカで、寒さに強い性質を持っていますが、夏の暑さを苦手とします。開花期は4月頃です。花色は白のほかにも赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、紫、黒、複色などがあり、色のニュアンスもさまざま。ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなど個性的な花姿の品種もあります。草丈は10〜70cm。 球根の植え付け適期は10月中旬〜12月中旬で、球根2個分の深さに植え付けます。複数植える場合は、球根2個分の間隔を取りましょう。チューリップは球根を1〜2球植えるよりは、同じ品種を5〜10球ずつまとめて植えるマス植えにすると見栄えがします。寒さにあわせることが大切なので、必ず戸外で管理しましょう。球根植物ですが、温暖な地域では球根を太らせることが難しいので、一年草として扱うほうが無難。寒冷地では地上部が枯れたら掘り上げて風通しのよい場所で管理し、秋に再び植え付けます。 白いチューリップの花言葉は、「失恋」「新しい愛」「純粋」などです。 ハナミズキ ハナミズキは、ミズキ科サンシュユ属(ヤマボウシ属)の落葉高木です。原産地は北米東部〜メキシコ北東部で、寒さ、暑さともにやや弱い傾向にあります。最終樹形は8mにもなりますが、剪定によって樹高をコントロールすることができるので、一般家庭では4m以内におさめるようにするとよいでしょう。ハナミズキの開花期は4月中旬〜5月中旬。花色は白のほか、ピンク、赤があります。大変花つきがよく、開花期に満開になる様子は見応えがあるので、庭のシンボルツリーとして活躍します。 植え付けの適期は、12〜3月。日当たり、風通しのよい場所を選び、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、苗を穴に入れて土を埋め戻して植え付けます。毎年5月中旬〜下旬に緩効性肥料を与えましょう。休眠期の12〜2月、または開花後の5月に、伸びすぎている枝や込み合っている部分の枝を剪定します。 クチナシ アカネ科クチナシ属の常緑低木です。原産地は日本の東海地方以西で、やや寒さに弱い性質を持っています。花木に分類されますが、樹高は1〜2m程度なので、持て余すことなく管理がしやすいのも長所です。クチナシの開花期は6〜7月。一重咲き、八重咲きがあり、濃厚な甘い香りを漂わせます。常緑樹で冬も葉を落とさず、みずみずしい緑を保ってくれます。 植え付けの適期は3〜4月。日当たり、風通しのよい場所を選び、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、苗を穴に入れて土を埋め戻して植え付けます。生育が始まる前の1月下旬〜3月と開花後の7月頃、年2回を目安に、緩効性肥料を与えましょう。また、開花直後に、伸びすぎている枝や込み合っている部分の枝を剪定します。 クチナシの花言葉は、「とても幸せ」「喜びを運ぶ」「優雅」などです。 白百合 ユリはユリ科ユリ属の球根植物です。原産地はアジア、ヨーロッパ、北アメリカの温帯から亜熱帯にかけて100種以上が分布しています。系統や分類は多岐にわたっていますが、ここでいう「白い花」としての白百合は、マドンナリリー、ヤマユリ、テッポウユリ、有名品種の‘カサブランカ’などがあります。草丈は種類によって異なり、120〜200cm。冬前に地上部を枯らして休眠します。 植え付け適期は2〜3月。日当たり、風通しのよい場所を選び、腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをしましょう。アブラムシが発生しやすいので、土に混ぜ込む粒剤タイプの薬剤を混ぜておくのがおすすめです。球根の3倍の深さの穴を掘って植え付けます。乾いたら水やりをし、4〜9月に株に勢いがないようであれば緩効性化成肥料を施します。 白百合の花言葉は「高貴」「ピュア」「純潔」などです。 スノーフレーク スノーフレークは、ヒガンバナ科スノーフレーク属(レウコユム属)の球根植物です。原産地は中央ヨーロッパ、地中海沿岸で、寒さに強い性質を持っています。開花期は3月中旬〜4月中旬。花茎を伸ばした先にベル形の白い花を連ねます。花弁の縁にはグリーンのドットが入り、とても可愛らしい咲き姿を見せてくれます。草丈は20〜45cm。 植え付けの適期は、10〜11月。日なた〜明るい半日陰、風通しのよい場所を好みます。腐葉土や堆肥などを混ぜ込んで土作りをし、深さ7〜8cm、約10cm間隔で植え付けます。乾いたら水やりをし、開花前の3月上旬と開花後の4月下旬に液肥を施します。終わった花は花首で摘み取ります。数年は植えたままにしてもかまいませんが、大株に育ったら地上部を枯らした直後に掘り上げて分球し、植え直します。 スノーフレークの花言葉は、「皆を惹きつける魅力」などです。 デージー デージーは、キク科ヒナギク属の秋まき一年草です。原産地はヨーロッパ、地中海沿岸で、寒さにはやや強く、暑さに弱い性質を持っています。草丈は15〜40cmで、花壇の前段や縁取りなどに向いています。生命力は旺盛で、初心者でも育てやすい花です。 デージーは、花茎を伸ばした頂部に花径が2〜5cmの花を咲かせます。花色は白のほか、赤、パステルピンクなど。開花期は12月下旬〜5月上旬と長く、最盛期は4月頃です。多くの系統、品種があり、一重咲き、八重咲きなどがありますが、フラワーショップで手に入れやすいのは八重咲きです。 日当たり、風通しのよい場所を好みます。植え付け適期は11月中旬〜12月上旬。この時期以外でも開花株が手に入るので、3月までには植え付けましょう。水はけ、水もちのよい土作りをし、苗を植え付けます。アブラムシがつきやすいので、植え付けの際に土に混ぜ込む粒剤タイプの薬剤を利用するのがおすすめです。乾いたら水やりし、肥料は花が咲く時期に開花を促進するタイプの液肥を与えるとよいでしょう。花がらはまめに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。開花後は枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 デージーの花言葉は、「純潔」「美人」「平和」「希望」「無邪気」などです。 パンジー・ビオラ パンジー、ビオラは、スミレ科スミレ属の一年草です。原産地はヨーロッパで、暑さに弱い性質をもっています。開花期は11〜5月と長く、開花株を購入すれば11月頃から楽しめますが、最盛期は3〜5月です。花色は白のほかに赤、ピンク、オレンジ、黄、紫、青、茶、黒、複色など多様。花の大きさも小輪から大輪まで幅が広く、花弁にフリルが入るものなどもあります。草丈は20〜40cmです。 パンジー、ビオラは苗の植え付けからスタートするとよいでしょう。開花株は11〜4月に出回ります。日当たり、風通しのよい場所に腐葉土や堆肥などをすき込んで植え付け、乾燥したら水やりします。3月頃から開花が旺盛になるので、10日に1度を目安に液肥を与え、花がらは早めに摘み取っておくと、次から次につぼみが上がってたくさん咲きます。開花期を終えたら枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 パンジー、ビオラの花言葉は「思慮深い」「誠実」「少女の恋」などです。 ペチュニア ペチュニアは、ナス科ツクバネアサガオ属(ペチュニア属)の一年草です。原産地は南アメリカ中等部の亜熱帯〜温帯で、暑さに強く寒さに弱い性質をもっています。開花期は5〜11月で、花色は白のほかに赤、ピンク、青紫、黄、複色など。花のサイズは大輪、中輪、小輪と幅があり、一重咲き、八重咲きなどがあります。草丈は10〜30cm。 ペチュニアの植え付け適期は、苗が出回り始める4〜5月。日当たり、風通しのよい場所に腐葉土や堆肥などをすき込んで植え付けます。幼苗のうちに摘心を繰り返すとこんもりと茂ります。乾いたら水やりし、開花期は2週間に1度を目安に液肥を与えて株の勢いを保ちます。花がらをまめに摘み取ると、次々と開花します。株姿が乱れてきたら丈の半分くらいまで切り戻すと、再び伸びて形よくまとまります。開花期を終えたら枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 ペチュニアの花言葉は、「あなたと一緒なら心がやわらぐ」「心のやすらぎ」などです。 美しく綺麗な白い花の栽培を楽しもう この記事では、ガーデンに取り入れたい魅力的な白い花のご紹介をしてきました。それぞれ花のサイズや花姿に特徴があり、主役になるものもあれば、脇役として魅力を発揮するものも。白でまとめたコーナーを作ると、庭にノーブルな雰囲気をもたらすことができます。開花期の揃う白い花で組み合わせたホワイトガーデンに、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。 Photo/ 3) rustamank 4) mharzl5) Cristina Ionescu 6) weruu 7) Prostock-studio 8) Lilac Mountain 9) Nuttapong Wongcheronkit 10) martin.dlugo 11) yakonstant 12) Julian Popov 13) TualekPhoto 14) Real_life_Studio/Shutterstock.com
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一・二年草

夏の花アサガオを咲かせよう!タネまきから緑のカーテン・鑑賞まで解説
育てやすくて可愛いアサガオ 夏の日の朝早く、伸ばしたつるに花を咲かせるアサガオは、この季節の風物詩。夏休みにアサガオの観察日記をつけたことがあるという人も多いのではないでしょうか。左巻きに周囲のものに巻きつきながら成長するつる植物で、鉢の周囲に数本の支柱を立てて水平に輪を渡し、らせん状に誘引する行灯仕立てにして育てるほか、緑のカーテンにもよく利用されています。 アサガオはヒルガオ科の一年草。日本原産ではなく、今から1,000年以上前の奈良時代に、遣唐使によって伝えられたといわれます。当初はアサガオのタネが漢方薬として重用されていましたが、江戸時代頃から観賞用として栽培されるようになりました。江戸時代には品種改良が盛んになり、さまざまな色や形を持つアサガオが生まれました。アサガオと名のつくものにはほかに、宿根性でより丈夫なノアサガオ(琉球アサガオ)や、昼に花を咲かせ、抜けるような空色の花が有名なセイヨウアサガオなどもあります。 セイヨウアサガオ‘ヘブンリー・ブルー’ 変化朝顔と朝顔市 2017年7月に東京・日比谷公園で行われた変化朝顔展示会&大輪朝顔共催展示会。 アサガオは日本で最も発達した古典園芸植物の一つで、江戸時代に非常に流行しました。鉢植えや垣根で手軽に育てられることから、下級武士や江戸庶民にも広く愛されていたようです。たくさんのアサガオが栽培されたこの時代、花弁が細く切れ込んだり、八重咲きになったりといった本来の花形からさまざまに変化したものが次々に生まれました。花だけでなく、葉も広くバラエティに富んだ形のものが現れます。アサガオとは思えないほど多種多様な姿を持つこれらの花には散逸してしまったものもありますが、現代にも伝わる系統は「変化朝顔」と呼ばれ、愛好家を惹きつけています。 江戸っ子の夏の風物詩だったアサガオへの熱気を現代に伝える行事の一つに、「入谷朝顔まつり」があります。江戸時代末期には、主に今の御徒町付近の下級武士により盛んにアサガオが栽培されていたといわれ、その後、明治政府への変遷に伴い、入谷の植木屋が育てるようになりました。その出来栄えのよさが評判を呼び、最盛期には、往来止めになるほど人が集まり、1,000種を超えるアサガオが並んで多様な花を咲かせていたそうです。大正時代に一度は途切れたものの、その後復活。七夕前後の3日間、入谷鬼子母神を中心として朝顔業者や露店が並び、毎年多くの人でにぎわう日本最大の朝顔市として、今も下町の夏の風物詩となっています。 アサガオの育て方 アサガオはタネから育てるのが一般的ですが、初夏に出回る苗を植え付けるのもオススメです。タネ播き適期は5月中旬~6月頃。アサガオのタネは表皮がとても堅いので、吸水・発芽しやすくするために、タネにヤスリやニッパーなどで少し傷をつける「芽切り」という作業を行い、一晩しっかり吸水させてから播きましょう。芽切りの際は、発芽部である白い部分を傷つけないようにご注意を。市販のタネにはすでに処理が施されているものも多いので、タネ袋をよく確認してから作業します。タネを播いたら1~2㎝ほどの厚さでしっかり覆土します。 植え付け場所には、風通しと日当たりがよい場所を。西日は避けたほうが無難です。短日植物なので、夜には光が当たらないよう気を付けましょう。開花が始まったら、水をたっぷりと与えます。特に鉢植えは乾きやすいので、生育旺盛な夏には、様子を見ながら朝夕2回の水やりを。ある程度大きくなったら、親づるの先端を切る摘心をすることで小づるを増やし、花つきをよくすることができます。小づるが伸び始めたら、行灯仕立てや緑のカーテンなどに誘引しましょう。 花つきがよいアサガオは、肥料が切れやすいため、開花中は適宜追肥を行います。肥料が切れると花が止まりがちになります。次々に花が咲くので、花がら摘みも忘れずに。タネを採る場合は、秋の花を摘まずに残してタネをつくらせ、実の外皮が乾燥してから採るとよいでしょう。 Photo/ 1)ambenvalee/ 2)Teresa Design Room/ 3)Hemerocallis/ 5) ST-photo/ 6)ruiruito/ 7)Joe Ferrer/ Shutterstock.com
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宿根草・多年草

リシマキアは日陰もバラの株元も美しく彩る這って広がる植物
リシマキアは日陰に強くて丈夫 シラカバの林床に咲くオカトラノオ。 リシマキアはサクラソウ科オカトラノオ属の多年草または小低木です。原産地は北半球各地で世界に約200種が分布しており、日本にもオカトラノオをはじめとして15種のリシマキアが自生しています(オカトラノオの学名は、Lysimachia、つまりリシマキアです)。大きく分けると、縦に成長していくタイプと横に成長していくタイプがあり、横に成長していく「ほふく性タイプ」は、冬でも常緑(または半常緑)なため、グラウンドカバーに最適の植物として注目されています。 手前のブロンズ色の葉がリシマキア‘ミッドナイトサン’、奥の明るい葉がリシマキア・ヌンムラリア‘オーレア’。ヒューケラや斑入り葉のナルコユリとともに、葉色だけで美しい風景を作る。 リシマキアは、本来日差しの弱い山地に分布していることが多く、日光のあまり当たらない場所でも十分生育することができます。ですから、日陰の庭でも大丈夫というわけです。また、比較的水分を多く含んでいる土を好み、その仲間には熱帯魚を育てる時の水草として利用される種類もあるほど。水に強いので、根腐れの心配があまりありません。ほとんどの品種が耐暑性、耐寒性に優れ、日本の暑い夏を乗り切ってくれます。冬は地植えであっても霜除けがいらないほど丈夫。地下茎で増えて広がるため、手間いらずで、庭の風景を作ってくれます。 たくさんの種類があり、品種によって葉の色、花の色、花姿が変化に富んでいますので、きっとお気に入りが見つかることでしょう。 リシマキアの活用法 ① グラウンドカバーとして バラの足元に植えられたリシマキア・ヌンムラリア‘オーレア’。 横に成長していくタイプは、地面をカーペットのように美しく彩るグラウンドカバーとして大活躍してくれます。葉の色にバリエーションがあるので、洋風の庭にも和風の庭にもなじみ、鮮やかな若草色は庭をパッと明るくしてくれますし、ダークカラーは渋さを出すのにぴったり。1株植えれば自ら発根を繰り返して繁殖し、地面を這うように茎が伸びていきます。リシマキアが広がっているだけで、手入れが行き届いているように見え、バラなど上部で咲く花の美しさをより際立たせてくれる優れた効果を発揮します。 散り敷く花びらさえもリシマキアのカーペットが美しく見せてくれる。 ② 寄せ植えとして 鉢の縁から枝垂れるブロンズ色の葉がリシマキア‘ミッドナイトサン’。「Junk sweet Garden tef*tef*」の寄せ植え。 リシマキアは寄せ植えでも名脇役として活躍します。鉢の縁から下垂させるように植えると、鉢と植物の一体感が生まれ、寄せ植えの完成度が格段にアップ。ハンギングバスケットにすれば、枝垂れる葉の美しさをいっそう楽しむことができます。 ③ 庭の名脇役として フロックス‘チェリーキャラメル’とともに咲く穂状花のリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’。 縦に伸びるタイプのリシマキアは、庭の脇役として活躍します。例えば、初夏に咲く草丈40cmほどのリシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’の穂状の濃紫色の花は、小さな庭でも場所をとらず、バラの株元などにもぴったりです。また梅雨時の曇り空には、明るい黄色の星形の花をびっしりつけたリシマキア・プンクタータが似合います。つやのない赤葉を持ち、6月から8月にかけて黄色の花を咲かせるリシマキア・キリアタ‘ファイアークラッカー’も存在感があります。初夏から夏にかけて花の寂しい時に、庭の主役にはならないけれど、なくてはならない名脇役として、リシマキアをもっと活用しましょう。 紫のゲラニウムの前後を明るく彩る黄色の花は、リシマキア・プンクタータ‘アレキサンダー’。斑入り葉が特徴。 個性豊かで多彩なリシマキアの品種 北半球に広く分布するリシマキアは多様性に富み、さまざまな種類があります。そして、品種ごとに特徴や育て方が少し違います。 「どんなリシマキアが私の庭に似合うのか?」と迷ってる方に、リシマキアの品種とその特徴を詳しくご紹介します。 ① リシマキア・ヌンムラリア リシマキア・ヌンムラリアは、ヨーロッパを原産とするリシマキアの代表品種です。ほふく性ですからグラウンドカバーとして、また、ハンギングバスケットでも活躍します。5月下旬から6月にかけて、小さな黄色い花を葉が見えないほど一面に咲かせてくれます。また、小さな二枚葉が季節を問わず茂り、観賞価値が高い品種です。 日当たりがよい場所でも、半日陰でも、場所を選ばずよく生育します。湿り気のある土壌を好みますから、鉢植えの場合は水やりに注意しましょう。 水気を多く含んだ環境を好むことから、水草としても人気があります。 ② リシマキア・ヌンムラリア‘オーレア’ ヌンムラリアの変種で、写真左上のようにライムグリーンの輝く葉が地面をカーペット状に覆います。周りを明るくする葉の色は、日陰の庭を生き生きと爽やかに見せてくれます。花の寂しい時も、‘オーレア’の黄金色の葉があれば少しも寂しくありません。そんなわけで、‘オーレア’は生育旺盛なグラウンドカバー植物としてとても人気があります。 特に植物が育ちにくい半日陰から日陰の庭は、湿り気の多い環境を好む‘オーレア’には、ぴったりの場所としておすすめです。日差しの強い環境では、右側の写真のように葉の黄金色がより鮮明に出て大変見応えがあります。日陰の庭では水分の影響で緑が色濃く出ますから、環境によって変わる葉の色を観察することも楽しいでしょう。 また、‘オーレア’の葉色はどのような植物とも合いますので、寄せ植えの素材としての価値が高く、近年ますます注目を浴びています。 ③ リシマキア‘ミッドナイトサン’ グラウンドカバーに向くほふく性で、丈夫で繁殖力も申し分ありません。‘ミッドナイトサン’の特徴はダークカラーの葉色です。ブロンズ色を帯びた濃い緑色の葉は、落ち着いたシックな雰囲気を醸し出してくれます。初夏には星形の黄色い花が咲き、葉色との美しい対比を見せてくれます。また、花は4つほど密集して咲くので、より大きく際立ち、見る人を楽しませてくれます。 ④ リシマキア‘シューティングスター’ Photo/Junk sweet Garden tef*tef* ほふく性のリシマキアです。 ‘シューティングスター’の特徴は、濃い緑色の葉の間に光が差すようにピンク色の斑模様が入り、可愛らしく繊細な雰囲気であること。 美しい葉色を生かして鉢植えで楽しむ人も多い人気品種です。性質は他のリシマキア同様、暑さ寒さに強く、どんどん横に茎を伸ばし旺盛に成長していきます。初心者でも育てやすく、グラウンドカバーとしても利用できる品種です。 ⑤ リシマキア・プンクタータ Elena Masiutkina/Shutterstock.com 縦に成長するタイプで、40〜60cmほどの草丈になります。初夏に星形の黄色い花が茎につらなって一面に咲き、とても見事です。 地下茎で増え、まとまりのある姿で株立ちになるので手入れが楽です。自然風の庭にさらに野趣を添えてくれます。宿根草ガーデンやボーダーガーデンなどに向いています。 斑入り葉(アレキサンダー)の品種は寄せ植えに適しています。ただし、花は上記のプンクタータほど見事には咲かないので、美しい葉を観賞するつもりで楽しむといいでしょう。 ⑥ リシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’ 縦に成長するタイプで、草丈は20~40cm。深いワインレッドの穂状の花に、銀色がかった葉の取り合わせが美しく、シックでお洒落な雰囲気を醸し出します。バラの最盛期に‘ボジョレー’の花も咲くので、ローズガーデンの下草にも利用できます。淡いピンクや白のバラを引き立て、優雅な風景を作ってくれます。寄せ植えの花材としても人気で、動きを出したり色を引き締める効果もあります。ある程度咲いたら早めに切り戻し、株を休ませると繰り返し咲きます。 ⑦ リシマキア・キリアタ‘ファイアークラッカー’ OlgaOtto/Shutterstock.com 縦に成長するタイプで、草丈50~80cm。赤紫を帯びた茎や葉が美しく、7~8月に咲く黄色の小さい花との対比が際立ちます。花が少なくなる盛夏に存在感を示してくれる便利な植物です。 非常に強健で、暑さ寒さ、多湿、乾燥にも強く、地下茎で広範囲に増えて群生します。広い場所に向いています。 リシマキアの育て方 それではリシマキアの株を手に入れて、実際に育てる際、どんなことに注意すればいいでしょうか? リシマキアの栽培環境をはじめ、水やり、肥料、注意すべき病害虫、増やし方について詳しくご紹介します。 ① 栽培環境 リシマキアは丈夫な植物で、日当たりを気にせず育てることができます。しかし本来日差しの弱い山地に自生している植物なので、夏の強い日光による葉焼けには注意が必要です。 また、水分を好む性質ですから、乾燥しがちな場所には置かない、植えないようにします。 根腐れの心配はほとんどありません。水分を切らさないような栽培環境を整えることが大切です。 土を作る際には、腐葉土や堆肥を混ぜ込んだ柔らかく湿り気のある土を目指します。 ② 水やり 鉢植えの場合は、土が乾き始めたらすぐに水やりを行います。 リシマキアは大変水分を好む植物ですから、水を切らさないよう夏は特に気をつけましょう。 地植えの場合も土が乾いたら水を与えるようにすると、生育がよくなります。 冬に関しては、夏ほどの水分は必要ありません。土が乾燥しすぎないように水やりをすれば十分です。 また、土が凍ると株を傷める恐れがあります。鉢の置き場所、水やりの時間などに気をつけましょう。 ③ 肥料・追肥 雑草を積んでおくと、だんだん分解されて腐葉土になっていく。これはまだその途中。 リシマキアは腐食質の肥料を好みます。植え付ける際は、用土に腐葉土を混ぜておくとよいでしょう。腐葉土は園芸店でも買えますが、自分で作ることも可能です。作り方は簡単です。庭の片隅に枯れ葉や雑草を積んで、1年くらいすると分解されて土のようになるので、下のほうから使います。 さらに月に1~2回、液体タイプの肥料を与えると、葉の色などを見栄えよくするのに効果的です。 リシマキアは生命力が強い植物なので、肥料が少なくても育ちます。肥料の与えすぎには注意しましょう。 ④ 注意すべき病害虫はほぼなし リシマキアは丈夫な植物ですから、基本的に病気の心配はありません。 害虫に関してもあまり気にするような虫はいないので、安心して栽培することができます。ただし、アブラムシは一般に大量発生しやすい害虫ですから、見つけたらすぐに駆除しましょう。 ⑤ 増やし方 リシマキアの植え付けは、春(3〜5月)と秋(10〜11月)の比較的気温の低い時期が最適です。 また、「株分け」と「挿し木」で増やすことができます。大きくなった株や、広くほふくした株を切り分けて、それぞれ新しい土に植えましょう。挿し木の方法も簡単です。根がついた茎を切り分け、植えたい場所に挿しておくだけで根付きます。また、剪定で切り取った茎や枝の切り口を水に浸しておき、根が数本出てきたら土に植え付けてもよいでしょう。 非常に生命力が強く、日向でも日陰でも育つリシマキアについてご紹介してきました。園芸初心者にも栽培しやすく、ぐんぐん成長して可愛い花を咲かせてくれるリシマキア。 寄せ植えでも、グラウンドカバーとしても、また庭の主役となる花を引き立てる名脇役としても、さまざまな場面での活躍が期待できます。リシマキアという名バイプレーヤーを、あなたの庭にもキャスティングしてみませんか?
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観葉・インドアグリーン

【観葉植物】フィカス・ウンベラータの育て方! 上手な栽培のコツを大公開
フィカス・ウンベラータってどんな植物? フィカス・ウンベラータは、アフリカ熱帯雨林気候地域原産のクワ科の植物です。自生地では樹高10m程度にまで育ちますが、日本でインドアプランツとして購入できるのは、50cmから1.8m程度のものが一般的です。 ゴムノキに似た雰囲気がありますが、ゴムノキもウンベラータと同じクワ科フィカス属の植物です。ベンジャミン(フィカス・ベンジャミナ)などと比べると葉が大きくて薄く、ツヤがありません。また、表面にはしっかりとした葉脈があり、よりナチュラルな樹木のたたずまいがあります。 シーグレープというインドアプランツの葉とも似ていて混同されがちですが、シーグレープの葉が丸くうねりがあるのに対して、ウンベラータはより幅広でハート形をしているので区別できます。 明るい場所でももちろん育ちますが、耐陰性があるため少し暗い場所に置かれてもすぐに適応し、問題なく育てられます。自生地では常緑ですが、置かれた環境、特に気温が低いと葉を落とすことがあります。しかし、もし冬に葉を落としても枯れてしまったわけではなく、暖かくなれば再び新芽を出してきます。2週間に1回程度、土の表面が濡れる程度にサッと水やりをして春を待ちましょう。 フィカス・ウンベラータの基本情報 ゴムノキやウンベラータなど、フィカスの仲間は観葉植物として人気。Yaoinlove/Shutterstock.com ウンベラータはクワ科イチジク属の樹木で、学名をフィカス・ウンベラータ(Ficus umbellata)といいます。 大きな葉っぱがまるで「日傘(umbella)」のように見えることが名前の由来となっています。 もともとはアフリカの熱帯雨林地方に自生し、暑さには強いのですが、寒いのはちょっと苦手です。成長速度が非常に速く、自生地では樹高10mにも及びますが、前述のように日本では50cm〜1.8m程度の樹高のものがよく販売されています。 よく育つので、いらない枝を剪定して好みの樹形を作ることも比較的簡単です。それほど強い光を必要としないため室内でも楽しむことができます。 花言葉は「永久の幸せ」「すこやか」「夫婦愛」など、平穏な幸せを感じさせるものばかりです。 風水では恋愛運上昇とリラックス効果があるとされます。 日本では流通量も多く、3,000〜20,000円で買い求めることができます。 フィカス・ウンベラータが好む環境 Ivanov Gleb/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは置かれた環境に順応しやすく育てやすい植物ですが、ポイントを押さえることで、より失敗なく育てられることでしょう。ここでは、ウンベラータが好む環境について解説したいと思います。 フィカス・ウンベラータの栽培温度 Depiction /Shutterstock.com フィカス・ウンベラータの自生地は、中央アフリカを中心とした熱帯雨林の森です。 そのため本来は高温多湿の環境を好みますが、周囲の環境になじみやすい性質があり、日本の環境下でも冬を除いて問題なく育てることができます。 熱帯原産ということもあり、寒さには弱いという一面があるため、温度の低下に伴って葉を落とし、休眠する場合もあります。枯死の危険を避けるために、冬期の温度管理については5℃を下回らないようにしましょう。 春から秋は戸外で育てることもできますが、肌寒さを感じる時期(最低気温が15℃程度)になったら、室内に取り込みましょう。 屋内管理の場合、リビングのようにできるだけ暖かくて寒暖差の少ない場所に移動するなどの工夫をすることで、休眠に入らず成長を続けることができます。もし葉を落として休眠してしまったら、できるだけ暖かい場所に置いて休眠が明ける気温になるのを待ちましょう。 フィカス・ウンベラータが好む日当たり・置き場所 photopia90/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは適度に明るい場所を好みます。 屋外であれば、冬期を除いて問題なく育てられます。ただ日光が強すぎると葉焼けを起こしてしまうので、真夏の直射日光にさらすことはやめましょう。夏の間は午前中だけ日が当たる場所や日陰に移したり、30~50%程度遮光できる寒冷紗をかけるとよいでしょう。冬は室内や保温できる環境に移動します。 ウンベラータは多少の暗い場所でも育てることができるため、インドアプランツとして人気が高いです。 屋内で丈夫に育てる際のポイントとしては、レースのカーテン越し程度の明るさのある風通しのよい場所に置くことです。屋外同様、直射日光が当たる場所は、やはり葉やけの心配があるので避けましょう。耐陰性があるため、蛍光灯の明かり程度でも育てることができます。ただその場合でも、日中はできるだけ明るいところに移動させたほうが徒長の心配もなく、丈夫に育ちます。 フィカス・ウンベラータを育てる用土 SHDStockProject/Shutterstock.com 自生地は熱帯雨林のため多湿の環境を好みます。用土は保水性のあるものを。すでにブレンドされた観葉植物の土などでもよいでしょう。しかし保水性が高すぎる、水はけの悪い用土を使うと屋内では特に根腐れを起こしやすいので注意しましょう。 生育環境に合わせて赤玉土や鹿沼土を混ぜ込み、水はけを調整しましょう。ただし、腐葉土などがブレンドされているとコバエが発生する場合があります。土の表面を赤玉土や鹿沼土、化粧砂など無機質の用土で覆うと見た目もよく、コバエなどの発生予防にもなるのでおすすめです。 フィカス・ウンベラータに必要な水やり Irene_A/Shutterstock.com 春から秋の成長期の水やりは、表土が乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えてください。根がしっかりと育っている株であれば乾燥にもある程度耐えることができるので、神経質になることはありません。結構乾いてしまったなというくらいでも問題ありません。むしろ室内管理の場合は、特に水やりのしすぎによって根腐れしやすいので注意。常に用土が濡れているという状態は避け、鉢内の空気を入れ替える意味でも、用土内の水分をすべて入れ替えるイメージで、鉢土が乾いたのを確認してからたっぷりと与えてください。またウンベラータは多湿の環境が好きなので、葉水をすることでより健全に育てることができます。大きな葉には埃がたまったり、ハダニが発生したりするので、葉水のときには表面だけでなく裏面にもしっかりと水を吹きかけましょう。秋以降葉を落とし、休眠してしまったら水やりの頻度を減らし、乾燥気味に管理しましょう。 フィカス・ウンベラータに必要な肥料 Singkham/Shutterstock.com 肥料を与えることで小さな鉢でも大きく育てることができます。施肥の時期は春から秋の成長期ですが、2カ月に1度を目安に、緩効性肥料を与えていれば問題ありません。成長が活発になる夏などは、併せて2週間に1度程度、規定の倍率に薄めた液体肥料を与えるのもよいでしょう。生育スピードの低下に合わせて施肥も減らしていきましょう。また市販の用土は肥料が混ざっている場合もあるので、植え替え時には肥料過多にならないよう確認しましょう。 フィカス・ウンベラータ栽培、その他のポイント MarinaTr/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは環境の変化に順応しやすく、日向でも日陰でも育てることができます。反面、屋内から屋外、屋外から屋内などのように急に環境を変えると、変化に耐えられず葉が傷んでしまったり、落葉したりすることがあるので注意が必要です。ただ丈夫なのでそれで枯れることはほとんどなく、しばらくすると新しい葉が展開してくるので、慌てずに様子を見てください。 屋外、屋内共にその場所をおしゃれに、そして素敵に彩ってくれるフィカス・ウンベラータですが、フィカス属の樹液には有毒な成分が含まれているので、ペットや幼児の誤食、また肌の弱い人が素手で触ることなどには注意が必要です。ペットや幼児の手が届かない位置に置いたり、剪定の際などにはゴム手袋をして、樹液を直接触らないように気をつけましょう。 【お手入れ編】フィカス・ウンベラータの育て方 Itsunfotos/Shutterstock.com ここまではフィカス・ウンベラータの基本的な育て方について解説してきました。ここからは、より具体的に日々のお手入れ方法について解説したいと思います。 フィカス・ウンベラータの剪定 Krisana Antharith/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータの成長期は春から秋です。その間は旺盛に葉を展開し、茎を伸ばします。枝葉が重なってしまうと通気が悪くなり、病気や害虫の発生源になることがあるので、バランスを見て剪定するとよいでしょう。また、新しい葉の展開と共に古い葉が落葉することがあります。そのため下部の葉が黄色くなってきても心配ありません。黄化した葉は早めに処分しましょう。また枝が伸びてきたら、節の少し上の位置で切ると脇芽が出てきます。剪定した枝は適切な処置をすれば挿し木として利用できたり、花瓶などに活けてインテリアグリーンとしても活用できます。 剪定時に注意することは、前述のように樹液には人体に有毒な成分が含まれているので、できるだけ触らないようにすること。もし触れてしまったときは流水でよく洗い流すようにしましょう。 フィカス・ウンベラータの増やし方 Maverick76/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータの増やし方は「挿し木」と「取り木」が基本です。挿し木をする場合は枝の先端から2〜3枚目の葉の下5cmくらいのところで切り、葉は全部落とすか、半分に切ります。 これは、必要以上に枝の内部にある水分が蒸散するのを防ぐためです。 切り口から出る樹液を流水でよく洗い、挿し木用の用土や鹿沼土に挿しましょう。 挿し木の適期は5~6月です。直射日光は避け、半日陰で用土が乾かないように管理しましょう。取り木をする場合は、根を出させたい場所の節の皮を剥ぎ、剥いだ部分を濡らした水苔で巻きます。さらに保湿のためビニールなどを巻き付け様子を見ましょう。数カ月してビニール越しに根が見えてきたら切り取り、用土に植え付けます。 ●フィカス・ウンベラータの取り木の方法は『観葉植物が伸びすぎた! 剪定して増やす簡単な方法』でご紹介しています。 フィカス・ウンベラータの植え替え Irina Tkachuk/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータは根張りが旺盛なため、長期間植え替えをしていないと根詰まりが起きます。根詰まりとは、鉢内が根でいっぱいになってそれ以上伸びることができず、水の通りが悪くなり、用土内が乾燥、加湿、酸欠などの状態に陥ってしまうことです。葉が落ちたり、空中に根が出たり、なんとなく元気がなくなったように見えたら植え替えが必要です。 植物や鉢のサイズにもよりますが、おおむね1~2年に1度は植え替えたほうがよいでしょう。植え替えの適期は5~6月。そのタイミングに合わせて枯れた根を取り、すっきりさせておくと、その後の経過もよく育ちます。また植え替え時の鉢のサイズは今の鉢より一回り大きくしましょう。 植え替える際は、鉢のサイズに合わせて適切な鉢底石と湿らせた新しい培養土を入れ、フィカス・ウンベラータの根鉢が新しい土から外に出ないように高さを調整しながら用土を足していきましょう。このとき鉢を叩くなどして空気を抜き、割り箸などを使って根鉢と用土の間に隙間ができないようにつつきながら土を入れます。用土は鉢の縁ギリギリまで足すのではなく、3cm程度のウォータースペースを取りましょう。植え替え後は鉢底から濁った水が出なくなるまでしっかりと水やりを行ってください。 植え替え後は直射日光などには当てず、徐々に元の環境に慣らしてください。20日前後で新しい葉が展開してきたら、根の調子もよくなってきた証拠です。通常の管理に戻しましょう。 病気・害虫 i-am-helen、Jonathan Oscar/Shutterstock.com フィカス・ウンベラータのかかりやすい病気の一つに「うどんこ病」があります。葉の表面にうっすらと白い粉のようなものが広がるのが特徴で、原因はカビです。一年を通して発生する可能性があり、特に空気が乾燥する時期や室内の風通しの悪い場所で管理していると発生リスクが高くなります。放置しておくとカビに覆われた葉は枯れ、全体に広がっていきます。最終的には他の植物にうつしてしまったり、枯れてしまったりするので、うどんこ病だと判断したら早期の対応が必要です。初期段階であれば発生した葉をちぎり、ビニール袋などカビを封じ込められるものに入れて処分しましょう。あるいは重曹水を葉に吹き付けることでも広がりを抑えることができます。それでも広範囲に広がってしまった場合は薬剤散布が有効です。葉の表と裏にまんべんなく吹き付けましょう。 フィカス・ウンベラータには害虫が付くこともあります。主にハダニ、アブラムシ、カイガラムシです。これらの害虫は日照不足や乾燥、風通しの悪い場所でより発生しやすく、また植物体が根腐れなどで弱っているときに被害が出やすいです。アブラムシやカイガラムシは歯ブラシなどでこすり落として捕殺しましょう。ハダニであれば、付いている葉ごと処分しましょう。数が多く捕殺しきれない場合は、薬剤散布が有効です。 カビや害虫が付く場合、基本的には環境に何らかの問題がある場合が多いので、日当たり、風通し、灌水頻度などをもう一度見直しましょう。また毎日の葉水なども予防に効果的です。 ウンベラータを育てておしゃれな空間を作ろう! Sayuri Inoue/shutterstock.com 今回はフィカス・ウンベラータの育て方について解説してきました。丈夫で環境への適応力もあり、とても扱いやすい植物なので、特にインドアプランツとしての活用が注目されています。これまで解説した気を付けるポイントをしっかり守って、元気なウンベラータを育ててください。
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樹木

ユーカリってどんな植物? 育て方・注意点についてご紹介!
ユーカリの基本情報 ユーカリは、フトモモ科ユーカリ属の常緑高木で、学名はEucalyptus。原産地はオーストラリア、タスマニア島などで、500種ほどが分布するとされています。そのため、原産地の気候によって好む環境条件が異なることが多く、入手したユーカリがどんな性質なのか、タグやラベルなどでしっかり確認しておくことが、栽培のポイントです。一般的には、暑さには強いものの寒さには弱く、乾燥した気候を好むとされています。生命力が強く、枝葉を旺盛に伸ばして樹形を乱しやすいので、適した剪定をして風通しよく管理するひと手間が必要です。 ユーカリの特徴 コアラが好んで食べる植物としてよく知られるユーカリには、すがすがしい香りがあります。明るい葉色が美しく、カラーリーフプランツとしても人気の庭木です。簡単にドライフラワーにできるので、リースやスワッグなどのクラフトの材料としても重宝します。 ユーカリは種類によって開花期が異なります。花色はピンク、白、赤など。細い花弁がびっしりとつく、ユニークな花姿をしています。 また、ユーカリには有毒成分が含まれているので、ガーデニングの際には手袋をして作業するようにしましょう。 ユーカリの花言葉 ユーカリの花言葉は、「新生」「再生」「思い出」など。これは、原産地オーストラリアは山火事が多く、ユーカリは火事の後に雨が降ると芽吹くという、独特の性質にちなんだものです。 ユーカリの種類 ユーカリは500種以上が広く分布していると前述しましたが、日本で主に流通している種類をピックアップしました。 明るいシルバーグリーンの丸い葉が美しく、観葉植物としても愛されているユーカリ・ポポラス、やや細長い葉がつき、レモンの香りを持つユーカリ・シトリオドラ(レモンユーカリ)、香りがよく切り花としても人気があるユーカリ・グニー、細長い葉にミントの香りがあるユーカリ・ラディアータ(ペパーミントユーカリ)、大きめの葉に清涼感のある香りを持つユーカリ・グロブルスなどです。 ユーカリの育て方 ここまで、ユーカリの基本情報や花言葉、種類などについてご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、ユーカリの育て方について解説。水やりや肥料、剪定などの日頃の管理から、増やし方まで詳しく深掘りしていきます。 ユーカリ栽培に適した環境 ユーカリの栽培には、日当たり、風通しのよい場所が最適ですが、半日陰の環境でも育ちます。 暑さには強い一方で、寒さには弱い傾向にあります。ユーカリは種類が多く、耐寒性も種類によって差があり、戸外で越冬できるものもあれば、冬は鉢植えにして室内で管理しなければ枯死してしまうものもあります。購入時にラベルなどをチェックして、耐乾性はどの程度かを把握しておくとよいでしょう。 ユーカリは、もともと乾燥した地域で自生してきた植物なので、多湿の環境を嫌います。粘土質の土壌や、水場に近くて低い場所など、水はけが悪くてジメジメとした環境には向きません。ユーカリを地植えにする場合は、水はけのよい土壌づくりがポイントです。腐葉土や堆肥などをすき込んでふかふかとした土壌にし、周囲より少し土を盛って高くしておくと水はけがよくなります。 ユーカリ栽培の土作り 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込み、土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。 ユーカリの植え付け ユーカリの植え付けの適期は、5〜9月です。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかり根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号以上の大鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておきましょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。冬は凍結しない場所に移動して寒さ対策をしておきます。 ユーカリの水やり 木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水の温度が上がり木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いてひどく乾燥する場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。ただし、ユーカリは乾燥した環境を好むので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。また、茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 ユーカリに施す肥料 【地植え】 肥料を与えるのに適した時期は、生育期の4月下旬〜8月です。それほど肥料を欲しがるタイプではないので、まずは生育が旺盛になる4月下旬頃に、緩効性肥料を周囲にばらまいて軽く耕して土になじませます。その後は樹勢を見て、元気がないようなら追肥として緩効性肥料をばらまいてください。 【鉢植え】 植え付け・植え替えの際に肥料を施してあれば十分です(この記事では肥料成分配合済みの樹木用培養土の使用を想定して解説しています)。ただし、生育期の4月下旬〜8月に、樹勢を見て元気がないようなら、追肥として緩効性肥料をばらまくか、速効性の液体肥料を与えて様子を見てください。 ユーカリにつく病害虫 【病気】 ユーカリの栽培で注意したい病気は、うどんこ病です。 うどんこ病は葉の表面に白い粉が吹いたようなカビが発生し、光合成を阻害されたり、葉から養分を吸収されたりして、生育が悪くなります。放任してひどくなると枯れてしまうこともあるので注意。木の勢いがなくなり、見た目もよくないので、早期に殺菌剤などを散布して対処しましょう。梅雨の時期に発生しやすい傾向にあるので、水もち、水はけのよい土壌作りと、適切な水やりの管理が回避のカギです。窒素成分の多い肥料を与えすぎるのも、発症のきっかけになります。 【害虫】 ユーカリの栽培で注意したい害虫は、コガネムシの幼虫、カイガラムシなどです。 甲虫のコガネムシ(カナブン)は、地中に産卵します。それが孵化すると幼虫が根を食害。試しに木を抜いてみたらスポッと抜けてほとんど根がついていなかった、というほどの被害にあうことも。水分や養分を吸い上げる根がなくなるので地上部も枯れ始め、やがて枯死してしまいます。地上部にはまったく病害虫の気配が見られないのに、葉が下葉から枯れ始めて樹勢が弱ってきたら、地中にコガネムシの幼虫がいることを疑ってください。症状が見られたら、土中に混ぜる粒剤タイプの適応薬剤を施して対処しましょう。鉢植えの場合は、掘り上げて新しい培養土を用いて植え替えるとよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫です。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせます。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ユーカリの剪定 【地植え・鉢植えともに】 ユーカリの剪定適期は、4月下旬〜9月頃の生育期間中です。冬は生育が止まるので、剪定は避けましょう。 ユーカリは生育が早く、枝をぐんぐん伸ばして持て余し気味になります。放任せず、こまめに枝を間引く剪定をしましょう。弱々しい枝、内側に伸びている枝、勢いよく伸びすぎて全体のバランスを崩している枝、下向きに伸びている枝などを選んで元から切り取り、風通しをよくします。樹高が高くなりやすいので毎年剪定のメンテナンスを行い、家庭で栽培する場合には2〜3m以内の樹高をキープしておきたいものです。 ユーカリの植え替え ユーカリの植え替え適期は、5〜9月です。 【地植え】 温暖地で比較的耐寒性のある種類のユーカリを植えている場合は、植え替えの必要はありません。しかし、寒さに弱いタイプのユーカリを育てている場合は、寒くなる前の10月頃に大鉢に植え替え、暖かい場所に移動しましょう。鉢への植え付け方は、「植え付け」の項目を参照してください。 【鉢植え】 ユーカリは生命力旺盛なために成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前には水やりを控え、土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根を切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。根からの水分の吸収と、葉からの蒸散のバランスを保つために、根を小さくしたら地上部の枝葉も切り戻しておきましょう。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。 ユーカリの増やし方 ユーカリは、挿し木、種まきで増やすことができます。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木できないものもありますが、ユーカリは挿し木で増やすことができます。 ユーカリの挿し木の適期は、6〜7月です。その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さで切り取ります。挿し木の成功率はあまり高くはないので、多めに挿し穂を作っておきましょう。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に3カ所の植え穴を開け、挿し穂を植えて土を押さえます。発根するまでは明るい日陰に置いて管理し、その後は日当たりのよい場所にで2〜3カ月ほど育苗します。大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 一般的なユーカリの発芽適温は20℃ほどとされており、種まきの適期は5月頃。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせます。ユーカリの種を数粒播き、薄く土をかけて明るい日陰で管理。1週間ほどで発芽するので、その後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が3〜4枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。根が回るくらいに成長したら、植えたい場所に定植しましょう。 もし、発芽の兆候がなかったら山火事が起きた状態を種に経験させる方法を試すとよいでしょう。理由は、原生地のオーストラリアでは、山火事を経験して発芽すると言われているためです。山火事が起きたと種に思わせる手軽な方法には4つあります。 熱湯をかけて浸す フライパンでさっと炒める ティッシュペーパーに包んで一瞬燃やす タネの表皮に紙ヤスリで傷をつける これらのうち1つの方法を試した後、土に植えたら1週間ほどで発芽します。 ●詳しくはこちら『オーストラリアの植物を発芽させる6つの方法』 ユーカリを育ててみよう! 清涼感のある香りを持つユーカリは、ポポラスを中心に観葉植物としての人気が高まっています。寒い時期もみずみずしい葉を保つエバーグリーンであることも長所の一つです。枝葉を旺盛に伸ばすので、適宜カットしてインテリアに飾っても素敵。ぜひ庭やベランダ、インテリアに取り入れて、美しい葉色を楽しんではいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) S.O.E 2) Marinodenisenko 3) alybaba 4) alybaba 5) R.Wilairat 6) Lee Wilde 7) blueeyes 8) SujaImages 9) Osetrik 10) Pawel Beres 11) Decha Thapanya 12) RapunzielStock 13) ir_abella 14) Ostanina Anna 15) photoPOU 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