スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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3and gardenの記事
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宿根草・多年草

園芸品種は1万以上! ベゴニアの種類ごとの特徴や主な品種を解説
ベゴニアとはどんな花? Ihor Hvozdetskyi/Shutterstock.com ベゴニアは、シュウカイドウ科シュウカイドウ属の多年草です。原産地はオーストラリアを除く、世界の熱帯・亜熱帯地域。発芽適温が20〜25℃、生育適温が18〜20℃ということからも分かるように、暑さには強いのですが、寒さには弱い性質です。そのため、日本で育てる際には、冬の寒さ対策が必須です。 ベゴニアが世界の熱帯・亜熱帯地域に分布しているということは、自生する地域や気候に馴染むように、それぞれに進化してきたことが想像できますね。その種類は、なんと原種で2,000種以上が確認されています。人気の植物ですから、人の手により長年にわたって品種改良が行われてきたこともあり、現在、交配種は1万種を超えているとされています。 ベゴニアは常緑性の植物で、周年青々とした葉を保ち、葉の形は左右非対称になります。肉厚で大きめの葉を持ち、種類によってその色や形はさまざまで、株姿も茎が上に伸びるタイプや這うように伸びるタイプなど多様です。 また、雌雄異花なのもベゴニアの特徴で、1つの株に雄花と雌花が咲きます。総じて雄花が八重咲き、雌花が一重咲きになります。ベゴニアの開花期は主に4〜10月。花色はピンク、赤、オレンジ、黄、白、青、紫などがあります。 ベゴニアの花言葉 Asetta/Shutterstock.com ベゴニアの花言葉は、「片想い」「愛の告白」「親切」「幸福な日々」など。「片想い」は、葉の形が少しいびつなハート形をしているところからとされています。 また、花色によっても異なる花言葉が与えられており、赤いベゴニアは「公平」、白いベゴニアは「親切」です。 木立性ベゴニアの特徴 Peter Turner Photography/Shutterstock.com 茎が上方へ真っ直ぐに立って伸びるのが、木立性ベゴニアの特徴です。木立性ベゴニアの草姿は、4つに分類することができます。 ●矢竹型 太い主枝が真っ直ぐに伸び、竹のように節がやや太くなるタイプ。十分に主枝が伸びきると、次の新しいシュートが地際から出てきます。木立性ベゴニアの中でも主流の草姿で、品種数も多く出回っています。 ●叢生(そうせい)型 やわらかい質感の茎が地際から多数伸び、株立ち状に茂るタイプ。細い茎は枝分かれしやすい性質を持っています。 ●つる性型 茎が細くて這うように伸びたり、枝垂れたりするタイプ。ハンギングバスケットのように高い位置に掛けたり吊り下げて、しなやかな茎葉の動きを楽しむタイプです。 ●多肉茎型 枝分かれしにくい、多肉質の太い茎が伸びるタイプです。 ひと口に木立性ベゴニアといっても、バラエティーに富んでいます。木立性ベゴニアは、花茎を伸ばした先に枝分かれして小さな花をびっしりと咲かせる華やかさが魅力。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、複色咲きなどがあります。四季咲き性の品種が多く、冬も10℃以上を保てば開花を楽しめます。冬越しできる最低温度は7℃程度です。草丈1mを超える大型の品種もあれば、鉢栽培できるコンパクトな品種もあります。 木立性ベゴニアの主な品種 Nnattalli/Shutterstock.com ‘カサブランカ’は、黒みがかったベルベットのような質感の葉に映える白い花が特徴的。「世界最高峰」といわれる品種です。 ‘ミセスハシモト’は、コレクター垂涎の名花で、長く伸ばした花茎の先に枝分かれしてピュアホワイトの花が鈴なりに咲きます。花の重みで花茎がしなる姿が魅力的です。 ベゴニア・マクラータは、グリーンの葉に白いドットが入るユニークな株姿に人気があり、「ポルカドットベゴニア」とも呼ばれています。夏に清楚な白い花が咲きます。 ‘ピンク・ミュージアム’は、葉表が濃いグリーン、葉裏が銅色のリバーシブルタイプ。ベビーピンクの愛らしい花も目を引きます。 根茎性ベゴニアの特徴 Jamikorn Sooktaramorn/Shutterstock.com 多肉質の太い茎が地下で横に這うように伸びるタイプが、根茎性ベゴニアです。主に葉の形や色に特徴のある品種が揃い、特にコレクション性が高く、人気を誇っています。葉のサイズも2cmほどの小さなものから、30cm以上になるものまで。茎が地表か地中にあるため、葉が地際から直接伸びているように見えるのが特徴です。 直射日光に当てないほうがよく、明るい日陰や室内などで管理する観葉植物として人気があります。開花期は3〜6月頃。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、複色があります。寒さに弱く、耐寒温度は3〜5℃。 根茎性ベゴニアの主な品種 Fabrizio Guarisco/Shutterstock.com ‘バウレンシス’は、花弁の裏にトゲが生えているのが特徴で、取り扱いには注意。先端がとがっているシャープな葉姿で、グリーンの葉は紫色で縁取られています。 ベゴニア・マソニアナは、中国南部からヒマラヤにかけて自生するベゴニアで、「アイアンクロス・ベゴニア」とも呼ばれています。葉の美しさを楽しむ観葉ベゴニアで、グリーンの葉に鉄十字のような黒い模様が入り、インパクトがあります。草丈は30〜50cmで、耐寒温度は5℃くらいまで。 ‘タイガーキトゥン’は、育ててみたい品種として大人気。深いワインレッドの葉に明るいグリーンの斑がランダムに入ります。葉数が多く出揃い、まるでシックな花が咲いているように見えます。 レックスベゴニアの特徴と主な品種 Real_life_photo/Shutterstock.com レックスベゴニアは、根茎性ベゴニアの一種です。インド〜タイ原産のベゴニア・レックスをメインに、他の品種を掛け合わせて作出された品種群のことをレックスベゴニアと呼び、今や一つのジャンルとなっています。葉の美しさを追求して作出された品種グループで、特にコレクション色が強いのが特徴。品種数が大変多く、珍しい色や模様、葉姿はエキゾチックで、選ぶ楽しみがありますよ! レックスベゴニアの草丈は30〜50cmで、管理しやすいコンパクトさもいいですね。強い日差しに当てると葉焼けして美観を損なうので、明るい日陰で管理します。耐寒温度は5℃くらいなので、秋以降は室内の明るい窓辺などに移動するとよいでしょう。 人気の品種は、カエデのような形のシルバー色の葉で、縁や葉脈に赤茶色がのる‘ベデルギウス’、葉が渦巻き状に立体的に巻き込むシルバーリーフを持ち、縁と中央には黒い斑が入る‘エスカルゴ’などです。 球根性ベゴニアの特徴と主な品種 Gurcharan Singh/Shutterstock.com 球根性ベゴニアは、園芸品種の球根ベゴニアの元となっている、アンデス山系に分布する数種の野生種の球根性ベゴニアのことを指します。園芸品種の基本となった原種は7種類あり、ボリビエンシス、キンナバリーナ、クラーケイ、ピアーセイ、ロシフローラ、ダビシー、ベイシーです。 球根ベゴニアの特徴 supawat bursuk/Shutterstock.com 球根ベゴニアは、前述のようにアンデス山系に分布する、球根性の野生種から作出された園芸品種群です。気温が下がると地上部を枯らして休眠し、球根の状態で越冬します。ベゴニアの中でも花の発色が美しく、華やかな存在感を放ちます。 球根ベゴニアは、茎が立ち上がって自立する「立ち性」と、枝垂れるように伸びる「下垂性」の2種類に分けられます。開花期は4月中旬〜7月中旬。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白、複色などがあります。花のサイズは5〜30cmと品種によって幅があり、一重咲き、八重咲き、ピコティ咲き、バラ咲きなど、花姿も多様です。 球根ベゴニアの主な品種 Celine Kwang/Shutterstock.com ‘ノンストップ’シリーズは、10cmほどの大きな花が、次々と「ノンストップ」に咲く品種です。バラのような豪華な八重咲きで、花色は赤、オレンジ、黄、白、ピンクなどがあります。草丈は約20㎝で、コンパクトにまとまる扱いやすさも長所の一つです。 ‘ファイヤークラッカー’は、原種のベゴニア・ボリビエンシスに交雑種を掛け合わせて作出された品種で、花火が見事に上がったような咲き姿が個性的。花色はピンク、オレンジ、黄、白など。枝垂れる性質があるので、ハンギングバスケットや吊り鉢などに植え込み、高い場所に飾るのがおすすめです。 センパフローレンスの特徴 Yui Yuize/Shutterstock.com ベゴニア・センパフローレンスは、昔から庭づくりに用いられてきた種類で、一般家庭ではもちろん、公共の花壇でもよく見られます。ベゴニアの中でも一番身近な存在といっていいのではないでしょうか。 ベゴニア・センパフローレンスはブラジルが原産のククラタの変種、フーケリーを元に作出された園芸品種です。4月中旬〜11月まで開花期間が長いのが特徴で、四季咲きベゴニアとも呼ばれています。花色は赤、ピンク、白、複色など。草丈は20〜60cmで、肉厚でつややかな葉を持ち、葉色はグリーン系とシックな褐色系があります。寒さに弱いので、日本では一年草として扱われていますが、暖地では冬越しできることもあるようです。 センパフローレンスの主な品種 Enokorogusa/Shutterstock.com ‘アンバサダー・ローズフラッシュ’は、センパフローレンスの中でも大輪系の品種です。生育旺盛で分枝性もよく、草姿が乱れにくくきれいにまとまります。草丈は25〜30cm。茎葉は明るいグリーンで、花色はピンクです。 ‘ダブレット’は、銅葉系の葉がシックな印象。花色は赤、ピンク、白で、半八重咲きの花を密に咲かせる姿は大変華やかです。草丈は20〜45cm。 ‘ダブルアップ’は、分枝がよい品種で、こんもりと密に茂る特徴があります。花弁を幾重にも重ねる八重咲きで、優美な印象。花色は赤、ピンク、白があり、茎葉は明るいグリーンと褐色が揃います。草丈は20〜45cm。 エラチオールベゴニアの特徴 Maria Pomelnikova/Shutterstock.com エラチオールベゴニアは、ベゴニア・ソコトラナと球根ベゴニアを交配して作出された園芸品種群です。花鉢として販売されることが多く、窓辺を彩る植物として人気があります。開花期は9月中旬〜6月下旬で、花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白、複色など。一重咲きもありますが、花弁を幾重にも重ねる華やかな八重咲きに人気が集まっています。草丈は15〜40cmでコンパクトにまとまり扱いやすいのも長所。生育適温は20℃前後で、耐寒温度は10℃くらいと、暑さも寒さも苦手という性質を持っています。 エラチオールベゴニアの主な品種 Summer 1810/Shutterstock.com ‘バレンチノ’は大輪のシングル咲き。濃いピンクと黄色の花心やしべのコントラストが美しく、目を引く品種です。花つきがよく、株いっぱいに花芽がつき、次々と咲き上がります。花もちがよいのも特徴です。 ‘アール・ヌーヴォー’は、クラシカルな雰囲気をまとう品種で、花弁を数枚重ねる八重咲き。花色は深みのあるピンクで、花弁の縁にはグリーンが混じります。 ‘ダネードー’は鮮やかな赤色の花。大きな花弁の中央に、小さな花弁が連なるユニークな咲き姿を楽しめます。 冬咲きベゴニアの特徴と主な品種 Debu Durllabh/Shutterstock.com 冬咲きベゴニアは、クリスマス・ベゴニアとも呼ばれ、クリスマスからお正月のシーズンを盛り上げる花鉢として利用されています。冬に出回る花ですが、寒さには弱く、耐寒性は10℃くらいまでで、花を咲かせるには15〜18℃が必要です。冬は必ず室内で管理しましょう。花色は赤、ピンク、白などで、茎葉を覆い尽くすほどたっぷりと開花します。 主な品種の‘ピーターソン’は、ピンク、淡いピンク、濃いピンクのバリエーションがあり、花茎を立ち上げて多数の花を咲かせます。‘ラブ・ミー’は、可愛らしいネーミングもあって、爆発的にヒットした品種。パステルピンクの花が株いっぱいに咲いて、室内を華やかに彩ります。 さまざまな種類があり葉や花が楽しめるベゴニアを育ててみよう Alina Kuptsova/Shutterstock.com 原種が2,000以上、交配種は1万を超えるといわれるほど、種類が豊富なベゴニア。可愛らしい花を楽しむもの、クールな葉姿を楽しむものなど、多様なコレクションができます。さまざまな種類の中から、お気に入りのベゴニアを見つけて、ガーデンやベランダなどで育ててみてはいかがでしょうか。
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おすすめ植物(その他)

夜に香る花には理由があった! いい香りを楽しめるおすすめの花13選
夜に花の香りが強くなるのはなぜ? 夜に花を咲かせて、香りを強く漂わせる植物は、熱帯地域に自生する植物がほとんど。これは、植物の生き残り戦略の一つとして発達したものです。熱帯地域は、昼は暑すぎて生命の危険があるために昆虫が外に出ることは少なく、気温が下がった夜になると活発に活動し始めます。花は、そんな昆虫を呼んで受精を確実にするために、夜に開花するように進化したのです。サイズが大きく白い花が多いのは、ほの暗い月光の下でも目立ちやすくするため。さらに香りを強く漂わせることで、虫をおびき寄せるというわけです。したがって、夜に香りを漂わせる植物のほとんどが、夏に開花します。 夜に香る花13選 夜に花を咲かせて香りを濃く漂わせる植物、13種類をピックアップしました。寒さに弱いものがほとんどですが、適した温度管理をすれば、日本でも栽培することができます。 マツリカ モクセイ科ソケイ属のつる植物です。開花期は7〜9月で、花径2cmくらいの肉厚な白い花が咲きます。夕方から咲き始め、翌朝にはややピンク色を帯び、やがてしぼんでしまう一日花です。一重咲きと八重咲きとがあります。ジャスミンの一種でもあり、強い香りを放つのが特徴です。香料用として栽培され、またジャスミンティーの材料にもなっています。 原産地は熱帯アジアなので暑さには強く、寒さに弱い性質を持っています。冬でも10℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。つるを伸ばして生育し、自然界では150〜300cmくらいにまで達します。鉢植えでは剪定や切り戻しによって樹勢をコントロールし、手に負える範囲で栽培するのがおすすめ。オベリスクやあんどん仕立てに使う支柱などを設置し、つるを誘引しながら管理しましょう。常緑の植物で冬もみずみずしいグリーンを楽しめますが、寒さによって地上部を枯らすことがあります。たとえ地上部が枯れても地下の根は生きていることがあるので、翌春に生育し始めるのを待ってみてください。 ヨルガオ ヒルガオ科ヨルガオ属の多年草です。日本では寒さに耐えられずに越年できないので、一年草として扱われています。開花期は8〜9月。夕方からアサガオに似た、10〜12cmの大きな白い花が咲き、甘い香りを漂わせます。翌朝にはしぼんでしまう一日花ですが、開花期間中は次々に咲いて長く楽しめます。ユウガオという名前で流通していることもあります。 原産地は南アメリカのつる性植物です。つるを4〜6m伸ばすので、支柱やネットを設置し、誘引して仕立てます。つるが硬いので、多少強引に誘引してもかまいません。暑さ対策として南側の窓前にネットを張って広く誘引すれば、グリーンカーテンとしての利用も可能。日当たりのよい場所を好むこと以外は、放任でもよく育つ丈夫な性質で、ビギナー向きです。 イエライシャン ガガイモ科テロスマ属の多年生つる植物です。開花期は6〜9月で、花径2cmくらいの星形の花が咲きます。花色は咲き始めの黄緑からオレンジへと変わり、咲き進むと上品な甘い香りを放ちます。夜になるとより強く香りますが、真夜中になると甘い香りはなくなるなど、時間帯によって香り方が変わる神秘的な植物です。イエライシャンは中国語で、漢字で書くと「夜来香」。日本ではトンキンカズラの別名があります。 原産地は中国やベトナムなどで、暑さには強く、寒さに弱い性質を持っています。冬でも10℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。つるを伸ばして生育し、自然界では4〜5mくらいにまで達します。鉢栽培では剪定や切り戻しによって樹勢をコントロールし、手に負える範囲で栽培するのがおすすめ。オベリスクやあんどん仕立てに使う支柱などを設置し、つるを誘引しながら管理しましょう。肥料を好むので、生育期は定期的に緩効性化成肥料を与えて、株の勢いを保ちます。ただし、冬は生育が止まるので、肥料は与えずに管理してください。 プルメリア キョウチクトウ科インドソケイ属(プルメリア属)の落葉樹です。原産地では一年中開花しますが、日本での開花期は6〜10月。花径は6〜7cmで、やや肉厚な5弁花を咲かせます。花色は赤、ピンク、黄、白、複色など。開花すると、甘い香りを漂わせます。 原産地は熱帯アメリカで、暑さには強く、寒さに大変弱い性質を持っています。冬でも15℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理しましょう。樹高は自然樹形で10mほどにもなりますが、近年は樹高を抑えた矮性種も出回っています。晩秋に室内に取り込む前に剪定し、大きくなりすぎないようにするとよいでしょう。 チューベローズ リュウゼツラン科ゲッカコウ属の球根植物です。開花期は7〜9月で、花色は白。花茎を長く立ち上げ、6弁花を多数咲かせて穂状になります。甘いフローラル系の香りを持ち、夜になるとより濃く香るのが特徴。香水の原料にもなっています。 原産地はメキシコで、暑さに強く寒さに弱い性質。十分気温が上がった春に植え付け、初夏から初秋に向けて開花。地上部が枯れた頃に球根を掘り上げて、バーミキュライトを入れた箱に埋め、10℃以上の場所で管理。越年後また春が来たら植え付ける……というライフサイクルで、毎年楽しめる草花です。草丈は60〜100cmになり、花茎を長く伸ばすので、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。やや湿り気のある土壌を好むので、特に真夏は水切れしないように管理するのがポイントです。 月下美人 サボテン科エピフィルム属の多年草です。月花美人の開花期は7〜10月で、12〜13cmの大きな花を咲かせます。花色は白で、花弁を重ねる豪華な花姿が魅力。夜に開花し始めて甘い香りを放ち、朝までにはしぼんでしまう一日花です。 原産地はメキシコを中心とした中南米。サボテンの一種で、高温多湿の森林内で自生してきた植物です。寒さに大変弱く、冬でも8〜10℃は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理します。草丈は100〜200cm。もともとは樹木の幹に根を張り、下向きに葉を枝垂れさせるようにして生育する特性があり、草姿が乱れやすいので支柱を立てて誘引するとよいでしょう。あまりに大きくなって持て余すようなら、シュートが100〜150cm伸びたところで先端を摘み取り、高さを抑えます。 ニオイバンマツリ ナス科バンマツリ属(ブルンフェルシア属)の常緑性低木です。開花期は4〜7月で、花径3〜4cmの5弁花が多数咲き、満開時には木を覆い尽くすほどになり、見応えがあります。咲き始めは紫色ですが、だんだん褪色してやがて白へ変化します。そのため1本の木で紫から白の複色の花色を楽しめ、大変華やかです。花からは芳醇な甘い香りが漂い、夜に香りが強まります。 原産地はブラジル南部やアルゼンチンで、約40種が分布。熱帯性の花木のため、暑さには強く、寒さには弱い性質を持っています。冬でも5℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。開花期は水を欲しがるので、水切れには注意。生育旺盛で樹形が乱れやすいので、開花後すぐを目安に、適宜切り戻して管理します。 イランイランノキ バンレイシ科イランイランノキ属の常緑樹です。自生地では一年中開花しますが、日本での開花期は6〜9月。花径は5cmほどで、ややカールする長い花弁がユニークです。咲き始めはグリーンで、咲き進むと黄色やオレンジ色へと変化していきます。香水の原料になるほど芳香を放つのが特徴。開花初期は香らないのですが、開花が進むと強く香るようになります。 主に熱帯地域に自生する植物で、暑さには強く、寒さに大変弱い性質を持っています。冬でも15℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。 ヤコウボク ナス科ケストルム属の常緑性低木です。開花期は6〜11月で、星形の花が咲きます。花色はグリーンを帯びた白。一つひとつの花は小さく、やや地味な印象ですが、多数の花を咲かせ、濃厚な甘い香りを漂わせて存在感を強めます。夜にはいっそう強く香るため、「ナイトジャスミン」の別名を持っているほどです。強烈といってもいいほど香るので、強い香りを長時間かぐと頭痛を起こしやすい敏感な方は、開花期には室内に入れないほうが無難です。 原産地は西インド諸島で、暑さには強く、寒さに弱い性質を持っています。冬でも5℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。自然樹高は100〜300cmになりますが、剪定や切り戻しによって樹勢をコントロールし、手に負える範囲で栽培するのがおすすめ。花が咲き終わった枝は切り戻しておくと、側枝を伸ばして再び開花します。 キダチチョウセンアサガオ ナス科キダチチョウセンアサガオ属の常緑樹です。開花期は7〜11月で、別名の「エンジェルストランペット」の名前の通り、長さ25〜30cmほどのラッパ形の花を下向きに咲かせます。花色はピンク、オレンジ、黄、白。夜になると香りが強くなります。 原産地は熱帯アメリカで、暑さには強く、寒さに弱い性質を持っています。そのため、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。ただし、他の熱帯植物よりは寒さに耐え、暖地では地植えも可能です。本来は常緑樹ですが、日本の冬の寒さを経験するとすべての葉を落とします。しかし生育期になると新芽を出すので、早々に枯れたと判断せずに春まで見守ってください。全ての部位に毒を含むので、取り扱いには注意しましょう トキワレンゲ モクレン科モクレン属の常緑樹です。シラタマモクレン、ココマグノリアの別名を持っています。開花期は3〜11月ですが、満開の姿がずっと続くというよりは、長い期間に花が少しずつ咲くといった具合です。緑色のつぼみが時間をかけてほころんでいき、白い玉のような花姿が愛らしいのですが、一日花のためすぐに散ってしまいます。開花するとメロンのような甘い香りを漂わせます。 原産地は中国で、関東以南の暖地であれば、庭植えも可能です。最終的に樹高は3mくらいになりますが、成長が遅いので鉢栽培にも向いています。剪定の手間はあまりかからず、透かし剪定をして管理するとよいでしょう。 オシロイバナ オシロイバナ科オシロイバナ属(ミラビリス属)の多年草です。日本では寒さに耐えられずに越年できないので、一年草として扱われています。開花期は6〜10月で、花色はピンク、白、赤、オレンジ、黄、複色など。ほのかに上品な甘い香りを持っています。花は夕方から咲き始めて翌朝まで開花。午前中にしぼんでしまう短命の一日花ですが、次々と咲くので、終わった花をまめに摘み取り、株まわりを清潔にしておきます。 原産地はペルーなどの熱帯アメリカで、暑さに強い性質を持っています。草丈は30〜100cm。こぼれ種で増えて雑草化するほど強健な生命力を持ち、放任してもよく育つのでビギナーにおすすめ。植え付けの適期は6〜8月。日当たりと風通しのよい場所を選んで植え付けます。 サガリバナ サガリバナ科サガリバナ属の常緑高木です。開花期は7〜9月で、花茎が下に向かって30〜50cm伸びて多数の花を連ねます。花色は白〜淡いピンクで、糸状に長く伸びる雄しべが放射状に展開し、ふわふわとした花姿が特徴です。太陽が沈む頃から開花し始め、完全に日が落ちて暗くなった頃に満開になります。翌朝、日が昇り始める頃に全ての花を落とす、一日花です。開花すると、バニラのような甘い香りを漂わせます。 原産地は、東南アジア〜太平洋で、日本では沖縄など南西諸島に自生。暑さには強く、寒さに大変弱い性質を持っています。冬でも15℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。 夜によい香りを放つ花を楽しもう 夏になると、夜に花を咲かせる植物の種類が多くなります。特に夜行性の昆虫にアピールしておびき寄せるために、麗しい香りを漂わせる花も多く、観察するのも楽しいもの。夜に香る植物を取り入れて、庭にトロピカルな雰囲気を加味するのもよさそうです。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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樹木

【夏の花】ノウゼンカズラの育て方! 知っておきたいポイントを大公開!
ノウゼンカズラとは ノウゼンカズラとは、どんな植物なのでしょうか? ここでは、その特徴や基本データ、品種、花名の由来、花言葉などについて、詳しくご紹介します。 ノウゼンカズラの特徴 7〜8月にたっぷりとオレンジ色などの花を咲かせるノウゼンカズラ。気根を伸ばして自力でつるを這い上がらせ、旺盛に茂ります。一つひとつの花は短命ですが、次から次へと豪奢に咲き誇るので、真夏のシンボルとしておすすめのつる植物です。 ノウゼンカズラは中国から平安時代に伝えられ、薬草として利用されていたという記録が残されています。また、石川県金沢市には、豊臣秀吉による朝鮮出兵の際に持ち帰られたとされる、樹齢約400年にもなるノウゼンカズラの古木があります。 基本情報 ノウゼンカズラ(学名:Campsis grandiflora)は、ノウゼンカズラ科ノウゼンカズラ属の落葉性つる性木本です。つるを伸ばして生育し、長いものでは5〜10mにも達します。成長速度は速いほうです。 原産地は中国。暖地性の植物で暑さに大変強く、寒さにも比較的耐えます。ただし、寒冷地では鉢植えにするか、冬前に鉢上げして栽培するとよいでしょう。生命力旺盛で、つるをぐんぐん伸ばして生育します。放任してもよく育ち、ビギナーでも育てやすい植物です。ただし、繁茂しすぎて他の植物を侵食してしまうこともあるので、年に1度は剪定して、樹形をキープするとよいでしょう。 ノウゼンカズラの花色は、オレンジ色、黄色、赤など。いずれも主張の強いビビッドカラーで、暑さで花が少なくなってくる端境期に、豊かな彩りを与えてくれます。 ノウゼンカズラの種類 【アメリカノウゼンカズラ】 北アメリカに自生するノウゼンカズラの仲間。赤みの強いオレンジの花が咲き、花茎が短く、つるは下垂しません。花は小さめで、花筒がやや長くなります。つるをよく伸ばし、10mに達することも。園芸品種の‘フラバ’は、ややオレンジがかった黄色い花を咲かせます。 【タグリアブアナ】 ノウゼンカズラとアメリカノウゼンカズラの雑種。花の形はノウゼンカズラ、色はアメリカノウゼンカズラの特性が出るようです。園芸品種の‘マダム・ガレン’は赤みの強いオレンジ色の花を爛漫と咲かせます。‘オランジュ・タカラヅカ’は‘マダム・ガレン’とノウゼンカズラの交配によって作出された園芸品種で、鮮烈なオレンジ色の花が特徴。比較的コンパクトにまとまるので、鉢栽培でも楽しめます。 名前の由来 学名「Campsis grandiflora(カンプシス・グランディフローラ)」のCampsisはギリシャ語で「曲がる」という意味で、ノウゼンカズラのおしべの形から名づけられたとされています。grandifloraは「大きな花」という意味を持っています。 ノウゼンカズラは中国から伝えられましたが、中国名は「凌霄(リョウショウ)」といいます。漢字の「凌」は「しのぐ」「越える」、「霄」は「大空」「天空」といった意味があります。空に届くほどにつるをよく茂らせるといった、ノウゼンカズラの性質を表して名づけられたのかもしれませんね。日本へもこの「リョウショウ」の名前で伝えられ、『本草和名』には「乃宇世宇(ノウセウ)」の字が当てられたことが残されています。それが次第になまって「ノウゼン」と呼ばれるようになったのでしょう。ちなみに「カズラ」とは、つる植物を表す言葉です。 英語圏では「Chinese trumpet vine(チャイニーズ・トランペット・バイン)」または「Chinese trumpet creeper(チャイニーズ・トランペット・クリーパー)」などと呼ばれています。「Chinese」は「中国」、「trumpet」は金管楽器のトランペット、「Vine」は「つる植物」、「creeper」は「這うもの」という意味。おおよそ「中国から伝えられた、トランペットのようなベル形の花を咲かせるつる植物」という意味で名づけられたと想像できます。 花言葉 ノウゼンカズラの花言葉は、「名声」「名誉」など。英名には「Chinese trumpet vine(チャイニーズ・トランペット・バイン)」または「Chinese trumpet creeper(チャイニーズ・トランペット・クリーパー)」があると前述しましたが、トランペットは勝利者や表彰された人などを祝してファンファーレを演奏することから、これらの言葉が与えられたとされています。 栽培スケジュール ノウゼンカズラのライフサイクルは、以下の通りです。 休眠から目を覚ますのがやや遅めで、新芽を出し始めるのは4月頃から。暖かくなるごとにつるを旺盛に伸ばして、葉を次々に展開していきます。花芽分化が始まるのが6月頃で、開花は7〜8月。酷暑の中でも元気に次々と開花し、迫力のある景色をつくり出してくれます。11月頃には葉を落とし始め、12〜3月は休眠します。 このようなライフサイクルの中で、生育期は4〜11月。栽培管理のスケジュールとしては、植え付け、植え替えの適期は3月中旬〜4月、追肥が2月と4〜5月(庭植え)、剪定が3月。一度植え付けた後に根付いてしまえば、追肥と剪定のみのメンテナンスでOKといっていいほど、手間のかからない植物です。 ノウゼンカズラの育て方 ここまではノウゼンカズラの基本情報や品種、花言葉などについてご紹介してきました。ここからは、実践編として、ノウゼンカズラの育て方について解説。栽培に適した環境から植え付け方法、日頃の管理、仕立て方や剪定まで、詳しくまとめています。 栽培環境 日当たり、風通しのよい環境を好みます。日当たりの悪い場所ではつぼみが落ちてしまい、花つきが悪くなるのでご注意を。水はけ・水もちのよい肥沃な土壌を好み、粘土質などの極度に水はけの悪い場所では土壌改良が必要です。 暖地性で暑さには大変強く、寒さにも比較的耐えます。しかし、寒冷地では鉢栽培にして冬は凍結しない場所に移動するか、生育期は庭植えにして寒くなる前に鉢上げして越冬させるほうが無難です。鉢栽培にする場合は、樹形がコンパクトにまとまる品種を選ぶとよいでしょう。 また、つる植物のため、棚やフェンス、ポールなどに誘引する必要があります。植え付ける場所に応じて、つるを支えるための園芸資材を準備しておきましょう。 土づくり 【庭植え】 まず、一年を通して日当たり、風通しのよい場所を選びましょう。植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきましょう。土に肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた、培養土を利用すると手軽です。 植え付け ノウゼンカズラの植え付け適期は、3月中旬〜4月中旬頃です。 【庭植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。つるが長ければ、フェンスや棚など、伸ばしたい方向へ誘引しておきましょう。最後にたっぷりと水をやります。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、樹形がコンパクトにまとまる品種を選びましょう。8〜10号鉢を準備し、つるを支えるための支柱も揃えます。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。支柱を設置してつるを誘引したのち、鉢底から水が流れ出すまで、十分に与えましょう。 水やり 【庭植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根づいた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、真夏に晴天が続いて乾燥しすぎる場合は、水やりをして補いましょう。真夏は昼間に水やりすると水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。新梢がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。真夏は昼間に水やりすると水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝夕の涼しい時間帯に行うことが大切です。冬は生育が止まるので、控えめにして乾燥気味に管理します。 追肥 【庭植え】 2月と4〜5月に、堆肥や腐葉土などの有機質肥料を株周りにまいて土に混ぜ込みます。 【鉢植え】 2月に緩効性化成肥料を施します。4〜10月に緩効性化成肥料を1〜2カ月に1回ほどを目安に施しましょう。開花期間中は、液肥に切り替えるのもおすすめです。開花を促すリン酸分を多めに配合した液体肥料を10日に1度を目安に与えると、次々に花を咲かせてくれます。 病気・害虫 大変強健な性質で、病気の心配はほとんどありません。 害虫は、まれにアブラムシがつくことがあります。適応するアブラムシ用の薬剤をまいて土に馴染ませておくと防除が可能です。 つるの誘引 植え付け時に伸ばしたい方向へ誘引しておけば、あとはノウゼンカズラ自身が気根を出して支柱やフェンスなどにくっついて這い上がるので、ほとんど手間がかかりません。ノウゼンカズラはつるを伸ばして下垂させた枝に花芽がつく性質があり、上に伸びる枝には花がつきません。そのため、下垂するつるは上に誘引せず、自然のままに見守ってください。花は下向きには咲かず、水平方向または上方向に向くので、いったん目線より少し上の高さまでつるを誘引してから下垂する枝をたくさん出させるようにすると、効果的に視界に花が咲くでしょう。 この下に垂れた枝に花芽がつく性質を利用し、スタンダード仕立てにするのもおすすめです。1本の太い支柱を設置し、つるを頂部まで誘引した後、傘状に枝垂れさせます。 剪定 剪定の適期は3月頃です。春から伸びる新梢に6月頃に花芽ができて、その夏に咲く新枝咲きなので「花芽を切ってしまわないだろうか」という心配はありません。前年に伸びた枝の根元についている2〜3芽のみを残し、深く切り戻しましょう。残した2〜3芽は、春になると新梢を出してさらにボリュームを増します。つるが込み合っている部分があれば、絡んでいる枝や内向きに伸びる枝などを付け根から切り取るとよいでしょう。 植え替え 【庭植え】 しっかり根付いて順調に生育していれば、植え替えの必要はありません。寒冷地では寒くなる前に鉢上げし、暖かい場所に移動して冬越しさせましょう。 【鉢植え】 鉢植えで楽しんでいる場合は、放置していると根詰まりしてくるので、1〜2年に1度を目安に植え替えましょう。植え替えの適期は3月中旬〜4月中旬頃です。 植え替えの前には水やりを控えて、鉢内の土を乾燥させておきましょう。鉢から株を取り出し、根鉢を少しずつ崩していきます。不要な根を切り取り、1/3くらいまでを目安に根鉢を小さくしましょう。これ以上大きくしたくない場合は同じ鉢に、もう少し大きくしたい場合は2回りくらい大きな鉢に植え替えます。手順は「植え付け」の項目を参考にしてください。 増やし方 ノウゼンカズラは、挿し木で簡単に増やすことができます。挿し木の適期は6月中旬〜7月頃です。春に伸びた若くて勢いのある枝を選び、葉を2〜3枚つけて気根が出ている状態で切り取ります。市販の園芸用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝を挿しておきます。直射日光の当たらない明るい場所で、水切れしないように管理しましょう。発根したら黒ポットなどに植え替えて育成します。大きく育ったら、植えたい場所に定植を。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 ノウゼンカズラを育てて日々の暮らしに彩りを! この記事では、ノウゼンカズラの特徴や豆知識、育て方まで詳しく網羅しました。ノウゼンカズラが身近な存在になり、庭に取り入れたらどんな景色になりそうか、イメージが湧いてきたのではないでしょうか。ローメンテナンスでビギナーでも育てやすいノウゼンカズラを取り入れて、夏の庭を華やかに彩ってはいかがでしょう。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1) Grinchenkova Anzhela 2) SANGA KIM 3) LifeCollectionPhotography 4) mujijoa79 5) Yeongha son 6) Vahan Abrahamyan 7) ninekrai 8) tamu1500 9) funnyangel 10) Duet PandG 11) Vladimir Gjorgiev 12) Pawel Beres 13) schankz 14) CoinUp 15) mihalec 16) S_Photo 17) Lora_Aks 18) Jason J. Hong /Shutterstock.com 参考文献: 上条祐一郎『切るナビ! 庭木の剪定がわかる本』NHK出版 (2017年第17刷)
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観葉・インドアグリーン

果樹栽培【アボカドの育て方】おいしく食べたアボカドの種子から発芽させて育ててみよう!
森のバターとも呼ばれる栄養豊富なアボカド Krasula/Shutterstock.com 栄養価が高く、おいしくて人気の高いアボカド。「森のバター」とも呼ばれるように、脂肪分を多く含んだアボカドは、トロリと柔らかくてクリーミーです。スーパーにも並ぶ一般的な果実ですが、アボカドがどのような植物なのか知っている人は意外に少ないかもしれません。アボカドは中央アメリカを原産とする常緑性の高木の果実で、世界に3,000品種以上あるとされています。 MNStudio/Shutterstock.com 「森のバター」という名がある通り、アボカドの果実には脂肪分が多く含まれていてカロリーは高めですが、その脂肪分の多くは健康によいとされる不飽和脂肪酸。また、美容や健康に欠かせない各種ビタミンや、女性に欠乏しやすいミネラルを豊富に含み、葉酸や食物繊維も含まれている、特に女性にとってはとても嬉しい食材。そのため、「食べる美容液」なんていう名前で呼ばれることもあるほどです。 トーストにスライスしたアボカドと目玉焼きをのせて。Anna Shepulova/Shutterstock.com さて、そんなアボカドをおいしく食べた後に残るのが、実の真ん中にある、丸くて大きなタネ。いつもは捨ててしまうこのタネを使って、アボカドを育ててみませんか? アボカドは耐寒性がやや弱いものの、意外にも日本の気候でも栽培が可能です。関東南部以西であれば、戸外での越冬も可能。もっとも、食品として販売されているタネから栽培した場合、結実までに長い時間がかかるので、アボカドを自宅で収穫するのは難しいかもしれません。タネから育てた実生苗は、実の収穫には適していませんが、アボカドの葉は涼しげで濃い緑色が美しく、実を収穫できなくても観葉植物として楽しむことができます。成長させれば、初夏に咲く黄色い小花も楽しめますよ。本来は高木になるアボカドですが、鉢植えでコンパクトに育てれば、室内でも栽培できます。 観葉植物として育てたアボカドは、大きな濃い緑の葉が素敵。Madlen/Shutterstock.com アボカドのタネの発芽方法 アボカドを食べたら、タネは捨てずにとっておきましょう。その際、包丁の刃などで多少傷がついていたとしても、問題なく発芽します。アボカドは低温に弱く、長く冷蔵庫に入っていた場合などは発芽しにくくなっている場合があります。アボカドを食べる機会があればいつでも挑戦できますし、失敗してもともと、という気持ちで、あまり気負わずにチャレンジしてみましょう。 アボカドの発芽は、気温の高い5~8月頃に行うのがオススメ。20℃ほどの気温を保つことで、発芽率が高まります。気温が高い状態で発芽すれば、その後の生育の際にも防寒対策が必要ありません。ここでは室内のちょっとしたスペースで管理でき、誰でも挑戦しやすい水耕栽培と、発芽後も育てやすい鉢植えでの発芽の手順をご紹介します。 アボカドの栽培 12カ月早見表 水耕栽培でのアボカドの発芽方法 用意するもの アボカドのタネ 水耕栽培用の容器 つまようじ 水耕栽培用の容器はグラスなどなんでも構いませんが、根を伸ばせるようにある程度深さがあり、タネを固定できるよう口の部分がタネよりも一~二回りくらい大きいものがオススメです。 発芽の手順 取り出したタネをよく洗うアボカドからタネを取り出したら、タネについているぬめりを取り除くようによく洗います。アボカドの果肉には発芽抑制成分が含まれているため、しっかり洗っておかないと発芽しにくくなります。アボカドは乾燥に弱いので、食べた後は早めに発芽作業をするとよいでしょう。 タネにつまようじを刺すよく洗ったタネのとがったほうが上、丸いほうが下になるように、つまようじを3本ほど刺します。このつまようじを容器の縁にかけてタネを固定します。タネに傷がついても、中心部の胚が傷つかなければ問題なく発芽するため、あまり深くなければ気にせずに刺してしまってOKです。やや下向きに刺すと、タネを深く容器に沈めることができます。 容器にタネをセットする水耕栽培の容器に水を入れ、つまようじを刺したアボカドのタネをセットします。水の量は、タネの下1/3~半分ほどが水に浸かるようにするとよいでしょう。タネをセットしてから、30~40日程度で発芽します。時々水を替えながら、発芽まで待ちましょう。 水耕栽培での発芽後の管理 Olya Detry/Shutterstock.com 発芽した後のアボカドは、しばらくは水耕栽培で育てることができます。日当たりがよく、気温の下がらない窓辺などに置きましょう。水中に白い根を伸ばし、次第に成長する姿が見られるのは水耕栽培ならではの楽しみ。環境さえ整えば、根と茎を伸ばして大きくなりますが、ある程度の大きさを超えたら倒れやすく、生育も悪くなります。半年ほど栽培して、根がいっぱいになったり、葉が数枚出たタイミングで培養土を入れた植木鉢に植え込むとよいでしょう。 地上部が成長し、根がいっぱいになってきたら植え替えのタイミング。Olya Detry/Shutterstock.com 鉢植えでのアボカドの発芽方法 GlebGus/Shutterstock.com 土に植えて発芽させる場合は、はじめから地植えにするよりも、植木鉢で栽培するほうが管理もしやすくオススメです。植木鉢で栽培する場合、土は園芸用培養土で大丈夫。アボカドは弱酸性の土壌を好みますが、さほど気にしなくてもよいでしょう。 Lizmyosotis/Shutterstock.com アボカドのタネは、水耕栽培の場合と同様に、よく洗ってぬめりを取っておきます。タネは乾燥に弱いので、実から取り出したらなるべく早めに植えましょう。植木鉢の底に鉢底石を入れ、水やりの際に水がたまるウォータースペースを考慮しながら培養土を入れたら、とがったほうが上になるようにしてタネを植え込みます。その際、タネの下半分ほどだけが土に埋まるように注意しましょう。タネを植えたら水をたっぷりやり、タネ播きは完了。アボカドは水切れに弱いため、植えた後は土が乾かないように水やりを忘れずに行います。発芽に適した温度は20℃前後で、植え込み後、1カ月程度で発芽します。 アボカドの育て方 ShooShoo/ Shutterstock.com 発芽したアボカドは、北風が直接当たらない、日当たりがよい場所で管理します。水切れに弱いので、用土が乾燥しないよう水やりを忘れずに行いましょう。特に、夏場は乾燥しやすいので注意します。また、春~秋にかけての気温が高い成長期には、必要に応じて規定量の肥料を施すとよく育ちます。幼木の頃は茎が折れやすいため、支柱を立てて育てると安心。茎が伸びてきたら、鉢の大きさや必要に応じて剪定します。 アボカドは耐寒性がやや弱いため、冬は防寒対策が必要です。特に若木のうちは寒さに弱いので、室内に取り込んで育てたほうが無難。成長すれば、地域によっては戸外でも越冬できます。寒風が直接当たらない、日当たりのよい場所で管理するとよいでしょう。 アボカドは本来であれば高木に成長するため、鉢植えの場合は大きめの鉢で栽培するとよいでしょう。根詰まりすると生育が悪くなるので、生育に合わせて数年に一度植え替えをします。植え替えの適期は5~6月頃。根が強くないので、植え替えの際はあまり根をいじらないように注意します。根がある程度大きく育ったら、花壇などに植え付けるのも方法です。 味のよいアボカドを結実させて実を収穫したい場合には、このようにタネから育てた実生苗は適しません。実生苗は花も咲きにくいので、園芸店で接木苗などを購入しましょう。結実までの年数は、接木苗で3~4年ほどとされています。また、アボカドの花は、一つの花の中でも雄しべと雌しべの成熟期が異なるため、自家受粉せず、1本だけ植えても結実しにくいのが特徴。実を収穫したい場合は、異なる品種と混植するとよいでしょう。 アボカド以外にも! インテリアにぴったりな葉を愛でる観葉植物3選 アボカド栽培は、芽吹きの様子から根や小さな芽が育ち、成長していく過程をすべて楽しむことができます。食べた後の種子から育てるので、実質原価0円で手軽に挑戦できるのも嬉しいですね。とはいえ、芽出しから観葉植物として楽しめるまで大きく成長するには少し時間もかかります。もっと簡単にインテリアでグリーンを楽しみたいなら、鉢植えの観葉植物を購入するのもおすすめ。ここでは美しい葉が楽しめる観葉植物を3つご紹介します。 カラジウム Firn/Shutterstock.com バリエーション豊富なカラフルな葉が、トロピカルな印象のカラジウム。サトイモ科の球根植物で、冬は休眠するので、秋に葉が黄色くなっても処分しないようにしましょう。休眠前から水やりを少しずつ控え、休眠中は球根を掘り上げるか鉢土を乾かして、室内の暖かい場所に置いておきます。5℃以下になると球根が腐ってしまうので注意しましょう。翌春に植え直せば、また新芽を出して成長してくれます。 ガジュマル Olga Miltsova/Shutterstock.com 独特の樹形を持つガジュマルは、観葉植物としてとても人気が高いクワ科の樹木です。樹形に加え、ゴムノキの仲間らしい常緑で艶のある葉も魅力的。日本でも沖縄や屋久島に自生し、現地では大木になりますが、観葉植物としてはコンパクトなサイズの鉢植えが広く流通しています。暖かい環境であれば丈夫で育てやすく、初心者にもおすすめ。生育旺盛なので、植え替えや剪定をして大きさをコントロールするとよいでしょう。 セローム Tran Trung Designer/Shutterstock.com 切れ込みの入った葉にエキゾチックな雰囲気の漂うセロームは、サトイモ科の観葉植物。観葉植物として人気の高い、同じくサトイモ科のモンステラにも似ていますが、成長は少しゆっくりで、茎や気根が木質化するなどの違いがあります。比較的耐陰性や耐寒性があるので、室内であれば冬越しもしやすく、初心者にも育てやすい観葉植物です。根の生育が旺盛なので、必要に応じて植え替えながら育てましょう。 観葉植物をもっと美しく楽しむためのコツ 観葉植物、という漢字からも分かる通り、観葉植物は生き生きとした葉が最大の魅力です。特に、面の広い葉を持つアボカドやセロームなどは、油断すると葉色がくすんだりホコリがたまったりして、なんだか暗い印象になってしまうことも。ここでは、葉を美しく保つための手入れ方法をご紹介します。 定期的な葉水で乾燥を防ぐ DimaBerlin/Shutterstock.com 室内で育てている観葉植物は、雨が当たらないので葉が乾燥しがちです。そこで定期的に行いたいのが葉水。特に空中湿度が高い熱帯雨林などの地域が原産の植物は、葉からも水分を吸収するので、霧吹きなどで葉に水をスプレーしてあげるとよいでしょう。裏側も忘れずにスプレーを。葉水は、葉が乾燥すると発生しやすいハダニの予防にもなります。葉水のついでに葉に虫がついていないか、枯れた葉や傷んだ葉が無いかも合わせて確認し、気づいたら取り除きましょう。ホコリがたまっている場合は、濡らした布やキッチンペーパーなどで拭き取るか、専用の葉面洗浄剤を使いましょう。 専用の葉面洗浄剤で艶やかな葉に 観葉植物の葉の手入れに一番手軽、かつ効果抜群なのが、専用の葉面洗浄剤を使うこと。積もったホコリや水では落ちにくい葉の汚れを落として、印象がすっきり明るくなりますよ。 そして、生き生きとした観葉植物の姿を楽しむには、植物を健康に育ててあげることが一番大切です。日々の水やりや肥料、病害虫対策などを通して、植物を元気に育てましょう。 併せて読みた
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おしゃれなカフェと花が楽しめる青山フラワーマーケット 南青山本店[お出かけ情報・東京ボタニカルライフ]
花と花雑貨、カフェ、スクールが一体になった花の複合おしゃれスポット 今年、南青山・骨董通り側に最大面積のフラッグシップショップとしてリニューアルオープンした「青山フラワーマーケット 南青山本店」。花と緑にあふれるフラワーショップや、国内外からセレクトされた約1,000種類の花瓶が並ぶフラワーベースギャラリー、エディブルフラワーを使ったメニューが大人気のティーハウスのほか、デイリーフラワーを気軽に楽しむコツを教えてくれるフラワースクールも併設。都内にいながら花に囲まれ、癒やしのひとときが楽しめます。 高感度の大人を魅了するセンスあふれる花と緑 国内122店舗を展開する青山フラワーマーケットのフラッグシップショップとしてリニューアルオープンした南青山本店。花のセレクトは店舗ごとに異なり、その土地の文化や人々の求めるものに応じて店長がそれぞれ仕入れをしています。南青山といえば、ファッションやアート、美食の最先端エリア。東京で最も感度の高い大人たちが集う街の花屋として、南青山本店には常時ハイセンスでユニークなセレクトの花が数多く並びます。夏はモカラやデンファレ、バンダなど花もちのよいラン類やクルクマ、ヒマワリがおすすめ。国内外のコンテストで受賞した花のコーナー「THE FLOWER」にはこの夏、グラマラスなリシアンサスが登場します。育種家の情熱が注がれた超進化系の花も見逃せません。 都会でヒマワリ畑が体験できる「青山ヒマワリ祭り」 8月1日(月)~8月7日(日)までは、ヒマワリが青山フラワーマーケット、ティーハウス、ハナキチの店内を埋め尽くす「青山ヒマワリ祭り」が開催されます。夏の太陽に向かって元気に花を咲かせる大輪花というイメージのヒマワリですが、近年はアレンジしやすい小輪や中輪、ふわふわした八重咲き、色もレモンイエローからクリーム、テラコッタ、2色咲きなど、そのバリエーションはとても豊か。新しいヒマワリの魅力が発見できます。遠方の方にも一緒にヒマワリ祭りを楽しんでもらうため、Aoyama DIRECT(オンラインショップの産地直送サービス)や、高速バス輸送サービスを活用したヒマワリの販売が、この時期限定で南青山本店でも実施されます。 夏の花を長もちさせるコツも伝授!「ケアツールフェア」 夏は切り花のもちが悪くなりがちですが、その原因は水の汚れと栄養不足。切り花を長くもたせるコツは、スパッと切れ味のよい花ばさみと清潔な水。8月は、花のある暮らしに役立つ選りすぐりのツールをテーマにした「ケアツールフェア」が開催され、限定オリジナル花ばさみの黒バージョンが並び、花を長もちさせるオリジナル切り花鮮度保持剤「フレッシュフラワーフード」のタンクやミストメーカーなどが、いつもよりお求めやすく購入できます。ヒマワリなどは茎に産毛が多く水が汚れる原因となるバクテリアが発生しやすいので、抗菌剤と糖分が主成分のフレッシュフラワーフードを使いつつ、花瓶の水を茎の先端が4〜5cm浸かる程度に加減すると、夏でも花が長もちします。 平日が狙い目の大人気カフェ「青山フラワーマーケット ティーハウス」 移転前の店舗時から常に行列ができていた大人気のカフェ、「青山フラワーマーケット ティーハウス」は、“花農家の温室”がコンセプト。天井や窓辺などにディスプレイされた観葉植物が店内を瑞々しい空気感で満たし、まさに都会のオアシスといった雰囲気。そんな癒やし空間のなかで提供されるメニューは「花かんむりのフレンチトースト」や「フラワーパフェ」、フレッシュハーブをたっぷりブレンドした「フレッシュハーブティー」、色とりどりの美しい花を加えた「フランス紅茶」など、エディブルフラワーやハーブを使った見目麗しい一皿ばかり。リニューアル後は席数を拡大していますが、休日のランチどきは並ぶので平日が狙い目です。 自分のために花を飾ろう。デイリーフラワーのための花教室 ティーハウスの奥には、フラワースクール「ハナキチ」も併設。青山フラワーマーケットのコンセプト「Living Wtih Flowers Every Day」を実践するための、素敵に飾るコツや季節の行事に合わせた花あしらい、ブーケの作り方などを教えてくれます。また、外部のスペシャリストを招いた「花とワインの会 Flower Wine Night」などバラエティに富んだクラスも用意。素敵な大人のたしなみとして、季節の花をササッとあしらうテクニックを身につけてみませんか。 花を買って、食べて、学べる青山フラワーマーケット 南青山本店。花のある素敵な暮らしの扉を開きに、週末お出かけしてみませんか。 Information 青山フラワーマーケット 南青山本店 住所/東京都港区南青山5-4-41 グラッセリア青山1階・2階 電話/03-3486-8787 営業時間/10:00~20:00、日祝 10:00~19:00 青山フラワーマーケット ティーハウス 南青山本店 電話/03-3400-0887 営業時間/8:00-19:00 ハナキチ 電話/03-3797-0704 営業時間/火-金:10:00-21:00 土日祝:10:00-18:00 定休日/月曜日 ※変動あり Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 写真提供/パーク・コーポレーション
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宿根草・多年草

可愛い花が咲き、食用にもなるアザミ! 育て方や食べ方を知って楽しもう
アザミの主な特徴 美しい花姿のアザミは、どんな特徴や性質を持っているのでしょうか? ここでは、特徴をはじめ、花言葉など基本的な情報についてガイドしていきます。 基本情報 アザミは、キク科アザミ属の多年草です。北半球の広範囲に自生しており、250〜300種が分布するとされ、日本でも細かく分ければ150種にも及ぶ野生種があるとされています。園芸種として流通しているのは、ノアザミから品種改良されたもので、通称はハナアザミ。ほかにもドイツアザミ、寺岡アザミ、楽音寺などの改良品種があります。もともと野山に自生している植物なので、手をかけずともよく育ち、ビギナーでも気軽に育てられます。 花や葉の特徴 アザミの草丈は50〜100cmで、種類によって草丈が異なります。そのため、栽培する際には最終的に草丈がどれくらいまで達するのか、ラベルなどで確認しておくとよいでしょう。アザミは大きく切れ込みの入った葉を放射状に伸ばす草姿で、茎葉にはトゲがたくさんあります。刺さると痛いので、幼い子どもやペットが近づけない場所で栽培すると安心です。 アザミの開花期は主に5〜8月。「主に」と表現したのは、種類によって開花期が異なり、4〜10月と幅があるからです。花色は、紫、ピンク、白など。花茎を立ち上げた頂部に一輪開花し、花が終わるとタンポポに似た綿毛のある種子がつきます。 アザミの花言葉 アザミは、花色によって花言葉が異なります。紫色は「厳格」「高貴」「気品」、白は「自立心」、赤は「権威」、青は「安心」「満足」などです。 スコットランドの国花 アザミは、スコットランドの国花であることはご存じでしょうか? 大学やお城の紋章などのデザインに組み込まれていることが多く、人々に親しまれてきた花だということが分かります。戦争中に敵兵がアザミのトゲに阻まれて域内に攻め入ることができなかったとか、敵兵がアザミのトゲを踏んでとっさに悲鳴を上げたために敵襲に気づき、返り討ちを果たせたといったエピソードもあり、国民を侵略から守ってくれた花として、現在も変わらず愛されているようです。 アザミの育て方の基本 ここまで、アザミの基本情報や特徴、花言葉などについてご紹介しました。ここからはガーデニングの実践編として、適した栽培環境や植え付け、水やりや施肥、手入れなど日頃の管理、増やし方など、育て方について詳しく解説します。 栽培環境 日当たり、風通しのよい場所が好適。半日陰の場所でも育ちますが、花つきが悪くなり、茎葉が間のびして徒長しやすくなります。暑さにも寒さにも強く、放任しても丈夫に育ちます。地植えする際は、適度に水はけ・水もちのよい土壌がよく、乾燥しやすい場所は避けたほうが無難です。 用土 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んで、よく耕しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 植え付け・植え替え アザミの植え付け適期は3月頃です。ただし、ほかの時期にも苗が花苗店で販売されていることもあります。入手したら、早いうちに適地に植え付けましょう。苗を購入する際は、節間が短くがっしりと締まって、勢いのあるものを選んでください。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗よりも一回り大きな穴を掘り、ポットからアザミを取り出し、根鉢を崩さずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、30cmほどの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 庭植えの場合は、植え替える必要はありません。 【鉢植え】 鉢の大きさは、5〜6号鉢に1株を目安にします。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから、草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。アザミの苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出し、根鉢を崩さずに植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3㎝ほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。 鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢を軽く崩して古い根などを取り除きましょう。元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備して植え替えてください。 水やり 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。しかし、いつもジメジメしたままにしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬に地上部が枯れても、カラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 【地植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥は不要です。 越年以降は、生育が旺盛になり始める少し前の3月頃に緩効性肥料を少量施します。 【鉢植え】 生育期の4〜10月に、液体肥料を2週間に1度を目安に与えます。 必要な作業 【摘心】 アザミは、成長期に入って新芽が動き出した頃に茎の先端を切り取る「摘心」を繰り返すと、よく分枝してこんもりと茂り、花つきもよくなります。 【花がら摘み】 アザミは次々に花が咲くので、終わった花は摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。種子を採取したい場合は、開花が終わりそうな頃に花がら摘みをやめて、種子をつけさせましょう。 【支柱の設置】 草丈が高くなるタイプのアザミを育てる場合は、早めに支柱を設置して茎を誘引しておきましょう。すると強風による倒伏を防ぐことができます。支柱は地中深くまで差し込んで、しっかり支えられるようにしておくことが大切です。 増やし方 アザミは、種まきで増やすことができます。 【種まき】 アザミを種まきで増やしたい場合、開花後に種子を採取して播くとよいでしょう。日本に古くから自生してきたアザミの種類なら、ビギナーでも種まきから簡単に育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くて多数の苗を植えたい場合は、コストカットにもなります。 開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら種を採取。アザミの種まきの適期は、10月か3月頃です。秋に種を播くと、開花まで時間がかかりますが、冬を越して春を迎えると一気に成長して育ちがよくなります。春に播くと開花までの期間は短いので、長く場所を取られないのがメリットです。寒冷地では寒さに耐えられない場合もあるので、十分気温が上がった春に播くのがおすすめ。春に播く場合は、密閉容器に入れ、翌春まで涼しいところで保管しておきましょう。 3号の黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れて十分に水で湿らせた後、数粒ずつ種を播いて軽く土をかぶせます。発芽までは乾燥・過湿にならないように適度な水管理をしてください。発芽後に間引いて元気のいい苗を1本のみ残し、その後は日当たり、風通しのよい場所で管理します。本葉が4〜5枚ついたら根鉢を傷めないように苗を取り出し、植えたい場所に定植しましょう。 病害虫 【病気】 アザミが発症しやすい病気は、うどんこ病です。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 アザミに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ナメクジなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ナメクジは、花やつぼみ、新芽、新葉などを食害します。体長は40〜50mmで、頭にツノが2つあり、茶色でぬらぬらとした粘液に覆われているのが特徴。昼間は鉢底や落ち葉の下などに潜んで姿を現しませんが、夜に活動します。植物に不快な粘液がついていたら、ナメクジの疑いがあるので夜にパトロールして捕殺してください。または、ナメクジ用の駆除剤を利用して防除してもよいでしょう。多湿を好むので風通しをよくし、落ち葉などは整理して清潔に保っておきます。 アザミの主な種類 昔から日本の野山で咲いて親しまれてきたアザミには、さまざまな種類があります。ここでは、よく知られているものについてご紹介しましょう。 キセルアザミ マアザミ、サワアザミとも呼ばれています。本州、四国、九州の山あいの少し湿り気のある環境でよく繁茂するようです。草丈は50〜100cm。花径は3cm前後で、ややうつむくように咲くのが特徴です。 フジアザミ 中部地方や関東地方に自生するアザミで、荒れ地や斜面などで見かけることができます。草丈は50〜150cmの大型種。開花期は晩夏から秋にかけてで、5〜10cmの大きな花を咲かせます。 ハマアザミ 千葉県以西に分布するアザミで、主に海岸に生育するためにこの名前で呼ばれています。砂地を好む性質で、草丈は30〜50cm。葉が肉厚で、光沢があるのが特徴です。開花期は夏〜初冬までと長く、花径は3cmほど。 アザミは食用にもなる アザミは、山菜として食べられているのをご存じですか? トゲが心配かもしれませんが、まだトゲが柔らかいうちの新芽を食材にします。おひたしや天ぷら、胡麻和え、汁物の具などに利用。また、根はゴボウアザミと呼ばれ、醤油漬けや味噌漬けに利用でき、あく抜きしてキンピラに調理することもできます。 可愛い花姿が楽しめ、食用にもできるアザミ 紫や白などの愛らしい花を咲かせるアザミは、手をかけずとも丈夫に育ち、トゲに注意さえすればストレスなく育てられる植物です。若い芽は食用できるのもいいですね。ぜひ庭やベランダで育てて、野趣あふれる花姿を愛でてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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夏の花を探そう! 8月に咲く人気の花20選
ヒマワリキク科一年草/主な花色:黄・茶・オレンジ・複色/開花期:7~9月 Skrypnykov Dmytro/Shutterstock.com 元気で明るいイメージの夏の人気花といえば、ヒマワリ。太陽のような花姿が夏にぴったりです。痩せ地でもよく育ち、また種子が大きいので播きやすく、ビギナーでも簡単に種まきから栽培できます。背丈を超えるほどに育ち、大きな花を一輪咲かせるイメージが一般的ですが、コンパクトに育つ品種やよく分枝してたくさんの小花を咲かせる品種もあり、栽培スペースや好みに合わせて選べますよ。密植させれば、ちょっとした夏場の日陰づくりにも。ヒマワリの花言葉は「憧れ」「あなただけを見つめている」「愛慕」「熱愛」などです。 ●ヒマワリはどんな花? 特徴や花言葉、育て方について ペチュニアナス科一年草/主な花色:赤・ピンク・青・紫・白・黄・複色/開花期:3~11月 Panwasin seemala/Shutterstock.com 春から秋にかけて、花期が長く楽しめるペチュニア。育てやすく、簡単にあふれんばかりの花を咲かせてくれるので、ガーデニング初心者にもおすすめの花です。品種のバリエーションが豊富なので、毎年育ててもマンネリになることなく、花壇や寄せ植えからハンギングバスケットまで、幅広いシーンで活躍します。摘心をするとボリュームが増え、こんもりと花数多く育ちます。こまめに花がらを摘み、徒長してきたら切り戻しをすると長く楽しめますよ。ペチュニアとよく似た花姿のカリブラコアも夏の人気花の一つです。ペチュニアの花言葉は「あなたと一緒なら心がやわらぐ」「心のやすらぎ」などです。 ●ペチュニアの育て方! 可愛い花をたくさん咲かせよう マリーゴールドキク科一年草/主な花色:黄・オレンジ・白・赤・複色/主な開花期:4~10月 Grigoriy Pil/Shutterstock.com オレンジや黄色などのビタミンカラーが元気をくれるマリーゴールド。初夏から晩秋まで長く咲き続け、一度植え付ければ手をかけずとも元気に育ち、花壇の定番として愛される人気の花です。また、センチュウなど害虫を寄せ付けない効果もあるので、コンパニオンプランツとして家庭菜園に取り入れるのもおすすめ。日本でガーデニング素材として利用されるものは一年草が多いですが、中には多年草の品種もあります。マリーゴールド全般の花言葉は「勇者」「可憐な愛情」などです。 ●ビタミンカラーが鮮やか! いろいろ楽しめるマリーゴールドを育てよう ジニア(ヒャクニチソウ)キク科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・緑・複色/開花期:5~11月 kornnphoto/Shutterstock.com 「百日草」という名でも親しまれる通り、長い期間次々と花を咲かせるジニア。生育旺盛で育てやすく、夏の厳しい暑さや強い日差しの下でも花を咲かせる、夏花壇の彩りに使いやすい花です。ヒャクニチソウにはお供え花の印象もあるため、ちょっと敬遠しがちな人もいるかもしれませんが、カラフルな花を次々と咲かせ、花期が長いので、ガーデニング素材としても人気で、さまざまな花形や草姿の品種が流通しています。ジニアの花言葉は「不在の友を思う」「遠い友を思う」「別れた友への想い」「絆」「いつまでも変わらぬ心」「古き佳き時代」「幸福」「注意を怠るな」などです。 ●初夏から晩秋まで咲き続ける、バリエーション豊富な一年草ジニア ムクゲアオイ科低木/主な花色:白・ピンク・紫・複色/開花期:7~9月 Photo/LensTravel/Shutterstock.com ムクゲは高さ3~4mの低木で、暑い日が続く真夏にも、次々と新しく大きな花を咲かせてくれます。アオイ科らしい整った形の花を、木全体を覆うように咲かせる姿は見事。園芸品種も豊富で、一重咲きや八重咲きがあります。丈夫で栽培しやすく、樹形もよくまとまって横に広がりにくいので、庭木や生け垣としても植栽されるなじみ深い樹木です。ムクゲの花言葉は「信念」「新しい美」などです。 ●盛夏に次々と開く夏の花 ムクゲ ハイビスカスアオイ科低木/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・複色/開花期:5~10月 Aygul Sarvarova/Shutterstock.com トロピカルな花といえば、真っ先にイメージされる、真っ赤なハイビスカスの花。夏が似合う南国の花として人気がありますが、春から秋まで、意外と長期間にわたって花を咲かせます。日向を好み、暑さに強いイメージがありますが、品種によっては真夏の猛暑で開花が止まることも。暑さで株が弱るようなら、半日陰に移動するとよいでしょう。寒さには弱いので、冬は室内に取り込んで冬越しさせます。ハイビスカスの花言葉は「繊細な美」「新しい恋」などです。 ●【夏の花】ハイビスカスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介 アサガオヒルガオ科つる性一年草/主な花色:白・ピンク・青・紫・複色/開花期:7~10月 Joe Ferrer/ Shutterstock.com 夏の早朝、伸ばしたつるに花を咲かせるアサガオは、この季節の風物詩。夏休みにアサガオの観察日記をつけたことがある人も多いのでは? 鉢植えで行灯仕立てにしたり、緑のカーテンにもよく利用されています。日本で最も発達した古典園芸植物の一つで、江戸時代に大流行し、多くの品種が生み出されました。これらの変化朝顔をコレクションするのも楽しいですね。アサガオの仲間にはほかに、宿根性でより丈夫なノアサガオ(琉球アサガオ)や、昼に花を咲かせ、抜けるような空色の花が有名なセイヨウアサガオなどもあります。アサガオの花言葉は「はかない恋」「固い絆」「愛情」などです。 センニチコウヒユ科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・黄・紫/開花期:5~11月 茎の先にポンポンと咲く丸い花が愛らしいセンニチコウ。丈夫で育てやすく、花がよく咲き揃うので、ガーデンの縁取りにおすすめです。花のように見える球体のカサカサした部分は、じつは苞(ほう)という葉の集まりなので、長期間楽しむことができます。ドライになっても花色が残るので、フラワーアレンジメントやドライフラワーの花材としても人気。コンパクトに育つ矮性種から高性種まで、さまざまな種類があります。一年草ですが、品種によっては冬越しして翌年も楽しめるものもあります。 ●センニチコウの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します サルスベリ(百日紅)ミソハギ科中高木/主な花色:ピンク・赤・白/開花期:7~9月 TonyNg/Shutterstock.com 開花期間が長く、初夏から秋まで咲き続けるサルスベリは、夏の庭のシンボルツリーにぴったり。ツルツルとしたなめらかな幹肌が特徴で、ピンク、赤、白などの可愛らしい花が房状に集まり、華やかに咲き誇ります。多くは中高木ですが、矮性品種もあるので、小さな庭でも栽培できます。乾燥を嫌うので、真夏に晴天が続く場合は、地植えであっても水やりをして補うとよいでしょう。サルスベリの花言葉は「雄弁」「愛嬌」「不用意」などです。 ●サルスベリ(百日紅)に注目しているあなたへ! これを読んで栽培に挑戦しよう トレニアアゼトウガラシ科一年草/主な花色:青・紫・ピンク・白・黄・複色/開花期:4~10月 Pseudolithos/Shutterstock.com 「夏すみれ」という和名の通り、少しスミレに似た雰囲気の愛らしい小花を夏に咲かせるトレニア。初夏から晩秋まで長く咲き継ぎ、他の花とも合わせやすいので、夏のガーデンで広く活躍してくれます。種類によっては這うようにして広がるタイプもあり、花壇の縁取りやグラウンドカバーにも利用できます。草姿が乱れてきたら、深めに切り戻しをして若返りを図りましょう。トレニアの花言葉は「ひらめき」「可憐」「愛嬌」などです。 ●トレニアは初心者向けで長く楽しめる! 育て方・増やし方をご紹介 トケイソウトケイソウ科つる性多年草/主な花色:白・赤・ピンク・黄・紫・複色/開花期:5~10月 Esin Deniz/Shutterstock.com トロピカルな雰囲気の個性的な花姿が人気のトケイソウ。花の形を「キリストの受難」に見立てたパッションフラワーという英名でも呼ばれます。ちなみに、トロピカルフルーツのパッションフルーツはトケイソウの一種。つるを絡ませながら成長するので、フェンスや壁面、オベリスクなどに仕立てるとよいでしょう。暑さに強い一方、寒さには弱いので、耐寒性の強い品種以外は鉢植えにして冬越しを。トケイソウの花言葉は「聖なる愛」「信仰」「宗教的熱情」などです。 ●個性的な花を咲かせるトケイソウを育ててみよう! 育て方を詳しくご紹介 ニチニチソウキョウチクトウ科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・紫・複色/開花期:5~11月 Photo/ Treetree2016/Shutterstock.com 夏の花壇ではとてもポピュラーなニチニチソウ。高温や直射日光への耐性が強く、排気ガスにも強いので、車道沿いの花壇にもおすすめ。艶のある葉も美しく、初心者でも育てやすい夏のガーデンで頼れる存在です。矮性や匍匐(ほふく)性などの品種があるほか、近年では可愛い新品種も多く登場し、バリエーションも豊富です。梅雨入り前に摘心を行い、開花期間中は必要に応じて追肥をすることで、より花付きよく楽しめます。ニチニチソウの花言葉は「楽しい思い出」「生涯の友情」「友情」などです。 ●ニチニチソウ(日々草)の育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します カンナカンナ科多年草/主な花色:赤・ピンク・オレンジ・黄・白・複色/開花期:6~10月 guentermanaus/Shutterstock.com 楕円形で広く大きな葉を持つカンナは、カラーリーフプランツとしても活躍します。トロピカルな雰囲気の球根植物で、夏にカラフルな花を咲かせ、全体に大ぶりで株幅が出るので迫力があります。栽培する際にはスペースを広くとっておきましょう。暑さに強い一方で寒さには弱く、凍結すると枯れてしまうので、冬は掘り上げて貯蔵するとよいでしょう。カンナの花言葉は「情熱」「快活」「永遠」「妄想」などです。 ●カンナってどうやって育てればいいの? カンナの育て方・コツとは? マンデビラキョウチクトウ科つる性低木/主な花色:赤・ピンク・白/開花期:5~10月 goumi/Shutterstock.com ぐんぐんつるを伸ばして、トロピカルな雰囲気の存在感ある花を咲かせるマンデビラ。支柱なしでもコンパクトに収まるものから、フェンスやアーチなどに誘引して大きく育てるものまで、さまざまな品種があります。寒さには弱く、冬場は鉢植えにして室内に取り込むなどの作業が必要ですが、上手に管理すれば翌年もまた開花を楽しむことができます。マンデビラの花言葉は「固い友情」「情熱」「危険な恋」などです。 ●夏のガーデニングにおすすめ! マンデビラの特徴、花言葉、育て方 サルビア(セージ)シソ科一年草/主な花色:赤・ピンク・紫・白・青・複色/開花期:6~11月 Huy Thoai/Shutterstock.com ハーブや観賞用として広く使われ、非常に種類が豊富なサルビア。一年草と多年草がありますが、夏花壇でよく使われるのは、赤花で最もポピュラーなスプレンデンス、ブルーサルビアの名称で知られるファリナセアなど、耐寒性が弱い一年草タイプです。丈夫で育てやすく、花期が長いので、夏から秋にかけての花壇におすすめ。サルビア全般の花言葉は「尊敬」「知恵」「良い家庭」「家族愛」などです。 ●カラフルな花を楽しもう! サルビアの特徴・花言葉・育て方をご紹介 ホリホック(タチアオイ)アオイ科多年草/主な花色:ピンク・赤・白・オレンジ・黄・黒・紫・複色/開花期:6~8月 JakkriT SomsuK Krit/Shutterstock.com まっすぐな茎を2mほどの高さまで伸ばすホリホックは、存在感のあるガーデンプランツ。梅雨明け頃、下から順に花を咲かせていきます。花姿は一重咲きや八重咲き、花色もピンクや赤、白などバリエーション豊富。背が高くなるので、花壇の後方に植えるとよいでしょう。ホリホックの花言葉は「豊作」「あなたの美しさは気高い」などです。 ●華やかな花を咲かせるタチアオイの育て方・ポイント・注意点を徹底解説! ロベリアキキョウ科一年草/主な花色:白・青・紫・赤・ピンク・複色/開花期:4〜9月 travel4fishing/Shutterstock.com 蝶のような花形の小花がふんわりと群れ咲くロベリア。育てやすく、他の花とも合わせやすいので、寄せ植えにも人気です。品種によって一年草と多年草がありますが、夏に咲くのは主に多年草タイプ。もっとも、日本では冬越しが難しいため、基本的には一年草扱いとされています。成長に合わせて適宜摘心や切り戻しをすると、こんもりとした株姿を作って花数多く楽しめますよ。ロベリアの花言葉は「謙遜」「いつも愛らしい」などです。 ●蝶のような花がたくさん咲く! 多彩な楽しみ方ができるロベリアを育てよう ポーチュラカスベリヒユ科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・紫・複色/開花期:5〜10月 smileimage9/Shutterstock.com ぷくっとした多肉質の茎葉を持つポーチュラカは、暑さや乾燥に非常に強い植物。他の花の元気がなくなる真夏の8月にも、ピンクや黄色など明るい花色で元気に咲いてくれます。基本的に午前中にしか咲きませんが、最近は午後にかけて長く咲く品種も登場。匍匐(ほふく)性なので、グラウンドカバープランツとしてもおすすめです。ちなみに、マツのように細い葉を持つマツバボタンもポーチュラカの仲間です。日当たりの悪い場所や天気の悪い日には花を咲かせないので、日当たりのよい場所で育てましょう。ポーチュラカの花言葉は「いつも元気」です。 ペンタスアカネ科低木/主な花色:白・赤・ピンク・紫/開花期:5〜10月 Traveller/Shutterstock.com 春から秋まで長期間にわたり星形の小花をまとまって咲かせるペンタスは、暑さに負けずによく開花するので、真夏のガーデンにぴったり。本来は常緑低木ですが、寒さに弱いので一年草として扱われ、コンパクトに生育するよう改良された品種が寄せ植えや花壇の花材としてよく利用されています。花がら摘みを兼ねて切り詰めると、脇芽が伸びてより多くの花が楽しめます。花言葉は「希望がかなう」「願い事」などです。 ユーフォルビアトウダイグサ科低木/花色:白/開花期:4〜11月 Open_Eye_Studio/Shutterstock.com ユーフォルビアには非常にさまざまな種類がありますが、ここでご紹介するのは、純白の苞が小花のように茎の先につき、カスミソウに似た雰囲気を持つタイプ。どんな花とも相性がよく、花壇や寄せ植えで、花と花をつなげる存在として重宝します。 ‘ダイアモンドフロスト’やより花が豪華な‘ダイヤモンドスノー’などの品種があり、真夏の高温期でも休まず、新雪のような真っ白な花を咲かせ続けます。本来は低木ですが、寒さに弱いため、一般に一年草として扱われます。樹液が皮膚につくとかぶれることがあるので注意しましょう。ユーフォルビア‘ダイアモンドフロスト’の花言葉は、「君にまた会いたい」「デリケートな美」などです。 8月に咲く人気の花を育てよう! 今回は、8月に咲くガーデニングで人気の花を20種類ご紹介しました。ここで取り上げた花以外にも、8月に咲く花はまだまだたくさんあります。ぜひお気に入りの花を見つけて、8月のガーデニングを楽しんでくださいね。
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一年草

月見草はどんな花? 待宵草とはどう違う? 特徴や育て方のポイント
月見草の主な特徴 月見草とはどんな草花なのでしょうか。ここでは、その特徴についてご紹介していきます。 基本情報 月見草は、アカバナ科マツヨイグサ属の植物で、種類によって一年草、二年草、多年草があります。原産地は南北アメリカです。 日本では、月見草といえばマツヨイグサ(Oenothera Stricta)、コマツヨイグサ(O.laciniata)、アレチマツヨイグサ(O.parviflora)、オオマツヨイグサ(O.qlazioviana)などを含めた黄色い花の総称として捉えられています。しかし、植物学上では、白〜淡いピンクの花を咲かせるツキミソウ(O.tetraptera)のことを指します。ツキミソウの開花期は5〜9月で、夕暮れ時に咲き始めるのが特徴。咲き始めは白い花ですが、徐々にピンクへと変化し、翌朝にしぼんでしまいます。現在日本ではほとんど栽培されていませんが、それに代わってヒルザキツキミソウ(O.speciosa)がガーデニングでは最もポピュラーに普及しています。名前の通り昼に咲き、花色は白〜ピンクがあります。草丈は30〜40cmほどです。 月見草の花言葉 月見草の花言葉には、「無言の愛情」「移り気」「ほのかな恋」「うつろな愛」「湯上がり美人」などがあります。これらのほとんどが、白い花がピンクへと変化していく様子からイメージして名付けられたようです。「うつろな愛」は、さしずめ一日でしぼむ姿から短い恋を連想して、というところでしょうか。 栽培環境 月見草は、どんな環境を好むのでしょうか。健やかに生育し、たくさんの花を咲かせるために適した環境についてご紹介します(待宵草、昼咲き月見草ともに性質は同じです)。 適した場所 日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりがよくないと花つきが悪くなるうえ、ヒョロヒョロと間のびした弱々しい草姿になってしまうので注意してください。 月見草は水はけのよい環境を好むので、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込み、10〜20cmくらい土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。 用土 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕してください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。自身で配合土を作りたい場合は、赤玉土小粒6、腐葉土4の割合でブレンドするとよいでしょう。 育て方の基本 ここまで、月見草の基本情報や花言葉、適した栽培環境などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、月見草の育て方について詳しく解説していきます(待宵草、昼咲き月見草ともに性質は同じです)。 植え付け・植え替え 月見草の植え付け・植え替えの適期は、3月か9月頃です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根を傷めないように植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、30cmくらいの間隔を取っておきましょう。 多年草タイプを地植えにしている場合は、数年は植えたままにしてもかまいません。しかし、大株に育って込み合ってきたら、3月か9月頃に掘り上げて株分けし、株の若返りをはかるとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、6〜7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。月見草の苗をポットから取り出し、根を傷めないように鉢に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで多年草タイプを育てている場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、古い根を整理して軽く根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備して植え替えてください。 水やり 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がり、株が弱ってしまいます。 また、越年する多年草タイプを育てている場合、真冬に水やりする際は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、多年草タイプを栽培している場合は、冬でもカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 【地植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておけば、追肥は特に必要ありません。肥料を与えすぎると、かえって茎葉ばかりが茂って花つきが悪くなることがあるので注意。株に勢いがないようであれば、速効性の液肥を与えて様子を見るとよいでしょう。 【鉢植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 その後は、生育が著しくなる3〜8月に緩効性肥料を株の周囲に少量ばらまき、軽く耕して周囲の土に馴染ませます。肥料を与えすぎると、かえって茎葉ばかりが茂って花つきが悪くなることがあるので注意しましょう。 増やし方 月見草は、種まきと株分けで増やすことができます。 【種まき】 月見草は、ビギナーでも種まきから簡単に育てられます。こぼれ種で増えるほど強健な性質で失敗が少ないので、ぜひ種まきから始めてみませんか? 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くて多数の苗を植えたい場合は、コストカットにもなります。 今年咲いた花から種子を採取して播きたい場合は、開花期が終わりそうな頃に花がら摘みをやめて、莢をつけさせます。莢が熟した頃に採取して中から種を取り出し、密閉容器に入れて保存しておきましょう。 種まきの適期は、4〜5月です。 直まき 庭に直接種子を播くことを「直まき」といいます。 種まきの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕し、土づくりをしておきましょう。種はばらまきにして薄く土をかぶせます。発芽後は間引きながら育成し、最終的に株同士の間隔を20〜30cm取ります。 ポットまき 種まきから栽培する場合、花壇などに直まきすると、幼苗のうちに病気や虫の害にあいやすく、天候不順に左右されやすいので、黒ポットに播いて適した場所で管理すると、より確実です。ただし、月見草は根を傷めると後の生育が悪くなるので、移植する際は根鉢を崩さないよう丁寧に扱ってください。 まず黒ポットに、草花用にブレンドされた市販の培養土を入れます。種を数粒ずつまいて軽く土をかぶせます。最後にジョウロなどで高い位置から優しい水流で水やりしておきましょう。発芽までは明るい半日陰で管理し、乾燥しないように適度に水やりします。 発芽後は日当たりのよい場所で管理します。勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や、葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。苗が十分に育ったら、花壇や鉢などの植えたい場所に、根鉢を崩さずに植え付けます。 【株分け】 越年する多年草のタイプであれば、株分けして増やすことができます。 月見草の株分けの適期は3月か9月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りを図ります。株を掘り上げて新芽を数芽ずつ付けて地下茎を切り分け、植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 夏越し・冬越し 【夏越し】 暑さには強いため、地植え、鉢植えともに対策を講じる必要はありません。 【冬越し】 越年する多年草タイプを育てている場合、冬はロゼット状(放射状に伸ばした葉をぺったりと地面に広げた状態)になって休眠します。関東以南では屋外で植えっ放しにしても越冬できますが、凍結しやすい場所では、敷き藁やバークチップなどでマルチングをしておくとよいでしょう。寒冷地で地植えにしている場合は、鉢に植え替えて、凍結しない場所で管理します。 病害虫 【病気】 月見草の栽培では、病気が発生する心配はほとんどありません。 【害虫】 月見草に発生しやすい害虫は、アブラムシ、アカバナトビハムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 アカバナトビハムシは、ハムシ科の昆虫で、成虫、幼虫ともに月見草を好み、葉を旺盛に食害します。成虫は甲虫で、光に当たると黒に緑色を帯びた光沢を見せます。体長は3〜4mmくらい。跳ねるように飛ぶ敏捷性があります。幼虫は茶色いイモムシのような姿をしており、体長は5mmくらい。葉に穴があいているのを見つけたら、葉裏などを探して、見つけ次第捕殺してください。たくさん発生しているようであれば、適用する薬剤を散布して駆除するとよいでしょう。 待宵草との関係 日本では、一般に待宵草も含めて月見草と捉えられており、むしろ月見草といえば黄色い花姿をイメージすることが多くなっています。どうしてそうなったのか、流布した背景や待宵草の特徴、種類についてガイドします。 待宵草が月見草として流通する背景 月見草が最初に日本に伝えられたのは江戸時代で、白から淡いピンクへと変色する美しい花でしたが、日本の気候に馴染まず、昭和初期にはほとんど見かけることがなくなりました。少し遅れて日本に入った待宵草は、逆に繁殖力が強くて野生化し、ほどなくして全国に広まっていきました。いずれも夕方から花を咲かせる特性が共通していますが、待宵草の黄色い花色が月をイメージさせたのか、待宵草が月見草として誤認されるようになり、流行小説にも黄色い花として月見草が描写されたことから、誤認が一般認識となって広まったとされています。 待宵草の特徴 待宵草は、月見草と同じアカバナ科マツヨイグサ属の多年草です。原産地は南アメリカで、繁殖力が強く放任してもよく育ちます。開花期は6〜8月で、花色はレモンイエロー。花径3cmほどの小花で、夕方から咲き始めて朝にはしぼみます。草丈は10〜30cmです。 待宵草の種類 待宵草には、いくつかの種類があります。オオマツヨイグサは、草丈が1〜1.5mにも達して葉を大きく広げ、花径は8cmくらいで比較的大きな花が咲きます。メマツヨイグサは繁殖力が強く、野生化している姿をよく見かけるほどです。花径は2〜5cmくらい。コマツヨイグサも強健ではびこりやすい性質で、花径は2〜3cmほどです。 夏にたおやかな月見草を楽しんでみては 今回ご紹介した「黄色い花のイメージの月見草は、じつは待宵草だった」「日本で育てられているツキミソウは、昼に咲くヒルザキツキミソウがほとんど」というのは豆知識として役立ちそうですね。月見草、待宵草ともに同様の性質で育てやすいので、ぜひ庭やベランダに迎え、育ててみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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おすすめ植物(その他)

ガーデンを明るく彩る 黄金葉の輝き
明るく爽やかな黄金葉 はっきりとしたイエローから、ライムグリーンに近いものまで、幅広い色彩を持つ黄金葉。一般的な緑色よりも明るく輝くような葉が広い範囲を覆うため、ガーデンの印象がワントーン明るくなり、ほかの植物の葉色や花色とのコントラストが楽しめます。グラウンドカバーに取り入れれば、背景が明るくなり、濃い色彩を持つ植物が一層引き立ちます。ガーデンデザインや庭の色合わせの方法としてはもちろん、鉢栽培の寄せ植えに取り入れる植物としても非常に効果的です。花が咲いていなくても葉色の美しさが楽しめるので、長い期間観賞できるのも特徴。花が少ない真夏や秋冬のガーデンにもぴったりです。 植物と‘金色’ カラーリーフの一つである黄金葉は、「芽条変異(枝変わり)」と呼ばれる突然変異によって生まれたものが多く、その性質を固定させることで美しい色合いが楽しめるようになっています。黄金葉には、特に芽吹いた直後の新芽が明るく鮮やかな色彩を持つものが多く、葉が成長するにしたがって緑色が濃くなったり、秋には紅葉が楽しめるものもあります。 魅力的な黄金葉の植物の数々 オウゴンマサキ 黄金葉を持つ植物の中でも代表的な存在。芽吹きがよく、新芽がまるで黄色の花のような鮮やかな色合いなので、株全体が金色に色づいてガーデンでひときわ目を引きます。葉は次第に明るい緑色へと変化。 ギボウシ(ホスタ) 葉色の種類が豊富なギボウシには、もちろん黄金葉を持つ品種もあります。暗くなりがちな足元に、明るい色合いの葉を大きく広げるので、シェードガーデンのグラウンドカバーとしても効果的。 アメリカテマリシモツケ ライムグリーンの葉と白い花が爽やかなアメリカテマリシモツケ‘ルテウス’。特に春から夏にかけて鮮やかな葉色が楽しめ、夏が過ぎると次第に緑が濃くなり黄緑色へと変化します。 キンメギ さまざまな色合いを持つメギ。中でも黄金葉を持つキンメギ‘オーレア’は、新芽の頃は輝くような明るい黄色、晩夏にはライムグリーンになり、秋は美しい紅葉も楽しめます。 リシマキア ライムゴールドの葉は輝くような色合いで、ほかの植物とのコントラストを楽しめます。半日陰や多湿の場所でもよく育ち、地面を覆うように茂って広がるグラウンドカバーにオススメの植物。 オウゴンフウチソウ すっと伸びた葉がさらさらと風に揺れる、風情豊かなフウチソウ。よく見ると、本来葉裏に当たる部分が表になっている面白い植物です。葉焼けせず美しい葉色が楽しめる半日陰での栽培がオススメ。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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宿根草・多年草

トリトマって園芸初心者でも育てやすい? 特徴や育て方をご紹介
トリトマの特徴 トリトマはツルボラン科のシャグマユリ属(クニフォフィア属)の草花です。原産地は南アフリカで、約70種が分布しています。「出身地が南アフリカなら暑さに強そう」とイメージしがちですが、標高1,000m以上の山地に自生してきた種類が多いため、寒さにも強い性質。日本には明治時代の中頃に伝わったようです。 トリトマは多年草で、一度植え付ければ毎年開花してくれる息の長い植物です。株分けで増やしやすいので、コストパフォーマンスに優れるといえるでしょう。春に新芽を出して生育期に入り、開花は5月中旬〜11月中旬。常緑性多年草で、青々とした茎葉を保ったまま生育が止まって冬を越します。そのまま春まで待つと、春には再び新芽を出して生育を始める……というライフサイクルです。 トリトマの草丈は60〜120cmで、背丈が高くなるうえに株幅も大きく張り出すので、庭に十分なスペースを確保できるか吟味しておくとよいでしょう。花壇に配すなら中段〜後段向きです。花色は黄、オレンジ、白などで、長い花穂を多数立ち上げて咲き上がっていく姿はインパクトがあります。葉は細長く、地際に放射状に広がります。 トリトマの花名や花言葉の由来 トリトマは、以前はユリ科トリトマ属に分類されていた名残で、トリトマと呼ばれています。植物の分類学では、研究が進むたびに科名や属名が変わることがありますが、長く親しまれてきた花の場合、すぐに改名が浸透せず、旧名が流通名としてそのまま残ることがあります。トリトマはその典型例となっています。 トリトマの和名は「赤熊百合(シャグマユリ)」。赤熊とは、武士が兜の飾りに使った赤く染めたヤクの毛のことで、花姿からイメージして名付けられたようです。西洋名は「トーチリリー」で、「たいまつのような」という意味。これも花姿に由来する名です。 トリトマの花言葉は「恋するつらさ」「あなたを思うと胸が痛む」など。これは、トリトマの首部分の茎が曲がりやすいことから、恋に伴う苦しみを表現したものとされています。 トリトマの種類 トリトマは約70種が確認されていますが、日本で主に流通しているのは、オオトリトマ(Kniphofia uvareia)とヒメトリトマ(K.rufa)です。 オオトリトマ 原産地は南アフリカ、ケープ地方です。開花期は6〜10月。つぼみは濃いオレンジ色で、開花が進むと黄色へと変化していきます。80〜120cmの花茎を伸ばし、花穂は15〜20cmになり、ダイナミックな花姿が魅力です。 ヒメトリトマ 原産地は南アフリカ、ナタール地方です。開花期は5〜11月頃。オレンジ色のつぼみから咲き進むと黄色に変化。花茎は60〜80cmで、ややコンパクトにまとまって扱いやすいサイズです。オオトリトマよりも一般に普及しており、園芸品種も出回っています。 トリトマの育て方 ここまで、トリトマの特徴や花名の由来、花言葉、種類などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、トリトマに適した栽培環境や植え付け、水やりや施肥、日頃の管理、増やし方など、育て方について詳しく解説します。 植え付けの時期 トリトマは、種子の販売はほとんどないので、花苗店やホームセンターなどで苗を入手し、植え付けるところからスタートします。 トリトマの植え付けの適期は、3月下旬〜4月上旬か9〜11月中旬です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 適した土 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておいてください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。自身でブレンドする場合は、赤玉土小粒6、腐葉土4の割合で配合するのがおすすめです。 日当たりと置き場所 【地植え】 日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりが悪いと、ヒョロヒョロと間のびして軟弱な株になり、花つきも悪くなるので注意してください。 水はけ・水もちのバランスがよい土壌を好むので、植え場所には腐葉土や堆肥を多めにすき込んでおくとよいでしょう。 暑さや寒さに強いので、一般地であれば酷暑や厳寒対策として鉢に植え替えて適した場所で養生させるといった手間は不要です。周年植えっぱなしにしてかまいません。 【鉢植え】 基本的に日当たり、風通しのよい場所に置いて管理します。日当たりが悪いと、ヒョロヒョロと間のびして軟弱な株になり、花つきも悪くなるので注意してください。 暑さにも寒さにも強いので、一般地であれば戸外に置いて越冬できます。 植え付け 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢を崩して浅めに植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。トリトマは背丈が高くなるうえに、株幅もボリュームがあるので、複数の苗を植える場合は60〜100cmくらいの間隔を取っておきましょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号以上の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出し、鉢に仮置きして高さを決めたら、、根鉢をやや崩して、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 水やりの仕方 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。気温の高い昼間に行うと、すぐに水がぬるま湯のようになり、株が弱ってしまいます。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬は生育が止まって土も乾燥しにくくなるので、水やりは控えめにしますが、カラカラに乾燥させることのないように適宜水やりを続けてください。 肥料の与え方 【地植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 その後は生育し始める3〜4月上旬と、暑さがおさまる10月頃に、緩効性肥料を株の周囲にばらまき、軽く耕して周囲の土に馴染ませます。 【鉢植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。鉢栽培では、日々の水やりとともに肥料成分が流亡しやすいので、開花期間中は1カ月に1度くらいを目安に緩効性肥料を株の周囲にばらまき、軽く耕して周囲の土に馴染ませます。株に勢いがないようであれば、速効性の液体肥料を与え、様子を見てください。 日常の手入れ 【花がら摘み】 トリトマは花茎を伸ばして下から上へ向かって咲き上がっていきます。下のほうの終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。開花が終わった花穂は元から切り取っておきましょう。 【枯れ葉の整理】 生育中に枯れ葉があれば、まめに取り除いておきます。株まわりを清潔に保つことで、病害虫の予防にもなります。また、冬越し前にも株の様子を見て枯れ葉があれば取り除いておきましょう。枯れ葉は病害虫の越冬場所になるので、翌年も健やかに株を育成するためにもひと手間かけるとよいでしょう。 気をつけたい病害虫 【病気】 トリトマは、病気の心配はほとんどありません。 【害虫】 トリトマに発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついてしまうほどに。植物の茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 冬場の管理 トリトマは寒さに強いので、関東以南の一般地であれば特に寒さ対策の必要はありません。寒さが厳しい地域では、株元にバークチップなどを敷き詰めてマルチングをし、寒さ対策をしておきます。関東以北の寒冷地の場合は、地植えで育てているトリトマを鉢に植え替え、日当たりのよい軒下か温室などで冬越しさせてください。越年して春がきたら、再び地植えに戻し、夏から秋にかけての開花を楽しみます。 植え替えの時期 植え替えに適した時期は、3月下旬〜4月上旬か9〜11月中旬です。 【地植え】 地植えにしている場合は、数年は植えたままにしてもかまいません。しかし、大株に育って込み合ってきたら、掘り上げて株分けして植え直し、株の若返りを図るとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。 増やし方 トリトマは株分けと種まきで増やすことができます。 【株分け】 トリトマの株分けの適期は3月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りを図ります。株を掘り上げて数芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【種まき】 トリトマの種子は市販されていないので、開花後に種子を採取しておきましょう。秋に採取した種子を保存しておき、翌年の春に種まきして育苗。1年目はまだ苗が幼いので開花にまでは至りませんが、翌年の夏から開花する……というタイムスケジュールです。種まきから開花に至るまで時間はかかりますが、ビギナーでも簡単に育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くて多数の苗を植えたい場合は、コストカットにもなります。 種子の採取は、10月頃に行います。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら種子を採取。密閉容器に入れ、翌春まで涼しいところで保管しておきましょう。 種まきの適期は3月頃です。3号の黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れて十分に水で湿らせた後、数粒ずつ播いて軽く土をかぶせます。発芽まで時間がかかりますが、乾燥・過湿にならないように適度な水管理をしてください。発芽後に込み合っていたら間引き、その後は日当たり、風通しのよい場所で管理します。本葉が2〜3枚ついたら根鉢を傷めないように苗を取り出し、5〜6号鉢に鉢上げします。さらに育苗して根鉢が充実し、十分に育ったら植えたい場所に定植します。 トリトマは日当たりに注意すれば初心者でも育てやすい! 暑さや寒さに強く、病害虫の心配もさほどないトリトマは、初心者でも育てやすい草花の一つです。開花期も長く、美しいフォルムの草姿はガーデナーの憧れでもあります。夏から秋にかけて庭の主役として活躍するトリトマを、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。




















