スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
3and gardenの記事
-
果樹

【家で育つ果実】花も実も可愛いクラブアップル! 育て方&美味しい食べ方
クラブアップルの主な特徴 m.iskandarov/Shutterstock.com まずは、クラブアップルとはどのような植物なのか、主な特徴について説明します。 クラブアップルの基本情報 Steidi/Shutterstock.com クラブアップルはバラ科リンゴ属の落葉低木で、別名ヒメリンゴ(姫リンゴ)と呼ばれています。中国が原産の果樹で、樹高は5mほどになります。耐寒性が強く、耐暑性は弱い性質です。果実は加工すると美味しく食べることができますが、主に観賞用として親しまれています。 花の特徴 LifeisticAC/Shutterstock.com クラブアップルの開花時期は5〜6月です。品種によって白や薄紅色、濃いピンクなどのリンゴによく似た花を咲かせます。一カ所に5〜7個の花が密集して咲くので見応えがあるのも特徴です。また、実つきや味のよさよりも、花を楽しむために改良された観賞用の品種もあります。 果実の特徴 nnattalli/Shutterstock.com クラブアップルは、通常のリンゴと似た丸い形の小さな実をつけます。香りもリンゴによく似ていますが、リンゴよりも薄く微かに香ります。味は甘味が少なく、酸味がかなり強いので、一般的には砂糖を加えてジャムなどに加工して食べます。縁日の屋台などでよく目にする「りんご飴」に使われているのもクラブアップルです。 実は夏の終わりから秋にかけて収穫できます。実がなりにくい場合は、開花後に人工授粉すると結実の確率が上がります。 育て方のポイント agnetastocker/Shutterstock.com ここからは、クラブアップルを育てるにはどのようにすればよいのか、そのポイントについて項目ごとに解説します。 栽培する場所・土壌 Piyaset/Shutterstock.com クラブアップルは、日当たりのよい場所を好みます。また、もともと涼しい地域に自生している植物ですので、なるべく同じような環境に植えるようにしましょう。真夏に直射日光や西日が当たる場所は避け、鉢植えの場合はそのような位置から移動させましょう。 幼木のうちは霜に弱いので、霜があたらない場所に植えます。木がある程度大きく育てば、マイナス30℃くらいまでは耐えられるようになります。 また、通気性と水はけのよい土壌を好みます。地植えの場合は、腐葉土を混ぜ込んでおきましょう。鉢植えでは、市販の果樹用培養土を使って育てるのが手軽です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 地植えの場合、根付いてからは基本的に自然の降雨のみで十分です。よほど乾燥しているときにだけ水やりをします。 鉢植えの場合は、土の表面が乾いてきたら水やりをします。鉢植えでは水切れしやすいので注意深く管理しましょう。一方で過湿は嫌うので、水のやりすぎにも注意が必要です。やや乾燥気味に育てたほうが、実が甘く育ちます。 肥料 vladdon/Shutterstock.com クラブアップルは、開花する5月と、実が大きくなる9月頃に肥料を与えるとよいでしょう。肥料には、遅効性の化成肥料や、油かすなどの有機肥料がおすすめです。 植え付け・植え替え j.chizhe/Shutterstock.com 真冬を除いた9〜6月の間であれば、植え付けが可能です。最適なのは10〜11月ですが、寒冷地以外は、2〜3月でも問題ありません。しかし真夏や真冬は、定着前に株が弱ることがあるため避けるようにします。 鉢植えの場合は、できるだけ大きめの鉢に植えます。成長してきたら2〜3年に1回植え替えが必要です。 地植えの場合は、掘り出した土に腐葉土か堆肥を混ぜて半分戻し、根鉢を入れたらその隙間に残りの土を戻して植え付けます。植え付け後は、根元にたっぷり水やりをしましょう。 樹高が高く伸びてきたら50〜60cmの高さで切り戻し、幹に添わせるように支柱を立てて、木が倒れないようにしましょう。地植えの場合、植え替えは不要です。 剪定 Piti Tan/Shutterstock.com クラブアップルは、新芽が出る前の休眠期に当たる2〜3月に高さを抑えたり、乱れた樹形を整えるための剪定をします。 5〜6月には、風通しをよくするために、徒長枝を付け根で切り取ります。ほかにも伸びすぎた枝があれば、見栄えのよい長さまで切り詰めても構いません。鉢植えや盆栽仕立てでは、枝の伸び具合に合わせて7〜8月に剪定をすることもあります。枝が絡まりそうな部分や密集している部分を中心に、長さを抑えたり、枝数を減らす透かし剪定を行いましょう。 冬は膨らんできた花芽の位置が目で分かるので、花芽が多すぎる枝は落として調整します。 ●「果樹のパラソル仕立て」育て方&剪定方法はこちらも参考に。 増やし方 Kazakova Maryia/Shutterstock.com クラブアップルは種まき、挿し木、接ぎ木で増やすことができます。 なかでも挑戦しやすい方法は、挿し木です。5〜6月に剪定で切った枝を利用すると、無駄なく効率よく挿し木ができます。挿し木にしたい枝の葉を2枚ほど残してほかは切り取り、挿し木用の培養土に挿します。その後は明るい日陰に置き、水切れに注意して管理しましょう。葉が増えたら、発根しているサインです。一回り大きな鉢か庭に植え替えましょう。 病害虫 AVIcon/Shutterstock.com 特に注意が必要な害虫は、アブラムシやシンクイムシなどです。見つけ次第すぐに駆除し、大量に発生して取り除ききれない場合は、適用がある薬剤を散布するなどして対処しましょう。 病気ではうどんこ病や褐斑病、黒点(星)病などに注意が必要です。病気になった枝は切り取って処分し、薬剤の散布も行います。 クラブアップルの品種 Olga Korica/Shutterstock.com クラブアップルにはさまざまな品種があります。ここでは、よく栽培される品種を3種ご紹介します。 ドルゴクラブ Kenneth Keifer/Shutterstock.com ‘ドルゴクラブ’は花つきがよい品種で、純白の花を咲かせます。実は深みのある赤色で、よい香りがします。しかし酸味が強いため生食には向かず、ゼリーやジャムに加工されることが多いです。 ゴージャス Elena Kuznetsova/Shutterstock.com ‘ゴージャス’は観賞用や園芸用として広く流通している品種です。家庭で育てやすい園芸用の苗は、比較的コンパクトな大きさで販売されています。果実は硬く酸味が強いので、生食ではなくジャムなどに加工するとよいでしょう。 レモイネ Brzostowska/Shutterstock.com ‘レモイネ’は花や葉が特徴的で魅力があります。一重咲きで、花弁が赤や濃いピンクに色づき、基部が少し白い花を咲かせます。葉は紫がかった銅色です。3cmほどの小さな実をつけますが、酸味や渋みがあり生食には不向きです。 クラブアップルのおすすめの食べ方 KarinaKlachuk/Shutterstock.com クラブアップルは、生食よりも加工したほうが美味しく味わうことができます。おすすめなのは、ジュレや果実酒です。 【クラブアップルのジュレ 作り方】 よく洗って軸をとったクラブアップルと水を鍋に入れ、煮崩れるまで煮込みます。皮やタネを取り除くためにいったん鍋から取り出して漉し、鍋に戻して、さらに煮詰めます。体積が最初の6割ほどに減ったら、グラニュー糖とレモン汁を好みの量入れて、再度煮詰めましょう。冷めるとジュレ状に固まります。 【クラブアップルの果実酒 作り方】 よく洗って軸を取り除いたクラブアップルと、皮をむき半分に切ったレモン、氷砂糖を瓶に入れて、全体が浸る程度のホワイトリカーを注いで漬け込みます。2カ月以上経てば熟成して飲み頃になります。 花も実も楽しめるクラブアップルを自宅で育ててみよう Alaskajade/Shutterstock.com クラブアップルはヒメリンゴとも呼ばれ、小さな実や花が可愛らしい果樹です。涼しい場所で育てるのに向き、コンパクトな樹姿なので、鉢植えや盆栽に仕立てることもできます。 ベランダやテラス、ガーデンのフォーカルポイントにするなど、ご自宅で花も実も楽しめるクラブアップルを育ててみてはいかがでしょうか。
-
宿根草・多年草

【和の植物】縁起がよい伝統植物「オモト(万年草)」魅力&育て方を徹底解説
オモトの主な特徴 オモトとはどんな特徴があり、どこが観賞ポイントなのか、また花言葉などについても解説します。 基本情報 sumito/Shutterstock.com オモトはキジカクシ科オモト属の常緑多年草です。日本や中国が原産で、日本では本州や四国、九州に自生しています。 漢字では「万年青」と書き、一年中青々とした緑の葉を保つことから、観葉植物として古くから愛されてきました。 草丈は30〜60cmで、品種によって異なります。耐寒性や耐暑性は普通程度。4〜6月にクリーム色の花を咲かせ、その後赤や朱色の実をつけますが、オモトには毒があるため果実も食べられません。 花言葉 jannoon028/Shutterstock.com オモトの花言葉は「長寿」「長命」「永遠の繁栄」「母性の愛」「相続」「崇高な精神」など数多くあります。 「長寿」「長命」「永遠の繁栄」などは、家にオモトを置くと災いを防ぎ、繁栄を続けるという言い伝えや、一年中青々と茂る様子からとされています。 また、「母性の愛」は、大きな葉が赤い実を守るように見える様子に由来しています。 「崇高な精神」は、江戸時代にオモトの栽培が武士の精神修養や素養、教養として受け継がれてきたことに由来しています。 種類 simona pavan/Shutterstock.com オモトには数多くの品種があります。葉の大きさや形によってグループ分けされ、1,000種以上もの品種が登録されています。 大葉系は、葉の長さが30〜40cmほどになる品種です。 中葉系は、葉の長さが20cm以上で、葉の特徴により、さらに薄葉系、獅子系、縞甲系に分けられます。 小葉系は、葉の長さが5〜10cmほど。表面にシワがあるのが特徴で、非常に多くの品種が登録されています。 オモトはお祝いに贈る縁起のよい植物 sogane/Shutterstock.com オモトは引越し祝いとして贈る風習があることでも知られる植物です。その始まりは、1590年、徳川家康が江戸へ移る際にオモトが贈られ、後に徳川家が繁栄したというエピソードから広まった風習だといわれています。 現在でも縁起がよい植物とされ、引越しの際には最初に鬼門の方角にオモトを置くという風習も残っています。 オモトの育て方のポイント Natallia Ustsinava/Shutterstock.com ここまでは、オモトの特徴についてご紹介しました。 ここからは、オモトの育て方のポイントについて項目ごとに解説します。 栽培に適した環境 Alicja Graczyk/Shutterstock.com オモトは半日陰を好み、夏の直射日光や強い西日は苦手です。耐陰性はありますが、全く日の当たらない環境では育ちません。室内で育てる際は、時々日の当たる場所に移動させましょう。 また過湿と乾燥を嫌うため、風通しがよく午前中だけ日が当たるような半日陰が最適です。 鉢植えの場合、梅雨の時期は雨の当たらない場所に、夏は涼しい日陰や室内の明るい場所に移動させましょう。 地植えの場合は、明るい日陰で冬に気温が10℃を下回らない場所に植えます。 水やり Osetrik/Shutterstock.com オモトは過湿も乾燥も嫌うので、水やりのバランスに少しコツが必要です。 基本的には、土が乾いたらたっぷりと与えます。 春夏は毎日水やりをして、梅雨から夏は蒸れに注意し乾燥気味に管理します。冬は成長が遅くなるので、夏よりもさらに控えめに。土が乾いた後、数日してから水やりするのが目安です。 肥料 Hennadii H/Shutterstock.com 肥料を与える際は、過肥になると株を傷めて枯らしてしまうため、少量を長期間施すように心がけるのがポイントです。 有機質の固形肥料を、2月中旬、4月初め、9月下旬に少量施すとよいでしょう。液体肥料の場合は、規定の濃度よりもさらに2〜3倍に薄めたものを、1〜2週間に1度を目安に水やりの代わりに施します。 植え付け・植え替え Dmitry Melnikov/Shutterstock.com オモトの植え付けの適期は春と秋で、最適なのは秋です。9月下旬から5月頃までは植え替え可能ですが、真夏と真冬は避けましょう。 鉢植えでは、植え替えを1〜2年に1度行います。株を鉢から取り出し、古い用土を流水で洗い流します。傷んだ根はカットし、広げながら新しい用土に植え替えます。株が大きくなっていれば一回り大きな鉢に植え替えますが、コンパクトに育てたい場合は、同じ鉢に植え直してもかまいません。 植え替え後は、浅く水を張ったバケツなどに鉢ごと浸けて水を吸わせます。 日常の手入れ goffkein.pro/Shutterstock.com 毎日1回、葉水(はみず/スプレーなどで葉の表面を水で潤すこと)をすると、乾燥を防ぎ、害虫の発生予防にもなります。葉にほこりがつきやすいため、葉水の前に表面を濡れたタオルなどで優しく拭きましょう。オモトの葉は2〜3年経過した古い葉から枯れるので、枯れた葉は根元から切って取り除きます。 増やし方 Kazakova Maryia/Shutterstock.com オモトは株分けをして増やすことができます。株姿を乱す子株ができてきたら、株分けをするとよいでしょう。その際は、子株から根が出ていることを確認してから行います。 注意すべき病害虫 Evgenia.B/Shutterstock.com オモトは葉の表面にオレンジがかった斑点が現れる赤星病や、地中にある芋の部分が腐敗する芋腐れ病に注意が必要です。 害虫では、葉や株元に付着するカイガラムシに特に注意しましょう。アザミウマやハダニ、アブラムシなどがつくこともありますので、発生したら適用のある薬剤で駆除しましょう。 オモトの魅力は葉芸と斑 EyeShadows/Shutterstock.com オモトの魅力は、葉の形がさまざまな「葉芸(はげい)」や斑模様の違いにあります。 ここからは、代表的な葉芸や斑の名称についてご紹介します。 葉芸とは Vladimirkarp/Shutterstock.com オモトにはさまざまな葉の形や模様があります。その中で特徴的なものに名前をつけて、葉芸と呼んでいます。 葉芸には獅子葉、雅糸竜、二面竜、小波葉などの種類があり、全部で23種類あるとされています。 例えば、「獅子葉」は、葉先が葉裏に沿ってカールした形を指します。 「雅糸竜」は、葉の上に細かなひだが入る品種をいいます。 「二面竜」は、葉の左右にひだが2本入っているものです。 「小波葉」は、葉の縁やひだが小さな波形になっています。 斑とは Wan Fahmy Redzuan/Shutterstock.com オモトは葉芸だけでなく、さまざまな模様も楽しめます。 模様には縞や覆輪、胡麻斑などがあり、全部で約16種類あります。 「縞」は、葉の基部から葉先にかけて、筋状の黄色い斑が縦に入るものです。 「覆輪」は、葉に白や黄色の縁取りがあるものをいいます。 「胡麻斑」は、黄色や白の斑点が葉の全面に入っているものです。 このほかにもさまざまな模様があります。 オモトを育てて美しい葉芸を堪能しよう Romix Image/Shutterstock.com オモトは一年中青い葉を楽しめるのが特徴の観葉植物で、葉の形や模様にバリエーションがあります。水やりのコツをつかめば栽培しやすいのも特徴です。美しい葉芸や斑が見られ、縁起がよいとされるオモトを、ぜひご家庭でも育ててみてはいかがでしょうか。
-
おすすめ植物(その他)

【早春の花13選】春の訪れは草花が教えてくれる! 早春の花が楽しめる植物
早春の花が楽しめる花木 庭に花木を植えておくと、満開になる季節は存在感を放ち、印象的なシーンを作り出してくれます。春の訪れを告げてくれる、早春に花が咲く花木(かぼく)についてご紹介します。 ウメ Hiyoman/Shutterstock.com バラ科サクラ属の落葉高木です。原産地は中国で、暑さや寒さに強い性質です。開花期は1〜3月頃で、花色は赤、ピンク、白、複色など。ほかの春の花に先駆けて開花し始めるので、春を告げる花として代表的な存在です。樹高は5〜10mと高くなりますが、毎年の剪定によってコントロールできます。庭木として用いるなら3m以内をキープするとよいでしょう。品種は豊富で、選ぶ楽しみもあります。 植え付けの適期は、落葉期の12〜2月。日当たり、風通しのよい場所に堆肥や腐葉土などの有機質資材を施して苗を植え付けます。7月頃から翌年に咲く花芽がつき始めるので、樹形を整える剪定は6月頃までに済ませます。込み合っている部分や枯れ枝、細い枝などを分岐点で切り取って、風通しをよくしましょう。 ツバキ Masayuki/Shutterstock.com ツバキ科ツバキ属の常緑高木です。原産地は日本、台湾、朝鮮半島、中国で、昔から自生してきた植物だけに暑さ寒さに強く、放任してもよく育ちます。開花期は11〜12月、2〜4月で、花色は赤、ピンク、白、複色など。まだ雪のちらつく中でも開花する姿には、風情があります。樹高は5〜10mと高くなりますが、毎年の剪定によってコントロールできます。庭木として用いるなら3m以内をキープするとよいでしょう。品種が豊富なので、ぜひお気に入りを探してみてください。 植え付けの適期は3月中旬〜4月、または9月下旬〜10月。日向〜半日陰の風通しのよい場所を選び、堆肥や腐葉土などの有機質資材を施して苗を植え付けます。翌年に咲く花芽は6月頃につき始めるので、剪定は花後すぐに行ってください。込み合っている部分の枝を分岐点で切り取り、風通しをよくしましょう。 ジンチョウゲ High Mountain/Shutterstock.com ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木です。原産地は中国中部〜ヒマラヤで、暑さにも寒さにもよく耐えます。花木に分類され、開花期は2月下旬〜4月上旬。早春に咲き始めて甘い香りを放つので、ジンチョウゲの香りを感じて春の訪れを知る方も多いのではないでしょうか。花色は白で、外弁はピンク色をしています。樹高は1mくらいと低く、剪定が容易で育てやすい樹木です。 植え付けの適期は4月か10月頃。西日の当たらない半日陰の環境がよく、水はけ、水もちのよい土壌に植え付けます。移植を嫌うので、根鉢を傷めないように作業しましょう。一度根付けば、放任してもよく育ちます。 早春の花が楽しめる一年草 一年草は、種まきから枯死するまで1年以内の、ライフサイクルが短い植物のことをいいます。華やかな園芸種が多く、季節による模様替えがしやすいのが特徴です。ここでは早春に咲く一年草をご紹介します。 パンジー&ビオラ Songsak Pandet/Shutterstock.com パンジーとビオラはスミレ科スミレ属の一年草です。原産地はヨーロッパで、暑さに弱い性質。開花期は長く、開花株を購入すれば11月頃から楽しめますが、最盛期は3〜5月です。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、紫、青、茶、黒、複色など多様。花姿は花弁にフリルが入るものや、花の形が動物に例えられるシリーズなど、個性的な品種も多く出回っています。草丈は15〜30cmです。 パンジー&ビオラは晩秋から春にかけて長く咲き、人気が高いため、多くの品種が出回ります。園芸店や花苗店、ホームセンターなどで気軽に苗を購入できるので、苗の植え付けからスタートするとよいでしょう。開花株は11〜4月に出回ります。日当たり、風通しのよい場所に腐葉土や堆肥などをすき込んで植え付け、乾燥したら水やりします。3月頃から開花が旺盛になるので、10日に1度を目安に液肥を与えると、次から次に花を咲かせてくれます。花がらは早めに摘み取り、株まわりを清潔にしておきましょう。開花後は枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 デイジー Ariene Studio/Shutterstock.com デイジーは、キク科ヒナギク属の一年草です。原産地はヨーロッパ、地中海沿岸で、暑さに弱い性質。開花期は3月〜5月上旬です。花色は白、ピンク、赤、紫、複色があり、花姿は一重咲きやポンポン咲きなどがあります。草丈は15〜30cmで、花壇やコンテナの前面に向いています。 デイジーは花苗店にも多く流通し、12〜3月に出回るので、ビギナーなら苗を買い求めて、植え付けからスタートするのがおすすめです。日当たり・風通しのよい場所に腐葉土や堆肥などをすき込んで植え付け、乾燥したら水やりします。3月頃から開花が旺盛になるので、10日に1度を目安に液肥を与えると株が充実してよく咲きます。花がらは早めに摘み取り、株まわりを清潔にしておきましょう。開花後は枯死して越年しないので、抜き取って処分します。 スイートアリッサム Nonchanon/Shutterstock.com スイートアリッサムは、アブラナ科ニワナズナ属(ロブラリア属)の一年草です。原産地は地中海沿岸北部〜西アジアで、高温多湿に弱い傾向があります。開花期は3〜5月、10〜12月で、花色は白、赤、ピンク、紫など。草丈は10〜15cmで這うように広がるので、花壇のエッジや寄せ植えなどにも重宝します。 ポピュラーな植物で、園芸店やホームセンター、花苗店で容易に苗を入手できます。植え付け適期は10〜11月か3月頃です。花壇に元肥として緩効性化成肥料を施して植え付けます。春にアブラムシが発生しやすいので、土中に混ぜる粒状タイプの薬剤を利用するのもおすすめです。花がらはまめに摘んで株まわりを清潔に保ち、生育して草姿が乱れてきたら切り戻すと、盛り返して再び開花します。夏越しはできないので、枯れたら抜き取って処分しましょう。 早春の花が楽しめる多年草 多年草は環境に馴染めば越年し、毎年決まった時期に開花する、比較的ライフサイクルの長い草花のことです。ここでは、早春から開花する多年草をご紹介します。 クリスマスローズ Katie Kirkland/Shutterstock.com クリスマスローズはキンポウゲ科クリスマスローズ属(ヘレボルス属)の常緑性多年草で、寒さに強い性質です。開花期は10〜3月で、早春の庭をシックに彩ってくれます。花色は紫、ピンク、白、黄、グリーン、茶、黒、複色など。花姿も一重や八重など多様です。草丈は10〜50cmで、うつむくように咲く清楚な佇まいが人気です。 クリスマスローズは11月頃から苗が出回るので、花苗店や専門店などで購入して苗の植え付けからスタートするのがおすすめ。風通しのよい明るい半日陰が適地で、腐葉土や堆肥などをすき込んで植え付けましょう。開花期はまめに花がらを摘んで株まわりを清潔にし、10日に1度を目安に液肥を与えて株の勢いを保ちます。大株に育ったら掘り上げて株分けし、株の若返りをはかるとよいでしょう。 プルモナリア weha/Shutterstock.com プルモナリアは、ムラサキ科プルモナリア属の多年草です。原産地はヨーロッパ〜バルカンで、寒さに強いものの、暑さに弱い性質。開花期は2月中旬〜5月中旬で、花色は青、紫、ピンク、白。葉に斑が入る品種も出回っています。草丈は10〜40cmです。 プルモナリアの植え付けの適期は、2月中旬〜5月中旬。暑さを苦手とするので、夏は涼しい半日陰となる落葉樹の足元などが適しています。腐葉土や堆肥など有機質資材を土に混ぜ込み、水はけをよくした場所に植え付けましょう。開花期はまめに花がらを摘み、2週間に1度くらいを目安に液肥を施します。大株に育ったら、株分けをして増やせます。 ヒマラヤユキノシタ ikwc_exps/Shutterstock.com ヒマラヤユキノシタは、ユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属(ベルゲニア属)の多年草です。草丈は20〜40cmで、常緑性のため冬でもみずみずしい葉姿を楽しめます。原産地は、東アジア〜中央アジア。寒さに強い一方で、高温多湿の環境を苦手とする性質です。ヒマラヤユキノシタの開花期は3〜4月。花色は濃いピンク、淡いピンク、白などがあります。やや太い花茎を長く伸ばした頂部に、花径1〜3cmほどの5弁花を多数咲かせるのが特徴です。 ヒマラヤユキノシタの植え付け・植え替えの適期は、3〜5月か、9〜11月です。日向から半日陰まで、場所を選ばずよく育ちます。腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕し、土づくりをしておいた場所に苗を植え付けましょう。終わった花や葉は適宜摘み取り、株まわりを清潔に保ちます。 早春の花が楽しめる球根植物 球根植物は、地下茎が肥大して翌年の生育のための養分を蓄える能力がある植物のことを指します。ここでは、秋に球根を植え付けると、早春に花を咲かせる植物をピックアップしました。 ヒヤシンス Geert Van Keymolen/Shutterstock.com ヒヤシンスはキジカクシ科ヒヤシンス属の球根植物です。原産地はギリシャ、シリア、小アジアで、寒さに強い性質。開花期は3〜4月で、花色は赤、ピンク、白、黄、青、紫。甘い香りも魅力です。草丈は約20cm。 球根の植え付け適期は10〜11月で、球根2個分の深さに植え付けます。複数植える場合は、球根2個分の間隔を取りましょう。開花のためには寒さにあわせることが大切なので、必ず戸外で管理しましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥を表土にばらまいて地中の球根を太らせます。6月頃に地上部が枯れたら球根を掘り上げて、風通しのよい場所に吊しておきましょう。秋に再び植え直すと翌春にまた開花します。ヒヤシンスは水栽培にしても室内や窓辺で開花するので、インテリアで楽しんでもよいでしょう。 スイセン Radovan1/Shutterstock.com スイセンはヒガンバナ科スイセン属の球根植物です。原産地はイベリア半島を中心とした地中海沿岸で、寒さに強い性質。開花期は11月中旬〜4月で、花色は白、オレンジ、黄、複色など。人気の高い花だけに品種が豊富で、花色や花姿は多様です。草丈は10〜50cm。 球根の植え付け適期は10〜11月で、球根2個分ほどの深さに植え付けます。複数植える場合は、大型の球根で15〜20cm、中〜小型の球根で10〜15cmの間隔を取りましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥を表土にばらまいて地中の球根を太らせます。数年は植えっぱなしにしてもかまいませんが、大株に育ったら6月頃に球根を掘り上げて分球し、風通しのよい場所に吊して保存を。秋に植え直すと翌春に再び開花します。 ムスカリ Flower_Garden/Shutterstock.com ムスカリはキジカクシ科ムスカリ属の球根植物です。原産地は地中海沿岸、西アジアで、寒さに強い性質。開花期は3月〜5月中旬で、花色は青、紫、白、ピンクなど。5〜10球をまとめて植えるマス植えにしたり、ボーダー状に群植させたりすると、見応えのある景色を作ることができます。草丈は10〜20cm。 球根の植え付け適期は10〜12月中旬で、深さ5cm程度の穴を掘って植え付けます。複数植える場合は1〜2球分の間隔を取りましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥として緩効性化成肥料を表土にばらまいて地中の球根を太らせます。6月頃に葉が枯れ込んできたら球根を掘り上げ、風通しのよい場所に吊して保存を。秋に植え直すと、翌春に再び開花します。 ラナンキュラス evrymmnt/Shutterstock.com キンポウゲ科キンポウゲ属(ラナンキュラス属)の球根植物です。原産地は中近東〜ヨーロッパ南東部で、寒さに強く、暑さにやや弱い性質を持っています。開花期は3〜4月で、花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白、紫、黄緑、複色など多様です。花弁を多数重ねて咲き、大変優美な花姿に人気があります。草丈は30〜50cmです。 ラナンキュラスの植え付け適期は10〜12月。日当たりのよい場所に、苦土石灰や腐葉土、堆肥を施して土づくりをしておき、植え穴を掘って球根を植え付けます。覆土は2cmくらいを目安とし、複数植える場合は約15cmの間隔を取りましょう。冬は霜が降りる前に、バークチップなどを株元に敷いてマルチングし、寒さ対策をしておきます。終わった花は早めに花茎の根元から摘み取り、お礼肥として緩効性化成肥料を表土にばらまいて地中の球根を太らせます。5〜6月に葉が枯れ込んできたら球根を掘り上げ、風通しのよい場所に吊して保存を。秋に植え直すと翌春に再び開花します。 早春に花が咲く庭を目指すなら gorillaimages/Shutterstock.com 「まだ寒さが残る早春から庭に咲く花を増やして、春の訪れをいち早く感じられるようにしたい!」。そんな庭の演出を目指すなら、ここまでご紹介してきたような早くから開花し始める植物を選ぶのがポイント。そして、早春の庭を花で彩るには、秋から準備しておくことが大切です。特に球根植物は、一度寒さにあたらないと開花しない性質を持つものが多く、10〜12月に球根を植えることからスタートします。また早春に咲く花は晩秋から冬に苗が出回り始めるので、幼苗のうちに植え付けて環境に馴染ませておくとよいでしょう。越年させるなら、寒さ対策として株まわりにマルチングなどを施して凍結対策をしてください。早春になってからガーデニングを楽しみたい場合は、つぼみがたくさんついた苗を選び、早めに植え付けるとよいでしょう。 春の訪れを告げる花を愛でよう Simon Bratt/Shutterstock.com ここまでご紹介してきたように、早春から咲き始めて春の到来を告げてくれる植物はたくさんあります。ぜひ庭やベランダに取り入れて、季節の移ろいをいち早く感じられる演出をしてはいかがでしょうか。
-
宿根草・多年草

【人気の宿根草】ペンステモンは寒さに強い! おしゃれな庭に選ばれる理由
ペンステモンとは 人気の高いペンステモンとは、どんな特徴や性質を持っているのでしょうか。ここでは、ペンステモンの基本情報について、紐解いていきます。 基本情報 Rellim Photos/Shutterstock.com ペンステモンは、オオバコ科イワブクロ属(ペンステモン属)の宿根草(多年草)です。原産地は北米西部が主で、約250種の分布が確認されています。寒さに強く乾燥した土壌を好み、高温多湿を苦手とするので、夏越しが栽培のポイントです。種類によっては日本の酷暑を乗り切れず、一年草として扱われることもあります。 ペンステモンは種類が多く、草丈は10〜100cmと幅があるため、購入時に庭のスペースに見合うかどうかラベルを確認しておくとよいでしょう。日本でポピュラーに出回っているものは、主に60〜100cmです。開花期は主に6〜7月。常緑性なので、冬も茎葉を残して越冬します。 代表的な品種 Joe Kuis/Shutterstock.com ペンステモンは園芸品種が多数出回っていますが、特に人気が高く育てやすい品種についてご紹介しましょう。ペンステモン・ジギタリス‘ハスカーレッド’は、濃いブロンズ色の茎葉に淡いピンクの花を咲かせます。花のない時期もカラーリーフとして活躍。ペンステモン・ヘテロフィルス‘エレクトリックブルー’は草丈30〜50cmで、スカイブルーの花色に白い目が入ります。同じ種類の‘ヘブンリーブルー’は、草丈30〜50cm。透明感のあるブルーで、咲き進むと紫色へと変化します。 ペンステモンの特徴 Anna50/Shutterstock.com ペンステモンは細い花茎を伸ばし、ベル形や筒形の花を連ねて咲かせるので、縦のラインが強調され、華奢でスマートな印象を与えます。花色は赤、ピンク、紫、白など。草姿はまっすぐに伸びる木立ち性のほか、這うように広がるものもあります。細長い茎葉は繊細なイメージで、緑色のほか美しいブロンズ色の種類もあります。 基本的な育て方 ここまで、ペンステモンの基本情報や品種、特徴などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、ペンステモンの育て方について詳しく解説します。 望ましい栽培環境 Steve JM Hamilton/Shutterstock.com 【地植え】 日当たり・風通しのよい場所を好みます。また、水はけがよく乾燥気味の環境を好むので、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込み、10〜20cmほど土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。 暑さが苦手なので、午前中だけ日が差すような東側か、木漏れ日がチラチラと差す落葉樹の足元など、半日陰の涼しい場所で夏越しさせるのがおすすめです。また、真夏は日照りによる乾燥で株が弱ることがあるので、バークチップなどで株元にマルチングをしておくとよいでしょう。寒さには強いので、植えっぱなしにしてかまいません。冬に低温を経験することで翌年の開花につながるので、温室などには移動しないでください。 【鉢植え】 基本的に、日当たり・風通しのよい場所に置いて管理します。真夏は暑さに弱ってしまうことがあるので、風通しのよい半日陰など涼しい場所に移動してください。寒さには強いので、戸外に置いて越冬できます。 適している用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。水はけのよい環境を好むので、腐葉土や堆肥を多めにすき込み、10〜20cmくらい土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。 植え付け Vlyaks/Shutterstock.com 植え付け・植え替えの適期は、3月下旬〜5月か10月頃です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢をくずして浅めに植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、40〜60cm程度の間隔を取っておきます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、8〜10号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して根鉢をややくずし、仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて、植え付けます。根を広げて浅めに植え付けることがポイントです。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 水やりの仕方 wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合、気温の高い昼間はすぐに水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方は凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ペンステモンは乾燥に強く、多湿に弱い性質ので、与えすぎに注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬でもカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料の与え方 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 その後は生育が活発になる4〜5月と、暑さが落ち着いた10月頃に、緩効性肥料を株の周囲にばらまき、軽く耕して周囲の土に馴染ませます。 必要な作業 mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 ひと通り開花が終わったら、切り戻します。地際から草丈の半分くらいの高さを目安に、深めにカット。込み合っている部分があれば、数本を根元から切り取って蒸れ対策をしておきましょう。風通しをよくすることで、夏越ししやすくなります。 注意すべき病気や害虫 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 あまり病気の心配はありませんが、灰色かび病が発生することがあります。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫はアブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 植え替え・鉢替え Nataly Studio/Shutterstock.com 【地植え】 地植えにしている場合は、数年は植えたままにしてもかまいません。しかし、大株に育って込み合ってきたら、掘り上げて株分けして植え直し、株の若返りをはかるとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずして植え替えてください。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com ペンステモンは、株分け、挿し芽、種まきで増やすことができます。 【株分け】 株分けの適期は10月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。株を掘り上げて数芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って培養土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物のなかには挿し芽ができないものもありますが、ペンステモンは挿し芽で増やせます。 挿し芽の適期は、5〜6月か10月頃です。新しく伸びた茎を2節以上付けて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚取ります。セルトレイを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。根が回ってきたら3号の黒ポットに鉢上げし、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 ペンステモンは、ビギナーでも種まきから簡単に育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くて多数の苗を植えたい場合は、コストカットにもなります。 種まきの適期は4〜5月か10月頃で、発芽適温は20℃前後です。 種まき用のセルトレイに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れて十分に水で湿らせた後、1穴当たり1〜2粒ずつまきます。ペンステモンの種は「好光性種子」といって、発芽に光を必要とするために土をかぶせないことがポイントです。種が細かいので、水やりは浅く水を張った容器にセルトレイを置いて、底から給水させるとよいでしょう。 発芽までは2週間以上かかりますが、乾燥・過湿にならないように適度な水管理をしてください。発芽後は日当たり・風通しのよい場所で管理します。本葉が2〜3枚になったら根鉢を傷めないようにトレイから取り出し、3号の黒ポットに鉢上げします。さらに育苗して根鉢が充実し、十分に育ったら、植えたい場所に定植します。 ペンステモンはいろんなタイプの庭に調和する万能草花 Jananz/Shutterstock.com 花茎を長く立ち上げてベル形の花を鈴なりにつけるペンステモンは、華やかな雰囲気を醸し出し、イングリッシュガーデンやナチュラルガーデンで活躍する草花です。長く伸ばした花茎は風にゆらゆらと揺れて繊細な雰囲気。白や紫、淡いピンクなど花色を選べば、和風の庭にもよく馴染みます。 ペンステモンは草丈が高くなる品種が多く、迫力があるので、花壇では後ろのほうへ配して背景にするとよいでしょう。足元が寂しくなりがちなので、こんもりと茂るタイプの草花を手前に組み合わせるのもおすすめです。 チャーミングな花姿のペンステモンでおしゃれに庭を彩ろう Peter Turner Photography/Shutterstock.com 一度は育ててみたいと思わせる、華やかな花姿が魅力のペンステモン。おしゃれな庭をつくる人に選ばれる人気の草花だけに品種も多数揃っています。数ある中からお気に入りの花を見つけて、庭やベランダに迎え入れてはいかがでしょうか。
-
おすすめ植物(その他)

<2025年最新版>【殿堂入り】美しさを極めた珠玉のバラ20品種! あなたはいくつ知ってる?
殿堂入りのバラとは 世界中の人々に愛され、4万を超える品種があるともいわれるバラ。膨大な品種数に加え、毎年いくつもの新品種が発表されています。そのため、いざバラを育てようと思ったときに、どの品種を選んだらいいのか迷ってしまうかもしれません。お気に入りを探すのも楽しいものですが、美しい最高のバラをお探しなら、誰もが認める優れた性質を持つ「殿堂入りのバラ」の中から選ぶのもおすすめです。 「殿堂入りのバラ」とは、3年に1度開かれるバラに関する国際会議、世界バラ会議で選出されます。世界バラ会議は、現在世界40カ国が加盟する世界バラ会連合の最大の大会で、世界中から研究者や生産者、愛好家などが集まる、まさにバラ界のビッグイベントです。そんな場において選ばれる「殿堂入りのバラ」の条件は、「世界中で愛されている名花」であること。「世界中の多くの環境で育てやすい」「国や性別を超えて多くの人が見て美しいと感じる」「たくさんの国で長く愛されている」というのがその選出基準です。3年に1度しか選出の機会がないこともあり、いままでに殿堂入りしたバラは、わずか20品種のみ。数多のバラの中から選び抜かれた最高のバラは、ガーデニング初心者から上級者まで、誰にとっても魅力的なパートナーとなってくれるはず。どんなバラを庭に迎えるか迷っているなら、「殿堂入りのバラ」の中から選んでみてはいかがでしょうか? そして、今年2025年の第20回世界バラ会議の舞台は、日本。広島県にて福山大会が行われ、新たに2品種が殿堂入りを果たしています! バラを探している人必見! 最新品種を含む殿堂入りのバラ20品種をすべてご紹介 それでは、ここからは2025年現在までに「殿堂入りのバラ」に選ばれた20品種を、選出された年代順にご紹介しましょう。 ピース Peace Alex Kinval/Shutterstock.com 花径約14cm/樹高約1.2m/四季咲き/微香 選出:1976年 オックスフォード大会(イギリス)発表:1945年 メイアン(フランス) 記念すべき最初の殿堂入り品種が、この‘ピース’。花径15cmにも及ぶ、当時の基準では驚異的な大輪花で、クリームイエローの花弁に淡いピンクの覆輪が入り、とても華やかです。性質も丈夫で花つきがよいことから世界中に広がり、20世紀を代表する傑作花となりました。さらに交配親としてもよく利用され、数多くの名花が生まれています。第二次世界大戦後の1945年に、平和への願いを込めて名付けられました。 クイーン・エリザベス Queen Elizabeth beibaoke/Shutterstock.com 花径約9cm/樹高約2m/四季咲き/微香 選出:1979年 プレトリア大会(南アフリカ)発表:1954年 ラマーツ(アメリカ) エリザベス女王に捧げられたバラ。柔らかい印象のピンク色の丸弁花は、1輪から数輪の房咲きになり、次々に開花して花つきがとてもよいのが特徴です。しっかりした花弁は雨に当たっても傷みにくく、また耐暑性・耐寒性に優れ、悪条件でも生育する強健種なので、初心者にも育てやすいでしょう。直立高性に生育します。 ドゥフトボルケ Duftwolke catus/Shutterstock.com 花径約14cm/樹高約1.2m/四季咲き/強香 選出:1981年 エルサレム大会(イスラエル)発表:1963年 タンタウ(ドイツ) ドイツ語で「香りの雲」という意味の名を持ち、「フレグラント・クラウド(Fragrant Cloud)」とも呼ばれるドゥフトボルケは、その名の通りフルーティーな香りが高く評価されています。ややくすんだ朱赤の花は房咲きになりやすく、大輪でありながら花数が多いのも特徴。株のまとまりがよいので鉢植えにも向きます。 アイスバーグ Iceberg zzz555zzz/Shutterstock.com 花径約7cm/樹高約1.2m/四季咲き/微香 選出:1983年 バーデンバーデン大会(ドイツ)発表:1958年 コルデス(ドイツ) フロリバンダを代表する最高傑作の一つで、純白の清楚な半八重咲き中輪花が、房咲きで花つきよく開花し、まるで雪景色のように株いっぱいに咲きます。繰り返しよく咲き、管理次第では夏~秋にも春と変わらないほどの花数を楽しめます。ドイツ語で「白雪姫」の意味の「シュネービッチェン」とも。枝変わりに、つる性の‘つる アイスバーグ’や花色の異なる‘バーガンディ・アイスバーグ’などもあります。 ダブル・デライト Double Delight 写真/河合伸志 花径約13cm/樹高約1.2m/四季咲き/強香 選出:1985年 トロント大会(カナダ)発表:1977年 スイム&エリス(アメリカ) アイボリーホワイトから開花とともに赤く変化していく様子が目を引く品種。主に1輪で開花し、花数はやや少なめですが、花弁の縁が赤く染まる美しい色彩と濃厚でフルーティーな香りという、名前の通り「二重の喜び」が味わえます。発表後わずか10年という、異例のスピードで殿堂入りした人気品種です。 パパ・メイアン Papa Meilland Besklubova Liubov/Shutterstock.com 花径約13cm/樹高約1.5m/四季咲き/強香 選出:1988年 シドニー大会(オーストラリア)発表:1963年 メイアン(フランス) 黒バラの名花。黒に近いほど深い真紅の花弁はビロード光沢があり、整った花形で豊かなダマスク香を放ちます。トゲが多く荒い枝ぶりで、株姿がやや整いにくいという欠点はありますが、気品あふれる姿と洗練された香りは欠点を補って余りあるもの。著名な育種家アラン・メイアンが、祖父アントワーヌ・メイアンに捧げた品種です。 パスカリ Pascali sergio ambrosi/Shutterstock.com 花径約10cm/樹高約1.5m/四季咲き/微香 選出:1991年 ベルファスト大会(イギリス)発表:1963年 レンス(ベルギー) 端正に整った半剣弁高芯咲きで、切り花品種として愛されてきました。象牙色の花心に、外側になるにつれ純白になる花を咲かせます。親である‘クイーン・エリザベス’譲りの強健さを持ち、多花性で、耐寒性・耐暑性ともに優れる、育てやすいバラです。「パスカリ」とは、キリスト教の復活祭を意味します。 ジャスト・ジョーイ Just Joey MOTOKO/Shutterstock.com 花径約14cm/樹高約1.2m/四季咲き/中香 選出:1994年 クライストチャーチ大会(ニュージーランド)発表:1972年 ロジャー・ポウジー(イギリス) 独特のアプリコット色の大輪花は、花弁がフリルのように波打ち、ボリュームがあります。香りのバラ‘ドゥフトボルケ’の血を引き、ティー系の香りも魅力的。気温が下がる秋に咲く花は、より濃い色彩が楽しめます。花つきもよく、育てやすい強健種。花茎がしっかりしているので、花壇や切り花に向きます。 ニュー・ドーン New Dawn EQRoy/Shutterstock.com 花径約7cm/つる約3.5m/返り咲き/中香 選出:1997年 ベネルクス大会(ベルギー、オランダ、ルクセンブルク)発表:1930年 ヘンリー・F・Bosenberg(アメリカ) 淡いピンク色の花が1枝に5輪ほどの房咲きになり、花つきがとてもよいつるバラ品種。よく伸びるので、大型のアーチなどの構造物にも向きます。返り咲きし、耐病性も優れ、日照不足にも耐える完成度の高い品種で、さまざまな条件の場所で栽培できます。交配親としてもよく利用され、現在のつるバラの育種に大きく貢献しました。 イングリッド・バーグマン Ingrid Bergman Nijole Vaic/Shutterstock.com 花径約12cm/樹高約1.2m/四季咲き/微香 選出:2000年 ヒューストン大会(アメリカ)発表:1983年 オレセン(デンマーク) 半剣弁高芯咲きの整った花形で、光沢のある鮮やかな緋色の花弁、赤色バラの完成形の品種です。主に一輪咲きで花つきがよく、大きめの照り葉に花色がよく映えます。しっかりした花弁は花もちがよく、雨に当たっても傷みにくいのも長所。半直立性でまとまりよく生育するので鉢植えにも。 ボニカ'82 Bonica'82 Klever_ok/Shutterstock.com 花径約7cm/樹高約1m/返り咲き/微香 選出:2003年 グラスゴー大会(イギリス)発表:1982年 メイアン(フランス) サーモンピンクの丸弁平咲きの花が、スプレー状に大きな房咲きになります。景観を作るのに向く修景バラに分類され、株を覆い尽くすようにたくさん咲く姿は見応え十分。耐病性・耐寒性に優れ、ローメンテナンスでも育てやすい品種です。使い勝手のよいシュラブローズで、シーンを選ばずに活躍します。 ピエール・ドゥ・ロンサール Pierre de Ronsard Lyona/Shutterstock.com 花径約10cm/つる約3m/弱い返り咲き/微香 選出:2006年 大阪大会(日本)発表:1985年 メイアン(フランス) 整ったカップ咲きで、白花の中心がピンクに染まるロマンチックな姿が人気のつるバラ品種。花つきがとてもよく、満開時には見事な姿が楽しめます。樹勢が強いので、ある程度スペースがある場所での栽培がおすすめ。ややうつむき加減に咲き、高いフェンスや壁面、アーチなどに誘引すると、より花の魅力が味わえます。 エリナ Elina Wicked Digital/Shutterstock.com 花径12cm/樹高1.5m/四季咲き/微香 選出:2006年 大阪大会選出(日本)発表:1981年 ディクソン(イギリス) クリームイエローの厚みのある丸弁は花弁幅が広く、ゆったりとした印象に開きます。耐寒性・耐暑性・耐病性のある、強健で育てやすいバラで、ティー系の香りも楽しめます。遅咲きで開花サイクルはやや長く、花つきは中程度。半直立性でまとまりのよい大きな株に成長します。 グラハム・トーマス Graham Thomas Olga_Ionina/Shutterstock.com 花径約7cm/つる約2.5m/返り咲き/中香 選出:2009年 バンクーバー大会(カナダ)発表:1983年 デビッド・オースチン(イギリス) うつむき加減に咲く山吹色のカップ咲きの花は、数輪の房咲きになります。とても花つきがよく、生育旺盛で細めのシュートをまっすぐに伸ばし、誘引しやすい半つる性の品種。心地よい強めのティー系の香りがあります。イングリッシュローズ人気の火付け役となったバラです。 サリー・ホームズ Sally Holmes Parkova/Shutterstock.com 花径約8cm/つる約3.5m/返り咲き/微香 選出:2012年 ヨハネスブルグ大会(南アフリカ)発表:1976年 ホームズ(イギリス) しなやかに枝を伸ばすつる性品種で、アイボリー色の一重咲きの花が、ブーケのように大きな房になって開花します。花数が多いのが特徴で、地植えにすると大きく育つので、壁面など広い場所への誘引がおすすめ。たっぷりと花が咲くダイナミックな景色が楽しめます。涼しくなるとピンクがかった色合いに変化します。 カクテル Cocktail zzz555zzz/Shutterstock.com 花径約5cm/つる約2.5m/四季~返り咲き/微香 選出:2015年 リヨン大会(フランス)発表:1957年 メイアン(フランス) 赤色に中心が黄色という鮮明な色彩の半つる性品種。シュートは細くしなやかで誘引しやすく、フェンスやアーチ、オベリスクなどに。花つきがとてもよく、数輪から大房で開花し、シュートの根元から先まで花をつけるので、満開時は株全体が花で覆われる見事な姿になります。早咲きで、春以降も秋まで次々と開花します。 ノック・アウト Knock Out 写真/河合伸志 花径約8cm/樹高約1m/四季咲き/微香 選出:2018年 コペンハーゲン大会(デンマーク)発表:2000年 ラドラー(アメリカ) ローズ色を帯びた赤色のセミダブル咲きで、特に冷涼な気候では美しく発色します。耐病性の基準を変えてしまうほどの強い耐病性に加え、耐暑性・耐寒性・耐乾性もある、非常に強健な品種。花つきがとてもよく、さらに連続開花性にも優れ、春から初冬まで絶え間なく花を咲かせ続けるという、それまでのバラとは一線を画すほど手のかからない、育てやすいバラです。 フラワーカーペット® ローズ ピンク Flower Carpet Pink 写真/ハクサン 花径約4cm/つる約1m/返り咲き/微香 選出:2022年 アデレード大会(オーストラリア)発表:1989年 ノアック(ドイツ) 2022年に「殿堂入りのバラ」の仲間入りを果たした半つる性品種。樹高60~80cmのアーチ形の樹形で、ディープピンクの半八重咲きの花が房になってたわわに咲きます。世界一厳しいことで知られるドイツのバラの評価試験「ADR」で史上最高得点を叩き出した、耐病性が高くローメンテナンスで育つ強健なバラ。グラウンドカバーとして用いることもできます。 ●【驚異の花数】1株で1,000輪以上?! たくさん咲いてローメンテナンスな2022年「殿堂入りのバラ」を要チェック ガートルード・ジェキル Gertrude Jekyll Evan Hutomo/Shutterstock.com 花径約9cm/樹高約2.5m/弱い返り咲き/強香 選出:2025年 福山大会(日本)発表:1986年 デビッド・オースチン(イギリス) 華やかなローズ色の丸弁平咲きからロゼット咲き。花つきがよく、大輪のピンクの花が数輪房になって咲き、景色を彩ります。花の美しさだけでなく、バラらしい豊かなダマスク香の芳香も高く評価されています。耐病性は中程度ですが、樹勢が強く、悪条件にも耐える強健な品種。半つる性のシュラブローズで、2.5~3mのつるバラとしても利用できます。 ブラッシュ・ノワゼット Blush Noisette MacBen/Shutterstock.com 花径約4cm/樹高約2.5m/四季~返り咲き/中香 選出:2025年 福山大会(日本)発表:1814年 フィリップ・ノワゼット(アメリカ) しなやかな枝を伸ばす半つる性のバラ。丸弁八重咲き、透き通るような淡いピンクに色づくエレガントな花が美しいオールドローズです。小輪でポンポン咲きの花が大房で開花し、花つきがとてもよいのが魅力。春以降もよく返り咲きます。耐暑性が強く、悪条件でも生育することに加え、トゲが少なく誘引しやすい品種で、その扱いやすさから小スペースの植栽として定評があるバラです。 評価の高さはお墨付き! 殿堂入りのバラをガーデンに取り入れよう 2025年の世界バラ会議で新たに誕生した殿堂入り品種を含め、今回ご紹介した20種の「殿堂入りのバラ」はどれも、美しさや育てやすさなどが総合的に評価されて栄誉を勝ち取ったもの。そのパフォーマンスの高さはお墨付きです。バラを育ててみたいけれど、どの品種を選んだらよいか迷っている人がいたら、まずはこの「殿堂入りバラ」の中から選んでみるのはいかがでしょうか?
-
樹木

かわいい黄色いお花に癒やされる! 園芸初心者にもおすすめのロウバイ(蝋梅)の育て方
ロウバイ(蝋梅)とは? ロウバイとはどんな樹木かご存じですか? ここでは、まず、ロウバイの特徴や種類についてご紹介します。 ロウバイの特徴 ロウバイは、12~2月頃にかけて、他の花々に先駆けて香り高い花を咲かせる花木です。まるでロウ細工のような光沢のある、艶やかに透き通った見た目が特徴的な黄色い小花を、やや俯き加減に咲かせます。寒さが一番厳しい真冬の時期に、どこからか花のよい香りが漂ってきたら、もしかしたら近くに黄色いロウバイの花が咲いているかもしれません。寒さに耐えて芳しい香りを放つ小さな花を咲かせるロウバイは、冬の花として古くから人々に親しまれてきました。「慈愛」「慈しみ」「ゆかしさ」「先見」などといった花言葉は、まだ花の少ない時期に、そっと控えめな花を咲かせるその姿にちなんだもの。中国では、「雪中四友」と呼ばれる初春の頃の画題となる4種の花のうちに、ウメやサザンカ、スイセンと並んで数えられています。 ちなみにロウバイは漢字では蝋梅と書き、ウメと同じように他の花に先駆けて芳香豊かな花を咲かせます。花の形もウメに似ていますが、ロウバイはクスノキ目ロウバイ科の落葉樹で、バラ科のウメとは別種の樹木です。中国を原産とし、江戸時代初期に日本へと伝わって、樹木として観賞される他、盆栽や生け花などに広く愛されてきました。名前の由来には複数の説があり、中国名の「蝋梅(ラーメイ)」を日本語読みしたものであるという説や、花の色や光沢が蜜蝋を連想させるためという説などが一般的です。古くは唐から伝わってきたウメという意味でカラウメ(唐梅)とも呼ばれました。 花後には実(偽果)をつけますが、ロウバイの実には有毒成分が含まれており、食用にはできません。間違って口にしないように注意しましょう。葉は秋には黄葉しますが、開花期以外の時期はあまり目立たない樹木です。 ロウバイの種類 一口にロウバイと言っても、ロウバイにはいくつかの品種があります。冬から早春にかけて咲くロウバイは、基本的にどれもよく似た黄色い小花を咲かせるので、品種を見分ける際には、花の中心の色を見るのがポイントです。それでは、代表的なロウバイの種類をいくつかご紹介しましょう。 ソシンロウバイ(素心蝋梅) 庭木として植えられているものの多くがこの品種で、ロウバイの中でもよく見られます。花の中心部分まで黄色いのが特徴で、花付きがよく、たくさんの花を咲かせます。 マンゲツロウバイ(満月蝋梅) 花の中心には紫褐色の斑が入り、赤紫色をしています。花色が濃く、花弁が丸いのも特徴。ソシンロウバイよりも一足早く、一回りほど大きな花を咲かせます。ソシンロウバイからの選別種。 ワロウバイ(和蝋梅) ロウバイの基本種です。和という名前がつきますが、原産は中国。他の品種に比べ、花は少し小さく、花弁が細長いのが特徴です。中心は赤紫色。 さて、ここではいくつかのロウバイの品種とその特徴をご紹介しましたが、じつはロウバイは実生(タネから育てること)で育てられることも多く、それぞれの個体ごとに花や葉などの姿に変化が生まれやすい樹木なので、これらの中間的な特徴を持つ株もあります。園芸店で購入する際は、実際についている花を見比べて、気に入ったものを選ぶのもいいですね。 また、ロウバイ科には、ロウバイ属の他にクロバナロウバイ属などもあり、ナツロウバイ、クロバナロウバイといった、初夏に全く異なる花姿で開花する仲間もいます。最近では、ナツロウバイとクロバナロウバイの交雑種の園芸品種も作出され、人気を集めています。 ナツロウバイ 中国を原産とする落葉樹で、初夏に淡いピンク色の大きな花を俯きがちに咲かせます。 クロバナロウバイ チョコレート色の花は甘く香り、よく茂ってコンパクトに生育する落葉低木。よく似た変種のアメリカロウバイは、花の香りが弱く、葉裏に毛がないのが特徴。 ロウバイの楽しみ 【庭木など】 日本の気候にも適し、丈夫で育てやすいロウバイは、庭木として栽培するのにもおすすめ。庭植えするのはもちろん、鉢植えでも問題なく育てることができるので、庭がない人やコンパクトに栽培を楽しみたい人にも向いています。開花期には、辺りによい香りを漂わせ、黄色い花とともに季節の移り変わりを教えてくれますよ。 【切り花】 ロウバイの枝をたっぷり花瓶に活ければ、部屋中にロウバイの香りが漂います。凛とした姿はお正月の花としてもおすすめ。小さく切って水を張った小皿に活けたり、花だけを浮かべても素敵です。ロウバイの枝は花屋さんでも購入できますが、花が取れやすいので持ち運びには注意が必要。自分で栽培していれば、気兼ねなく切って生け花を楽しむこともできます。 【盆栽】 ロウバイは初心者でも育てやすい盆栽向けの植物としてよく知られています。植木市や盆栽展などでもよく販売されているので、盆栽に初めてチャレンジするという人は、ロウバイの盆栽から栽培をスタートしてみるのもいいですね。 【活用法】 香りのよいロウバイは、切り花として飾るだけでも辺りによい香りを漂わせ、アロマテラピー効果もあります。ちなみに、中国ではロウバイのつぼみは生薬としても利用されているのだそう。ただ、先述の通り、ロウバイの実は有毒なので、口にしないよう注意が必要です。 ロウバイの管理は簡単? 管理のポイントは? それでは、ロウバイの基本的な育て方についてチェックしていきましょう。ロウバイは基本的に丈夫で育てやすく、日本の気候に合った樹木なので、ガーデニング初心者の方の栽培にもおすすめです。地植えでも鉢植えでも育てることができますが、大きく成長するのでどちらかといえば地植えに向く樹木です。基本的に管理が簡単なロウバイですが、ある程度ポイントを押さえると、より美しくロウバイを育てることができます。ロウバイの基本的な管理方法と、水やりや施肥、剪定などについてポイントを解説します。 植え付け ロウバイの植え付けの適期は、真冬を除いた落葉期である11~12月、または2月中旬~3月頃。暖地では冬の間いつでも行うことができますが、寒さが厳しいと枝枯れする場合があるので、厳寒期は避けたほうが無難です。半日陰~日向の場所に植え、特に春~夏までは日によく当てるとよいでしょう。冬に開花するので、寒風が直接当たる場所を選ぶのがおすすめです。過湿に弱いので、水はけのよい土に植え付け、水はけが悪い場合は、株元がやや高くなるように盛り土をするなどして水はけをよくします。植え付けの際には、腐葉土や堆肥を混ぜ込むとよいでしょう。鉢植えの場合は、赤玉土(小粒)6:腐葉土4などの水はけのよい土に植え付けます。植え付け後はたっぷりと水を与え、乾燥しないように気をつけます。 ロウバイは移植を嫌い、地植えの場合は一度植えると植え替えは難しいので、日当たりや水はけなど、場所の条件をよく考えてから植える場所を決めましょう。ただ、鉢植えの場合は、2年に1度程度、株の成長に合わせて植え替えをするとよいでしょう。 日当たり ロウバイはある程度耐陰性があり、半日陰でも成長しますが、日当たりが悪いと花付きが悪くなりがちです。たくさんの花を楽しむためには、日当たりがよい場所に植えるとよいでしょう。盆栽や鉢植えなど、移動ができる場合は、時期に応じて日当たりの良い場所に移動するのもおすすめです。また、枝が混み合っていると株の内部まで日が入らないため、枝が混んできたら剪定して枝を整理してやることでも日当たりが改善されます。 水やり ロウバイは、地植えにした場合は、極端に雨が降らない時を除き、基本的に水やりは必要ありません。水はけが悪い場所だと、過湿により根腐れする場合がありますので注意しましょう。また、乾燥しすぎるのも苦手なので、株元付近に草花などを植えて、水分の蒸散を軽減させたり、バークチップなどで表土をカバーするのも一つの方法です。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水をやります。 肥料 ロウバイはさほど肥料を必要とせず、施肥を行わなくても花は咲きますが、新芽や花芽の増加、根の成長などを促すためには、成長期の4~5月頃と、寒肥として12月頃の年2回、緩効性化成肥料や有機質肥料を与えるとよいでしょう。即効性の高い液体肥料よりも、固体肥料のほうが、肥料分がゆっくりと全体に行き渡り、根を傷めにくいのでおすすめです。樹木は根の先端部分から養分などを吸収するため、肥料を与える際は、幹のすぐ近くよりも幹からやや離れた場所に肥料を埋めます。窒素系の肥料を多く与えた場合、葉ばかりが茂って花が咲きにくくなることがあるので注意しましょう。 病害虫対策 ロウバイは病害虫が少なく、初心者でも育てやすい樹木です。病害虫についてはあまり気にしなくてもよいでしょう。葉が黄色くなったり、黒い斑点が出たりすることもありますが、多くは病気ではなく、水はけが悪くて根腐れしていたり、土が硬くなってしまっていることが原因です。ロウバイの調子が悪いようであれば、水はけや日当たりなどを見直してみましょう。 開花期の頃になると、鳥が花やつぼみを食べてしまうことがありますので、鉢植えの場合は置き場所を変えたり、被害が大きい場合はつぼみの時期はネットをかけるなどの対策を。でも、ある程度は自宅でできるバードウォッチングと思って、おおらかに構えたほうが気楽にガーデニングを楽しめるかもしれません。 剪定 ロウバイはやや樹形が乱れやすい木ですが、木の形が決まっていれば、剪定は枝を少し整える程度でOKで、強い剪定を必要としません。また、若い木のうちは樹形が乱れやすいため積極的に剪定したほうがよいですが、成長するにしたがって樹形が整いやすくなるので、剪定の手間は減っていきます。 長く伸びた枝には花芽がつきにくくなるので、枝の更新のためにも定期的に剪定して枝を切ったほうがよいでしょう。 ロウバイはさほど剪定を必要としません。若い木のうちは樹形が乱れやすいので剪定したほうがよいですが、成長するにしたがって樹形が整いやすくなるので、剪定の手間は減ります。 剪定は花後か落葉後すぐに行い、枯れた枝や不要な枝を整理します。ロウバイは、勢いよく伸びた枝や、間延びした長い枝には花芽が付きにくく、短い枝に花芽を付ける性質があります。このような枝も短く切ると花芽がつくことがあるので、枝元から20cmほど残して切りましょう。内側に向かって伸びる枝は、樹形の乱れや株が混んで日当たりが悪くなる原因になるため、枝本から切り詰めます。花が咲いた枝は、5~6年ほどして古くなったものがあれば、枝の更新を図るために切りましょう。 また木の根元からひこばえが出ている場合は、株に余分な栄養を使わせないよう、多くても2~3本を残して元からかき取りましょう。特に接ぎ木で増やされた園芸品種の場合、台木の芽が出てしまうことも多いので、ひこばえが出たら元から切り取りましょう。 ロウバイの増やし方は? ロウバイの増やし方には、主に種まきと挿し木の2つの方法があります。一般に流通している園芸品種の多くは接ぎ木苗ですが、一般家庭では種まきで増やすのがおすすめです。挿し木でも増やすことができますが、発根する確率が低いので、難易度が高い方法です。 【種まきの方法】 種まきの適期は9月頃。夏から秋にかけてできる果実からタネを取り、採取後すぐに播く採り播きにします。採取したタネを、種まき用土などにタネの3倍ほどの深さに播きましょう。種まき後は乾かさないように管理し、春に発芽したら、本葉が数枚出たら鉢に植え替えて育てましょう。寒さに当てたほうがよく発芽するとされています。 ロウバイは発芽率が高く、タネを播いて育てることができますが、実生苗は花の性質などに変化が生まれることがあるため、親と同じ花が咲くとは限りません。もしかしたら、自分だけのオリジナルな花が咲くかもしれませんね。また、タネから育てた場合、一般に花が咲くまでに6~7年ほどかかるとされていますので、気長にじっくりチャレンジしてみましょう。 寒い時期の貴重な花! ロウバイを育てよう ロウバイは寒い時期に花を咲かせる貴重な樹木。香りがよく、切り花を活けて楽しむこともできます。園芸やガーデニングの初心者でも育てやすい樹木ですが、きれいな花を咲かせるには日当たりと水やりなどに注意することが大切。栽培のポイントを押さえて、よりきれいなロウバイを楽しみましょう! 参考: 「みんなの趣味の園芸」 https://www.shuminoengei.jp/ 「盆栽.com」 https://bonsai-bonsai.com/ 「ヤサシイエンゲイ」 http://www.yasashi.info/ 「花言葉-由来」 https://hananokotoba.com/
-
暮らし
![[冬至とは]2025年はいつ? 柚子湯にカボチャなど冬至の風習や雑学をご紹介](https://gardenstory.jp/wp-content/uploads/2019/12/0faca24395375a3e55ef9ddcc5c25f95.jpg)
[冬至とは]2025年はいつ? 柚子湯にカボチャなど冬至の風習や雑学をご紹介
冬至とはどんな日? みなさんは、冬至とはどのような日かご存じですか? まずは、冬至の意味や日程の決まり方をおさらいしてみましょう。 冬至の意味 冬至は、夏至や春分、秋分などと同じく、「二十四節気」の一つです。二十四節気とは、一年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれを6つに分けたもので、季節を表す言葉として使われています。その中で、北半球では一年を通じて一番夜が長い日が冬至に当たります。日照時間が一年でもっとも短く、この日を境に再び日が長くなることから、太陽の力がもっとも衰える日や太陽が生まれ変わる日として捉えられ、世界各地でさまざまな風習が伝わっています。 Designua/Shutterstock.com さて、このように、日照時間が季節によって異なる理由は、地軸の傾きにあります。地球は自転軸が傾いた状態で太陽の周りを公転しているため、季節によって太陽からの光を受けられる時間が異なり、夏や冬の変化が生まれます。北極側が太陽のほうを向く夏には、北半球で昼が長くなり、南極側が太陽のほうを向く冬は南半球で昼が長く、北半球で夜が長くなるのです。 ちなみに、新暦の6月頃に訪れる夏至は、一年を通じてもっとも昼が長い日。日本でも、冬至と夏至を比較すると、昼間の時間はなんと5時間ほども異なるのだそうです。 冬至の日程の決まり方 そんな冬至の日ですが、毎年同じ日というわけではなく、12月22日前後で年によって異なります。冬至の日程は、「定気法(実気法)」という計算式を利用して決められています。これは、天保暦から採用された二十四節気の定め方で、太陽の天球上の通り道である黄道を、15°ごとに24等分する方法です。時間で24等分する「平気法 (恒気法/常気法)」とは異なり、地球と太陽の位置関係から決定されるため、節気間の間隔は一定ではありません。 今年、2025年の冬至は12月22日にあたります。 冬至にまつわる風習は? sasaken/Shutterstock.com 先述の通り、冬至の日には、世界各地でさまざまな風習が行われています。まず、日本の主な風習をご紹介しましょう。冬至は一年で一番日が短いことから、もっとも死に近い日とされ、厄除けの行事が多く行われてきました。同時に、この日を境に運気が上昇に転じる縁起のよい日でもあります。 冬至にまつわる風習1【ん】がつく食べ物を食べる 冬至には、運気が上がる「ん」がつく食べ物を食べるという風習が、日本各地にあります。特に、名前に「ん」が2回含まれる食べ物は、運気が2倍になって縁起がよいとされています。「ん」が2回つく食材7種類、すなわち、なんきん(かぼちゃ)、にんじん、れんこん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うんどん(うどん)を指して「冬至の七種」と呼ぶこともあります。特にうどんは、出世に必要とされる運(うん)・鈍(どん)・根(こん)に通じることから、出世に通ずる食材としても広く親しまれています。 ところで、なぜ「ん」が縁起がよいとされているのでしょうか。「ん」の音は「運(うん)」に通じることから、語呂合わせで「ん」がつくものは「運」がつくとして定着しました。また、「ん」はいろは唄でも50音でも一番終わりの音にあたり、この日を境に陰から陽に状況が転じるとされる冬至に、いったん区切りをつけるという意味で「ん」がつく食材は縁起がいいとされるという説もあります。 冬至にまつわる風習2かぼちゃを食べる さて、前述の「ん」のつく縁起のよい食べ物の中でも、冬至に特によく食べられるのがかぼちゃ(なんきん)。冬至にかぼちゃを食べる風習は江戸時代からあるそうです。かぼちゃは夏野菜ですが、保存性にすぐれ長期保存がきき、江戸時代でも冬に食べられる野菜として重宝されてきました。冬至にかぼちゃを食べることで、昔から「中風(脳卒中)」「しもやけ」「風邪」などの病気を避けることができると考えられていたそうです。 かぼちゃ粥や煮物など、地域によって冬至に食べるかぼちゃのレシピは異なり、それぞれの味が愛されています。緑黄色野菜が少なくなる冬の時期に、ビタミンEやビタミンAが豊富に含まれるかぼちゃを食べることは、現代の栄養学から見ても風邪の予防に効果的なので、冬至の日にはぜひ積極的に口にしてほしい食材です。 冬至にまつわる風習3ゆず(柚子)湯につかる ゆず湯につかるカピバラたち。Kathy Matsunami/Shutterstock.com 冬至の日のお風呂といえば、ユズを浮かべたゆず湯ですね。この風習も江戸時代から始まったものです。江戸時代には現代のように頻繁にお風呂に入る習慣はありませんでしたが、特別な日である冬至に合わせ、香りの強いユズを浮かべ、厄除けのための禊(みそぎ)として入るようになったのが始まりとされています。また、「ゆず」と「冬至」を、「融通(ゆうずう)」と「湯治」にかけているという説もあります。 ユズの皮には、代謝を円滑にして疲労回復効果のあるクエン酸や、ビタミンCが豊富に含まれていて、ゆず湯には血行促進や冷え性改善の効果があるとされ、その効能は科学的にも証明されています。香りもよいので、冬至の日には、ゆっくりゆず湯につかってリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。 冬至にまつわる風習4冬至粥を食べる 冬至にまつわる風習として、もう一つ、冬至粥を食べる風習もご紹介しましょう。冬至粥とは、冬至の朝に食べる小豆粥のこと。この冬至粥にも厄除けの意味があり、小豆の赤が邪気払いに効果があるとされています。また、お粥の材料となる小豆は栄養価が高く、疲労回復、肩こりなどに効果があり、解毒作用もあることから、二日酔いにも効果があるとされています。この冬至粥についても地域によって作り方は異なり、かぼちゃや餅を入れる地方もあります。 冬至に関する雑学は? いろいろな風習がある冬至ですが、ここでは、冬至に関するちょっとした豆知識をご紹介しましょう。 冬至に関する雑学1一番日没が早いのは冬至ではない 冬至は一年で一番夜が長い日ですが、じつは日没の時間が一番早いわけでも、日の出が一番遅いわけでもありません。日本では、日の出がもっとも遅い日は冬至の後、日の入りがもっとも早い日は冬至の前にやってきます。これらは太陽の高さや動き方によって決まります。ちなみに、太陽が真上にくる「南中」時刻も、毎日正午というわけではないんですよ。 冬至に関する雑学2一番寒い時期は冬至付近ではない また、一番日照時間が少ない日であっても、冬至の頃がもっとも寒い、というわけではありません。冬至は12月22日前後にあたりますが、一年で一番寒いとされる時期は1~2月頃で、実際に1月26日から2月4日頃の間に最低気温を更新することが多いのです。これは、気温変化が太陽の動きよりも遅れる傾向にあるためと考えられます。例えば、一日の中でもっとも気温が高くなるのは、太陽が真上に来る正午ではなく、昼の2~3時頃が一般的。この一日の気温変化と同じように、一年の気温変化も日照時間がもっとも長い夏至の頃よりも、少し遅れた7~8月頃に一番気温が上がり、日照時間の短い冬至より少し後の1~2月頃にもっとも冷え込むことになるのです。地球全体の温度変化には膨大なエネルギーが必要となるため、太陽の動きをすぐに反映できず、結果として冬至を過ぎたあとの1~2月に冷え込みが厳しくなるのです。 冬至に関する雑学3冬至は年に一度の強力開運日である この日を境に、それまで短くなっていた日照時間が長くなるように転ずる冬至。そのため、冬至の日は運気が上昇に転じる縁起のよい日だと考えられてきました。冬至は別名「一陽来福」とも呼ばれ、風水的には強いパワーを持つ日だとされています。 海外の冬至の過ごし方は? Elena Veselova/Shutterstock.com 【アジア】 中国では冬至はとても大切にされていて、餃子や餡入り餅、小豆を煮たぜんざいのようなものを食べる風習があるのだそう。台湾や中国の南部では「湯圓」(たんゆえん)というお団子のような料理を食べるのが伝統。韓国では日本と同様に、悪い気を払う効果があるとされる小豆粥を食べる風習があります。 【ヨーロッパ】 現在では、冬至だけのイベントというよりも、クリスマスとまとめて祝われる傾向にあります。クリスマスの起源の一つは、かつて古代ローマ帝国で信仰されていた太陽神、ミトラ教の冬至にあるとされています。ミトラ教では、冬至で死んだ太陽の復活を祝うお祭りが12月25日に行われていました。冬至に死と復活を繰り返す太陽の誕生日とキリスト教が結びついて、現在のイエス・キリストの生誕を祝うクリスマスになったのだそうです。また、北欧諸国でも「ユール」という冬至祭が行われ、ユールで薪を燃やして悪霊を払う行事が行われていた名残が、現在でもおなじみのクリスマスケーキ、ブッシュ・ド・ノエル(薪の形のケーキ)となって残っています。 冬至に欠かせない果樹・ユズを育ててみよう maroke/Shutterstock.com ゆず湯につかる冬至の日には、ユズは欠かせない存在。また、ゆず湯というと、甘ずっぱいホットドリンクのゆず茶を指すこともあります。どちらも体を芯から温めてくれる、寒い冬に嬉しいものですね。 ユズをはじめとする柑橘類は、じつは栽培しやすく、ガーデンで育てるのにおすすめの果樹でもあります。鉢植えでも栽培でき、地植えの庭がないガーデナーでも栽培を楽しむことができます。一株のユズを育てておけば、収穫したばかりのユズをゆず湯にたっぷり使ったり、料理の仕上げにユズの香りをプラスしたり、なんていうちょっとした贅沢ができてしまいます。ユズは実生の場合、実がなるまでに長い時間がかかるので、すぐに実を楽しみたい方は、苗から育てるのがおすすめですよ。 柑橘類の基本的な育て方については、こちらの記事をご参照ください。 ●初めてでも庭で育てられる! かんきつ類の育て方とおすすめの種類をご紹介 昔からの風習を大切に! 冬至に向けて準備を始めよう 一年で一番昼が短くなる日、冬至。この日を境に日照時間が再び長くなっていくことから、太陽が力を取り戻す重要な日とされています。昔から伝わってきた冬至の風習には、今みても健康の維持などに効果のあるものが残っています。ぜひ今一度古くからの風習を見直し、少し特別な冬至の一日を過ごしてみませんか?
-
樹木

【驚異の花数】1株で1,000輪以上?! たくさん咲いてローメンテナンスな2022年「殿堂入りのバラ」をチェック!
バラを育てるときに知っておきたい3つのこと 左上‘クイーン・エリザベス’、右‘サリー・ホームズ’、左下‘ピエール・ドゥ・ロンサール’。beibaoke、Parkova、Lyona/Shutterstock.com バラは世界中で新品種が発表され、登録されているだけでも4万を超える品種があります。その膨大な数のバラの中から、自分の庭に迎える最適な花を選ぶには、どうしたらいいのでしょう。もちろん、花の色や見た目など、個人の好みが最も大きなセレクトポイントですが、そのほかに、育てるときに必ず押さえておきたいことがあります。重要なポイントは、以下の3つ。 ① バラの樹形② 開花周期③ 耐病害虫性・耐寒耐暑性 ① バラの樹形の中には「つる性(クライミング)」「木立ち性(ブッシュ)」、この2つの間の性質を持った「半つる性(シュラブ)」があります。つるバラの中には7〜8mにまでシュート(枝)が伸びるものもあり、これらは基本的にアーチや壁など構造物に誘引して仕立てるのに適しています。ですから、どこに植えるかで選ぶ樹形が変わってきます。 ② バラはいつ咲くかご存じですか? バラは咲く時期によって、主に3つに分類されます。バラが見頃を迎えるのは、主に5〜6月の春と9〜10月の秋。このうち春にしか咲かないものを「一季咲き性」、春から秋まで繰り返し咲くものを「四季咲き性」、四季咲き性ほどではないものの春以外の季節にも咲くものを「返り咲き性」と呼びます。 ③ バラには「黒点病」と「うどんこ病」という病気があり、品種によってかかりやすいものとかかりにくいものがあります。かかりやすいものは、消毒などで防除する必要があります(近年は品種改良によって、これらの病気にほとんどかからないバラも多く生み出されています)。耐寒耐暑性も同様に、品種によって異なります。 殿堂入りの‘神バラ’から選ぶのが早い! 2019年以前に「殿堂入り」を果たしたバラ。左上から時計回りに、‘パパ・メイアン’ ‘アイスバーグ’ ‘ダブル・デライト’ ‘ニュー・ドーン’。Photo/Besklubova、zzz555zzz、natayurchuk、EQRoy/Shutterstock.com せっかくバラを育てるなら、長く花が楽しめて、丈夫なバラが欲しいもの。そんな条件に叶うバラを世界基準で選出しているのが、40カ国が参加するバラの国際会議です。ここで選出される「殿堂入りのバラ」は、いわばバラのワールドカップ決定戦の勝者のようなもの。「世界中のどの環境でも育てやすい」「国や性別を超えて誰が見ても美しいと感じる」「たくさんの国で長く愛されている」というのがその選出基準です。 選出の舞台は3年に1度。「殿堂入りのバラ」は、すべての魅力を兼ね備えた‘神バラ’と言っても過言ではありません。バラ選びに迷っているなら、神バラに頼るのが確実でしょう。 初めて殿堂入りしたバラ‘ピース’。Alex Kinval/Shutterstock.com 2022年の「殿堂入り」は‘フラワーカーペット® ローズ ピンク’ 2022年、殿堂入りを果たした‘フラワーカーペット® ローズ ピンク’。 2022年10月、第19回世界バラ会議アデレード大会(オーストラリア)が開催され、「殿堂入りのバラ」にNoack Rosen(ノアックローゼン)社のフラワーカーペット® ローズ ピンクが選出されました。1976年にピースが選出されて以降、殿堂入りしたバラは、‘フラワーカーペット® ローズ ピンク’で18品種になります。 驚異の花数&ローメンテな‘フラワーカーペット® ローズ ピンク’ ‘フラワーカーペット® ローズ ピンク’でロマンチックに彩られたフェンス。家を愛らしく演出するのに最適。 【品種の特性】 1房に10輪、1株で1,000輪以上(成熟株で環境による)病気に強く手間がかからない(うどんこ病・黒点(星)病に強く定期的な薬剤散布をほとんど必要としない)四季咲き性で春から秋まで次々と花が咲く中小輪のディープピンクの半八重咲きの花が房になってたわわに咲くアーチ形の樹形で樹高60~80cm・樹幅約1mなのでコンパクトに育てられるグラウンドカバーとして用いることができる乾きに強い 同シリーズの‘ピンクスプラッシュ’。斑入りの個性的な花が庭で目を引く。 ‘フラワーカーペット® ローズ ピンク’は、ドイツのWerner Noack(ウェルナー ノアック)氏によりグラウンドカバーローズとして1988年に作出された品種で、以降花色のバリエーションが増えた同シリーズの先駆けです。ノアック氏は、以前から耐病性が高く薬剤散布が不要で、剪定などの手入れが最小限で済むローメンテナンスの優れたバラの作出に力を入れており、‘フラワーカーペット® ローズ ピンク’は、1990年には世界一厳しいことで知られるドイツのバラの評価試験「ADR」で史上最高得点を叩き出しました。 低く這うように広がる性質を生かして庭に咲かせよう 同シリーズの‘スカーレット’。 ‘フラワーカーペット® ローズ’シリーズは、圧倒的な花数を誇り、春から秋まで次々に咲き続け、植栽して2〜3年経つと1株で1,000輪以上の花を咲かせる場合もあります。樹高60~80cmとバラの中では比較的樹高が低く、カーペット状に這うように広がるので、花壇の前方へ配置して宿根草などと組み合わせたり、写真のようにバードフィーダーなどのガーデンアイテムと合わせても印象的なコーナーを作ることができます。 同シリーズの‘アップルブロッサム’。淡いピンクの花が愛らしい雰囲気。 鉢植えにすれば、溢れるようにこぼれ咲く豪華な姿が楽しめます。四季咲きで長く楽しめるので、いつも華やかにしておきたい玄関や庭の入り口、デッキなどにも向いています。今回、殿堂入りを果たしたピンク以外のフラワーカーペット® ローズシリーズも、合計で30を超える国際的な賞を受賞するなど、ワールドワイドな実績があり、初めてバラを育てる人にも頼もしい存在になってくれるでしょう。 同シリーズの‘ゴールド’。
-
おすすめ植物(その他)

本物の花の香りで癒やされよう! 香りのいい花が咲く植物20選
【芳香花1】ジンチョウゲ High Mountain/Shutterstock.com ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属の常緑低木です。原産地は中国中部〜ヒマラヤで、暑さにも寒さにも耐える性質です。花木に分類され、開花期は2月下旬〜4月上旬。早春に咲き始めて甘い香りを放つので、ジンチョウゲの香りで春の訪れを知る方も多いのではないでしょうか。花色は白で、外弁はピンク色。樹高は1mくらいと低く、剪定が容易で育てやすい樹木です。 植え付けの適期は4月か10月頃。西日の当たらない半日陰の環境で、水はけ・水もちのよい土壌に植え付けます。移植を嫌うので、根鉢を傷めないように作業しましょう。一度根づけば、放任してもよく育ちます。 【芳香花2】クチナシ RATCHANAT BUA-NGERN/Shutterstock.com アカネ科クチナシ属の常緑低木です。原産地は日本の東海地方以西で、やや寒さに弱い性質。花木に分類されますが、樹高は1〜2m程度なので、持て余すことなく管理がしやすいのも長所です。クチナシの開花期は6〜7月。一重咲き、八重咲きがあり、濃厚な甘い香りを漂わせます。常緑樹で、冬も葉を落とさず、みずみずしい緑を保ってくれます。 植え付けの適期は3〜4月。日当たり・風通しのよい場所を選び、直径・深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込み、苗を穴に入れ、土を埋め戻して植え付けます。毎年、生育が始まる前の1月下旬〜3月と、開花後の7月頃の2回を目安に、緩効性肥料を与えましょう。また、開花直後に、伸びすぎている枝や込み合っている部分の枝を剪定します。 【芳香花3】キンモクセイ Picmin/Shutterstock.com モクセイ科モクセイ属の常緑樹です。9月下旬〜10月上旬にオレンジ色の小さな花を多数咲かせます。大変香りがよいことで知られ、日本人にとっては秋の訪れを感じさせる植物の代表といってよいでしょう。樹高は5〜6mにも達しますが、毎年の剪定によって2〜3mまでに抑えることができます。常緑樹のため、冬でもみずみずしい葉を保つのも長所。原産地は中国で、寒さにやや弱い性質です。半日陰の環境にも耐えますが、日向のほうが花つきがよくなります。乾燥すると花つきが悪くなるので、真夏は水切れしないようにしましょう。 【芳香花4】ロウバイ High Mountain/Shutterstock.com ロウバイ科ロウバイ属の落葉性花木です。12月中旬〜2月に黄色い花を咲かせ、フルーティーな甘い香りを漂わせます。原産地は中国で、暑さにも寒さにも耐える性質。江戸時代初期に日本に伝わり、茶花などに利用されてきました。自然樹高は4mほどになりますが、剪定によって庭のスペースに合う樹高にコントロールすることができます。 植え付けの適期は2月中旬〜3月。日向〜半日陰を選び、水はけのよい場所に腐葉土や堆肥をすき込んで定植。一度根づけば、放任してもよく育ちます。剪定の適期は3月頃。自然に樹形が整うので、あまり強く切り戻さずに、込み合っている部分の枝を切り取る程度にするとよいでしょう。 【芳香花5】イランイラン Krungchingpixs/Shutterstock.com バンレイシ科イランイランノキ属の常緑樹です。自生地では一年中開花しますが、日本での開花期は6〜9月。花径は5cmほどで、ややカールする長い花弁がユニークです。咲き始めはグリーンで、咲き進むと黄色やオレンジ色へと変色していきます。香水の原料になるほどの芳香をもっていますが、開花初期は香らず、開花が進むと強く香るようになります。 主に熱帯地域に自生する植物で、暑さには強いのですが、寒さに大変弱く、冬でも15℃以上は必要。鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。 【芳香花6】スイカズラ Somsit/Shutterstock.com スイカズラ科スイカズラ属の半落葉性つる植物。日本原産で、「ジャパニーズ・ハニーサックル」とも呼ばれます。昔から日本に自生してきたために、放任してもよく育ちます。つるを旺盛に伸ばして4〜5mにも範囲を広げて生育するので、スペースを確保できるか、持て余すことがないか、前もって吟味しておきましょう。開花期は4〜6月で、咲き始めは花色が白から黄色へと変化していきます。爽やかな甘い香りが特徴です。 苗の植え付け適期は3〜4月。日当たり・風通しのよい場所を好みます。適度に水はけ・水もちのよい、腐植質に富んだ土壌に植え付けましょう。暑さ寒さに強いほうですが、冬は常に冷たい風が吹きつけるような場所は避けたほうが無難です。 【芳香花7】ニオイバンマツリ tamu1500/Shutterstock.com ナス科バンマツリ属(ブルンフェルシア属)の常緑性低木です。開花期は4〜7月で、花径3〜4cmの5弁花が多数咲き、満開時には木を覆い尽くすほどになって見応えがあります。咲き始めは紫色ですが、だんだん退色し、やがて白へ変化します。そのため1本の木で紫から白までの花色を楽しめ、大変華やかです。花からは芳純な甘い香りが漂い、夜には香りが強まります。 原産地はブラジル南部やアルゼンチンで、約40種が分布。熱帯性の花木のため、暑さに強く、寒さには弱い性質。冬でも5℃以上は必要なので、鉢栽培を基本とし、季節に応じて適地へ移動しながら管理するとよいでしょう。開花期は水を欲しがるので、水切れには注意。生育旺盛で樹形が乱れやすいので、開花後すぐを目安に、適宜切り戻して管理します。 【芳香花8】バイカウツギ(ベルエトワール) Peter Turner Photography/Shutterstock.com アジサイ科バイカウツギ属の落葉性低木です。原産地は日本で、本州、九州、四国に分布。昔から自生してきた植物なので、一度根づけば手をかけなくともすくすくと育ちます。樹高は2mほどで、あまり大きくなりすぎないのも長所の一つ。開花期は6〜7月で、花径3〜4cmの白い花が多数咲き、満開時は見事。基本種も香りがありますが、特に香りが強いのは‘ベルエトワール’という品種です。 植え付けの適期は2〜3月。西日が当たる場所は避け、日当たり・風通しのよい場所に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を施して植え付けます。剪定は開花後すぐに行いましょう。 【芳香花9】ハゴロモジャスミン Patrick Civello/Shutterstock.com モクセイ科ソケイ属の半常緑性つる植物です。原産地は中国雲南省で、暑さには強いものの寒さにはやや弱い性質。つるを旺盛に伸ばして生育し、その範囲は2m以上にもなるので、スペースを確保できるか、持て余すことがないか、前もって吟味しておきましょう。開花期は3〜4月で、茎葉を覆い尽くすほどたくさんの白い花が咲きます。強く甘い香りを放つことでも知られ、その姿が見えなくても「どこかでハゴロモジャスミンが咲いている」と分かるほどの存在感を放ちます。 植え付けの適期は3月下旬〜4月上旬、または10月頃。冬の冷たい風が吹きつけない、日当たりのよい場所を選んで植え付けます。剪定は花後すぐに行い、込み合っている部分を間引いていきましょう。 【芳香花10】バラ Ann in the uk/Shutterstock.com バラ科バラ属の落葉性の低木・つる植物です。バラは花の女王とも評されるほど、世界中の人々に愛され、古くから品種改良されてきました。現在、その品種数は3万を超えるといわれます。芳香をもつことでも知られ、品種によって甘いフルーツのような香り、官能的なミルラの香りなど多様。好きな香りの品種を選ぶのもいいですね。バラの開花は5月頃が最盛期ですが、「四季咲き」や「繰り返し咲き」に分類される品種は、手入れ次第で秋にも開花します。 バラの大苗は11〜2月、新苗は5〜6月によく出回るので、お気に入りの品種を探して植え付けるとよいでしょう。日当たり・風通しのよい場所を選び、腐葉土や堆肥をすき込んだ肥沃な土壌に植え付けます。剪定の適期は、落葉後の1〜2月です。 【芳香花11】ライラック photoPOU/Shutterstock.com モクセイ科ハシドイ属の落葉性高木です。原産地はヨーロッパ南東部で、暑さにはやや弱く、寒さに強い性質。自然樹高は1.5〜6mになりますが、あまり大きくなりすぎると持て余すので、剪定によって2〜3mに抑えるとよいでしょう。開花期は4〜5月で、花色は白、赤、紫、青紫など。枝先に花穂を上げて小さな花をびっしりと咲かせ、優しい甘い香りを漂わせます。 植え付けの適期は11〜3月。暑さは苦手なので、西日が強く当たらない、日当たりのよい場所を選んでください。腐葉土や堆肥、緩効性肥料を施して植え付けます。剪定の適期も落葉期の11〜3月。はじめはあまり強く切り戻さずに、込み合っている部分を間引いて風通しをよくする程度にして樹形を整えます。 【芳香花12】スイセン Radovan1/Shutterstock.com ヒガンバナ科スイセン属の秋植え球根植物です。原産地はイベリア半島を中心に地中海沿岸で、寒さに強い性質。花色は黄、白、オレンジ、複色などで、甘い香りを放つのが特徴。花姿は一重咲き、八重咲き、ラッパ咲き、カップ咲き、バタフライ咲きなど多様です。昔から人気の高い花で、品種改良が盛ん。毎年新品種が発表されており、選ぶ楽しみがあります。草丈は10〜50cmほどで、種類によって幅があります。 10〜11月に球根を植え付けて栽培をスタートします。日当たり・風通しがよく、水はけのよい土壌が適地です。開花期は次から次に花が咲くので、終わった花はまめに花首で切り取りましょう。6月頃に地上部が枯れますが、枯死したわけではなく休眠しているため、生育期に入ると、また新芽を出します。植えたままにしてかまいませんが、大株に育ったら掘り上げて分球し、風通しのよい半日陰で保管を。秋に植え直しましょう。 【芳香花13】スイートピー perlphoto/Shutterstock.com マメ科レンリソウ属、つる性の一年草です。原産地はイタリア・シチリア島で、寒さにやや弱い傾向があります。開花期は4月下旬〜5月で、花色は赤、ピンク、紫、白、複色など。花が咲くと甘い香りが漂います。旺盛に生育し、つるは1.5m以上になるので、フェンスなどに這わせて管理するとよいでしょう。 スイートピーは連作を嫌うので、前年にマメ科の植物を植え付けていない場所を選びましょう。10〜11月に日当たり・風通しのよい場所に腐葉土や堆肥をすき込んで種を播き、間引きながら育てます。苗を購入してスタートする場合は、根鉢を崩さずに植え付けることがポイントです。3月頃から開花が旺盛になるので、10日に1度を目安に液肥を与えると、花数が多くなります。終わった花がらは早めに摘み取り、株まわりを清潔にしておきましょう。開花後は枯死するので、抜き取って処分します。 【芳香花14】ストック Yui Yuize/Shutterstock.com アブラナ科アラセイトウ属の一年草です。原産地は南ヨーロッパで、寒さに強く暑さに弱い性質。本来は多年草ですが、暑い日本の夏に耐えられずに枯死してしまうので、一年草として扱われています。秋に種を播くか、または春に苗を購入して植え付けます。3〜5月に開花、その後は枯れてしまう短いライフサイクルです。花色は赤、紫、ピンク、白など。一重咲きと八重咲きがあり、ほのかな甘い香りを持っています。草丈は20〜80cm。花茎を立ち上げて花穂を咲かせるので、草丈が高くなる品種は支柱を設置して倒伏しないようにしておきましょう。 【芳香花15】チューベローズ Sandeep Gore/Shutterstock.com リュウゼツラン亜科ゲッカコウ属の球根植物です。開花期は7〜9月で、花色は白。花茎を長く立ち上げ、6弁花を多数咲かせて穂状になります。甘いフローラル系の香りが、夜になるとより濃く香るのが特徴。香水の原料にもなっています。 原産地はメキシコで、暑さに強く寒さに弱い性質。十分気温が上がった春に植え付け、初夏から初秋に向けて開花。地上部が枯れた頃に球根を掘り上げて、バーミキュライトを入れた箱に埋め、10℃以上の場所で管理。越年後、また春が来たら植え付ける……というライフサイクルで、毎年楽しめます。草丈は60〜100cmになり、花茎を長く伸ばすので、支柱を立てて倒伏を防ぐとよいでしょう。やや湿り気のある土壌を好むので、特に真夏は水切れしないように管理するのがポイントです。 【芳香花16】ヒヤシンス baitong333/Shutterstock.com ヒヤシンスはキジカクシ科ヒヤシンス属の球根植物です。原産地はギリシャ、シリア、小アジアで、寒さに強い性質。開花期は3〜4月で、花色は赤、ピンク、白、黄、青、紫。甘い香りも魅力です。草丈は20cmほど。 球根の植え付け適期は10〜11月で、球根2個分の深さに植え付けます。複数植える場合は、球根2個分の間隔を取りましょう。寒さにあわせることが大切なので、必ず戸外で管理しましょう。春の開花が終わったら花首で切り取り、お礼肥をばらまいて球根を太らせます。6月頃に地上部が枯れたら球根を掘り上げて、風通しのよい場所に吊しておきましょう。秋に再び植え直すと、翌春にまた開花します。ヒヤシンスは水栽培でも開花するので、インテリアで楽しんでもよいでしょう。 【芳香花17】フリージア monstrose/Shutterstock.com フリージアはアヤメ科フリージア属の球根植物です。草丈は20〜50cmほど。原産地は南アフリカで、寒さにやや弱い性質。開花期は3月中旬〜5月中旬。花茎を長く伸ばした先に、ラッパ状の花をいくつも連ねます。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄色、紫、複色などで、ほのかな甘い香りが魅力です。 フリージアの栽培は、球根の植え付けからスタートします。植え付け適期は9月下旬〜11月上旬。日当たり・風通しのよい場所を選び、水はけ・水もちのよい土づくりをして、5〜10cm間隔で植え付けます。終わった花がらはまめに摘み取り、株まわりを清潔に保ちましょう。夏前に地上部を枯らして休眠し、生育期になると再び新芽を伸ばします。 【芳香花18】ヘリオトロープ Anely Ruzhe/Shutterstock.com ムラサキ科キダチルリソウ属のハーブです。熱帯または温帯の地域に約250種が確認されており、種類によって一年草、多年草、低木があります。寒さには弱い性質なので、冬は鉢植えにして、霜の降りない場所に移動して越年させるとよいでしょう。草丈は種類によって10〜100cmと幅があるので、ラベルなどで確認してスペースに合うものを選んでください。開花期は4月下旬〜10月上旬。花色は紫、白で、バニラのような甘い香りです。 植え付けの適期は4〜6月か10月頃です。酸性土壌を嫌うので、庭植えにする際は、植え付け前に土壌に苦土石灰を施しておきましょう。開花期が長く、花がらが出やすいので、まめに取り除いて株まわりをきれいにしておきます。 【芳香花19】カモミール Shan 16899/Shutterstock.com キク科シカギク属のハーブです。一年草のジャーマン種と、多年草のローマン種があります。草丈は30〜90cm。開花期はジャーマン種が3〜5月、ローマン種が6〜7月で、黄色い花心の白い花が咲きます。リンゴのような甘い香りを漂わせ、花を摘んでハーブティーに利用することも可能です。 植え付けの適期は3月か10月頃。高温多湿を苦手とするので、日当たり・風通しがよく水はけのよい土壌に植え付けます。酸性土壌を嫌うので、土づくりの際には苦土石灰を散布しておきましょう。草姿が乱れてきたら、収穫も兼ねて深めに切り戻します。 【芳香花20】ラベンダー Tatsiana Khamitskaya/Shutterstock.com ラベンダーは、シソ科ラベンダー属の常緑性低木で、原産地は地中海沿岸です。耐寒性、耐暑性は品種によって異なるので、環境に適した品種を選ぶとよいでしょう。開花期は4〜7月で、花色は紫、ピンク、白。人気の高いハーブの一つで、香りには癒やし効果があります。草丈は20〜120cm。 植え付けの適期は、10月か3月下旬です。日当たり・風通しのよい場所に元肥として緩効性化成肥料を施し、苗を植え付けます。多湿を嫌うので、乾燥気味に管理するとよいでしょう。開花が終わったら、草丈の半分くらいまで切り戻します。 庭や鉢に香りのいい花や木を植えて育ててみよう Mariia Boiko/Shutterstock.com 芳純な花の香りはリラックスを誘い、心が満たされるような癒やし効果をもたらします。この記事では、官能的な香り、フルーティーな香り、爽やかな香りなど、さまざまな香りを持つ植物をピックアップしてご紹介しました。お気に入りの草花や樹木を見つけて、フレグランスガーデンをつくってみてはいかがでしょうか。
-
宿根草・多年草

初心者でも扱いやすい「アジュガ」! 育て方や注意点を徹底解説
「アジュガ」ってどんな花? 庭や公園などの地際付近でよく見かける丈の低い草花。唇形の花も見覚えがあるような……? アジュガは、日本の野山に自生する種類もあるシソ科の草本植物。ここではアジュガの仲間について見てみましょう。 アジュガの特徴 アジュガ(Ajuga)は、シソ科の常緑性宿根草。日本にも、ジュウニヒトエ(A.nipponensis)やキランソウ(A.decumbens)など10種余りが自生していますが、園芸植物として普及しているのは、ヨーロッパからアジアの温帯に分布するセイヨウキランソウ(A.reptans)です。「レプタンス=匍匐する」という名前の通り、ランナーを伸ばして旺盛に広がるので、グラウンドカバーに最適。丈夫で増えやすく、日向でも半日蔭でもよく育つので、ガーデニングビギナーにも育てやすい植物です。 草丈は10〜30cm、春には長さ15cm程度の花茎がいっせいに立ち上がり、青紫やピンク、白の可憐な花を穂状につけます。そしてなんといってもその魅力は、変化に富んだ葉色の美しさにあります。ライムグリーンやブロンズ色のほか、白やピンクの斑入りなど、じつにバラエティー豊か。花壇や寄せ植えにアクセントとして取り入れれば、花物にも負けない存在感を放つことでしょう。 アジュガの種類 ‘バーガンディグロー’ 白とピンクの斑が入る美しいトリカラーのアジュガ。寒さにあたるとピンクが冴え、高温時には白が強くなり銀色を帯びます。 ‘チョコレートチップ’ 濃緑と紫のコントラストが美しい、ポピュラーな品種。葉を密に茂らせる小型種なのでグラウンドカバーや花壇の縁取りなどに使われます。 ‘キャトリンズジャイアント’ 大型のアジュガで、葉はほかの品種の倍ほど、 花茎の丈も30~40cmほどと高く伸びます。花も大きいので花期の見応えは十分。ブロンズ色を帯びた光沢感のある葉で、カラーリーフとしても通年楽しめます。 ‘ディクシーチップ’ 細めの葉を密につける小型のアジュガ。クリーム色、ピンク、赤紫と、複雑な斑が入ります。温度や日照で色が変化するので、季節ごとに趣が異なるのも魅力。 ‘ピンクシェル’ 優しい色合いのピンクの花は、日陰でいっそう目を引く存在に。花径も長く伸びるので、寄せ植えのアクセントにもなります。 アジュガの楽しみ方って? アジュガの開花期は4~6月中旬。冬にはロゼット状だった株に、春先になると花芽が現れます。長さ10~15cmほどに伸びた花茎の先に、1~2cm前後の唇形花を幾重にも重なるようにつける姿から、日本の自生種(A.nipponensis)に付けられた和名は「十二単(ジュウニヒトエ)」。鮮やかな青紫や白、ピンクといった美しい花色は、樹木の根元や林床といった日陰の場所でひと際目立つ存在です。 乾燥にやや弱いアジュガは、木漏れ日などの「柔らかな日差し」を好みます。むしろ夏場の直射日光や西日など、強い日差しに当たり続けると葉焼けを起こし、カラーリーフとしての観賞価値を損なってしまいます。1日1時間程度の短い時間でも日照が確保できれば元気に育つので、植えるものが限られる日陰のバイプレーヤーとしても頼れる存在。生育が旺盛で、一度根付けば手間をかけずに増えてくれるので、グラウンドカバーに限らず、敷石の間や花壇の縁取りなど、活用の幅も広がります。 アジュガの基本的な育て方をご紹介! アジュガを美しく育てるポイントは、適度な湿り気と強すぎない日差しの確保です。ここでは、植え付けや繁殖、管理方法など、アジュガを上手に栽培するコツをまとめました。 アジュガの植え方 アジュガを入手するには、市販の苗を購入するのが一般的です。植え付けの適期は3~6月上旬と9月中旬~11月上旬。春や秋に苗が出回りますが、寒さが残る早春の苗はロゼット状で縮こまった株が多く、本来の葉色が分かりにくいかもしれません。 アジュガは日当たりがよくても日陰でもよく育ちますが、一日中日が当たり乾燥しやすい場所よりは、日陰でもやや湿気の多い場所を好みます。とはいえ、暑い時期の過湿は根腐れを起こす原因になるので、水はけが悪い場合は、赤玉土や腐葉土、ピートモスなどをすき込んでおくとよいでしょう。このときに、緩効性肥料を少量混ぜておくと、その後に追肥をする必要はありません。むしろ多肥になると立ち枯れ病が発生しやすくなります。 伸ばしたランナーの先に次々と子株を出して広がるので、株間は20cm程度とるように。一方、鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を使うか、赤玉土の小粒7に対して腐葉土やピートモスを3程度混ぜ、緩効性化成肥料を加えるとよいでしょう。 植え替えの目安と手順 地植えの場合は、基本的に植え替えの必要はありませんが、鉢植えや寄せ植えなどで葉が混み合ってくると、蒸れて枯れてくることがあります。姿が乱れてきたり、花付きが悪くなってきたと感じたら、植え替えのタイミングです。 植え替えの適期は、植え付けと同じ、春と秋。傷んだ枝を間引いて風通しをよくし、一回り大きめの鉢に植えるか、株が一回り小さくなる程度に根と茎の先端を少し切り詰めて同じ鉢に植え直します。寄せ植えにしていた株も姿が乱れてきたら一度抜き取り、同様の手順で株を整えてから植え替えます。 アジュガの剪定 咲き終わった花茎は、付け根から切り取ります。さらに、開花期が終わってから再度刈り込んでおくと、蒸れやすい夏の備えに。また、秋以降の新芽の伸びも促します。 一方、地植えの場合は、その旺盛な繁殖力を抑えるために剪定が必要となります。ランナーを伸ばして広がるため、他の植物の生育を阻害してしまうこともあるからです。広がりすぎて困る場合は、ランナーを小まめに切って、繁殖域をコントロールしましょう。 アジュガの増やし方 種子でも増えますが、植え付けられる大きさまで育てるには時間も手間もかかるので、一般的には株分けや挿し木で繁殖させます。 種子で増やす アジュガの種子は市販されていないので、種子で増やすには、花後の採取から始めます。種まきの時期は春か秋。薄く土をかぶせ、発芽するまでは乾燥させないように注意しましょう。 株分けで増やす 植え付けて数年経つと、株が混み合い、葉が黄色くなってきます。そのような株は根詰まりを起こしている可能性が大。一度鉢から抜いて、株分けを行いましょう。大株の根をほぐしながら、手で丁寧に分けていきます。2、3芽をひとまとめに分けたら、根のボリュームより一回り程度大きなポットに植え付けます。 また、ランナーについた子株もそのまま苗にできます。すでに発根している子株は、根をなるべく傷めないように掘り上げて、鉢に移植するだけです。まだ発根していない子株も、ビニールポットなどに土を入れて、その上に子株を乗せておくと発根してきます。数週間ほどして新しい葉が出てきたら、根が定着した合図。ランナーを切って親株から独立させます。 株分けに比べて時間がかかりますが、葉挿しでの繁殖もできます。新芽ではなく、すでに成長した葉を選び、生え際から一枚一枚カットして、栄養分を含まない挿し木用の培養土に挿すだけ。数週間ほどで発根が始まりますが、定植できるサイズになるまでには半年ほどかかります。 株分けでも、葉挿しでも、根がしっかりと生えそろうまでは、土が乾かないように注意しましょう。 アジュガを育てるときの注意点 育てやすいカラーリーフとしても人気のアジュガですが、葉色を美しく出すには、強い日差しは好ましくありません。とくに初夏、いきなり日差しが強くなるとダメージを受けやすいので、5月中旬以降は、徐々に茎を間引いて風通しのよい株に整えておきましょう。 一方、耐寒性は強く、北海道中南部以南であれば地植えが可能。ただし霜が降りると枯れてしまうことがあるので、寒冷地などでは敷き藁などの対策が必要になります。 斑入りの品種も多いアジュガですが、ときに、斑が入らない緑の葉が出現することも。そのような枝は成長が旺盛なので、そのままにしていると全体に広がり、斑入りの株に戻らなくなってしまうこともあります。伸びる前に付け根から切り取り、斑入りの枝のみ保持するようにしましょう。 春には可憐な花を咲かせ、一年を通して美しい葉をつけるアジュガ。丈夫で増やしやすいので、苗を増やしておけば、グラウンドカバーや寄せ植えにと、用途もさまざま。品種も豊富なので、いろいろ集めてみるのも楽しそうです。 Photo/1)EQRoy 2)Ihor Hvozdetskyi 3)High Mountain 4)Varts 5)Anna Gratys 6)Anna Gratys 7)Anna Gratys 9)karinrin 10)Alexey Lobanov 12)COULANGES 13)Anastacia Petrova 14)Ken Schulze 15)Nataliia Melnychuk / Shutterstock.com




















