ドラセナはどう育てる? 最適な栽培環境や育て方のコツ

New Africa/Shutterstock.com
ドラセナは、人気の高い観葉植物。葉色や樹形などのバリエーションが豊富で育てやすく、プレゼントとしてもおすすめです。この記事では、そんなドラセナの具体的な育て方や人気の品種について詳しくご紹介します。
目次
ドラセナの主な特徴

まずはドラセナとはどんな植物なのか、主な特徴について解説します。
ドラセナの基本情報

ドラセナはリュウゼツラン(キジカクシ)科ドラセナ属に分類される、常緑性の中低木です。熱帯アフリカが原産で、寒さには弱いですが、暑さには強い植物です。
品種によってさまざまなサイズがあり、卓上サイズから20mほどになるものまであります。幹が柔らかく樹形をアレンジしやすいので、個性的な樹姿のドラセナも多いです。
花や葉の特徴

ドラセナの花色は、白や薄ピンク、薄オレンジなどがあります。しかし、開花時期は不定期でめったに見られないため、実際に目にできる機会は貴重です。花姿は、細長い穂状の花茎を四方に伸ばすものや、丸いポンポンのような花を花茎にいくつもつけるものなど、品種によってさまざまです。
常緑性の植物なので、一年中みずみずしいグリーンを楽しめるのも特徴です。
花言葉

ドラセナの花言葉は品種によって異なり、ドラセナ全般に共通する花言葉は「幸福」です。そのほか「隠しきれない幸せ」や「永遠の愛」など、前向きな言葉が多く揃っています。
名前の由来

ドラセナという名前はラテン語で雌の竜という意味。ドラセナには真っ赤な樹液を出す品種があり、昔これを固めたものを竜血という特産品として取引していました。竜血が採れる樹ということから竜血樹という名前が付けられました。
ドラセナの育て方の基本

ここからはドラセナの基本的な育て方について解説します。
栽培環境・用土

ドラセナは耐陰性もありますが、ある程度光に当てたほうがよく育ちます。日の当たらない場所に置く場合は、1週間のうち数時間程度は日光浴をさせるようにしましょう。ただし直射日光は当てないように注意します。
耐寒性は低いので、地植えでの栽培は難しいです。鉢植えにして、気温が極端に下がらない場所に移動するなど、季節ごとに場所を変えるほうが管理しやすいでしょう。
また、植え付ける用土は、水はけがよく肥沃な、有機質を多く含むものを使いましょう。
水やり

ドラセナは乾燥気味に管理します。
生育期の春から秋にかけては、土の表面だけではなく土の中まで乾いてから水をたっぷり与えましょう。冬は土が乾いた後、3〜4日ほど経ってから水をたっぷり与えます。冬期は月に1〜2回程度でも問題ありません。
肥料

肥料は少なめに施します。与えすぎると逆に弱ってしまうので注意しましょう。
生育期の5〜9月には、2カ月に1回のペースで緩効性肥料を与えるか、液体肥料を10日に1回のペースで与えるとよいでしょう。
植え付け・植え替え

植え付けや植え替えは5〜9月が適期です。鉢が根でいっぱいになっているようなら植え替えをします。事前に水やりを控えて土を乾燥させておき、植え替え時に根鉢を崩して古い土を落とします。茶色くなった根は切り落としておきましょう。植え替え後1〜2週間は明るい日陰で水を与えず管理します。
ドラセナの剪定

ドラセナは上にどんどん伸びていくので、理想の高さになったら先端をカットします。葉の先端が黒く枯れた時は、そこだけ切り落としておきましょう。花芽が付いたときは、花を咲かせてしまうと株が弱るので切り取るのがおすすめです。
増やし方

ドラセナは、株分けや挿し木で増やすことができます。
株分けは、植え替えの際に行うと効率がよいでしょう。2〜3株ずつ、地下茎を切り分けて植え直します。
挿し木をする場合は、新梢を10cmほど切り取って挿し穂を作ります。挿し穂を3時間ほど水に浸けた後、用土を入れた育苗ポットに挿して根が出るまで管理します。新芽が出てきたら鉢上げしましょう。
病害虫

注意が必要な病気は、炭疽病(たんそびょう)です。カビが原因で葉などに斑点が現れ、穴があいてしまう場合もあります。カビは高温多湿を好むため、梅雨時に発生しやすい病気です。予防のため、水やりは株元を目掛けて注ぎ入れたり、葉が茂りすぎて密集しないように注意しましょう。
害虫はハダニやカイガラムシがつきやすいです。
ハダニは葉の裏について汁を吸います。水に弱いので、葉裏に霧吹きなどで水をかけると予防になります。
カイガラムシも汁を吸います。排泄物がすす病を引き起こす原因になることがあるので、見つけたら早めに駆除しましょう。
ドラセナの主な品種

ドラセナの代表的な品種をいくつかご紹介します。
マッサンゲアナ

‘マッサンゲアナ’は幸福の木とも呼ばれ、プレゼントとして人気が高い品種です。
緑の葉に黄色い斑が入るのが特徴で、香りのよい花を咲かせるドラセナ・フレグランスの代表品種でもあります。
コンパクタ

ドラセナ・コンパクタは濃緑色の光沢がある葉をつける品種です。
成長がゆっくりで葉がよく茂り、コンパクトに育つのが特徴です。
コンシンネ

コンシンネは折れ曲がりながら伸びる細い枝に、細長い葉が放射状につく種類です。
品種によって葉の色が異なります。ドラセナ・コンシンネ‘レインボー’やドラセナ・コンシンネ‘トリカラー’などの品種があります。
観葉植物を探しているならドラセナもおすすめ!

ドラセナは育てやすい植物で、品種のバリエーションの中から好みに合った葉色や樹形を選べます。インテリアのアクセントになる観葉植物を探している方は、ぜひドラセナを育ててみてはいかがでしょうか。
Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。