スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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宿根草・多年草

バショウはバナナとは何が違う? バショウの特徴や育て方のポイントも解説
バショウの基本情報 Wirestock Creators/Shutterstock.com 植物名:バショウ学名:Musa basjoo英名:Japanese banana、hardy banana、Japanese fibre banana和名:バショウ(芭蕉)その他の名前:ムサ・バショウ、ジャパニーズバナナ科名:バショウ科属名:バショウ属原産地:中国南部分類:宿根草(多年草) バショウの学名はMusa basjooで、バショウ科バショウ属の多年草です。バナナと同じ属で、木のように大きく育ちますが、樹木ではなく実際には草本に分類されます。幹のように見える部分は茎(葉鞘)で、冬に枯れて毎年新しく生え変わります。草丈は3〜5mです。 バショウは原産地が中国で、日本や朝鮮半島で栽培されています。高温多湿に耐え、日本の風土に合っているため、東北以西では露地栽培も可能です。ジャパニーズバナナとも呼ばれます。なお、バナナはミバショウ(実芭蕉)と呼ばれることもあります。 バショウの花や葉の特徴 Emimili/Shutterstock.comna 園芸分類:草花開花時期:7〜9月草丈:3〜5m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:淡黄(苞の色) バショウの花期は7〜9月で、雌雄異花です。雄花は長い花序の先端につき、苞葉の内側に15〜20個ほどの花序が並ぶように垂れ下がります。花が咲くと苞葉はめくれて、やがて散ります。一方、雌花は長い花序の基部につきます。 雌花が咲いた後、バナナを小さくしたような実ができます。ただし、結実率は低く、あまり実らないことが特徴です。また、実は果肉が少なく、食用には向きません。 バショウの葉は大きく、長さは2〜3m、幅は30〜60㎝になります。幹のように見える部分は、実際には葉の基部が茎を包み込むように成長した葉鞘で、これを偽茎と呼びます。 バショウの名前の由来や花言葉 momo sama/Shutterstock.com バショウは、古名のハセオ・ハセオバが転訛したものとされています。原産地は中国ですが、英語ではジャパニーズバナナと呼ばれます。これは、植物学者のシーボルトがバショウに「ムサ・バショウ」という学名をつけて学会で発表したことにより、日本のバナナとの認識が広まったためです。ムサはバナナ属を指す学名です。 また、バショウの花言葉は「燃える思い」です。 バショウとバナナとの違い バナナの実。Doikanoy/Shutterstock.com バショウとバナナの株姿は、見た目が非常によく似ており、どちらもバショウ科バショウ属の大型多年草。バショウはバナナの一種で、果実が食べられるかどうかの違いがあります。この2種類を見分けるポイントは、苞の色。バショウは緑色や黄色っぽいのに対し、バナナは上の写真のように紫色です。また、バナナは葉の裏に白っぽい粉をふいていますが、バショウにはありません。 また、バショウは南国風の見た目ですが、耐寒性はマイナス7℃ほどまで寒さに耐えるので、東北以南地域ならば地植えで越冬が可能です。冬は地上部が冬枯れしますが、春になると再び芽を出し生育します。 バショウの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7〜9月植え付け・植え替え:4〜9月(真夏を除く)肥料:4月、7月種まき:4~7月 バショウの栽培環境 Valentyn Irin/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所で育てます。風で葉が破れることがあるため、あまり強く風が当たらない場所がよいでしょう。 【日当たり/屋内】大きくなるため屋外での栽培が基本です。 【置き場所】バショウは地植えにすると地下茎が広がり、かなり大きくなるため、広大なスペースを確保する必要があります。また、地下茎からどんどん増え、管理が大変になることも。大きくなると移植は難しいため、鉢植えのほうが管理しやすくおすすめです。 耐寒性・耐暑性 バショウの耐寒性はマイナス7℃程度で、凍結しない東北以南地域であれば地植えでの栽培が可能です。 バショウの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 土質を選ばず丈夫に育ちますが、水はけ・水もちのよい、有機質に富んだ土を好みます。地植えの場合は、植え付け前に堆肥を混ぜ込み、ふかふかとした土づくりをしておくとよいでしょう。 水やり New Africa/Shutterstock.com 地植えの場合は、基本的に水やりは必要ありません。 鉢植えの場合は、水のやりすぎに注意。土の表面が乾いてからさらに1日おいて、たっぷりと水を与えます。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 鉢植えの場合、4月と7月に油かすなどの有機肥料を与えます。しかし、地植えでバショウがよく育っている場合は、特別に施肥をする必要はありません。 注意する病害虫 JustDOne/Shutterstock.com 【病気】 特に注意すべき病気はありません。 【害虫】 ハダニやカイガラムシがつくことがあり、これらの害虫は吸汁して株を弱らせます。ハダニは乾燥すると発生しやすくなるため、定期的に葉の裏に水を散布して予防しましょう。ハダニが発生した場合は、水で流したり粘着テープで駆除します。または、薬剤を散布してもよいでしょう。 カイガラムシは殻に守られているため、薬剤が効きづらい害虫です。そのため、見つけ次第、ヘラやブラシでこすり落とすなどして駆除しましょう。 植え付け・植え替え InfoFlowersPlants/ shutterstock.com 苗の植え付けは4〜9月の間であればいつでも可能ですが、真夏は避けたほうがよいでしょう。 鉢植えの場合、根が回ってきたら大きめの鉢に植え替えます。鉢から株を取り出し、黒ずんだり傷んだりしている根がある場合は取り除きましょう。その後、土はなるべくつけたまま、新しい土を入れた鉢に植え替えます。 日常のお手入れ Feng Cheng/Shutterstock.com バショウは放置しているとかなり大きくなるため、適度に剪定しましょう。伸びすぎた茎や邪魔な葉はざくざくと切ってしまっても問題ありません。 冬になるとバショウは枯れ、春に新しい茎が芽吹きます。そのままにしておいても大丈夫ですが、わらを巻いて保温して越冬させる方法もあります。冬に枯れた葉はこまめに取り除くようにしましょう。 バショウの増やし方 Peter Turner Photography/Shutterstock.com バショウは種まきや株分けで増やすことができます。 ここでは、それぞれの方法についてご紹介します。 【種まき】 encierro/Shutterstock.com バショウはバナナのような実をつけますが、その中には果肉はほとんどなく、黒い種子が多く入っています。もっとも、バショウはあまり結実せず、種子をつけにくい植物です。バショウの種子はネットで販売されていることがあるため、見つけた場合は種まきから育てることもできます。 種まきは春から夏頃が適期です。また、発芽の適温は20〜25℃程度です。 【株分け】 バショウの株分けについては、4〜9月が適期とされています。株分けを行う際には、根に土ができるだけつくように掘り、地下茎をハサミなどで切り分けてから植え付けます。植え付け後はたっぷりと水をやり、数日間は半日陰で管理しましょう。 また、株分けした株が枯れてしまった場合でも、隣から新たな芽が出てくることがあります。そのため、すぐに枯れたと判断せず、少し様子を見たほうがよいでしょう。 バショウが増えすぎたときの対処方法 Jaclyn Vernace/Shutterstock.com バショウを地植えにすると、地下茎がどんどん増えてたくさんの新しい株が生えてきます。増えすぎてしまったら、必要に応じて取り除き、株の勢いをコントロールしましょう。 バショウの株を減らす方法は、スコップなどを使って地下茎をさくさくと切り、取り除きます。その際、残したい株の周りを掘るのは避けて、少し離れた場所にある地下茎を切って取り除きます。 バショウをその場所から完全に撤去したい場合は、重機を使って深く掘り起こし、地下茎をすべて取り除きます。これが難しい場合は、芽が出るたびに地道に掘って手作業で取り除く必要があるため、バショウを地植えにする際は、適した場所かをよく考えてから植えましょう。 バショウを利用した工芸品 MongPro/Shutterstock.com 12〜13世紀の沖縄では、バショウ(糸芭蕉)を利用した工芸品が盛んに作られていました。その中でも、「芭蕉布(バショウフ)」と呼ばれる織物が特に有名です。芭蕉布は透けるほど薄く軽いため、琉球王族の着物が作られたり、徳川家への貢ぎ物となったりしました。 1974年には、芭蕉布はその文化的価値を認められ、国の重要無形文化財として登録されました。また、バショウはこれ以外にも、紙づくりの原料として利用されたり、沖縄の獅子舞の獅子の毛として葉の部分が使われたりしています。 バショウは松尾芭蕉の名前のルーツ beibaoke/Shutterstock.com 「おくのほそ道」などの紀行文や数多くの俳句を残した俳人、松尾芭蕉の名前は、実際にバショウから取られたとされています。当時、彼は俳号を桃青と称していましたが、門徒から寄贈されたバショウの株が立派に育ち、庵の名物となったことから、「芭蕉」と名乗るようになったといわれています。 エキゾチックな風貌が楽しめるバショウを育ててみよう Rizky Rahmat Hidayat/Shutterstock.com バショウは南国風のエキゾチックな雰囲気が魅力の植物です。バナナとは違い食べられる実はつきませんが、耐寒性があるので本州の多くの地域で育てることができます。繁殖力が強いため、扱いやすい鉢植えで楽しんでみてはいかがでしょうか?
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樹木

ネムノキ(ねむの木)はふわふわの花が特徴!育て方のポイントやおすすめ品種を解説
ネムノキの基本情報 xiong yuwen/Shutterstock.com 植物名:ネムノキ学名:Albizia julibrissin英名:Persian silk tree、pink silk tree、mimosa tree和名:ネムノキ(合歓木)その他の名前:ネム、ネブ、ゴウカン、ネブタノキなど科名:マメ科属名:ネムノキ属原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ、インドなど分類:落葉性高木 ネムノキの学名はAlbizia julibrissin(アルビジア・ジュリブリッシン)。和名はネムノキで、漢字では「合歓木」と書きます。ネムノキはネムノキ科ネムノキ属の落葉性高木で、原産地は日本、朝鮮半島、中国、台湾、ヒマラヤ、インドなど。暑さに強く、耐寒性は普通もしくは強い性質で、日本での分布は東北以南です。樹高は地植えにすると自然樹高で10mほどになりますが、毎年の剪定で高さをコントロールすることは可能です。日本の気候になじんで放任しても生育するため、公園などによく植栽されています。花後には、豆の入った莢をつけるのも特徴です。 ネムノキの花・葉・実の特徴 nnattalli/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:6〜7月樹高:4〜10m耐寒性:普通もしくは強い耐暑性:強い花色:ピンク、白 ネムノキの開花期は、6〜7月。基部の白から先端に向かってピンクのグラデーションを描く花色が特徴です。枝先に小さな花が10〜20個集まって咲き、それが1つの花に見えます。ふわふわとした糸のような姿は花弁ではなく、長く伸びたおしべです。 葉は羽状複葉で、鳥の羽根のようなフォルムをしています。葉の軸の両側に楕円形の小さな葉を密につけ、やわらかな質感が魅力。夕方には葉を閉じ、朝には開く性質があります。花後には、10〜15cmほどの莢がつき、中には黒い楕円形の種子が5〜10粒ほど入っています。 ネムノキの莢。Jana Milin/Shutterstock.com ネムノキの名前の由来や花言葉 Reflexpixel/Shutterstock.com ネムノキという名前は、夕方になると葉を閉じ、朝になると葉を開く就眠運動をすることに由来します。夜の帷が下りると眠るように見えることから「眠りの木」と認識されるようになり、呼びやすく「ねむの木」として定着しました。地方によってもさまざまな名前で呼ばれており、京都では「眠りの木(ねふりのき)」、宮崎や大分では「眠り子(ねむりこ)」、宮城や山形では「眠た木(ねむたき)」など、古人も夜に眠る姿に親しみを感じていた様子がうかがえます。また、ネムノキを漢字で書くと「合歓木」。喜び合わさるのがめでたい木という中国名がそのまま浸透しました。 ネムノキの花言葉は「胸のときめき」「夢想」「安らぎ」「歓喜」「創造力」などです。 就眠運動で知られるネムノキの葉。オジギソウのように触ると閉じる性質はありません。islavicek/Shutterstock.com ネムノキの代表的な種類 ネムノキ‘サマーチョコレート’。crystaldream/Shutterstock.com ネムノキには、いくつかの品種があります。ここでは、2つの人気品種をご紹介しましょう。 サマーチョコレート その名のとおり、チョコレート色の葉を持つ、シックな雰囲気の品種です。特性はネムノキと同じですが、日当たりが悪いとチョコレート色の発色が悪くなるので、日当たりのよい場所で育てることがポイントです。あまり流通していない希少品種であることも、人気の高い理由の一つ。 一才ネム 従来のネムノキは、種まきから栽培すると花が咲くまでに10年余りかかります。しかし、一才ネムは若木のうちから開花し、華奢な姿で咲く姿を楽しめます。四季咲きネムノキ、百日咲きネムノキとも呼ばれ、花つきがよいのも長所の一つ。樹高は2〜3mほどでコンパクトにまとまり、小スペースにも向いています。 ネムノキの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6〜7月植え付け・植え替え:3月中旬〜4月中旬肥料:1月、3月 ネムノキの栽培環境 Wut_Moppie/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰でも育ちますが、あまり日照が不足すると花つきが悪くなってしまうので注意してください。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好むので、地植えする場合は植え付け前に有機質資材を投入してよく耕し、ふかふかの土づくりをしておくとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 耐寒性は普通もしくは強く、マイナス10~マイナス5℃程度までは耐え、南東北ぐらいまでは一年を通して戸外で管理できます。 ネムノキの育て方のポイント 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 庭木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり topseller/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えましょう。 真夏は、気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後、株がしっかり根づいて枝葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて過度に乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。枝葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 植え付け時には、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 越年後は、庭植えでは毎年1月頃に有機質肥料を、鉢植えでは毎年3月頃に緩効性肥料を株の周囲にまき、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えることで、新芽を出すエネルギーとなり旺盛に枝葉を広げることにつながります。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、すす病です。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いススのようなものが全体を覆っていきます。見た目が悪くなるだけでなく、葉に広がると光合成がうまくできなくなり、樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因なので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込み合っている枝葉があれば剪定して、日当たり・風通しをよくして管理します。 【害虫】 発生しやすい害虫は、カイガラムシです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ネムノキの詳しい育て方 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com 植え付け・植え替え適期は、3月中旬〜4月中旬です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかりと根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。根付いたら、支柱を取り外してもかまいません。 地植えの場合、環境に合って健全に育っていれば、植え替えの必要はありません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号以上の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れます。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めたら、少しずつ土を足して植え付けます。このとき、水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。鉢内の隅々まで行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水やりをします。一年を通して日当たり・風通しのよい場所に置いて管理しましょう。根付いたら、支柱を取り外してもかまいません。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。移植には弱いので、あまり根鉢を傷めないように注意してください。 日常のお手入れ Anton Starikov/Shutterstock.com 【マルチング】 やや湿り気のある土壌を好むので、真夏など乾燥しやすい時期は、株元にバークチップなどを施してマルチングをしておくとよいでしょう。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com 剪定適期は4月頃です。枝葉を旺盛に伸ばすタイプではなく、自然に樹形が整うので、込んでいる部分を間引く程度の剪定でかまいません。切る際は、枯れ枝、内向きに伸びている枝、下向きに伸びている枝、ほかの枝に絡んでいる枝など、邪魔になっているものを選びます。適当に枝の途中で切らずに、分岐部まで遡って切り取りましょう。太い枝を切った場合は、切り口に癒合剤を塗って保護しておきます。手元にない場合は、木工用接着剤を厚めに塗ることでも代用可能です。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com 根伏せ、種まきで増やすことが可能です。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【根伏せ】 根伏せの適期は、4月頃です。 まず、3〜4号鉢に市販の草花用培養土を入れて、十分に水で湿らせておきます。ネムノキの株の周囲を掘り、指の太さくらいの根を10〜15cm採取します。鉢に採取した根を平らに置き、2cmほどの厚みで土をかぶせておきます。水切れしないように管理すると芽を出し、新しい個体として生育し始めます。しばらく育苗し、ポットに十分に根が回った頃に植え付けます。根伏せのメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。ただし、接木苗を育てている場合は、台木の種類を増やしてしまうことになるので、根伏せで増やすのはやめたほうがよいでしょう。 種まき 果実か種子を採取し、その種子を播いて増やすことができます。秋に熟した果実から種を取り出して流水でよく洗い、密閉容器に入れて保管しておきます。越年したのち、3月下旬からが種まき適期です。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせます。種子を播き、薄く土をかけて明るい日陰で管理。発芽後、本葉が3〜4枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。根が回るくらいに成長したら、定植しましょう。種まきから育てると、開花まで10年はかかるとされていますが、花が咲いたときの感激はひとしおです。 ネムノキが詠まれている俳句 SaraGlop/Shutterstock.com ネムノキは「万葉集」にも記述があることから、いにしえの時代から人々の琴線に触れる木であったことが分かりますね。「ねむの木の花」は夏の季語で、ほかに「ねぶの花」「ねむり木」「花合歓」「合昏」「絨花樹」などがあります。ネムノキを詠んだ俳句はたくさんあるので、ここでいくつかご紹介しましょう。 象潟や雨に西施がねぶの花 松尾芭蕉/奥の細道 雨の日やまだきにくれてねむの花 与謝蕪村/新吾子稿 合歓咲くや河水を汲む桔槹(はねつるべ) 河東碧梧桐/三千里 ネムノキとねぶた祭りの関係 Jesse33/Shutterstock.com ネムノキの別名にはネブタノキやネブノキなどがあり、「ねぶた祭り」とよく似ています。 七夕の行事として、「眠り流し」は各地で行われた風習でした。「ねぶた祭り」の起源としては、精霊流しや盆灯籠などの習わしが発展し、地域ごとに特徴のある大灯籠になったという説が一般的。地方によってその習わしはさまざまですが、主に眠気の邪気を祓うためにネムノキを灯籠や笹舟に乗せて川や海に流すなどしたようです。ねぶたの起源には諸説ありますが、この説を採れば、「ねぶた祭り」とネムノキは深く関係していることになります。 ネムノキの愛らしい花と葉を楽しもう Maximillian cabinet/Shutterstock.com 初夏にふわふわとしたピンクの花を咲かせるネムノキ。夕方に葉を閉じて朝には開く性質から、植物の「眠りと目覚め」の生命感を実感でき、愛着も増す庭木です。樹形が自然に整い、葉姿も美しいのでシンボルツリーに迎えてはいかがでしょうか。
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樹木

テーブルヤシはエキゾチックな雰囲気で人気の観葉植物! 特徴や育て方を詳しく解説
テーブルヤシの基本情報 iluphoto/Shutterstock.com 植物名:テーブルヤシ学名:Chamaedorea英名:Parlor Palm和名:テーブルヤシその他の名前:チャメドレア科名:ヤシ科属名:テーブルヤシ属(チャメドレア属)原産地:中南米分類:常緑性低木 テーブルヤシは、ヤシ科テーブルヤシ属(チャメドレア属、Chamaedorea)の常緑性低木です。原産地の中南米には、およそ100種類のテーブルヤシが分布しています。その中でも観葉植物として親しまれているのは数種類で、一般にテーブルヤシという名前で流通しているのは、エレガンス(C. elegans)という種類。成長が遅く耐陰性があるため、インテリアに向いている植物です。 テーブルヤシの花や葉の特徴 IvanaStevanoski/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:4〜6月(雌木)樹高:10〜300cm耐寒性:やや弱い耐暑性:強い花色:黄 テーブルヤシには雄木と雌木があり、雌木は成長すると4~6月にかけて花茎に小さな黄色い花をたくさん咲かせます。一方、雄木には花はつきません。テーブルヤシの花は花弁がなく、細長く連なった黄色い実のような形になります。 また、葉は茎の中央部分から細長く広がり、上に向かってどんどん伸びていきます。 テーブルヤシの名前の由来や花言葉 Rudenko Alla/Shutterstock.com テーブルヤシという名前は、文字どおりテーブルの上でも育てられるほど小さいという見た目に由来します。また、属名のChamaedoreaは、ギリシャ語の「chamai」(小さい)と「dorea」(贈り物)を組み合わせたもので、「小さな贈り物」を意味します。英名はparlor palm。「parlor」は「居間」、「palm」は「ヤシ」で、室内で育てるヤシという意味です。 テーブルヤシの花言葉は「あなたを見守る」です。これは、ヤシ科の中でも小さく、そばで見守るように成長する姿をイメージしたものとされています。 テーブルヤシの種類 チャメドレア・メタリカ。Sophie Leguil/Shutterstock.com テーブルヤシというと、一般にはチャメドレア・エレガンスを指しますが、ほかにもさまざまな種類があります。主な品種とその特徴をご紹介します。 チャメドレア・エルンペンス キレバテーブルヤシとも呼ばれます。成長すると3mを超える大型種で、小さな葉を交互にいくつもつけます。 チャメドレア・テネラ ヒメテーブルヤシとも呼ばれます。葉は革質でツヤのある灰緑色、耐寒性・耐陰性ともに強い品種です。 メキシコケンチャ 渓流沿いに自生するヤシで、幹がなく株立ち状にふんわりと葉を広げます。テーブルヤシの中でも寒さに強い品種です。 チャメドレア・メタリカ 幅広でユニークな形の葉は、メタリックな輝きが特徴。チャメドレア・テネラとよく似ているため、混同されることもあります。 テーブルヤシの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜6月(雌木)植え付け・植え替え:5〜6月肥料:5〜10月 テーブルヤシの栽培環境 Mid Tran Designer/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】直射日光がやや苦手で、耐寒性が弱いため、屋内での栽培が基本です。戸外で管理する場合は、真夏は直射日光が当たらない明るい日陰に置き、冬は室内に取り込みましょう。 【日当たり/屋内】耐陰性があるため、屋内で栽培できます。風通しよく管理しましょう。 【置き場所】11~4月は、ガラス越しに日が当たる場所が最適です。5~10月は、レースのカーテン越しに日が当たる場所に置くとよいでしょう。風通し・水はけのよい環境を好みますが、エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。 耐寒性・耐暑性 テーブルヤシの生育適温は20~30℃で暑さには強いですが、35℃以上の猛暑が続くと生育が鈍ります。最低気温の目安は5℃程度です。 テーブルヤシの育て方のポイント 用土 svetograph/Shutterstock.com テーブルヤシは水はけのよい土を好みます。市販の観葉植物用の培養土の中でも排水性を重視したものを選ぶか、赤玉土を1割ほど混ぜるとよいでしょう。 水やり Olya Detry/Shutterstock.com テーブルヤシは根腐れしやすいため、水のやりすぎには注意が必要です。土の表面が乾燥してからたっぷりと水を与え、受け皿にたまった水は捨てましょう。冬場はあまり水を必要としないため、表土が乾いてさらに4日ほど経ってから水を与えるとよいでしょう。また、葉水をしておくと害虫予防になります。 肥料 Marina Meshcherskaia/Shutterstock.com 春から秋にかけて2カ月に1回を目安に、観葉植物用の緩効性肥料を与えます。 注意する病害虫 Illizium/Shutterstock.com 【病気】 注意する病気は特にありません。 【害虫】 風通しの悪い場所に置くと害虫が発生しやすくなるので注意します。 夏と乾燥する冬は、ハダニに注意が必要です。ハダニは葉の裏に棲みつくため、こまめにチェックし、見つけたらすぐに駆除します。また、霧吹きなどで葉水をするとハダニの予防になります。 夏はカイガラムシにも注意が必要です。カイガラムシの成虫は殻で覆われていて薬剤が効きにくいため、歯ブラシなどで擦り落としましょう。 また、アブラムシにも注意が必要です。アブラムシを見つけたら、洗い流すか薬剤を散布して駆除します。 テーブルヤシの詳しい育て方 苗の選び方 ぐらつかずしっかりしていて、葉の色艶がよい苗を選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Mike_O/Shutterstock.com テーブルヤシの植え替えは、一般に2~3年に1回のペースで行います。小さめの鉢の場合は、毎年植え替えましょう。また、鉢底から根が出てきたときも植え替えます。植え替えの適期は5~6月です。 株を大きくしたくない場合は、根を1/3ほど落とし、元のサイズの鉢に新しい土を入れて植え直しましょう。 剪定・切り戻し Lapa Smile/Shutterstock.com テーブルヤシは5~10月の間に剪定します。剪定により、古い葉や茂りすぎている部分を切り落とし、風通しを確保することができます。ただし、雌木で花を楽しみたい場合は、花芽を落とさないよう注意が必要です。また、葉が密集しすぎているときは、剪定ではなく株分けをするとよいでしょう。 増やし方 Oksana Lyskova/Shutterstock.com テーブルヤシは株分けで増やすのが一般的です。 株分けの方法は、次のとおりです。まず新しい鉢に新しい土を入れておきます。次に、株を取り出して根をほぐし、土を落とします。その後、株を2~3個に分け、それぞれを新しい鉢に植え付けます。植え付けた後は、たっぷりと水をやります。 テーブルヤシのハイドロカルチャー栽培の方法 Firn/Shutterstock.com テーブルヤシは、土を使わずに育てるハイドロカルチャーという方法で育てるのもおすすめです。ハイドロカルチャーは、粘土を高温で焼いて発泡させたボール状の石、ハイドロボールなどを使って水で栽培する方法です。培養土などを使わないのでテーブルの上に土がこぼれることがなく、衛生的で見た目にもスマートでおしゃれな雰囲気です。 ハイドロカルチャー栽培は、次のとおりです。まず、穴のあいていない容器の底に根腐れ防止剤を敷きます。次に、ハイドロボールを容器の半分ほど入れ、その上に土を落としたテーブルヤシを置きます。その後、根の隙間にハイドロボールを詰め、株がぐらつかないように周囲を少し突き固めたら水を入れます。水の量は容器の1/4ほどが適量です。水はこまめに取り換えましょう。 テーブルヤシが枯れる原因と対策 Tatyana_Cheremukhina/Shutterstock.com テーブルヤシが枯れてしまう原因は、いくつか考えられます。ここでは、主な原因と対策について解説します。 根腐れ Nata.dobrovolskaya/Shutterstock.com テーブルヤシは、水やりのしすぎで根が湿った状態が続くと、酸素が吸収できずに腐ることがあります。根腐れが起こると、葉が変色したり茎がへたったりするで、すぐに植え替えることが重要です。植え替え時には、黒く腐った根は清潔なハサミでカットしましょう。 根腐れを防ぐためには、常にジメジメとした環境にしないことが大切。水やりは、表土が乾いてから(特に冬は表土が乾いてさらに数日たってから)行うようにしましょう。 葉焼け mizy/Shutterstock.com テーブルヤシの葉は薄いため、強い日射しに当たると葉焼けを起こしやすいので注意。葉が茶色くなり、カラカラの状態になると、元に戻すことはできません。傷んだ葉をカットして、強い日光が当たらない場所に移動します。 根詰まり Andrii Spy_k/Shutterstock.com テーブルヤシの成長はゆっくりですが、根が伸びる速度は速いため、定期的な植え替えが必要となります。植え替えを行わないと根詰まりを起こし、最終的には枯れてしまうことも。 鉢の底から根が出てきたときや、土が水をなかなか吸収しないときは、根詰まりしている可能性があります。その場合は、すみやかに一回り大きな鉢に植え替えましょう。根詰まりを起こさないよう、2~3年に1回は植え替えることが重要です。 テーブルヤシを大きくしないコツ Krasnikova Kat/Shutterstock.com テーブルヤシの株を小さく保つためには、植え替えの際に根を1/3ほど落とし、同じサイズの鉢に植え付けます。また、肥料はあまり与えないようにして、光の強すぎない明るい日陰で管理しましょう。 テーブルヤシで室内をおしゃれな雰囲気にしよう Shadow Inspiration/Shutterstock.com テーブルヤシは小型で耐陰性もあるので、室内で育てるのにぴったりの観葉植物です。育てやすく流通も多いので、初心者の方にもおすすめです。細い葉が涼しげな樹姿はモダンな雰囲気で、アジアンテイストなどにも合わせやすく、グリーンインテリアとして活躍してくれます。テーブルヤシを育てておしゃれなインテリアに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

オシロイバナはカラフルな花が咲いて遊びも楽しめる! 特徴や育て方のポイントを解説
オシロイバナの基本情報 Alex Kinval/Shutterstock.com 植物名:オシロイバナ学名:Mirabilis jalapa英名:four o'clock plants和名:オシロイバナ(白粉花)その他の名前:ユウゲショウ(夕化粧)、ケショウバナ(化粧花)科名:オシロイバナ科属名:オシロイバナ属(ミラビリス属)原産地:ペルーなどの熱帯アメリカ分類:宿根草(多年草) オシロイバナの学名は、Mirabilis jalapa(ミラビリス・ハラパ)。オシロイバナ科オシロイバナ属の多年草です。日本では寒さに耐えられずに枯死することもあるため、一年草として紹介されることが多くなっていますが、暖地では越年します。原産地はペルーなどの熱帯アメリカで、暑さに強い性質を持っています。草丈は30〜100cmです。 オシロイバナの花や葉の特徴 lialina/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:6〜10月草丈:30〜100cm耐寒性:普通耐暑性:強い花色:赤、オレンジ、黄、ピンク、白、複色 オシロイバナの開花期は6~10月で、次々に花芽を上げて咲き続けます。花色は赤、オレンジ、黄、ピンク、白など。絞り咲きや咲き分けのものもあります。花茎は3cmほどと小さく、筒状の部分は5cmほど。花びらに見える部分は萼片が変化したもので、花弁はありません。夕方から翌朝にかけて開花し、午前中にはしぼんでしまいます。また、芳香があるのも特徴です。葉は先が尖った卵形で対生し、よく分枝して成長します。 オシロイバナの名前の由来や花言葉 Sidorovich/Shutterstock.com オシロイバナの黒い種子の中には白い粉質のものが詰まっています。それがおしろいの粉に似ていることが名前の由来です。また、午後4時頃から開花するため、「夕化粧」という別名もあり、英語では「four-o’clock」と呼ばれています。学名のMirabilisはラテン語で「不思議な」という意味。1株に異なる花色が混じり咲くことがあるためです。 オシロイバナの花言葉は「臆病」「内気」「恋を疑う」など。夕方から開花し始めて、翌日の午前中にはしぼんでしまう性質からきているようです。 オシロイバナと近縁の仲間 dba duplessis/Shutterstock.com オシロイバナの仲間は、アメリカ大陸を中心に約50種類が確認されています。日本で園芸植物としてポピュラーに流通しているのは、以下の2つです。 ミラビリス・ハラパ ごく一般的に栽培されているオシロイバナです。熱帯から温帯にかけて広く分布し、日本では帰化植物として定着しています。花色のバリエーションは豊富ですが、園芸品種は多くはなく、品種名のないものがほとんどです。 ミラビリス・ロンギフローラ 和名はナガバナオシロイバナ。名前のとおり花筒が長く、10cmほどになります。 オシロイバナの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6〜10月植え付け:6〜8月植え替え:10~3月肥料:特になし種まき:5月頃 オシロイバナの栽培環境 Tatyana Mi/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を選びます。日照が不足すると花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】乾燥に強く、やせ地でもよく育ちます。水はけのよい土壌を好むので、地植えする場合は植え付け前に有機質資材を投入してよく耕し、ふかふかの土づくりをしておくとよりよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 暑さに強い反面、寒さにはやや弱いですが、関東以西の平野部であれば地上部が枯れても根が残るため、枯れた地上部を地際で刈り込んでおけば、春には再び芽吹きます。凍結する地域では掘り上げて室内で冬越しさせてもよいですが、種まきして株を更新するほうが簡単です。 オシロイバナの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ、多数のつぼみが上がってくるようになると、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com チッ素成分を多く含んだ肥料を施すと、茎葉ばかりが茂ってあまりよい花が咲かなくなるので、開花を促す成分配合の液肥を選ぶようにします。 【地植え】 やせ地でもよく育つので、十分な土づくりをしていれば不要です。開花期に株の勢いがない場合には、液肥を与えて様子を見るとよいでしょう。 【鉢植え】 開花期を迎えた頃に、10日に1度を目安に液肥を与えます。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 病気の心配はほとんどありませんが、まれにうどんこ病や灰色かび病にかかることがあります。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になります。対処せずにそのままにしておくとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまうため、注意が必要。チッ素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすく、ボトリチス病、ボト病とも呼ばれます。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、ナメクジ、アブラムシなどです。 ナメクジは花やつぼみ、新芽、新葉、果実などを食害します。体長は40〜50mmで、頭にツノが2つあり、茶色でぬらぬらとした粘液に覆われているのが特徴。昼間は鉢底や落ち葉の下などに潜んで姿を現しませんが、夜に活動します。植物に粘液がついていたらナメクジの疑いがあるので、夜にパトロールして捕殺してください。または、ナメクジ用の駆除剤を利用してもよいでしょう。多湿を好むので風通しをよくし、落ち葉などは整理して清潔に保っておきます。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 オシロイバナの詳しい育て方 苗の選び方 葉が黄色いものや株元がぐらついたものは避け、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 植え付け・植え替え AlenKadr/Shutterstock.com 植え付けの適期は6〜8月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。オシロイバナは移植を嫌うので、苗をポットから出したら根鉢をくずさずにそのまま植え付けるのがポイントです。複数の苗を植え付ける場合は、約50cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 越年できる環境の場合、放任しても毎年咲くので、植えっぱなしでかまいません。 【鉢植え】 鉢の大きさは、5〜7号鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢に仮置きし高さを決めたら、ポットから出してそのまま植え付けます。オシロイバナは移植を嫌うので根鉢をくずさないよう注意。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取ってください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 越年できる環境の場合、3〜4年に1度は植え替えます。オシロイバナが休眠している時期が、植え替えの適期です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から球根を取り出し、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。根を傷めないように、丁寧に扱うことがポイントです。 日常のお手入れ Aleksei Golovanov/Shutterstock.com 【摘心】 しっかり根付いたら、茎の頂部を切り取りましょう。すると下からわき芽が伸び出すので、その作業を何度か繰り返すと、こんもり茂るとともに花数も多くなります。 【花がら摘み】 次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【整枝】 8〜9月、旺盛に生育して株姿が乱れてきたら、適宜刈り込みます。 【冬越し】 暖地で冬越しできる場合は、11〜12月に地際で切り取ります。さらにバークチップなどを敷き詰めてマルチングし、霜対策をしておきましょう。 寒い地域では、11月頃に球根を掘り上げ、発泡スチロール製の箱などに入れて室内など暖かい場所で管理し、春に植え直します。 増やし方 Anakumka/Shutterstock.com こぼれ種でも増えるほど強健な性質なので、ビギナーでも種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境になじみやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。 発芽適温は20〜25℃。種まきの適期は、十分に気温が上がった5月頃です。オシロイバナは直根性で移植を嫌うので、育てたい場所に直まきするのがおすすめです。しかし、植える場所を決めていない場合は、黒ポットに種子を播いて育苗し、幼苗のうちに定植してもかまいません。 【直まき】 土づくりをしておいた場所、または培養土を入れた鉢に約50cmの間隔を取り、穴をあけて2〜3粒ずつ播きます。1cmほど土をかぶせ、手のひらで押さえて最後にたっぷりと水を与えます。発芽して本葉が2〜3枚ついたら、勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。 【ポットまき】 3号の黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れます。中央に穴をあけて種を2〜3粒ずつ播き、1cmほど土をかぶせましょう。最後にたっぷりと水を与え、日当たりのよい場所で管理します。発芽までは水を切らさないように管理しましょう。本葉が2~3枚の幼苗のうちに、植えたい場所へ根鉢をくずさずに定植します。その際、勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。 オシロイバナの受粉方法 LTD1963/Shutterstock.com オシロイバナは他家受粉と自家受粉の両方を行う植物です。午後4時頃から開花し始め、6時頃になると花の中からおしべとめしべが伸びてきます。開花とともに漂わせる香りに誘われ、スズメガなどの夜行性昆虫が訪れて他家受粉し、夜8時頃にはおしべとめしべが丸まって花の中に収まります。他家受粉ができなかった場合は、このときに自家受粉するというメカニズムを持っています。 オシロイバナに含まれる毒性成分 Setiani Antari/Shutterstock.com オシロイバナは、全草にアルカロイドの1種のトリゴネリンが含まれています。特に塊根と種子に強い毒性があり、誤食すると嘔吐や腹痛、下痢を起こすことがあるので注意。幼児やペットがいる家庭では、誤食する事故が起きないように管理してください。触れる分には問題ありません。 オシロイバナの遊び方 Aoi190/Shutterstock.com オシロイバナは昔から親しまれてきた植物で、古人はいろいろな遊びを楽しんできました。ここでは、子どもが楽しめるものをご紹介します。ただし、全草に毒を含むので、口に入れないように十分注意してください。肌に触れるだけなら問題はありません。 おしろいとマニキュアでお化粧ごっこ 種から採れる白い粉を利用し、おしろいのように肌に塗って、お化粧ごっこができます。また、花びらを爪にこすりつけると、花色に爪が染まります。 色水作り 花びらを水の中に入れてほぐすと、色が水に移ってきれいです。また、種子に詰まっている白い粉を水に溶かすと白い水ができます。 パラシュート 萼片が緑色の状態であれば、花の管をすっと引っ張ると、花と種がめしべでつながります。これを高い位置から落とし、パラシュートのように風にふわりと乗せて遊びます。 オシロイバナを育てて長く楽しもう MediaSSV/Shutterstock.com 初夏から秋にかけての長い期間にわたって、多数の花を咲かせ続けるオシロイバナ。夕方から翌日の午前中にかけて咲き、芳香もあるので真夏の涼しい時間帯に愛でるのもいいですね。ぜひ庭やベランダで育ててみてください。
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一・二年草

小さく可愛らしいツユクサは雑草? 育て方と駆除したいときの対処法
ツユクサの基本情報 atiger/Shutterstock.com 植物名:ツユクサ学名:Commelina communis英名:Dayflower、Asiatic dayflower和名:ツユクサ(露草)その他の名前:ツキクサ(着き草)、カラアイ(唐藍)、エノグバナ(絵具花)、アイクサ(藍草)、アオバナ(青花)、ホタルグサ(蛍草)など科名:ツユクサ科属名:ツユクサ属原産地:日本を含む東アジア分類:一年草 ツユクサは、ツユクサ科ツユクサ属に分類され、学名はCommelina communisです。日本では湿った空き地や道ばたなどに自生し、北海道から沖縄にかけて広く分布しています。一年草で冬には枯れてしまいますが、こぼれダネや根から新たに芽を出す性質があるため、翌年以降も同じ場所に生えてくることが多いです。そして地面を這うように成長し、節から根を出して枝分かれしながら広がっていきます。 ツユクサの花や葉の特徴 Tasak/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:6〜9月草丈:20〜30cm耐寒性:弱い耐暑性:やや強い花色:青、白、黄 ツユクサの開花時期は6〜9月で、特に7月が見頃とされています。青や黄色、白などの小さな花が特徴で、花は朝に咲き、昼にはしぼんでしまうという特性があります。そのため、花を楽しむなら朝がおすすめです。 草丈は20〜30cm。葉はずんぐりしたササの葉に似た細長い卵形で、若い茎や葉は山菜として食用もできます。 ツユクサの名前の由来や花言葉 Foxyliam/Shutterstock.com 朝に咲き、昼頃にはしぼむという花の特性が朝露を連想させるため、「露草(ツユクサ)」と名付けられました。また、花弁に触れるとすぐに色素がつくことから染料としても使われ、ツキクサ(着き草)、カラアイ(唐藍)、エノグバナ(絵具花)、アイクサ(藍草)など多くの別名もあります。ツユクサは万葉集にも登場し、一日花であることや色素の色落ちのしやすさから、儚さの象徴として詠われています。 ツユクサの花言葉は「尊敬」「恋の心変わり」「なつかしい関係」など。「尊敬」は、聖母マリアがツユクサと同じ青い服装で描かれることが多いため、その色彩から連想されたといわれています。「なつかしい関係」は、オランダの植物学者であったヤン・コメリンとその甥、カスパル・コメリンがアムステルダム薬草園の園長を務めていたことに由来しています。 ツユクサと近縁の仲間 ムラサキツユクサ。Iva Vagnerova/Shutterstock.com ムラサキツユクサ ムラサキツユクサの学名は、Tradescantia × andersoniana(トラディスカンティア・アンダーソニアナ)。花弁の大きな花は優雅で、青や紫、ピンク、白、複色など色のバリエーションもあります。草丈は30~80cm。ムラサキツユクサ属は交配種が多く、園芸品種も豊富。交配種を総称してオオムラサキツユクサと呼ぶことも多いです。 トキワツユクサ トキワツユクサの学名は、Tradescantia fluminensis(トラディスカンティア・フルミネンシス)。南アメリカ原産で、夏に白い3弁花を咲かせます。草丈は約50cm。観賞用として日本にもたらされましたが、繁殖力が旺盛で野生化し、要注意外来生物に指定されています。 シマムラサキツユクサ シマムラサキツユクサの学名は、Tradescantia zebrina(トラディスカンティア・ゼブリナ)。中央アメリカ、メキシコ、コロンビアが原産地です。葉裏は紫色、葉の表面は緑または紫色でストライプ状に白い斑が入ります。草丈は5〜15cmで、這うように生育するため、グラウンドカバーやハンギングバスケットにおすすめ。夏に小さなピンクの花を咲かせます。 ツユクサの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6~9月植え付け:4〜6月肥料:4〜6月、9月種まき:4~5月 ツユクサの栽培環境 High Mountain/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりのよい場所を好みますが、日陰でも育ちます。 【日当たり/屋内】屋外で栽培します。 【置き場所】土質を選ばず育ちますが、少し湿り気のある環境を好むため、水はけ・水もちのいい土がおすすめです。 耐寒性・耐暑性 暑さには強く、また冬には枯れる一年草なので、夏越しや冬越しの対策は特に必要ありません。ただし、夏に直射日光が強く当たる場合は、半日陰に移動するなどの暑さ対策をするとよいでしょう。 ツユクサの育て方のポイント 用土 Piyaset/Shutterstock.com ツユクサは道端に自生するほど強い植物なので、用土の種類も特にこだわる必要はありません。ただし、やや湿った環境を好むため、水はけ・水もちのよい土がおすすめです。 水やり Zidan1425/Shutterstock.com ツユクサは湿った土を好むので、土が乾燥している場合はたっぷりと水を与えましょう。地植えの場合、雨水だけでも基本的には問題ありませんが、夏の時期は水不足に注意が必要です。ただし、過湿は根腐れの原因となるため、土が乾いてからたっぷりと与えるように注意しましょう。 肥料 inoha/Shutterstock.com ツユクサは繁殖力が旺盛でやせ地でもよく育ち、地植えの場合は、基本的に肥料は必要ありません。鉢植えで栽培する場合や、地植えでも花を増やしたい場合は肥料を少量与えるとよいでしょう。 鉢植えの場合、葉の色が薄くなったときには液体肥料を与えます。花を増やしたい場合は、春と秋に緩効性肥料を月に1回、液体肥料なら月に3〜4回を目安に与えます。 注意する病害虫 Natalia Kokhanova/Shutterstock.com 【病気】 ツユクサはモザイク病に注意が必要です。感染すると、葉が濃淡のモザイク模様になったり、萎縮したりします。 この病気はアブラムシやアザミウマなどを介して感染し、薬剤は効果がありません。したがって、モザイク病が発生した場合は速やかに感染部位を抜き取って捨て、病気の拡大を防ぐことが重要です。【害虫】 害虫の心配はほとんどありませんが、アブラムシやアザミウマはモザイク病を媒介することがあるので注意が必要です。 ツユクサの詳しい育て方 苗の選び方 ツユクサの苗は、他の一年草のように通年手に入りやすいものではありませんが、植物の専門店などの山野草コーナーで販売されていることがあります。一年草なので、花を楽しむなら春早めに入手したほうがよいでしょう。 種まき Taras Garkusha/Shutterstock.com ツユクサの種子が手に入ったら、4~5月に播きます。地面に直接播く直まきでも、1株ずつ育てられるビニールポットに播く方法でも問題ありません。種子を播いた後は土をかぶせず、乾燥しないように管理します。 植え付け laenon/Shutterstock.com 日当たり・水はけのよい場所に植えます。ツユクサの根はまっすぐ下に伸びるため、鉢で栽培する場合は6号以上のサイズで深さのあるものを選びましょう。繁殖力が旺盛ではびこりやすく、抜いても根から増えやすいので、地植えの場合はスペースに余裕がある場所や、はびこっても困らない場所を選んで植えましょう。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com 生育旺盛なので、繁茂しすぎた場合は抜き取って間引いたり、地面から2cmほどの位置でバッサリ切って草丈を抑えるようにするとよいでしょう 増やし方 ツユクサは挿し芽と種まきで増やせます。 【挿し芽】 ツユクサの挿し芽の適期は4月上旬~6月。茎を4節分切り取り、下の節が水に浸かるように水挿しにします。水を取り替えながら根が出るまで管理し、ある程度根が出たら植え付けて、しっかり根付くまでは明るい日陰で管理しましょう。 【種まき】 寒さにあてたほうが発芽しやすいため、花後すぐに採りまきにするか、冷蔵庫で保管して春に播きましょう。地植えの場合、こぼれ種でもよく増えます。 ツユクサを栽培する場合は増えすぎに注意が必要 JIANG TIANMU/Shutterstock.com ツユクサはその可愛らしい見た目とは裏腹に繁殖力が非常に強く、夏の強害雑草といわれるほど。ほかの植物を駆逐してしまう危険性があるため、近くに大切な草花がある場合は、ツユクサを取り除いたほうがよいでしょう。 ツユクサは可愛いけれど雑草! 駆除する方法 DreamHack/Shutterstock.com ツユクサは前述のとおり非常に繫殖力が強く、好ましくない場所に生えると厄介な植物です。ここからはツユクサを駆除するための方法について、詳しくご紹介します。 除草剤を使う Anuta23/Shutterstock.com ツユクサは再生力が強く、駆除の際には、地上の茎や葉だけでなく、地下の根や種子も徹底的に除去する必要があります。除草剤に強い雑草とされているため、ツユクサに効果的な除草剤を選ぶことが大切です。 庭や畑で除草剤を使用する際には、周囲の草花を枯らさないように注意。周辺の環境や使用方法をよく確認し、適切に散布しましょう。 除草シートで予防する Ground Picture/Shutterstock.com ツユクサは、一度根付くと完全な駆除が大変になる場合があります。毎年除草剤を散布するのは現実的ではないため、繁茂するのを抑えたり雑草化を予防するのも一つの手段です。他の雑草と同様に、侵入を防ぐには防草シートで表土を覆うのも効果的。コンクリートを打つよりも安価に抑制することができます。また、防草シートは薬剤を何度も使わずに雑草を防ぐことができるため、ペットや子どもが遊ぶ場所でも安心です。 駆除する前に! ツユクサの意外な活用法 junrong/Shutterstock.com ツユクサは繫殖力が強いため、まずは駆除することを考えてしまうかもしれませんが、じつは観賞する以外にも使い道があるのをご存じでしょうか。ツユクサの活用方法をいくつかご紹介します。 色水遊びをする shanshinyury/Shutterstock.com 美しい青色のツユクサの花は、染料としても利用されています。家庭では水の入った袋に数輪の花を入れて揉んで色水を作ったり、花を画用紙などに直接擦りつけて絵を描いたりして遊ぶことができます。 料理に使う Tataya Kudo/Shutterstock.com ツユクサは野菜として食べることもできます。おひたしや炒め物にしたり、新芽はサラダにも。また鮮やかな色合いの花は、料理やドリンクの飾りにもおすすめです。 ほったらかしでOK! ツユクサを育ててみよう pullia/Shutterstock.com ツユクサは、丈夫で育てやすい反面、場所によっては強い繁殖力に悩まされてしまうケースもあります。しかし、鮮やかな青色の小さな花は可愛らしく、日本では古くから親しまれてきた、季節を告げる植物です。あらかじめ増えすぎに注意して管理すれば、シェードガーデンに涼しげな彩りを加えてくれる存在になることでしょう。
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家庭菜園

オカワカメはまるごと食べられる優秀野菜! 育て方のポイントや食べ方を解説
オカワカメの基本情報 simona pavan/Shutterstock.com 植物名:オカワカメ学名:Anredera cordifolia英名:Staghorn Fern和名:アカザカズラ(藜葛)その他の名前:雲南百薬(うんなんひゃくやく)、ぬるっぱ科名:ツルムラサキ科属名:アカザカズラ属原産地: 熱帯アメリカ、熱帯アジア分類:宿根草(多年草) オカワカメの学名は、Anredera cordifolia(アンレデラ・コルディフォリア)。アカザカズラという和名もあります。ツルムラサキ科アカザカズラ属の多年性つる植物。原産地は熱帯アメリカや熱帯アジアで、暑さに強い一方、寒さに弱い性質です。つるの長さは3mにまで達し、密につく葉は収穫して食べることができます。多年草なので、一度植え付ければ何年にもわたって収穫を楽しめる野菜です。生育がよく密に茂るので、グリーンカーテンとしても仕立てやすく、人気があります。 オカワカメの葉や花の特徴 Ophe/Shutterstock.com 園芸分類:野菜開花時期:9月中旬~10月上旬草丈:3m以上耐寒性:普通耐暑性:強い花色:白 オカワカメの葉はハート形でやや厚みがあり、加熱するとぬめりが出る特性があります。開花は9月中旬からで、花色は白。花穂を長く伸ばして小さな5弁花をびっしりと連ねます。芳香を持ち、満開時には株を覆うように咲くので見応えがありますが、開花すると葉はあまりつかなくなるようです。秋には葉のわきにむかごがつき、地下には球根ができています。葉、茎、球根、ムカゴのすべてが食べられます。 オカワカメの名前の由来や花言葉 kanghen10/Shutterstock.com 「おかわかめ(陸わかめ)」という名前は、葉を加熱するとぬめりが出てワカメのようになることに由来します。「アカザカズラ」という和名は「アカザの葉に似たかずら(つる植物)」という意味で名付けられました。中国から長寿の薬草として伝わったことから、「雲南百薬」とも呼ばれます。オカワカメの花言葉は「永遠の愛」です。 オカワカメによく似た夏野菜 ツルムラサキ ツルムラサキはオカワカメと同じツルムラサキ科の野菜で、栄養価の高さから近年注目されています。暑さに強く、夏につるを伸ばして旺盛に生育します。赤茎種と緑茎種があり、赤茎種は茎やつるが紫色を帯びることからこの名がつき、古くは染料としても利用されました。食用としては、主に緑茎種が栽培されます。 モロヘイヤ 夏に旬を迎え、茹でて刻むとぬめりが出ることから、オカワカメやツルムラサキと混同されやすいモロヘイヤですが、モロヘイヤはアオイ科に属する別種の植物です。つる性ではなく木立ち状に生育し、大きく成長します。若葉や若い茎を食用にしますが、花後にできる種子や莢には強心配糖体が含まれ、毒性があります。めまいや嘔吐などの中毒症状を引き起こしますので、口にしないように注意しましょう。 オカワカメの栽培12カ月カレンダー 開花時期:9月中旬~10月上旬植え付け:5月上旬~中旬肥料:5月〜9月中旬 オカワカメの栽培環境 Ri is pambudi/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり、風通しのよい場所を好みます。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本ですが、寒さに弱いため、鉢植えの場合は冬は屋内に取り込んで育てるとよいでしょう。 【置き場所】特に土質を選びませんが、庭に植え付ける場合は、腐葉土や堆肥などの有機質資材をすき込んで、腐植質に富む水はけ・水もちのよい土壌づくりをしておきましょう。 耐寒性・耐暑性 オカワカメは、暑さに強い一方で冬の寒さには弱く、耐寒温度は2℃くらいまでです。暖地ではバークチップや敷きわらなどでマルチングをすれば戸外でも越冬できます。それ以外の地域では、地上部が枯れた後に球根を掘り上げ、凍結しない暖かい場所で保管しましょう。鉢植えの場合、暖地では日当たりのよい軒下などで越冬できますが、それ以外の地域では室内など暖かい場所に移動して冬越しさせます。 オカワカメの育て方のポイント funnyangel/Shutterstock.com 用土 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性化成肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 市販の野菜の栽培用に配合された培養土を利用すると便利です。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えましょう。 真夏は、気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根づいた後は、下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて過度に乾燥している場合は、水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えましょう。茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さず、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 ●元肥 植え付け前の土づくりの際に、緩効性化成肥料を少量混ぜておきます。 ●追肥 5月〜9月中旬に、月に1回を目安に緩効性化成肥料を施しましょう。株の周囲にばらまき、軽く耕して土になじませておきます。 注意する病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、うどんこ病、灰色かび病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。チッ素肥料を施しすぎたり、茎葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすく、ボトリチス病、ボト病とも呼ばれます。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は間引いて、風通しよく管理しましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。虫が苦手だったり収穫の予定がない場合は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 オカワカメの詳しい育て方 植え付け AlenKadr/Shutterstock.com 植え付け適期は、5月上旬~中旬です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20cmほどの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりをします。つるを伸ばしながら生育するので、フェンスやパーゴラ、オベリスクなど、つるを誘引するための資材が必要です。 【鉢植え】 鉢の大きさは、8〜10号鉢を準備しましょう。大型のプランターでもかまいません。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、軽く根鉢をくずして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。大型プランターなどに複数の株を植える場合は、20cmほどの間隔を取ってください。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えます。オカワカメはつるを伸ばして生育するので、支柱やオベリスクなどを設置して誘引します。グリーンカーテンにするならネットを張ってつるを誘引しましょう。 日常のお手入れ Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【摘心】 植え付け後、つるの長さが30cmほどに伸びたら、茎の先端を切り取る「摘心」をします。この作業をつるが伸びるたびに繰り返しておくと、下からわき芽が出て、つるの本数が多くなります。 【誘引】 オカワカメは旺盛につるを伸ばして生育します。はみ出すものや邪魔になるものがあれば切り取り、適度にフェンスやパーゴラなどの資材に絡ませながら管理しましょう。 【冬越し】 オカワカメは、耐寒温度が2℃ほどで寒さに弱い性質を持っています。温暖地では、地上部が枯れたら、株元にバークチップや敷きわらなどでマルチングをし、寒さ対策をしておきます。寒い地域では、地上部が枯れた頃に球根を掘り上げ、凍結しない冷暗所に置いて冬越しさせましょう。越年して生育期を迎える5月頃に、再び植え付けます。 収穫 葉の収穫適期は、6〜10月です。サイズ7〜8cmを目安に、順次収穫します。むかごの収穫は、地上部が枯れる頃。葉のわきにできる小さな塊を、順次収穫します。むかごは食用にできるほか、保管して翌年初夏に植え付ければ、新芽を出して生育します。 増やし方 挿し芽とむかごの植え付けによって増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、オカワカメは容易に挿し木で増やせます。 挿し芽の適期は、7〜9月です。新しく伸びた茎を切り口が斜めになるように10cmほど切り取り、下葉を取っておきます。採取した茎(挿し穂)は、水を入れた容器にしばらく入れて、水揚げしておきましょう。黒ポットに新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。株として十分に育ったら、植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【むかご】 kariphoto/Shutterstock.com むかごは、葉のわきにつく塊です。葉が枯れてくるタイミングで、むかごを採取します。むかごの植え付け適期は、越年後に暖かくなって生育期を迎える頃なので、それまでは凍結しない暖かい暗所に保管しておきましょう。5月になったら3号鉢に培養土を入れてむかごを埋め、たっぷりと水やりをします。本葉が3〜5枚ほどに揃ったら、植えたい場所に定植しましょう。 オカワカメの保存方法 kariphoto/Shutterstock.com オカワカメは生育旺盛で多数の葉を茂らせるので、たくさん収穫できます。一度に食べきれない場合は、水分を含ませたキッチンペーパーに包んで保存袋に入れ、冷蔵庫へ。4〜5日はもちます。冷凍保存したい場合は、生のまま保存袋に入れて冷凍庫に入れ、3週間ほどで食べ切りましょう。茹でてから冷凍すると粘りがなくなります。また、茹でた後に水分を拭き取ってから直射日光下にさらすと、乾燥わかめのようになり、冷蔵庫で1年ほど保存することも可能です。 オカワカメに含まれる栄養 Alifia Indah/Shutterstock.com オカワカメは栄養豊富で、葉酸、亜鉛、マグネシウム、βカロテンを多く含んでおり、スーパーフードとして注目されています。食材としてあまりスーパーマーケットや青果店に出回らないので、収穫を目的に育ててはいかがでしょうか。 オカワカメの美味しい食べ方 bonchan/Shutterstock.com オカワカメは、葉、茎、むかご、球根など、すべてが食用にできます。ここでは、美味しい食べ方についてご案内します。 葉・茎 葉・茎は生で食べると青臭さや苦みがありますが、さっと茹でると臭みや苦みが消えて食べやすくなります。茹でた葉は、サラダやお浸し、天ぷら、酢の物、スープの具などに。 むかご・球根の美味しい食べ方 見た目も食感もヤマイモに似ており、同じように調理できます。球根はすりおろしてとろろにしたり、薄く切ったりして、好みの調味料をかけて。むかごは塩茹でや素揚げ、天ぷらなどにするのがおすすめです。 オカワカメを育てて食べてみよう PutraSulung.Apt/Shutterstock.com つる植物のオカワカメは旺盛に茂り、たくさんの葉をつけます。葉や茎など、すべての部分が食用にでき、栄養豊富なスーパーフードとして注目されています。秋に白い花をダイナミックに咲かせる姿も素敵。ぜひ庭やベランダに取り入れてみてください。
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樹木

シェフレラは人気の高いグリーンインテリア! 育て方やトラブルの対処法を解説
シェフレラの基本情報 ANECEPTIUS BAMBANG SUTOPO/Shutterstock.com 植物名:シェフレラ学名:Schefflera英名:Schefflera、umbrella tree和名:フカノキ(鱶の木)その他の名前:カポック、ホンコンカポック科名:ウコギ科属名:フカノキ属(シェフレラ属)原産地:熱帯〜温帯分類:常緑性樹木 シェフレラの学名はScheffleraで、学名がそのまま流通名になっています。カポックと呼ばれることもありますが、その名は本来アオイ科セイバ属のパンヤノキの名前で、葉の形が似ているために間違って広まったようです。和名はフカノキで、最も一般的な種類はヤドリフカノキの園芸品種‘ホンコン’です。 シェフレラはウコギ科シェフレラ属の常緑樹です。原産地は熱帯〜温帯で、約600種の分布が確認されています。種類によって性質もさまざまなので、購入する際には、ラベルなどで樹高や適した栽培法などを確認しておきましょう。暑さには強いものの、寒さにやや弱く、冬は暖かい場所で越冬させる必要があります。ただし、耐寒温度は0〜3℃ほどなので、関東以西の太平洋側など温暖地なら、凍結に注意すれば戸外での越冬も可能です。 樹高は自生地では3〜10mですが、剪定でコントロールしやすく、生育期であればどこで切ってもよいので、手に負えなくなる心配はほとんどありません。 シェフレラの花や葉の特徴 thanawat treetrisit/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:5〜7月樹高:0.1〜10m耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:白 シェフレラが花をつけるまでには、20年以上かかるといわれています。開花期は5〜7月で、白く小さな花を咲かせ、のちに実を結びます。葉は艶やかな楕円形で、放射状につき、種類によってグリーンの濃いもの、明るいものなどがあり、斑入り種も出回っています。 シェフレラの名前の由来や花言葉 Jana Milin/Shutterstock.com シェフレラは学名で、ドイツの植物学者で医師のヨハン・ペーター・エルンスト・フォン・シェフラーへの献名です。和名のフカノキは漢字では鱶の木と書き、葉がフカ(大型のサメの俗称)の背びれに似ていることから名付けられたといわれます。また、ヤドリフカノキは着生して育つことに由来します。ただしほとんど和名では流通していません。 シェフレラの花言葉は「とても真面目」「実直」などです。 シェフレラの人気品種 Furiarossa/Shutterstock.com シェフレラは人気の観葉植物だけに、さまざまな品種が出回っています。ここでは人気の高い品種についてご紹介します。 シェフレラ‘コンパクタ’ 樹高を低く抑えた矮性品種。生育が遅く、コンパクトにまとまるのでインテリアグリーン向き。節間も詰まりやすく、どっしりとしたバランスのいい樹形も魅力です。葉の先が尖っていて自由に枝を伸ばす‘キング’と、丸い葉でスレンダーに伸びる‘クイーン’の2種があります。 シェフレラ‘ホンコン’ 国内で流通しているシェフレラのうち、最もポピュラーな品種です。丸みを帯びた艶やかな葉のフォルムが美しく、環境に馴染みやすいのでビギナーでも育てやすいでしょう。 シェフレラ‘トリネッティ’ シェフレラ‘ホンコン’の斑入りです。葉に黄色い斑が入り、明るく見せてくれます。‘ホンコン’の丈夫さを引き継いだ、育てやすさも長所の一つです。 シェフレラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜7月植え付け・植え替え:5〜9月肥料:4〜11月 シェフレラの栽培環境 MT.PHOTOSTOCK/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的には日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。半日陰でも生育しますが、極端に日当たりが悪いと、葉色が冴えずに樹勢が衰えてくるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】観葉植物としても人気の高いシェフレラは、耐陰性が高く、一年を通して屋内で栽培できます。ただし、日陰に長期間置くと軟弱になるので、半日陰くらいの場所に置き、ときどき直射日光に当てるようにしましょう。 【置き場所】水はけ、水もちのよいふかふかの土壌を好みます。 耐寒性・耐暑性 シェフレラは暑さに強い一方で寒さには弱く、耐寒温度は0〜3℃くらいです。霜や凍結にあうと枯死することがあるので注意します。関東以西の暖地では地植えのままでも越冬可能ですが、寒冷地で地植えにしている場合は、鉢に植え替えて室内の窓辺や温室などで冬越しさせましょう。暖かくなって外へ出す際に、強い日差しを直接浴びると葉が傷むことがありますが、徐々に慣らしていくとうまく順応します。 シェフレラの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 苗を植え付ける1〜2週間前に、植え穴を40〜50cm四方掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料をよく混ぜて植え穴に戻し、ふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 観葉植物用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Zoom Team/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えましょう。 真夏は、気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え】 4月頃に緩効性肥料を株の周囲に施し、軽く耕して土に馴染ませます。それ以降は、株に勢いがないようであれば、同様に追肥を施して様子を見ます。12月以降は肥料を切らしておきます。 【鉢植え】 4〜11月の生育期間には、2カ月に1度を目安に、緩効性肥料を株の周囲に施し、軽く耕して土に馴染ませます。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 あまり病気の心配はありませんが、まれにうどんこ病や炭そ病が発生することがあります。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢などに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。チッ素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因で発生する伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので、被害を確認したらすぐに除去しましょう。密植すると発病しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理してください。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに発症しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、ハダニ、カイガラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 シェフレラの詳しい育て方 苗の選び方 病害虫の痕がなく、葉に厚みがあって大きく、枝がしっかりしている株を選びましょう。まだ小さな苗はあまり根が出ていないので、根付くまでは水切れに注意します。 植え付け・植え替え シェフレラの植え付け適期は、5〜9月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗木の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。最後に、たっぷりと水やりします。 関東地方以西の太平洋側など、暖地ではそのまま越冬できますが、寒さに弱いので、寒冷地では秋に気温が下がってきたら鉢に植え替えて室内や温室に取り込みます。 【鉢植え】 入手した苗よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くくずして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えの場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 日常のお手入れ mihalec/Shutterstock.com 【支柱の設置と誘引】 シェフレラは枝を旺盛に伸ばしますが、自身の重みで斜めに曲がるなどして樹形が乱れてくることがあります。支柱を立てて枝を誘引し、まっすぐ立つようにするとよいでしょう。 【剪定】 シェフレラの剪定適期は、5〜10月です。 生育期であれば、どこで切ってもかまいません。込み合って風通しが悪くなっている場所などがあれば、内側に向かって伸びている枝や交差している枝、弱々しくなっている枝などを選び、分岐している部分まで遡って切り取ります。大きくなりすぎて持て余すようであれば、思い切って小さくしたい高さまで切り戻してもOKです。剪定した枝は挿し木に利用できます。 【葉の手入れ】 観葉植物として室内で栽培している場合、葉にホコリなどがついて汚れていたら、適宜拭き取り、みずみずしい姿を保つとよいでしょう。ハダニが発生しやすい時期は、葉に霧吹きなどで水をかけると予防になります。 シェフレラの増やし方 GreenThumbShots/Shutterstock.com シェフレラの増やし方は挿し木です。 挿し木とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、シェフレラは挿し木で増やせます。 挿し木の適期は、5月中旬〜9月です。新しく伸びた枝を10cmほど、切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい切り取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 シェフレラ栽培で起きやすいトラブルと対処法 Octopus16/Shutterstock.com シェフレラの栽培では、「葉色が冴えない」「大きくなりすぎて困っている」などのトラブルが発生しがち。ここでは、そうした問題への対処法についてご紹介します。 葉が黄色くなった シェフレラの葉が黄色くなるのは、水切れしてしまったことが一番に考えられます。生育期は土が乾燥しすぎないように水の管理に注意しましょう。黄色くなった葉は再生しないので、元から切り落としておきます。また、ハダニが発生したことによるダメージであることも考えられるので、葉裏をチェックしてみましょう。ハダニを見つけたら、葉に霧吹きなどで水をかけて防除します。 大きくなりすぎた シェフレラは旺盛に枝葉を伸ばして生育するので、持て余すこともあります。しかし、生育期の5〜10月であればどこで切ってもよいので、深めに切り戻して仕立て直すとよいでしょう。大きく切り戻した場合、葉が少なくなる分、蒸散量も少なくなるので、水を与えすぎないようにします。 シェフレラを飾って室内を爽やかな雰囲気に New Africa/Shutterstock.com 葉のフォルムが美しく、インテリアグリーンとしても人気が高いシェフレラ。種類や品種が多様なので、リビングやベランダなどにマッチするものを選ぶといいですね。生活空間をシェフレラのみずみずしいグリーンで彩ってはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

ムラサキゴテンは葉色が美しいカラーリーフプランツ! 特徴や育て方を詳しく解説
ムラサキゴテンの基本情報 ioanna_alexa/Shutterstock.com 植物名:ムラサキゴテン学名:Tradescantia pallida英名:purple secretia、purple-heart、purple queen和名:ムラサキゴテン(紫御殿)その他の名前:セトクレアセア、パープルハート科名:ツユクサ科属名:ムラサキツユクサ属(トラディスカンティア属)原産地:メキシコ分類:宿根草(多年草) ムラサキゴテンの学名はTradescantia pallida(トラディスカンティア・パリダ)。ツユクサ科ムラサキツユクサ属(トラディスカンティア属)の常緑多年草です。以前はセトクレアセア属に分類されていたため、今もセトクレアセアと呼ばれることもあります。国内で流通しているのは、ほとんどが園芸品種の‘パープルハート’です。メキシコ原産で、暑さには強い一方で、寒さはやや苦手。乾燥した気候を好みます。紫色の茎葉をもち、カラーリーフプランツとして人気です。草丈は40〜60cm。 ムラサキゴテンの花や葉の特徴 Jimenezar/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物・草花開花時期:7〜10月草丈:40〜60cm耐寒性:やや弱い耐暑性:強い花色:ピンク 紫色の茎葉をもち、最初は直立しますが、成長につれて匍匐するように広がります。平たい葉は幅2cm、長さは10cmほど。やわらかい産毛のために見る角度によって葉色が変わり、水を弾きます。 7〜10月に小さなピンクの花を咲かせます。花は1日でしぼんでしまいますが、次々とつぼみを上げて楽しませてくれます。 ムラサキゴテンの名前の由来や花言葉 Bangkit's Galery /Shutterstock.com ムラサキゴテンは漢字で「紫御殿」と書きます。骨格のしっかりとした草姿で紫の茎葉を伸ばす様子に由来します。 ムラサキゴテンの花言葉は「優しい愛情」「誠実」「変わらぬ愛」など。 ムラサキツユクサ属の仲間 シマムラサキツユクサ。Aleksandr Kurganov/Shutterstock.com ここでは、ムラサキゴテンが分類されているムラサキツユクサ属の仲間についてご紹介します。 トキワツユクサ トキワツユクサの学名は、Tradescantia fluminensis(トラディスカンティア・フルミネンシス)。南アメリカ原産で、夏に白い3弁花を咲かせます。草丈は約50cm。観賞用として日本にもたらされましたが、繁殖力が旺盛で野生化し、要注意外来生物に指定されています。 シマムラサキツユクサ シマムラサキツユクサの学名は、Tradescantia zebrina(トラディスカンティア・ゼブリナ)。中央アメリカ、メキシコ、コロンビアが原産地です。葉裏は紫色、葉の表面は緑または紫色でストライプ状に白い斑が入ります。草丈は5〜15cmで這うように生育するため、グラウンドカバーやハンギングバスケットにおすすめ。夏に小さなピンクの花を咲かせます。 ムラサキゴテンの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7〜10月植え付け・植え替え:4〜9月肥料:4〜6月、9~10月 ムラサキゴテンの栽培環境 Dinesh-Photography/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり、風通しのよい場所で栽培しますが、環境適応力が高く、明るい日陰でも育ちます。ただし、日当たりの悪い場所では、花つきや葉色が悪くなったり、草姿が間のびしたりするので注意しましょう。また、夏場に強い直射日光を浴びると葉焼けすることがあるため、気になる場合は半日陰に移動するか遮光をして育てましょう。 【日当たり/屋内】日当たりのよい窓辺などであれば、屋内でも栽培できます。やや寒さに弱いため、冬は室内に取り込んで冬越しさせるほうが無難です。 【置き場所】水はけのよい環境を好みます。高温多湿は苦手とするので、水はけのよい土壌づくりをしておくことがポイントです。 耐寒性・耐暑性 暑さには強い一方で、冬の寒さにはやや弱い性質をもっています。2℃くらいまでは耐えますが、凍結する場所での冬越しは難しいでしょう。関東以南の太平洋側の暖地で、ほとんど凍結することがない地域では地植えでの栽培も可能ですが、寒冷地では鉢上げして温室や室内へ移動して越年させてください。 ムラサキゴテンの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 苗を植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後しばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Ivanko80/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 また、真夏は気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 一方、真冬は気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に行うようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、真夏に晴天が続いてあまりに乾燥し、株が消耗しているようであれば、水やりをして補います。 【鉢植え】 基本的に、植物を鉢栽培する場合は土の量が少なく乾燥しやすいために、日頃の水やりを忘れずに管理します。ただしムラサキゴテンは乾燥を好み、多湿を嫌うので、与えすぎには要注意。いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になってしまいます。土がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。5〜9月の生育期間は、2カ月に1度を目安に緩効性肥料を株の周りにばらまき、土になじませます。ただし、真夏は肥料を与えるとかえって弱ることがあるので、肥料を切らしておきましょう。 注意する病害虫 Catherine Eckert/Shutterstock.com ムラサキゴテンには、発生しやすい病気や害虫があり、注意が必要です。ここでは、病害虫の特徴や被害の例、対策などについてご紹介します。 【病気】 発生しやすい病気は、うどんこ病、灰色かび病です。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。チッ素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、カイガラムシ、ハダニです。 カイガラムシの体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと株を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 ムラサキゴテンの詳しい育て方 苗の選び方 蒸れや病気による傷みがなく、節間が短くがっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 植え付け・植え替え laenon/Shutterstock.com 植え付けの適期は、4〜9月です。花苗店などではほかの時期でも苗が出回っていることがあります。入手したら、植えたい場所へ早めに定植してください。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、40〜50cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 関東以南の凍結の心配がほとんどない暖地では、環境に合ってよく育っていれば植え替えの必要はありません。2℃以下になる地域では、鉢に植え替えて、霜の降りない軒下に置くか、日当たりのよい温室や室内の窓辺などで管理するとよいでしょう。 【鉢植え】 まず、6〜7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くくずし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替えの適期は、5〜9月です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常のお手入れ Renars Otto/Shutterstock.com 【摘心】 生育期に入って新芽が動き始めた頃に、新芽の先端を摘み取る「摘心」を繰り返し行うと、わき芽が増えて、こんもりと茂った株を作ることができます。ただし、スマートな株姿を好む方には、この作業は不要です。 【つぼみの除去】 花をつけると株姿が徒長気味になって乱れてくるので、カラーリーフプランツとして株姿を楽しみたい場合は、つぼみを見つけたら早めに摘み取ります。かわいらしいピンクの花を楽しみたい場合は、この作業は不要です。 【切り戻し】 生育期に茎葉が伸びすぎて株姿が乱れているようであれば、草丈の半分くらいを目安に切り戻しましょう。すると再び新芽を出して生育し始め、整った姿を保てます。 冬越し Anton Starikov/Shutterstock.com 【地植え】 凍結することがほとんどない暖地では、霜よけにバークチップなどを株元にマルチングしておくとよいでしょう。最低気温が2℃以下になる地域では、株を掘り上げて鉢に植え替え、日当たりのよい温室や室内の窓辺に置いて冬越しさせます。春に屋外に出す際は、すぐに直射日光下にさらすと葉焼けすることがあるので、半日陰から少しずつ慣らしていくとよいでしょう。 【鉢植え】 凍結することがほとんどない暖地では、戸外の霜が降りない軒下などで越冬させます。最低気温が2℃以下になる地域では、日当たりのよい温室や室内の窓辺などに移動しましょう。春に屋外に出す際は、すぐに直射日光下にさらすと葉焼けすることがあるので、半日陰から少しずつ慣らしていくとよいでしょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com 株分けと挿し芽で増やすことができます。ここでは、それぞれの方法について解説していきます。 【株分け】 株分けの適期は4〜9月です。大きく育った株を掘り上げて、地際から出ている芽を4〜5本ずつつけて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、ムラサキゴテンは挿し芽で増やせます。 挿し芽の適期は、4〜8月です。新しく伸びた茎に葉を3〜4枚つけ、切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほど付けて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい草花用の培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は乾燥気味に管理し、成長して根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ムラサキゴテンで庭に彩りを添えよう Anisa Febriyani/Shutterstock.com 強健な性質で、多湿にさえ注意すれば旺盛に育つムラサキゴテン。常緑性のため、冬でもみずみずしい濃い紫色の美しいカラーリーフを楽しめます。ぜひ庭やベランダに迎え入れて、育ててみてください。
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【大発生要注意】 なぜ出現? カメムシ&ナメクジとの遭遇前に! 予防と対策をチェック
過去10年でも最高⁉ 2024年もカメムシが大量発生中! Shingo76Misumaru/Shutterstock.com 触るとイヤなニオイを出す虫として、みなさんもよくご存じのカメムシ。すでにカメムシを見かける機会が多いと感じている方もいるかもしれませんね。じつは、カメムシが大量発生し、SNSでも投稿が相次いだ2023年に続き、2024年も大量発生中。テレビや新聞のニュースでも取り上げられるなど話題になっています。農林水産省が都道府県と協力して発表している「病害虫発生予察情報」によると、カメムシ注意報が発令された地域は、2024年5月末現在で30都府県に上り、過去10年で最多という事態になっているのです。 Christiane Lach/Shutterstock.com カメムシは害虫? カメムシの特徴とその被害 Junrong/Shutterstock.com カメムシは、カメムシ亜目に属する昆虫の総称。カメムシ科には約3,000種が属し、日本にもクサギカメムシ、スコットカメムシ、マルカメムシなど、多数の種類が生息しています。その特徴は、なんといってもニオイです。敵に襲われるなど、外部の刺激に反応して悪臭を伴う液を分泌。この分泌液は、外敵から身を守るための反応だと考えられています。 すでにその大量発生がニュースになっているカメムシですが、じつは一年で一番大量発生しやすいのは、秋。越冬場所を求めて集団で飛来する時期です。通常は落ち葉や樹皮の下、壁の隙間などで越冬しますが、越冬場所を求めて室内に飛び込んでくることもあります。カメムシの寿命は1年半ほどで、前年に生まれて越冬した個体が4~5月に繁殖期を迎え、5月下旬~8月中旬に産卵します。種類にもよりますが、20~100個ほどの卵を産み、卵は1~2週間でふ化して1カ月ほどで大人になるという生育サイクルです。また、草木が茂っている場所に生息し、巣をつくることはありません。 カメムシによる被害 cedric gelissen/Shutterstock.com ニオイがあることから、不快害虫として嫌われやすいカメムシですが、草食性の種類は農作物に被害を与える害虫の側面もあります。ストローのような形の口を果実や茎、新芽など、植物のあらゆるところに刺し、吸汁します。被害にあった植物は生育が妨げられ、また果実の場合は吸汁痕が腐ったり品質が大きく劣化したりして商品価値がなくなるため、特に農家にとっては厄介な害虫。吸汁された果実や野菜は、独特のニオイがついてしまうこともあります。もちろん、家庭菜園やガーデニングでも同様で、楽しみに育てている花や野菜が被害にあったという嘆きの声が後を絶ちません。 稲を食害するカメムシも。Masaru Masuda/Shutterstock.com ちなみに肉食性のカメムシもいて、こちらは害虫を食べるため益虫として扱われますが、時に人間を刺すことも。一説によると、刺されるとスズメバチよりも痛いそうなので注意しましょう! カメムシの大量発生の原因は? KPG-Payless/Shutterstock.com では、なぜ今年はこれほどカメムシの発生が多いのでしょうか? その理由として考えられているのが、花粉と暖冬です。花粉症の方はご記憶にあるかもしれませんが、2023年は花粉の飛散量が多く、カメムシのエサとなるスギやヒノキの実が豊作となったため、カメムシの発生も増加。さらに、暖冬によりその多くが冬を越え、空腹のカメムシたちがあちこちで活動しているというわけです。だとすると、今後温暖化の影響によりカメムシの越冬が容易になり、大量発生が頻発することも考えられますね。 カメムシの被害が発生しやすい環境・植物は? SviatlanaLaza/Shutterstock.com カメムシには白っぽい色の壁や洗濯物、キラキラ光るものなどに集まりやすいという習性があり、複数のカメムシが集まるとさらに仲間を呼ぶのだそう。家の中にカメムシを呼び込まないためには、白っぽい色の衣服を洗濯したら、室内干しにするか、白色のものを内側に、黒などの色ものを外側に並べて干すようにするとよいでしょう。取り込む前にカメムシがついていないかの確認もお忘れなく。また、夜間の蛍光灯の明かりには集まりやすい一方、LEDライトにはほとんど集まらないので、照明器具を取り替えることも効果的です。 また、ガーデニングにおいてカメムシによる被害がよく発生するのは、リンゴやナシ、イチジクなどの果樹。家庭菜園で人気のトマトやピーマンなどの果菜類や、エダマメなどの豆類も被害にあいやすい植物です。カメムシに吸汁されると、若い果実では変形や落果など、熟した果実では腐敗の原因になるほか、食べても異臭がします。果実だけでなく、新芽や茎葉も加害し、パセリ、ニンジン、コリアンダーなど、セリ科の植物を特に好みます。多くの植物に発生し、生育や収穫に影響が出るので、家庭菜園では注意が必要な害虫です。 Paul Maguire/Shutterstock.com カメムシが好む植物が多く、発生しやすい家庭菜園ですが、カメムシはミントやレモングラス、ティートリー、ローズ、ゼラニウムなどの香りを嫌うため、これらのハーブを野菜の周囲に植えるとカメムシよけに効果があるそうです。ただし、ミントは生育旺盛なので、繁茂しすぎないように鉢植えにするなどコントロールを忘れずに。 カメムシの被害を防ぐ! 予防と対策 Dmitrii Pridannikov/Shutterstock.com カメムシは移動性があるため、予防するのが難しい害虫です。幼虫や成虫を見つけたら、すぐに捕殺しましょう。その際、手でつかむとニオイを発するので、薬剤やガムテープなどを利用して対処を。雑草や落ち葉などはカメムシの越冬場所になるため、こまめに掃除しましょう。家への侵入を防ぐためには、外壁や網戸などの家まわりに専用の殺虫剤を使うのもおすすめです。 家まわりのカメムシ対策には「カメムシアタッカーEX」がおすすめ! 温暖化によってますます増えそうなカメムシの大量発生に備えて、家庭に1本置いておきたいのが、カメムシの予防も退治もこなす専用の殺虫剤。2024年に新しく発売された「カメムシアタッカーEX」は、広い範囲にも狭い範囲にも噴射できるカメムシ専用の殺虫剤です。約4カ月も殺虫効果が持続するので、一度スプレーすれば長く侵入を防ぎ、家の周囲でのカメムシの越冬防止にも効果的。ニオイがほとんどなく、薬剤がかかった場所も汚れにくいので、家の周りにも安心して使いやすいのも嬉しいですね。 付属のノズルを起こせば狭いスペースや狙った場所に噴霧可能。 「カメムシアタッカーEX」は、家まわりの気になる場所にスプレーして使います。使用の際にはボタン後部のロックピンを引き抜き、外壁や網戸、戸袋の隙間、換気口など、カメムシが寄り付きやすい場所にスプレーするだけで対策完了! あとは殺虫成分が持続し、カメムシの侵入を防いでくれます。カメムシは約2mmの隙間があれば室内に侵入できるため、侵入可能な場所にはもれなくスプレーしておくのがおすすめ。網戸や外壁など広い範囲にスプレーする際は通常噴射で、戸袋やサッシなどの隙間にスプレーする場合は付属のノズルを起こして狙って噴射するのがよいでしょう。もちろん、直接スプレーしてカメムシ退治をすることも可能です。ただし、「カメムシアタッカーEX」は農薬ではないので、植物保護の目的では使わないようにしましょう。 玄関の隙間にも侵入防止としてシュッとひと吹きで安心。 ※使用の際は必ず商品の説明をよく読み、記載内容に従って使いましょう。 カメムシが家に入ってきたときやニオイがついたときの対処 LisaCarter/Shutterstock.com カメムシは刺激に反応してニオイを出すため、素手で触ったり、叩いてつぶしたり、掃除機で吸ったりするのはNG。専用の殺虫剤を使って退治するか、ティッシュをかぶせてそっと捕獲してビニール袋に入れたり、ペットボトルなどの容器にそっと追い込んで捕獲するとよいでしょう。 カメムシのニオイが手についてしまったら、サラダ油やオリーブオイル、クレンジングオイルなどを手にすりこみ、その後石鹸でよく洗い流すと落としやすいです。これはニオイの成分が、水に溶けにくく油に溶けやすいため。服についたときは界面活性剤入りの洗剤で洗いましょう。ニオイの成分は揮発性なので、天日干しのほか、ドライヤーやスチームアイロンの熱をあてて蒸発させるのも有効です。家具についた場合は、柑橘系の中性洗剤で拭き取るか、難しいときは柑橘系の消臭スプレーをまいておくとよいでしょう。ちなみに、カメムシのニオイは1週間程度で自然に揮発するとされています。 梅雨シーズンに発生しやすい害虫の代表! ナメクジに注意 Charise Wilson/Shutterstock.com 朝外出した際に、玄関やベランダ、植物の葉などに、キラキラと輝く白銀の筋があったら、それはナメクジの通った跡かもしれません。一年中見られるナメクジですが、雨の日が続く梅雨は特に発生しやすい季節。雨が降った後は動きも活発になり、庭や玄関先で見かけることが多くなります。ヌメッとした独特な見た目から苦手な人も多いナメクジですが、ガーデナーにとっても注意が必要な害虫です。 ナメクジは害虫? ナメクジの特徴とその被害 Patric Froidevaux/Shutterstock.com ナメクジは害虫として扱われますが、実際は虫ではなく陸貝とも呼ばれる陸に棲む貝の一種。カタツムリに近い仲間ですが、殻は退化してありません。柔らかくデリケートな皮膚を保護するため、粘液を出してその上を移動します。夜に活動するイメージがありますが、絶対に昼間に出ないということはなく、雨の日などは昼間に見かけることもあります。子どもたちに人気で童謡まであるカタツムリに比べると、ちょっと日陰の存在ですが、カタツムリと同じく雌雄同体で、意外と賢く学習能力があり、記憶が数週間持続して再生能力も高いなど、面白い生き物なんですよ。 ナメクジの寿命は平均して2~3年。気温が上がってくる春先から孵化し、梅雨時期によく見られますが、ナメクジは成体になるまで半年ほどかかるため、一番の繁殖期は幼体が成熟する秋です。厳寒期を除く10~3月に半透明のビーズのような卵を暗く湿った場所に産み、厳寒期は冬眠して過ごすという生育サイクルです。 ナメクジによる被害 Tony Baggett/Shutterstock.com ナメクジはユニークな見た目から不快害虫として嫌われやすく、また雑食性で、おろし金のような歯のある舌で植物を削るようにして食べるため、害虫として扱われます。果物などにナメクジの食害痕がつくと商品価値がなくなるため、農業では特に注意が必要ですが、家庭菜園やガーデニングでもよく発生する身近な害虫です。キャベツやレタスなど結球野菜の中に入り込んで食べることもあり、中から出てきて驚いた経験がある方もいるかもしれません。夜行性のため食害に気づきにくいですが、傷んだ植物の周囲に白い這い跡が残っていたら、ナメクジ出現のサインです。 ナメクジの被害が発生しやすい環境・植物は? Lens-Needles-Artwork/Shutterstock.com ナメクジは乾燥が苦手で暗く湿った場所を好み、昼間は落ち葉やプランターの下、レンガの隅、葉の裏などに潜んでいます。夜になると活動を始め、イチゴやレタス、ナス、パンジー・ビオラ、ペチュニア、サボテンなど、野菜から花、多肉植物まで幅広い草花を食害します。特に柔らかい若芽や花びらを好み、また地際に柔らかい実がなるイチゴもよく狙われます。幼苗期に食害されると被害は深刻になりがちで、一晩で苗を丸坊主にしてしまったり、生育が止まってしまうこともあります。 ナメクジの被害を事前に防ぐ! 予防と対策 Wolphgang/Shutterstock.com ナメクジを予防するには、まずは生育場所を作らないことが大切。落ち葉の下や雑草の陰、植木鉢の下などを好むため、家の周りや庭、畑などの落ち葉や雑草を掃除し、風通しのよい環境を作ります。植木鉢やプランターは地面に直置きせず、鉢台やポットフィートなどを利用して地面から離し、使っていない植木鉢は放置せずに片付けましょう。 ナメクジが発生してしまった場合は、夜の見回りや、ナメクジが潜んでいそうな場所を探して根気よく捕殺するか、薬剤を用いて対処します。捕殺する場合は、素手で触らないように注意を。ナメクジには毒性はありませんが、寄生虫が多く、特に広東住血線虫は重篤な症状を引き起こすことがあります。もし素手で触ってしまったら、必ず手を洗いましょう。ナメクジが這った跡にも線虫がいる可能性はあるため、野菜は水洗いしてから食べると安心です。 ナメクジに塩は効果がある? chinahbzyg/Shutterstock.com ナメクジに塩をかけると縮むのは、浸透圧の関係で水分がナメクジの外に出ていくため。水をかければある程度元に戻ります。塩でナメクジを退治しようとすると大量に必要になり、また土壌などへの塩害も発生するため、やめたほうがよいでしょう。 効果的なナメクジ対策の決定版! 使いやすい「ナメトックスシリーズ」新登場 「ナメトックスシリーズ」は、スプレー、粒剤、ハウスの3タイプ。 ナメクジ対策用の殺虫剤にはいろいろなものがありますが、ガーデンや菜園、ベランダなどの植物まわりに出没するナメクジ対策には、農薬登録されたナメクジ専用の駆除剤を使うのがおすすめです。2024年に新発売の「ナメトックスシリーズ」は、家庭菜園や庭でも安心して使える農薬登録品なので、植物を食べるナメクジ対策にぴったり! もちろん玄関などの家まわりのナメクジ対策にも効果的です。有効成分として効きめが早いメタアルデヒドを採用した「ナメトックスシリーズ」は、スプレー、粒剤、ハウスの3タイプ。使いたい場所や用途に合わせて選べます。 直接退治もまちぶせもOK!「ナメトックススプレー」 地面にスプレーしても効果がある「ナメトックススプレー」。 花や野菜を食べるナメクジ対策に、直接退治ですぐに効くのが、希釈不要でさっと使えるスプレータイプの「ナメトックススプレー」。ニオイが少なく、スプレーなので散布しても目立ちません。水がかからない場所では効果が1~2週間持続するため、ナメクジに直接スプレーする直接退治だけでなく、土にスプレーすれば、スプレー後にナメクジをおびき寄せて退治するまちぶせ効果もある優れもの。スプレー時には鉢の下などに隠れていたナメクジも、しっかり退治できます。 「ナメトックススプレー」は、ナメクジが活動を開始する夕方に散布するのが効率的な使い方。よく振ってからスプレーしましょう。野菜や果樹のナメクジ対策として使う場合は、植物にかからないよう集中ノズルで地面にスプレーを。食用にしない花や観葉植物は植物に直接スプレーしてもOKなので、広範囲に散布できるワイドノズルが便利です。また、キャベツとレタスは収穫14日前まで、柑橘類は収穫30日前までは、スプレーをかけることも可能ですよ。 ※使用の際は必ず商品の説明をよく読み、記載内容に従って使いましょう。 まきエサで誘い出してごそっと退治!「ナメトックス粒剤」 袋から直接まけて扱いやすい「ナメトックス粒剤」。 ガーデンや家庭菜園など、広い範囲のナメクジ対策におすすめなのが、手軽にまくだけで使え、スプレーよりも長く効く粒タイプの「ナメトックス粒剤」。水に強く、雨が当たる場所でも約1カ月効果が持続します。ナメクジを誘い出し、食べさせて退治する誘引殺虫剤なので、しつこいナメクジも一晩でごそっと退治できますよ。また、口栓があるスパウト容器なので、容器からそのまま振り出せば、直接触らなくても簡単にまくことができる手軽さも魅力。一度に使い切らなければキャップをしめて保管でき、使い終わった袋は丸めてパパッと捨てられます。 「ナメトックス粒剤」も、ナメクジが活動を開始する夕方に散布するのが効果的。容器から粒剤を振り出し、植物の株元にばらまいて使いましょう。種類にもよりますが、イチゴは収穫前日まで使用できます。 ※犬や猫などのペットや家畜等が大量に食べると死亡するおそれがあるため、誤食に注意し、食べる可能性がある場所では使用や保管をしないように注意が必要です。※「ナメトックスシリーズ」を使用する際は必ず商品の説明をよく読み、記載内容に従って使いましょう。 置くだけカンタン! 雨風にも強いハウスタイプの「ナメトックスハウス」 花壇の隅や株元に置くだけで簡単に対策できる「ナメトックスハウス」。 より長く効きめが続き、ポンと置くだけで簡単に使えるのが「ナメトックスハウス」。強風でもひっくり返りにくく、大型のナメクジも入れる入り口がついた特製容器の中に誘引殺虫剤が入った、ハウスタイプのナメクジ駆除剤です。容器入りなので雨風に強く、一度設置すればおよそ3カ月も効果が続きます。約45×45mmのコンパクトなグレーの容器は目立たないので、玄関前やベランダガーデンのプランターの隅に設置するのにおすすめ。もちろん花壇や菜園に置いてもOKです。 「ナメトックスハウス」の使い方は、容器を1個ずつ切り離し、夕方にナメクジがいそうな場所に設置するだけ。1㎡あたり2個が使用量の目安です。「ナメトックスハウス」は6個入りなので、1袋で3㎡程度カバーできる計算ですね。内袋開封後は、なるべく早く使い切りましょう。 ※犬や猫などのペットや家畜等が大量に食べると死亡するおそれがあるため、誤食に注意し、食べる可能性がある場所では使用や保管をしないように注意が必要です。※使用の際は必ず商品の説明をよく読み、記載内容に従って使いましょう。 ナメクジを家の中で見かけたら Amelia Martin/Shutterstock.com ナメクジは排水口や窓の隙間など、かなり小さなスペースからでも侵入します。ナメクジを家の中で見かけたら、素手で触らないよう、割りばしなどでつまんで捨てるとよいでしょう。ナメクジを家に入れないようにするためには、排水口にネットを張ったり、網戸の隙間にテープを貼るなど、進入口をふさぐのが有効。排水口にネットを張った場合、ゴミがたまらないようにこまめに掃除や交換をしましょう。 カメムシやナメクジの被害にあわないために対策を忘れずに カメムシとナメクジは、どちらも植物を加害する農業害虫でありながら、見た目やニオイで嫌われる不快害虫でもあります。できれば遭遇したくないですよね。触るとニオイや寄生虫の危険があり、特に家の中には入ってきてほしくないもの。小さな隙間からでも入り込むカメムシやナメクジの侵入を防ぐためには、侵入経路をふさいだり、専用の薬剤で対処しておくのが有効です。今回ご紹介した「カメムシアタッカーEX」や「ナメトックスシリーズ」も適切に使って、虫たちと上手に住み分けをし、快適に暮らしましょう! 協力/KINCHO園芸(旧:住友化学園芸) https://www.sc-engei.co.jp/
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樹木

コエビソウはユニークな花姿が魅力! 基本情報や特徴、育て方のポイントを解説
コエビソウの基本情報 Fabrizio Guarisco/Shutterstock.com 植物名:コエビソウ学名:Justicia brandegeeana英名:Mexican shrimp plant、shrimp plant、false hop和名:コエビソウ(小海老草)その他の名前:ベロペロネ科名:キツネノマゴ科属名:キツネノマゴ属原産地:メキシコ~中央アメリカ分類:常緑性低木 コエビソウの学名はJusticia brandegeeana(ジャスティシア・ブランデジーアナ)。キツネノマゴ科キツネノマゴ属の低木で、旧属名のベロペロネの名で流通することもあります。原産地はメキシコから中央アメリカで、寒さにやや弱く、日本では冬に地上部が枯れることもあるため、冬は鉢に植えて暖かい場所で越冬させる必要があります。ただし、耐寒温度は3℃ほどなので、関東以南の太平洋側など温暖地なら、凍結に注意すれば戸外での越冬も可能です。 樹高は自生地では2mほどに達するようですが、日本では一般にそこまで大きくはならないので、鉢栽培におさまる程度の1m以内に剪定でコントロールするとよいでしょう。 コエビソウの花や葉の特徴 Robert Buchel/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:5〜10月樹高:0.3〜2m耐寒性:やや弱い耐暑性:普通花色:赤、黄、白 コエビソウの開花期は5〜10月です。15℃以上を保つことができれば、一年中開花を楽しめます。花色は、赤、黄、白。花に見える部分は、じつはほとんどが苞で、鱗のように重なり合ってコエビのように湾曲して花序をなし、実際の花はその隙間から細長い花弁を覗かせます。苞と花のサイズは7〜10cm。葉は先端がとがった楕円形で、長さは5〜8cmです。 コエビソウの名前の由来や花言葉 Julie Beynon Burnett/Shutterstock.com 学名Justicia brandegeeanaは、人名に由来します。属名の「Justicia」は、18世紀のスコットランドで活躍した園芸家James Justice(ジェームス・ジャスティス)への献名。種名の「brandegeeana」は、アメリカの植物学者Townshend Stith Brandegee(タウンゼント・スティス・ブランデギー)への献名です。 和名のコエビソウは、文字どおり花姿がコエビに似ていることに由来。英名はシュリンプ・プラントやシュリンプ・ブッシュで、こちらもエビを連想したものです。 コエビソウの花言葉は「ひょうきん」「思いがけない出会い」など。 コエビソウの主な品種 ‘イエロークイーン’。Skyprayer2005/Shutterstock.com コエビソウは、品種改良された園芸品種がいくつか出回っています。主なものは、苞が黄色で花弁が白の‘イエロークイーン’、苞が黄色で花弁が赤の‘フルーツカクテル’など。苞が赤の‘バリエガータ’は、葉に白い斑が入る品種で、花が咲かない時期もカラーリーフとして楽しめます。 コエビソウの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜10月植え付け・植え替え:5月中旬〜6月肥料:5〜10月 コエビソウの栽培環境 Sunshower Shots/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的には日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。半日陰でも生育しますが、極端に日当たりが悪いと、ヒョロヒョロとか弱い茎葉ばかりが茂って草姿が乱れたり、花つきが悪くなったりするので注意しましょう。ただし、真夏に強い日差しを直接浴びると、葉が傷むことがあります。 【日当たり/屋内】基本的に屋外で栽培しますが、冬は室内に取り込むとよいでしょう。気温15℃以上を保てば、周年開花します。 【置き場所】土壌は水はけ、水もちのよいふかふかの状態を好みます。日当たりのよい場所で育てますが、夏に葉焼けが見られる場合、地植えでは朝のみ日が差す東側や木洩れ日がチラチラと差すような半日陰の場所に植え替え、鉢植えでは直射日光が当たらない明るい場所などへ移動しましょう。 耐寒性・耐暑性 基本的にコエビソウは寒さには弱く、耐寒温度は3℃くらいまでで、霜や凍結にあうと枯死するので注意します。地植えの場合は鉢に植え替えて、室内の窓辺や温室などに置いて冬越しさせましょう。 コエビソウの育て方のポイント funnyangel/Shutterstock.com 用土 【地植え】 苗を植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 花木の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Ivanko80/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えましょう。 真夏は、気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。開花期や乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。また、5〜10月の開花期間中は、月に2回を目安に液肥を与えて、株の充実を図ります。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 病気が発生する心配はほとんどありません。 【害虫】 発生しやすい害虫は、ハダニ、カイガラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 コエビソウの詳しい育て方 苗の選び方 Omi Works/Shutterstock.com 苗を選ぶポイントは、まず添えられているラベルを見て、花の色や形、樹高などを確認すること。節間が短く茎ががっしりと締まって、丈夫で勢いがあるものを選びます。枝葉がひょろひょろと間のびしているものや、水切れでしんなりしているもの、葉に虫食いの痕があるものは避けましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 植え付け適期は、5月中旬〜6月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗木よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。複数の苗木を植え付ける場合は、30〜40cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 寒さに弱いので、秋に気温が下がってきたら鉢に植え替えて室内や温室に取り込みます。 【鉢植え】 入手した苗よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢をあまりくずさずに植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えの場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 日常のお手入れ Opas Chotiphantawanon/Shutterstock.com 【摘心】 春の生育期に入って新芽が出始めたら、枝の先端を切る摘心を行うと、下からわき芽が出て、枝数の多いこんもりとした姿に仕立てることができます。枝数が多くなる分、花もたくさん咲くので、開花期にはより華やかな株姿を楽しめます。 【花がら摘み】 コエビソウは開花期が長く、多数の花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数も少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【整枝】 コエビソウの枝葉が伸びすぎて、株姿が乱れてきたら、適した長さで切り取ります。4〜10月の生育期であればいつでもよく、どこで切ってもかまいません。バランスのよい株姿を保ちましょう。 冬越し Vipul1989/Shutterstock.com 冬の耐寒温度の目安は3℃ほどで、寒さに弱く、霜にあたると枯れてしまいます。 鉢植えや寄せ植え、ハンギングバスケットを庭やベランダに飾っている場合は、秋になったら霜のあたらない軒下や日当たりのよい室内などに移動して冬越しさせましょう。 地植えにしている場合は、鉢に植え替えて霜のあたらない軒下や日当たりのよい室内などに置いて冬越しさせます(鉢への植え付け方法は、「植え付け」の項目を参照してください)。越年して十分に気温が上がる5〜6月に、再び地植えに戻すとよいでしょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com コエビソウは挿し木で増やすことができます。 挿し木とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、コエビソウは挿し木で増やせます。 挿し木の適期は、5〜6月か9〜10月です。新しく伸びた枝を10cmほど、切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい切り取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 コエビソウと同じキツネノマゴ属の品種 コエビソウが属するキツネノマゴ属には、約900種があります。そのうちのサンゴバナとキツネノマゴをご紹介しましょう。 サンゴバナ Rosamar/Shutterstock.com 学名はJusticia carnea(ジャスティシア・カルネア)。ブラジル原産の常緑低木で、エキゾチックな花姿が魅力です。開花期は6〜10月で、花色は名前の由来になったサンゴ色。一つひとつの花は小さいのですが、花茎を伸ばした頂部に密集して放射状に一斉に咲くので、大輪の花のように見えます。自然樹高は2mほどですが、剪定で1m以内とコンパクトにコントロールして鉢栽培することもできます。 キツネノマゴ tamu1500/Shutterstock.com 学名はJusticia procumbens(ジャスティシア・プロカンベンス)。原産地は日本、朝鮮半島、中国などで、日本では本州、四国、九州に自生。開花期は8〜10月です。花色は淡い紫色で、中央に白い斑紋が入ります。7mm前後の小さな花で、花穂を上げて2~3輪ずつ咲きます。 コエビソウで庭にアクセントをつけよう demamiel62/Shutterstock.com 開花期間が長く、個性的な花姿を楽しめるコエビソウは、冬越しさえうまく乗り切れば、ビギナーでも気楽に育てられる植物です。カラフルでユニークなコエビソウを、庭やベランダに取り入れてはいかがでしょうか。





















