スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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レシピ・料理

バジルを使った世界の料理レシピ【キッチンガーデンレシピ】
ペスト・パスタ from イタリア kopava/Shutterstock.com ペストはイタリア、ジェノヴァで発祥したバジルを原料とする調味料で、起源は古く9世紀まで遡るといわれています。しばしば‘ペースト’や‘パスタ’と混同されますが、じつは「ペスト」という固有の調味料名。さまざまな料理に使われますが、パスタに絡めたシンプルな食べ方がバジルの風味を味わうには最適です。 ペスト・パスタの作り方 kopava/Shutterstock.com 【材料】 ペスト(バジルの葉、ニンニク2〜3片、松の実1/4カップ、パルメザンチーズ3/4カップ、塩小さじ1/4、オリーブオイル150cc)すべての分量は味を見ながらお好みで加減してくださいショートパスタ250〜300g塩大さじ1(パスタ茹で用) 【作り方】 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩を入れ、パスタを茹でます。パスタを茹でている間にペストのすべての材料をブレンダーで混ぜます。仕上げに①と②を合わせて完成。 ガパオライス from タイ ranmaru/Shutterstock.com ガパオライスはタイの食卓の定番メニュー。ひき肉と夏野菜、バジルを炒め、目玉焼きをのせていただく、いわばタイ風炒飯。バジルがたくさん採れる夏に食べたいちょっとスパイシーな料理です。本場タイでは香りの強い‘ホーリーバジル’という品種を用いますが、日本で一般的に栽培されているスイートバジルでも美味しく作れます。 ガパオライスの作り方(4人分) ranmaru/Shutterstock.com 【材料】 鶏ひき肉400gバジルの葉20枚くらいパプリカ1〜2個ピーマン1〜2個玉ねぎ1個ニンニク1片赤唐辛子3本調味料(ナンプラー大さじ3、オイスターソース小さじ2、砂糖大さじ1、醤油小さじ2、鶏ガラスープの素小さじ1)ご飯適量卵4個サラダオイル適量 【作り方】 玉ねぎ、ピーマン、パプリカを1cm角位に切ります。赤唐辛子は小口切りに。ニンニクはみじん切りに。調味料はすべて混ぜ合わせておきます。フライパンにサラダオイルを敷き、赤唐辛子とニンニクを炒め、香りが出てきたら、ひき肉を加えて炒めます。ひき肉におおよそ熱が入ったら野菜を加えてさらに炒め、調味料を入れてよく混ぜます。最後にバジルをちぎって入れたら火を止めます。目玉焼きを作ります。お皿にご飯、ひき肉、目玉焼きの順番で盛り付け完成。 お庭でバジル栽培にチャレンジ バジルはとても育てやすいハーブの一つ。葉を摘むことで枝が分かれ、そこから新しい葉が再び生えてくるため、夏から晩秋までたっぷり収穫を楽しむことができます。 生葉はサラダやピザに。使いきれない分は、レシピで紹介した「ペスト」で保存できます。調理で使われるバジルには主に、‘スイートバジル’と‘ホーリーバジル’の2種類があり、スイートの方はサラダやペストなど生で食べられることが多いようです。一方、より香りが強く刺激的なホーリーバジルは魚や肉料理とともに熱を通して使われます。 どちらもシソ科メボウキ属の植物ですが、このメボウキは「目箒」と書きます。じつは日本に導入されたのは古く江戸時代。種子を水に浸けると水分を吸ってゼリー状になりますが、それで目を洗っていたことに由来しています。 現代では「バジルシード」の名にピンとくる方も少なくないでしょう。美容やダイエット効果を期待できるスーパーフードとして女性に大人気です。バジルシードを収穫する場合には、夏以降の花穂を摘まずに残しておきます。しかし、花穂を残すと葉っぱは、それ以上茂らなくなるので、目的に合わせて作業しましょう。
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観葉・インドアグリーン

手軽にできる苔(コケ)栽培! 苔植物の基礎知識・育て方を理解しよう
苔ってどんな植物? Rusya007/Shutterstock.com 苔植物という生き物は、陸上にすむ「非維管束植物」の総称で、生物の分類上「苔植物門」に属するものを指します。胞子で繁殖するという特徴をもち、国内では約1,700種、世界では約18,000種もの苔が、さまざまな環境の地域に自生しています。苔類は匍匐(ほふく)性を持っており、地面を這うように広がって生育します。「苔」という名前は「木毛」に由来するという説があり、木の株元や幹などに生えることから名付けられたといわれています。 苔にはどのような種類があるの? Svitlyk/Shutterstock.com 苔という植物は、分類上「苔類(たいるい)」「蘚類(せんるい)」「ツノゴケ類」という3つのグループに分けられます。 また、苔の形を大きく分類すると、根っこや葉がきちんと分かれていない葉状体という形状と、一般的な植物の茎や葉にあたる部分が分かれている茎葉体があります。葉状体の苔は苔類またはツノゴケ類で、茎葉体の苔は蘚類のほとんどが属します。 苔類は丸みを帯びたものが多く、身近によく見かけるゼニゴケやジャゴケが属しています。日本には約620種が自生しています。 蘚類は茎葉体で、よく見ると葉の中心に中肋という葉脈があります。種類がとても多く、群生して繁殖します。 ツノゴケ類は葉状の苔類と似た、尖ったツノのような胞子体を持つことが特徴です。藍藻というバクテリアが共生しており、国内では17種類しか見つかっていません。 苔栽培におすすめの種類は? Alena Gavrilchik/Shutterstock.com 屋外での栽培におすすめの種類は、一般にスギゴケと呼ばれるものやエゾスナゴケと呼ばれるものです。これらは半日陰でも育つため、日のあまり当たらない場所での野外栽培に適しています。シノブゴケも半日陰を好みます。シッポゴケは風通しのいい場所に定着成長しやすいため、初心者向けの種類です。ハイゴケは横に這うように育つ種類で、これも育ちやすい種類ですので初心者の方におすすめです。 苔の育て方 JoannaTkaczuk/Shutterstock.com 独特の見た目が魅力の苔ですが、正しい育て方や処置を施さなければ残念ながら綺麗に育ちません。実際にどのように育てればよいのか、どのようなことを意識して育てればいいのか分からない方が多いのではないでしょうか? そこで、ここからは苔の育て方について詳しく説明します。 栽培環境 Piti Tan/Shutterstock.com 苔は種類ごとに必要な明るさや湿度が異なります。苔を購入する場合は、育てたい場所の日当たりをよく考慮して、それに合ったものを選びましょう。 また、苔は湿度が高いほうが生育がよくなるものが多いです。こうした苔を育てる場合は、乾燥に注意して、直接風が当たる場所は極力避けるようにしましょう。 苔を植える場所は、水はけのよい土壌にします。湿度を好む苔でも水がたまるような環境は苦手なので、庭植えの際には、植え付けたい場所の土に川砂を混ぜ込み、鉢植えにする際は、小粒の赤玉土などに川砂や竹炭を混ぜ込んで、水はけのよい土作りに徹しましょう。ガラス容器などに入れて育てるときは、腐葉土などの有機物を入れるとカビが生えやすくなるので注意しましょう。 肥料 GrooTrai/Shutterstock.com 苔は光と空気、適度な水分があれば育つ植物です。そのため、基本的に追加の肥料はほとんど必要ありません。逆に肥料を与えすぎると枯れてしまいます。盆栽や寄せ植えなど、ほかの植物とともに育てている場合は、ほかの植物にだけ液体肥料を与えて、苔には肥料が極力いかないようにします。 増やし方 Hans.P/Shutterstock.com 苔の増やし方には「張り苔法」「移植法」「まき苔法」と、大きく分けて3つあります。 「張り苔法」は、3つの増やし方で最も簡単です。これはマット状の苔をそのまま庭や培養土に張るように植え付けるという方法で、短時間で広範囲に植え付けることが可能です。苔のシートを地面にしっかりと密着させることが大切です。 「移植法」は、1本ずつ土に挿すように植え付ける方法です。これは手間がかかりますが成功率は高く、ヒノキゴケやスギゴケなど広範囲に大型の苔を植え付ける際に適しています。また、苔テラリウムの場合も、この方法で1本ずつ植え付けていきます。 「まき苔法」は、ほぐした苔を種のように播いて植える方法です。この方法のメリットは、少ない手間かつ少量の苔でたくさん増殖させることが可能である点で、最もポピュラーな増やし方です。苔は株ごとにほぐしたもののほか、細かく刻んだものを播いても生えてきます。 苔が持つ驚くべき効果とは? Lillac/Shutterstock.com 苔は空気中から水分や栄養分を吸収することができ、さらに苔の細胞壁が金属を蓄積することから、抗菌・消臭効果があるとされています。 また数々の研究や実験から、苔を見ていることでストレス解消や癒やしの効果が得られるといわれています。苔のもつ独自の芳香に土の香りが混ざると、よりその効果が増し、さながら静かな森の中にいるかのようなリラックスした心理状態になることが期待できます。 さらに、苔は水分を吸収するだけでなく、蒸散することもできます。そのため大気の湿度や温度を調整することが可能であり、吸収した二酸化炭素を蓄積したまま泥炭層を構築するので、環境保護にもつながるといわれています。園芸用土として使われるピートモスは、苔が堆積したピート(泥炭)が原料ですが、近年は長年にわたって二酸化炭素を蓄積している泥炭をみだりに掘り起こして活用することに対する批判も巻き起こっています。 苔の活用方法とは? Bellawillow Photography/Shutterstock.com 苔といえば、まず挙げられるのは苔玉です。土を丸く固めて周りに苔を張って仕立てた苔玉を鑑賞して楽しみます。この際、置き場所は風通しのよい棚の上などにして、しっかりと外気を吸わせましょう。 また透明なガラス容器の中に入れて独特の世界を表現できるテラリウムも、インテリアとして生かすことができて人気です。苔を主体とした独特の雰囲気を醸し出すことができ、気軽に世話を楽しめるので、おすすめの活用法です。 さらに、盆栽の株元に敷くと土がむき出しにならず、苔のグリーンで一気に雰囲気を変えることもできます。美観だけではなく、保湿や土の流出を防ぐといった効果もあり、こちらも人気の活用方法です。 さまざまに活用できる苔を自宅で気軽に楽しもう Vera Larina/Shutterstock.com この記事では苔についての基本情報から、育て方、活用法などについてご紹介しましたが、苔についての疑問は解消できたでしょうか? 苔にはご紹介したようにいくつもの楽しみ方がありますが、うまく活用できるかどうかは、どのように栽培していくかで決まります。苔の特性を理解して、正しい育て方で苔を楽しみましょう。
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レシピ・料理

夏の庭で飲みたい! インスタ映え抜群のハーブのマジック・ドリンク
天然色素のディープ・ブルー・ラテ Photo/Lomdet.P/Shutterstock.com 紺碧の青色がミルクに溶け出す様子がなんとも不思議で妖しげなドリンク「ディープ・ブルー・ラテ」。この万年筆の青色インクのような濃い色は、こう見えて天然もの。バタフライピーと呼ばれる青い花の色素を使っています。バタフライピーは東南アジアに自生するマメ科の植物で、タイやベトナムなどでは古くから愛飲されているポピュラーなハーブティーです。タイやマレーシアではこの青色で米を染めたナシケラブという伝統料理もあります。 まるで魔法! 青から紫に変わる秘密 Photo/zarzamora/Shutterstock.com この青色はアントシアニンという色素によるもので、お湯に浸すとその成分が溶け出て鮮やかな青色のティーになります。アントシアニンは酸性では赤色に傾くため、レモンを入れるとサーっと紫色に変わります。アントシアニンは抗酸化物質のポリフェノールの一種で、目の疲労に効果が期待できます。また、内臓脂肪の蓄積を抑制し、血液をサラサラにしてくれる効果もあるのだそう。美容と健康への効果と、そのフォトジェニックなビジュアルから、バタフライピー・ティーは近年、人気が高まっています。 インパクトのある鮮やかな青色のバタフライピーですが、味わいはほんのりと豆の香りがするくらいで、ほとんど味がありません。クセがなく飲みやすいので、ほかのハーブと合わせたり、ソーダなどと合わせてドリンクにしたりと、幅広いアレンジが楽しめます。 ブルーからパープルのグラデーションが綺麗なバタフライピー・ドリンク。蜂蜜やシナモンを入れ、炭酸で割って飲んでも美味しい。Photo/Theerawan/Shutterstock.com バタフライピーのお茶を凍らせれば、見た目も涼しげなアイスバーができます。Photo/Rimma Bondarenko/Shutterstock.com バタフライピーは、夏に丈夫に咲くつる性植物です Photo/touristgirl/Shutterstock.com バタフライピーは江戸時代末期に日本に入ってきており、じつは古くから栽培されてきました。本来は多年草で、原産地の熱帯地方では一年を通して花が咲きますが、日本では寒さに弱いので一年草として扱われています。一方、夏の暑さにはとても強く、猛暑の中でも丈夫に育ち、6〜10月まで繰り返し青い小さな花を咲かせます。つる性で1〜4mほど伸びるので、フェンスやトレリスなどにつるを絡ませながら育てるとよいでしょう。花は収穫して乾燥させると、一年中ハーブティーとして楽しめます。 宿根草のハーブ「コモン・マロウ」もおすすめ 写真/竹田正道 夏に青紫色の美しい花を咲かせるブルー・マロウも、美しい色が楽しめるハーブです。畑の縁などで鮮やかな花を咲かせているタチアオイ(ホリホック)と同じアオイ科の花ですが、タチアオイより少し小ぶりで鮮烈な色が印象的です。花は午前中咲いて、午後にはしおれてしまう一日花なので、収穫は朝のうちにすませましょう。とても丈夫な宿根草で、植えっぱなしで何年も花を咲かせます。年々、株が太るので、植え付けから3年目以降は株分けをしながら育てます。 摘んだ花は風通しのよい日陰で乾燥させます。Photo/KPG_Payless/Shutterstock.com 写真/竹田正道 ドライにしたブルー・マロウをティーポットに入れ、お湯を注ぐと美しい青紫色になります。マロウは咳や下痢、不眠の解消などに効果があるとされ、ヨーロッパではギリシャ時代から親しまれてきました。この青色もやはりアントシアニンなので、レモンを入れると色が変わります。 レモンを絞ったマロウティー。美しいピンク色に変わりました。写真/竹田正道 美しい色が楽しめる夏のハーブティー。子どもたちやお客様の前で色変わりをさせると、盛り上がること間違いなしです! *子宮収縮作用があるハーブもあるため、妊娠中や生理中は避けましょう。また持病がある方や体調が優れないときにもご注意ください。
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一年草

ベランダガーデンにもオススメ! 夏の可愛い花「ガイラルディア」
ガイラルディアの基本情報 NataliSel/Shutterstock.com 植物名:ガイラルディア学名:Gaillardia英名:Gaillardia、Blanket flower和名:テンニンギク(天人菊)科名:キク科属名:テンニンギク属原産地:南北アメリカ分類:一年草、宿根草(多年草) ガイラルディアは、キク科テンニンギク属の草花です。原産地は南北アメリカで、約20種が確認されています。暑さ寒さに強く強健で、夏から秋遅くまで次々に花を咲かせ、育てやすい草花の一つです。草丈は30〜90cmと、種類によって幅があるので、購入する際はどれくらいの大きさに育つのか確認しておきましょう。 ガイラルディアの開花期は、6〜10月です。花色はオレンジ、黄、赤など。夏に咲く植物らしい、ビビッドな花色が魅力です。花言葉は、「協力」「団結」「天真爛漫」「きらびやか」など。 草丈、咲き姿、花色もいろいろなガイラルディアの種類 mykhailo pavlenko/Shutterstock.com ガイラルディアには、アリスタータという宿根草タイプとプルケラという一年草タイプ、両者の交配種でグランディフローラという種があり、それぞれにたくさんの園芸品種があります。花の中心が赤色で黄色の覆輪が入るのは、もっとも一般的なガイラルディアの花色です。「インディアンブランケット」、「サンダンス」、「ファイアーウィール」など、ガイラルディアにつけられた複数の別名は、どれもこの花姿をよく表しています。上の写真の‘アリゾナ・サン’は宿根草タイプのアリスタータ種。他の品種に比べて早く開花し、春から秋まで半年以上も花が楽しめる強健種です。草丈は30cm前後で、低めにこんもり茂るので花壇の前方に向いています。 Del Boy/Shutterstock.com こちらもアリスタータ種の‘サンバースト’。コンパクトな草丈ながら、シックな赤色の花がとても目を引きます。赤い花びらの縁にチラッと黄色が入ります。 Kostenko Iryna/Shutterstock.com 一年草タイプのガイラルディア・プルケラ。草丈は60cmほどで、細い茎を伸ばして花径4〜6㎝ほどの花を咲かせます。より自然な雰囲気をもち、ナチュラルガーデンやメドウ(野原)風の演出に向いています。 ガイラルディア・プルケラの花。Imladris/Shutterstock.com ガイラルディア・プルケラ‘ラズル・ダズル’。細く華奢な茎を50㎝ほど伸ばして八重咲きの花を咲かせます。淡い色合いと風にそよぐ様子が可憐な印象の花です。ラズル・ダズルとは「眩惑」という意味。単色やミックスカラーなど、いろいろな花色があります。 Bubushonok/Shutterstock.com 丸い赤い花心にグラデーションの美しい筒状の花びらを放射状につけるのは‘ファンファーレ’という品種。その様子がまるでトランペットのようで、華やかで楽しげな音楽を奏でるように、庭に明るい雰囲気をもたらしてくれます。草丈は30〜45㎝ほど。細い茎を立ち上げて可愛らしい花を咲かせます。アリスタータとプルケラの交配種のグランディフローラ種で、環境が合えば宿根する場合もあります。 Vasilii Aleksandrov/Shutterstock.com 花びらが散った後もまん丸の花心が可愛らしい様子ですが、花がらは切ったほうが次の花がよく咲きます。 ガイラルディア・グランディフローラ‘サンセットサンライズ’。赤いポワポワとした花心に黄色の花びらが可愛い品種。草丈は30〜45cmほど。 ガイラルディアは多肥と湿気に注意 ガイラルディアは北・南アメリカに自生し、やや乾いた場所を好みます。水はけがよく、風通しもよい場所が向いているので、ベランダガーデンや屋上ガーデンにもオススメ。有機物の豊富な肥沃な場所よりも、あまり栄養がない場所のほうがよく育つという野生的な性質です。ですので、むしろ多肥にすると葉ばかり茂って花がちっとも咲かなくなることがあります。地植えの場合は肥料を与えなくてよいでしょう。用土の限られた鉢植えで宿根タイプの種類を育てる場合は、植え込む時と花後に緩効性肥料を株元に置くとよいでしょう。 花苗よりも種まきからが簡単 ガイラルディアは花苗が出回っていることが少なく、タネのほうが入手しやすいでしょう。タネは4〜5月、または9〜10月に播きます。 さまざまなタイプがあるガイラルディアですが、共通するのは「暑い夏にとてもよく咲く」ということ。育てやすく、ギラギラの太陽を浴びながらも機嫌よくずっと咲いてくれる花ですから、ぜひ育ててみてください!
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樹木

初心者でも育てやすい! アブチロンを育てて南国気分を味わおう
アブチロンの基本情報 Isis Medri/Shutterstock.com 植物名:アブチロン学名:Abutilon英名:Flowering maple、Parlor maple、Chinese lantern、Chinese bellflower別名:ショウジョウカ、ウキツリボク、チロリアンランプ科名:アオイ科属名:イチビ属(アブチロン属)原産地:熱帯から亜熱帯分類:常緑低木 アブチロンは、アオイ科イチビ属(アブチロン属)の常緑花木です。原産地は世界中の熱帯から亜熱帯で、160種類が分布しており、特に南アメリカで多種類が見つかっています。原産地から分かるように熱帯植物に分類され、寒さには弱いのが特徴です。樹形は種類によって、低木、半つる性、つる性と異なり、樹高も30cmくらいのものから、つるを3〜4m伸ばすものまであります。苗を購入する際はラベルなどで樹形や樹高、つるの長さなどを確認し、植えるスペース合うものを選びましょう。 日本でガーデニング用として一般的に流通しているのは、ショウジョウカ(Abutilon pictum)とウキツリボク(Abutilon megapotamicum)です。 ショウジョウカは、「猩猩花」と書きます。熱帯アメリカ原産の低木で、樹高は1mほど。花茎を長く伸ばした先に、ハイビスカスに似た4〜5cmほどの花が下向きに咲きます。花のサイズが小さいので、華やかながらも楚々とした雰囲気を持ち合わせるのが魅力です。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白など。さまざまな園芸品種が生まれており、選ぶ楽しみがあります。 ウキツリボクは、「浮釣木」と書きます。流通名の「チロリアンランプ」のほうがよく知られているかもしれませんね。ブラジル原産でやや寒さに耐え、ほとんど霜や凍結の心配がない暖地なら庭植えでも越冬し、冬も花を見ることができます。直立せずにつるを伸ばす種類は、フェンスやオベリスクなどに仕立てるのも一案です。つるの長さは1.5〜2m。花姿はユニークで、ベル形のガクの先に黄色い花が咲き、その先に茶色のしべがのぞきます。花のサイズは3〜4cmで、赤×黄色のコントラストが目を引きます。花もちはよくありませんが、次々とつぼみをあげ、長い期間にわたってたくさんの花を咲かせてくれます。 アブチロンの花名の由来 MaCross-Photography/Shutterstock.com アブチロンの名前は、学名のAbutilonから来ています。ギリシャ語でAは「無い」、Bousは「牛」、tilosは「下痢」を意味し、これらを合わせた言葉が語形変化したものです。昔から家畜の腹下しに下痢止めとして与えていたことに由来するとされています。 アブチロンの開花時期 Marut Sayannikroth/Shutterstock.com アブチロンの開花時期は、4月中旬〜11月上旬です。比較的寒さに強いウキツリボク(チロリアンランプ)は、霜や凍結の心配がない温暖な地域では冬でも花を見せてくれます。 アブチロンの花言葉 MaCross-Photography/Shutterstock.com アブチロンの花言葉には、「よい便り」「恵まれた環境」「尊敬」「真実は一つ」などがあります。温暖な気候に恵まれた地域で、原産地では一年中開花することから「恵まれた環境」という言葉が与えられたとか。いずれもポジティブなものばかりなので、花言葉を添えてプレゼントしても素敵ですね。 アブチロンの育て方 ここまで、アブチロンの基本情報や花名の由来、花言葉など多岐にわたってご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、庭植えや鉢栽培のポイントをご紹介していきましょう。苗の植え付けからスタートし、水やりや肥料、病害虫対策などの日常的なケア、また花がら摘みや剪定など、美観を保つためのガーデニングのテクニックについても具体的に解説します。 栽培環境 Image Republic/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりがよくないと花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意。 土壌は、水はけ、水もちがよく、有機質に富んだ状態を好みます。じめじめとした環境を嫌うので、水はけの悪い場所では土壌改良資材を施したのち、盛り土をして周囲よりも高くし、水はけのよい環境に整えるとよいでしょう。 アブチロンは暑さには強いのですが、寒さに弱い性質をもっています。0℃までは耐えるとされていますが、霜が降りたり、凍結したりする環境では耐えきれずに枯れてしまうので注意してください。庭に植えて楽しみたい場合は、4〜10月までは地植えにし、寒くなる前の11月頃に鉢に植え替えて、霜の当たらない軒下や日当たりのよい室内などに移動して管理しましょう。霜や凍結の心配がない暖地では、庭植えのまま越冬させてもかまいません。ただし、いつも寒風にさらされるような環境は避けてください。 土作り DedovStock/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておきます。このように事前に土作りをしておくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 植え付け AlenKadr/Shutterstock.com アブチロンの植え付けの適期は4〜6月か9月ですが、この時期以外でも花苗店で苗を入手できます。購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選んでください。苗を入手したら、すぐに植え付けましょう。 【地植え】 土作りをしておいた場所に苗よりも一回り大きなを穴を掘り、根鉢を崩さずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、1〜1.5mほどの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、8〜10号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。アブチロンの苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出し、やや根鉢を崩して植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 生育旺盛で根詰まりしやすく、長くそのままにしておくと株が弱ってくるので、1〜2年に1度は植え替えます。根鉢をくずして古い根を整理し、地上部の枝葉も切り戻して植え直します。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。冬は十分気温が上がった昼頃に与えてください。夕方に水やりすると凍結の原因になり、株が弱るので避けましょう。 アブチロンは多湿を嫌うので、水の与えすぎには注意します。バランスのよい水の管理が大切です。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥するようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ出すと、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 肥料 Singkham/Shutterstock.com 4〜10月の生育期間中は、株の勢いが衰えないように定期的に肥料を施します。冬は生育が止まるので控えますが、暖地で冬も花が咲き続ける環境であれば、施肥を続けます。 【地植え】 株の勢いがないようであれば、緩効性化成肥料を株の周囲に均一にばらまき、土によく馴染ませましょう。 【鉢植え】 株の状態を見て、定期的に緩効性化成肥料を与えます。花が咲いている時期には、2週間に1度を目安に、開花促進用の液肥を与えてもよいでしょう。 花がら摘み・剪定 mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 アブチロンは花つきがよいので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【剪定】 生育期の4〜10月の期間なら、いつ剪定してもかまいません。繁茂しすぎて持て余すようであれば、樹高の半分から1/3くらいまで切り戻しましょう。再び新芽を伸ばしてくるので、他の植物との調和を保つ程度に、切り戻しを繰り返してかまいません。ただし、葉がまったくなくなるほど切ってしまうと光合成ができずに枯れてしまうので注意してください。 病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 アブチロンがかかりやすい病気は、立ち枯れ病です。 土壌から感染しやすい病気で、根や地際の茎から発症しやすく、黄色く枯れ込んできて、放置すると茎葉全体が茶色く変色し、やがて立ち枯れてしまいます。多湿の環境で発生しやすいので注意しましょう。 【害虫】 アブチロンにつきやすい害虫は、アブラムシ、ハダニ、ハマキムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると植物の茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 ハマキムシは蛾の幼虫で、葉をくるくると巻いたり、重ね合わせたりした中に生息して葉や花を食害します。見た目にもよくないので、見つけ次第駆除しましょう。特にアブチロンが属するアオイ科の植物を好みます。 冬越し COULANGES/Shutterstock.com アブチロンを庭植えで楽しんでいる場合は、寒くなる前の11月頃に鉢に植え替えましょう。枝葉が伸びすぎているようなら半分くらいまで切り戻します。軒下や日当たりのよい室内などに置いて、冬越しさせます。越年して、霜の心配がなくなる5月頃に再び庭に植え直しましょう。 霜や凍結の心配がない暖地では、地植えにしたままでも越冬できますが、寒さ対策としてバークチップなどを株元に施すマルチングをしてください。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com 【挿し木】 挿し木とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。たくましいですね! 植物の中には挿し木ができないものもありますが、アブチロンは挿し木で増やせます。 アブチロンの挿し木の適期は、4〜6月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に3カ所の植え穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。十分に育ったら、植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 多湿に気をつけてアブチロンを育てよう NPvancheng/Shutterstock.com ここまで、アブチロンについて特徴から育て方まで、詳しく解説してきました。最後まで読んでくださった方は、アブチロンに対して親しみを感じていただけたのではないでしょうか。多湿に気をつければアブチロンは丈夫で育てやすく、ビギナーでも気軽に育てられる植物です。開花期間が長く、愛らしい花姿が魅力のアブチロンをぜひガーデンに取り入れてはいかがでしょうか?
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雑草対策

【リフォーム実例】雑草に苦労する庭からリゾート風のガーデンダイニングへ変身!
植栽の手入れがいらない半戸外空間にリフォーム 自然が豊かに残る東京郊外の住宅地。T邸は小道の行き止まりに位置し、3方向を畑に囲まれた開放的なロケーションです。リビングに面した庭は畑側にあり、人目を気にせず過ごせる空間ではあるものの、良好な日当たりと肥沃な土壌によって、生育旺盛な雑草の管理が次第に負担になってきていました。 「子どもたちが小さい頃はよく庭で遊んだり、バーベキューなどもしたんですが、庭が荒れがちになってくると、そういう機会も減ってきてしまいました。子どもたちがいずれ独立して夫婦2人になる前に、もっと家族で一緒に過ごせる時間を増やしたいね、と夫と話すうちに、庭をリフォームしようということになったんです」(奥様) 手入れに苦労していたリフォーム前の庭。 どんな庭にしようかと思案するなか、SNSで目にとまったのが、キッチンを備えた屋根のある庭の風景です。部屋のようにデザインされた半戸外空間に、緑が程よく潤いをもたらすその庭に理想の形を見いだし、投稿をたどって、同様の設計事例を持つガーデン・エクステリア専門店「五感+(ごかんプラス)」にリフォームを依頼しました。 屋根を設置し、半戸外のガーデンダイニングへと生まれ変わった庭。 Tさんの希望を受け、五感+が提案したのは、17mという横に長い庭を半戸外と完全オープンエリアの2つの空間に分けたデザインです。リビングの延長線上はタイル敷きのテラスとし、屋根を設置。南側に屋根の高さ近くまで壁を立てて空間を囲み、横幅約5mの半戸外空間としました。 設計変更に柔軟に対応し理想の空間づくりを実現するホームヤードルーフ 12色のカラー展開から選べるホームヤードルーフ。T邸は梁を片側に寄せたオーダメイド仕様。デザインの希望に柔軟に対応し理想の空間を実現。 半戸外空間を作るにあたって、デザインの前提となったのが、TさんがSNSで見つけた理想の庭にデザインされていたホームヤードルーフの設置です。ホームヤードルーフはエクステリアメーカー「タカショー」の製品で、基本構造は屋根と柱で構成されており、東屋のように戸外に雨をしのぐ空間を作ることができます。住宅の壁面に壁づけするタイプと単体で独立して設置できるタイプがあり、壁面を設けたりライトを設置したり多彩なオプションで柔軟な設計ができるため、庭空間だけでなく玄関やカーポートなどにも活用されています。 住宅と隣接し、屋根の一部が軒下に入るデザインであったため、ミリ単位まで現場に合わせたサイズでタカショーがホームヤードルーフを製作。 T邸の場合、住宅と庭空間との快適性を両立するために、五感+の要望を受けてタカショーがオーダーメイド仕様で完全オリジナルのホームヤードルーフを製作しました。屋根の梁を約1:2の比率で片側に寄せ、住宅に近いほうは自然光が得られるクリアマットポリカ屋根に、もう一方は木調の「エバーアートボード®︎」を張った内天井を広く取りました。エバーアートボード®️もタカショーの屋内・屋外両用化粧建材で、壁や天井などの構造物に取り付け、簡単にデザインのドレスアップができる注目の建築資材です。高級感のある天然石やウォールナット、職人技が求められるレンガや石積みなどの風合いがアルミ複合板に忠実に再現され、85種類の豊富なデザインから選ぶことができます。 T邸ではタイルや壁の色と合わせて明るい木調のエバーアートボード®︎を内天井に用い、さらにテーブルとキッチンカウンターの真上にくるようダウンライトを設置。日中は自然光が室内に取り込めるようにしながら、夜も庭を楽しめるようになっています。 キッチンカウンターとダイニングテーブル、プランターが一体化したガーデンダイニング。Tさんが選んだイタリアの屋外用家具ブランド「NARDI」のポップなイエローのラウンジチェアも空間のアクセントに。 空間の横の長さを生かし、テラスの中央にはシンクとダイニングテーブル、そしてシンボルツリーを植栽する大型プランターを一体化したオリジナルガーデンキッチンカウンターを造作し、空間の主役に。すっきりとモダンな雰囲気ながら、木調の内天井や、壁やカウンターに風合いのある天然石パネルを用いることで単調さを回避し、落ち着いた高級感のあるガーデンダイニングが誕生しました。 屋根のフレームの外側両サイドに長方形の大型プランターを作り、空間の仕切りとしている。プランターは屋根の外側に位置し、植物は光と自然の降雨を得られる。南側に設けた壁は屋根と密着させず隙間をあけ、明るさを確保。 ライトをつけた夜景も美しいガーデンダイニング。 「このガーデンダイニングができたことで、室内の居心地もよくなりました。夜もカーテンを開けてダウンライトをつけ、景色を楽しんでいます。主人はお風呂上がりにここで涼んだり、夕食後にお酒を飲んだり。2人とも仕事で日々忙しくしていますが、遠くへ出かけなくても我が家にいながらリゾートのような感覚を味わうことができ、リフレッシュできます」(奥様)。 焚き火ができるモダンデザインのもう一つの庭 テラスから2段ほど下がったオープンエリアの庭。階段は奥行きを持たせてベンチとしても利用できるよう設計されている。モダンな庭の雰囲気に合わせて、「NARDI」のロッキングチェアをチョイス。 ガーデンダイニングの隣は、テラスから50cmほど下がった沈床ガーデン風の庭です。ここは屋根がなく、より開放感がありながらも、テラスとの段差により囲われた安心感のある空間になっています。焚き火をしたいというTさんの希望を受けて、地面はグレーの砂利敷きとし、植栽エリアは小さく制限して管理に苦労しないようゆっくり生育する植物をセレクト。色鮮やかな花はなくても、フォルムのユニークな植物たちがシンプルな壁を背景に個性を競い合います。 ロッキングチェアでくつろぐTさん。ガーデンダイニングとオープンエリアの庭は、腰高のプランターで仕切られており、個々の空間に程よい距離感がある。腰高の壁はTさん自身によるクシ引きの左官仕上げで、素材感のある風合いに。 空間の豊かさがコミュニケーションも豊かに 家族で過ごす休日のランチ。屋外の開放的な雰囲気も手伝い、リラックスして会話を楽しめる。 異なる雰囲気の2つの庭が生まれたことで、家族の団欒の時間はもちろん、友人や仕事仲間と庭で共に過ごすことも増えたというTさん。 「友人や仕事仲間を我が家に招いてもてなしたいというのもリフォームの目的の1つだったんです。実際、この庭ができてからは月一でゲストが来ては庭で食事をしていますね。室内だと招くほうも招かれるほうも、ちょっと緊張するものですが、屋外だとお互いリラックスして、普段口に出しにくいようなことも話せるんですよ。コミュニケーションが円滑にできる空間を持てたことは、本当によかったなと思います」。 T邸のように、庭をリフォームすることで住まいの可能性は大きく広がり、暮らす人の関係性までも豊かにすることができます。そのキーポイントは、庭を居住空間の一つと捉えて快適性を高めることです。戸外空間を上手に活用し、我が家の居心地をもっとよくしてみませんか。 取材協力/みどりDesign室「五感+」
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宿根草・多年草

育てやすい! ギリシャで愛されてきたアカンサスの逸話や育て方をご紹介
アカンサスとは? 花や葉の特徴! SDeming/Shutterstock.com 植物名:アカンサス学名:Acanthus英名:Acanthus、bear's breeches和名:ハアザミ科名:キツネノマゴ科属名:ハアザミ属(アカンサス属)原産地:地中海沿岸分類:宿根草(多年草) アカンサスはキツネノマゴ科に分類される多年草で、葉の形がアザミに似ているためハアザミという和名で呼ばれることもあります。草丈1.5m以上にもなる大型の宿根草で、ガーデンでも存在感がある花です。種類が多く、地中海沿岸では約20種が分布しています。また、ギリシャの国花としても有名です。 モチーフとしてのアカンサス mountainpix/Shutterstock.com アカンサスは古代ギリシャ時代から神聖な植物として愛され、特にその美しい葉は、ギリシャ建築やルネッサンス建築の装飾のモチーフとされてきました。ギリシャ建築では柱頭の先端にアカンサスの葉のモチーフがあしらわれています。そのほかにも、ルネサンス、バロック、ロココ様式など、さまざまに形を変えながら多くの装飾に利用されてきました。アカンサスは草姿や花が美しいだけでなく、とても生命力が強い植物です。そうした植物としての魅力が、多くの芸術家の心を引きつけてきたのではないでしょうか。 アカンサスの花言葉 Sarah2/Shutterstock.com アカンサスは、たくさんの葉が雄大に広がりながら成長する姿が非常に美しく、多くの装飾のモチーフとされてきたことから、「芸術」という花言葉を持っています。そのほかにも、力強く成長する性質から、ギリシャではアカンサスは不死を象徴する花とされ、「信じがたい生命力」や「離れない結び目」などの花言葉もあります。 ギリシャ神話のアカンサス anyaivanova/Shutterstock.com アカンサスは、ギリシャ神話にも登場する花として有名です。神話では、アカンサスという名前の美しい娘が太陽神アポロンからのしつこいプロポーズを断る際、爪でアポロンの顔を傷つけてしまい、それに怒ったアポロンがその娘を植物に変えてしまったとされています。その植物というのが、このアカンサスというわけですね。 アカンサスの種類 HiSunnySky/Shutterstock.com ここまで、アカンサスに関する逸話や特徴などについてお話ししました。ここからは、アカンサスの種類とその特徴について、いくつかご紹介していきます。 モリス mizy/Shutterstock.com アカンサスの仲間の中でも、一般によく栽培されているのが、モリスと呼ばれる種です。藤色に近い紫色のがくから白い花を咲かせ、そのコントラストが非常に美しい品種です。草丈は1.5mほどで、葉も大きく濃い緑色で艶があります。ちなみに、「モリス」というのは柔軟毛という意味があります。 アルバ sebastianosecondi/Shutterstock.com 続いてご紹介するのは、アルバと呼ばれる種です。前述のモリスとは異なり、がくが緑色の品種で、真っ白な花を咲かせます。アルバは「白い」という意味で、花の色に由来します。 スピノサス Cristina Ionescu/Shutterstock.com 最後にご紹介するのは、スピノサスと呼ばれる小型品種です。アカンサス・モリスと同じく、ギリシャでは柱頭装飾などに用いられていた古い品種です。モリスよりも葉の切れ込みが鋭く尖っているのが特徴です。 アカンサスの生育時期 Napalai Studio/Shutterstock.com アカンサスの開花時期は6月中旬~8月中旬で、夏に咲く花です。ほかの夏咲き宿根草と同様、これから根が伸長する春、または夏の暑さが去って再び生育が始まる秋に植え替えると根づきやすいです。 アカンサスの栽培環境(日当たりや土) Piyaset/Shutterstock.com アカンサスは乾燥に強く、日向から日陰まで幅広い環境に適応できるため、とても育てやすく初心者からも人気が高い植物です。どんな環境でも育成は可能ですが、育ちをよくするためには木漏れ日程度の明るさは必要です。使う土は、水はけがよいものならば一般的な草花向けの培養土でかまいません。そのほか、山野草向けの土などもおすすめです。春〜秋に雨が少ない地中海性気候の地域で自生する植物なので、生育期に多湿にならないほうがよく育ちます。庭植えにするのであれば、植え場所をよく耕して小粒の軽石などを1㎡あたり7〜10ℓ程度混ぜ込んでおいたり、やや高植えにするとよいでしょう。 アカンサスの育て方のポイント Roman Samborskyi/Shutterstock.com 上記の通り、アカンサスは環境への適応力が高く、初心者でも育てやすい植物です。 さて、ここからはアカンサスを栽培する際のポイントについて、もう少し詳しくご説明します。 植え付け・植え替え Shironagasukujira/Shutterstock.com アカンサスの植え付けには、春と秋が適しています。また、ポット苗の場合は、ほぼ年間を通して植え付けが可能です。植え付けの際には、生育スペースを十分に確保し、株元にはバークチップなどを敷いておくとよいでしょう。アカンサスは植え付けから4~5年、あるいはそれ以上の期間植え替えが必要なく、そのまま植えっぱなしで育てることができます。鉢植えで育てる場合は、根詰まりを起こしているようなら植え替えを行いましょう。 水と肥料 Anna Nahabed/Shutterstock.com アカンサスは乾燥に強く、頻繁な水やりは必要ありません。ただ春と秋の成長期には、極端に土を乾かさないよう、葉の萎れ具合を見て適度に水を与えますが、過度な水やりは避けましょう。肥料については、鉢植えで育てる場合は春と秋の成長期にのみ少量与えましょう。庭植えであれば、肥料はほとんど必要ありません。 アカンサスの増やし方 lovelyday12/Shutterstock.com アカンサスは、株分けや根伏せ、種まきなどの方法で増やしていくことができます。 株分け:適期は3月中旬~5月中旬か、または9月中旬~11月中旬です。その際、葉は萎れる前にあらかじめ切り取っておくのがポイントです。 根伏せ:適期は早春、または秋です。太い根を選び、10cm程度の長さに切り取ります。深さ10cmほどの植え穴を掘って底に置き、その上に土を被せましょう。そうすると早ければ2ヵ月ほどで新たな芽が出てきます。 種まき:適期は5~6月です。7.5~9cm程度のポットに1粒ずつ種を播きましょう。3~4年後には花が咲きます。 アカンサスが育てやすい理由 StockSmartStart/Shutterstock.com アカンサスは非常に育てやすい植物として知られていますが、その大きな理由は2つ挙げられます。まず、アカンサスは耐寒性が高く、-10℃程度まで耐えることが可能なため、極度の寒冷地以外は冬越しの際に対策が不要なこと。さらに、病害虫が発生する心配がほとんどないことです。しかし、水はけの悪い環境で育てると根腐れを起こしやすいので、その点だけは意識するようにしましょう。 モチーフとしても愛されてきたアカンサス! 洋風の庭にぴったり! GUDAR'S MILLER/Shutterstock.com この記事では初心者でも育てやすいアカンサスについてご紹介してきました。アカンサスは昔からギリシャで愛され、装飾のモチーフとされてきた美しい花です。皆さんもぜひアカンサスを栽培して、その美しい姿に癒やされてみてはいかがでしょうか?
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クラフト

バラのドライフラワーを自宅で手作り! ボタニカルクラフト
バラを採取する前に準備するもの まずは、庭やベランダでバラやミニバラが開花したら、すぐドライにできるよう、蓋つきの容器(100均でも入手可)にシリカゲル(ドライフラワー用の乾燥剤1㎏ 700円前後)を入れて準備しておきましょう。あとは、水分を吸わせたりハサミを拭き取るためのキッチンペーパーがあると便利です。 シリカゲルでつくるドライフラワーには、開き始めて1〜2日程度の花がベスト。雨風が強く、花が傷みそうなお天気や梅雨時の頃は、庭で少し開いたら花瓶に活けて室内で満開になるタイミングをはかるとよいでしょう。庭に咲いた花ばかりでなく、もちろん花束からドライフラワーを手作りするのもおすすめです。部屋で吊るして自然乾燥させるのでは、花色がきれいに残らなかったという経験がある方に、ぜひチャレンジしてほしいドライフラワーの作り方です。 バラのドライフラワーを作る手順 花のすぐ下で茎を切り取ったら、花についた水滴を吸わせるためにキッチンペーパーの上に並べます。オレンジ色やピンク、赤、紫、黒、白などいろいろな種類の花色がどのくらい残るか比べてみるのも楽しいです。葉もドライになるので挑戦しましょう。 花首を切っている間や、置いたときに花びらが外れてしまうと、花の形を保ったままドライにできません。でも、花びらだけでドライにしても可愛いですよ。 次に、シリカゲルを入れた容器にバラを一輪ずつ埋めていきます。まず、スプーンなどでくぼみをつくってバラを置いたら、周りのシリカゲルをすくって花びらの中に粒が入り込むようにかけていきます。 花が重ならないように意識しながら一つずつ埋め終わったら、花びらの隙間にシリカゲルが入るように器を軽く揺すって表面を平らにします。 表面に花が飛び出ている所にはシリカゲルをかけて、しっかり埋まるようにしたら作業は完了です。 蓋をしたら、最後に作業した日から1週間後の日付を書いたメモを貼っておけば、取り出し日を忘れませんよ。 シリカゲルの中からドライになったバラを取り出す シリカゲルに花を埋めてから1週間が経過しました。さて、どんな仕上がりか。蓋を開けて器を少し傾けてみると、中から花びらが見えてきます。 スプーンなどを使って掘り出してみましょう。花の形が崩れないように、箸などで新聞紙の上にいったん取り出します。 取り出した段階で花が崩れてしまうことも。シリカゲルに入れた時、咲き進んでいると花形が崩れやすいので、開花したら早めにつくるときれいに仕上がります。 バラのドライフラワーを飾ってみよう では、飾り方のコツをご紹介。まずは、新聞紙などの上で花を軽く振ったり、トントンと軽く叩いて、花びらの間に入り込んでいるシリカゲルを落とします。夏から秋は特に室内の湿気を吸って傷むのが早いので、ガラスの瓶やシャーレなどの密閉できる容器に入れるのがおすすめです。 花が崩れてしまっても、花びらを集めて器に入れ、色の変化や花びらの素材感を楽しみましょう。生花とは違う、ちょっとシックな色が美しく、バラの新しい魅力を発見できますよ。 写真右は、ドライにしてすぐの花。左は、ガラスの容器に入れて約半年が経過。花色が少しずつあせていきますが、繊細な花びらの雰囲気を長く楽しむことができます。花びらを一枚一枚にワイヤーを差して連結し、リースなどにアレンジするのも方法。お店では販売されていないオリジナルのドライフラワーは、おしゃれなインテリアとして活躍しますよ。 シリカゲルの再生方法 ドライフラワー用の乾燥剤は、何度か使っているうちに水分を吸収してピンク色になります。このままでは乾燥させるスピードが鈍るので、加熱して再生させましょう。 まず、中華鍋やフライパンを用意したら、ザルにシリカゲルをあけて、中に残っている花びらやゴミなどを取り除きます。 シリカゲルを入れたフライパンをコンロにかけ、弱火から中火で加熱しながら、よく混ぜていきます。底面ほど熱が伝わり乾燥するので、よく撹拌しましょう。根気よく10〜15分続けていると水分が蒸発して、使い始めた時の青色に変わったら再生完了。すぐに使わない場合は、密封袋などに保管しておくとよいでしょう 一度やってみると、とても簡単にドライフラワーができるボタニカルクラフト。ぜひ、いろんな植物でチャレンジしてみましょう!
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レシピ・料理

アルカリ性食品で体の疲労回復。保存食 梅の塩漬けの作り方【キッチンガーデンレシピ】
完熟梅の塩漬け 梅干し作りは、塩漬けから三日三晩の天日干しまで、手間と時間がかかるもの。完熟梅の塩漬けは、干さずに冷蔵庫で熟成させるので、お天気を気にすることなく作れます。フレッシュな梅の香りが強く残りつつも、梅干し同様、何年も保存できるのが特徴です。時間が経つにつれ、味がまろやかになっていく変化も楽しみの一つです。 完熟梅の塩漬けの作り方 梅酢はサラダのドレッシングとしても使えます。 【材料】完熟梅、塩(梅に対し8%の量) ①梅は洗って一つひとつ丁寧に水気をとります。 ②ヘタを楊枝できれいに取り除きます。 ③ボウルの中で梅に塩をよくまぶし、ジッパー付きのビニール袋に入れて、平らに寝かせて冷蔵庫の野菜室に入れます。 ④1日1回、裏返します。3〜4日目から梅酢が出てくるので、1週間したら梅酢は別容器にとって保存します。再度、梅を平らに寝かせたまま野菜室で保存します。梅酢を取ってからは裏返す作業をしなくて大丈夫です。3カ月目以降から梅が食べられます。 梅入り焼きおにぎりの作り方 梅入り焼きおにぎり bonchan/Shutterstock.com 【材料】梅の塩漬け、ごま、ちりめんじゃこ、削り節、ご飯、醤油 醤油以外の材料をすべて混ぜ合わせ、おにぎりを握ります。表面に醤油をサッと塗り、焼きます。 ※網焼きの場合は、表面に焦げ目がつくまで動かさないのがコツ。オーブントースターやフライパンでも焼けます。フライパンの場合は、クッキングシートを敷いて焼くと、くっつかずにキレイにできます。 梅で体の酸度を中和しよう 体は酸性に傾いていると疲れやすくなったり、免疫力が低下し、さまざまな病気にかかりやすくなります。健康のためには体が弱アルカリ性に保たれているのが理想的ですが、ご飯やパンなどの主食、肉、魚など日常的に口に入る食品の多くは酸性なので、体はどうしても酸性に傾きがち。梅干しは酸っぱいので酸性というイメージがありますが、実は代表的なアルカリ性食品です。 野菜もアルカリ性食品ですが、酸度を中和するのに梅は野菜の何倍も中和力が高く、毎日1〜2個で無理なく体内の酸度バランスを取ることができます。 ちなみにアルコールも体を酸性にしてしまいます。毎日晩酌する方は、意識して梅を食べるようにした方がよいかもしれませんね。
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家庭菜園

いまチェックしたい! 夏野菜の基本のお手入れ方法&6月から栽培スタートができる野菜9選
5~6月は野菜苗がどんどん成長する季節 imageBROKER.com/Shutterstock.com トマトやナスなど、多くの夏野菜の植え付けのピークは4~5月。ゴールデンウィークの頃に家庭菜園をスタートした方も多いのではないでしょうか? こうした苗たちは、植え付け後しばらくして根が張ってくると、ぐんぐん成長を始めます。多くの野菜苗は日照時間が5時間以上必要ですが、その条件をクリアしていればベランダなどでも栽培できますね。最近の苗は丈夫で育てやすいものが多く、あまり手をかけなくてもちゃんと収穫できますが、必要なお世話をしてあげるとより元気に育ち、収穫量もアップ。植え付けから収穫までの間、いまやるべき夏野菜のお手入れをおさらいしましょう! 夏野菜の基本のお手入れ Maren Winter/Shutterstock.com あまり手をかけなくてもぐんぐん成長する野菜たちですが、よりよい収穫を期待するには、苗の植え付け後に、さまざまなお世話が必要です。必要な作業は野菜によって異なりますが、ここでは多くの種類に共通する基本的なお手入れを解説します。 水やり Audio und werbung/Shutterstock.com 植物を育てるときに、まず欠かせない作業が水やり。ほかの作業はやらなくてもすぐに枯れてしまうことはありませんが、水やりばかりはそうもいきません。特にプランターで育てている場合、水やりは必須です。 地植えで育てている場合、基本的には根付いてしまえば水やりは不要です。しかし、気温が高く乾燥しやすい夏場は、必要に応じて水やりを行いましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっているのは、水を欲しがっているサインです。プランターで栽培している場合は1日1回の水やりが基本ですが、気温が高いときや実がつく時期は、必要に応じて朝夕2回の水やりをするとよいでしょう。ただし気温の高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 キュウリやナスなどは実がつき始めると水を欲しがるので、雨が降らずに日照りと乾燥が続くようなときは、水やりをして補います。一方、トマトやミニトマトは水分が多すぎると実割れの原因となるので、乾燥気味に育てるのがポイント。育てている野菜に合わせた水やり覚えておきましょう。 追肥 encierro/Shutterstock.com 野菜は適切に肥料を施すことで健全に生育し、収穫量がアップします。植え付け時の元肥は成長につれて切れるため、適宜追肥を与えましょう。追肥のタイミングは野菜によって異なりますが、多くは植え付け後およそ1カ月後。その後は2週間ごとに与えるとよいでしょう。ただし、肥料は多すぎても生育に悪影響があるため、用量を守って施すことが大切です。追肥として与える場合は、速効性の高い液肥や化成肥料がおすすめ。実を収穫する果菜類には、花つき・実つきをよくするカリを含むものなど、それぞれの野菜に応じた肥料を選びましょう。根が吸収しやすいよう、株元ではなく伸びた根の少し先に施肥するのがコツです。 支柱立て Kelly Marken/Shutterstock.com トマトやナスなど、成長すると自らの重みで倒れてしまうような野菜を育てるには、支柱が欠かせません。支柱で株を支えて葉が茂りやすいよう安定させることにより、株全体に日がよく当たり、たくさん収穫できるように育ちます。また、地面に触れて病害虫が発生するリスクも減らせます。キュウリやゴーヤなどつる性の野菜は、支柱に加えてつるが絡まる場所としてネットも設置しましょう。支柱の種類は、大きく分けると、野菜の株元にまっすぐ1本立てる直立式と、2列に並べた支柱を上部で交差させる合掌式の2つがあります。仕立て方や目的によって、支柱の立て方を工夫するのも楽しいもの。よりおしゃれで使いやすい支柱も販売されています。野菜に合わせて、誘引しやすく育てやすい支柱を選びましょう。 支柱には天地があり、尖ったほうを土に挿して使用します。倒れないよう、しっかり深く挿し込みましょう。苗を植えた後に支柱を設置する場合、株元から少し離して挿すなど、根を傷つけないよう注意を。また、支柱の連結部分は、紐やクリップを用いてしっかりと固定します。 中耕(ちゅうこう)・土寄せ withGod/Shutterstock.com 中耕とは、野菜の生育中に株元を耕すこと。土寄せは、株元に土をかき寄せること。中耕して土寄せすることで、根がしっかりと張り、株が倒れるのを防ぐ効果があります。特に、高く成長するトウモロコシや、地下部を収穫するジャガイモやサトイモ、ラッカセイなどは、株がぐらついて倒れたり、イモなどが地表に露出しないよう、土寄せを行うのが効果的です。また周囲を耕すことにより、通気性や水はけがよくなったり、雑草を防止する効果も見込めます。追肥の際に併せて行うとよいでしょう。 わき芽かき・摘心 johan kusuma/Shutterstock.com わき芽とは、葉や茎の付け根から出てくる芽のこと。こうした芽をすべてそのまま育てると、茂りすぎて風通しが悪くなり、また栄養が分散して充実した実ができにくくなります。主枝や親づるの成長を促すため、トマトやミニトマト、ナスなどはわき芽かきや摘心をしながら育てます。わき芽かきの際は、まだわき芽が小さいうちに手で摘み取るのがベスト。大きくなりすぎた芽を摘むと、株にダメージになることがあります。成長期にはあっという間に大きくなるので、水やりの際などに、わき芽が出ていないかをこまめに確認するとよいでしょう。 わき芽をすべて摘み取ることを「1本仕立て(1本立て)」、主枝のほかにわき芽を2つ残すことを「3本仕立て(3本立て)」といいます。1本仕立てでは大きく立派な実ができますが、わき芽を多く残すとそれだけ花数は増えて実の数は多くなります。目的に合わせて仕立て方を選ぶとよいでしょう。 一方、ゴーヤやモロヘイヤなどは、わき芽の発生を促し、草丈をコントロールするために、つるや茎の先端を摘み取る摘心をしながら育てましょう。わき芽を多く出させることで収穫量が増え、また成長しすぎて葉が硬くなるのを防ぐことができます。 病害虫対策 Jsita/Shutterstock.com 野菜の栽培では、病害虫が発生すればそれだけ収穫できる量が少なくなってしまうため、病害虫対策が必須です。家庭菜園では特定の植物に偏って栽培することが多く、生態系が崩れて、病気や害虫が発生しやすい環境になりがちです。 病害虫の被害を防ぐには、まずは病原菌や害虫を持ち込まないことが大切。苗を購入する際は、病害虫の被害が出ていないか、状態を確認し、健全で丈夫なものを選びましょう。また、わき芽かきや剪定を行って風通しよく栽培することも、病害虫の発生を抑えるポイントです。 病害虫が発生してしまったら、初期のうちに対処することでダメージを抑えることができるので、こまめな見回りが重要です。害虫を見つけたら捕殺するか、適用のある殺虫剤を使用して対処しましょう。病気を見つけた場合も、周囲に広がらないよう発病部分を処分し、適用のある殺菌剤で対処します。 野菜苗や花苗の病害虫対策にこれ1本!ベニカVフレッシュスプレー 病害虫が発生すると、葉に穴があいたりして見た目も悪く、せっかく大きくなってきた野菜が食べられてしまわないかと心配で日々ストレスになりますよね。家庭菜園で、手軽に病気や害虫に対処したいという方におすすめなのが、気になったときにさっと使える殺虫スプレーや殺菌スプレー。希釈の必要がなく、必要なときに必要なだけ使えるスプレータイプは、家庭菜園やベランダガーデンで楽しむ小規模ガーデナーさんにぴったりです。なかでも、さまざまな野菜に幅広く使え、家庭菜園で発生しやすいベーシックな病害虫対策を網羅したものを選べば、1本で病害虫対策は準備完了です。 2024年、数々の園芸資材の開発・販売を行う住友化学園芸が、55周年記念商品として発売した「ベニカVフレッシュスプレー」は、家庭菜園ビギナーにおすすめしたい、そんな手軽な万能スプレー。3つの有効成分がしっかり効く、殺虫殺菌スプレーです。トマトやナス、キュウリなど、家庭菜園でよく育てられる野菜はもちろん、カキやブドウ、リンゴなどの果樹、バラをはじめとする花き類、さらに庭木類と、幅広い植物に使えるので、大抵のケースはこれ1本あれば対応可能。アブラムシ、アオムシ、ウリハムシ、カイガラムシなど、庭や家庭菜園の定番害虫に、素早く効いてくれます。植物によっても異なりますが、レタスやキャベツといった葉菜類は収穫7日前、トマトやナスなどの果菜類は収穫前日まで使用できるので、気になったよきに使いやすいスプレーです。ただし、総使用回数の制限などはあるので、注意事項をよく読んで適切に利用しましょう。 使用の際にはよく振ってからスプレーを。ジェットノズルに切り替えれば、手の届きにくい場所や背の高い果樹にも対応できます。 「ベニカVフレッシュスプレー」は、殺虫成分が効きにくい薬剤抵抗性害虫にも効果がある物理防除の殺虫成分に加え、浸透移行性の殺虫・殺菌成分を配合。有効成分が植物全体に行き渡り、植物自体が病害虫に対抗できるようになるので、スプレーした後も効果が続き、雨が降っても流れません。例えばアブラムシへの効果は、なんと1カ月! 一度シュシュッとスプレーすれば、何度も対策する必要がない手軽さは、家庭菜園で大きな魅力です。また、逆さ散布可能なので、害虫が潜みやすい葉裏を狙って噴霧できる使い勝手のよさも嬉しいですね。殺菌成分も含むため、害虫対策だけでなく、キュウリやトマトなどに発生しやすいうどんこ病や、バラの黒星病にも効果があります。感染後の症状拡大を防ぐのはもちろん、そもそも病原菌の感染を防ぐ予防効果も! ニオイも少ないので、住宅地でも気兼ねなく使えますよ。 「ベニカVフレッシュスプレー」は、1,000mlと420mlの2サイズがあるので、庭の大きさや使用量に合わせて選べます。 まだ間に合う! 6月まで植え付けができる野菜9選 ここまでは、すでに植え付けた苗のお世話を解説しましたが、「忙しくてまだ苗を植えていない!」という方も大丈夫。ここからは、6月に苗の植え付け適期を迎える野菜を9種ご紹介します。まだまだ夏の家庭菜園のスタートに間に合いますよ! オクラ Hari Mahidhar/Shutterstock.com オクラの植え付けは5~6月。種まきも6月まで可能です。高温を好むので、十分に気温が上がってから栽培を始めましょう。草丈は100〜150cmで、比較的大きく育つため、支柱を立てて倒伏を防ぐとよいでしょう。太く長い根を持つ直根性の植物で、この根を傷めると生育が悪くなるため、できるだけ根鉢をくずさずに植え付けるのがポイントです。7月頃からアオイに似たパステルイエローの愛らしい花を咲かせ、開花から1週間くらいすると、7cmほどの実が収穫できます。開花し始めた頃から2週間に1度を目安に追肥を与えますが、オクラは吸肥力が強く、窒素分が多いと葉ばかりが茂って実がつかなくなるため、肥料は控えめに与えましょう。原産地では多年草ですが、日本では寒い冬を越せないため、一年草扱いの野菜です。 ●オクラはどうやって育てるの? 夏に食べたくなるオクラを育ててみよう! エダマメ nnattalli/Shutterstock.com エダマメの種まきや植え付けの適期は5~6月。初心者でも簡単に種まきから育てることができます。直まきにすれば植え付けの際に根を傷める心配がありませんが、マメ類のタネや双葉は野鳥の好物なので、鳥に食べられないよう注意しましょう。本葉が5枚程度になったら茎の先端を摘心すると、わき芽が出て枝数が多くなり、よりたくさん収穫できます。エダマメは根を浅く張るため乾燥に弱く、特に開花期は水切れに注意が必要。この時期に水切れすると、株や実の生育に悪影響が出ます。植え付けから80日程度で収穫しますが、そのまま育てて大豆として収穫することもできますよ。 ●プランター栽培もOK! 大豆=枝豆を育ててみよう ゴーヤ Jahangir Alam Onuchcha/Shutterstock.com ゴーヤの植え付け適期は、5月中旬~6月上旬。タネから栽培する場合は、5月中旬までを目安に種まきをしましょう。つるを伸ばして生育する植物なので、支柱やネットの設置が必須です。たくさん実るとかなりの重さになるので、支柱は深く挿し込み、ネットはしっかりと固定することが大切です。つるが伸びてきたら適宜誘引を。ある程度成長したらつるの先端を摘心すると、つるの数が増えて収穫量が多くなります。ゴーヤは葉が薄く蒸散しやすいので、水切れに注意しましょう。特に手をかけなくても自然に受粉しますが、ベランダなど昆虫が飛来しにくい環境では、雄花を摘み取って雌花に花粉をこすりつける人工授粉をするとより確実です。 ●家庭菜園やグリーンカーテンに最適! ゴーヤの育て方教えます! キュウリ boyphare/Shutterstock.com キュウリは苗から育てるのが一般的ですが、十分に気温が上がった6月以降は直まきして育てることもできます。つる性の植物なので、地面につるを伸ばす「地這栽培」もできますが、家庭菜園では場所を取らない支柱栽培がおすすめ。支柱やネットを用意し、適宜誘引しながら育てます。水を好むので、水切れさせないよう注意しましょう。支柱の高さを超えたら摘心し、また小づるがよく出るので茂りすぎないよう整枝します。収穫期はあっという間に実が大きくなるので、こまめに確認して採りどきを逃さないようにしましょう。病害虫が発生しやすく、うどんこ病やべと病、ウリハムシなどに注意が必要です。 ●自分で育ててみよう! きゅうりの育て方・基礎知識・旬の時期 モロヘイヤ kheartmanee thongyot/Shutterstock.com モロヘイヤの種まき適期は4~6月、植え付け適期は4月中旬~7月上旬と、栽培可能な期間が長く、夏場の貴重な葉物野菜です。高温多湿を好むため、真夏も元気に育ちやすく、ビギナーにおすすめ。大きく成長するので、株間を取って栽培します。極度の乾燥を嫌い、水分不足になると葉が硬くなるので、水切れに注意しましょう。また、草丈が高くなりすぎたり開花すると葉が硬くなるので、40cmほどになったら摘心して収穫しながら栽培します。切り取った後からわき芽がたくさん出るので、晩夏まで収穫できます。花後にできる種子には毒性があるので口にしないようにしましょう。 ラッカセイ wilaiwan jantra/Shutterstock.com ラッカセイの種まき適期は5月頃、植え付け適期は5月中旬〜6月上旬です。植え付けの際は、根鉢をくずさないよう注意しましょう。花が咲き始めた頃と子房柄がもぐりこみ始めた頃に、軽く周囲を耕しながら土寄せと追肥をすると、もぐりこみがスムーズになります。葉が黄色くなってきたら収穫の合図。試し掘りをしてみて、サヤの網目模様がはっきり出てふっくらとした豆が入っていればOK。株ごと引き抜いて収穫しましょう。 ●落花生栽培を理解したいあなたへ! 基本情報から栽培のポイントまでご紹介 サツマイモ Piyaset/Shutterstock.com サツマイモの苗は、5月頃から出回ります。苗といっても土がついていないつる苗を束ねた状態で、この「挿し穂」を苗として利用します。生育旺盛なので、スペースを取って栽培しましょう。水はけのよいやせ地を好み、前作に作物を育てていた場所では肥料分が残っているため、無肥料での栽培がおすすめです。植え付けの前には、苗を1本ずつにばらして新聞紙などの上に並べ、日陰で3〜4日乾かします。しおれた苗を植え付け前日に水につけて吸水させるというひと手間を掛けると、発根や活着がよくなります。つるが1m以上伸びたら、つるをひっくり返して株元付近に戻す「つる返し」をすると、つるの先にイモができることなく、大きなイモが収穫できます。収穫は10月上旬頃で、5℃以下になるとイモが傷むので、収穫適期を逃さないように。収穫後に2~3週間追熟させると甘みが増します。 ●サツマイモの育て方は? これを読んでサツマイモの育て方を知ろう! シソ EQRoy/Shutterstock.com シソの種まき適期は、4月下旬〜6月中旬。種まきから簡単に栽培できますが、苗を購入して育てることもできます。シソは好光性種子で、発芽に光を必要とするため、覆土は薄くかける程度に留めましょう。草丈が15〜20cmくらいになったら、摘心を行うと、わき芽が出て収穫量がアップします。乾燥すると葉が硬くなるので、梅雨明け後はマルチングをするなど乾燥対策をするとよいでしょう。また、花が咲くと株の老化が早まるので、穂紫蘇(花穂)を収穫しない場合は、花穂がついたら早めに摘み取りましょう。 ●紫蘇(シソ)の豆知識や自宅での育て方とは? 新鮮な紫蘇を楽しもう! トウモロコシ ANEK SANGKAMANEE/Shutterstock.com トウモロコシの植え付け適期は、5月~6月中旬。十分に暖かくなった5月以降は直まきして育てることもできます。背丈を超すほど大きく成長しますが、自立するので支柱は必要ありません。ただし、台風の前などは倒れないよう支柱を立ててもよいでしょう。水はけがよい土壌を好み、水はけが悪い場所では根腐れを起こすことがあります。根は深く張りますが、倒伏防止のため、本葉が6~8枚出た頃、追肥と同時に土寄せを行うとよいでしょう。トウモロコシの栽培では、1株につき1つの実を収穫するため、雌穂は一番上のものを残して摘み取ります。摘み取った雌穂はヤングコーンとして食べられます。トウモロコシの栽培では、害虫のアワノメイガに注意が必要。茎に穴をあけて食い荒らすので、葉にいるうちに発見して捕殺しましょう。また、実が充実した頃に鳥や野生動物の食害にあうことがあります。受粉が終わったら、実に収穫ネットをかぶせて対策しておきましょう。 ●トウモロコシは家庭で栽培できる! 美味しく作る育て方のポイント解説 Shebeko/Shutterstock.com 6月は、最後の夏野菜の苗の植え付け時期。ここでご紹介した以外にも、トマトやナスといった定番の夏野菜も、まだ出回っている苗があれば栽培をスタートできますよ。ただし、6月は雨が多く、高温多湿の環境になりやすい、苗にとっては過酷な季節。病気に強い品種を選ぶことが、失敗しないための近道です。 植え付け後は日々の手入れを忘れずに行って、収穫を楽しみに待ちましょう! 協力/住友化学園芸 https://www.sc-engei.co.jp/





















