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愛犬と一緒のおうち時間に、528Hzの曲でリラックス

愛犬と一緒のおうち時間に、528Hzの曲でリラックス

愛犬と「Stay Home」を楽しく過ごすために、音楽を利用したリラックス方法をご紹介します。人よりずっと耳がよい犬のためには、選曲にも気を遣いたいもの。ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さんは、ある周波数をキーポイントに、愛犬あんとのおうち時間を楽しんでいるそうです。

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愛犬と一緒におうち時間を楽しむ

おうち時間

「Stay Home」の今、愛犬と一緒におうち時間を過ごすことが多くなっています。愛犬たちは、一人で寂しくお留守番することもなく、家族とずっと一緒にいられて、嬉しく思っているのかな、それとも、一人の静かな時間が減って困ったなと思っているかな。などなどと、いろいろ想像をしています。

我が家の愛犬あんは、例えば3連休やお正月の時のような長いお休みが続くと、どうも自分のペースが乱れるらしく、休み明けは一日中睡眠時間に当てて、乱れたペースを整えるということをしているように見えます。その様子を見ていると、犬にも自分の生活のリズムというか、ペースというものがあるのかもと感じます。あっ、でもこれは、柴犬に特有の習性かもしれません。

犬も音楽でリラックス

犬と音楽

音楽が人間にリラックス効果を示すことはよく知られていますね。同様に、音楽には犬や猫の心理状態も落ち着かせ、リラックスさせる効果があることが、近年の研究で分かってきているそうです。

犬がリラックスして留守番できるような音楽もあれば、元気がよすぎるのを少しおとなしくなってもらうための音楽など、場面ごとに適した音楽があり、ペット用のCDもあります。

あんは、とてもおとなしい性格で、お留守番の時もいたずらを一切しませんし、無駄吠えもありません。ですので、こういったCDを試してみたことがありませんでした。

一緒に過ごすおうち時間が長いこの時期は、心と体によい音楽を聴いて、一緒にリラックスできたらいいなと思います。

「ソルフェジオ周波数」と「528Hz」

ソルフェジオ周波数

インターネットで、174Hz、285Hz、396Hz、417Hz、528Hz、639Hz、741Hz、852Hz、936Hzの9つの周波数は「ソルフェジオ周波数」と呼ばれていて、それらが含まれた音楽には癒やしの効果があるという記事を目にしました。

ソルフェジオ周波数の中でも注目されているのが528Hz。「愛の周波数」とも呼ばれているそうですが、その異名は、この周波数に不安や緊張を和らげ、幸福感をもたらす効果があることからです。この効果は論文にもまとめられており、自律神経の専門家である順天堂大学医学部の小林弘幸教授らの研究によると、528Hzと440Hzを用いた比較実験で、音楽を聴く前と後で唾液のストレスバイオマーカーを測定したところ、440Hzでは特に大きな変化は見られなかったのに対し、528Hzではストレス値を示すコルチゾールの値は大幅に減少し、幸福感をもたらすオキシトシンは増加するという結果が得られました。

音楽を聴いて心地よさや安心感を感じることはありましたが、医学的な見地から音にこんな効果があると知り、とても面白く思いました。

音楽と犬

とはいえ、「周波数」と聞いても、なかなかピンとこないので、実際にどんな曲が「愛の周波数」なのかを探してみました。すると、教会で歌われる聖歌、アイルランドの歌手で音楽プロデューサーのエンヤの楽曲が挙げられました。

エンヤの楽曲は、聖歌に通じるものがあると、日本で大ヒットした当時に聞いたことがありました。確かに気持ちがすーっと落ち着きます。それは、このソルフェジオ周波数に秘密があったのだと分かり、納得しました。

9世紀から10世紀の間につくられた、ローマカトリック系の教会で歌われるグレゴリオ聖歌についても、その頃の音階がソルフェジオ周波数を持っていたのではないかといわれているそうです。

近年、ソルフェジオ周波数が注目を浴びたことで、グレゴリオ聖歌もまた人気があるとか。

528Hz

ジョン・レノンもこの528Hzの音に注目していて、たくさん取り入れて作曲していたということはよく知られているそうです。

中でも、『Tomorrow Never Knows』というビートルズの曲は、528Hzの音だけを使って作曲された曲ということで、早速聴いてみたのですが、音痴(ということが関係するのかどうか)な私には、うーん、正直この曲はちょっとよく分かりませんでした。主旨が違いますが、「『Tomorrow Never Knows』ならミスチルの方がだんぜん好き!」と思ってしまいました。

ジョン・レノンでいえば、『イマジン』や『ハッピークリスマス』の方が、よく耳にする曲ということもあるのでしょうけれど、メロディーが心地よく感じます。ということは、『イマジン』も528Hzの曲なのではと、こちらのほうが私的にはその効果をはっきりと実感できる曲です。

愛犬と一緒に音楽を楽しむなら

犬と528Hz

犬にはこの528Hzの音はどう感じるのでしょうか。

「いぬのやすらぎ~愛の周波数528Hz」というタイトルのCDがあります。このCDに書かれている説明によると、

「この528Hzを含む音楽を聴かせることによって、心拍数と呼吸数が低下しリラックス効果が見られ鳴き止んだり、落ち着き寝始めるという行動の変化を確認することができました。」とあります。

このCDには、「カヴァレリア・ルスティカーナより 間奏曲」、「魔女の宅急便より『海の見える街』」「The Rose」などが収録されています。私はどれも好きな曲ばかりで、このCDを聴くと、とても穏やかな気分になります。部屋で一緒にいるあんも、同じように感じているように見えます。

このCDは、2015年に日本レコード大賞企画賞を受賞していますので、当時はきっと話題になり評判がよかったのかなと思います。

以前、「犬と飼い主は、お互いにストレスが伝わる」という研究結果があるとお伝えしました。

犬の心理状態は、飼い主に影響されやすいですから、飼い主がリラックスした状態であれば、犬も同じようにリラックスできます。

飼い主が音楽を聴いて心地よいと感じるなら、犬も安心して寛げるのではないでしょうか。

犬と音楽

愛犬と一緒に音楽を楽しむのに、注意したいこともあります。

犬は人間よりも可聴域が広く、私たちには聞こえなくても、犬には「超音波」という高周波の音が聞こえているそうです。きっと好きだろうなと思って、クラシックやヒーリング音楽、ネイチャーサウンドなどを一緒に聴いても、落ち着かない様子を見せることもあるかもしれません。愛犬が好きそうかどうかよく観察して、音量にも注意して一緒に楽しみたいと思います。

Credit

写真・文/海野美規(Unno Miki)
パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
http://www.annegarden.jp

参考文献:
『Effect of 528 Hz Music on the Endocrine System and Autonomic Nervous System /Kaho Akimoto, Ailing Hu, Takuji Yamaguchi, Hiroyuki Kobayashi 著/Scientific Research Publishing
『犬と人の生物学 夢・うつ病・音楽・超能力』スタンレー・コレン著
CD『いぬのやすらぎ~愛の周波数528Hz』Produced by ACOON HIBINO

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