蒸し暑い夏がやってきて、愛犬の食欲が落ちたり、体調を崩しがちになったりしていませんか? 「なんとか食べて元気に夏を乗り切ってほしい」——そんなときにおすすめなのが、じつは和のハーブ「シソ(大葉)」です。
シソは犬が食べても安心なだけでなく、特有の爽やかな香りが胃腸の働きを優しくサポートし、夏バテ気味の食欲を刺激してくれます。ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法を学ぶ海野美規さんが、ベランダのシソを活用した愛犬のための簡単夏レシピを3種ご紹介します。ベランダから摘みたてのハーブを使って、愛犬と季節を感じる美味しいひとときを始めてみませんか?
目次
ベランダのシソ

6月は爽やかな風が通り抜けていたのに、7月に入った途端、湿気と厳しい暑さが本格的になりました。我が家のベランダでは、そんな気候をものともせず、アナベルの鉢に芽を出したシソが、青々と力強く茂っています。

生き生きと揺れるシソの葉を眺めていると、「この香り高い恵みを、愛犬のごはんにも活かしてあげたい」という思いが募ります。

夏の厳しい暑さは、シニアになった愛犬あんにとっても体力が奪われる季節です。時折食欲が落ちてしまうこともありますが、そんな時こそ、ベランダから摘みたてのシソを活かした工夫が役立ちます。シソ特有の爽やかな香りは、食欲を優しく刺激してくれるだけでなく、夏の胃腸をいたわる素晴らしい薬味にもなってくれるのです。
今回は、ベランダで立派に育ったシソをふんだんに使い、香り高い「愛犬のためのレシピ3選」をご紹介します。キッチンに立つ私の足元で、愛犬が少しだけ期待した顔をして待っている。そんな夏の午後のひとときを、一緒に作ってみませんか。
シソ 期待できる栄養価

シソは、犬が食べても大丈夫な野菜。シソには犬の健康維持に役立つ素晴らしい効能が詰まっています。
- 食欲増進と消化サポート:特有の香りの成分である「ペリルアルデヒド」には、胃液の分泌を促し、胃腸の働きを整える効果が期待できます。夏バテ気味の胃腸に最適です。
- 高い抗酸化作用:シソに含まれるβ-カロテンなどの抗酸化成分は、紫外線や暑さによる酸化ストレスからシニア犬の体を守ります。
- 殺菌・抗菌作用:梅雨から夏にかけての食中毒リスクが高まる季節、シソの持つ抗菌・防腐作用は、お腹の健康を守ってくれます。
レシピ1:カジキマグロとシソと夏野菜の寒天寄せ

夏にぴったりの寒天寄せ。カジキマグロの代わりに、鶏ささみや白身魚を使っても美味しく仕上がります。お好みのものを使ってください。また、野菜もお好みでどうぞ。
<材料>

- • カジキマグロ 1切れ(骨があれば取り除く)
- • シソ(細かく刻む) 2〜3枚
- • ズッキーニ 適量
- • ニンジン 適量
- • カボチャ 適量
- • 寒天粉(粉末) 2g
- • 水 200ml
<作り方>
1. 下準備: カジキマグロを蒸し、細かくほぐします。野菜類は小さめにカットして茹でておきます。

2.寒天液を作る: 小鍋に水と寒天粉を入れ、沸騰してから1〜2分加熱してしっかり溶かします。
3. 混ぜる: ボウルにほぐしたカジキマグロ、刻んだシソ、茹でた野菜を入れ、2の寒天液を加えて手早く混ぜ合わせます。
4. 冷やし固める: 小さな型に準備したカジキマグロと野菜を入れ、寒天液も流し入れ、冷蔵庫で1時間ほど冷やし固めます。


5. 仕上げ: 食べやすい大きさにカットして完成。
レシピ2:鶏ひき肉のシソ包み焼き

生姜を入れたひき肉だねを、シソで包んで焼きます。さっぱりで食べやすいです。
シソはそのまま使うので、小さめサイズの葉を選んで。ショウガは刺激が強いので少量だけにとどめます。
<材料>
- 鶏ひき肉 70g
- ショウガ(すりおろす) 少々
- シソ 3〜4枚
- 片栗粉 少々
<作り方>
1. ボウルにひき肉、すりおろしたショウガを入れてよく混ぜます。
2. シソを裏面が上になるよう置いて、片栗粉を少々ふります。
3. 1の肉だねをシソにのせ、半分に折りたたみます。

4. フライパンで焼いて出来上がり。


レシピ3:シソと豆腐のもっちりチヂミ風

小麦粉の代わりに米粉を使い、豆腐をベースにしたお腹に優しいメニューです。
<材料>

- 木綿豆腐 50g
- 鶏ひき肉 40g
- シソ 3枚
- 米粉 大さじ2
<作り方>
1. 豆腐をキッチンペーパーで包んで重しをして水切りをします。レンジで加熱してもよいでしょう。
2. ボウルに水切りをした豆腐を入れて、滑らかになるまで潰します。
3. シソは刻んでおきます。
4. 鶏ひき肉をパラパラになるように焼きます。
5. シソ、鶏肉、米粉を豆腐のボウルに入れて、全体をよく混ぜ合わせます。


6. 生地をフライパンに入れて、平らに広げて焼きます。


愛犬と楽しむ「ベランダの恵み」

シソの香りがふわっと広がるお料理を前にすると、夏のベランダがまたまた愛おしく感じてきます。元気に育ったシソを数枚摘み取る。その葉を刻み、ほんの少し愛犬の器にプラスする。ただそれだけの日常の小さな工夫が、夏の愛犬との暮らしをぐっと豊かにしてくれるようです。

ベランダという小さな庭で、愛犬と一緒に季節の移ろいを感じる時間は、忙しい一日の中でほっとするひとときとなっています。このシソのように、愛犬の健康をサポートし、食事を彩ってくれる「我が家のハーブ」を、もっと増やしていけたらと夢が膨らみます。
「次に迎えるならどんなハーブがいいかな」 「今日はどのハーブを摘んで、何を作ろうかな」 そんな会話を愛犬と交わしながら、今日もベランダの植物たちにたっぷり水をまいています。
Credit
写真&文 / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
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