いろいろな花々が競うように開花する春本番が到来! フラワーショップにも色とりどりの花が並びます。春を代表する花の1つ、フリージアを主役に、香り豊かなアレンジを飾ってみませんか? フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんが、鮮やかな黄色のフリージアで作る軽やかなバスケットアレンジを2パターンご紹介します。フレッシュな花を部屋に飾れば、春の香りも存分に楽しめますよ。
目次
春の花 フリージア
今年も急ぎ足で美しいサクラの花は終わってしまいましたが、入れ替わりにツツジやフジなどが次々に咲き始めています。フラワーショップの店頭に並ぶ花も、少しずつラインナップが変わってきました。

春の花の代表の1つが、フリージア。友人から4月の初めに八丈島のフリージア祭りに行ったと聞き、とても羨ましく思いました。黄色、白、紫などの花色がありますが、やはりフリージアは濃い黄色が印象的です。
フリージアはアヤメ科フリージア属の球根植物。別名として、ショウブとスイセンの両方に似ていることから「菖蒲水仙(アヤメスイセン、ショウブスイセン)」、花の色から「浅黄水仙(アサギスイセン)」とも呼ばれます。つぼみの並び方がとてもユニークですね。
今月は、フリージアのバスケットアレンジを飾ってみてはいかがでしょうか。

香りのよい花

フリージアはとてもよい香りがする花です。香りがよい春の花というと、フリージアのほかには、スイートピー、ヒアシンス、シャクヤク、スズラン、バラ、ラベンダーなどがあります。また、香りで有名な三大香木は、ジンチョウゲ、クチナシ、キンモクセイ。これからの季節は、クチナシが薫ってくるのが楽しみです。

花がよい香りを放つのは、虫を呼び寄せるためと知られていますね。よい香りに誘われた虫は蜜を吸って、遠くの花まで花粉を運搬します。植物は子孫を残すために、虫の力を借りるのです。そのためには、虫が好きそうな香りをたくさん放たなければなりません。その香りの多くは、花全体から薫っているというより、光合成によってつくられた糖が花びらに伝わって香りを生み出しているのだそうです。
バスケットアレンジに使った花と器

- フリージア(黄色・白)
- エピデンドラム
- サクラ

- 手付きバスケット 直型16cm
- 吸水性スポンジ 1/3個
- ビニール袋
バスケットアレンジの手順
1. バスケットにビニール袋を入れて、水を吸わせた吸水性スポンジをセットします。

2. 黄色のフリージアを、U または J のラインになるように入れます。


3. 間に白いフリージア、エピデンドラムを入れ、フリージアのつぼみも入れます。


4. 出来上がり!

サクラを足してフワフワとしたバージョンに変身!

すっきりとタイトな雰囲気のこちらのアレンジにサクラの枝を加えると、ラフでふんわりとした印象に早変わり!


南仏にある香水の街

南仏にグラースという街があります。
グラースは香水の街。「香水の都」や「花の街」とも呼ばれ、フラゴナール、モリナール、ガリマールという3軒の老舗の香水ブランドの工場があり、見学することができます。
私はずいぶん前に、フラゴナールの工場見学に参加したことがあります。当時の工場には大きな蒸留設備が並び、香水ができる工程を順を追って見学できるようになっていたと思います。香水の工場は、清潔感があってクラシックな雰囲気で、とても楽しかった思い出です。
訪れる前にはグラースの街に入ると花の香りが漂っていると聞いていましたが、私が行ったのは3月。南仏といってもまだまだ肌寒い時期でしたので、ぜんぜん花がなく、ちょっと残念でした。次はぜひ、バラやラベンダーなどが咲き乱れている季節に訪れたいと思います。
さて、フリージアの香りの香水はあるのに、フリージアの精油は見かけたことがないなと思っていました。調べてみると、フリージアは繊細で精油にすることが難しいそうです。「現在は香料採油用のために栽培されていることはない。従って、ナチュラルフリージアオイルは、市販品はないが調合によってフリージアの雰囲気をもった香料が創られている」という記述が見つかりました。

それならば、フリージアの花を2本ほどフラワーベースに活けて飾っておきましょう。それはそれはよい香りです。これで存分にフリージアの香りを満喫できます。
参考:日本香料工業会(https://www.jffma-jp.org/)
Credit
文&写真(クレジット記載以外) / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
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