花粉の季節にエルダーフラワーを活用 ムズムズの季節は愛犬と一緒にハーブを

目のかゆみやくしゃみ、鼻水……。春は花粉症の季節です。色とりどりの花々が咲き、心浮き立つ春ですが、花粉については少し憂鬱になってしまいますね。そんな花粉症対策に効果があるといわれているハーブの1つが、エルダーフラワー。クセがなく取り入れやすいエルダーフラワーは、犬が摂取しても大丈夫なハーブです。ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さんも、愛犬あんの健康管理にハーブを取り入れています。愛犬と一緒に、ハーブを日々の食事に活用してみませんか?
目次
花粉症の季節到来
今年も花粉症の季節がやってきました。
今年は去年よりも花粉の量が多いという予報ですが、毎年、「例年より多い」「昨年の2倍!」と聞いているような気がします。私は今のところ症状は出ていないのですが、いつ始まるかビクビクしています。辛い季節ですね。
花粉症にエルダーフラワー

花粉症対策にハーブが有効であることはよく知られています。ハーブを上手に活用されている方も多いのではないでしょうか。花粉症に効果的とされるハーブは、エルダーフラワー、ジャーマンカモミール 、ペパーミント、ローズヒップ、ネトルなどです。
エルダーフラワーは、スイカズラ科の植物で、和名はセイヨウニワトコ。5~6月になると、小さくて美しい白色の花を咲かせます。観賞用としても人気がありますが、その香りのよさや、さまざまな効能を持つことから、薬用にも活用されています。

フラボノイドという成分を持つこのハーブは、“万能の薬箱”とか、“インフルエンザの特効薬”などと言われます。利尿作用、発汗作用、抗アレルギー作用、抗カタル作用(粘膜の浄化作用)があり、くしゃみや鼻水、鼻づまり、悪寒といった風邪のひきはじめや花粉症の症状を和らげる効果が期待できます。また発汗・利尿作用による不要な熱や毒素の排出も促進してくれます。
エルダーフラワーをハーブティーで

エルダーフラワーは比較的クセのない味わいで、マスカットのような甘くフルーティな香りが特徴です。
エルダーフラワー1種類だけのハーブティーのほか、さらに飲みやすく美味しくブレンドされたティーバッグもあります。ブレンドされたティーバッグは、ささっと用意できて便利です。お好みのブレンドのハーブティーを見つけて、楽しみながら花粉症に備えてはいかがでしょうか。

エルダーフラワーをコーディアルで

コーディアルとは、ハーブや果物をシロップに漬け込んだ伝統的なノンアルコール濃縮飲料です。自家製のコーディアルを作って楽しんでいらっしゃる方も多いかもしれませんね。私は、市販されているコーディアルを愛飲しています。

コーディアルは、水、炭酸水、お湯、ハーブティーなどで、7~8倍に希釈して飲みます。夏は冷たい炭酸水で、寒い時期には、お湯で割ると香りを感じながらじんわり温まっておいしいです。ヨーグルトにかけたり、白ワインに入れたりしてもおいしいそうです。早速私も試してみようと思います。
飲用のほかに、ハーブの浸出液、果汁、砂糖などの糖分としてお菓子作りの材料としても使うことができます。

犬にもエルダーフラワー

エルダーフラワーは、犬が摂取しても大丈夫なハーブです。

犬に使用する場合は、甘みなどが入っていないものを選びましょう。また、ブレンドされたハーブティーは、何がブレンドされているかしっかり確認してください。ハーブの種類によっては、犬が摂取することは避けたほうがよいものもあります。
ハーブは、ブレンドすることでも、相乗効果が期待できます。最初は犬の健康状態に応じてベースとなるハーブを1〜2種類を決めて、徐々に様子を見ながら種類を増やしていくとよいのですが、なかなか慣れるまでは難しいかもしれません。私は1種類か2種類のハーブの使用までにとどめています。
コーディアルは甘味が強いので、ペットには使わないほうがよいですね。

犬にハーブを与える方法と注意

野生動物は本能的にハーブを食べることで、病気や傷を癒やして体調を整えてきました。ハーブは、もともと動物が持っている自然治癒力に働きかけます。
ペットの犬へのハーブの使い方としては、内服の場合は、ドライハーブを粉砕してふりかけのようにしたり、ティーを水分として与えます。

我が家の愛犬あんは、ハーブティーは口にしないので、いつものおかずにふりかけにしたものを添えています。
与える量は、1日に2〜3回、5日間続けたら2日休みます。休止期間を入れることによって、ハーブに対する反応を見ます。
犬 ハーブ使用量の目安 | |||
---|---|---|---|
小型犬 | 中型犬 | 大型犬 | |
ドライハーブ | 小さじ1/4~1/2 | 小さじ1/2 | 小さじ1 |
ハーブティー | 小さじ2 | 大さじ1 | 大さじ2 |
愛犬あんは、2月で満11歳となりました。ハーブを活用して、いつまでも元気でいてほしいと思っているところです。
参考:『メディカルハーブの事典』林真一郎(編)
『MEDICAL HERB Vol.57』
Credit
文&写真(クレジット記載以外) / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
- リンク
記事をシェアする
新着記事
-
園芸用品
【梅雨対策】雨で増えるバラの病気。プロも使う“土の処方箋”って?PR
近年、全国のバラ園や庭で発生が増えている「ベト病(べと病)」。葉に褐色の斑点が現れ、やがて落葉してしまう、バラにとって厄介な病気です。特に湿度が高まる梅雨時期は注意が必要。病気の連鎖を防ぐには、日々…
-
園芸用品
【初心者必見!】観葉植物が枯れる理由トップ5と枯らさないために今すぐできる新習慣PR
「また枯らしちゃうかも…」と不安が理由で観葉植物をあきらめていませんか? じつは、観葉植物がうまく育たないのには“よくある原因”があるんです。それさえ押さえて回避すれば、初心者でも元気に育てられます! …
-
ガーデン&ショップ
【見頃到来】バラとアジサイの共演! 横浜イングリッシュガーデンで出会う初夏の限定絶景PR
全国各地にあるアジサイの名所とはひと味違うと評判の、神奈川県横浜市「横浜イングリッシュガーデン」。5月26日(月)~6月29日(日)は「アジサイ・フェスティバル」を開催! 洋風ガーデンには、大株に育ったゴージ…