暑い日が続きますが、こんな猛暑の季節は草花の寄せ植えの代わりに、暑さに強い多肉植物の額縁仕立てを手作りして飾って、気分をリフレッシュ! 涼しい屋内で多肉植物がタペストリーのように彩る作品作りに没頭してみませんか。ベテランガーデナーの遠藤昭さんがこれまで行ってきた講習会のテーマの中でも特に人気が高い「多肉植物」を主役にしたDIYを詳しく解説します。
目次
四季折々楽しめる多肉の額縁をお得に手作り

草花などを植え込めるような額の既製品も販売されていますが、ここでは、ちょっと安上がりで、でも豪華に見せる多肉植物の額縁仕立ての作り方をご紹介します。手持ちの木箱などがあれば、活用してもよいですね。
作り方の解説に入る前に、これまで作った作品をご紹介しましょう。
上と下、3つの写真の作品は、10月と11月の様子です。多肉の紅葉って、意外と素敵です。



木材で作る額は、ダーク系に塗装して緑色を引き立てたり、上写真のようにバーナーで焦がしてナチュラルな風合いを楽しむなど、お好みに仕上げましょう。
多肉植物の額縁仕立ての作り方<材料>
- 多肉植物(挿し芽用40本程度)
- 多肉用培養土またはパーライト+マグアンプ
- 土の表面を押さえるミズゴケ
- 額用木材(桧KD材・野地板などの乾燥材)厚さ1.2×幅8×長さ200cm 2本
- 角材(下駄用)厚さ3×幅3×長さ22.5cm 2本
- 草花苗トレイ(廃物利用)
- 木ネジや釘
- 塗料やバーナー
- 電動ドリル

家にある多肉植物を切って株分けするか、園芸店や通販で挿し芽用の多肉植物を購入します。エケベリアやセダムなど、いろんな種類があると賑やかな仕上がりになります。
額を作る木材は、ホームセンターなどに売っている、「桧の野地板」と呼ばれるもの。幅8cm、厚さ1.2cm程の安価な材で十分です。1枚200円ほどで2枚あれば足ります。
また、木ネジは長さ3cm程度のものと、2cm程度のものがあれば大丈夫です。

仕上げの塗料は、お好きなものを選んでください。ペンキを塗らずバーナーで焦げ目をつけるのも、防腐効果があり、自然な感じでおすすめです。
ミズゴケを押さえるために、廃物利用で、草花苗のトレイを切って使用しました。土は多肉用培養土またはパーライト+マグアンプを使用し、土の表面を押さえるのにミズゴケを使っています。
多肉植物の額縁仕立ての作り方手順

1.木材はホームセンターでカットしてもらうと、正確で楽です。
桧野地板40cmを2枚、35cmを5枚、24cmを4枚、そして長さ22.5cmの角材を2本用意します。余った適当な大きさの端材は額板を留める際に使います。
2.まず、植え込む箱作りです。35cmと24cmの板各2枚ずつ計4枚で、外寸が35cm×26.4cmになるように組んで、端を木ネジで留めます。

3.次に35cmの板を底板として2に打ち付けます。3枚で幅が24cmになるよう、中央から並べて隙間ができないようにします。
4.植え込み部分の板が腐らないように、バーナーで焼くか、防腐材を塗ります。

5.続いて、40cmと24cmの板各2枚で額を作ります。板を留める時は、額の枠の裏面から、余った板を利用して四角くなるように各所をネジで留めます。
6.額と箱を固定する位置を検討します。独立して立たせる場合や壁に立てかける場合は、箱の下側が額より1cmほど内側になるようにとめるとよいでしょう。

7.表側から木ネジで額と箱を固定します。内側は右写真のような状態になります。

8.置いた時に安定するように角材で下駄を取り付けます(壁に立てかける場合は不要)。ちょっと難しいですが、木ネジを斜めに差し込み固定します。これで、額縁のほぼ全体像が見えてきました。
9.ペンキを塗ります。

10.花苗トレイの底面の網から、24×32cmのサイズで切り出します。
11.9の額の中に、用土を入れ、その上に重なるように10の花苗ネットを入れ込みます。用土を入れてから、網を箱の中に挿入するのですが、さらにこの後に、ミズゴケを網の下に挿入するので、額の上から1cm程度の隙間ができるようにしましょう。
12.あらかじめ湿らせ、よく絞ったミズゴケを網の下に入れ込みます(ミズゴケを先に入れてしまうと網が枠に入らなくなるため)。

13.さあ、植え込みです。割りばしなどを使ってミズゴケに穴をあけます。

14.その穴に多肉の挿し芽を入れ、割りばしでミズゴケを押し込んで根元を固めます。グラグラする場合は、根元に追加でミズゴケを詰め込みます。

15.完成です。植え込みのコツは、中心に大きめの多肉を配置すること。バランスがとりやすいですよ。
完成後のメンテナンス

根が安定するまでに約1カ月かかります。完成後はしばらく、風通しのよい、雨の当たらない半日陰に置いてください。水やりは1週間後から。その後は、ミズゴケの表面が乾いてきたのを確認し、さらに数日待ってから与えます。

冬期は、屋内の日当たりのよい暖かい場所で管理します。冬期はほとんど水を与えません。多肉の表面にしわが出るようだったら、暖かい日の午前中に、湿らす程度に与えます。完成から1年くらいしたら、伸びた芽を切り戻します。

切った芽は、挿し芽、挿し葉(置き葉)にして、株を増やしておきましょう。多肉のリースや額縁仕立てを楽しむには、定期的な切り戻しなどのメンテナンスが必要です。常に予備の苗を、挿し芽や挿し葉で増やしてストックしておくのが秘訣かもしれません。
春に切り戻しなどのメンテをすると、比較的年中、きれいな状態が保てます。

椅子の上に置くのもお洒落です。さあ、秋の園芸シーズンに入る前に多肉の額を作ってみませんか? なお、多肉のリース作りもおすすめです。
おまけの多肉ボールアイデア

湿らせたミズゴケを広げ、上に培養土をのせて、ガステリアなどを植え込んだ「おにぎり」を作り、毛糸で巻くと、多肉ボールができます。この仕立てには、ガステリアが丈夫でおすすめです。数年経っても元気です。
Credit

写真&文/遠藤 昭
「あざみ野ガーデンプランニング」ガーデンプロデューサー。
30代にメルボルンに駐在し、オーストラリア特有の植物に魅了される。帰国後は、神奈川県の自宅でオーストラリアの植物を中心としたガーデニングに熱中し、100種以上のオージープランツを育てた経験の持ち主。ガーデニングコンテストの受賞歴多数。川崎市緑化センター緑化相談員を8年務める。コンテナガーデン、多肉植物、バラ栽培などの講習会も実施し、園芸文化の普及啓蒙活動をライフワークとする。趣味はバイオリン・ビオラ・ピアノ。著書『庭づくり 困った解決アドバイス Q&A100』(主婦と生活社)。
ブログ「Alex’s Garden Party」http://blog.livedoor.jp/alexgarden/
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