リーフが主役! 夏に爽やかなグリーンの寄せ植えリースを作ろう

お花も暑さで元気がなくなるこの時期…リーフをメインにしたグリーン色のおしゃれな寄せ植えリースを作りませんか? 今回は、ハーバルライフコーディネーターの堀久恵さんに、爽やかなグリーンの寄せ植えリースの作り方を、苗の選び方や組み合わせのコツとともにご紹介いただきました。
目次
グリーンの寄せ植えリースを作るのに必要な材料

まずはグリーンの寄せ植えリースを作るのに必要な材料から。
● 苗10個程度
緑色の葉が楽しめる植物を10苗ほど、用意しましょう。
見本の写真は、アイビー、ヤブラン、ワイヤープランツ、カスミソウ、ヒューケラ、ロータス、ツルニチニチソウを合計で10個、使用しています。
苗選びのコツは、なるべく違う色の葉と、違う形の葉を集めること。同じ緑でも、色が濃いもの・薄いものがあり、また、葉が丸かったり、とがっていたりと形状もさまざまです。花苗を購入する際、花の色ばかりに意識が向きがちですが、今回の主役は葉っぱです。色や形、育ち方などを改めて気をつけて見ると、葉にも新しい発見があるかもしれません。
● リース型プランター(直径30cm前後)

リース型の土台に、土を入れてもこぼれないよう、麻布やヤシ繊維が敷いてある製品です。ワイヤーなど耐久性のあるものや、手ごろな価格の籐でできたものなどがありますが、オススメはワイヤー製。年月の経過とともに、麻布やヤシ繊維は土に還り、ボロボロになってしまいますが、穴があいたところへは、麻布やヤシ繊維を継ぎ足して繰り返し使えますよ。ホームセンターの園芸コーナーや、インターネット通販などで入手可能です。
● 培養土と土入れ
グリーンの寄せ植えリースの作り方
準備ができたら、さっそく作っていきましょう。
1. 苗を並べて配置決め
まずは苗を並べて、どこに何を置くか、シミュレーションしましょう。
このグリーンのリースは、葉の組み合わせ次第で、印象がかなり変わります。10個の苗の魅力が最大限引き出せるように、時間をかけてしっかり考えてくださいね。
コツは、同じ色と形の葉は、隣に配置しないこと。

例えば、一番上の部分には、アイビーとアイビーの間にヤブランが入っています。同じような色のもの・形のもの同士を隣にしてしまうと、同化してお互いが目立ちません。間に色と形が違うものを持ってくると、互いが活きてきますよ。
2. 植え込む
リース型プランターに少し培養土を入れ、時計回りに順番に植え込みます。植え込む際のコツは、苗に付いた土をしっかり落とすこと。ギューッと無理に押し込むのではなく、事前に植えこみたい場所に合った形になるよう、土を落としておくとスムーズに苗が入ります。また、根へのダメージはその後の生育にも影響を与えます。根は丁寧に扱いましょうね。
3. 間に土を入れる
一周苗が入ったら、間にしっかり土を入れて、植物がグラグラしていないかを確認します。
グリーンのリースの上手な育て方
グリーンのリースは、屋外で育ててください。日当たりが5時間程度あれば、十分育ちます。例えば、ご自宅の玄関が北側で、日照時間があまりないところに置きたいのであれば、アイビー、ヤブラン、ワイヤープランツ、ヒューケラ、ツルニチニチソウなどがオススメ。これらの植物は、ある程度の光があれば育ちます。
置きたい場所に合わせて植物を選べば、育てるハードルもぐっと下がりますね。

飾り方は、ボードや壁面に吊るしてもいいですし、ちょっとした段差に立て掛けて飾るのもオススメですよ。つるす場合は、植物の根が付くまで1~2週間ほど待ってからにすると安心です。
管理のポイントは、水やり!
リース型プランターは、ほとんど土が入っていないため、通常の寄せ植えに比べると、土の乾きが早いです。ジョーロで水をかけただけでは、土の表面がちょっと濡れる程度で、すぐに乾いてしまいます。また、気温が高くなる季節でもありますから、水切れには注意したいところ。
水やりのコツは、水を張った桶などを用意して、リースごとしっかり水につけること。

リースベースの半分くらいが隠れる量の水に、5~10分程度、浸しておきましょう。
しっかり吸水したことを確認したら、取り出し、水を切り飾ってあった元の場所に戻してください。
この水やりで一番大変なのが、リース型プランターがしっかり入る桶がなかなか見つからない点。根がついた状態なら、多少斜めにしても、苗が抜けて取れてしまうことはありませんが、私は、園芸店などで苗が入っている黒いトレイを利用しています。中に水が張れるようにセロファンやごみ袋などを敷いています。
植物のある暮らし・ガーデンセラピーのすすめ
自然と一体になって、植物との触れ合いがある暮らしをすることは、ストレスをコントロールし、心と体を健やかに保つ作用が期待できます。そんな植物を使った自然療法を総称して、「ガーデンセラピー」と呼んでいます。
中でも、土に触れ、植物を植えて育てることで、心身のバランスを取る一連の作業は「園芸療法」にあたります。風ひとつ取っても、爽やかな風や、夕立が来そうな風など、季節によってさまざま。園芸作業をしながら、そんな季節感を肌で感じると、気持ちがちょっと軽くなって、明日も頑張ろう!って思えたりします。
できることからちょっとずつ、ガーデンセラピーを暮らしに取り入れてみると、気持ちや体調の変化を感じられるかもしれません。
Credit

写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ)
花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。
https://kanongreen.com/
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