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肥料も水もあげているのに、なぜうまく育たない? 植物が元気になる「根が呼吸できる土」のつくり方

肥料も水もあげているのに、なぜうまく育たない? 植物が元気になる「根が呼吸できる土」のつくり方

「元気な苗を植えたのに大きくならない」「しっかり水や肥料をあげているのに枯れてしまう」……植物が思うように育たないときは、つい水や栄養の不足に原因を求めがち。しかし、本当は足元の「土」がその理由かもしれません。植物が健やかに育つために必要なのは、根がしっかり呼吸できる土中の環境です。
有機無農薬によるローメンテナンスなバラ栽培を実践する持田和樹さんが、土づくりのためのいまの土の状態を知る方法から、根が呼吸できる土づくりのコツ、そして秋から始める半年後の春に向けた準備までを詳しく解説します。
「うちの庭の土、大丈夫かな?」と思ったら、まずはスコップを手に、足元の土をのぞいてみませんか?

秋、植物を植える前に「土」を見てみよう

晩夏の花
KB10/Shutterstock.com

長く厳しい夏が過ぎ、少しずつ秋の気配を感じるようになると、庭仕事が楽しい季節がやってきます。

園芸店には秋の草花や宿根草が並び始め、「今年は何を植えようかな」「ここに新しい花壇をつくってみようかな」など、これからの庭を思い描いている方も多いのではないでしょうか。

けれど、新しい植物を迎えるその前に、少しだけ目を向けてほしい場所があります。

それは、植物の足元にある「土」です。

土づくり
Viktor Sergeevich/Shutterstock.com

これまでさまざまな場所で植物を育ててきた経験の中で感じるのは、同じ植物を植えても、育てる場所によって生育には驚くほど違いが出ること。

よく育つ場所もあれば、なぜか思うように育たない場所もある。園芸店で元気な苗を選び、きちんと植えたはずなのに、なかなか大きくならない。花つきが悪かったり、葉の色が冴えなかったり、ときには少しずつ弱ってしまったりすることもあります。

そんなとき、私たちはつい、「肥料が足りないのかな」「もっと水をあげたほうがいいのかな」などと考えてしまいがちです。

もちろん、植物が育つためには水も養分も必要です。けれどその前に、の植物が根を下ろしている土中は、本当に根が育ちやすい環境になっているでしょうか。

植物は、私たちの目に見える葉や花だけで生きているわけではありません。地上に美しい花を咲かせるその下では、たくさんの根が土の中へ伸び、水や養分を吸収しながら植物全体を支えています。つまり、元気な植物を育てようと思ったら、目に見える花や葉だけではなく、目に見えない土の中の環境にも目を向ける必要があるのです。

ここで押さえておきたいのは、一口に「庭の土」といっても、その状態は庭によってまったく違うこと。

長い年月をかけて植物が育ってきた庭もあれば、新しく家を建てたばかりの庭もあります。もともと畑だった土地もあれば、粘土質の土地、砂質の土地、水がたまりやすい土地もあります。日当たりや風通し、周囲の建物、地形によっても土の乾き方や水の動きは変わります。

どの庭にも同じ土づくりをするのではないからこそ、まず必要なのは、肥料を入れることでも、何か特別な資材を買ってくることでもなく、「自分の庭の土は、今どんな状態なのだろう」と知ることなのです。

では、植物が思うように育たない土では、いったい何が起きているのでしょうか。

植物が育ちにくい土では、何が起きている?

土づくり

植物が思うように育たないとき、その原因は1つとは限りません。

たとえば住宅地では、家を建てるために土地を造成したり、工事の際に重機が入ったりすることで、土が強く締め固められていることがあります。これは決して悪いことではありません。建物を安全に支えるためには、安定した地盤が必要だからです。

ただし、建物にとって安定した地面が、そのまま植物にとって育ちやすいであるとは限りません。

植物の根は、私たちが想像する以上に広く、深く、土の中へ伸びていきます。ところが土が硬く締まっていると、根は思うように伸びることができません。実際に庭を掘ってみても、表面は柔らかそうでも、その少し下にスコップがなかなか入らないほど硬い層があるケースもあります。

団粒構造
土の粒子がまとまって、団粒と呼ばれる小さな塊を作る団粒構造。団粒の間には隙間が生まれます。Aikawa Keiko/Shutterstock.com

問題になるのは、単に「土が硬い」ということだけではなく、「団粒構造」が崩れていること。本来、団粒構造を持った土の中には、土の粒と粒の間に小さな隙間があります。その隙間を通って水が染み込み、空気が入り、植物の根や土の中の生きものが活動しています。

ところが土が強く締まると、その隙間が少なくなります。すると雨が降っても水が地中にうまく染み込まず、表面に水がたまったり、反対に表面だけを流れてしまったりすることがあります。

そして、水と同じくらい大切なのが空気です。

私たちは植物を育てるというと、どうしても「水」と「肥料」に意識が向きがちです。けれど、植物の根も呼吸をしています。土の中に適度な空気がなければ、根は健全に活動することができません。

つまり植物にとって土とは、単に体を固定し、水や養分を受け取る場所ではなく、根が呼吸し、伸びていくための生活空間でもあるのです。

植物の根
malshkoff/Shutterstock.com

これは、新しく造成された庭だけの問題ではなく、長く使われてきた庭でも起こること。人がいつも歩く場所や作業する場所では、少しずつ土が踏み固められていきます。また、もともとの土質によって、水が抜けにくい庭もあれば、反対に水が抜けすぎて乾燥しやすい庭もあります。長年植物を育てているうちに、土の状態が変化していくこともあります。

だからこそ、「この資材を入れれば、よい土になる」と画一的に考えるのではなく、まず、その庭の土で何が起きているのかを見ることが大切です。

植物が元気に育つために、何かを「足す」ことを考える前に、まず今ある土を知ること。

それが、庭の土づくりの最初の一歩です。

まずは自分の庭の土を知ろう

土づくり

土づくりをスタートする際、最初に何をすればよいのかと訊かれると、「腐葉土を入れる」「堆肥を混ぜる」「肥料を施す」などのいろいろな方法が思い浮かぶかもしれません。

けれどその前に一度、自分の庭の土をよく観察してみることをおすすめします。

難しい道具は必要ありません。まずはスコップを持って、植物を育てたい場所の土を少し掘ってみてください。ほんの少しでも、地上から眺めているだけでは分からなかったことが見えてきます。

スコップはすんなり入るでしょうか。それとも、途中から急に硬くなってしまうでしょうか。土を手に取ったとき、ふんわりとほぐれるでしょうか。それとも、大きな塊になって固まっているでしょうか。

雨が降ったあとの庭も、土の状態を知るよい機会です。

雨がやんでも長時間水たまりが残っている場所は、水が土の中へ抜けにくくなっている可能性があります。反対に、水をあげてもすぐに乾いてしまう場所では、水を保つ力が不足しているのかもしれません。

水たまり
IbragimovNiel/Shutterstock.com

また、植物がすでに植わっているなら、その植物が土の状態を教えてくれます。植えてから何年も経っているのに株がなかなか大きくならない、葉の色が冴えない、夏になると極端に弱ってしまう、雨が続くと調子を崩すなど。もちろん、こうした症状には病害虫や日照、気温などさまざまな原因が考えられますが、土の状態も一度確認してみる価値があります。

もし株を植え替える機会があるなら、ぜひ根の様子もチェックしてみてください。元気な植物は、土の中によく根を伸ばしています。一方で、土が硬く締まっている場所では、根が植え穴の中だけにとどまっていたり、硬い層を避けるように伸びていたりすることがあります。

私たちは普段、花の色や葉の状態にはよく目を向けます。けれど植物の不調の理由を知りたいときには、目に見える部分だけではなく、その下にある根と土を見ることも大切なのです。庭の土は、植物を植えるための単なる「材料」ではなく、その中では植物の根や微生物、ミミズや小さな生きものたちが関わり合いながら、絶えず変化しています。

グラベルガーデン
乾燥した土壌でもよく育つ花々。fotogurmespb/Shutterstock.com

また、「よい土には一つの正解がある」と考えすぎないことも大切です。

粘土質だから悪い。砂質だから悪い。そう単純に決められるものでもありません。

土づくりとは、すべての庭を同じ土に変えることではなく、その庭の土と向き合いながら、植物が根を伸ばしやすい環境へ少しずつ整えていくこと。大切なのは、その土地がもともと持っている性質を知ったうえで、そこで育てたい植物にとって、どのような環境を整えてあげればよいのかを考えることです。

そのためにも、まず土を触り、よく観察することが第一歩。土は言葉を話しませんが、たくさんのことを私たちに教えてくれます。

では、こうして土を観察した先に、どのような環境を目指せばよいのでしょうか。

そこで私が特に大切だと感じているのが、土の中に「空気」があることです。

植物の根も呼吸している――「肥料よりも、まず呼吸」

花

植物にとってよい土を考えるうえで、ポイントとなるのは、植物の根も呼吸しているということ。葉だけでなく、土の中にある根も酸素を必要としています。

そこで重要になるのが、先述した土の粒と粒の間にある小さな隙間です。

私はこの隙間を、植物が生きるための「余白」のように考えています。

この隙間には、雨や水やりによって水が染み込み、余分な水が抜けていくと、再び空気が入ります。水が入り、水が抜け、空気が戻る。土の中では、そんな小さな循環が繰り返されています。

ところが、土が強く締まって隙間が少なくなったり、水がいつまでも抜けずに残ったりすると、この循環がうまく働かなくなります。だからこそ、よい土を考えるときには、「どれだけ栄養があるか」だけではなく、水と空気がきちんと巡る余白があるかという視点がとても大切です。

私は、土づくりでは、「肥料よりも、まず呼吸」ということを大切にしています。

まず根が呼吸できる環境を整える。そこから、植物に合わせて必要なものを考えていく。

そしてもう一つ大切なのは、すべての植物が同じ土を好むわけではないということです。

では、「よい土」とは、いったいどのような土なのでしょうか。

「栄養たっぷりの土」が、よい土とは限らない

土
nieriss/Shutterstock.com

「よい土」と聞くと、黒々としていて、柔らかく、栄養がたっぷり含まれた土を思い浮かべる方が多いかもしれません。確かに、そうした土を好む植物もあります。けれど、すべての植物にとって、それが理想的な環境とは限りません。自然の中を見渡してみると、そのことがよく分かります。

乾燥した場所に育つ植物に、湿り気のある場所を好む植物。痩せた土地でも元気に花を咲かせる植物がある一方で、豊かな土壌で大きく育つ植物もあります。植物はそれぞれ、自分に適した環境を持っているのです。

庭づくりでも同じです。

たとえば、一年草や野菜のように短い期間で大きく成長する植物と、何年、何十年とその場所で育っていく樹木とでは、育ち方そのものが違います。野菜を育てる畑では、収穫するために土から持ち出される養分を補いながら、次の作物を育てることを考える必要があります。一方、庭では、植物を毎年すべて植え替えるとは限らず、一度根を下ろした場所で何年も育っていく植物もたくさんあります。そのため、庭の土づくりでは、肥料を与えて早く大きくすることよりも、その植物が長く健やかに育っていける環境を整えることが大切になります。

「よい土」とは、すべての植物に共通する一種類の土ではありませんその場所の環境と、そこで育てる植物によって、求められる土は変わります。

大切なのは、「もっと肥沃にしよう」と考えることではなく「ここで育てたい植物は、どんな環境を好むのだろう」と考えることです。

植物に土を合わせる。あるいは、その土地に合った植物を選ぶ。その両方の視点を持つことで、庭づくりはぐっと無理のないものになっていきます。

そして、自分の庭の土の性質と、植物が求める環境が見えてきたら、次はいよいよ実際の土づくりです。

今ある土をすべて入れ替えるのではなく、その土のよいところを生かしながら、足りない部分を少しずつ補っていく。

次は、そんな土壌改良の考え方と、具体的な方法について見ていきましょう。

花

今ある土を生かしながら、少しずつ育てる

土づくり
Ingrid Balabanova/Shutterstock.com

自分の庭の土の状態が分かってきたら、いよいよ土づくりです。

私が土づくりで大切にしているのは、もともとそこにある土の性質を知り、足りないものを補いながら、植物が育ちやすい環境へ少しずつ近づけていくそんな考え方です。

たとえば、スコップを入れてもなかなか掘れないほど硬く締まった土。こうした場所では、まず植物の根が伸びていけるように土をほぐすことから始めます。ただ表面だけを柔らかくするのではなく、植える植物に合わせてある程度の深さまで掘り、硬い層がないかを確認します。

そこへ腐葉土や完熟した堆肥などの有機物を加えることも、土の状態を改善していく方法の1つです。有機物は単に「植物の栄養」になるだけではありません。土の中の微生物の働きを促し、時間をかけて土の構造を変えていく助けになります。

粘りが強く、水が抜けにくい土では、雨のあとに水がどのように動いているかを見ることも大切です。植え穴だけを深く掘って柔らかい土を入れても、その周囲が硬く水の抜けにくい土であれば、掘った場所に水が集まり、かえって根にとって苦しい環境になることがあります。その場合は、1つの植え穴だけを見るのではなく、庭全体の水の逃げ道を考える必要があります。

反対に、砂質で水がすぐに抜けてしまう土では、有機物などを取り入れながら、水分を適度に保てる環境へ近づけていきます。

  • 硬い土には、根が伸びられる余白を
  • 水がたまりやすい土には、水の逃げ道を
  • 乾きやすい土には、水を蓄えられる力を

というふうに、土の状態によって、必要な手入れは変わります。

土づくり
Virrage Images/Shutterstock.com

そして、土壌改良は一度行えば終わりというものでもありません。

植物が根を伸ばし、落ち葉が地面に落ち、小さな生きものや微生物がそれを分解する。その積み重ねによって、庭の土は少しずつ変化していきます。

「土をつくる」というよりも、「土が育っていくのを手助けする」という感覚に近いと感じます。人ができるのは、植物や土の中の生きものが活動できる環境を整えること。

そうして時間を重ねた土には、植えた植物だけではなく、さまざまな根が伸び、落ち葉や枯れた植物が還り、少しずつその庭ならではの土になっていきます。

市販の培養土を使えば、すぐに植物を植えることはできます。けれど、庭そのものの土は、袋から出して即座に完成というわけにはいきません。

植物を育てながら、土も一緒に育てていく。

そんな長い目で土づくりを考えてみると、庭との付き合い方も少し変わってくるのではないでしょうか。

庭

庭と畑では、土づくりの考え方も違う

ここまで「土づくり」と一括りにしてきましたが、もう一つ考えておきたいことがあります。

それは、どこで、何を育てるための土なのかということです。

家庭菜園
Tatevosian Yana/Shutterstock.com

私はこれまで、庭で草花やバラ、樹木を育てる一方、畑では野菜やハーブなど、さまざまな植物を育ててきました。その経験から感じているのは、同じ「土づくり」でも、庭と畑では土との付き合い方が少し違うということです。

畑では、多くの場合「収穫」という目的があります。種子を播き、苗を植え、成長した野菜を収穫する……収穫によって植物の一部を畑の外へ持ち出すため、次の作物を育てるには、土の状態を見ながら必要な養分や有機物を補っていく必要があります。また、1つの作物を収穫したあとに、次の作物を育てるという「更新」も繰り返されます。

庭
Molly Shannon/Shutterstock.com

一方、庭では少し事情が違います。

庭木は、一度植えれば何十年とその場所で育つことがあります。宿根草も、毎年同じ場所から芽を出し、少しずつ株を大きくしていきます。落葉樹なら、秋になると葉を落とし、その一部は土へ還っていきます。庭では、植物を育ててはすべて外へ持ち出すのではなく、植物と土が長い時間を一緒に過ごしていくという特徴があります。

だからこそ庭では、毎年たくさんの肥料を入れて、できるだけ早く大きく育てることだけが正解とは限りません。特に樹木の場合、住宅の庭という限られた空間では、枝が広がりすぎれば剪定が必要ですし、建物や周囲の植物とのバランスも考慮するため、大きく育てば育つほどよいというわけではありません。私は、樹木を植えるときほど「栄養をたくさん与えること」よりも、まず根がその土地になじみ、自ら広がっていける環境を整えることを意識しています。

そして庭には、もう一つ面白いところがあります。

年月が経つにつれて、植物自身がその庭の土づくりに参加してくれることです。

根が土の中へ伸びれば、そこに新しい隙間が生まれます。役目を終えた細い根はやがて土へ還り、落ち葉や枯れた植物も、小さな生きものや微生物によって少しずつ分解されていきます。人が最初に環境を整えたあと、植物たち自身もまた、その場所の土を少しずつ変えていくのです。

そう考えると、庭の土づくりは「植物を育てるために、人が土をつくる」という一方向の関係だけではないのかもしれません。

土が植物を育て、植物もまた土を育てる。その繰り返しの中で、庭全体が少しずつ成熟していく。

庭や畑など目的に応じた土との付き合い方がある中で、大切なのは、「よい土のつくり方」という1つの正解を探すのではなく、自分がその場所で、どんな植物を、どのように育てていきたいのかを考えること。その答えによって、必要な土づくりも変わってくるのだと思います。

秋は、そんな庭の土を見直すのに、とてもよい時期です。花が少なくなり、葉が落ち、植物が静かになっていく季節。けれど、地上が静かになっていくその足元では、次の季節へ向けた営みが続いています。

最後に、秋だからこそ始めたい、未来の庭のための土づくりについて考えてみましょう。

秋の庭

秋の庭で、半年後の春を思い描く

秋の庭に立つと、私はいつも少し先の季節を思い描きます。

見えるのは、今目の前にある庭だけではなく、半年ほど先。冬を越え、暖かな光が戻り、植物たちが一斉に芽吹き始める春の庭です。

春の庭
MarinaMWalker/Shutterstock.com

春になると、庭はたくさんの花々で彩られます。けれど、その風景は春になって突然生まれるものではありません。春に咲く草花の多くは、秋に種をまいたり、苗や球根を植え付けたりして、寒い冬を越しながら少しずつ根を育てていきます。

秋の庭仕事は、目の前の庭を整えるだけではなく、まだ見えない未来の庭をつくる時間でもあるのです。

小さな種子を1粒播く。まだ花のない苗を植える。球根を土の中へそっと埋める。

けれど私たちの頭の中には、「春になったら、ここに花が咲くだろう」「この花の隣には、こんな色を合わせてみよう」「背の高い花の足元には、小さな草花を咲かせてみよう」そんな半年後の風景が描かれていきます。

私は、そこにも庭づくりの大きな楽しさがあると思っています。

種まき
Natallia Ploskaya/Shutterstock.com

庭づくりは、とても時間のかかる営みです。種子を播いても、明日花が咲くわけではありません。今日行ったことの答えが、数か月後に現れることもあります。だからこそ庭は、私たちに未来を想像する楽しさを与えてくれるのかもしれません。

もちろん、庭の楽しみ方は1つではなく、季節ごとに一番美しい花苗を選び、庭や鉢植えを新しく彩るのも、その年、その季節、そのときの自分が心惹かれた植物を迎え、毎年変わる庭の表情を味わうのも大きな魅力です。

けれど、どんな庭づくりを楽しむ場合でも、共通して大切にしたいもの、があります。

それが植物を迎える「土」です。

植え付け
ABO PHOTOGRAPHY/Shutterstock.com

土を育むこともまた、庭を育てることそのもの。

花が咲いている時間だけではなく、まだ何も咲いていない場所を耕し、小さな種子を播き、土の中へ球根を植える。

今は何もない場所に、どんな花を咲かせたいでしょうか。

庭
Mariia Boiko/Shutterstock.com

秋は、庭が終わりへ向かう季節ではなく、次の春の庭が始まる季節です。

この秋、あなたは半年後の庭に、どんな景色を描きますか。

その未来の風景を思い描きながら、まずは足元の土から、次の庭づくりを始めてみませんか。

庭づくり

【この庭から生まれたものを、あなたの暮らしへ】

私が植物と向き合う中で見つけてきたことを綴った書籍、農薬に頼らず大切に育てたバラから生まれたローズウォーターなど、日々向き合っている「庭」から生まれた品々を、オンラインショップでご紹介しています。

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