40年以上の歴史を持つ老舗業界専門雑誌『グリーン情報』最新号から最新トピックスをご紹介! 2025年11月号の特集は、「みどりを軸とした都市開発―グラングリーン大阪―」。そのほかにも、最新のイベント紹介をはじめ園芸業界で押さえておきたいトピックスなど、注目のテーマが盛りだくさん。業界誌だからこそ発信できる貴重な情報の一部をお見せします。
目次
みどりを軸とした都市開発―グラングリーン大阪―

「都心に残された最後の一等地」とされる大阪のうめきた。2013年4月にまちびらきされた1期(グランフロント大阪)に続く2期(グラングリーン大阪)では、みどりを軸とした都市開発が行われています。
本特集では、大阪都市計画局と大阪市建設局、UR都市機構、うめきたMMO、日建設計の4者に都市開発におけるみどりの役割について取材しています。
概要を以下にご紹介します。
都心に残された最後の一等地をみどりとイノベーションあふれるまちへ―大阪都市計画局・大阪市建設局

大阪駅北側という好立地と約24haという広さから「都心に残された最後の一等地」といわれる梅田貨物ヤード跡地。都市開発により約4.5haの公園を含む約8haのみどりが確保され、その景色を大きく変えています。
このうめきた地区は、JR大阪駅をはじめ、阪急電鉄、阪神電気鉄道、Osaka Metroなど9駅が集まる西日本最大のターミナル。1日の乗降客数は約210万人にも及び、関西国際空港や大阪国際空港からのアクセスもよく、外国人の姿も多いエリアです。
アクセスのよい立地では、収益面を考慮してより多くのオフィスビルなどを建設する事例が多い中、うめきたでは、まちの中心にみどりを整備し、新しい都市景観を創出することで、みどりの中で多様な活動や新しい価値を生み出し、まちの価値向上につなげることを目指しています。
みどりを軸としたこの地区の開発は、今後のまちづくりにどのような影響を与えるのでしょうか。本誌では、大阪都市計画局拠点開発室広域拠点開発課(北エリアG)参事の早野和秀さんと、大阪市建設局公園緑化部調整課長の黒瀬毅さんにお話を伺っています。

長年蓄積したノウハウを生かし幅広く都市開発を支える
―UR都市機構

うめきたでの都市開発を語るうえで欠かせないのが、(独)都市再生機構(以下、UR)の存在。関係者間の調整や土地の取得、整備などさまざまな役割を担い、開発により得られる社会的効果の可視化にも取り組んでいます。
うめきたの開発にも2002年の当初から携わり、計画策定支援(国際コンセプトコンペ運営や基本構想・基本計画の支援)と土地取得(大規模土地先行取得・長期保有)、基盤整備(都市機能更新、基盤整備、各種関連事業との基盤調整)、民間誘導(民間の自由な発想を最大限発揮しつつ、コンセプト実現を図るための開発事業者の適切な誘導)という4つの役割を果たしてきました。
本誌では、UR西日本支社技術監理部企画第1課(うめきた担当)主幹の桑波田圭子さんと、うめきた都市再生事務所事業計画課主幹の岡田純さんに、その具体的な取り組み内容や意気込みを語っていただきました。


公園にかかわる人たちで「世界に良いこと」を共創する
―うめきたMMO

うめきた公園のパークマネジメントとグラングリーン大阪のエリアマネジメントを担う、(一社)うめきたMMO。グラングリーン大阪の開発に携わった8社(三菱地所(株)、大阪ガス都市開発(株)、オリックス不動産(株)、関電不動産開発(株)、積水ハウス(株)、(株)竹中工務店、阪急電鉄(株)、(株)大林組)で設立され、公園の指定管理事業とイベント・プログラム事業などを担当しています。
MMOは、「Midori(みどり)」「Management(運営管理)」「Organization(団体)」の頭文字を取っていることから分かるように、みどりを主役にした管理を行っています。うめきた公園で任された指定管理期間は50年。長期的な公園・まちづくりが期待されています。
うめきた公園を中心とするグラングリーン大阪のコンセプトは「“Osaka MIDORI LIFE”の創造 〜みどりとイノベーションの融合〜」。
大阪の中心地の緑地として、マネジメントに必要な視点とはどのようなものなのでしょうか。
本誌では、コンセプト実現のために取り組まれた5つのアプローチや、人々の交流の場として開催されている大小さまざまなイベント、パートナーシップ制度である企業27社が加盟している「MIDORIパートナー」などについて、うめきたMMO副事務局長(三菱地所関西支店グラングリーン大阪室)の有本慎太郎さんにお話を伺っています。


日本・大阪らしさをランドスケープと植栽で表現する
―日建設計
![サウスパークの色彩ガーデン。日本在来の低木地被植物中心で、一年中花が見られる四季感あふれるガーデン。(写真:伊藤彰[アイフォト])](https://gardenstory.jp/wp-content/uploads/2025/11/greeninfo-202511-11.jpg)
グラングリーン大阪では、ランドスケープから建築設計が一体的に考えられています。これを「ランドスケープファースト」といい、広範囲で一体感のある景観を実現しています。
グラングリーン大阪は、大阪の玄関口となるような立地と、大阪市内の生物多様性を高める観点からも、土地の記憶を継承したデザインになっています。大阪のまちは江戸時代まで遡ってみても緑地が少なく、代わりに川が身近にありました。グラングリーン大阪がある地域はもともと淀川の中洲で湿地帯であり、水生植物が豊かな土地だったことから、「潤った緑の大地」がランドスケープデザインのコンセプトに設定されています。
このコンセプトのもと、どんな視点でランドスケープが設計され、どんな植栽で彩られているのでしょうか。本誌では、日建設計ランドスケープ設計部長の小松良朗さんに、各エリアの環境特性に合わせた植物の選定や、こだわりの管理方法などについて伺っています。


本誌ではさらに詳しい内容をたくさんの写真とともにご紹介しています。ぜひお手に取ってお読みください。
業界の最新情報が盛りだくさんの『グリーン情報』
このほか、『グリーン情報』2025年11月号には、第2特集として、
・フラワートライアルジャパン2025秋 レポート
ピックアップとして
・イサム・ノグチ「平和の庭」再生プロジェクト(遠藤浩子)
また連載として
・園芸薬品のキホンと病害虫対策のコツ(草間祐輔)
・又右衛門の植物見聞録(金岡又右衛門)
・ルポルタージュ店舗 中越植物園(新潟県見附市)
・企業緑地 わが社のみどり自慢(花王 和歌山工場)
などを掲載。ほかにも業界最新ニュース、学べるクイズコーナーなど、園芸・ガーデニング・グリーン業界の幅広く深い情報が満載です。ぜひお手にとってご覧ください。

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