「グリーンインフラ最前線徹底総力取材」「ガーデンの魅力は無限大! 浜名湖で探す『自分好み』」など 園芸・ガーデニング業界最新情報をお届け
40年以上の歴史を持つ老舗業界専門雑誌『グリーン情報』最新号から最新トピックスをご紹介! 2024年7月号の特集は、「グリーンインフラ最前線 徹底総力取材」と「ガーデンの魅力は無限大! 浜名湖で探す『自分好み』」。ほかにも、イベントレポート、話題の園芸店や人物紹介、園芸業界で押さえておきたいトピックスなど、注目のテーマが盛りだくさん。業界誌だからこそ発信できる貴重な情報の一部をお見せします。
目次
特集:グリーンインフラ最前線 徹底総力取材
今号の特集は、「グリーンインフラ最前線 徹底総力取材」。SDGsや30by30の観点からも注目されているグリーンインフラは、地域とのつながりを作る大きな緑地から、自宅の庭でできる「雨庭」の活用まで、国内ではさまざまな事例が増えています。
本特集では、グリーンインフラの最前線を現場取材。下記の内容をご紹介しています。
「雨庭」でネイチャーポジティブへ
「雨庭(レインガーデン)」とは、地上に降った雨水を下水道に直接放流することなく一時的に貯留し、ゆっくりと地中に浸透させる構造を持った植栽空間や緑地のことです。
雨庭の重要な意義として次の3つがあります。
- 汚染対策にもなる治水対策
- 生物生息環境(ハビタット)機能
- 景観・庭園文化への貢献
本誌では、近年注目を集めている「グリーンインフラ」とその基本である「雨庭」について詳しい京都大学名誉教授の森本幸裕さんに、その意義と民間レベルで必要な取り組みをご執筆いただきました。
現場事例1:新柏クリニックと周辺施設〜待ち時間が楽しくなる自然豊かな居心地の良いクリニック
第4回グリーンインフラ大賞で国土交通大臣賞を受賞した「新柏クリニックと周辺施設利用者と地域のQOL・帰属意識を向上させる『森林浴のできるメディカルケアタウン』づくり」。設計施工したのは、「設計に緑を」を掲げる竹中工務店です。テーマである「森林浴のできる診療所」は、どのように設計に落とし込まれているのでしょうか。
クリニックの建て替えプロジェクト責任者であり、医療法人社団中郷会前理事長の木村靖夫先生、新柏クリニック師長の与謝野孝子さん、竹中工務店設計本部アドバンストデザイン部の鈴木康平さんにお話を伺いました。
現場事例2:八ツ堀のしみず谷津〜産官学民の力を合わせて人と自然の新しい関係を模索する
清水建設がグリーンインフラを通じた地域共創プロジェクトとして取り組んでいる活動の一つが、千葉県富里市の「八ツ堀のしみず谷津」。第4回グリーンインフラ大賞で国土交通大臣賞を受賞した取り組みです。ここでは湿地の保全を通じて地域課題を解決しながら地域の魅力を創出し、多くの人のつながりで笑顔を生んでいます。
清水建設 環境経営推進室グリーンインフラ推進部の松枝健太郎さんと、国立環境研究所 気候変動適応センター副センター長の西廣淳さんにお話を伺いました。
現場事例3:埼玉県川越市の“猛暑と水害に対応した都市型気候風土適応型住宅”〜街の小さな庭の大きな治水機能
埼玉県川越市の市街地に建て直された1軒の住宅。地域に溶け込んだきれいな一般住宅に見えますが、ここもグリーンインフラ大賞特別優秀賞を受賞しています。その秘密は、土中まで作り込まれた雨庭です。水害を防ぎ、猛暑に耐える家づくりには、土をよく知る環境土木と雨庭の知識が生きています。
造園会社としてこの住宅の建築設計の打ち合わせ段階から参加した、栗原造園の栗原直樹さん・薫さんご夫妻にお話を伺いました。
現場事例4:東京都世田谷区の“雨水の流れも観賞できる機能だけで終わらない、住宅の雨庭”〜都市型住宅で地域に魅せる雨庭デザイン
機能面で注目されやすい雨庭ですが、消費者の知名度はまだまだ高くありません。その要因の一つは、一般住宅での事例や、雨庭の模範となるデザインが少ないこと。この課題に向き合って設計されたのが、フレイム一級建築士事務所と、雨水を活用したまちづくりに取り組む団体チームによる、都市型住宅です。
東京都世田谷区の人通りの多い住宅街に2003年8月にできあがった小さな庭のある住宅。その見どころは、屋根のないバルコニーに降った雨水が雨庭へ流れていく経路が見えること。住宅の設計をしたフレイムの金子有太さんにお話を伺いました。
各事例の詳細や取材内容は、「グリーン情報」本誌をご覧ください。
特集:浜名湖花博2024 浜名湖ガーデンパーク会場 多種多様なガーデンを楽しむ
2004年に開催された「浜名湖花博」から20年を記念して、「浜名湖ガーデンパーク」と「はままつフラワーパーク」で開催された「浜名湖花博2024」。正式会場だった浜名湖ガーデンパークでは、4月6日から6月2日に実施され、多くの人が満開の花を楽しみました。
テーマは「人・自然・テクノロジーの架け橋〜レイクハマナデジタル田園都市〜」
浜名湖花博2024のテーマは「人・自然・テクノロジーの架け橋〜レイクハマナデジタル田園都市〜」。人と自然、テクノロジーをつなぐことで、持続可能な社会を前提とした新たな暮らしを創造すること。
庭園・花壇を特別音声ガイドで紹介する「おともたび」や、指定された植物を探すいきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」など、デジタルコンテンツを充実させたほか、ユニバーサルデザインを取り入れた「ユニバーサルガーデン」や、印象派庭園「花美の庭」、石原和幸さんが手がけた記念庭園「汽水園」など、浜名湖花博のために11の庭園を一新。約40万株の植物を新たに植栽しました。
譲り合いで全員が快適なデザインに…「ユニバーサルガーデン」
「浜名湖花博20周年記念事業実行委員会(県部会)」の事業の一つとして、造園家・阿部容子さんが設計した「ユニバーサルガーデン」。年齢や性別、障がいの有無にかかわらず、すべての人がセラピー効果を得られるように「ユニバーサルデザイン」を取り入れています。
東西に細長いガーデンは、西から順に「音」「色」「食」「触れる」「香り」の5エリアに分けられ、それぞれセラピー効果を意識した工夫が詰め込まれています。
ここで阿部さんが目指した「みんなのためのガーデン」とはどのようなものか、バリアフリーとの違いは何かなど、阿部さんの想いはぜひ本誌をお読みください。
新連載:「企業緑地 わが社のみどり自慢」
景観形成や地域交流、環境問題対策などの観点から注目される「企業緑地」。企業によって違う緑地の特徴やこだわりを取材する連載が新たに始まりました。
第1回は、2008年に(公財)都市緑化機構の社会・環境貢献緑地評価システム「SEGES(シージェス)」「そだてる緑」の認定を受けた株式会社グリーン・ワイズ本社事業所(東京都多摩市)を取り上げています。
グリーン・ワイズは1905年に創業(当時は東光園)。植物のレンタルや緑を軸とした地域共生型住宅開発、ランドスケープデザインなど、幅広い事業を手がける「グリーン好き」の会社です。
2018年には屋上庭園がアメリカの環境認証「SITES(サイツ)」で国内初のゴールド認証を取得するなど、長期にわたって評価を受けています。
「里山とエディブルガーデン」をテーマとした敷地の様子は、本誌にて写真とともにご覧ください。
業界の最新情報が盛りだくさんの『グリーン情報』
このほか、『グリーン情報』2024年7月号には、園芸店や生産地紹介、エクステリアガーデンの現場で働く専門家によるハウツー・事例紹介、業界最新ニュース、学べるクイズコーナーなど、園芸・ガーデニング業界の幅広く深い情報が満載。ぜひお手にとってご覧ください。
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Credit
文 / ガーデンストーリー編集部
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