スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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DIY

【庭のDIY】初心者でも挑戦しやすい「ステップストーン」の種類や選び方
ステップストーンを敷くメリット THRUZ PANYAWACHIROPAS/Shutterstock.com ステップストーンを敷く主なメリットは、3つ。1つ目は、「雑草対策」になること。石を敷いている部分は草取りの必要がないため、手間が少なくなります。 2つ目は、「ぬかるみ対策」になること。土がむき出しの場所では、雨の日にぬかるんで滑りやすくなる恐れがあります。しかし、ステップストーンを敷けば、水が溜まりにくく、水たまりを避けて歩きやすくなり、靴も汚れにくくなります。 3つ目は、地面がフラットになるので、自動車や自転車、三輪車など車輪がついたものが出し入れしやすくなります。また、ステップストーンを置くことで、庭の印象が変わり、おしゃれな雰囲気にすることができます。 ステップストーンの種類と特徴 Volha Kratkouskaya/Shutterstock.com ここでは、ステップストーンの種類やそれぞれの特徴についてご紹介します。 天然石 GARAGE38/Shutterstock.coms 天然石のステップストーンは、耐久性や耐火性に優れています。質感がよく、見た目も高級感があり、本格的な庭づくりに向きます。きれいに仕上げるには専門的な知識が必要なため、DIYの中級者以上の方におすすめです。 石の模様や色合いが一つひとつ違い、自然の風合いを楽しむことができます。また、乾いているときと雨などで濡れたときには色や質感が変わり、印象の違いが楽しめます。さまざまな形のものがあり、四角くカットされたものや、割り出して不規則な形をしたものなどがあります。 素焼き Sukpaiboonwat/Shutterstock.com 素焼きのステップストーンには、テラコッタ製やコンクリート製などがあります。リーズナブルで入手しやすいのが特徴で、初心者の方にも扱いやすい素材です。 形が統一されているため敷きやすいのも魅力ですが、自然な雰囲気を出すためにあえて不揃いな形に成形されているものもあります。風化しやすい特性がありますが、時間の経過とともに味わい深くなります。レンガをステップストーンとして使う場合は、敷き用のレンガを選びましょう。 磁器タイル Jahor/Shutterstock.com 磁器タイルは表面が滑らかな質感で、多くの場合、光沢がある素材です。種類や色がバリエーション豊富なので、個性的な庭やスタイリッシュな庭づくりに役立ちます。耐久性が高く、水で洗浄する際に汚れが落ちやすいところも長所です。 濡れると滑りやすくなるため、人や車が通るところは表面に滑り止め加工がされたものや、ざらざらとした質感になっているものを選ぶとよいでしょう。素焼きより高価ですが、色の豊富さや耐久性では磁器のほうが優れています。 コンクリート平板 Beekawa/Shutterstock.com コンクリートの平板をステップストーンとして活用することもできます。無機質でシンプルな印象のため、モダンな雰囲気の庭にピッタリです。 厚みは3~8cm、厚みがあるほど耐久性は高くなりますが、その分重みが増します。ほかの素材に比べてリーズナブルで形も均一なので、DIY初心者の方にも扱いやすいのが特徴です。庭用に水はけをよくしたタイプのコンクリート平板も販売されています。 置く場所に合わせたステップストーンの選び方 Watchares Hansawek/Shutterstock.com ステップストーンは置き場所によって適した形があるのをご存じでしょうか。ここでは、場所ごとに選びたいステップストーンについてご紹介します。 角型 GOLFX/Shutterstock.com 長方形や正方形などの角形は、均一に並べて置くだけで見栄えがよくなるため、簡単に扱うことができます。整然とした印象やシンプルに仕上げたいときに最適の形状です。 スタンダードな形なので、カラーバリエーションが多いのも魅力です。庭のテーマカラーや家の外壁の色に調和する色を選べます。明るい色調は植物とも相性がよく、暗めの色は引き締まった印象になります。 パズルストーン Fransiraa/Shutterstock.com さまざまな形の石が組み合わされ、四角に整えられているパズルストーンは、並べるだけで目地が揃えやすいので、レイアウトに頭を悩ませる必要がありません。配置しやすいので、DIY初心者の方にも扱いやすく、小道をつくりたい場合にもおすすめです。 天然石を使用しているものは、晴れた日と雨で濡れた日では違った表情を見せてくれます。 ピンコロ Julija Vidjajeva/Shutterstock.com ピンコロとは、立方体に切った天然石を指します。一般的なサイズは9cm角です。 並べるときには1色だけにせず、違った色を混ぜるとおしゃれな雰囲気になります。平板タイプと組み合わせて模様を作るのも一案です。直線状に並べるだけでなく、カーブや扇形に並べることもできます。 花壇の縁取り、テラスや小道の舗装などに使えます。 ステップストーン Tatiany Cristina/Shutterstock.com 飛び石を作るときに便利なのが、ステップストーン専用の資材です。 デザイン性が高いものが多く、例えば、ビスケットやトランプ、動物、クローバー、木の葉などを模した可愛らしい形のステップストーンもあり、庭のワンポイントにもなります。丸形や角形などのシンプルな形状なら、和風・洋風どちらの庭にも馴染みます。 目的に合わせたステップストーンの選び方 Paul Maguire/Shutterstock.com ステップストーンを広い面積で敷きたい場合は、一つが大きいサイズを選ぶと作業が早く終わります。しかし素材によっては重くなるため、作業する人数なども考慮して選ぶのも忘れずに。また、テーブルとイスを設置したい場所があれば、ステップストーンを敷き詰めておくと使い勝手がよくなります。 反対に、狭い場所には砂利を使うのが便利です。雑草対策をしたい場合は、まず雑草を抜いてから防草シートを敷き、その上に砂利を乗せると雑草が生えにくくなります。歩くと音がする砂利を通路に使うことで、防犯効果もあります。砂利とステップストーンや芝生などを組み合わせれば、個性的なデザインになります。 小道を作る場合は、敷きレンガを使うのも便利です。一つひとつが軽く、運びやすいというメリットもあります。 庭の雰囲気に合わせたステップストーンの選び方 seen infantry/Shutterstock.com ここからは和風の庭と洋風の庭、それぞれに似合うステップストーンを選ぶコツについてご紹介します。 和風の庭 Gaid Kornsilapa/Shutterstock.com 和風の庭では、御影石でできたステップストーンがよく選ばれています。人の手で切断された「ノミキリ石」は、表面にデコボコが残り、味や温かみがある雰囲気が魅力です。ですが、DIY初心者には少し扱いが難しく、価格も高価です。機械加工の石材は端が直線に整っているので、並べる際に揃えやすく、DIY初心者にも挑戦しやすい形です。 表面加工にも種類があり、石の表面にジェットバーナーを当てて処理された「ジェットバーナー加工」のものは、表面がざらざらとしています。「小叩き仕上げ」は、石の表面をたたいてデコボコに加工されたもの。これらの加工により表面がざらざらしていることで、水に濡れていても滑りにくく、水はけがよいというメリットがあります。 洋風の庭 romakoma/Shutterstock.com 洋風の庭には乱形石や磁器質タイルが似合います。 乱形石で明るめの色は、洋風の庭にぴったりで、暗めの色合いは和風の庭にも使えます。 磁器質タイルは種類が豊富で、選び方によって、スタイリッシュな印象や華やかな雰囲気を演出できます。タイルにも床用と外壁用があるため、購入の際は注意が必要です。 ステップストーンにデコボコのジョイントパーツがついた「ジョイントタイル」は、ハサミやカッターでカットして、手軽にサイズ調整が可能です。 ステップストーンの選び方次第でおしゃれな庭を演出! Thanate Rooprasert/Shutterstock.com ステップストーンを敷くことで、雑草対策をしながら庭をよりおしゃれに演出することができます。種類もさまざまなので、つくりたい庭のイメージに合わせて選びましょう。 初心者が挑戦しやすい形のステップストーンもいろいろな種類があるので、ぜひ自身の理想の庭づくりに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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樹木

【早春の花】縁起のよいマンサクは庭木におすすめ!育て方を解説
マンサクの主な特徴 Gardens by Design/Shutterstock.com 日本原産で、里山には昔から自生していたマンサク。ここでは、日本で古くから育てられてきたマンサクの主な特徴を解説します。 基本情報 hide.m/Shutterstock.com マンサクは、学名をHamamelis japonicaといい、日本の本州各地の山林に自生している樹木です。東アジアと北米にも自生しており、今はそれらとの交配種も作られています。樹高は2〜10mで、耐寒性・耐暑性ともに強く、栽培しやすい花木です。 花や葉・実の特徴 Annet_ka/Shutterstock.com 花期は2〜3月。花は葉が出る前に咲き始め、2cmほどの黄色くやや縮れた紐状の花びらを多数付けます。日本に自生しているマンサクの花色は多くが黄色ですが、品種によっては濃赤、オレンジ、茶などもあります。また花には甘さを含む強い香りがあります。 葉は菱形に近い円形で、縁はギザギザした粗い鋸歯があります。茎から互生している葉は、表面は緑色で裏面は薄い緑色です。秋には葉色が紅色や黄色に変わり、綺麗に紅葉します。また同時期に実を付けます。熟すと割れて種子がはじける「蒴果(さくか)」と呼ばれるタイプの実で、黒い種子がはじけ飛びます。 名前の由来 Juriah Mosin/Shutterstock.com 春先に黄色い花を枝にびっしりと咲かせ、古来、その花数が多ければ豊作、少なければ不作というように、米の収穫量を占っていたこともあるようです。そのため「万年豊作」の願いを込めて「万作(マンサク)」と名付けられたとする説や、他の木に先立って綺麗な花を咲かせることから「まず咲く」が転じて「マンサク」と呼ばれるようになったとする説などがあります。いずれにしろ、まだ他の樹木が眠っている間に多くの花を付ける、縁起のよい植物とされてきました。 栽培環境 Gabriela Beres/Shutterstock.com 日本の山林に自然に生えていることからも、気候面などで特に気をつけることはありません。日当たりのよい場所から半日陰の場所まで育てることができます。ただ半日陰だと花数が少なくなる場合もあるので注意しましょう。ほかの樹木の近くや、木陰があるような場所で育つ樹木なので、夏の直射日光や西日、乾いた風は苦手です。地植えする場合は、夏の直射を防ぎつつ、冬の乾燥した北風が当たらない場所がよいでしょう。用土は腐植質に富んだ水はけと水もちのよい土壌が適しています。そのため、腐葉土やバーク堆肥などを庭土に混ぜ込んでおくとよいでしょう。 育て方の基本 mitzy/Shutterstock.com マンサクは適所に地植えしてしまえば、さほど手間のかかる植物ではありませんが、育て方の基本を知ることで失敗を防げます。ここでは、マンサクの育て方の基本について解説します。 水やり Rawpixel.com/Shutterstock.com マンサクが自生するような里山は、土がすっかり乾いてしまうようなことはあまりありません。そのため、マンサクは極端な乾燥に弱い面があります。植え付け後、定着までは根の乾燥に注意し、しっかりと水やりしましょう。根付いた後は、雨水のみで水やりの必要はありません。ただし夏場に乾燥する日が続き、土の表面が乾いている場合は、しっかりと水が土中に染み込むまで水やりを行ってください。また鉢植えの場合は用土の乾燥に気をつけ、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。 肥料 VisualArtStudio/Shutterstock.com 木が大きく順調に育っている場合、肥料はさほど必要としません。まだ苗が小さかったり、成長が遅いなと感じた場合、地植えならば寒肥として2月頃に堆肥を施してください。また鉢植えであれば、5月頃と12月頃に緩効性肥料や固形の油粕を施すのがよいでしょう。 地植えの場合は、外側に伸びた枝の先端の真下を深さ20cmほど掘り、そこに肥料を施します。 植え付け・植え替え Rawpixel.com/Shutterstock.com 植え付けや植え替えは、厳冬期を避けた落葉期に行いましょう。11月か3月がおすすめです。根鉢の縦横2倍程度の穴を掘り、腐葉土をすき込んでおきましょう。植え付けるときは、「水極め(みずぎめ)」を忘れずに。根鉢の周りに水を注ぎ、棒でつついて空気を抜きながら、根鉢の中にもしっかり土が入るように馴染ませる作業です。 水が引いた後、株がぐらつくようであれば支柱を立て、養生しましょう。鉢植えの場合、鉢の中が根でいっぱいになってしまったら、植え替えが必要なタイミング。そのまま引き抜き、一回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えの適期は、開花前の2月から芽出し前の4月まで、もしくは10〜11月の落葉し始めた頃がよいでしょう。 剪定・切り戻し Kyle Selcer/Shutterstock.com 自然樹形できれいに株が整うため、頻繁な剪定は必要ありません。姿を整える場合は、枯れ枝を取り除き、内側に出てきた枝(内向枝)や徒長してしまった枝を剪定する程度でよいでしょう。根元付近から出る枝(ひこばえ)は、放置するとうっそうとして、風通しも悪くなるので、見つけ次第地際で切り取りましょう。植えている場所の周辺にあまりスペースがない場合は、小枝の先を切り戻す剪定で、樹形をコンパクトに整えましょう。 増やし方 Wichai Prasomsri1/Shutterstock.com 取り木と種まきが一般的です。取り木をする場合は、3月頃が適期です。方法としては、まず直径が1cm程度の枝を選びます。その表皮に1~2cm程度、ナイフなどを使って切り込みを入れて、表皮をはぎ取ります。はぎ取った部分を湿らせたミズゴケで覆い、さらにその上からビニールを被せて上下を紐で縛り、包み込みます。このとき、上部の紐はゆるめに縛って水やりができるようにしておきます。 ミズゴケが乾燥しないように注意しながら様子を見ましょう。9月頃になると発根してくるので、発根部より下で枝を切り取って鉢上げ(鉢に植え付けること)します。鉢上げ後は根付くまで半日陰の場所で水を切らさないように管理しましょう。 種まきの場合は、11月頃に実を採取し、風通しのよい場所ではじけるまで保管します。熟した種子は春まで保管し、翌春に播きます。挿し木も可能ですが成功率は高くないため、確実に増やしたい場合は、取り木や種まきがおすすめです。 夏越し・冬越し・病害虫 i am adventure/Shutterstock.com 強烈な日差しや乾燥が苦手なため、夏場の栽培環境には注意しましょう。地植えであれば、午後から日陰になるような場所が望ましいです。鉢植えであれば、夏の間は半日陰に移動させるとよいでしょう。耐寒性は強いため、防寒対策の必要はありません。また特に心配な病害虫もありません。 マンサクの品種 pasSsy/Shutterstock.com マンサクは日本原産のものと、東アジア・北米原産のものが流通しています。ここでは代表的な種類について解説したいと思います。 ベニバナマンサク Brookgardener/Shutterstock.com 学名をHamamelis japonica var.obtusataといい、別名アカバナマンサク。マルバマンサクの変種とされています。北海道と本州の日本海側に自生し、赤い花が特徴。また秋の紅葉時は葉が綺麗な紅色に色付きます。栽培はマンサクと同じです。 マルバマンサク 学名はHamamelis japonica var. obtusataで、一般的なマンサクに比べ葉の形がやや丸みを帯びています。分布域も東北から島根までの日本海側でマンサクより高緯度であることから、マンサクの寒冷地型とされています。マンサクと育て方に違いはありません。 シナマンサク goa novi/Shutterstock.com 中国中部を原産とするマンサクで、学名はHamamelis mollisです。日本原産のマンサクより花や葉、樹高が高く全体的に大型の種で、香りも日本のマンサクより強いです。花期は1~3月で、マンサクより早咲きなのが特徴です。シナマンサクの中でも明るいレモンイエローの花が素敵な園芸品種であるパリダが市場流通しています。育て方は日本原産のマンサクと同じです。 春を告げる庭木のマンサク Dagmar Breu/Shutterstock.com 庭に彩りの乏しい早春に、いち早く明るい色で春の訪れを感じさせてくれるマンサク。縁起のよいマンサクは、庭に1株あるだけで心を癒やしてくれることでしょう。育て方も簡単で手入れもほとんど必要としないため、おすすめの樹木です。ぜひ庭に迎えてはいかがでしょうか。
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ガーデンデザイン

【初心者】鉢植え一つから始める「寄せ鉢」ガーデニング
鉢植えでつくる「寄せ鉢」って何? 左側の地面から直接植物が立ち上がっているのが「地植え」。右側の壺のような鉢に植わっているのが「鉢植え」。Photo/V J Matthew/shutterstock.com ガーデニングには、まず大きく分けて、2つの植え方があります。一つは、地面に植物を植える「地植え(じうえ)」、もう一つは、植木鉢などの器に植物を植える「鉢植え(はちうえ)」です。土を掘り起こして植物を植える場所がある人も、そうでない人も、誰でも始めることができるのが鉢植え。地面がタイルなどで覆われたテラスやベランダ、玄関周り、舗装された場所など、どんな場所でも置くだけで植物が育つスペースになります。 多種の花を一つの鉢に植え込むのが「寄せ植え」。Photo/vincent noel/shutterstock.com 一つの鉢に1種類植えて、いくつか寄せ集めるのが「寄せ鉢」。Photo/Ronald Sumners/shutterstock.com 一つの鉢に多種の植物をバランスよく植える「寄せ植え」という方法がありますが、何と何を一緒に植えればよいかを決めるのは、ちょっとハードルが高いという人にもオススメしたいのが、ここでご紹介する「寄せ鉢」です。一つの鉢には1種類の植物だけを植え込んで、いくつかの鉢を集めて育てるのが「寄せ鉢」ガーデニング。 ラッピングはもらったら、その日のうちに外して水をあげましょう。写真はアジサイの鉢植え。左)Africa Studio 右)Stephanie Frey/Shutterstock.com 母の日、父の日、敬老の日などのお祝いや贈り物で鉢植えをプレゼントされることも増えている昨今。ギフトで思いがけず育てることになった鉢植えは、まずラッピングを外して、風通しをよくするとカビが生えたりしません。用土が乾いていたらすぐにたっぷり水やりして、屋外の日が当たる場所へ置いて育て始めてみましょう。鉢植えで育てられる植物の種類はたくさんありますが、花も咲く人気の種類はバラやラベンダー、アジサイなど。実も楽しめて、銀色の葉がおしゃれなオリーブも鉢植えで人気です。室内のインテリアとしても育てやすい観葉植物も寄せ鉢にすると、コーディネイトを楽しめたり、部屋の雰囲を簡単に変えることができるアイテムです。 最初の一鉢を枯らすことなく、育てるのに慣れてきたら、次は組み合わせる植物を一鉢二鉢と増やしていけば、寄せ鉢ガーデニングを無理なくスタートできます。 鉢植えにした植物の育て方のコツ 植物によって毎日水やりが必要な種類と、乾き気味がよい種類があります。Photo/Makistock/shutterstock.com 寄せ植えは、限られた容量の土の中に植物を共存させるため、例えば、加湿気味を好む種類や、乾き気味を好む種類など、好む生育環境が似ているもの同士を集める必要があります。でも、鉢が別々になっていれば、水分のコントロールは一鉢ごとに調整すればよいので、栽培難易度が下がります。 まずは一つの鉢植えから栽培スタート 1種類のギボウシを植えた1鉢。Photo/Steve Cymro/shutterstock.com まずは気に入った植物を1種類、鉢に植えてみましょう。水やりの頻度や、日向や日陰などの置き場所の手がかりは、購入した苗の札を頼りに、その植物の性質を覚えましょう。札の情報では足りないと感じたら、ぜひネット検索からでも情報収集を。調べたり、育てたりしていくことで、ガーデニングの世界が広がっていきます。 一鉢に1種類のギボウシを植えて3鉢集めた「寄せ鉢」例。Photo/Steve Cymro/shutterstock.com ここで1鉢ご紹介した植物は、「ギボウシ(ホスタ)」と呼ばれる美しい葉を楽しむ種類です。地植えでももちろん育ちますが、鉢植えでも姿よく育てやすいので、庭のアクセントにする人も多い、人気の植物です。水が切れると弱るので、土の乾き具合を見ながら1〜2日に一度たっぷり与えます。鉢のサイズは、小さすぎると乾くのが早く水やりを頻繁に行う必要があり、大きすぎると移動しにくかったり、植物がうまく育たないことがあります。植える植物の大きさにもよりますが、扱いやすい5号鉢(直径15cm)を基本寸法として、植物にあったポットを用意してあげるとよいでしょう。 ギボウシにはたくさんのバリエーションがあります。写真/おぎはら植物園 「水切れしていないかなー」と日々観察しているうちに、いつしかギボウシ栽培も慣れてきます。それまで枯れずに管理ができるならば、自信をもって次の鉢植えにチャレンジしてみましょう。ギボウシは、いろんな種類があります。 コレクション熱を刺激するギボウシ、もっと知りたい! という人は『やってみよう! 初めてのガーデニング。【宿根草】オススメのホスタ7選』も参考にしてください。 鉢植えを集めた「寄せ鉢ガーデニング」の実例 ベンチの横スペースに寄り添うように、緑が生き生きと育つ寄せ鉢例。白い石張りのテラスに置かれているのは、キューブ型や壺型のテラコッタ鉢3つです。右端の四角い鉢には、大小のシダ類を寄せ植えて、放射状に広がる緑で立体感を演出。中央には、黄色の斑入りが引き立つギボウシを植えています。 近づいてよく見ると、ギボウシの株元からは、らせん状に葉を伸ばすイグサ科のラセンイが伸び出ています。ベンチの側には常緑低木のアセビ(馬酔木)を植えた鉢を置き、たった3つの鉢を寄せただけなのに、明るいグリーンのコーナーが完成。寄せ鉢ガーデニングは、デザインが違う鉢を組み合わせることでも景色の味つけになります。この組み合わせに、さらに秋に紅葉するような庭木をプラスすると、四季の変化が楽しめます。 鉢植えは、移動が簡単なので、猛暑の日差しで植物が傷まないように日陰へ移動したり、冬の寒さや積雪、台風による被害にあわないように、一時的に軒下や室内へ避難させることができるのも鉢植えのメリットです。引越しが多い場合も、鉢植えなら地面から掘り上げて植物が傷むリスクが減ります。 鉢植え一つから始める寄せ鉢ガーデニングは、組み合わせる植物や鉢のデザインの変化によって、いろんな景色をつくることができます。是非、チャレンジしてみてください。
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一・二年草

【人気】ネモフィラの青い花を咲かせよう! 育て方一挙公開
ネモフィラってどんな花? 株いっぱいに花を咲かせて、春の花壇や寄せ植えに活躍するネモフィラ。まずはどんな植物なのか、基本情報とその性質について分かりやすく解説します。 ネモフィラの特徴 ネモフィラはムラサキ科の一年草で、原産地は北アメリカ西部です。学名はNemophilaで、別名には瑠璃唐草(ルリカラクサ)、ベビーブルーアイズなどがあります。 秋播き一年草に分類され、基本的には10月頃にタネを播いて育苗し、冬を越して4〜5月頃に開花。開花後は、タネをつけて6月頃には枯死するライフサイクルです。 花の色は澄んだスカイブルーがよく知られていますが、白の覆輪が入る黒や、花弁に紫のドットが入る白もあります。花つきが大変よく、一株でたくさんの花を次々に咲かせます。 草丈は10〜20cmくらいとやや低いほうで、這うように広がる性質のため、花壇の手前やコンテナの縁取り、グラウンドカバーなどに向いています。 育てやすさ 日当たりがよく、風通しのよい場所を好む性質で、生育に適した気温は5〜25℃くらいです。寒さには比較的強く、暖地なら地植えして越冬できます。ただし、マイナス5℃を下回る環境では、マルチングなどの防寒をしておくとよいでしょう。暑さには弱いので夏越しできず、夏前にライフサイクルを終えて枯死してしまいます。春からはアブラムシがつきやすく、大量に発生すると株が弱るので注意しましょう。 ネモフィラの育て方1:種まきと植え付け ここからは、自宅の庭やベランダで育てる方法を具体的にご紹介します。まずは種まきと植え付けの方法からスタートしましょう。 土づくり 水はけ、水もちのよいフカフカとした土壌を好みます。地植えにする場合は、植える場所を軽く耕し、腐葉土などの有機質資材を投入して庭土によく混ぜ込み、表土をならしておきましょう。鉢植えにする場合は、赤玉土(小粒)と腐葉土を6:4の割合でよく混ぜ合わせ、水はけのよい配合土を準備します。市販の草花用にブレンドされた培養土を利用すると便利です。 種まき 発芽に適した温度は20℃くらいで、種まきの適期は10月頃です。寒冷地の場合は、春に播いても構いません。 庭に直播きする場合は、すじ播きにします。土づくりしておいた場所の表土を平らにして、深さ1cmほどの播き溝を作ります。その溝に1cmくらいの間隔を取って播きましょう。溝の両側から土を寄せて覆土し、手のひらで軽く押さえて鎮圧します。列を複数作る場合は、播き溝の間隔は10〜20cmあけましょう。最後に、たっぷりと水やりをしておきます。タネが水圧で流されないように、ジョウロにハス口をつけて、高い位置から水やりするのがおすすめです。 10日ほど経つと、発芽が始まります。芽がある程度出揃ったら、間引きながら育成します。ヒョロヒョロと徒長して軟弱なものや成長が遅いものを選んで抜き取り、葉の色が濃くて勢いのあるものを残すのがポイントです。最終的に株間を10〜20cmあけたら、間引きを終えます。 育苗する場合は、培養土を入れた黒ポットに4〜5粒ずつ播きましょう。発芽が揃ったら間引いて状態のよい苗を2〜3本残して育成し、本葉が3〜4枚ついたら1本のみ残して育苗します。日当たりのよい場所で適宜水やりして管理し、がっしりと締まって勢いのある苗を育てましょう。 苗の植え付け タネをポットに播いて育苗した場合は、最終的に植える場所に定植します。本葉が何枚も出てがっしりと締まり、根がびっしり張った苗を選んで植え付けます。 それほど株数を必要としないのであれば、ポット苗が2〜3月頃に園芸店などに流通するので、苗を購入すると手軽です。店頭で苗を選ぶ際は、ヒョロヒョロと徒長して弱々しいものは避け、枯れ葉や虫食いのない健康な苗を選びましょう。 庭植えの場合は、根鉢より一回り大きな植え穴を掘って植え付けます。ネモフィラは根が傷むと成長が悪くなるので、根鉢を崩さないよう丁寧に扱うことがポイントです。苗を複数植える場合は、株間を10〜20cm取っておきましょう。見映えがよくないからと、幼苗のうちから密に植え付けると、成長後に窮屈になって蒸れやすく、病害虫も発生しやすくなるので、適切な株間を取っておくことが大切です。植え付けた後は、最後にたっぷりと水を与えておきましょう。 鉢栽培にする場合も、株間にゆとりを持たせて植え付けます。市販の培養土を使う場合は、土が乾燥しているので、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与え、全体を湿らせるようにしましょう。 ネモフィラの育て方2:日々の手入れ ここからは、ネモフィラを定植した後の、日々のお手入れについてご紹介します。植物は手をかけた分だけ応えてくれるので、たくさんの花が咲いた時の喜びもひとしおです。 水やり 草花に水やりをする場合は、株全体にかけるのではなく、株元の表土を狙って、注ぎ込むように与えるのが基本です。茎葉全体にかけると、蒸れやすくなり病気が発生するリスクを高めてしまうので注意しましょう。 鉢植えの場合は、表土が白く乾いたら鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えます。ネモフィラは多湿を嫌う性質で、いつもジメジメした状態だと株が弱って根腐れしたり、軟弱になって病気にかかりやすくなったりします。水のやりすぎには注意しましょう。 地植えの場合は、ほとんど水を与える必要はありません。雨が降らずに乾燥した日が続くようなら、水を与える程度の管理にします。判断に迷ったら、株の状態を観察してみましょう。しんなりとして茎葉にハリがないようであれば、水を欲しがっているサインです。 肥料 施肥には、元肥と追肥があります。元肥は、植え付けの際に与えて初期生育をよくするための肥料です。苗を植え付ける時に、緩効性化成肥料を土に少量混ぜ込んでおくとよいでしょう。 追肥は、生育期の成長を助けるために与える肥料のことです。ただし、ネモフィラはあまり多く与えすぎると、徒長して軟弱な株になりがちなので、控えめを心がけておきたいもの。葉色の様子を見て、元気がないようであれば追肥として緩効性化成肥料を株元に少量ばらまいて土になじませておくか、液肥を与えて様子を見ます。鉢栽培にしている場合は、肥料成分が水やりとともに流れ出るので、追肥が必要です。株の状態を見て月に1〜2度を目安に液肥を与えるとよいでしょう。 日当たり ネモフィラは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。あまり日が差さない環境では、花つきが悪くなってしまうので注意しましょう。地植えにする場合は、建物や木の陰にならない場所を選ぶことが大切です。特に直播きする場合は、秋と春とでは影ができる位置が変わってくるので、植え場所を吟味しましょう。一日中日当たりのよい場所でなくても、午前中にたっぷりと日が当たる東側などでもよく育ちます。 ネモフィラを育てる時の注意点 ネモフィラは比較的育てやすい一年草ですが、春からは病害虫が発生しやすいので、防除に努めましょう。早期発見、早期防除が発生を広げないポイントです。また、移植を嫌う性質があるので、一度植え付けたら動かさないほうがよいでしょう。 病害虫 害虫については、春に気温が上がってくると、アブラムシが発生しやすくなります。放任すると、すぐに増えて茎葉にびっしりとついてしまい、見た目が悪いばかりか、株が弱ってしまいます。アブラムシはウイルス病を媒介するので、発生初期に対応することが大切です。気温が上昇する前に、オルトラン粒剤を適用に応じて土壌に混ぜ込んでおくと、防除できます。 病気はうどんこ病が発生することがあります。うどんこ病はカビによる病気で、葉や茎が白く粉を吹いたような状態になったら、発生を疑いましょう。病気が進んで葉の表面が覆われると、生育不良になり、花が咲かなくなります。春から秋にかけて発症しやすく、風通しの悪い場所で起こりやすい病気です。発生初期に、スプレータイプの殺菌剤を使って防除するとよいでしょう。 また、灰色カビ病の発生にも注意が必要です。茎や葉が溶けるように腐っていく病気で、進行すると灰色のカビに覆われてしまいます。株が成長して茎や葉が込み合いすぎているようなら、適宜間引いて風通しをよくし、傷んだ茎葉があれば早めに取り除きます。うどんこ病と同様に、発生初期にスプレータイプの殺菌剤をかけて防除しましょう。 植え替え あまり植え替えには向いていない植物なので、幼苗を定植した後の植え替えは避けたほうが無難です。コンテナやハンギングバスケットの寄せ植えに使い回すなど、移植する予定がある場合は、ポットから根鉢を出さずに、ポットに入ったまま寄せ植えの素材として利用するのも一案です。ただし、苗は大きく成長せず、短命になってしまうことは否めません。 増やしたい時は ネモフィラは一年草なのでライフサイクルが短く、越年することはありません。そのため、増やしたい場合はタネを採って保存しておき、翌シーズンに種まきすることになります。ただし、花は種をつけると株が消耗して次々と花を咲かせなくなるので、開花期前半は花がら摘みをして長く楽しみ、そろそろ終わりを迎える頃に花がら摘みをやめて、サヤをつけさせるとよいでしょう。タネがはじける頃にサヤごと採取して、よく乾燥させてからタネを取り出します。密封容器に入れて、花名と採取した日を書き入れたラベルをつけ、秋の種まきシーズンまで冷暗所で保存しましょう。ネモフィラは生命力旺盛で、こぼれ種でも増える場合もありますが、市販されている種子に比べて発芽率は劣ります。採取したタネを播く場合は、多めに播いておくとよいでしょう。 ネモフィラの品種 ネモフィラは、パステルブルーの品種が一番よく知られていますが、ほかにも白と黒の品種が出回っています。いずれも庭やベランダに個性を添える花色なので、好きな品種を選んでみてはいかがでしょうか。 ‘インシグニスブルー’ ネモフィラの中で最もポピュラーな品種が、‘インシグニスブルー’です。「国営ひたち海浜公園」をはじめ、さまざまな花の名所で群植されているのがこの品種で、一面に咲かせると晴れた日の青い空とのコラボレーションが楽しめます。草花にはこれほど爽やかなパステルブルーの花を咲かせる種類は少ないため、花壇や寄せ植えの素材として高い人気があります。どんな花色とも相性よくまとまり、合わせやすいので、ビギナーにもおすすめ。 ‘ペニー・ブラック’ 花の中心部が黒色で、花弁の縁に白が乗る複色咲きの品種です。矮性で、コンパクトにまとまりつつ、ふんわりと広がる草姿をしています。花はやや小さめで、花茎が比較的長く伸びて動きのある表情を持っています。一輪で黒と白のコントラストがつき、大変インパクトのある花です。花壇や寄せ植えでは、アクセントとなる差し色として使うのがおすすめ。 ネモフィラ・マクラータ オフホワイトの花弁の縁に5つの紫色のドットが入る、可愛らしい品種です。「マキュラータ」「ファイブスポット」とも呼ばれています。横に広がりやすく、ふわっとしたナチュラルな草姿で繊細な印象。花つきがよく、株いっぱいに咲くので、花壇の前面や寄せ植えの縁取りに重宝します。白い花は何色とも調和させやすい一方で、花弁にドットが入るので、個性的に演出することもできます。‘ペニー・ブラック’と一緒に植えて、黒×白のコントラストをつけた大人っぽいシーンをつくっても素敵です。 愛らしく栽培しやすいネモフィラを育ててみよう ネモフィラは、澄んだパステルブルーの花色が人気で、春に愛される草花として代表的な存在です。ライフサイクルが短い一年草で、種まきから育てるのも容易なので、ビギナーにもおすすめの草花です。花色もブルー、白の覆輪が入る黒、紫のドット入りの白と、個性のある品種が揃うので、庭のアクセントとして取り入れてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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観葉・インドアグリーン

【鉢花におすすめ】サイネリア(シネラリア)は冬を彩る華やかな花! 綺麗に咲かせる育て方
サイネリアの主な特徴 冬を彩る花鉢として愛されているサイネリアは、どんな特徴や性質を持っているのでしょうか。ここでは、サイネリアの基本情報についてガイドします。 基本情報 ASGOLD/Shutterstock.com サイネリアは、キク科ペリカリス属の一年草です。本来、原産地では多年草に分類されていますが、高温多湿に弱く日本の酷暑を乗り切れずに枯死することが多いので、国内では一年草として扱われています。草丈は20〜60cmで、基本的に鉢花として利用される草花です。 サイネリアは交配によって作出された園芸品種で、カナリア諸島原産のペリカリス属の草花を数種類掛け合わせた結果、花つきがよくドーム状にこんもりと茂る草姿になりました。日本に伝わったのは明治初期で、冬を彩る室内用鉢花として大事にされてきた歴史があります。 花や葉の特徴 ASGOLD/Shutterstock.com サイネリアの開花期は、11~5月。花色は豊富で、青、紫、ピンク、黄、白、茶、複色などがあります。花のサイズは大輪〜小輪まで揃い、花径は2〜7cm。花茎を伸ばした先に分枝して花房ができ、見頃の時期は茎葉を覆い尽くすほど豪華に咲くのが特徴です。地際から生えるみずみずしいグリーンの葉はやや大きく、互生につきます。 サイネリアの名前の由来や花言葉 ASGOLD/Shutterstock.com サイネリアの名は、以前に分類されていた旧属名のキネラリアに由来し、シネラリアという名前で流通していました。これは、ラテン語の「cinerarius」からきており、「灰の」という意味を持っています。葉にグレーの産毛が生える特性に因んでいるとされていますが、日本では「死ね」という言葉を連想させることから、園芸界では「サイネリア」と呼ばれるようになりました。 サイネリアの花言葉は色によって異なり、西洋では白、赤、紫の花は「喜び」、黄、青、ピンクは「いつも愉快」。日本では、白い花は「望みある悩み」、黄色は「希望」、赤は「純愛」などの花言葉が与えられています。 サイネリアの育て方のポイント7つ サイネリアは、基本的に冬の鉢花として出回っており、寒さに弱いために庭植えではなく、鉢栽培で楽しみます。ここでは、サイネリアの鉢栽培での管理のポイントについて、詳しくご紹介します。 栽培に適した環境 Skyprayer2005/Shutterstock.com サイネリアは、日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりの悪い場所では花色や葉色が冴えずに花つきも悪くなり、徒長して軟弱な株になるので、日光不足に注意してください。冬は雨や霜にあたると株が傷むので、雨に濡れず凍結しない軒下やベランダなどへ移動しましょう。 種子や苗から育てた場合は環境に順応しやすく、ある程度寒さには耐えてくれます。11月くらいまでは戸外に置いても耐え、12月以降は霜や強風が吹き付けない軒下やベランダなら越冬できます。しかし、贈答用などの開花株を入手した場合は、開花調整のために温室などで温度管理して育てられているケースが多く、いっそう寒さを苦手とするため、室内の窓辺に置いて管理したほうがよいでしょう。 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 贈答用の鉢花を入手した場合は、そのまま植え替えずに開花を楽しみましょう。ポット苗を入手した場合は、市販の草花用培養土を利用して植え替えると手軽です。または、自身で培養土をブレンドする場合は、赤玉土中粒5、腐葉土3、酸度調整済みのピートモス2の割合で用いるのがおすすめ。さらに元肥としてリン酸分を多めに含む緩効性肥料を施しておくとよいでしょう。 植え付け・植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com サイネリアの植え付けの適期は、9〜4月です。 まず、6〜7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にあふれ出さないよう、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。水やりや降雨時の泥はねによって病気が発生するのを防ぐために、表土にバークチップなどを敷いておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 サイネリアはライフサイクルの短い一年草なので、植え替えの必要はありません。開花後に枯れ込んできたら抜き取って処分しましょう。 水やり ITP Media/Shutterstock.com サイネリアは鉢栽培が基本で、乾燥しやすいために日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に開花期間中は水を欲しがるので、水切れしないように管理しましょう。 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。特に花弁に水がかかると、傷みやすくなるので注意が必要です。また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 9月から翌年の4月まで、緩効性肥料を月に1度を目安に与えます。肥料が切れると花が咲かなくなるばかりか、せっかくついていたつぼみが落ちてしまうこともあるので、肥料切れに注意して管理しましょう。ただし、窒素成分の多い肥料を与えると、花が咲かずに葉ばかりが茂ってしまうので、成分表をチェックし、リン酸分を多く含む肥料を与えるようにしてください。旺盛に開花し始めたら、緩やかに長く効く粒状タイプの肥料から、速効性の液肥に切り換えるのもおすすめです。開花促進を目的に配合された液肥を、10日に1度を目安に与えます。 日常のお手入れ Aleksei Golovanov/Shutterstock.com 【花がら摘み】 サイネリアの終わった花は、早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 開花が進み、花数が少なくなって株姿も乱れているようなら、伸び上がっている花茎の節の上で切り取り、コンパクトにまとめましょう。すると、再び花芽を上げて開花し始めます。 注意すべき病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 サイネリアが発症しやすい病気は、うどんこ病や灰色かび病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は間引いて、風通しよく管理しましょう。 【害虫】 サイネリアに発生しやすい害虫は、アブラムシ、コナジラミなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 コナジラミは、植物の葉裏について吸汁する害虫です。体長は1mmほどで大変小さいのですが、白いので目にとまりやすいでしょう。繁殖力が旺盛で、短期間で卵から幼虫、成虫になり、被害が拡大しやすいのが特徴。吸汁によってウイルスを媒介するほか、排泄物にすす病が発生して二次被害を呼びやすいので要注意。大発生した時はスプレータイプの適用薬剤を散布して対処してください。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com サイネリアは、種まきと挿し芽で増やすことができます。ここでは、2通りの増やし方について、詳しく解説していきます。 種まき サイネリアは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 開花した株から種を採取する場合は、花が終わった後に花がら摘みをせず、種をつけさせます。種を採取したら、密閉袋に入れて種まき適期まで保管しておきましょう。ただし、品種によっては種ができないこともあり、また採取した種が親株と全く同じ花を咲かせるとは限らないことも知っておいてください。 サイネリアの発芽適温は15〜25℃くらいで、種まきの適期は9月頃です。種まき用のトレイに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、種を播きます。サイネリアは好光性種子といって、発芽に光を必要とするので、覆土はしないでください。種が流れないように、トレイより一回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。乾燥しないように管理すると、1週間ほどで発芽します。 発芽したら、日当たり・風通しのよい場所で管理しましょう。しかし、暑いと成長できないこともあるので、涼しい場所で管理することがポイントです。 本葉が4〜5枚ついたら、黒ポットに植え替えて育苗します。10日に1度を目安に、液肥を与えると生育がよくなります。本葉が5〜6枚つくまで管理し、ポットに根が回ってしっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。種から育てると、開花時期はやや遅くなりますが、寒さに強くなるメリットがあります。 挿し芽 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、サイネリアは挿し芽で増やせます。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。気に入った花色があれば、挿し芽にチャレンジしてみるのもいいですね。 挿し芽の適期は、5月頃です。新しく伸びた茎葉を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を植えて土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり、風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽で増やす場合は、暑さに弱いサイネリアに夏を乗り切らせることが最大の難関となります。風通しのよい涼しい場所で管理しましょう。 サイネリアの主な品種 ‘セネッティ’。Cedarkae B/Shutterstock.com サイネリアは冬の鉢花として愛されてきた歴史を持つことから、品種が多様に出回っています。ここではポピュラーな品種をご紹介していきます。 ケイカ サイネリアに再度野生種を掛け合わせて作出された木立ち性の品種です。草丈は40〜60cmで、野趣感を漂わせるのが特徴。寒さに強く、マイナス2℃まで耐えるため、凍結しない場所であれば戸外での越冬も可能です。 セネッティ サイネリアの中でも高性種のほうで、草丈が40〜50cmになります。花が次々に咲き、満開の状態が長く続くのが特徴。シリーズ化されており、花色はレッド、ブルー、ブルーバイカラー、ラベンダーバイカラーがあります。2月頃に切り戻すと、二番花を楽しめます。 アーリーパーフェクション 極早生の矮性種のため、葉も小さくコンパクトにまとまります。花径は3cmほどとやや小ぶりで、可憐な表情を楽しめます。大変花つきがよく、豪華な花姿が魅力的。寒さに弱いので、5℃以上の環境で管理します。 サイネリアで冬の庭やベランダを明るく彩ろう! ASGOLD/Shutterstock.com 花色が豊富に揃い、カラフルな咲き姿を見せてくれるサイネリア。室内用の鉢花として人気が高い草花です。凍結しないように、管理に注意すればビギナーでも簡単に育てられますよ! ぜひサイネリアを迎え入れて、冬の窓辺を明るく彩ってはいかがでしょうか。
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ガーデンデザイン

【憧れの風景作り】つるバラを窓辺に咲かせる4つのチェックポイント
Check1 バラを絡める窓辺の日当たりを確認 窓辺につるバラを咲かせるには、苗を購入する前にチェックしたいポイントが4つあります。まずは、窓辺の日当たりの確認から。 バラは、一日に5時間ほど日が当たる場所で育てるのがオススメです。日の高さや長さは季節によって変わるので、朝日は何時から当たるか、周囲の構造物で影ができるのは何時からかなど、窓辺の日当たりを意識して観察してみましょう。あまり日が当たらない場所でも、‘つるアイスバーグ’や‘ニュー・ドーン’など、日陰でも育つような品種や生育が旺盛な品種なら育てることができます。窓には日が当たるけれど、植え付ける予定の地面に日が当たらないという場合でも大丈夫。窓のそばに葉が茂って、日が当たっていることを想像しながら日当たりのチェックをしましょう。 また、窓の上方にしか日が当たらない場合は、あらかじめ長く伸ばしてある「長尺苗(ちょうじゃくなえ)」を購入すれば、少し早くつるバラが窓辺を飾る景色をつくることができます。 Check2 植えるスペースを確保 窓のすぐ下が地面であれば、掘って根が張る場所があるかを確認します。植え付けるスペースの目安は、直径50㎝、深さ50㎝以上がベスト。外壁の近くは家の基礎や配管などがあり、掘り進めることができない場合もあります。建築時の図面で配管の位置を確認することもできますが、図面がなければ、実際に掘ってみるのが安心です。しっかり穴を掘ることができれば、そこは植え穴になります。 もし、掘り上げた土に石やゴミが混ざっていたら取り除き、腐葉土や牛ふん、馬ふんなどをすき込んでよい土に変えます。あまり土がよくなさそうならば、新しい土に入れ替えておくと、生育がスムーズです。 植え付ける穴を掘ることができない場合は、大きめのコンテナや鉢でもつるバラを育てることができます。 Check3 水やりの必要があるかどうか確認 植え付け場所が株元に雨が当たる場所ならば真夏以外、水やりは不要です。軒が深くて雨が当たらない場所は、水分不足になる可能性があるので、定期的に水やりをすることを忘れないようにしましょう。 Check4 つるをとめつける場所を用意する 上写真と、白いフレームの窓の周りに白バラが咲く記事トップの写真は、フランスの個人邸です。近寄ってみると、レンガの壁には格子の網が設置されています。網は影色になる黒なので、離れて見ると目立たず、白バラと窓が浮かび上がって美しい景色をつくっています。 外壁に穴を開けたくない場合は、写真のように壁に沿って格子のフェンスを地面に設置したり、2階のベランダや窓辺からワイヤーや網を垂らすのも一つの方法です。 もし、あなたの家の窓が隣家との隙間に面していても、ご紹介の4つのポイントがクリアできれば、つるバラが窓を飾る景色をつくることができます。たとえ窓の外からバラを眺めるのが難しい場所でも、部屋の中からバラが咲く様子が見えたり、窓を開ければ咲いたばかりのバラの香りを部屋で楽しむこともできます。夏は茂った葉が日に透けて、爽やかな景色に心がなごむことでしょう。 つるバラは、地面に広いスペースがなくても立体的に仕立てて育てることができます。もし、バラ栽培を諦めていたら、家の周りを改めて見回してみてください。憧れの風景を自宅にぜひつくってみましょう! つるバラの冬の剪定と誘引は以下の記事もご参考に。 『バラの専門家がズバリ答える! 美しく咲かせるための作業「つるバラの誘引」』 『バラの専門家がズバリ答える! 冬の大切な作業「つるバラの剪定」』
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一・二年草

色とりどりで楽しいストック! 庭に植えて楽しむためのポイントは?
ストックの特徴は? ストックは、アブラナ科アラセイトウ属の一年草です。原産地はヨーロッパ南部で、生育適温は5〜25℃。暑すぎず、寒すぎずの環境を好みます。原産地では多年草とされていますが、日本の厳しい夏を乗り越えられないため、日本では一年草に分類されています。 草丈は20〜80cm、寄せ植えに向くよう品種改良されたミニタイプから切り花にも向く高性種までそろっています。ミニタイプは密に植えて群植させると見映えがよく、高性種は花壇にダイナミックな雰囲気をもたらしてくれます。高性種は倒伏を防ぐために、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。フラワーショップなどで見かける苗はミニタイプが多く、高性種はタネがよく出回っています。 花色は白、淡いピンク、濃いピンク、赤紫、青紫、パステルイエローなどがあり、咲き進むにつれて色が変化していく品種もあります。花茎を立ち上げ、下から花が咲き上がる縦のラインが美しい花姿。甘い香りも魅力です。花形には、一重咲きと八重咲きがあります。 ストックの持つ意味・楽しみ方 ストックは英名で、「Stock」と書き、茎が太くて丈夫なことがこの名前の由来となっています。学名はMatthiola incanaで、イタリアの医師で博物学者のピエトロ・アンドレア・マッティオリに捧げて名付けられたものです。日本へは江戸時代に伝来し、アラセイトウと呼ばれていました。語源は不明で、外国語が訛ったものともいわれ、当て字として「紫羅欄花」と書かれるようです。 ストックの花言葉は「永遠の美」「愛情の絆」「求愛」。また花色別の花言葉もあり、赤花は「私を信じて」、白花は「思いやり」「ひそやかな愛」、黄花は「寂しい恋」、ピンクの花は「ふくよかな愛情」とされています。 ストックは切り花としても人気の高い花です。茎が硬いために扱いやすいこと、花もちがよいこと、豪華なアレンジができることなどが、人気の理由。庭で咲いた花をブーケにしてプレゼントするのもいいですね。 ストックの種類 ストックはゴージャスな咲き姿が美しく、ガーデニングでも切り花でも人気が高いため、園芸品種は多種類出回っています。草丈が低く抑えられたミニサイズでは「キスミー」シリーズが人気。花色はイエロー、チェリー、ブルー、バイオレット、ホワイト、ローズなど。高性種では、純白で花穂のつまりがよい‘ジュノンホワイト’、淡いグリーンから咲き始めてパステルピンクへと咲き進む‘ピンクメイ’、大輪のクリームイエローが美しい‘ハロウィンイエロー’などがあります。 ストックの花期 ストックの開花期は11〜5月と長いのが特徴(中間地基準)。実際は11月頃から少しずつ咲くものの、冬は生育が緩慢になり、3月〜5月中旬に花穂を盛んに立ち上げて最盛期を迎えます。秋まき一年草に分類される、ライフサイクルの短い植物で、秋に種を播いて育苗し、越冬して春に開花したのち、花が終わると枯死します。 ストックの生育適温は5〜25℃。寒冷地では越冬させるのが難しいので、春に種を播いて初夏に開花させるのが一般的です。 ストックの植え方 ストックは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。 フラワーショップなどで花が咲き始めた頃の苗を入手して、手軽に苗の植え付けからスタートしたい場合は、次項へ進んでください。 種まき 種まきの適期は、温暖な地域では8月下旬〜9月上旬頃で、発芽適温は20℃くらい。この時期に種を播けば、年内から開花し始めます。寒い地域では冬の開花はあきらめ、4月頃に種を播き、6〜7月頃に開花させるとよいでしょう。 ストックは移植を好まないため、種まきには黒ポットを使います。間引いて1本だけ残して育苗するので、必要な苗数分の黒ポットを用意します。例えば10株育てたい場合は、10個の黒ポットを使いましょう。 黒ポットに草花用培養土を入れ、均等に間隔をあけて3〜4粒ずつ種を播き、5mmくらい薄く土をかけて、涼しい場所に置きます。発芽までは3〜4日かかるので、新聞紙などをかけて日よけし、乾燥させないように水の管理をしましょう。 発芽したら日の当たる場所で管理し、10日ほど経った頃、勢いがよく双葉にくびれが入った苗を1本だけ残し、ほかの苗は抜き取ります。 育苗 日当たりのよい場所に置き、表土が乾いたら水やりをして育成します。多湿になると根の張りが悪くなり、ヒョロヒョロと頼りなく伸びる徒長苗になったり、病気が発生したりします。適切な水分管理をすることがポイントです。 本葉が出始めたら、7〜10日に1度を目安に、液肥を与えて育てましょう。育苗期間は3週間程度が目安です。 ストックの育て方のポイント ここからは、苗の植え付けから日頃の管理などについて詳しく解説していきます。種まきして育苗した苗、またはフラワーショップで入手した苗も、適切なメンテナンスをして、きれいな花を長く咲かせましょう。 栽培に適した場所 日当たり、風通しのよい場所が適しています。霜に当たると枯れることがあるので、鉢栽培にして冬は霜の当たらない軒下で管理するとよいでしょう。地植えにしたい場合は、気温が上がった頃に定植します。室内で楽しみたい場合は、日中はよく日が差す窓辺などに置いてください。 植え付け 種から育てた場合、植え付けの適期は9月下旬〜10月頃です。フラワーショップで苗を購入してスタートする場合は、春先まで苗が出回っているので、入手次第植え付けます。 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておくとよいでしょう。 土作りをしておいた場所に、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20〜30cmの間隔を取りましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。草丈が高くなる品種は、周囲の草花との間隔を広めに取ります。また支柱を立てておき、花茎が上がってきたら誘引して倒伏を防ぎましょう。 【鉢植え】 草花用培養土を利用すると便利です。鉢の大きさは、入手した苗の2回りほど大きいものを準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。ストックの苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2~3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 水やり 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。その際は、株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、ジョウロのハス口を外して、株元の地面を狙って与えてください。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチして対処することが、枯らさないポイント。株が蒸れるのを防ぐために、株全体にかけるのではなく、ジョウロのハス口を外して、株元の地面を狙って与えてください。 肥料 元肥 苗を植え付ける際に施す肥料が、元肥です。元肥は苗の初期生育を助け、茎葉をしっかり茂らせることにつながります。 【地植え】 植え付ける前に、腐葉土や堆肥などの有機質肥料を施しておきましょう。 【鉢植え】 鉢植えの場合、市販の培養土には肥料が含まれていることが多いので、元肥の必要があるかどうか確認し、必要な場合は緩効性化成肥料を施しておきます。 追肥 植え付けた苗が順調に生育し、元肥の効き目が切れた頃に与えるのが追肥です。 【地植え】 秋に植え付けた場合は、生育が盛んになる少し前の3月上旬頃に、緩効性化成肥料を施すとよいでしょう。春に植え付けた場合は、元肥だけで十分。与えすぎると茎葉ばかりが旺盛に茂り、かえって花つきが悪くなることもあるので注意します。ただし、生育が悪いようなら速効性のある液肥を与えて様子を見ましょう。 【鉢植え】 鉢栽培の場合は、水やりとともに肥料成分が流失しやすいので、追肥をして株の勢いを保つようにします。春から生育が盛んになるので、月に1度を目安に緩効性化成肥料を表土にばらまき、軽くなじませます。もしくは10日に1度を目安に、速効性のある液肥を与えてもよいでしょう。開花期は開花促進の効果がある、リン酸やカリ分などを多く含んだ液肥を選ぶと花つきがよくなります。 花がら摘み 花が終わったら、早めに摘み取りましょう。株周りを清潔に保つことが、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、タネをつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして長く咲き続けてくれます。 増やし方 ストックは、秋まき一年草に分類される、ライフサイクルの短い植物です。そのため株分けや挿し芽などで増やすことはできません。種まき一択となります。 開花後に実らせた種を採取し、種まきに利用することができます。ただし、八重咲きの花から同じ八重咲きの花を咲かせることはできず、種を採取して育てた花は、すべて一重咲きになります。ちなみに、購入した八重咲きの園芸品種の種でも、すべてが八重咲きになるわけではなく、数パーセントは一重咲きの花が混じる可能性があります。八重咲きは一重咲きに比べ発芽が早く、双葉にくびれがあり、やや大きいという特徴があるので、苗を間引く際の目安にするとよいでしょう。詳しい種まきの方法については、前述の「種まき」の項目を参照してください。 夏越し・冬越し ●夏越し ストックは秋まき一年草に分類され、夏前には枯死します。夏越しすることはできないので、枯れたら抜き取って根ごと処分します。 ●冬越し ストックは初秋に種まきをして、冬越しをします。霜の降りない暖地では地植えにして越冬できますが、暖地以外では寒さ対策が必要です。冬の間は鉢植えにして、日当たりがよく、霜が降りない軒下やベランダなどで管理を。暖かい室内に入れる場合は、昼間によく日が差し込む窓辺に置くとよいでしょう。 病害虫 ●害虫 ストックにつきやすい害虫はアブラムシで、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるだけでなく、ウイルス病を媒介することもあります。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーをかけて落としましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 また、コナガやヨトウムシが花や葉を食い荒らすことがあります。葉や花に穴があいているのを見つけたら、早いうちに適応する薬剤を散布して防除しましょう。 ●病気 気温の高い時期は、苗に立ち枯れ病が発生することがあります。種まきから育てる時は、庭土や古土は使わずに、市販の種まき用、または草花用の新しい培養土を使うと安心です。 また、菌核病の発生に注意。気温が低い時期に、多湿の状態になると発症しやすい傾向にあります。地際の部分に発生しやすいので、株に元気がない場合は気をつけて観察しましょう。初期は小さな斑点が現れ、次第に大きくなって灰色の病斑になり、ひどくなると枯死します。周りの株にも病気を広めてしまうので注意。病株は抜き取って処分し、周囲の草花に蔓延しないようにします。 色とりどりで華やかなストックをたくさん植えて楽しもう! ストックは、種まきや植え付けの時期にさえ気をつければ、開花期間が長く、春にはボリューム感のある花姿を楽しめます。花にはよい香りもあり、庭やベランダで育てれば、季節の喜びに満たされることでしょう。ぜひストックの栽培にチャレンジしてみてください! Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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宿根草・多年草

【日陰の庭にも】ティアレラは初心者でも育てやすい丈夫な植物! 可憐な花を楽しもう
ティアレラの主な特徴 Gerry Bishop/Shutterstock.com まずはティアレラとはどのような植物なのか、その特徴からご紹介しましょう。 基本情報 Ulrike Adam/Shutterstock.com ティアレラはユキノシタ科ティアレラ属の常緑多年草です。草丈は30〜50cmで、冬は葉が地面にぺったりくっついて、まるで寝ているような状態。春になると徐々に葉が持ち上がり、やがて茎が伸び上がって、その先に穂状の花が咲きます。開花の時期は4〜5月です。耐寒性が強く、耐暑性は普通。ティアレラは、見た目も似ているヒューケラ(ツボサンゴ)の近縁種です。 北米原産ですが、日本では亜高山帯や森林などにティアレラの一種であるズダヤクシュ(Tiarella polyphylla)が自生しています。観賞用としてポピュラーなものは、ティアレラ・コルディフォリア(T. cordifolia)や、ティアレラ・ウェンリー(T. whenrry)などを元に交配された園芸品種です。 栽培が比較的簡単で、丈夫で日陰でもよく育つため、初心者にもおすすめです。 花や葉の形状 Trybex/Shutterstock.com ティアレラの花色は主にピンクや白で、花径1cmほどの小さな花が穂状になって咲きます。 葉は深い切れ込みが入る品種が多いですが、丸葉のものもあります。葉脈に沿って「タイガーストライプ」と呼ばれる濃赤の斑が入る品種も多いです。葉の表面には細かな産毛が生えています。葉は秋になると紅葉し、また冬にはくすんだ色になる品種もあります。 ヒューケラとの違い Vika Lilu/Shutterstock.com ティアレラとヒューケラは葉がよく似ており、花が咲いてない時期に葉だけで見分けるのは難しいです。 花の形は大きく異なり、ティアレラは花びらが開いて咲きますが、ヒューケラはスズランのように花びらがやや閉じた壺形をしています。 分類上は属から異なり、ティアレラはユキノシタ科ティアレラ属、ヒューケラはユキノシタ科ツボサンゴ属(Heuchera属)です。ティアレラとヒューケラを交配した「ヒューケレラ」という品種群もあります。 栽培環境 MalvaElena/Shutterstock.com ティアレラを綺麗に育てるには、どのような環境が好ましいのでしょうか。ティアレラに適した栽培環境について解説します。 ティアレラに適した場所 Peter Turner Photography/Shutterstock.com ティアレラは日陰でも半日陰でもよく育ちます。しかし、日当たりのよすぎる場所は葉焼けしてしまう可能性があるので避けましょう。落葉樹の株元や、午後から日陰になるような場所が最適です。 鉢植えでも地植えでも育てられます。日陰でも花がたくさん咲くので、シェードガーデンにおすすめの植物です。 用土 Piyaset/Shutterstock.com ティアレラは乾燥しやすい土で育てるのには向きません。反対にぬかるんでいる場所も嫌います。適度に湿った土が最適です。 ティアレラを植える際は、水はけがよく保水力のある用土を使いましょう。水はけが悪いと根腐れを起こしやすくなります。鉢植えの場合は、鉢底ネットを置いた上に軽石を敷き、草花栽培用の土を入れます。地植えでは土を耕して腐葉土を混ぜ込んでおくとよいでしょう。 育て方の基本 Dmitry Melnikov/Shutterstock.com ここからは、ティアレラの育て方の基本についてご説明します。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 地植えの場合は、雨の当たる場所であれば、根付いた後は自然の降雨のみで水やりは必要ありません。ただし、日当たりのよい場所に植えていて、夏場などに土がかなり乾燥している場合は適宜水やりをします。丈夫な植物ですが、乾燥を嫌うので乾かさないように注意しましょう。 鉢植えの場合は、土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。鉢底から水が流れ出すまで与えるのが目安です。 肥料 AngieYeoh/Shutterstock.com ティアレラには、肥料はそれほど必要ありません。他の草花が元気に育っている場所で地植えにしている場合は、特に肥料を与える必要はありません。 鉢植えの場合は、元肥を入れるようにしましょう。また、追肥として春と秋に少量の緩効性化成肥料を置き肥するか、月に2回程度液体肥料を与えます。肥料を与えすぎると葉だけが育ちすぎる可能性があるので注意が必要です。 植え付け・植え替え Alexander Knyazhinsky/Shutterstock.com ティアレラの植え付けの適期は、3~4月と9月中旬~10月の、穏やかな気候の時期です。植え付け直後はたっぷり水を与え、しばらく直射日光の当たらない場所で育てます。2週間くらいすると、通常の育て方ができるようになります。 植え替えの適期は、春に芽が動き出す前です。地植えの場合は、数年間は植えっぱなしでもかまいません。しかし、花つきがだんだん悪くなってきたら植え替えたほうがよいでしょう。鉢植えの場合は、鉢底から根が出てきたら、一回り大きな鉢に植え替える必要があります。植え替えずに育て続けると、鉢の中が根でいっぱいになって生育が悪くなります。鉢植えの際の植え替えは、2年に1度が目安です。植え替えする際は、株分けも同時に行うと効率よく作業できます。 剪定・切り戻し Piti Tan/Shutterstock.com ティアレラの手入れでは、花がら摘みや剪定、切り戻しが必要です。終わった花茎は株の根元でカットしましょう。春の芽吹きの頃に前年の葉で傷んだものがある場合は、株元で切って取り除いておくと、古い葉に邪魔されず新しい葉がスムーズに伸びてきます。 また、冬に全体を短めに丸くカットすると、翌春は新芽や花芽のみになり、見栄えがよくなります。大株の場合は葉の量が多くなるため、春までに間引き剪定することをおすすめします。 夏越し・冬越し Alicja Graczyk/Shutterstock.com ティアレラは強い日差しが苦手なため、夏場は日差しや蒸れに注意する必要があります。鉢植えの場合は、風通しのよい明るい日陰に移動させるといった対策が有効です。 また耐寒性が強いので、冬越しに特別なケアは必要ありません。ただし寒冷地で育てている場合は、霜の当たらない場所に移動するとよいでしょう。 病害虫 Kazakova Maryia/Shutterstock.com ティアレラには特に注意すべき病害虫はいませんが、まれにアブラムシがつくことがあります。日当たりや風通しの悪い環境では、アブラムシが増えやすくなります。アブラムシが見つかった場合は、根気よく取り除くか、適用がある薬剤で退治しましょう。 代表的な品種 Alex Manders/Shutterstock.com ティアレラにはたくさんの品種があります。ここでは、その中でも代表的なものについてご紹介します。 スプリングシンフォニー Peter Turner Photography/Shutterstock.com ‘スプリングシンフォニー’は薄ピンク色の花を咲かせる品種です。葉は切れ込みが深く、斑が入り美しいです。小型でコンパクトにまとまって育ち、花つきが非常によい人気の品種です。 ピンクスカイロケット Anna Nahabed/Shutterstock.com ‘ピンクスカイロケット’はティアレラの代表的な品種で、ピンクの花を咲かせます。花期にはピンクの花穂が株を覆うように咲きそろい、美しい光景をつくります。また、葉は切れ込みが深く葉脈に赤い斑が入り、花期以外の時期もカラーリーフとして楽しめます。 シュガーアンドスパイス Sergey V Kalyakin/Shutterstock.com ‘シュガーアンドスパイス’は白い花を咲かせる品種です。縁に切れ込みがしっかり現れる葉には黒褐色の斑が幅広く入り、葉も花も大ぶりで見栄えがよいです。 ティアレラを育てて可憐な花を楽しもう! Alex Manders/Shutterstock.com ティアレラは日陰でも花がたくさん咲くため、シェードガーデンなどに選ばれる人気の植物です。葉が美しいので、開花期以外もカラーリーフとして楽しめますよ。比較的育てやすいので、ぜひ庭に迎えてティアレラの可愛い花を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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ガーデン&ショップ

【オランダの庭】 モダンガーデンデザインの先駆け「ミーン・ルイス庭園」<前編>
20世紀のオランダ庭園史を体感する庭 1924年、ミーン・ルイスが初めてつくった庭〈ウィルダネス・ガーデン〉。 オランダの首都、アムステルダムから東に車で2時間ほど行ったデデムスファールトの町に〈テイネン・ミーン・ルイス(ミーン・ルイス庭園)〉はあります。20世紀を生きたミーン・ルイス (Mien Ruys, 1904-1999) は、オランダを代表する庭園建築家(ガーデンアーキテクト)、また、景観建築士(ランドスケープアーキテクト)として、70年にわたりこの地で実験を続け、オランダ各地の庭園設計に携わりました。 20世紀オランダを代表する庭園建築家ミーン・ルイス。Photo: Fred Zandvoort ミーンは今から約100年前に、当時まだ珍しかった宿根草を使った花壇づくりにいち早く取り組みました。この流れはやがて、現代オランダの世界的ガーデンデザイナー、ピート・アウドルフが牽引する〈ニュー・ペレニアル・ムーブメント(新しい宿根草の動き)〉につながります。また、ミーンは、直線や斜線、円から成る、シンプルだけれど効果的な幾何学模様をデザインに取り込んだり、鉄道の古い枕木を利用してステップや間仕切りにしたりと、次々と新しい要素にチャレンジしました。そういった彼女のアイデアは、多くの人々に取り入れられて広まり、今のガーデンデザインにも残されています。 ミーン・ルイス庭園はかつて、ミーンの両親が暮らし、ナーセリーを営んだ場所でした。1976年からは非営利団体のミーン・ルイス庭園財団によって管理され、一般公開されています。ミーンが植栽やガーデン建築の実験を行い、試行錯誤を続けたこの庭園は、20世紀のオランダ庭園史を生きた形で目にし、体感できる場所。彼女がデザインした庭の多くは国や自治体の記念物として認定を受け、当時からほぼ変わらない姿で残されています。また、庭園では、ミーンの志を継ぐガーデナーたちによって、今もさまざまな実験が続けられています。 左上/公道に掲示された庭を示す看板。右上/庭のエントランスに向かう道は森の中のよう。左下/奥へ進むと小川にかかる小さな橋と入り口を示す小さな看板(右下)が。 さて、朝一番で向かうミーン・ルイスの歴史的な庭。どのような景色が広がっているのか、期待に胸を躍らせながら庭園に続く小道を進みますが、辺りは木々が生い茂って、森の中を歩いているようです。入り口はどこ? と思いながら行くと、小川に小さな橋がかかっていました。手前には控えめな「入り口」の表示が。日本から同行するガーデナーから「なんて控えめで可愛い入り口! もうここからワクワクしちゃうね」という声が上がり、期待が高まります。 ミーンの父、〈モーハイム・ナーセリー〉を営むボンヌ・ルイスは、時代に先駆けてガーデン用の宿根草の交配に取り組み、カンパニュラなどの新しい優良品種を生み出して、20世紀初頭のヨーロッパ園芸界で注目を集める存在でした。一方、娘のミーンは、植物の育種より、庭の中で植物をどう使うかに興味を持ち、19歳から父の会社のデザイン部門で働き始めます。しかし、1920年代当時、ガーデンデザインを学べる学校などはなく、彼女は英国に行って、父の友人であった伝説的ガーデンデザイナー、ガートルード・ジーキルに手ほどきを受けたり、ドイツのベルリンでガーデン建築を学んだりしました。 1924年、ミーンは両親の家の裏手にあった果樹園に初めての庭をつくり、それから70年にわたって、この地でデザインのアイデアを形にしたり、新しい宿根草を試したり、新しい建材を使ってみたりと、実験を続けます。この庭園には、彼女の飽くなき探求心が刻まれています。 右/ミルストーン・ガーデン。木漏れ日に水面が輝いています。奥の生け垣にはカシワバアジサイの紅葉が見られました。 右手奥の方向に庭が広がっていることを感じながら、小道をさらに進むと、ガラス温室の建物が見えてきました。その手前に、人々を出迎える庭があります。〈ミルストーン・ガーデン〉(1976年製作、2008年改修)です。 丈高く茂る竹が背景となるスペースに、大小の石材が正方形に敷かれ、その中央に、水を湛えた丸い石臼が置かれています。和の庭の手水鉢のような佇まい。この石臼は、中心から静かに水が湧く水盤に細工されていて、縁から溢れた水は小石の間に吸い込まれていきます。そして、その向かいには、黒いフェンスを背にギボウシの植わるスリムなコンテナが5つ並んでいます。この庭のオリジナルのデザインは、ミーンが設立した設計事務所に属していたデザイナー、アレンド・ヤン・ファン・デル・ホルストによるものだそうですが、和モダンの雰囲気が感じられるデザインです。 左/ワイン瓶がツリーのように配置されたアート作品のようなフラワースタンドには、先が尖った楕円形のルナリアのタネがたっぷりと。ローズヒップも彩りになっています。 建物に入ると、ガーデンツールなどの販売コーナーやストーブを備えたカフェがあり、あちこちに、庭からの恵みかしらと思われる草花や種子がディスプレイされています。この建物を出ると、いよいよ庭めぐりが始まります。敷地のマップには、全部で30もの番号が! 約2.5ヘクタールのこの広い敷地につくられている庭の番号だそうです。迷子にならないよう、庭を巡っていきましょう。 ガーデン敷地図の左下から右へ行き、上へと進みます。 〈オールド・イクスペリメンタル・ガーデン(旧実験庭園)〉(1927年製作、国定記念物) 右側が日向に咲く宿根草の花壇。 カフェのテラスから木柵の向こうへ回ると、ミーン・ルイスがごく初期に手掛けた、この庭園で2番目に古い庭となる〈オールド・イクスペリメンタル・ガーデン(旧実験庭園)〉があります。この場所はもともと、ミーンの暮らした実家のキッチンガーデンでした。ミーンはイギリスの伝統的なボーダーガーデンに倣い、この庭の片側に奥行4m、幅30mの細長い花壇(ボーダー)をつくり、父の会社で交配された、日向に咲く宿根草を試す場としました。 若い頃のミーン・ルイス。Photo: Mien Ruys Garden Foundation 花壇の後ろには敷地を区切る縦格子の木製フェンスがあり、花壇の手前には、2列に並べられた敷石で小道が作られています。フェンス・植物・敷石の対比がくっきりと浮き立つデザインです。 敷石に使われているのは使い古されたコンクリート平板で、表面が削れて中の砂利が見え、いい風合いとなっています。ナーセリーで使われていたものを流用したといわれており、ミーンはのちに、これをまねて〈グリオンタイル〉と呼ばれる洗い出し平板の敷石を作ることになります。 ベンチはいつまでも座って景色を眺めていたくなる特等席。庭が美しく見える場所に置かれています。 ミーンにとって、庭のデザインは植栽同様に大切なもので、コントラストを意識していました。この庭では、片側に明るい花色の直線的な花壇を置き、中央には広い芝生のオープンスペースを設けて、反対側には波打つような生け垣を形作る灌木の植え込みを配しています。光と影、直線と曲線の、2つの対比が存在するデザインで、光の中にある花壇は明るく色鮮やかですが、日陰に植わる灌木は深い緑の陰を作ります。太陽の動きとともに、光と影は刻々と変わり、庭の景色が変化します。また、敷石の小道を歩くか、真ん中の芝生を歩くかによっても、目に映る景色に変化が生まれます。 左/花壇越しに、芝生エリアとその奥の灌木を望みます。灌木の茂みは、春になれば花色の彩りが。右/芝生エリアの中に、小島のように植えられたグラスの茂みは2つ。 庭の片側に伸びる花壇はかなり大きく、大邸宅でガーデナーを雇って管理するようなサイズのものです。ミーンが英国で教えを受けたガートルード・ジーキルは、色彩を重視した花壇の植栽を発展させた人物ですが、ミーン自身も何年にもわたって、色彩の実験を繰り返したといいます。アスチルベ、ユーフォルビア、カンパニュラ、ヘメロカリス、アスター、サルビア、ソリダゴ、デルフィニウム……。約80種の宿根草が植わるこのボーダーの植栽デザインは、制作当初からほとんど変わらないそうで、色鮮やかな、黄、オレンジ、赤、青、紫の花々が、5月半ばから9月まで咲き継ぎます。ピークは6月から8月の夏の時期で、訪れた10月上旬は色が少ない印象でした。植物は姿にもコントラストを持たせて面白みを出していますが、花がたくさん咲くピーク時の花壇もぜひ見てみたいものです。 庭の外から〈オールド・イクスペリメンタル・ガーデン〉の花壇奥側を見たところ。光と影が感じられる景色。 〈ウィルダネス・ガーデン(原生自然の庭)〉(1924年製作、国定記念物) この庭は、1924年、ミーン・ルイスが初めて手掛けた記念すべき庭で、ミーンの暮らした実家の裏手にあった果樹園の中に設計されました。目に飛び込んでくるのは、自然のままに生い茂る豊かな植栽です。この庭を訪れた10月上旬は、ルナリアの小判形をした半透明のタネが宙に浮かんで、濃い緑と美しい対比を見せていました。 ミーンは果樹園に生えていた数本のリンゴと洋ナシ以外のすべてを取り除くと、初めての「ガーデン建築」に取り組みました。まず思い描いたのは、思うままに植物が茂る豊かな植栽。そこにコントラストをつけるため、真四角の池と直線の小道というシンプルな構造物を加えました。小道はかつて、家とナーセリーをつないでいたもので、そこにもう1本の、ベンチへと続く行き止まりの小道がT字に配されています。そして、2本の道が交差する地点に、センターポイントとなる真四角の池があります。 緑の生い茂る植栽と、池や小道の直線が美しいコントラストを見せています。豊かな植栽と、構造物の描く幾何学模様。この対比はミーンのデザインにおける出発点であり、やがて、彼女のトレードマークとなっていきます。 ミーンは当初、この庭に、日陰を好むプリムラやオダマキ、カンパニュラ、ケマンソウなどを植えました。しかし、周囲の高い木々に日が遮られたこの場所は、これらの植物にとって光の量が足りず、また、このデデムスファールトの酸性土壌にも合いませんでした。これらはアルカリ性の白亜質土壌でよく育つものだったのです。植えた草花はすべて1年もたたないうちに消えてしまい、その現象は、ミーンに一つの教えをもたらします。「これからどうしたらよいのか? 選んだ植物に適した土壌に変えるのか、それとも、その土地の土壌に合わせて植物を選ぶのか。当然、後者だ!」。 古いセメント石板を用いてつくられた池と小道。 こうしてミーンは、この地の酸性土壌に合うような、ホスタやキレンゲショウマ、ヤグルマソウなどを選び直して植え、あとは茂るに任せました。これらはうまく育って、ミーンが思い描いた通りに自然に生い茂り、庭を埋め尽くします。そこに雑草が生える余地はなく、結果、雑草取りの必要がないローメンテナンスな庭となりました。また、樹木の落ち葉によって腐葉土ができるため、肥料をやる必要もありませんでした。ミーンはこれを「抑制された原生自然」と呼びました。 この庭の長い歴史に感動しながら、緑を映す水面を眺めました。 このガーデンデザインは一度も変えられたことはありません。1960年代に、嵐でリンゴとオークの木が倒れて新しいものに植え替えられた時は、光の量や湿度条件が変化してバランスが崩れてしまい、雑草が生えることもありましたが、しばらくするうちに戻ったそうです。 最初につくった庭がこんなに完成度の高いものだなんて、ミーンはきっと、生まれついてのガーデナーであり、ガーデンデザイナーだったのですね。 同行のガーデナーの一人、新谷みどりさんが、この庭を訪れた瞬間の感動をこう語ってくれました。 「ウィルダネス・ガーデンは、20代の頃に白黒の恐ろしくピンボケの写真を初めて見て、何か強く心惹かれた庭だったので、あの場を訪れることができたときは、なんとも言えない気持ちで胸がいっぱいになり、涙が出そうでした。初めて来たのに、ずっと昔から知っている庭のように感じて不思議でした」 20世紀、モダニズム建築の流れ 右/家具デザイナーとしてのリートフェルトの代表作「赤と青の椅子」。左/PGMart 右/Picture Partners/Shutterstock.com ミーンが仕事を始めた1920年代は、建築の世界に大きな転換期が訪れた時代でした。19世紀以前の伝統的な様式建築から離れ、機能的・合理的な造形理念に基づいたモダニズム建築(近代建築)の考えが成立していったのです。ル・コルビジェやミース・ファン・デル・ローエ、フランク・ロイド・ライトといった建築家や、ドイツの芸術学校バウハウスが推進役となり、世界各地で、鉄やガラス、コンクリートなどの工業製品を使った、合理的でシンプルなデザインの建築が生まれました。 1924年にリートフェルトが設計した世界遺産の〈シュレーダー邸〉。オランダ、ユトレヒト市内。左/Wirestock Creators/右/Rini Kools/shutterstock.com 1930年代の数年間、ミーンはデルフトで建築を学びますが、その後、アムステルダムの〈8(アフト)〉とロッテルダムの〈Opbouw(オップバウ)〉という建築家グループの作品に共鳴し、協力するようになります。彼らの設計する、光と風通しのよい、大きな空間のあるシンプルな建物を、美しいと感じたのです。このときミーンは、20世紀オランダを代表する建築家で家具デザイナーのヘリット・トーマス・リートフェルト(Gerrit Thomas Rietveld, 1888-1964)にも出会います。彼は画家のピート・モンドリアン(Piet Mondrian, 1872-1944)らと芸術運動〈デ・ステイル〉(オランダ語でスタイルの意味。新造形主義)に参加した人物です。デ・ステイルの「垂直線と水平線、白、黒、グレーと3原色で構成される」という特徴は、のちに多くの芸術分野に影響を与えています。 こうして、モダニズムの流れをくむ、シンプルで明快な建築を設計するオランダの建築家たちと組んで、ミーンはその後、個人邸だけでなく、共同住宅の共有ガーデンなども設計することになります。 〈ウォーター・ガーデン〉(1954年製作、2002年改修、国定記念物) 庭の中央に流れる小川を跨ぐ石の橋は、高さがなくフラットな造り。小川の水は、レイズドベッド(高さのある花壇)の途中に設けられた水場に注がれます。 この庭は、第二次世界大戦後につくられました。戦後、オランダではさまざまな変化が起き、庭はというと小さくなって、ガーデナーが雇われることもなくなりました。手入れを必要とする大きな花壇は時代に合わなくなったのです。重要なのは手間がかからないこと。求められるガーデンデザインが変わったのです。 写真左側が一直線に作られた2段式のレイズドベッド。中央付近の窪んだ場所に水場があります。 ミーンはこの比較的小さなエリアに「手間のかかる芝生を使わない庭」を実験的につくりました。敷石のテラスに花の咲く花壇の小島が浮かぶようなデザインで、敷石の隙間はコケが生えるようにわざと広く取られています。時間の経過とともに緑が育って、石の硬さが和らぎ、緑と石がバランスよく共存しています。また、生け垣や2段式のレイズドベッド(高さのある花壇)で高さに変化がつけられ、日向と日陰のコントラストも考えられたデザインとなっています。 天然石を積んだレイズドベッド。その角を隠すように葉を茂らせるのは、ベルゲニアやゲラニウム。右奥は赤花のフクシア。ヨーロッパイチイの生け垣が濃い緑の背景に。 この庭がつくられた頃は戦後の物資不足で、敷石として使えるレンガや自然石がほぼ流通していませんでした。代わりにコンクリートが建築では多く使われるようになりましたが、庭づくりでは魅力的な建材とは考えられていませんでした。しかしミーンは、以前の庭で敷石として使った、古びて表面が削れ、中の砂利が見えるようになったコンクリート平板を、なかなかいい風合いだと思いました。そこで、セメント工場に頼んで、表面に砂利を散らしたコンクリート平板(日本でいうところの「洗い出し平板」)を作ってもらい、敷石としてこの庭に使いました。1970年代以降、この平板に似た商品が〈グリオンタイル〉と名付けられ、世の中に多く出回るようになりました。 この庭の実験的要素は建材だけでなく、植栽にも見られます。2段式のレイズドベッドには、乾いた場所に適した植物を植える一方で、水場周辺の湿った場所には、水辺や沼地に育つ、ミズバショウに似たオロンティウム・アクアティクムのような植物を植えてあり、対照的な植栽が隣り合っています。また、管理の楽な、支柱のいらない背丈の低い植物を選んだり、冬場の景色が寂しくならないように常緑の灌木を庭の骨格として植えたりと、よく考えられた植栽となっています。晩秋のレイズドベッドでは、シュウメイギクやセダムのくすんだピンクの花が優しい彩りを添えていました。 中編に続きます。 参考資料:https://www.tuinenmienruys.nl/en/ Many thanks to Mien Ruys Garden Foundation.
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育て方

その水やり、合ってる? 水を欲しがる植物、欲しがらない植物
多肉植物は「休眠期」には水やりしない 「水やりを頻繁にしなくてよいので、手入れが簡単!」と人気の多肉植物。なのに、毎日水をやってしまう人が意外と多いようです。サボテンやコーデックスを含めた多肉植物は、もともと岩場や砂漠など水の少ない乾燥地帯で育つ植物なので、毎日水やりをすると枯れる原因になります。 多肉植物には自生地の雨季と乾季により、生育期と休眠期があります。休眠期は水やりを完全にストップし、断水しましょう。枯れてしまうんじゃ…、と心配になるかもしれませんが、休眠期の多肉植物は活動を停止していて、根から水を吸い上げることができません。それなのに水を与えると、ずっと鉢の中が濡れたままになり、根が腐ってしまいます。休眠期は恐れずに断水するのが枯らさないコツです。 休眠期は生育タイプによって時期が異なります。 夏型生育→休眠期の冬は断水。 冬型生育→休眠期の夏は断水。休眠期は月に1〜2度、葉に霧吹き。 春秋型生育→休眠期の夏と冬は断水。休眠期は月に1〜2度、葉に霧吹き。 成育期も水のやりすぎには注意して、土が乾いてからやります。土が乾いたかどうかは、鉢の中に割り箸などを差し込んで、湿り気がなくなったことを確認すると間違いがありません。水やりをするときは、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと。鉢皿の水は捨てましょう。 ハーブ類の水やりの違い ハーブは種類によって吸水具合が変わります。葉が小さいラベンダーやローズマリー、タイムなどの常緑低木は、水はけのよい場所で乾燥気味に育てます。 一方、ハーブの中でもミントは比較的水を欲しがる植物です。ミントの葉は前出のハーブと異なり、柔らかくて面積も広めで、水をよく吸収します。同様に葉の大きいバジルも水をよく吸収するタイプ。どちらも真夏にかけて大きくなるので、水切れにならないようにしましょう。 水を欲しがる植物「バラ」 バラは水をよく吸い上げる植物です。基本的にきちんと根づいた地植えでは水やりの必要はありませんが、鉢植えには定期的に必要です。成育期の初夏から夏は朝夕の2回が理想的。夏は留守などで1日やらなかっただけでも、枝先がダランと垂れる水切れ症状を起こすことがよくあります。こんなときは、「腰水」といって水を張ったバケツの中にバラを鉢ごと浸けて、鉢底から水を吸わせる応急処置が効果的です。これはあくまでも応急処置で、普段から行っていると根腐れの原因になるのでやめましょう。 夏以外の季節は、表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりやります。 <その他、水を欲しがる植物> カキツバタ/水辺の側で生育するカキツバタは、周年水が必要です。鉢ごと水に浸けて育てます。よく似たハナショウブは普通の鉢植えで育てますが、特につぼみから開花期にあたる初夏は、十分な水やりが必要です。 カラー/オランダカイウなどの湿地を好むタイプと、モモイロカイウなどの畑地を好むタイプの2種があります。湿地性のタイプは水もちがよくなるように、腐葉土を多めに入れた用土で育てます。春から秋の成育期は両者とも水切れに注意して、表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えます。 アジサイ/梅雨時に花を咲かせるアジサイは水を好む植物です。地植えでも成育期の春から夏は、急に気温が上がると暑さで葉がダランとしてしまうことがあります。丈夫なので枯れることはそうそうありませんが、そんな時は水をたっぷり与えましょう。鉢植えは表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えます。 水やりのまとめ 自生地の環境を調べて、近い環境になるよう水分をコントロール。 休眠期は水分を控えるか断水。 鉢植えは基本的に表土が乾いたら鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと。 元来、水をあまり必要としない植物の水やりは、中が湿っていないことを割り箸などで確認する。 水やりは、どんな植物にも同じ方法ではありません。植物ごとに、また季節に合わせて異なるのも、生き物なので当然といえば当然ですね。でも水分量を細かく調節したりするわけではなく、要は「やる」、「やらない」といったメリハリの問題。「水が必要な植物」と「そうでない植物」があるということだけ覚えておけばOK! 全然難しいテクニックではありませんし、スマホで調べればすぐ分かるので、気楽にボタニカルライフを楽しんでくださいね。 Photo/1) cam3957/ 2) John_T/ 3) Starover Sibiriak/ 4) Colette3/ 5) Photo and Vector/ 6) Chukov/ 7) IAM PRAWIT/ 9) yyama/ 10) DiegoMariottini/ 11) Mamsizz/ Shutterstock.com























