スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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園芸用品

水苔(みずごけ)の基本的な戻し方・使い方【土を使わない栽培法】
水苔を使う前の準備(戻し方) 水苔は、みずみずしいコケを思わすネーミングですが、ホームセンターや園芸店などで一般的に手に入る国産や輸入の園芸用の水苔は、乾燥したブロック状です。とても軽く、扱っていても用土のように手が泥だらけになることがない植え込み材料の一つ。価格も比較的安いのも嬉しい資材です。水苔の用途は、これからご紹介するトキワシノブやラン、観葉植物の植え込み材として使うほか、ハンギングバスケットに植え付けた際に隙間から用土がこぼれないように土留めとして利用することもあります。 では使う前の準備をスタート! 水苔のブロックを崩して、バットなどの浅い容器の中に入れ、手で適当なサイズにほぐします。 ほぐした水苔の上から水を注ぎ、吸水させます。水に浸して5分もすれば柔らかくなります。 水苔を使ってみよう 「トキワシノブ」の場合 写真のグリーンは、夏の風物詩の一つ「釣りしのぶ」に使われているシダの一種、トキワシノブを水苔に植えつけて3年目の様子。2〜3年で水苔が劣化し、吸水率(水やりしても保水しない)が落ちてくるので、庭仕事が少ない秋〜冬頃に屋内で植え替えをするとよいでしょう。 トキワシノブを底面に穴がない器に植えつけ、インドアグリーンとして育てて3年。器から取り出してみると、太い根がたくさん伸び、水苔全体に細かな根が行き渡っています。水苔が劣化し、保水率が落ちたため、新芽の発生も減ってきました。今が、ちょうど植え替え時です。作業用のシートを敷いて植え替えスタート。 トキワシノブの根を折らないように、水苔を取り除きます。 右が取り除いた水苔。左が救出されたトキワシノブの根です。取り除いた水苔は再生できないので捨てます。 水苔に着生していたトキワシノブを取り出す時、多少根が折れてしまっても心配ご無用。根から葉が出ている部分なら、また水苔に植えておけば成長します。 あらかじめ用意しておいた、水でふやかした水苔の登場です。トキワシノブが植わっていた器をよく洗ったら、水苔を軽く握って水を切って器に入れていきます。 器の底に3㎝厚程度、水苔を敷き詰めたらトキワシノブの根を置いては水苔で上から抑えることを繰り返して植え込んでいきます。その時、葉は水苔に埋まらないようにするとよいでしょう。 植え替え完了! 植え替え前と比べて、水苔もしっとり、みずみずしい一鉢にリフレッシュできました。傷んだ葉を切り取って窓辺の明るい場所へ飾ります。2〜3日に一度上から水を与えるだけで、年中緑の葉を楽しめます。月に1度程度キッチンやお風呂場で、水苔にたっぷり吸水するのもおすすめです。 水苔を使ってみよう 「ラン」の場合 水苔の表面がカサカサになり、藻のような緑色になってきたランの鉢植え。植えつけて2年が経過しています。吸水性も悪くなったので新しい水苔に替えることにしました。 写真は、鉢から根鉢を抜いたところ。中の水苔もくたびれてパサパサしています。あまり長い年数植え替えをしないでいると、カビが生えて植物にダメージとなるので植え替えは大事な作業です。 古い水苔を取り除き、葉や根を水で洗ってから植え込みます。葉の根元などに虫がこびりついている場合もあるので、水で洗い流せば古い水苔もきれいに取り除けて、根を傷めずにスッキリします。そして、植え込む鉢底に3㎝厚程度、新しい水苔を入れておきます。 ランの根を軽く手に持ち、根の内側に水苔を入れます。 根が水苔を抱えたような状態のまま鉢の中へ入れ、根を水苔でマルチングするイメージで少しずつ水苔を上から加えつつ、指で周囲を押さえたら植え替え完了! 植え替え完了! 水苔には植物に必要な栄養成分は含んでいないので、植え付けた植物に必要な液肥などを定期的に水苔に含ませるとよいでしょう。 水苔と緑色のコケは別のものです 苔玉づくりや盆栽の表土に使う写真のような緑色のコケと、これまでご紹介した乾燥している水苔は別のものと覚えておきましょう。緑色のコケは、ハイゴケやスナゴケなど多くの種類がある生きたコケで、日光や水、湿度の管理によって育ちます。緑色のコケは、園芸店などでシート状で販売されています。乾燥した植え込み材料の水苔とは違い、少々高価なので、トキワシノブやランの栽培にはあまり使われません。 併せて読みたい
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育て方

【家庭菜園】知っておきたいキーワード「連作障害」 原因と対策の基礎知識
そもそも連作障害(れんさくしょうがい)とは? 引き起こす原因は複数ある metamorworks/Shutterstock.com 連作障害とは、同じ植物、もしくは同じ科の植物を、同じ土壌で育て続けていると徐々に生育不良になることを指します。特に、特定の野菜を繰り返し栽培することが多い家庭菜園で発生しやすいので、注意が必要です。 連作障害の原因は複数あります。まずは、その原因別に解説します。 細菌・ウイルス・カビなどの病原体が原因の「土壌病害」 drical/Shutterstock.com 植物が発症する病気には、土壌中に生息する細菌やウイルス、カビなどの病原体が原因となるものがあります。例えば「青枯れ病」や「根こぶ病」などです。 青枯れ病は、ナス科の植物に起こりやすい病気で、葉が青いまま枯れてしまいます。 根こぶ病は、その名の通り根にこぶができて生育が悪くなる病気のことで、アブラナ科の植物に起こりやすいです。 連作により土壌に棲む微生物のバランスが崩れ、特定の植物にとって有害な病原体が増えることで、病気が発生しやすくなります。 センチュウなどによる「虫害」 Fancy Tapis/Shutterstock.com 土壌中に生息する害虫が原因で、植物の生育が悪くなることもあります。代表的なものはセンチュウで、センチュウによる植物の不調は病気として扱われることもあります。 根にこぶを作るセンチュウや、根を腐らせるセンチュウなどがあり、大きさは1mm以下と小さいため肉眼では見えにくく、根絶するのは難しいです。 連作していると土壌に住む微生物のバランスが崩れやすくなり、それが原因となってセンチュウが発生しやすくなります 栄養素の偏りなどで引き起こされる「生理障害」 kram-9/Shutterstock.com 栄養素の欠乏もしくは過多でも、生育に障害が起こります。連作により特定の養分だけが吸収されると土壌中の養分バランスが崩れ、また微量元素の欠乏によっても生育に悪影響が出ることがあります。 植物自身の毒素による「自家中毒」 svtdesign/Shutterstock.com 植物の中には、周囲のほかの植物の生育を抑制する物質を土中に排出するものもあります。このような植物は、同じ場所で育て続けるとその濃度が高くなりすぎて自家中毒を起こし、生育が悪くなってしまうことがあります。 連作障害が起こりやすい野菜と起こりにくい野菜は? gpointstudio/Shutterstock.com 連作障害は、植物の種類によって起こりやすいものがあります。連作障害を起こしやすい作物の代表的なものは、以下のものです。 「ナス科」のナス、トマト、ピーマン、ジャガイモなど。 「アブラナ科」のハクサイ、キャベツ、ブロッコリーなど。 「ウリ科」のキュウリ、スイカ、メロンなど。 「マメ科」のエンドウなど。 「バラ科」のイチゴ、リンゴ、梨など。 これらの植物は、同じ科のものを連続して育てることでも連作障害を引き起こしやすいので注意しましょう。 反対に、タマネギやネギ、ニンジン、トウモロコシ、サツマイモなどは連作障害を起こしにくい植物です。 連作障害は草花でも起こる! MNStudio/Shutterstock.com 連作障害は野菜だけでなく、花でも起こります。 種類によって、一度育ててから次に同じ場所で育てるタイミングを、あけたほうがよい期間(輪作年限)が異なります。 連作障害を起こしやすい花の代表的なものを、休作期間ごとにまとめました。 ●1年休んだほうがいい花 春の花:キンセンカ、ナデシコ類、ロベリア、ムスカリなど。 夏の花:アサガオ、オシロイバナ、クレオメ、ヒマワリ、ペチュニアなど。 秋冬の花:黄色コスモス、シロタエギクなど。 ●1~2年休んだほうがいい花 春の花:ポピー、アネモネ、キンギョソウ、スイートピーなど。 夏の花:インパチェンス、コスモス、ポーチュラカ、ホウセンカ、ルドベキアなど。 秋冬の花:ハボタンなど。 ●2年休んだほうがいい花 春の花:コデチア、バーベナ、ルピナス、チューリップ、ラナンキュラスなど。 夏の花:ケイトウ、センニチソウ、トレニアなど。 秋冬の花:クッションマムなど。 ●3年休んだほうがいい花 春の花:アリウムなど。 夏の花:アスター、サルビア、ニチニチソウなど。 連作障害を防ぐには? wertinio/Shutterstock.com ここまで、連作障害の原因や、連作障害を起こしやすい植物についていくつかご紹介しました。では、連作障害を防ぐにはどうすればよいのでしょうか。 ここからは、連作障害を防ぐための方法について解説します。 輪作(ローテーション栽培)する VectorMine/Shutterstock.com 連作障害は、同じ場所で同じ科の植物を続けて育てることで起こるので、これを防ぐためには計画的に植える場所や作物を変える「輪作(りんさく)」を行うのが効果的です。輪作は、畑を複数のブロックに区分けし、異なる科の植物をローテーションで移動させて植えるようにします。 連作障害が起こりやすい植物には、一度植えてからもう一度植えるまでにはこの程度の期間をあけるべき、という輪作年限があります。植えたい野菜や花の輪作年限に注意しながら計画しましょう。例えば、ナス科の輪作年限は3~4年程度、アブラナ科は1~2年程度とされています。 土の状態などによって輪作年限は変わりますので、あくまでも目安として活用してください。 コンパニオンプランツを植える Molly Shannon/Shutterstock.com 同じ場所に複数の種類の植物を組み合わせて植えることで、土壌の栄養や微生物のバランスが偏りにくくなる場合もあります。 生育がよくなったり病害虫が減ったりと、よい効果が期待できる植物はコンパニオンプランツと呼ばれます。例えば、キク科の植物はセンチュウの予防になるほか、ネギ科の植物はウリ科の植物の病気抑制効果が期待できます。 耐性苗や接ぎ木苗を植える AJCespedes/Shutterstock.com 連作障害に強いとされている苗などを選んで植えるのも、一つの方法です。品種改良によって病害虫に耐性がある苗なども作られています。 病気に強い植物を台木として、作物を接ぎ木した苗も販売されています。野菜ではキュウリやナス、トマト、ピーマンなどでよく行われている手法です。 有機物や連作障害軽減材などを投入して土壌改良する Singkham/Shutterstock.com 病害虫の発生を防ぐためには、有機物を投入して土壌中の微生物を増やすのが大切です。それとともに、植物を育てるときにはそれぞれの植物に合った土づくりをすることが大切なので、土壌が植物に合っていない場合は対策を施す必要があります。例えば、スイカやサツマイモなどは水はけのよい砂地を好むため、有機物は少なくします。アルカリ性を好むホウレンソウやネギなどを育てる場合は、石灰を混ぜて酸度を調整します。 また、連作障害軽減剤も販売されているので、必要に応じて土にすき込むのもよいでしょう。 連作障害が起きてしまったら土壌消毒を行う Oleg Kopyov/Shutterstock.com 場所が限られていて輪作ができない場合や、連作障害が起きてしまった場合には、土壌消毒を行います。 夏の場合は、太陽熱を利用した消毒がおすすめです。被害を受けた土をビニール袋(黒色が効果的)に入れ、両面を直射日光に2、3日当てます。米ぬかの発酵熱と太陽熱を使って土壌消毒をする方法もあります。 冬は土を掘り起こして寒さに当て、病原菌や病害虫を駆除します。土が団粒化して通気性をよくする効果もあります。 土壌消毒後には、欠乏した養分などを補うため、土壌改良も行うとよいでしょう。 連作障害に気をつけて野菜や花を元気に育てよう! sanddebeautheil/Shutterstock.com 身近な植物の中にも、連作障害を起こしやすいものがありますが、輪作や土壌改良などで事前に対策することが可能です。ご自宅での家庭菜園でも連作障害に気をつけながら、野菜や花を元気に育てましょう。
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育て方

【園芸用語】植物の見た目が乱れる「徒長(とちょう)」って何?
徒長(とちょう)ってなに? そもそも、徒長とはどんな状態なのでしょうか。 徒長とは、植物の茎や枝が必要以上に間延びしてしまい、長く柔らかく育った状態のこと。特に成長が速い植物に起こりやすく、節間が広くなり、葉や茎の色も弱々しくなりがちです。徒長した株はヒョロヒョロと縦に長く育って見た目にバランスが悪いだけでなく、正常な状態の植物に比べると虚弱で病害虫への耐性も弱く、環境の変化の影響も受けやすくなります。これは、身を守るための細胞壁が薄くなってしまうためと考えられています。茎が倒れやすくなるほか、花数や収穫量なども減ってしまうので、ガーデナーにとってはありがたくない現象です。 徒長を防ぐためには? この徒長を引き起こす原因は、日照不足、水分過多、高温多湿、肥料の過不足、密植などさまざま。光が足りない場合は、より強い光を求めて上に伸びようとするために、水分や肥料が多すぎる場合は勢いよく成長しすぎて、細胞壁が薄いまま育ってしまうために徒長しやすいようです。また、芽が込み合っていると、競争原理が働いて上に向かって伸びようとすることも徒長の原因になります。 徒長を防ぐためには、日当たりのよい場所で管理し、適当な量の水と肥料を与えることが大切です。タネを播いた時には、きちんと間引きをすることも徒長を防ぐために効果的。購入した苗をすぐに植え込まず、日の当たらない場所に一時的に置いておく場合などには注意が必要です。ちょっとの間だからと油断していたら、いつの間にか茎が長く伸びて徒長していた、なんてこともあります。他に、風通しが悪く風が当たらない株も、徒長しやすくなるので、株間が込みすぎないように注意しましょう。 苗が徒長してしまったら 気をつけていても徒長してしまった場合は、徒長した茎を切り戻しましょう。徒長してしまった茎はもう戻りませんが、根がしっかりしていれば、切り戻しをすれば脇芽が出て、新しく茎が育ちます。基本的に徒長するのは成長が速い植物が多いので、根元近くからバッサリ切り戻しても、ちゃんと元通りに育つので大丈夫。切り戻しをする時は、葉を残して節の5㎜ほど上で茎を切ります。元気のよい脇芽が出ている節があれば、その上で切るとよいでしょう。 切り戻した花は、ぜひお部屋に活けて飾りましょう。花茎が長いので、背の高い花瓶や口が細いものにも活けやすく、新しく脇芽が育つまで目を楽しませてくれますよ。 Credit 写真&文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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宿根草・多年草

【人気急上昇】花形豊富! 選ぶ楽しみ倍増! 栄養系ラナンキュラスを咲かせよう
2023年の春は栄養系ラナンキュラスで心躍る庭風景を演出! 春の花の代表といえば、チューリップですが、近年、主役に躍り出てきたのは「ラナンキュラス」! 幾重にも重なる優雅な花びらをふんわり広げる姿と花色のバリエーションが豊富なことで長年人気がありました。さらにこの10年ほどの間に、日本の育種家により魅力的な新品種が次々とデビュー。なかでも宮崎県の「綾園芸」が作出した花びらの光沢が美しいラックスシリーズは、切り花業界でもガーデンプランツとしても、高く評価されています。 今回注目する「栄養系ラナンキュラス」とは、球根を株分けして増殖したラナンキュラスで、種子での繁殖が難しいものが多く、大量生産ができません。そのため、手に入りにくく高価な分、親株の優れた性質を受け継いでいるのも特徴。それらは、花形、花色の美しさに加え、子孫を残すために球根を増やそうと、さまざまな厳しい環境に耐え抜く優れた性質を備えているのも魅力です。 個性あふれる魅惑の品種! 栄養系ラナンキュラス7選 ご紹介するのは、早春の花壇で一躍人気の「ラナンキュラス・ラックス」を手掛けたことでも知られる宮崎の「綾園芸」が育種・選抜して誕生したユニークな花が咲く品種です。 病害虫の心配もほとんどないので、初心者でも簡単に育てられるのも利点。庭植えはもちろん、鉢栽培でもラクに育てることができます。花がいっぱい咲いたら、切花にしてインテリア飾りとしてもおすすめです。花もちがよく、室内を明るくしてくれるので、いち早く春到来の喜びを感じられます。身近に咲かせて欲しい個性派揃いの品種を7種ご紹介します。 サロニカの虹 ピコティ咲きの大きな花が特徴。ピンクとホワイトの優しいコントラストの色彩は、春のやわらかな陽光に溶け込みます。花茎がすらりと高く伸びるので、切花としてもおすすめです。花もちのよさに、きっと驚くことでしょう。 クレタの輝き 前出‘サロニカの虹’と同じピコティ咲きで、花色がとっても鮮やか! 見ているだけで元気がもらえる赤とオレンジのビタミンカラーが特徴。もちろん切り花としても重宝する品種です。 イオ 切れ長のダリアのような花弁を持つ品種です。開花する年の気温や気候、土壌の栄養分などで表情がコロコロ変わる面白い特徴があります。小ぶりに咲いたかと思えば、次はその5倍ほどの大輪が咲いたり……、年によってどんな花が咲くか興味の尽きない品種です。 キプロアプリコット 大輪のダブル咲き美しいアプリコット色の花弁を持つ優美な品種です。じつは一度、廃番になりかけたものの、その花の美しさから奇跡の復活を遂げた品種です。 パープルイカロス 個体変異が大きく、同じ品種間でも、まるで表情の異なる花姿は、まさに千差万別。栽培環境によっても花形が変わる為、同じ品種をまとめて植えてても、さまざまな花が咲いているように見えます。‘パープルイカロス’だけの変異をコレクションするという楽しみもあります。 アラクネJr グリーンの花の代表種 ‘アラクネ’ の実生系品種です。花形の個体差はあまりありませんが、花色の幅が広く、花弁の先がホワイト~グリーン~ピンクまでの変異があり、花の立体感が際立ちます。 トリトン 他に類のない黒花系品種です。ダークパープルの花色は、光線の具合で真っ黒に見えることもあります。黒系の花は珍しく、切り花でも人気の種類です。花はあまり開かず、少しずつ花弁が広がっていくため、花もちも他のラナンキュラスに比べて長いのも魅力です。 今が旬! 植えっぱなしOKのラナンキュラス・ラックス ラナンキュラス・ラックスは花弁にワックスを塗ったような光沢のある独特な花びらから、ラナンキュラス×ワックス=ラックスと名づけられました。2012年に開催されたオランダのフロリアードにて3席を受賞のほか、日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2017鉢物部門 「優秀賞」など、数々の賞を受賞したラナンキュラスの最新品種です。 ラナンキュラス・ラックスは植えっぱなしで夏を越し、寒さで多少葉が凍っても冬を越してくれるほど丈夫。そのうえ、病害虫の心配もほとんどないので、誰でも簡単に育てられます。 ラナンキュラスの植え替え方法 さらに素晴らしいパフォーマンスを楽しむために、購入したラナンキュラスは大きな鉢に植え替えましょう。 ラナンキュラスの一番の成長期は、10〜3月。お届けした鉢でもたくさんの花を咲かせますが、1~2カ月後には根詰まり(ポットバンド)を起こし、成長が止まってしまいます。 そこで、お届けした栄養系ラナンキュラスは、7~8号(直径21~24cm)の鉢に、ラナンキュラス・ラックスは10号(直径30cm)の鉢に植え替えることで、根詰まりせず、根がさらに成長します。限られた成長期間中にたくさんの花を咲かせて子孫を残そうとするので、次々に花茎を立ち上げてきます。 <準備するもの> 上段左から/ナーセリーの土、オール・パーパス、SOIL FOOD。下段左から/ベニカXガード粒剤、土のお守り、メネデール。 ・オリジナル培養土「ナーセリーの土 18L」 ・元肥として万能肥料の「オール・パーパス」 ・土の活性化に欠かせない「SOIL FOOD」 ・アブラムシ対策の殺虫殺菌剤「ベニカXガード粒剤」 ・土の状態をリセットする「土のお守り」 ・植物活力剤「メネデール」 【植え替え前の準備】あらかじめ、「ナーセリーの土 18L」に、元肥として「オール・パーパス」と「SOIL FOOD」を混ぜておきます。この時、アブラムシ対策として殺虫殺菌剤「ベニカXガード粒剤」と、根の生育を助けたり、土中に発生する球根の腐敗菌を吸着してくれる「土のお守り」を一緒に混ぜ込むと効果的です。 ラナンキュラス・ラックスの植え替え・株分けの手順を動画でチェック! ラナンキュラスを丈夫に育てるのに使いたい「有機100%プラス」(左)と「菌の黒汁」。 【植え付け後の施肥】ラナンキュラスは、思いのほか大食漢ですので、定期的に肥料を施しましょう。10号鉢に植え替えたラックスは、2~3年は植えっぱなしです。土が硬くなり排水が悪くならないよう、有機液肥の混合液を7~10日に1回のペースで与えるとよいでしょう。 ご紹介のような有機質の液肥を使うことで、土が硬くなり排水が悪くなりにくくなりますので、一石二鳥です。 <ラナンキュラスの休眠期の管理方法> 2~4月は元気いっぱいに咲いていたラナンキュラスも、5月になるとだんだんと花が咲かなくなり、黄変した葉も多くなってきます。 蒸し蒸しジメジメした梅雨~夏に向けて、ラナンキュラスは休眠の準備に入っていきます。緑色の葉は残しつつ、黄変した葉や花茎は順次取り除きましょう。 地上部が完全になくなったらいよいよ夏越しです。 ラナンキュラスの休眠方法は、地上部がなくなったころに球根を掘り上げて乾燥させる方法が一般的ですが、鉢植えのラナンキュラスは、なるべく手をかけずにラクして夏越しさせるのが平田ナーセリー流。 休眠したラナンキュラスの鉢ごと風通しがよく、直射日光が当たらない木陰などに移動しておくと、土中が高温にならずに済みます。休眠期は、基本的に何も行わなくて大丈夫です。水やりも必要ありません。 9月頃になったら夏越しした鉢から球根を取り出し、新しい用土で植え替えましょう。 植えっぱなしOKの「ラナンキュラス・ラックス」も鉢植え、庭植えともに、3年に1回は植え替えてあげましょう。ラナンキュラスをはじめとするキンポウゲ科の植物は、連作障害(れんさくしょうがい/同じ場所で長く育て続けていると生育障害が起こること)に敏感です。5年も同じ場所にいると、徐々に株が衰退しはじめます。 株分け後、4株になったラナンキュラス・ラックス。 3年以上育てると、植替え時に取り出した球根は肥大しています。大きく育った球根を優しく手で株分けすると、写真のように1株が2〜4株に増える楽しみもあります。長く育てて増やすとお得! という特典があるのも、ラナンキュラスの魅力です。 ラナンキュラスの株分けの方法を動画でチェック! ラナンキュラスにおすすめ!!ヘリテージガーデンポット 平田ナーセリーの全店舗で累計販売数1,000鉢を突破した人気のファイバーポットは、軽量素材のファイバーグラスで作られたコンテナ。エレガントなデザインと使い勝手を兼ね備え、イギリスのガーデンセンターでも大人気の鉢です。 サイズは、一辺23cmのS、27cmのM、32cmのL、38cmのXL、45cmのXXL、の5サイズ。3パターンのデザインから選べます。左は、限定モデルのウィリアム・モリス。 テラコッタよりも軽く、強度も十分なヘリテージガーデンポットは、植え替えを繰り返して長く付き合っていくラナンキュラスの栽培にぴったり。スクエア形のデザインは、安定感があり、玄関やベランダ、ガーデンなど、どんなシチュエーションにもフィットするので、飽きずに長く使い続けられます。 植え替え作業が楽になる! こだわりの庭道具「燕三条のハンドスコップ&ハンドフォーク」 とことん使いやすさを追求した庭道具、ハンドスコップとハンドフォーク。作られているのは金物で世界的にも有名な新潟県燕三条です。柄の角度や刃のつくりなど各所に職人のこだわりが詰まったこのガーデンツール苗の植え替え時に、土をほぐす・穴を掘る・株分けなど、さまざまなシーンで活躍します。また、深く根を張った雑草を抜くのにも便利です。 ガーデニング初心者からプロの方にも選ばれるツールで、ガーデニング好きの方へのプレゼントにもぴったり。刃はお手入れしやすいステンレス製。刃全体の硬度を上げるために徹底して温度管理された真空状態の炉内で焼入れ処理を行っているので、歪みにくい・折れにくい頑丈なツールです。 取材・写真協力/平田ナーセリー
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ガーデニング

じつは放置が最も効果的!? 庭の害虫、アブラムシ退治(後編)
(前編から続く) 庭虫たちの相関図 左はテントウムシの幼虫、右はクサカゲロウ。どちらもアブラムシ(中央)を食べてくれます。 先ほどの単純計算でいくと、地球はとっくにアブラムシプラネットになっているはずですが、現実にはそうでないのは、アブラムシを捕食する多くの虫がいるからです。テントウムシ(成虫&幼虫)、ヒラタアブ(幼虫)、クサカゲロウ(幼虫)は、旺盛にアブラムシを食べ、ときにコロニーを壊滅させるほどの大食漢ぶりを見せます。そのため、人間界では「益虫」として讃えられていますが、アブラムシにとっては恐ろしい天敵というわけです。 さらに、ここでアリンコが登場します。少々、相関図が複雑になってきますが、アブラムシを食べる天敵たちからアブラムシを守る役割をしているのが、アリです。アブラムシはオシリから「甘露(ハニーデュー)」という液体を出し、アリにご馳走する代わりに天敵たちから守ってもらっているのです。実際、アリのいるアブラムシのコロニーに、「さあ、お食べ」とテントウムシを移動させても食べようとせず、すぐにポロっと落ちて逃げてしまいます。何度やっても一目散に逃げるテントウムシに、「そんなにアリが怖いのかっ!」となじりたくなりますが、用心棒としてのアリの優秀さを証明するものです。このアブラムシとアリとの関係を「共生関係」と呼びます。つまりは利害が一致するもの同士が共に生きる関係ですから、特に虫だけに限ったことではなく、人間界においても同様の関係が見られます。人間の場合のハニーデューは、懐から出てくるお金であったり、権力であったり、色気であったり、相手や状況に応じて使い分けながらバリエーション豊かな共生関係が繰り広げられています。 アブラムシを食べている最中のテントウムシとヒラタアブの幼虫。活躍を期待しています! 鉢植えのワイルドストロベリーの茎に寄生する黒いアブラムシ。共生関係にあるアリがアブラムシの甘露を集めています。ここに何度もテントウムシを置きましたが、アリを怖れて逃げるばかり。アブラムシを手で落としたほうが断然早かったです。 ガーデンでよく出会うアブラムシを知ろう! さてこんなふうに、食べたり食べられたり守ったりしながら、昆虫のバランスが適度に保たれていれば、草花は大抵元気に育ってくれます。アブラムシだけが異常に増えるのは、環境に問題がある場合(風通しが悪く多湿気味など)や肥料の与えすぎなどが原因と考えられますので、まず第一に、それを改善しましょう。草花にひどい影響が出る場合には、人の手でコントロールをします。アブラムシはとてもか弱い昆虫なので、殺虫剤や牛乳スプレーなどの散布でも駆除できますが、手で取る、というアナログの方法が最も手早く確実。「触るのなんて絶対無理」と顔を引きつらせていたレディーが、いつの間にか美しい笑顔のまま二本の指でアブラムシをザッとこそげ落とすようになるケースは決して珍しくありません。とにかく、アブラムシは庭のレギュラーメンバーですから、怖がらずに上手にお付き合い&対処していきましょう。
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ガーデニング

じつは放置が最も効果的!? 庭の害虫、アブラムシ退治(前編)
ガーデニングの大敵? 虫を知ろう! アーバンライフを送る婦女子は概ね虫が苦手。せっかく花を育て始めても、虫の存在が邪魔して素敵なガーデンライフを断念してしまうことがよくあります。けれども、虫の存在なくして植物は生きられません。それに、「地球上に虫は何匹いると思ってるの?」「100京」(by 昆虫学者C・B・ウィリアムズ博士)。ざっと人間の138,045,278倍。普段なかなか聞かない「京」なんて単位で存在している虫たちは、アーバンだろうがセレブマンションだろうがやってきて、そして勝手に生活し始めます。 さて、虫嫌いな人のその理由は、知らない→怖い・気持ち悪い→嫌い。この負のベクトルの結果として「ヘイト」へ終着してしまうケースがほとんど。ですから、「知っている」からスタートすると、結果は正反対になる! ハズ。 メジャーな庭虫 アブラムシ 今回ご紹介する庭虫(庭に来る虫)はアブラムシ。春先早くに登場し、その後も最もよく見かけることになるメジャーな庭虫です。体長は2〜3mmほどですから、2〜3匹程度なら気にもならないのですが、たいがいその存在に気づく時は茎やつぼみにビッシリという状態。悲鳴を誘いがちな情景ですが、ここはひとつ冷静になって観察してみましょう。 バラのつぼみについたアブラムシ。ほぼ全員メス。女子会的な、レディース的なコロニー。ちなみに日本には700種ほどが生息し、種類によって寄生する植物が異なり、体の特徴も黒や茶色、羽の有無などいろいろ。 大勢で集まって、一体そこで何をしているかといえば、植物のエキスを吸っています。口から極細の針を出して植物に刺し、青汁ドリンク的にエキスをゴクゴク飲んでいます。花を育てている人からしたら、「ちょっと、やめてくださ〜い(怒)」です。実際、あんまり吸われ過ぎると、葉っぱが縮んだり、花が咲かなくなったり、病気にかかったりという影響が出ますので、人間界では「害虫」として分類されています。けれども、人を刺したり噛んだり、触れたらかぶれるといった類の虫ではないので、全く怖がらなくて大丈夫。 アブラムシの生態 彼らがするのは、植物のエキスを吸うことと、出産。そう、ですから正しくは彼らではなく、「彼女ら」です。春先、ビッシリ付いているのは大概全員メス。春から秋までのアブラムシのコロニーは女子会です。え?じゃあ、どうやって出産するの? その答えは単為生殖(たんいせいしょく)。アブラムシはオスなしでメスだけで子を宿し、毎日、1匹が10匹程を出産します。生まれた幼虫の腹の中にはすでに子が入ったマトリョーシカ状態で、10日後には成虫となって出産を始めるので、単純計算で1匹が1カ月後には1万匹以上に。単為生殖で生まれる子は親と同一の遺伝子を持つ‘クローン’アブラムシですが、季節や種類によっては雄との間で有性生殖を行い、遺伝子の多様性を保っています。 (後編 へ続く) バイカウツギについていた赤茶色のアブラムシを1匹手に乗せてみたところ、オシリに薄緑色のものが。クローンキッズを出産中でした。
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育て方

【地植え】【鉢植え】を使い分けてガーデニング上手に!
地植えとは?(庭植えとは?) 地面に植物を植えることです。販売されている植物は、ビニールポットか植木鉢に植えられている状態です。そこから植物を取り出して、地面に掘った穴に根っこを下ろして植えることを「地植え(じうえ)」や「庭植え(にわうえ)」といいます。鉢植えと比較し、植物の根が地中に深く、または広がって伸びるため、鉢植えに比べて大きく成長します。また、植物は地中の水分を求めて根を伸ばすため、水やりの回数も鉢植えより少ないか、多くの場合は必要がありません。樹木などの大型の植物の場合、いったん根付いた後の移動・植え替えは困難なため、植える前に場所の吟味が必要になります。 鉢植えとは? 植木鉢やコンテナなど、限られた容器の中に土を入れて植物を育てることをいいます。根っこの成長は鉢の大きさによって制限されるため、地植えの植物と比較して小型に育つものもあります。地植えできる地面がない場合やベランダ、室内で植物栽培ができる他、地植えの庭でも植物を意識的に大きくしたくない場合や、移動しながら育てたい場合、レイアウトを自由に変えて楽しみたい場合などに有効な手段です。また、観葉植物や多肉植物、ランなど日本の気候では育ちにくい種類は鉢植えで育てる必要があります。容器が小さければ小さいほど乾きやすいので、水の管理に気を配りましょう。また、何年も同じ鉢で育てていると、植物が「根詰まり」を起こしますので、何年かに一度、土を取り替える植え替え作業をしましょう。 鉢植えの植え替えについては、こちら ・『植え替えはなぜ必要? 【前編】超初心者向け講座2』 ・『秋〜冬は鉢植えの植え替えシーズン。鉢植えでよくあるトラブルを未然に防ぐ方法』 ・『クリスマスローズの株分け・植え替え方法をご紹介! 適期はいつ?』 葉の美しい植物だけで構成されたコンテナガーデン。定植できる地面はありますが、あえて全て鉢植えにしている理由は、生育旺盛な植物が他を圧倒して育つのを防いだり、水やりなど好む環境の異なるもの同士をコーディネートしたいから。レイアウトも自由に変えて楽しめます。 鉢植えを集合させて楽しむ「寄せ鉢」ガーデニングの記事はこちら ・『一鉢の鉢植えから始める「寄せ鉢」ガーデニング』 ・『デッドスペースにも花緑が育つ「寄せ鉢」ガーデニング』 鉢上げとは? 地面に定植されている植物を植木鉢に移植することを「鉢上げ」といいます。植物を庭から移動したい場合などに行います。例えば、庭ではこぼれ種や地下茎で、思いも寄らないところで植物が育っていることがあります。また、鳥の落し物や風で種子が運ばれて、植えた覚えのない植物が育つこともよくあることです。そのままそこで生かす場合もありますが、ちょっとここで大きくなられると困るなぁ、でもただ抜いて捨てるのも忍びない、といような場合に鉢上げを行います。鉢上げにはもう一つ、タネを播いた後、育苗の際の作業でも行います。 例えば、庭の奥にサンショウのひこばえを発見した場合に鉢上げを行います。このひこばえは、おそらく鳥が種子を落として行って、勝手に生えたと思われます。料理に重宝するので家の近い場所で育てるために鉢上げします。根を傷めないように周囲にぐるりとシャベルを入れて、そっと掘り上げます。植木鉢には用土を入れ、あらかじめ水をたっぷりやっておきます。その上に掘り上げた苗をおき、土をかぶせ、さらに水をあげたら完了。この作業を鉢上げといいます。 Photo/top)Kostenko Maxim /3)atiana Mihaliova, Agenturfotografin/Shutterstock.com
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宿根草・多年草

【家庭菜園にイチオシ】赤や緑の茎が目印の「ルバーブ」育て方&食べ方
ルバーブとはどんな野菜? 基本情報と特徴 HVPMdev/Shutterstock.com ルバーブはタデ科ダイオウ属の多年草で、シベリア原産の植物です。 英語での表記は「Rhubarb」で、日本では「ショクヨウダイオウ(食用大黄)」とも呼ばれています。フキのように伸びる赤や緑の葉柄部分が食材として利用され、5~7月に白や黄色の花を咲かせます。 北海道や長野県が産地のルバーブ Julia Solomatina/Shutterstock.com ルバーブは欧米では古くから身近な食材として利用されており、イギリスでは特にポピュラーな食材の一つです。日本には明治時代に、長野県へ避暑に訪れた欧米人が持ち込んだといわれています。 シベリア原産なので、寒冷地向きの植物です。国内では主に長野県や北海道で栽培されています。 ルバーブを自分で育ててみよう! Jess Gregg/Shutterstock.com ここからはルバーブの育て方について、土や肥料、水やりのタイミングなど、項目ごとに詳しく解説します。 ルバーブは寒冷地に育つ植物! 栽培に適した環境と土づくり kram-9/Shutterstock.com ルバーブはシベリア原産の植物のため、寒さには強い反面、耐暑性や耐湿性は弱いです。日当たりのよい場所を好みますが、真夏の強い日差しは避けるようにしましょう。 水はけがよく、かつ栄養分の多い土壌を好みます。鉢植えでは、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜて土をつくるとよいでしょう。地植えの場合は、植え付ける前にあらかじめ腐葉土と堆肥を混ぜ込みます。 ルバーブの種子や苗は通販でも販売! 種まきと植え付けの方法 Longfin Media/Shutterstock.com ルバーブの種子や苗は、園芸店やガーデンセンターのほか、通信販売などでも購入することができます。苗を入手したほうが楽ですが、入手が難しい場合は種まきから始めましょう。 発芽適温は20~22℃と高いため、種まきは暖かくなった3〜4月がよいタイミングです。育苗ポットやトレーなどに種まきをして、生育のよいものを残して間引きながら育てます。本葉が3~4枚にまで成長したら、定植(鉢や地面に植え直す)します。 草丈が50cm以上と大株に育つので、植え付けの際は株間を50cm~1m程度あけましょう。 ルバーブの水やりと肥料 Irene_A/Shutterstock.com 耐湿性が弱いため、水やりをして土中が過湿になると、根腐れを起こしてしまいます。 植え付け直後はたっぷりと水やりを。その後は、土の表面が乾いたら水やりをしましょう。 肥料は、植え付け時に緩効性肥料を混ぜ込んで、その後は月に1度追肥をします。 ルバーブの収穫方法と増やし方 Marika Kosheleva/Shutterstock.com ルバーブは葉柄の部分を食用にします。収穫時期は、5〜6月。若くて美味しい時期です。植えてから1年目までは株を充実させるために収穫はしません。2年目以降、草丈が30cm以上に育ったら、茎の根元の地際付近で切り取って収穫します。清潔なハサミやナイフを使いましょう。 増やし方は、種まきと株分けがあります。 株分けは、3~5月が適期です。4年ほど経った株を掘り上げて、1株につき根元の芽が1つ以上付くように、ナイフなどで切り分けます。太い根をできるだけたくさん付けた状態で切り分けて、それぞれ植え付けます。 注意しよう! ルバーブがかかりやすい病気 Evgenia.B/Shutterstock.com ルバーブは、うどんこ病とアブラムシに特に注意が必要です。 うどんこ病は春と秋に発生しやすい、カビによる病気です。感染すると葉の表面が白い粉で覆われたようになり、光合成が十分にできなくなって株が弱ってしまいます。病気になった葉は根元から切り取ります。適用のある殺菌剤で対処するのも一案です。 アブラムシは葉から栄養を吸い取ってしまう害虫です。見つけ次第、駆除しましょう。 ルバーブの栄養と効能! 毒性はある? jessicahyde/Shutterstock.com 食用できる部分は、30~40cmほどの葉柄で、特有の酸味と渋みがあります。 ビタミンCや葉酸が豊富なほか、カリウムも多く含まれています。カリウムは余分なナトリウムの排出を促してくれる作用があり、高血圧や動脈硬化、むくみなどに対して効果が期待できるといわれています。赤いルバーブにはアントシアニンなども含まれています。 葉にはシュウ酸が多く含まれているため、食用には不向きです。 ルバーブの特徴を生かした美味しい食べ方 rontav/Shutterstock.com ルバーブにはシュウ酸が多く含まれているため、生食には向きませんが、加熱することで美味しく食べることができます。ここでは、ルバーブの特徴を生かした調理方法をご紹介します。 砂糖と相性がピッタリ! ジャムやコンポートにしてみよう Piotr Krzeslak/Shutterstock.com 酸味が強いルバーブは、砂糖と合わせた調理にぴったりです。また、葉柄は加熱すると煮崩れしやすいので、ジャムを作るのに向いています。 〈ルバーブのジャムの作り方〉 葉柄は皮を剥かずに2~3cmの輪切りにし、鍋に入れます。そこへ、ルバーブの量の3~5割ほどの砂糖を加え、15分ほど灰汁をとりながら煮詰めます。お好みで白ワインやレモン、シナモンなどを加えても美味しく仕上がります。 形を残すコンポートでは、煮崩れしないように注意しましょう。 乳製品とも相性がいい! イギリスのお菓子フールやクランブルにも Julia Lototskaya/Shutterstock.com ルバーブは乳製品にもよく合います。イギリスでは泡立てた生クリームにルバーブジャムを乗せた、伝統的なデザートの「フール」によく使われます。 また、同じくイギリスのデザートである「クランブル」にも用いられます。クランブルはほろほろと崩れるクッキーのようなお菓子で、ルバーブに砂糖・バター・小麦粉を潰し混ぜた生地を振りかけて焼きます。 タルト、パイ、ケーキに使えば爽やかな酸味と鮮やかな色合いに! Tammy Venezia/Shutterstock.com ルバーブはタルトやパイ、ケーキに使うと、爽やかな酸味と鮮やかな色をプラスできます。ジャムやソースにしたルバーブを上にかけたり、形の残っているコンポート状のルバーブを生地に混ぜ込んで焼いたりといったアレンジもおすすめです。 ドレッシングやソースなど料理の味付けにも使えるルバーブ Pietruszka/Shutterstock.com ルバーブは酸味を生かしてサラダ用のドレッシングや肉料理のソースにも。 ●予約の取れないシェフが教えるルバーブのレシピもご参考に。 ルバーブの保存方法(冷蔵・冷凍) Pixel-Shot/Shutterstock.com ルバーブは採取したままの状態では常温保存ができません。すぐに調理ができない場合は、新聞紙などに包んで乾燥を防げば、1週間ほどなら冷蔵庫で保存できます。 冷凍保存も可能で、2~3cm程度にカットして冷凍すると、約1年間は保存できます。解凍後はそのまま加熱して使えますが、煮崩れしやすくなるので、ジャムなどに加工するのがおすすめです。 自家採取したルバーブで食卓を彩ろう FotoHelin/Shutterstock.com スーパーでは手に入りにくいルバーブですが、涼しい地域では家庭菜園にもおすすめの野菜です。ジャム以外にも、クランブルやサラダ、ドレッシングなどさまざまな料理やデザートに活用できるルバーブを庭で育てて、味わってみませんか。
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寄せ植え・花壇

【冬の庭】パンジー・ビオラでつくる バスケットの花かごとリースの寄せ植え
ワイヤーリースを使ったパンジー・ビオラの寄せ植え まあるく花が咲き集う様子が可愛いリースの寄せ植え。色をパープル系で揃えて、大輪・小輪のパンジーとビオラを組み合わせました。 <使った花> ・ビオラ つぶらなタヌキ あずき ・ビオラ フリリオラ ・パンジー ドラキュラ ・リシマキア ワイヤーリースを使った寄せ植えの手順 <植え方手順1> ワイヤーバスケットに不織布やビニール、ヤシマットなどを敷きます。ここでは洋服屋さんが商品を包んでくれる不織布を使いました。 <植え方手順2> 用土を入れます。土は自分で配合してもいいですし、市販の培養土でもOK。 <植え方手順3> 本格的に植え込む前に、花苗を仮きしてバランスを見てみましょう。植え込んだ後で位置を変えるのは大変です。 <植え方手順4> ビニールポットから苗を取り出して植え込み、苗と苗の間に隙間なく用土を入れていきます。 <植え方手順5> 最後に不織布の端をカットして完成。水やりをして日当たりのよい場所で管理しましょう。土留めの素材としてビニール以外の不織布やヤシマットを使った場合は、鉢植えよりも乾きが早いので、他の鉢植えよりも水やりに気をつけましょう。 プレゼントにもオススメの持ち手付きバスケットの花かご バスケットは素材感が草花と相性抜群! 花いっぱいになったバスケットは、童話に出てくる花売りの娘を彷彿とさせ、メルヘンで可愛らしいイメージに仕上がります。 <使った花> ・パンジー‘パーティーガール’ ・ガーデンシクラメン ・プリムラ星咲きプラチナジュリアン‘スターパレード’ ・イチゴ 桃花 ・シロタエギク 持ち手付きバスケットの花かごの手順 園芸店にある植え込み用のバスケットは、あらかじめ中にビニールが敷かれているので、水抜きのために数カ所ビニールに穴をあけてから、用土をバスケットの半分くらいまで入れます。花苗をビニールポットから出し、仮置きしてみて、用土の高さを調整しましょう。水やりの際に土が流出してしまわないよう、バスケットの縁から3〜4cm下がった位置を土の上限とします。 花苗の隙間にも用土をくまなく入れたら、水やりをして完成。 水やりは、表面が乾いてからたっぷりと。やりすぎると根が腐ってしまうので注意しましょう。春が近づくにつれ花数がどんどん増えて、バスケットいっぱいに花が溢れ、赤いイチゴも実ってくるはずです。ビオラやプリムラ、ガーデンシクラメンは花が終わったら花がら摘みをしますが、イチゴは花の咲いた後に実が大きくなってくるので、花びらが散った後もそのまま残しておきます。 バスケットはハンドル付きで持ち運びしやすいので、プレゼントにも最適ですよ。素敵な花色を選んで贈ってみてはいかがですか?
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イベント・ニュース

【豪華花】植えっぱなしで毎年、花束のように咲く!「ラナンキュラス・ラックス」
受賞歴多数の優秀花「ラナンキュラス・ラックス」 花いっぱいで寄せ植えの主役にもなるラナンキュラス・ラックス。 花びらは、まるでワックスを塗ったような光沢のある独特の表情を見せることから、ラナンキュラスとワックスを掛け合わせて「ラックス」と名づけられた「ラナンキュラス・ラックス」。この花の育成に長年情熱を注いできたナーセリー、綾園芸が作出した日本生まれの花です。 ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’ 。日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2012切花部門 「最優秀賞」。 2012年には、オランダのフロリアードにて3席を受賞する他、日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2012切花部門 「最優秀賞」、日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2017鉢物部門 「優秀賞」など数々の賞を受賞。一度でも植えた経験があれば、誰しもこの花の魅力に取りつかれてしまう奇跡の花として、日本各地の観光ガーデンでも庭風景をつくるのに欠かせない花として、多くの地域で栽培されています。 年々増える豪華な花! 自然に増えてお得! ラックスが誕生するまでは、ラナンキュラスといえば日本の夏の高温多湿や冬の寒風が苦手な性質から、掘り上げて管理しなくてはならないなど気難しい植物とされてきました。しかし、ラナンキュラス・ラックスは植えっぱなしで夏を越し、寒さで多少葉が凍っても冬を越します。 また、病害虫の被害もほとんどないので誰にでも簡単に育てられるのも魅力。地植えはもちろん、鉢栽培でもラクに育てることができます。ベランダならラックスさえあれば、春爛漫の雰囲気を手軽に演出することができます。 左は、1株を植え付けて2年目の開花。右は、その3年後の5年目。植えっぱなしで丈夫に育ち、花のボリュームが年々増えるのも魅力。 ラックスは生育旺盛で、地中でも球根がどんどん増えていきます。1年で球根の数は3〜5倍に増えるため、株は年々見事に大きくなり、花数も驚くほど増えていきます。一度買ったらどんどん増えるコスパのよさも嬉しいところ。手にした日から毎年、ラックスの花でいっぱいの春の風景が約束されます。 【お手入れ】3年に1回の植え替えがおすすめ 鉢植え、地植えともに、3年に1回植え替えるのがおすすめ。ラナンキュラスは、連作障害(れんさくしょうがい/同じ場所で長く育て続けていると生育障害が起こること)に敏感なキンポウゲ科なので、株が衰える前に植え替えが吉。タイミングは、晩秋。鉢植えは新しい土に、地植えは掘り上げて別の場所に植え付けましょう。 3年以上育てると、1株が2〜4株に増える楽しみも。長く育てて増やすとお得! なのもラナンキュラス・ラックスの魅力。 すべての花が咲き終わると、休眠期になり地上部は何もなくなりますが、基本的に何も行わなくてOK。水やりも必要ありません。鉢植えのラックスは、夏場に土中が高温にならないように、直射日光が当たらない木陰などに移動しておくだけで大丈夫です。 【楽しみ方】高価な切り花が身近に咲く! よく枝分かれして次々に花が咲くので、切り花としても重宝します。水の吸い上げもよく花瓶のなかで長もちし、切ってからも咲き進むので、冬の室内でその繊細な変化を間近に観察することができます。ちなみに、ラナンキュラス・ラックスは花屋さんでも人気の花材で、1本500円以上することが多いので、自分で栽培すれば豪華なブーケを気軽に楽しむことができ、プレゼントにしても喜ばれます。




















