花咲く季節が待ち遠しい今時期から、驚くほどたくさんの可愛い花が次々咲いて、花好きな人々に選ばれている球根花「ラナンキュラス・ラックス」。艶やかな花が美しいうえ、従来のラナンキュラスにはなかった耐暑性と耐寒性をあわせ持つ育てやすさも人気の理由です。届いてすぐ花咲く喜びがある「ラナンキュラス・ラックス」は、新年のご挨拶や新学期などの花の贈り物としても喜ばれています。
目次
受賞歴多数の優秀花「ラナンキュラス・ラックス」

花びらは、まるでワックスを塗ったような光沢のある独特の表情を見せることから、ラナンキュラスとワックスを掛け合わせて「ラックス」と名づけられた「ラナンキュラス・ラックス」。この花の育成に長年情熱を注いできたナーセリー、綾園芸が作出した日本生まれの花です。

2012年には、オランダのフロリアードにて3席を受賞する他、日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2012切花部門 「最優秀賞」、日本フラワー・オブ・ザ・イヤー2017鉢物部門 「優秀賞」など数々の賞を受賞。一度でも植えた経験があれば、誰しもこの花の魅力に取りつかれてしまう奇跡の花として、日本各地の観光ガーデンでも庭風景をつくるのに欠かせない花として、多くの地域で栽培されています。
年々増える豪華な花! 自然に増えてお得!

ラックスが誕生するまでは、ラナンキュラスといえば日本の夏の高温多湿や冬の寒風が苦手な性質から、掘り上げて管理しなくてはならないなど気難しい植物とされてきました。しかし、ラナンキュラス・ラックスは植えっぱなしで夏を越し、寒さで多少葉が凍っても冬を越します。

また、病害虫の被害もほとんどないので誰にでも簡単に育てられるのも魅力。地植えはもちろん、鉢栽培でもラクに育てることができます。ベランダならラックスさえあれば、春爛漫の雰囲気を手軽に演出することができます。

ラックスは生育旺盛で、地中でも球根がどんどん増えていきます。1年で球根の数は3〜5倍に増えるため、株は年々見事に大きくなり、花数も驚くほど増えていきます。一度買ったらどんどん増えるコスパのよさも嬉しいところ。手にした日から毎年、ラックスの花でいっぱいの春の風景が約束されます。
【お手入れ】3年に1回の植え替えがおすすめ

鉢植え、地植えともに、3年に1回植え替えるのがおすすめ。ラナンキュラスは、連作障害(れんさくしょうがい/同じ場所で長く育て続けていると生育障害が起こること)に敏感なキンポウゲ科なので、株が衰える前に植え替えが吉。タイミングは、晩秋。鉢植えは新しい土に、地植えは掘り上げて別の場所に植え付けましょう。

すべての花が咲き終わると、休眠期になり地上部は何もなくなりますが、基本的に何も行わなくてOK。水やりも必要ありません。鉢植えのラックスは、夏場に土中が高温にならないように、直射日光が当たらない木陰などに移動しておくだけで大丈夫です。
【楽しみ方】高価な切り花が身近に咲く!

よく枝分かれして次々に花が咲くので、切り花としても重宝します。水の吸い上げもよく花瓶のなかで長もちし、切ってからも咲き進むので、冬の室内でその繊細な変化を間近に観察することができます。ちなみに、ラナンキュラス・ラックスは花屋さんでも人気の花材で、1本500円以上することが多いので、自分で栽培すれば豪華なブーケを気軽に楽しむことができ、プレゼントにしても喜ばれます。
Credit
写真&文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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