スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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ガーデン

【見頃到来】バラとアジサイの共演! 横浜イングリッシュガーデンで出会う初夏の限定絶景
首都圏屈指の300品種のアジサイが主役になる季節 遅咲きのバラと早咲きのアジサイが一緒に楽しめる2024年5月下旬の横浜イングリッシュガーデン。 2,200品種、2,800株ものバラが4月下旬から咲き継ぎ、2025年も多くの人を魅了してきた横浜イングリッシュガーデン。5月下旬からは、主役が遅咲きのバラから早咲きのアジサイへとバトンタッチして、景色が日々変わっています。 左/ホルトノキに10株のつるバラ‘ローゼンホルム’を絡め、所々にクレマチスやホタルブクロも競演するバラのシーズンのフィナーレを飾る演出。右/8mのオウシュウナラに赤バラ‘ゾマーアーベント’ が咲くダイナミックな風景。5月下旬。 ‘ローゼンホルム’や‘ゾマーアーベント’など最晩生のバラが咲く頃になると、庭のあちこちで存在感が出てくるのがアジサイです。空のように爽やかなブルーや燃えるような真紅、チャーミングなピンク花など、個性溢れる300もの品種が日毎に色づいています。 5月下旬は、遅咲きのバラと咲き始めのアジサイが同時に楽しめる貴重なタイミング。 一度訪れたことがある方は、「あんなにバラが咲いていた、同じガーデンとは思えない!」と驚くほど。日ごとに存在感を増すアジサイは、6月中旬に最盛期を迎えます。 オレンジ色の‘ラ・ドルチェ・ヴィータ’の二番花とクレマチス‘アフロディーテ’がアジサイとコラボする景色(左)や、ライラック・ピンクの‘シスター・エリザベス’の二番花とアジサイがコラボする景色(右)が美しい6月下旬。。 その頃になると、再び花を咲かせるのはバラの二番花です。ひたすらゴージャスだった一番花に比べると少し控えめながら、ガーデンに彩りを添えています。バラからアジサイに主役が移り変わる5月下旬〜6月上旬と、バラの二番花が咲き始める6月中~下旬は、バラとアジサイが一緒に楽しめる贅沢なとき。多くの植物が生き生きと育つ横浜イングリッシュガーデンならではの景色に出会えます。 花の名にも注目したい個性あふれるアジサイの競演 ローズ・トンネルの下に植るアジサイの一つ、‘恋物語’は、白に赤の覆輪が美しい八重手鞠咲き。早咲きで、花付きがよく、育てやすい。完成度の高い品種。 花弁の縁をくっきりと紅に染めるのは‘恋物語’。 花の中に青い十字が浮かび上がる‘水凪鳥(みずなぎどり)’、そして名前のとおり! と言いたくなる花姿の‘ポップコーン’など、どのアジサイも美しく、花名も魅力的。歩を進めるたびに出会う個性あるアジサイの数々をじっくり楽しんでください。 左/花弁(萼片)の縁が丸くカールする‘ポップコーン’。右/花(萼)の中心に青い十字が浮かび上がる‘水凪鳥(みずなぎどり)’。 横浜イングリッシュガーデンに咲くアジサイたち。左上から時計回りに/‘モナリザ’、‘泉鳥’、‘ギャラクシー’、‘てまりてまり’、‘小町’、‘星花火’、‘レッド・エース’、‘メルティ・ラブ’。 夏のガーデンフラワーと咲き競う最高品質のアジサイ 全国各地のアジサイの名所とはひと味違う花景色が評判の横浜イングリッシュガーデン。その理由は、「庭園」という空間でアジサイが咲いているからです。アジサイだけが咲く名所も圧巻ですが、ここでは例えば、6月中旬からデイ・リリー(ヘメロカリス)、ユリ、アカンサスなど、さまざまな花とアジサイの奏でるカラーハーモニーを楽しむことができます。 庭園の権威ある世界大会で優秀庭園賞を受賞している横浜イングリッシュガーデンのガーデナーたちは、アジサイの栽培技術に長け、独自の技術で花を咲かせています。 そのため、ほかでは見られないようなビッグサイズのアジサイが、園内を進むごとに出現。その大きさとともに、圧倒的な花の数にも驚かされます。 映えスポットが出現! 期間限定のアジサイ・ディスプレイ 「アジサイ・フェスティバル」期間中は、毎年“映えフォトスポット”として人気の高いディスプレイがローズトンネルに出現。今年は、虹のようなグラデーションが映えるアンブレラが頭上を彩り、色とりどりのアジサイが園路を飾ります。雨にも色が冴えるアジサイの花風景を、ぜひ園内でご覧ください。 庭散策の後は、冷たい花モチーフのスイーツでクールダウン! 花々の美しさで癒やされたら、併設するカフェ「YEG Original CAFE」でクールダウンがおすすめ。アイスコーヒーやサンドイッチなどのカフェメニューのほか、特に人気なのが、見た目も可愛い「フラワーソフト」。バラとバニラのミックスソフトに、エディブルフラワーをカラフルにトッピングした、ここでしか味わえない美味しさです。パラソルの陰で花々の香りに包まれながら、ガーデン散策の余韻に浸るティータイムを過ごせます。 日が傾く夕方も庭散策におすすめの時間帯です。日陰のベンチに腰掛けて花々に囲まれる贅沢な時間をお過ごしください。左上に雲のようにふわふわの花穂をつけるのは、花木のスモークツリー。 本格的な夏に向けて、アジサイに混じってスモークツリーやヘメロカリス、ユリ、アカンサスが咲き継ぎ、訪れるたびに発見のある名園「横浜イングリッシュガーデン」。庭づくりの参考に、花知識を深めるために、また、大切な人と過ごす癒やしのデートスポットとして、ぜひお出かけください。
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ガーデン&ショップ

【今が絶景】7,000本のバラが咲き乱れる!福山市ばら公園がまるで花の海に
福山市とバラの歩み ― 公園に込められたまちの物語 花盛りの福山市「ばら公園」。 現在、「第20回 世界バラ会議福山大会」が開催中(5月24日土曜日まで)の広島県福山市。市内のあらゆる場所が満開のバラで彩られており、中でも「ばら公園」はその見どころのひとつとして、連日多くの来場者でにぎわっています。 「ばら公園」開園当初に植えられていたと思われるバラ‘ヴォーグ’。 福山市とバラの関係には深い歴史があります。第二次世界大戦で大きな被害を受けた福山市では、1950年代半ば「荒廃した街に潤いを与え、人々の心に和らぎを取り戻そう」と、近隣住民がバラ苗、約1,000本を植栽。それが「ばら公園」の始まりです。リニューアルした「ばら公園」にも、開園当初から植えられていたと思われるバラを一部残したコーナーや、平和への願いを込めて名付けられたバラのコーナーがあり、人々の記憶と思いが大切に受け継がれています。 福山城下の福山城公園もバラの盛り。 市民が育て、守り続けたバラは、今や福山市のまちづくりの象徴となり、「100万本のばらのまち」を目指すプロジェクトにも発展しています。そして今回、世界バラ会議の開催を機に、「ばら公園」は次の時代へ向けて大きな一歩を踏み出しました。 “バラのある”美しいガーデンへ。新たな混植デザインが見どころ 19基のつるバラ ‘マニントン・モウブ・ランブラー’のアーチとスタンダード仕立ての白バラ‘アイスバーグ’、紫の宿根草ネペタが織りなす見事な花の大回廊。アーチは王冠をイメージ。 今回のリニューアルにあたり迎えたのは、これまでハウステンボスなど多くのローズガーデンを手がけてきたランドスケープアーキテクトの白砂伸夫さん。アーチなどの構造物やスタンダード仕立てのバラを取り入れることで立体的なバラ空間を生み出しています。周囲を住宅や道路に囲まれた立地にもかかわらず、ひとたび公園に足を踏み入れると、花の世界に没入できるのは白砂マジックとも言えます。そして、「バラ+草花」の混植も今回のリニューアルでの大きな変化の1つ。これまでは主にバラが中心の公園でしたが、宿根草や灌木類など多様な植物と組み合わせることで、季節ごとの彩りや立体感がぐっと増しました。 見事な花付きの‘マニントン・モウブ・ランブラー’。 左/スタンダード仕立ての‘アイスバーグ’の株元をネペタとサルビアがさざ波のように彩る。右/一重咲きの‘キューガーデン’とネペタの組み合わせもロマンチック。 特にネペタやサルビア・ネモローサ、アイリスなどブルーの草花とバラとの共演は見事。バラの美しさがよりいっそう引き立ち、草丈や花形の違いを生かしたデザインは、ガーデナーにとって学びと刺激に満ちています。 真紅のバラ‘ムンステッドウッド’とサルビア・ネモローサがドラマチックなワンシーン。 ゆるやかな傾斜とカーブする小道、アーチなどの構造物によって、歩みを進めるたびに新たな景観がドラマチックに展開し、園内のあちこちで小さな歓声が上がります。犬の散歩をする地元の人に話を聞くと、「バラだけじゃなくいろんなお花が入ったおかげで、どこを見ても最高にきれい。ゆっくり歩きたいから、前よりお散歩の時間が長くなりましたね。この景色は街の誇りです」と話していました。 金メギの明るい葉色やネペタの淡い紫花がバラを引き立てる植栽。 約670品種・7,000本!“歩くバラ図鑑”のような公園へ ‘ヴァイオレット’や‘ギスレーヌ・ドゥ・フェリゴンドゥ’が彩るつるバラの小道。 リニューアルを経て、バラの品種は約670種、本数は約7,000本に拡充。以前の約280品種・5,500本から大幅にスケールアップし、アーチやフェンスに誘引されたつるバラやシュラブローズを生かした立体的な演出により、空間全体が奥行きとリズム感のある構成に。視線が自然に誘導され、どこを切り取っても絵になる風景が広がっています。 一重咲きで花心がビビッドピンクになる‘シー・ユー・イン・ピンク’と‘メアリー・レノックス’のロマンチックな共演。 それぞれのバラが持つ個性的な花形・香り・枝ぶりを実際に見て確認できるのも、この公園の大きな価値。プロや愛好家にとっても、品種選びや庭づくりの参考になる“生きたカタログ”ともいえます。 ‘ルイーズ・オディエ’や‘クーペ・デベ’などオールドローズを集めたコーナー。 福山市のバラのコーナー。左上から時計回りに/‘ウルヴァリンFUKUYAMA’、‘ローズ ふくやま’、‘プリンセス ふくやま’、‘アニバーサリー ふくやま’、‘福山城’、‘ビューティフル ふくやま’ 世界に誇る“ばらのまち”から未来へ バラがあふれる福山の街中。 福山市が開催地となる「世界バラ会議2025」は、世界のバラ研究者や愛好家たちが集う一大国際イベント。開催地に選ばれたことは、バラを通じたまちづくりが世界に認められた証でもあります。 その関連イベント「Rose Expo FUKUYAMA2025」(5月17日〜19日、福山通運ローズアリーナにて開催)は豪華なゲストを迎えるステージもあり、連日大盛況。そのほか、市内各所で多彩な展示や催しが行われており、「ばら公園」も中心スポットとして注目の的に。今しか体験できない特別な景観が、来園者を迎えています。 今こそ「ばらのまち福山」へ 国内外からの来園者でにぎわう「ばら公園」。入場は無料。 バラの美しさを超えて、ガーデンの芸術性・育てる楽しさを体感できる場所へと進化した「ばら公園」。景色を堪能できるのはもちろん、「この品種を庭に植えてみたい」「こんな組み合わせ、マネしてみたい」――そんな気づきと発見のある場所です。 バラが最も輝く季節に合わせて今こそ、この特別なバラのまちを訪れてみてください。 公園内に用意された可愛らしいフォトスポット。 【Information】 ばら公園 住所/福山市花園町1-5 営業時間/常時 利用料/無料 アクセス/JR福山駅北口から中心部循環バス・まわローズ青ルートで「ばら公園前」下車 トイレ設備/多目的トイレあり,おむつ交換台あり
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一・二年草

【初心者必見】イソトマの育て方を徹底解説! 可憐な星形の花を長く楽しむ秘訣
イソトマの基本情報 Daria Kho/Shutterstock.com 植物名:イソトマ学名:Isotoma英名:rock isotome、showy isotome、blue star、star flower、laurentia和名:ホシアザミ(星薊)その他の名前:ローレンティア、ブルースター科名:キキョウ科属名:イソトマ属(ローレンティア属)原産地:地中海沿岸、アフリカ、オーストラリア、アメリカ形態:宿根草(多年草)、一年草 イソトマは学名のIsotoma がそのまま流通名になっており、ローレンティアという別名もあります。原産地では多年草ですが、寒さに弱いため、日本では冬越しが難しく、2年目以降は花数も少なくなるので、一年草として扱われています。原産地は地中海沿岸、アフリカ、オーストラリア、アメリカで、高温多湿が苦手です。 イソトマの花や葉の特徴 zzz555zzz/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5〜10月草丈:20〜40cm耐寒性:弱い耐暑性:やや弱い花色:紫、青、ピンク、白 イソトマの主な開花期は5〜7月で、梅雨頃に切り戻すと9月中旬〜10月中旬にも開花します。葉の付け根から花柄を伸ばし、径3~4cmの花を咲かせます。花色は紫、青、ピンク、白。小さな星形の花は一見すると花弁が5枚あるように見えますが、じつは基部がつながり、先端が深く5裂した筒状花です。ギザギザと切れ込みが入る葉は、繊細で涼しげな印象。草丈は20〜40cmで、地植えにしても鉢植えにしても楽しめます。 イソトマの名前の由来と花言葉 Vincite/Shutterstock.com イソトマという名前は、学名のIsotomaから。ギリシア語の「isos」(等しい)と「tome(分割)」が語源で、筒状の花が放射状に5つに裂ける様子から名付けられたと考えられています。別名のローレンティアは旧属名に由来します。また、星形の花とアザミに似たギザギザの葉を持つことから、ホシアザミ(星薊)という和名もあります。 花言葉は「優しい知らせ」「強烈な誘惑」「猛毒」などです。 イソトマの代表的な品種 ChWeiss/Shutterstock.com イソトマはさまざまな品種が揃います。代表的なものをいくつかご紹介します。 イソトマ・アクシラリス KUMA-MON/Shutterstock.com 多く流通している種類の1つで、一般にイソトマというと、このアクシラリス種を指します。その中でも最もよく植栽される品種が‘ブルースター’で、青紫色の星形の花を株いっぱいに咲かせます。 フィズアンドポップ系 Lee ArtPhotos/Shutterstock.com 交雑種で、普通種に比べ花弁がやや幅広いのが特徴。花色はいくつかあり、暑さに強く夏も花つきが落ちにくいほか、寒さにも強く冬越ししやすい傾向があります。 イソトマ・フルビアティリス knelson20/Shutterstock.com 丸みを帯びた楕円形の葉に、花も丸みがある星形で可愛らしい印象。匍匐(ほふく)性で、茎が立ち上がらず、這うように広がることから、グラウンドカバープランツとしてよく利用されます。スワンプ・イソトマとも。 イソトマ・ロンギフローラ Asrina Henna/Shutterstock.com 日本ではあまり見られませんが、熱帯各地に帰化して広がっています。長い花筒が特徴で、有毒ですが、薬草としても広く活用されています。イソトマの和名ホシアザミは、狭義にはこの花を指します。 これらのほか、咲き始めるのがやや早くて開花期が長いF1アバンギャルド系もポピュラーに出回っています。 ガーデニングのさまざまなシーンで活躍するイソトマ Ole Schoener/Shutterstock.com イソトマは開花期が長く、盛夏は開花が止まりがちなものの涼しげな姿で花つきがよいので、初夏〜秋のガーデンシーンで活躍します。草丈が低くふんわりと生育するため、花壇の前面に植栽するのがおすすめ。株が広がるような草姿を生かし、コンテナやハンギングバスケットにあしらっても素敵です。 アゲラタムとともに植栽の手前を彩るイソトマ。photoPOU/Shutterstock.com イソトマの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜10月植え付け・植え替え:4〜5月肥料:5〜6月、9月下旬〜10月種まき:4月頃 イソトマの栽培環境 JIANG TIANMU/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を選びます。日照が不足すると、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとしたか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意。 【日当たり/屋内】基本的に屋外で管理します。冬越しに挑戦する場合は、室内の日当たりのよい場所で管理します。 【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好みます。日本の高温多湿を嫌うので、水はけのよい環境づくりをしておくことがポイントです。 耐寒性・耐暑性 イソトマは多年草ですが、暑さや寒さの厳しい日本の気候を乗り越えることは難しく、枯れて当たり前、生き残ったらラッキーぐらいに捉えておくとよいでしょう。地植えにしている場合は、暑さ対策として梅雨前に鉢に植え替え、雨の当たらない涼しい場所で管理するのも一案です。耐寒温度は5℃くらいなので、冬越しさせる場合は、鉢に植え替えて室内や温室の日当たりのよい場所で管理しましょう。 イソトマの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 水はけと通気性のよい土壌を好みます。苗を植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com イソトマは過湿の環境を嫌うため、水やりはやや控えめにし、乾燥気味に管理すると調子よく育ちます。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い日中に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根付いた後は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。ただし、イソトマは乾燥気味の環境を好み、じめじめした状態が続くと根腐れすることがあるので注意しましょう。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えます。茎葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。また、生育期である5〜6月と9月下旬〜10月に、2週間に1度を目安に液肥を与えて株の充実をはかります。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 イソトマに発生しやすい病気は、うどんこ病、灰色かび病などです。 うどんこ病はカビによるもので、葉やつぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になります。放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると発病しやすくなります。発見したら病害部を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は、花や葉に褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすい病気く、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。茎葉が込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していると発生しやすいので注意。花がらをこまめに摘み取り、込み合っている茎葉は間引いて、風通しよく管理しましょう。 【害虫】 イソトマに発生しやすい害虫は、アブラムシ、アザミウマなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 アザミウマは花や葉について吸汁する虫で、スリップスという別名を持っています。体長は1〜2mmと大変小さく、緑や茶色、黒い姿をしています。群生して植物を弱らせるので注意しましょう。針のような器官を葉などに刺して吸汁する際にウイルスを媒介するので、二次被害が発生することもあります。被害が進んだ花や葉は傷がつき、かすり状になるので、異変がないかよく観察してください。花がらや枯れ葉、雑草などに潜みやすいので、株まわりを清潔に保っておきます。土に混ぜるタイプの粒剤を利用して防除してもよいでしょう。 イソトマの詳しい育て方 苗の選び方 花苗店で苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com イソトマの植え付け適期は4〜5月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢をくずさずに植え付けます。苗が複数の場合は、20〜40cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 5〜7号鉢を準備します。 底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くくずして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えにして越年できた場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 日常のお手入れ zzz555zzz/Shutterstock.com 【花がら摘み】 イソトマは多数の花が咲くので、終わった花は花茎の元から摘み取りましょう。株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 剪定・切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com ひと通り開花が終わり、草姿が乱れてきたら、梅雨前をめどに切り戻して株の若返りをはかります。新芽がついている部分は残し、地際から草丈の半分くらいの高さを目安にカットしましょう。株が込み合っているようなら、数本の茎を地際から切り取って間引き、風通しをよくします。また冬越しする場合は、晩秋に切り戻して鉢上げしましょう。 暑さ対策 Hellebo Photography/Shutterstock.com 【地植え】 イソトマは暑さに強いほうですが、西日が強く照りつける場所は避けましょう。真夏は鉢に植え替えて、風通しがよく涼しい場所で夏越しするのも一案です。 【鉢植え】 西日が照りつけるような暑い環境にさらされると弱るので、風通しのよい涼しい場所に移動して管理しましょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com イソトマは種まき、挿し芽で増やすことができます。 【種まき】 イソトマは、ビギナーでも種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。 種まきの適期は、一般地で4月頃。発芽適温は15〜20℃です。まず、種まき用のトレイに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、種子を播いてごく薄く覆土します。最後に浅く水を張った容器にトレイをのせて、底から給水します。これはジョウロなどで上から水やりすると水流によって種が流れ出してしまうことがあるからです。発芽までは雨の当たらない明るい半日陰で管理し、乾燥しないように適度に底から給水しましょう。発芽までは2週間ほどかかります。 発芽後は、日当たりのよい場所で管理しましょう。本葉が2〜3枚ついたら苗を取り出し、黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れて根を傷めないように植え付けます。育苗を続け、十分に育ったら花壇や鉢などの植えたい場所に植え付けます。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、イソトマは挿し芽で増やせます。 挿し芽の適期は、6月頃です。新しく伸びた茎を6〜8cm、切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。成長して根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 イソトマを育てる際の注意点 Magnesik/Shutterstock.com イソトマの栽培では、次のような点に注意が必要です。 手入れをする際は手袋をする イソトマを切ると、切り口から白い液体が出てきます。これが肌に触れると皮膚炎を起こすことがあるので注意。植え替えや花がら摘みなど、手入れをする際は、必ずゴム手袋を着用しましょう。特に敏感肌の方は要注意です。また、この白い液は目に入ると失明の恐れもあるので注意しましょう。 冬越しは不可能ではないがおすすめしない イソトマは寒さに弱いので、冬越しに挑戦する場合は晩秋には鉢に植え替え、日当たりのよい室内か温室で管理するとよいでしょう。ただし成功率は低く、成功しても花つきが悪くなることがあるので、一年草扱いにしたほうが気楽に楽しめます。翌年も育てたい場合は、種まきをして更新するとよいでしょう。 イソトマを育ててみよう zzz555zzz/Shutterstock.com 紫やブルー、ピンク、白など、優しい色調の花色が揃うイソトマ。次々に花を上げて長く咲き、病気や害虫に強くて育てやすいので、ビギナーにもおすすめです。ぜひ、庭やベランダに迎え入れてみてください。
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宿根草・多年草

カラーリーフも美しいアマドコロ栽培 植えっぱなしでよく育つ! 水やり・肥料のコツ
アマドコロの基本情報 Daisuke Nishioka JP/Shutterstock.com 植物名:アマドコロ学名:Polygonatum odoratum var. pluriflorum英名:Solomon's seal和名:アマドコロ(甘野老)その他の名前:ナルコラン(鳴子蘭)、キツネノチョウチン、アマナ、イズイなど科名:キジカクシ科(クサスギカズラ科)属名:ナルコユリ属(アマドコロ属)原産地:日本、朝鮮半島、中国形態:多年草(宿根草) アマドコロの学名はPolygonatum odoratum var. pluriflorum。アマドコロは和名で、漢字では「甘野老」と書きます。別名は「ナルコラン(鳴子蘭)」で、ナルコユリと見た目がそっくりなため、ナルコユリの名前で流通することもあり、混同しやすくなっています。 キジカクシ科(クサスギカズラ科)ナルコユリ属(アマドコロ属)の多年草で、原産地は日本、朝鮮半島、中国。各地の野山に自生してきた植物で、暑さや寒さに強く、日本の気候によくなじんで放任しても育ちます。草丈は30〜60cm。冬には地上部を枯らす落葉性多年草で、休眠後は根茎が地中に残って越年し、生育期に入れば再び芽吹いて毎年開花する、息の長い植物です。根茎や新芽は食用にできますが、果実には毒があります。 アマドコロの花や葉の特徴 Iva Vagnerova/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4〜5月草丈:30〜60cm耐寒性:強い耐暑性:普通花色:白 アマドコロの開花期は、4~5月。葉の付け根から太い茎を伸ばして小さな白い花を連ね、野趣感漂う花姿を楽しめます。花はベル形で、1つの花梗に1~2個つき、白い花弁の先端にはグリーンが入るのが特徴です。 葉の観賞価値も高く、基本種は緑葉ですが、美しい斑が入る園芸品種が出回っており、カラーリーフプランツとしても活躍。整った葉は、フラワーアレンジの花材としても利用できます。 また、春先に出る若芽と、秋に収穫する根茎は食用できます。ただし、花後にできる黒い実は毒を持っているので、幼い子どもやペットのいる家庭では、誤って口に入れることのないように注意しましょう。 毒性のある黒い果実。venars.original/Shutterstock.com アマドコロの名前の由来や花言葉 Kurkul/Shutterstock.com アマドコロという名前は、太い根茎がヤマイモ科のつる植物で食用されるトコロに似ており、甘みを含むことに由来します。学名のPolygonatumは、ギリシア語の「ポリス(多い)」と「ゴヌ(節)」が語源で、地下茎に節が多いことが由来です。 アマドコロの花言葉は「元気を出して」「心の痛みのわかる人」などです。 別名はナルコユリとナルコランのどっち? アマドコロ。Gerry Bishop/Shutterstock.com アマドコロの別名は、ナルコランです。しかし、外見がそっくりのナルコユリと混同されることが多く、実際にナルコユリとして販売されることもあります。なんだかややこしくなっていますが、ナルコランとナルコユリは別種であることは覚えておきたい点です。 アマドコロとナルコユリの大きな違いは、茎と葉の形。アマドコロ(ナルコラン)の茎は角ばっていますが、ナルコユリは丸いので、触るとすぐに分かります。また、アマドコロ(ナルコラン)の葉は長楕円形で、ナルコユリは披針形であることも異なる点です。 ナルコユリ。Lia_Russy/Shutterstock.com アマドコロの代表的な種類とよく似た植物 Maglido Photography/Shutterstock.com アマドコロには基本種となる緑葉品種のほか、ガーデニングではカラーリーフが美しい品種がよく利用されます。特に白覆輪種は主に利用される人気品種で、「斑入りアマドコロ」「ナルコラン」などの名前で流通しています。ちなみに「斑入りナルコユリ」と呼ばれることもありますが、前述のとおり、アマドコロとナルコユリは別種です。 葉の縁に白く斑が入る白覆輪種。Maggie Kuo/Shutterstock.com ナルコユリ High Mountain/Shutterstock.com ナルコユリは、山林や草原に自生するキジカクシ科の多年草。初夏に白色で先端が緑に染まる長いベル形の花を吊り下げます。1つの花梗に咲く花はアマドコロよりも多く、3~5個の花を吊り下げる傾向にあります。日本に自生する植物なので栽培しやすく、環境に合えば特に手入れの必要もありません。若芽や花、地下茎は食用でき、また根茎は生薬として利用されてきた歴史があるなど、食べられる野草の1つとして知られています。 ホウチャクソウ acchity/Shutterstock.com アマドコロは、ホウチャクソウにも見た目がよく似ています。ホウチャクソウは落葉樹林の下などで多く見られるイヌサフラン科の多年草で、緑白色の花が下向きに咲きます。花の形が、堂や塔の四隅の軒先に吊す宝鐸(ほうちゃく)に似ていることからこの名がつきました。 アマドコロは食用できますが、ホウチャクソウは毒性があり、食べるとめまいや吐き気、下痢を起こしてしまうので、誤食に注意が必要です。見分けるポイントは、アマドコロは太い根茎が伸びていますが、ホウチャクソウの根は細かく枝分かれしている点。また、摘んだときに独特の悪臭があるので、参考にしてください。 アマドコロの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜5月植え付け・植え替え:3月、10~11月肥料:3月頃 アマドコロの栽培環境 piximage/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日なた〜明るい日陰を好みます。シェードガーデンにも向きますが、日照が不足すると、ひょろひょろと徒長した軟弱な株になり、また花つきも悪くなるので注意。また、真夏の直射日光は避けたほうがよいでしょう。 【日当たり/屋内】1年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】適度に水はけ・水もちのよい土壌を好みますが、やせた乾燥地でも生育するほど強健です。真夏は半日陰になる落葉樹の下や、朝のみ日がさす東側で栽培するのがベターです。 耐寒性・耐暑性 アマドコロは寒さに強く、冬でも戸外で問題ありません。むしろ冬の寒さにあわせないと越年後の生育が悪くなるので注意します。また、耐暑性も普通程度にありますが、真夏は直射日光の当たらない風通しがよく涼しい場所で管理するとよいでしょう。 アマドコロの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕してください。乾燥気味の環境を好むので、水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。または、赤玉土小粒7・腐葉土3の割合でよく混ぜて用います。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い日中に行うと、すぐに水の温度が上がって、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になるので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理しましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。特に生育期に入って旺盛に茎葉を伸ばしている最中は、水切れしないように注意します。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え】 強健な性質なので、植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。しかし、芽出し前の3月頃に緩効性肥料を株の周囲にまき、土になじませておくと株が大きく育ちます。 【鉢植え】 元肥として緩効性肥料を施した後は、毎年3月、6月、9月頃に緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土になじませておきましょう。 注意する病害虫 Happy_Nati/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、さび病、褐色斑点病などです。 さび病は、カビによる伝染性の病気です。葉にくすんだオレンジ色の斑点が現れます。この斑点は、楕円形でイボ状に突起するのが特徴で、進行すると病斑が破れ、中から粉のように細かい胞子を飛ばします。株が弱り、枯死することもあるので、病葉は見つけ次第切り取って処分し、適応する薬剤を散布して防除します。 褐色斑点病は、20℃前後の雨が多い時期に発生しやすくなります。カビが原因で、葉に5mm前後の褐色の斑点が現れ、やがて大きくなって不揃いの円形の斑点が多発。進行すると、株は枯れてしまいます。予防としては、水はけのよい土づくりをし、チッ素成分の多い肥料を過度に与えないようにしましょう。土壌から感染しやすいので、水やりの際に泥はねして土が茎葉につかないように注意します。 【害虫】 アマドコロに発生しやすい害虫は、コウモリガやヒゲナガクロハバチなどです。 コウモリガは蛾の一種で、秋頃に地上に産卵されて越冬し、孵化した幼虫が草花などを食べて生育します。食害が進むと、株が弱って枯死することもあるほど。春以降、周辺に雑草がはびこらないように草取りをまめにしておくと予防につながります。見つけたらエアゾールタイプの薬剤を散布して駆除しましょう。 ヒゲナガクロハバチは、ハチ目ハバチ科の昆虫です。体長は10〜12mmで、翅も含めて全身が黒いのが特徴です。主な発生時期は、5〜9月。茎葉に産卵した後、孵化した幼虫が寄生し、葉を旺盛に食害します。成虫同様に幼虫も真っ黒で発見しやすいので、葉に穴があいているなど異変が見られたら、葉裏などをチェック。見つけ次第捕殺するか、適応する薬剤を散布して駆除しましょう。 アマドコロの詳しい育て方 苗の選び方 アマドコロのポット苗を購入する際は、葉が厚くハリがあり、節間ががっしりと締まって勢いのあるものを選びます。葉が傷んでいるものや、ヒョロヒョロと間のびしているものは避けましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 苗は、1年を通していつ定植してもかまいません。入手したら早めに植え付けましょう。株分けをして植え替える場合は、3月か10〜11月が適期です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後に、たっぷりと水を与えましょう。苗が複数の場合は、20〜30cmの間隔を取ってください。 環境に合えば植え替える必要はありません。しかし、大株になると込み合いすぎて弱ってくることがあるので、4〜5年に1回は掘り上げて株分けし、植え直しましょう。 【鉢植え】 5〜6号の鉢を準備します。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 生育旺盛なために根詰まりしやすいので、2〜3年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取り、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きい号数の鉢を準備し、根鉢を軽くほぐす程度にして植え替えるとよいでしょう。 日常のお手入れ krolya25/Shutterstock.com アマドコロは古くから日本に自生している植物なので、環境に馴染みやすく、放任してもよく育ちます。 夏越し・冬越し Anton Starikov/Shutterstock.com ただし、真夏は直射日光を浴びさせないほうがよく、地植えでは落葉樹の株元や朝のみ日が差す東側などに植えるのがおすすめです。そのような場所がない場合は、遮光ネットなどを張って、半日陰を作ってもよいでしょう。鉢栽培の場合は、半日陰の場所に移動して夏越しさせます。 また冬の寒さにも強いので、特に手をかける必要はありませんが、寒冷地ではバークチップやもみ殻などでマルチングをしておくとよいでしょう。 増やし方 Nataly Studio/Shutterstock.com アマドコロは、株分けをして増やします。株分け適期は、3月か10〜11月です。 株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。根茎が分かれていくつかの芽を作って増えているので、分岐部で折り取り、それぞれを再び植え直しましょう。それらの株が大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 アマドコロは食べられる植物 Carmen Rieb/Shutterstock.com アマドコロは、春先に出る若芽や、秋に掘り上げる根茎は食用できます。ここでは、若芽と根茎の食べ方や保存法についてご紹介します。 若芽の選び方と食べ方 若芽を採取する際にはまだ葉が開いておらず、丸く閉じているものを選んでください。掘り上げる際は、毒を含むホウチャクソウなどと間違わないように、根茎があることを確かめましょう。若芽はバター炒めや卵とじ、天ぷらなどに向くほか、ゆでて辛子や酢味噌、マヨネーズで和えるのもおすすめです。 根茎の食べ方 根茎は年中掘り上げてもかまいませんが、秋に成熟したものを採取するのがおすすめです。 煮物や油炒め、天ぷらなどに好適。ヤマイモと一緒にとろろ汁にするほか、短冊切りにしてわさび醤油で食べても美味です。 保存方法 アマドコロは、収穫したら早めに食べ切りましょう。残った場合は密閉袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存します。 アマドコロの美しい葉と可憐な花を楽しもう weha/Shutterstock.com 可憐な白い花を咲かせるアマドコロは、斑入り種もあってカラーリーフとしての観賞価値も高い植物です。日本の野山に自生していることから、あまり手間がかからずよく増えるので、ビギナーにおすすめ。ぜひ庭やベランダに取り入れてはいかがでしょうか。
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一・二年草

【初心者さん向け】放任でもOK! こぼれ種で毎年花咲くニゲラ(クロタネソウ)を育ててみよう
ニゲラの基本情報 terra incognita/Shutterstock.com 植物名:ニゲラ学名:Nigella英名:Nigella和名:黒種草(クロタネソウ)科名:キンポウゲ科属名:クロタネソウ属原産地:地中海沿岸~西アジア形態:一年草 ニゲラは、キンポウゲ科クロタネソウ属の秋まき一年草です。ライフサイクルは短いほうで、秋にタネを播いた後に育苗し、冬になると生育が止まってそのまま年を越します。春の生育期になると茎葉を旺盛に伸ばし、4月下旬から7月上旬にかけて開花。開花が一通り終わったら、夏の暑さに耐えられずに枯死します。花苗店には苗が販売されているので、春に買い求めて苗の植え付けからスタートしてもよいでしょう。 ニゲラの学名は、Nigellaと表記します。地中海から西アジアに分布し、約15種あるとされています。日本ではクロタネソウの別名で親しまれており、これはニゲラ・ダマスケナ(Nigella damascena)で、主に南ヨーロッパに分布している種類です。 ニゲラの花や葉、実の特徴 KazarinaSofiia/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4月下旬~7月上旬草丈:40~100cm耐寒性:強い耐暑性:弱い花色:青、紫、ピンク、白、複色 ニゲラの葉は糸のように細く、裂けて広がるような形で展開します。一見するとトゲトゲしいのですが、触ってみると柔らかいので扱いにくくはありません。花は、花茎を伸ばした先端に1輪つきます。花径は3〜5cmほどで、花色は白、ブルー、ピンクなど。花弁に見える部分は萼片で、トゲのように見える糸状の総苞片(そうほうへん)が周囲を覆うようにつく、独特の花姿をしています。花がら摘みをせずに開花後そのままにしておくと、ふっくらとしたラグビーボールのような実がつきます。グリーンの実には縦に茶色のストライプが入り、トゲのような総苞片が残る個性的な実姿にも観賞価値があります。この実はドライフラワーにしやすく、インテリアの素材にしても素敵です。 ニゲラの草丈は30〜80cmで、花壇の中段〜後段に向いています。細い枝や針のような葉は、少しの風でもゆらゆらと揺れ、繊細な佇まいを見せてくれます。適度に花つきがよく、野草のように楚々とした雰囲気を持っているので、ナチュラルガーデンなどに向いています。 ニゲラの名前の由来・花言葉 Sarah2/Shutterstock.com ニゲラの花の名前はラテン語の「niger」(黒いという意味)から来ており、真っ黒な種に由来しているとされています。和名の黒種草(クロタネソウ)も同様に、タネが黒いことから名付けられました。英名には、「Love in a mist(ラブ・イン・ア・ミスト/霧の中の恋人)」や「Devil in a bush(デビル・イン・ア・ブッシュ/茂みの中の悪魔)」があります。これらは花や姿の独特の造形から名付けられたようです。 ニゲラの花言葉は、「当惑」「困惑」「不屈の精神」「夢の中の恋」「ひそかな喜び」「夢の中で会いましょう」など。いずれもトゲを絡めた中で、ひそやかに美しい花を咲かせる姿をイメージさせるものばかりです。 ニゲラの代表的な種類 ‘マルベリーローズ’ ニゲラ‘マルベリーローズ’ Walter Erhardt/Shutterstock.com 八重咲きの愛らしいピンクの花がつきます。濃いめのピンクがでたり、ピンクと白の2色咲きになったり、その色幅やグラデーションを観賞する楽しさもあり、群植すると迫力が出ます。草丈は50cm前後。 ‘ペルシャンジュエル’ 花径が4〜5cmで、紫、青、白、ピンクの色が揃います。華やかな八重咲きの花姿が魅力です。 ‘ブルーイスタンブール’ その名の通り澄んだブルーの花色が目を引く品種。花径は6cmほどとやや大きめで、花もちがいい性質があります。草丈は120cmほどになるので、花壇の後段などに。 ニゲラ・パピローサ‘アフリカンブライド’ ニゲラ・パピローサ‘アフリカンブライド’ Ole Schoener/Shutterstock.com 人気の白花種。真っ白な5弁花に黒みを帯びた雌しべや雄しべのコントラストが美しいのが特徴です。草丈は50cmほど。 ‘グリーンマジック’ ニゲラ‘グリーンマジック’ InfoFlowersPlants/Shutterstock.com 花弁と萼片がなく、グリーンに白がほんのりのる爽やかな総苞を観賞する品種です。 ‘ミッドナイト’ ニゲラ‘ミッドナイト’ Alex Manders/Shutterstock.com 濃いブルーと黒い花心が、その名の通り深い夜の色を思わせる品種。珍しい花色なので、花壇やフラワーアレンジメントのアクセントとして用いられます。花茎の分岐が多く、花数が多いため、ボリュームも出しやすい花です。 ‘ミスジーキル’ ニゲラ‘ミスジーキル’の白花。Alex Manders/Shutterstock.com 淡い青、濃い青、白など清涼感のある花色が特徴。草丈が約45cmと小ぶりな‘ミスジーキル’は、可憐な佇まいから、フラワーアレンジメントでも人気の高い品種です。 ニゲラ・オリエンタリス‘トランスフォーマー’ ニゲラ・オリエンタリス‘トランスフォーマー’ rontav/Shutterstock.com 天に向かって真っすぐに伸びる緑の花心が特徴的な品種。茎が太く、しっかりとしています。枯れ姿もおしゃれで、ドライフラワーのアレンジメントにもよく用いられます。 ニゲラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4月下旬~7月上旬肥料:3月中旬~4月、10月~11月植え付け:10月上旬~11月下旬、3月中旬〜4月下旬種まき:9月上旬~10月下旬 ニゲラの栽培環境 iMarzi/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 ニゲラを栽培する際には、日当たりや風通し、水はけが大切なポイントです。日当たりがよく、風がよく通り、水はけのよい環境で育てましょう。 日陰ではニゲラが育たず、茎だけが細くヒョロヒョロと伸びる、徒長の状態になってしまう恐れがあるので注意します。 また、水はけにも注意が必要です。ニゲラは過湿を嫌うので、土の水はけが悪かったり、水やりをしすぎたりすると弱ってしまいます。 耐寒性・耐暑性 ニゲラは寒さに強く、暑さに弱い植物です。暑さに耐えられず夏には枯れてしまいますが、冬は特に対策を必要としません。 ただし、凍結や霜で傷んでしまうことがあるので、不織布やマルチングなどで覆って寒さから防ぎましょう。 ニゲラの育て方のポイント 用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 酸性に傾いた土壌を嫌う傾向にあるため、植え付ける1〜2週間前に苦土石灰をまいて、酸性土壌を中和しておきます。さらに腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土を作っておきましょう。土に土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、ジョウロのハス口を外して、株元の地面を狙って与えてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイントです。冬は乾きにくいので水やりは控えめにし、気温の上がる昼頃に与えるようにします。 肥料 Singkham/Shutterstock.com 【地植え】 あまり多肥を好まないため、植え付け時に十分な土づくりをしていれば、追肥は不要です。逆に与えすぎると徒長して倒れやすくなり、病害虫も発生しやすくなります。 【鉢植え】 晩秋〜冬に植え付けた場合は、生育が盛んになる少し前の3月上旬頃に、緩効性化成肥料を施すとよいでしょう。春に植え付けた場合は、元肥を施してあれば十分です。ただし、生育が悪いようなら速効性のある液肥を与えて様子を見ましょう。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 病気の発生はほとんど心配ありません。 【害虫】 ニゲラに発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目にも悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ニゲラの詳しい育て方 ABO PHOTOGRAPHY/Shutterstock.com 苗の選び方 ニゲラの苗を選ぶ際は、節間が間のびしておらず、がっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。株の根元まで葉がついた元気なものがおすすめです。まだ花が咲き始めていない若い苗を選べば、花を長く楽しめます。 なお、ニゲラは種子からでも育てられます。種まきについては次項で解説します。 種まき spline_x/Shutterstock.com ニゲラは、ビギナーでも種まきから育てられます。種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広く、たくさんの苗を植え付けたい場合は、コストカットにもなりますね。 ニゲラの発芽適温は20℃前後。種まきの適期は、暖地では9月下旬〜10月頃です。寒冷地では、春まで待ってから播くのがよく、4月中旬〜5月中旬が適期。すると6月下旬〜8月上旬に開花します。 ニゲラは嫌光性種子(発芽に光を必要としない種の性質)で、しっかりと覆土することが、種まきの最大のポイントです。また、植え替えると根づきにくい性質があるので、庭に直まきするか、黒ポットに種を播き、苗を育てます。育った苗は、根鉢を崩さずに丁寧に植え付けるとよいでしょう。 庭に直まきする場合、間隔は20cmほど取ります。明るいと発芽しないので5mmほどの穴に2〜3粒ずつタネを播き、しっかり覆土しておきます。最後にはす口をつけたジョウロで、高い位置から優しい水流でたっぷりと水やりしておきましょう。 黒ポットに播く場合は、黒ポットに市販の草花用培養土を入れ、5mmほどの穴にタネを2〜3粒ずつ播き、しっかり覆土しておきます。最後にはす口をつけたジョウロで高い位置から優しい水流でたっぷりと水やりしておきましょう。風通しのよい場所に置き、乾燥させないように水の管理をします。 直まき、ポットまきともに、15〜20日ほどで発芽します。発芽後はしっかりと日光に当てて管理し、幼苗のうちに1本を残して他は間引きましょう。ポットまきにした場合は、7〜10日に1度を目安に液肥を与えて生育を促し、植え付け適期まで育苗します。 植え付け AlenKadr/Shutterstock.com 黒ポットに種まきして育てた場合、植え付けの適期は温暖地で11〜4月頃、寒冷地で6月頃です。フラワーショップで苗を購入してスタートする場合は、春先に苗が出回っているので、入手次第植え付けます。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、苗を植え付けます。ニゲラは植え替えを嫌う性質があるため、ポットから苗を出した時に根鉢を崩さずにそのまま植え付けるのがポイントです。複数の苗を植え付ける場合は、約20㎝の間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。霜が降りる場所や乾燥しやすい場所では、表土にバークチップなどをまいてマルチングをしておきましょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、6〜7号を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットのまま鉢に仮置きし、高さを決めます。ニゲラは植え替えを嫌う性質があるため、ポットから苗を出した時に根鉢を崩さずにそのまま植え付けるのがポイントです。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 日常のお手入れ Golden Shark 2/Shutterstock.com ニゲラは、自然と花びらが散るので花がら摘みは基本的に必要ありません。 ただし、株全体が過密になると風通しが悪くなり、病害虫を招くことがあります。茂りすぎていると感じたら、適宜花がら摘みや間引くような剪定を行ってもよいでしょう。 なお、花が終わった後に放置していると、種子がこぼれて芽吹くことがあります。こぼれ種を防ぎたい場合は、花がらは摘んでおきましょう。 増やし方 ニゲラの種まき時期は春、もしくは秋です。暖かい地域の場合は秋、寒い地域の場合は春に種まきをするのがおすすめです。 ニゲラの種はポット、土への直まきどちらでも芽吹きますが、明るい場所では発芽しにくい性質があります。そのため、まいた種の上から土をかぶせて、暗い環境を保つことが重要です。 種をまいた後は、土が乾かないように水やりを行いましょう。種まきから15日ほどで発芽するので、その後は明るい場所に置きます。 ニゲラの活用方法 ニゲラは花を楽しむほか、ドライフラワーやスパイスとしても活用されています。 ドライフラワー Natalia Dralova/Shutterstock.com ニゲラはドライフラワーにしても楽しめる花です。 花が終わった後には風船のようなユニークな形の実をつけます。この状態でドライフラワーにすると、独特な趣のある姿になります。 ドライフラワーを作る手段としてもっとも簡単なのは、花瓶に挿した切り花の水を少しずつ減らす方法です。水が腐らないように花瓶の水を替えつつ、徐々に水の量を減らしていきましょう。 切り花を干してもドライフラワーにできます。風通しのよい環境で逆さに吊るし、1~2週間ほどで完成です。 完成したニゲラのドライフラワーは、ほかのドライフラワーと合わせてブーケやリースに活用できます。花瓶に挿したり、束ねて壁やドアに吊るしたりと、シンプルに飾ってもおしゃれですよ。 スパイス Tatevosian Yana/Shutterstock.com ニゲラの一種であるニゲラ・サティバ(Nigella sativa)は、別名ブラッククミンシード、あるいはカロンジ、和名ではニオイクロタネソウなどと呼ばれ、スパイスとして世界各地で食用されています。 ブラッククミンシードには鎮痛や抗菌・抗炎症、抗酸化、肝臓保護、気管支拡張、降圧などさまざまな効能があります。そのため高血圧や喘息、糖尿病などへの効果が期待されており、スーパーフードとして注目されています。 ただし、一般的な園芸品種であるニゲラ・ダマスケナには毒性があります。同じニゲラでも、品種によって食べてはいけないものがあるので注意が必要です。 なお、食用であるニゲラ・サティバも、わずかに毒を含んでいます。少量なら体への影響はありませんが、大量に摂取すると中毒を起こす可能性があるので気をつけましょう。 ニゲラを育ててみよう! vov4ikIV/Shutterstock.com ニゲラは、ユニークな花を咲かせ、実姿にも観賞価値がある草花です。こぼれ種でも増えるほど強健で、病気にも強い性質のため、初心者でも育てやすいのもいいですね。花壇にもコンテナ栽培にも向いているので、ぜひガーデンやベランダに迎えてみてはいかがでしょうか。
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一・二年草

ハルジオンとヒメジョオンの見分け方5選!「貧乏草」と呼ばれる意外な理由とは?
ハルジオンとヒメジョオンは嫌われもの? 貧乏草と呼ばれる理由 Hank Asia/Shutterstock.com ハルジオンやヒメジョオンは生命力が強くあちこちに生えており、雑草として扱われることが多い草花です。「貧乏草」と呼んだことがある人も多いかもしれません。 「貧乏草」と呼ばれる理由は、地域によって異なります。ある地域では、ハルジオンやヒメジョオンを摘んだり茎を折ったりすると貧乏になるからといわれ、別の地域では、庭の手入れができないような貧乏な家に咲くからといわれます。 ヒメジオンは間違い! 正しくはヒメジョオン olko1975/Shutterstock.com ちなみに、ハルジオンと混同して「ヒメジオン」と呼ぶ人もいますが、正しくは「ヒメジョオン」。漢字にすると分かりやすく、ハルジオンは「春紫苑」、ヒメジョオンは「姫女苑」と書きます。ヒメジョオンの名前の由来は、中国の「ジョオン(女苑)」という花に似ていることからという説や、もともとは「姫紫苑」と名付けられたものの、すでにヒメシオンという花があったことから「姫女苑」に変えられたという説などがあります。なお、ヒメシオンはキク科の多年草で、ヒメジョオンとは別種です。 ハルジオンとヒメジョオンの基本情報 tamu1500/Shutterstock.com ハルジオンとは Paul Reeves Photogr/Shutterstock.com 植物名:ハルジオン学名:Erigeron philadelphicus英名:Philadelphia fleabane和名:ハルジオン(春紫苑)その他の名前:ハルジョオン、ビンボウグサ、ビンボウギク、カンザシグサ科名:キク科属名:ムカシヨモギ属原産地:北アメリカ形態:宿根草(多年草)開花時期:4〜6月草丈:30〜100cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白、ピンク ハルジオンの学名はErigeron philadelphicusで、キク科ムカシヨモギ属の多年草です。北アメリカが原産で、開花期は4~6月。ピンクを帯びた白い花を咲かせます。花言葉は「追想の愛」です。 草丈は30〜100cmで、繁殖力が非常に強く、根っこが残っていれば抜いても再び生えてきます。環境省の生態系被害防止外来種リスト(旧 要注意外来生物)には選定されていませんが、その繁殖力の強さは広く知られています。 ヒメジョオンとは olko1975/Shutterstock.com 植物名:ヒメジョオン学名:Erigeron annuus英名:annual fleabane、daisy fleabane、eastern daisy fleabane和名:ヒメジョオン(姫女苑)その他の名前:ヤナギバヒメギク、テツドウグサ科名:キク科属名:ムカシヨモギ属原産地:北アメリカ形態:一年草開花時期:6〜10月草丈:30〜150cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白、薄紫 ヒメジョオンは、キク科ムカシヨモギ属の一年草で、学名はErigeron annuusです。北アメリカが原産地で、開花期は6~10月。白または薄紫の花を咲かせます。そのかわいらしい見た目から、花言葉は「素朴で清楚」とされています。 草丈は30〜150cmで、環境省の生態系被害防止外来種リスト(旧 要注意外来生物)に選定されています。 ハルジオンとヒメジョオンの5つの見分け方ポイント mm140/Shutterstock.com 一見するとよく似ているハルジオンとヒメジョオンですが、見た目や特徴を押さえれば簡単に区別することができます。 ここからは、ハルジオンとヒメジョオンの見分け方についてご紹介します。 ① 咲いている季節を確認する FrentaN/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンは、咲く季節が異なります。4〜6月の春から初夏に咲いているのがハルジオンで、6〜10月の夏から秋にかけて咲いているのがヒメジョオンです。 ただし、6月頃は両者の開花期間が重なるため、花や葉、茎などの特徴を観察して見分ける必要があります。 ② 花びらの形を観察する ハルジオン(左)とヒメジョオン(右)。Tack-Ma、Stijnvh/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンの花は色も形もよく似ていますが、よく観察すると花びらに違いがあります。 ハルジオンの花びらはヒメジョオンよりも細かく、数が多いです。また、ハルジオンの花びらは少し下向きに付き、ヒメジョオンの花びらは少し上向きに付きます。これらの違いはわずかであるため、2つを見比べてみないと分からないこともあります。 ③ つぼみを観察する ハルジオン(左)とヒメジョオン(右)のつぼみと開花。F_studio 、Doikanoy/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンは、つぼみの付き方も異なります。ハルジオンのつぼみは下に垂れ下がっていることが多いのに対し、ヒメジョオンのつぼみは上を向いているものが多く、下がり方も小さい傾向にあります。また、ハルジオンは茎ごと下に垂れていることが多いです。ただし、ヒメジョオンのつぼみもまったく垂れ下がらないわけではないため、注意が必要です。 ④ 葉の付き方を観察する ハルジオン(左)とヒメジョオン(右)の葉。Gerry Bishop 、Valery Prokhozhy/Shutterstock.com ハルジオンとヒメジョオンは、茎に付く葉の根元が大きく異なるため、ここを見れば一目でどちらかを判断することができます。ハルジオンの葉は、根元が茎を抱くように丸まって付いています。一方、ヒメジョオンの葉はストレートに茎についており、根元が細くなっています。 また、ハルジオンは開花期間でも地表付近の根生葉が枯れず、葉を広げていますが、ヒメジョオンは花期には根生葉が枯れたり葉が落ちたりしていて、株元がすっきりとしています。 ⑤ 茎を折ってみる ANGHI/Shutterstock.com 茎にも大きな違いがあり、花を摘んでみると簡単に見分けることができます。ハルジオンの茎の中は空洞になっていて緑色。一方、ヒメジョオンの茎の中は、スポンジ状の白い組織が詰まっています。 ハルジオンやヒメジョオンは雑草? 庭に咲いていたら抜くべき? lightrain/Shutterstock.com ハルジオンやヒメジョオンは、マーガレットのようなかわいらしい花を咲かせますが、非常に繁殖力が強く、近くに咲いている植物の成長を妨げてしまいます。開花の時期には花粉を飛散させ、花粉症の原因となることもあります。 茎を抜いても根が残っていれば再び生えてくるため、処分する場合は根ごと抜き取る必要があり、駆除が難しいです。ヒメジョオンは生態系被害防止外来種として、またハルジオンは侵略的外来種としてリストアップされるほどなので、庭に大切な植物がある場合は雑草として対処し、生息範囲をコントロールしたほうがよいでしょう。 ハルジオンやヒメジョオンを駆除・予防する方法 愛らしい花が咲くハルジオンやヒメジョオンですが、繁殖力が強いため、必要に応じて雑草対策をしましょう。ここでは退治したり繁殖を予防するための方法を、いくつかご紹介します。 根まで枯らす除草剤を使う Virrage Image/Shutterstock.com 根が成長する前の若いうちに抜いてしまうのが理想ですが、繁殖力が強いため、あっという間に根が深くなってしまうことも多いです。根を引き抜くことができない場合は、根まで枯らすタイプの除草剤を使うのが効果的です。ただし、中には除草剤に耐性がある個体もあるといわれています。また、除草剤を使用する場合は、育てている植物を枯らしてしまわないよう、使用方法をよく確認してから散布しましょう。 防草シートで繁殖を防ぐ grandbrothers/Shutterstock.com 除草剤に耐性があるハルジオンやヒメジョオンには、駆除するよりも発生を抑制する対策をするのがおすすめです。防草シートを張り、日光を遮断すれば種子の発芽を抑えることができます。 防草シートは、コンクリートで地面の露出を抑えるよりも安価に施工できるのもメリットです。防草シートの目が粗いと隙間から雑草が生えてしまうことがあるため、目が細かいものを選ぶようにしましょう。 ポイントを押さえてハルジオンやヒメジョオンを見分けてみよう goodmoments/Shutterstock.com ハルジオンやヒメジョオンは道端などにもたくさん生えており、雑草とは思えないほどかわいらしい花を咲かせます。ぜひこの記事でご紹介したポイントを覚えて、ハルジオンかヒメジョオンか、見分けてみてはいかがでしょうか?
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樹木

初心者でも失敗しない! この春お迎えしたい育てやすいバラ5選
この春、バラに挑戦したいあなたへ バラ‘アンジェラ’が美しく咲き誇るlupankun.10.29さんの初夏の庭。 バラが庭で美しく華やかに開花する季節は、初夏。一年で最も多くの花が咲く今が、バラ栽培デビューにぴったりのタイミングです。 バラ栽培の成功のカギは、まずは「育てやすい品種」を選ぶこと! 「難しそう」と思われがちなバラも、じつは選び方次第で驚くほど簡単に育てることができます。ガーデニング初心者でも、鉢植えでの栽培でも、美しい花を咲かせることができますよ。 バラ初心者が押さえておきたいポイント Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 苗選びのポイント 春~初夏は最も多くのバラ苗が出回る時期で、栽培をスタートさせるには最適です。苗は園芸店やホームセンター、バラ園、バラ苗専門のネット通販などで購入することができます。 バラの苗には、次の3つのタイプがあります。 新苗前年の夏から秋、または当年の冬につぎ木してポット上げした小さな苗。春に販売されます。比較的安価ですが、成長に時間がかかり、栽培に慣れていない人には向きません。 大苗(鉢植え苗)前年の秋まで圃場で育てられた大苗や新苗を鉢に植え込み、半年以上育てた株。新苗よりも価格は高いですが、苗がすでに大きく充実しているので、そのまま地植えにすることもできます。 長尺苗鉢植え苗のうち、枝を長く伸ばしてつるバラらしい姿に育てた苗。つるが伸びる時間を待たずに構造物に誘引することができます。株が大きい分、価格は高く輸送費もかかります。 バラ栽培の初心者さんには、「新苗」よりも「鉢植え苗」か「長尺苗」から栽培をスタートさせるのがおすすめ。すでに株が充実しているため、育成が安定し、失敗なく花を楽しめます。 鉢植えでもOK! まずは1鉢から始めよう 「地植えの庭がないからバラは難しい」と思い込んでいる人もいるかもしれませんが、バラ栽培は鉢植えでも問題なし! 適した品種を選べば、ベランダでも玄関先でも、広いスペースがなくても十分栽培できます。まずは1鉢から栽培をスタートしてみましょう。自分で育てたバラの開花の美しさは格別です! 失敗しにくい育て方のポイント バラを育てる際に重要なのが、環境を整えてあげること。多くのバラは半日以上日が当たる場所で、水はけがよく、風通しのよい環境を好みます。バラに合わない環境では手をかけてあげても調子が悪くなりますが、生育しやすい環境で栽培すると、余計な手間をかけなくても健康的にバラに育ちます。自宅の庭やベランダの条件を把握し、その環境に合ったバラを選ぶのが、失敗しないコツ! バラ栽培の基本についてはこちらの記事もご参考に。 初心者におすすめ! 育てやすいバラ5選 ‘ピエール・ドゥ・ロンサール’ Lyona/shutterstock.com 「バラ栽培のポイントは品種選びにアリ」。といっても、園芸植物の中でも指折りの膨大な品種数を誇り、毎年新品種も登場するバラですから、どれを選んでいいか迷ってしまうかもしれません。そこで今回は、育てやすく美しい花を楽しめる、ファーストローズにおすすめの5品種をご紹介します。どれもバラ初心者さんにとって「失敗しにくい」「本当に育てやすい」と世界中で実証されてきた、信頼の定番品種だけを厳選しました。目新しさはないかもしれませんが、だからこそ安心して「バラのある暮らし」をスタートできます。木立ち性バラやつるバラ、四季咲きや一季咲き、小輪~大輪まで、バリエーションを持たせてセレクトしたので、きっとあなたの庭にぴったりのバラが見つかるはず! <ワンポイントバラ用語> ★木立ち性バラ/自立して育ちます。樹高や株張り(横幅)を要確認。★つるバラ/つるをフェンスやアーチなどに留めつけて栽培します。空間を立体的に使うことができるので、省スペースでも栽培可能。★半つる性バラ/半自立する樹形で、木立ち性バラよりも枝がしなやかで長く伸びますが、つるバラほどは伸びません。シュラブローズとも呼びます。★一季咲き/1年に1回、春〜初夏に咲きます。★返り咲き/春〜初夏に咲いた後、秋まで何度か咲きます。★繰り返し咲き/春から秋まで繰り返しよく咲きます。★四季咲き/条件が合えば一年中繰り返しよく咲きます。 【5品種のセレクトポイント】 ① 初心者でも失敗しにくい「育てやすさ」 耐病性(特にうどんこ病・黒星病)に比較的強い 成長が安定していて、管理に関するストレスが少ない 花付きがよく、剪定や手入れに神経質にならなくても大丈夫 ② 花が多く咲いて「育てて楽しい」! 1年目から比較的花数が多く、開花までの満足度が高い 「やっぱりバラってきれい!」と実感できる、色や姿に魅力がある 知名度があり、プロ・アマ問わず支持され信頼されている ①アイスバーグ(Iceberg) -世界中で愛される“初心者向け名花”- zzz555zzz/Shutterstock.com ◾️木立ち性・樹高/伸長1.2m(つる性は3〜5m)・株張り1.4m・四季咲き・中香 世界中で愛され続ける、純白のバラの名花です。耐病性に優れ、剪定や手入れも簡単なため、バラ初心者に特に人気の高い品種です。枝変わりにつる性の‘つる アイスバーグ’もあり、どちらも花の特徴は同じです。また、花色の異なる枝変わり品種もあります。 花の特徴 清らかな白い丸弁平咲きの中輪花が房咲きになります。花付きがよく、開花期は株全体が雪をかぶったように華やかになります。春から秋まで繰り返しよく咲き、適切な剪定をすれば秋も春と変わらないほどの花数を楽しめます。雨でも花弁が傷みにくく花もちがよいのも特徴。香りはティー系の中香。 栽培のしやすさ バラのポピュラーな病気であるうどんこ病や黒星病に強く、悪条件にも耐えて生き残るので、育てやすさは抜群。鉢植え・地植えどちらにも適し、花枝はしなやかさがあり、剪定も比較的ラフでOK。初心者が最初に選ぶバラとして世界的にも定番です。樹高約1.2m。 こんな人におすすめ! 「バラを育ててみたいけれど、手間がかかるのは心配」という方に最適。小さな庭やベランダでも美しいバラのある暮らしが実現できます。爽やかな白花は、ホワイトガーデンはもちろん、どんな庭にもよく似合います。 ワンポイントアドバイス 風通しと日当たりのよい場所で育てると、さらに花付きがよくなります。 ‘つる アイスバーグ’。zzz555zzz/Shutterstock.com <ワンポイントバラ用語> ★房咲き/1本の花茎に、ブーケのように何輪も花が咲くタイプ。1本の花茎に1輪ずつ咲くタイプに比べて華やか。 ★平咲き/花を横から見たときに、中心部分が高くならず平らになる咲き方。 ② バレリーナ(Ballerina)-可憐な小花が房咲きに! 手間いらずで次々に咲く- Joe Kuis/Shutterstock.com ◾️半つる性・樹高/伸長1.5~2m・株張り1.5m・繰り返し咲き・微香 淡いピンクの小輪の花が株を覆い尽くすように咲き誇り、最盛期の花付きは圧巻。花は中心部が白く抜け、イエローの雄しべがよく映え、清楚な雰囲気です。 花の特徴 小輪、平咲きの一重花が、競い合うような房咲きとなります。底白のピンク花は花付きがとてもよく、開花後にやや退色するものの、花もちもよい品種です。春以降も繰り返しよく返り咲きます。微香。 栽培のしやすさ 樹勢が強く、多少の日陰でも咲くなど悪条件にも耐え、育てやすい品種。耐病性が非常に強く、減農薬栽培にも向きます。2mほど伸びる枝はしなやかで誘引しやすく、まんべんなく花がつき、小型のフェンスやアーチ、オベリスクなど、さまざまなシーンで活躍します。短く切り詰めてコンパクトに仕立ててもよく咲くので、鉢植え栽培も可能。 こんな人におすすめ! 「初心者でも失敗知らず」と評判の超強健種。植物栽培に自信がない方にもおすすめしたい品種です。小輪の一重花は素朴な印象もあり、ナチュラル系のガーデンが好みの方にもぴったり。フェンスなど構造物に誘引したり、鉢植えに仕立てたり、幅広い用途で活躍します。 ワンポイントアドバイス よく返り咲きますが、結実しやすいので、こまめに花がらを切るとよいでしょう。そのままにしておけば、秋にローズヒップが楽しめます。 Galina Bolshakova 69/Shutterstock.com ③ ピエール・ドゥ・ロンサール(Pierre de Ronsard)-育てやすくエレガントな憧れの大輪花- Gary Matuschka/Shutterstock.com ◾️つる性・樹高/伸長2~3m・株張り2~3m・返り咲き・微香 詩人の名を冠し、たっぷりした花弁、白にほんのりとピンクが差す大輪の花は、どこまでも優雅でロマンチック。性質も強健で育てやすく、平成のバラブームの火付け役の1つにもなった、国内で最も多く販売されているつるバラ品種です。 花の特徴 整ったカップ咲き、花径約10cmの大輪の白い花は、中央がピンクに染まります。数輪の房咲きになることが多く、花付きがとてもよい品種。弱い返り咲きで、花首はややうつむくため、高い位置に誘引してもよく見えます。微香。 栽培のしやすさ 樹勢が強く、耐病性もある育てやすい品種。枝が剛直で生育旺盛、約3m伸びるので、ある程度の栽培スペースを確保し、アーチやフェンス、オベリスクなど、しっかりした構造物に誘引するとよいでしょう。古枝にもよく花が咲きます。 こんな人におすすめ! 夢見るような花の美しさは‘ピエール・ドゥ・ロンサール’ならでは。樹勢が強く、つるを伸ばして大きめの花が咲くので、庭全体の印象を決めるような、大型のアーチやフェンスに仕立てる育てやすいバラを探している方におすすめです。鉢植えでも栽培できます。 ワンポイントアドバイス 日照不足で発色が悪くなることがあるので、風通しと日当たりのよい場所で育てましょう。 Gary Matuschka/Shutterstock.com <ワンポイントバラ用語> ★カップ咲き/花弁数が多く、カップ状に丸い花形。 ④ ブルー・バユー(Blue Bajou)-青みがかったバラの中で、初心者にも育てやすい希少種- MasterChefNobu/Shutterstock.com ◾️木立ち性・樹高/伸長1.2~1.5m・株張り1m・四季咲き・微香 青みがかった紫の花色が大人っぽく、幻想的な美しさがある青バラ。やや性質が弱いものが多い青バラ品種の中では比較的育てやすいので、初心者にもおすすめです。 花の特徴 青みの強いラベンダー色の花は丸弁平咲きで、1輪から数輪程度の房咲きになり、花付きがよい品種。青バラでは珍しい中輪で優しい雰囲気です。微香。 栽培のしやすさ 樹勢や耐病性は中程度なので、一定の防除をしたほうが順調に成長します。やや細い枝はまとまりよく生育し、鉢植えにも向きます。トゲが少ないのも手入れしやすいポイント。樹高は約1.2m。 こんな人におすすめ! 透明感のある青バラの栽培にチャレンジしてみたい人におすすめ。まとまりよく育つので、ベランダや小さな庭にも取り入れやすい品種です。 ワンポイントアドバイス 青バラの中では比較的育てやすいとはいえ、悪条件下には向きません。また夏に葉が落ちることがあります。 MasterChefNobu/Shutterstock.com ⑤ アンジェラ(Angela)-生命力抜群! 初心者でも見事な花付きに感動- zzz555zzz/Shutterstock.com ◾️つる性・樹高/伸長2〜3m・株張り1.5m・繰り返し咲き・微香 鮮やかなローズピンクの花があふれんばかりに開花し、満開時は株を覆うように見事な咲き姿を見せてくれます。非常に丈夫で誰にでも育てやすく、アーチやフェンスなどを彩るにもピッタリの人気のつるバラです。 花の特徴 ややカップ状のセミダブル咲き。花径約5cmのピンク花は花付きがとてもよく、数輪から大房で開花します。雨でも花弁が傷みにくく、花もちがとてもよいのも特徴。やや遅咲きで、春以降も秋までよく返り咲きます。微香。 栽培のしやすさ 非常に強健で耐病性も強く、生育旺盛。枝はしなやかで誘引しやすく、初心者にもとても育てやすいつるバラです。約2.5mと枝がよく伸びるので、スペースに余裕がある場所に植えるとよいでしょう。日陰にも強い品種です。 こんな人におすすめ! 愛らしいピンクの花が一面に開花するので、圧巻の花景色づくりにぴったり。主につるバラとしてフェンスやアーチに絡ませるなど、構造物に仕立てたいシーンにおすすめです。 ワンポイントアドバイス 生育旺盛で根がよく伸びるので、スペースを確保して地植えで育てるのがおすすめ。日陰に強く、日なたではさらに大きく成長します。 Tonic Ray Sonic/Shutterstock.com <ワンポイントバラ用語> ★セミダブル咲き(半八重咲き)/花弁数が10〜19枚程度のもの。ヒラヒラとした花びらが優雅な雰囲気。 まとめ 品種名セレクトポイントアイスバーグ美しい純白の花を咲かせる、世界的な人気品種。耐病性抜群・手間なし・開花力が高い。世界バラ会議で選出された「殿堂入りのバラ」。バレリーナ超強健な小輪房咲き。初心者でも「失敗知らず」と評判。ナチュラル系の姿に人気も高い。ピエール・ドゥ・ロンサール世界一有名なバラの1つ。大輪で見栄えがよく、初心者にも根強い憧れの花。「殿堂入りのバラ」。ブルー・バユー紫の花色が美しい青バラ系の中で比較的丈夫。初心者にも楽しめる希少カラーとして人気上昇中。アンジェラ超強健・多花性で初心者向き。壁面・フェンス仕立てにも最適。花色は可愛い濃ピンクで華やか。 バラを育てる「はじめの一歩」 Mariia Boiko/Shutterstock.com 鉢・土・肥料、これだけ揃えればOK バラを鉢植えで育てる場合、初めに必要なのはバラ苗のほかに、鉢・土・肥料の3つ。まずは、これだけあればバラ栽培をスタートできます。ワンランクアップの栽培のためのポイントは、バラ専用の培養土や肥料を使うこと。バラの生育に最適に調整されているので、失敗のリスクをぐっと減らし、より美しい花が楽しめます。 植え付け時期はGW〜5月中旬がベスト バラの苗を買ったら、まずは植え替えを。購入時の鉢は小さいことが多く、そのままではすぐに根詰まりして順調に生育しない恐れがあります。買ってきたら地植えにするか、元のサイズより2回りほど大きな鉢に植え替えましょう。 バラ苗の植え付け時期は、春~初夏のGW~5月中旬がベスト。夏になると暑さで株が弱りやすく、植え替えのダメージからの回復が遅れることがあります。 水やりと日当たりの基本ルール 多くのバラは日当たりがよい環境を好みます。また風通しよく管理することで、病害虫の発生を予防し、健康な株に育ちやすくなります。 日々の基本的な管理は、水やりと施肥。地植えの場合は根付いた後は基本的に水やり不要ですが、鉢植えの場合は水切れに注意して、表土が乾いたらたっぷりと与えましょう。また、バラは肥沃な環境を好むため、必要に応じて追肥をすると花付きよく開花します。開花中は終わった花を切り取ることで、見た目もよく長く開花を楽しむことができます。 まとめ|この春、あなたの庭やベランダにバラのある暮らしを lupankun.10.29さんのガーデンのワンシーン。 今回ご紹介した5品種は、どれも育てやすさと美しさを兼ね備えた、パフォーマンスの高さは折り紙付きのものばかりです。バラを育ててみたいけれど、どの品種を選んだらよいか迷っていたら、ぜひこの中から気になる品種を育ててみませんか? 初めの1鉢が、きっと大きな喜びにつながります。「バラってなんだか難しそう」とあきらめず、まずは1歩踏み出してみてください。
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ガーデン&ショップ

神奈川の新名所「あやせローズガーデン」約290品種、900株強のバラが咲く“世界を旅する”バラ園の見どころ完全ガイド
290種900本のバラが咲く最新のバラ園が神奈川県綾瀬市に誕生 神奈川県のほぼ中央に位置し、都心から40km圏にある綾瀬市は、GREEN×EXPO 2027(2027国際園芸博覧会)が開催される横浜市瀬谷区に隣接し、「ばらとのつながりで輝くまちあやせ」をスローガンに掲げています。このまちで40年以上、市のシンボル公園として愛されてきた「光綾公園」が構想から4年を経て、2025年5月1日にリニューアルオープンしました。 綾瀬市のオリジナルのバラ「ル・デパール・ド・アヤセ」の解説をする河合伸志さん。 約7,700㎡の敷地に広がる「あやせローズガーデン」の総合監修は、植物専門家でバラ育種家として活躍する河合伸志さん。同県内にある横浜イングリッシュガーデンのスーパーバイザーも務める河合さんが、全国各地のバラ園のデザインやアドバイスなどに関わってきた経験を生かして手がけた最新のバラ園が「あやせローズガーデン」です。 このガーデンは11のエリアに分かれており、1つずつ巡ると、まるで世界を旅しているように風景が次々と変わります。それぞれのエリアのコンセプトに合わせてバラが選ばれているほか、宿根草や一年草、花木などさまざまな植物もたくさん植栽されています。これは、バラの花期がおおむね3週間程度と短いため、ほかの時期にも花が楽しめるよう、脇役の植物が庭全体を彩るように設計されているからで、一年を通して彩りがある公園となるように工夫が凝らされています。 あやせローズガーデンに選ばれたのは丈夫で育てやすいバラ 5月1日に満開を迎えた「フラワー・ヒル」に咲く‘リージャン・ロード・クライマー’。 世界旅行をイメージした11のエリアには、約290品種、900株強のバラが植わっています。「あやせローズガーデン」は、幅広い年代の方々が花咲く風景を楽しめる場所ですが、単に花の美しさや彩りを追求しているだけではありません。 背景のハナビシソウとコラボする一重のバラは、デンマークの人が1966年に発表した黄色の中輪のバラ‘Aïcha(アイシャ)’。「フラワー・ヒル」にて。 バラは日本の高温多湿な環境では病気になりやすく、通常は週に1回程度の薬剤散布が必要とされるほど栽培が難しい植物です。ここでは、綾瀬市の気候条件や昨今の猛暑に耐え、月1回の薬剤散布で健全な状態を維持できるような、比較的強健な品種が厳選されています。このように、さまざまな条件が考慮されて植物が選ばれている点も注目すべきポイントです。 暑さで傷みやすいものは入れない方針ですが、デザイン上の理由から、強健ではない品種も若干含まれています。写真は、強健な品種の1つ‘つる ノックアウト’。「ウェルカム・ガーデン」にて。 「フラワー・ヒル」に咲く‘ピンクノイバラ’。 比較的強健なバラを厳選していることには、もう1つの理由があります。それは、この場所を訪れて、気に入ったバラを自宅で育ててみたいと思った方が、うまく育てられるようにという河合さんの配慮です。庭の散策を楽しむだけでなく、この庭自体がバラ栽培の参考書になるような設計を目指しています。 バラ園とともにデビューした最新品種「ル・デパール・ド・アヤセ」 5月1日のお披露目の時、園内の中央に位置する「ピースフル・ガーデン」で数輪すでに咲き始めていたのが、綾瀬市のオリジナルのバラである「ル・デパール・ド・アヤセ」。河合さんが作出した最新品種で、門出を祝うという意味が込められています。 * オレンジがかるピンクの半八重花は花径10cmほどの大輪で、バラの季節に先駆けて花開く早咲きの品種です。また非常に強健で、綾瀬市の名を冠したこのバラを育ててみたいと思った人が栽培に失敗しないようにと選ばれました。 「ル・デパール・ド・アヤセ」は、バラの香りの中でも比較的拡散性が高い「スパイシーな香り」の系統で、蜂にも好まれるバラです。多数の株が植わる「ピースフル・ガーデン」で、実際の香りをぜひ確かめて。 世界を旅するように風景が変わる11のエリア 多くの人がバラの花色としてイメージする赤花が訪問者を最初に迎える「ウェルカム・ガーデン」。この場所からは、他のガーデンは見えない仕掛けに。 「あやせローズガーデン」のエントランスを入ると、まず目に飛び込んでくるのは、印象的な赤い花が集められた「ウェルカム・ガーデン」です。11の庭はそれぞれ区切られていて、先に進むとまた違った色合いや景色が待っているという、奥に向かって期待が膨らむガーデンデザイン。では、11の庭を順に辿っていきましょう。 「ウェルカム・ガーデン」から進むと現れるのは、園内の中央に位置する「ピースフル・ガーデン」です。 ここは、綾瀬市が基地と共存する町であることから、平和の象徴であるオリーブが中央に配置された庭です。水盤のような池を備えたパーゴラがあり、バラが咲くとその水鏡も彩られます。パーゴラは額縁のような役割を果たし、インスタ映えも意識したフォトスポットです。園内で一番眺望が開けており、ベンチに腰掛けて、隣り合う宿根草とともに咲く綾瀬市のオリジナル品種「ル・デパール・ド・アヤセ」 をじっくり眺めていたくなる場所です。 平和の象徴としてオリーブの大木が育つ「ピースフル・ガーデン」。 バラが絡むガゼボが2カ所あり、座って記念写真を撮りたくなる「シークレット・ガーデン」は、パステルカラーのバラで構成。 その隣には、イギリスのバラの庭をイメージしつつ、「秘密の花園」の登場人物に由来する名前のバラを取り入れた「シークレット・ガーデン」があります。ここにはガゼボが設けられており、やがてバラが絡まれば、花々に囲まれた写真撮影も楽しめるでしょう。その隣は、白い花のみで構成された「ホワイト・ガーデン」。さらにその先は、目が覚めるような赤、黄、オレンジ、ショッキングピンクなどの原色のバラを中心に、エネルギッシュな熱帯風を演出した「トロピカル・ガーデン」へと、次々と景色が変わります。 左/「ホワイト・ガーデン」では、白バラが絡むベンチのあるガゼボや、ドイツトウヒに絡めた白バラの開花期には、まるで雪が積もったような針葉樹の森の風景が見られます。右/原色のバラが彩る「トロピカル・ガーデン」では、耐寒性があり、この地域でも問題なく育つバナナの仲間であるバショウ(ジャパニーズバナナ)やヤシがバラとコラボ。 「メドウ・ガーデン」と「トロピカル・ガーデン」をつなぐトンネル。季節にはピンクのバラが絡んで日陰をつくる心地よい空間に。 ラグラスやアグロステンマ、ジャーマン・カモミールなどが咲く5月1日の「メドウ・ガーデン」。 バラのトンネルを抜けると、優しい色合いの植物が選ばれている「メドウ・ガーデン」です。流木を使った柵にもバラが絡み、安らぎ感のある風景が広がる、河合さんもお気に入りのエリア。 左/木道を渡りながら水面の輝きも楽しめる「ウォーター・ガーデン」。右/素朴なバラが丘を覆うように咲く「フラワー・ヒル」。 敷地の一番奥には、スイレンや水の景色も楽しめる「ウォーター・ガーデン」です。手前は華やかな景色、奥は自然な緑と紅葉する樹木で構成されています。木道を渡ると丘のふもとのような場所に到着。見上げると斜面を流れ落ちるようにつるバラが覆い尽くし、その香りが風に運ばれてきます。 「フラワー・ヒル」は、小ぶりなバラや、他の植物に馴染みやすいバラを選んで穏やかな景色に。斜面に沿って植えられたバラがまるで流れ落ちるように咲く様子もお見逃しなく。左下/ワイルドローズとムギ、フロックスが咲く斜面。* 右下/スピノシッシマ・サブスピノーサとハナビシソウが寄り添い咲く。* 「ここに来るまで7つのエリアを見てきましたが、さまざまな色合いのバラを見て、少しお腹いっぱいになっていませんか? このあたりで休憩できるような、ホッとする景色としてデザインしたのがフラワー・ヒルです」と河合さん。 「フラワー・ヒル」は、頂上にベンチと日時計があり、周囲のガーデンが一望できる場所。その先には、また一風変わった「オセアニア・ガーデン」「ドライ・ガーデン」と続き、日本ではあまり見かけない姿の植物とバラのコラボがユニークです。 左/‘アイズ・フォー・ユー’とアリウムがコラボする「オセアニア・ガーデン」。* 右/‘スターリー・ヘブンズ’の背景に、ユッカ・ロストラータや赤花ウチワサボテンの組み合わせが楽しめる「ドライ・ガーデン」。* 11のエリアの最後にご紹介するのは、 日本庭園のイメージでつくられた「古都の庭」です。白い塗り壁に引き立つように余白を生かして植物が配置され、花札に出てくる日本の植物が多数コレクションされています。藤棚を思わせる中央の棚には赤いバラが誘引されていて、見頃の頃には枝垂れ咲く雅な景色が楽しめます。 11のエリアでお気に入りのバラとインスタ映えの景色を見つけよう! バラを主役にしたさまざまな風景を楽しんだり、バラを背景に写真撮影ができる映えスポットもたくさん用意されている「あやせローズガーデン」。市民の憩いと安らぎの場として、また市外から訪れる多くの方にも愛される公園となるようにと願いを込めて誕生しました。約290品種、900株強の色鮮やかなバラが次々と咲く華やかな季節はもうすぐ。見頃は5月中旬です。 デザインから植物選び、植栽など総合監修をする河合伸志さん(中央)、日々植物の手入れを担当する「あやせローズガーデン」のヘッドガーデナー、入谷伸一郎さんと石原久美子さん。
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野菜

【短期で収穫】インゲンマメの育て方は? 主な特徴と種類、栽培のポイントを解説
インゲンマメの基本情報 Upen supendi/Shutterstock.com 植物名:インゲンマメ学名:Phaseolus vulgaris英名:Common bean、French bean和名:インゲンマメ(隠元豆)その他の名前:インゲン、サイトウ、サンドマメ、ゴガツササゲ科名:マメ科属名:インゲンマメ属原産地:中央アメリカ形態:一年草 インゲンマメはマメ科インゲンマメ属の果菜類で、原産地は中央アメリカ。緑黄色野菜の1つで、ビタミンB1、B2、K、Cや、カリウム、亜鉛、鉄などのミネラル分を豊富に含んでいます。スープの具や炒め物、ゴマあえ、煮物など、調理の幅が広いのもいいですね。 インゲンマメの花や葉、実の特徴 Orest lyzhechka/Shutterstock.com 園芸分類:野菜開花時期:6〜8月草丈:40〜300cm耐寒性:弱い耐暑性:やや弱い花色:白、ピンク インゲンマメには「つるあり」と「つるなし」があり、つるあり品種はつるの長さが3mほどにまでなることもあります。花色は白もしくはピンクで、マメ科らしい蝶のような形のスイートピーに似た花を咲かせます。花後は細長い莢ができます。葉は互生し、軸の先に3枚の小葉がつく3出複葉になります。 インゲンマメの名前の由来や歴史と花言葉 nnattalli/Shutterstock.com インゲンマメは古くから中央アメリカで栽培されており、アステカ帝国の時代には乾燥させたインゲンマメを年貢として納めていたという説もあります。16世紀末にヨーロッパに渡り、さらに中国に伝わりました。日本へは江戸時代に明から来日した隠元禅師(京都・満福寺を創建した高僧)がもたらしたことから、この名前がついたとされています。ただし、隠元禅師がもたらしたのはフジマメだったという説も残っているので、実際のところは明確ではありません。若い莢を食用するようになったのは明治時代からで、それまでは完熟した豆が食材に利用されていました。種まきから収穫までの期間が短く、暖地では年に3回収穫できることから、関西方面では三度豆とも呼ばれています。 インゲンマメの花言葉は「豊かさ」「必ず来る幸福」「喜びの別れ」「喜びを選ぶ」などです。 サヤインゲン、キヌサヤ、フジマメとの違いは? 左からサヤインゲン、キヌサヤ、フジマメ。Alter-ego、MNStudio、Rk saini/Shutterstock.com 何かと混同しやすいサヤインゲン、キヌサヤ、フジマメ。ここで違いを整理してみましょう。サヤインゲンはインゲンマメと同じものですが、豆ではなく若い莢を食用にします。キヌサヤはマメ科エンドウ属のエンドウで、若い莢を食用します。フジマメは隠元禅師がもたらしたとして、主に関西地方でインゲンマメと呼ばれているため混同されがちですが、マメ科コウシュンフジマメ属の多年草で、若い莢を食用します。 インゲンマメの種類 インゲンマメは種類がバラエティー豊かなのも特徴の1つ。つるあり、つるなしのほか、切り口の断面によって丸莢、平莢に分類できます。ここでは、それぞれの特徴についてご紹介します。 つるの有無 インゲンマメは、つるを伸ばして生育する「つるあり」(つる性種)と、つるのない「つるなし」(矮性種)があります。 つるあり nnattalli/Shutterstock.com つる性種は草丈が2〜3mにもなるので、栽培時にはつるを誘引する支柱が必須です。つるを長く伸ばすため、やや広めの敷地での栽培に向いています。栽培期間は4カ月ほどで、収穫期間は約2カ月。長く収穫することができる分、追肥をして肥料を切らさないようにし、敷きわらや摘葉などをして夏を乗り切るケアが必要です。 つるなし Zack Zephyr/Shutterstock.com つるのない矮性種は、草丈40〜50cm。基本的には支柱は不要ですが、倒伏防止のための短い支柱を設置しておくのがおすすめです。狭い場所やプランターで栽培するなら、つるなしを選ぶとよいでしょう。また、栽培期間が短く、種まきから60〜70日ほどで収穫できます。収穫期間は2週間ほどと短く、一気に収穫のピークを迎えた後は株の衰えも早いのが特徴。手軽に栽培できるので、ビギナーにおすすめです。 莢の種類 インゲンの莢の形には、丸莢、平莢、丸平莢があります。また莢の片側にすじがあるものと、すじがないものがありますが、現在は品種改良によって、ほとんどが、すじなしになっています。おかげで、現代では調理前のすじ取りの手間がほとんど不要に。以下では、莢の種類とそれぞれの特徴についてご紹介します。 丸莢 KarepaStock/Shutterstock.com 莢の切り口の断面が丸いタイプ。やわらかくサクサクとした食感で味がよく、おひたしなどにおすすめ。すじなしの品種のほうが多く、下処理しやすいのも長所です。つるなし、つるありの両方の品種があります。 平莢 PosiNote/Shutterstock.com 莢の切り口が平たいタイプで、長さ20cmほどになる大型種です。しっとりした食感で、食べごたえがあります。甘みがあり、揚げものやソテーに。 その他の莢 MasterQ/Shutterstock.com 丸莢と平莢のそれぞれの特徴を併せ持つ丸平莢のほか、黄色インゲンや紫インゲンなどカラーバリエーションもあり、選ぶ楽しみが広がっています。 インゲンマメの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6〜8月種まき:4月下旬〜5月中旬肥料:6月頃 インゲンマメを育てる際の大まかなスケジュールは、以下のとおりです。4月下旬〜5月中旬に種を播くことからスタートします。菜園に直まきするか、鳥害を防ぐためポットに種子を播き、2週間ほど育苗してから苗を植え付けます。スイートピーに似た白やピンクの花が開花した後、莢が12〜15cmほどの長さになったら収穫します。インゲンは一年草で、収穫を終えたら枯死する、ライフサイクルの短い植物です。枯れ込んできたら早めに抜き取って、次期の野菜に切り替えるとよいでしょう。 インゲンマメの栽培環境 NANCY AYUMI KUNIHIRO/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。日照不足では花数や収穫量が少なくなるので注意。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好み、酸性土壌を嫌うので、土づくりの際に苦土石灰を散布しておくとよいでしょう。マメ科の植物は窒素分を固定する働きのある根粒菌が根に寄生するので、少ない肥料で育ちます。 耐寒性・耐暑性 インゲンマメの生育適温は10〜25℃ほど。気温が高い盛夏は、花が咲いても莢がつかないことがあります。 インゲンマメの育て方のポイント 種まき Kunlanan Yarist/Shutterstock.com インゲンマメの発芽適温は25℃くらい。種まきの適期は4月下旬〜5月中旬ですが、6~7月に播けば秋に収穫することもできます。 【菜園に直まきする場合】 種子を播く2週間前までに、苦土石灰100〜150g/㎡をまいて耕しておき、1週間前までに堆肥2㎏/㎡、化成肥料50g/㎡を散布してよく耕します。幅約60cm、高さ10cmほどの畝を作り、つるなし種は約30cm、つるあり種は約40cmの間隔を取って、直径4〜5cm、深さ2cmほどの穴をあけ、3〜4粒ずつ播いて軽く覆土します。最後にたっぷりと水やりしておきましょう。双葉が揃った頃に生育がよいものを1〜2本残し、ほかは間引きます。 【プランターに直まきする場合】 プランターで栽培する場合は、つるなしインゲンが向いています。一般的なサイズのプランターの底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に野菜用の培養土を入れます。水やりの際にあふれ出ないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。15〜20cmの間隔を取って、直径4〜5cm、深さ2cmほどの穴をあけ、3〜4粒ずつ播いて軽く覆土します。最後にたっぷりと水やりしておきましょう。双葉が揃った頃に生育がよいものを1〜2本残し、ほかは間引きます。 【ポットに種子を播いて育苗する場合】 直まきすると鳥に食害されることがあるので、ポットに種まきをして育苗するとより安心です。3号の黒ポットに野菜用の培養土を入れ、直径4〜5cm、深さ2cmほどの穴をあけ、3〜4粒ずつ播いて軽く覆土します。最後にたっぷりと水やりしておきましょう。双葉が揃った頃に生育がよいものを1〜2本残し、ほかは間引きます。育苗して本葉が1〜2枚ついた頃に、定植します。定植する際は、根鉢をくずさずに植え付けましょう。 植え付け Sleepyhobbit/Shutterstock.com ポットに種子を播いて育苗したり、苗を購入した場合は、本葉が1~2枚のときに育てたい場所に定植します。植え付けの際は、根鉢をくずさないよう注意しましょう。 【菜園】 植え付け2週間前までに、苦土石灰100〜150g/㎡をまいて耕しておき、1週間前までに堆肥2㎏/㎡、化成肥料50g/㎡を散布してよく耕します。幅約60cm、高さ10cmほどの畝を作り、つるなし種は約30cm、つるあり種は約40cmの間隔を取って植え付けます。最後にたっぷりと水やりしておきましょう。 【プランター栽培】 一般的なサイズのプランターに底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に野菜用の培養土を入れます。水やりの際にあふれ出ないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。15〜20cmの間隔を取って、苗を植え付けます。最後にたっぷりと水やりしておきましょう。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために茎葉には水をかけず、株元の土を狙って与えましょう。 【菜園】 下から水が上がってくるので、天候にまかせてもよく育ちます。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、適切に水やりをして補いましょう。 【プランター栽培】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 New Africa/Shutterstock.com マメ科のインゲンマメは窒素分を固定する働きのある根粒菌が根に寄生するので、肥料は控えめで育ちます。樹勢が衰えているかを観察しながら、必要に応じて追肥を行います。 【菜園】 植え付けから2週間後を目安に、追肥として化成肥料を30g/1㎡ほど株元にばらまき、軽く耕して株元に土寄せしておきます。 【プランター栽培】 つぼみがついた頃に、液体肥料を施します。2回目の追肥は、収穫し始めた頃に液体肥料を与えます。 支柱の設置 NinaMalyna/Shutterstock.com インゲンマメはつるを伸ばして生育するので、茎葉がよく茂るようになったら支柱を設置します。 【菜園】 ●つるなしインゲン 畝の四隅に支柱を立てた後、適宜畝幅の両端に支柱を設置します。埋め込みが浅いと、強風によって倒伏することもあるので注意しましょう。地上から約20cmの高さに麻ひもで囲い込むように、支柱に結びつけます。以後は、苗の成長に合わせ、高さ約20cm間隔を取りながら麻ひもで囲っていきましょう。麻ひもでインゲンマメの茎葉を支えます。 ●つるありインゲン 約2mの園芸用支柱を約1.5m間隔で畝の中央に設置します。埋め込みが浅いと、強風によって倒伏することもあるので注意しましょう。園芸用のネットをピンと張って支柱に固定します。つるが伸びるのに合わせ、ビニタイなどでネットに誘引していきます。茎葉が重ならないようにし、バランスよく太陽の光が当たるように仕立てるのがポイントです。 【プランター栽培】 プランターの四隅に長さ約90cmの園芸用支柱を立て、下から約15cmの高さに麻ひもで囲い込みます。以後、インゲンマメの成長に合わせて約15cmの間隔を取りながら麻ひもで囲い、倒伏を防ぎましょう。 収穫 Alter-ego/Shutterstock.com 【菜園・プランター栽培共に】 インゲンマメは、やわらかい莢を食べる野菜で、いちばん美味しいのは、莢を触ってみて中の豆の粒をわずかに感じるくらいの頃です。開花から10日ほど経って莢の長さが12〜15cmになった頃、中の子実がふくらまないうちに、ハサミでヘタを切り取って収穫します。中の豆が育ち始めると莢がかたくなって味が落ちるので、若採りしてどんどん収穫していきましょう。 注意すべき病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 インゲンマメに発生しやすい病気は、炭疽病やさび病などです。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので、早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので、病葉を見つけたらすぐに除去して土ごと処分しましょう。密植すると発病しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理してください。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに感染しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 さび病もカビが原因で、葉にくすんだオレンジ色で楕円形の斑点が現れます。この斑点は、やや細長くイボ状に突起するのが特徴で、やがて斑点が破れ、中から粉のように細かい胞子を飛ばします。進行すると株が弱り、枯死することもあるので注意。病葉は見つけ次第切り取って処分し、適用のある薬剤を散布して防除します。 【害虫】 インゲンマメに発生しやすい害虫は、アブラムシやハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁します。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 育て方も比較的簡単! 自分で育てたインゲンマメを食べてみよう Alter-ego/Shutterstock.com インゲンマメは「つるなし」や「つるあり」のタイプがあるほか、莢の形も丸いものや平たいものなどさまざまな種類があるので、実際に育てて食べ比べをしてみるのも楽しいでしょう。栽培期間が短く、比較的早く収穫できる手軽さがあるので、ぜひ栽培にチャレンジしてみてください。
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寄せ植え・花壇

【1日で完成!】初心者でも失敗しない“大人パステル”のロマンチック寄せ植えアイデア5選
永遠の憧れ…ふんわり大人パステルの寄せ植えの秘密 ふわっと優しい色合いの花々が咲き群れて、まるで花園のようなロマンチックな雰囲気の寄せ植え。自然美の中に「プロの仕事感」が漂う組み合わせですが、あなたにもこんな寄せ植えが作れます! そのためには、まずこの寄せ植えがなぜ美しいのか、「美しさの理由」を知ることが大切です。美のありかを一緒にひも解いていきましょう。 寄せ植えの基本「色合わせ」「高さのリズム」「自然な広がり」 この寄せ植えのポイントは「色合わせ(テーマカラー)」「高さのリズム」「自然な広がり」です。そして、これらの3項目を次のようなルールで成功に導いているのが、この寄せ植えの美しさの理由です。 ★色合わせ→ピンク〜紫系を中心にパステルトーンで統一 ピンク〜パープル系の花をセレクト。左/フロックス‘チェリーキャラメル’ 右/シザンサス ★高さのリズム→「3段階(高・中・低)」の高さになる植物を用意 ★自然な広がり→あふれる花を手前に垂らす 横に広がって生育するヒナソウは、鉢からあふれ咲くように鉢縁に配置。 プロの技も、じつはコツはシンプルです。これら3つのルールに従えば、あとは好きな花を自由に選ぶだけ。鉢内での配置も難しく考えなくてOK。鉢縁に向かって草丈が低くなるように植えれば大丈夫です。むしろ、少し不揃いくらいがナチュラル。はみ出したり、揺らいだりするのが魅力です。完璧に整えようとしなくても、花たちが自分の居場所を見つけてきれいになっていくのが寄せ植えの面白さ。あなたも、まずは1つのテーマカラーを決めて、自由に植えてみて! 左は植栽直後。右は20日後。 ◾️鉢サイズ/φ68×H55cm ◾️花材/ペチュニア‘あずき’、スカビオサ、フロックス‘チェリーキャラメル’、シザンサス、デルフィニウム、ヒューケラ、ヒナソウ、ブラキカム 【寄せ植え初心者つまずきポイント】どの花を選べばいいの問題を解決! 初心者は「並んでいるもの全部がかわいい」で迷子になりがち。何を基準に選んでいいか分からないときには、「好き」を最優先に! 園芸店に並んでいるたいていの花苗は、日なたでよく育ちます。もちろん、植物ごとの細かい好み(日陰好き・水好き・乾燥好きなど)は存在しますが、寄せ植えでは隣り合わせたら育たないというものは「ない」と思って大丈夫です。心配な場合は園芸店のスタッフさんに“これは日なた向きですか?”と聞けばOK。あとは“好き”という気持ちを信じて、楽しんで植えてみましょう。 庭の主役になる大人上品ブルーの大鉢寄せ植え この寄せ植えも前述の3つの項目と同様、テーマカラーを青紫&白色に絞っています。縦に「スラッ」と伸びるサルビアを中央に、サイドに「フワッ」と自由な草姿で伸びるフロックスを、鉢縁にロベリアやブラキカム、バーベナを植栽して「こんもり」あふれ咲く自然な雰囲気にしました。寄せ植えでは「スラッ」「フワッ」「こんもり」といった擬態語を意識して植物を選んでみましょう。 【成功ポイントをおさらい】 ●青紫×白色で花色を統一! ●高・中・低の草花を鉢縁に向かって低くなるよう植栽! ●枝垂れる植物(ロベリアやブラキカム)を鉢の縁に植えて、自然に垂れさせる! パープルと白色がかすり状に入り混じる花色が個性的なフロックス‘シュガースター’。白花との相性も抜群。 ◾️鉢サイズ/φ70×H50cm ◾️花材/サルビア‘サリーファン’、フロックス‘シュガースター’、ブラキカム、ロベリア、バーベナ 花材はたった3種! ふわふわ✖️ピンク✖️グレーで大人ロマンティック 八重咲きのペチュニアとポリゴナム(ヒメツルソバ)、ピンクの斑入り葉のセリ‘フラミンゴ’の3種を組み合わせた、ピンクのワントーンコーデ寄せ植えです。グレーのローラ・アシュレイのスクエア鉢がシックで上品な雰囲気をプラスして、トータルで大人ロマンチックな雰囲気に。花材はピンクで揃えつつ、植物のフォルムの違いがお互いを引き立て合います。ワントーンコーデは花材選びが簡単で、初心者にもおすすめ。ふわふわ×ピンク×グレーは、大人ロマンチックの鉄板3条件。 ◾️鉢サイズ/W55×D18×H20cm ◾️花材/ペチュニア‘ホイップマカロン’、ポリゴナム、セリ‘フラミンゴ’ 【寄せ植え初心者つまずきポイント】色合わせが難しそう問題を解決! 色とりどりの花々が並ぶ売り場では、花色合わせに迷いがち。「センスがないと無理」「プロの見本のように見栄えよくできないのでは」と心配になるかもしれませんが、「ワントーンコーデ」は初心者でも必ず成功する鉄板ルール。「ワントーンコーデ」はテーマカラーを1色に絞り、フォルムの異なるものを選ぶのがポイントです。この寄せ植えの場合、テーマカラーはピンク。フォルムには以下のような違いがあります。 八重咲きのペチュニア→ふわふわ・丸くこんもり茂る ポリゴナム→ポンポン・這って枝垂れるように伸びる セリ‘フラミンゴ’→ツンツン・横に広がるように伸びる というようなフォルムの違いを意識すると、たった3種でも、まとまり感が出つつ、一つひとつの個性も生きて見応えたっぷり。売り場では華やかな花のほうにばかり目がいきがちですが、葉ものにもセリ‘フラミンゴ’のようなピンクの斑入りなど、おしゃれな植物があるので要チェック。 あふれる花がロマンチックな花カゴ寄せ植え 淡い紫色の八重咲きペチュニアと小花のクフェア‘ピンクシマー’、リーフ類を組み合わせた寄せ植えです。シンプルながら、花カゴから溢れ咲く姿がロマンチック。八重咲きのペチュニアが小花やリーフによって引き立てられ、主役と脇役の見どころがはっきりしているのが植物選びのポイント。 また、バスケットの容器も溢れ咲く花を引き立てる名脇役。バスケットは軽量で小ぶりなものが多く、ガーデンテーブルなどの上に飾るのにピッタリです。 ◾️鉢サイズ/W25×D17×H15cm ◾️花材/ペチュニア‘パニエ ラベンダー’、クフェア‘ピンクシマー’、アイビー、ハゴロモジャスミン‘ミルキーウェイ’、アイビーゼラニウム 【寄せ植え初心者つまずきポイント】どれくらい苗を植えればいいの問題を解決! 「苗はどれくらい詰めるの?」「あとから大きくなるんじゃない?」など、ガーデニング初心者には寄せ植えする際の苗同士の“適切な距離感”が未知数ですよね。もちろん、植物は生育するのでだんだん大きくなりますが、寄せ植えの場合はギュッと詰めて植えて大丈夫です。ポットから出した苗は、たいていの場合、土を1/4〜1/3ほど落として使ったり、場合によって株分けできるものは苗を細かく分割して配置したりします。写真のバスケットの容器では12株を植栽。 【寄せ植え初心者つまずきポイント】枯れたり乱れたりしそう問題を解決! 「最初はきれいでも維持できるか不安」「剪定とか必要なの?」と、初心者は何かと不安になりがち。でも大丈夫! 植物の栽培は、それほど難しいことではありませんよ。植物は基本的に土と水と太陽、そして風があれば育ちます。ですから、風通しのよい日なたに置いて、適切に水やりをしていればOK。基本的な寄せ植えの管理方法をご紹介します。 ◾️水やり/表土が乾いたら鉢底から流れ出るまで水をたっぷりやります。植えてある植物の数や種類、鉢の大きさで水の乾き具合は変わるので、観察することが大事。 ◾️花がら摘み/枯れた花を摘み取ることを「花がら摘み」といいます。枯れた花をそのままにしているとカビなどの原因になるので、見つけたら摘み取りましょう。 ◾️肥料/植えるときの土に元肥を施すか、元肥入りの培養土に植えます。その後は水やりの際に液肥を与えると元気に育ちます。頻度は製品によって異なるので、説明書をよく読み従います。 ◾️剪定/植物が生育して窮屈そうになってきたら、透かすように剪定したり、切り戻したりして形を保ちます。 ◾️病害虫対策/病害虫の多くの原因は風通しが悪いことによって発生するので、置き場所や剪定などによって風通しをよくし、植物を健康に育てるのが基本的な対策になります。発生してしまった場合は適用のある薬剤を用いて解決できる場合もあります。 ◾️植え替え/寄せ植えに用いる草花の多くは一年草なので、見頃はたいてい3〜4カ月です。上記の適切な手入れをしていても花が咲かなくなったら見頃の終わりです。次のシーズンの花苗で新たな寄せ植えを楽しみましょう。 彫像風の壁掛け鉢が主役のアートな寄せ植えシーン 植木鉢にはさまざまな種類がありますが、こんな彫像風のアーティスティックな鉢も。壁かけタイプなので、室内からも眺めやすく、庭のフォーカルポイントとしても効果的です。この場合は植物はごくシンプルに、1種か2種にとどめて鉢に目がいくようにするのが最適。 ◾️鉢サイズ/W33×D14×H38cm ◾️花材/インパチェンス、スイートアリッサム 【寄せ植え初心者つまずきポイント】どんな鉢を選べばいいの問題を解決! 「深さ・大きさはどれくらい必要?」「素材で育ちやすさが違うの?」と、初心者は鉢選びにもルールがあるのか悩みがちです。次の順番で考えると、どんな鉢がよいか、ぴったりのものが自ずと見えてきます。 石の壁に合わせて、グレーの鉢をセレクト。みずみずしい植物の色が引き立つワンシーン。 ① どこに置く?→置き場所に合わせたサイズを選び、背景や周りの色調に映える鉢色を選ぶと、寄せ植えのみならず、置いた場所全体が素敵な雰囲気のワンシーンになります。 テラコッタ製でデザインやサイズが豊富な英国のウィッチフォードの鉢の寄せ植え。 ② 大きさ・深さは?→一般に5号鉢(直径15cm)には3株程度の寄せ植えが可能。よく販売されているサイズは7〜15号鉢(直径21〜45cm)です。深さは最低15cm以上のものを選びましょう。鉢サイズは、まず置き場所に適していることを前提とし、以下のポイントを押さえて選びましょう。 *小さいものは水切れに注意。頻繁に水やりが必要になります。大きいものは水切れには強いですが、移動しにくいので定位置での使用を前提とします。 グラスファイバーと樹脂からなるFRP素材の鉢。 ③ 素材による違いは?→管理や扱いやすさに以下のような違いがあることを考慮して、好きなものを選びましょう。 ●テラコッタ・素焼き鉢/通気性、保水性のバランスはよいが、大きいものは重く移動が困難。色は茶系が多い。耐久性に優れる。 ●バスケット/内側にビニールを張って土がこぼれないようになっているので、水抜けのために内張りビニールを一部カットしたり、穴を開けてから使用。軽くて扱いやすく、比較的安価だが、耐久性は低めで寿命は1〜2シーズン。 ●FRPの鉢/テラコッタや素焼き鉢より軽く、耐久性に優れる。色のバリエーションがあり、デザイン性の高いものが多い。例/上記写真のようなローラ・アシュレイの鉢 ●釉薬のかかった鉢/基本的に雨のかからない場所か、室内向け。 まずはやってみよう! 明日の楽しみを自分の手で 寄せ植えに“絶対の正解”はありません。好きな花を好きなように組み合わせて、自分だけの1鉢を作ること——それこそがガーデニングの醍醐味です。日々変化していく寄せ植えは、明日が楽しみになる魔法です。最初の1歩は、小さな挑戦。でも、その1鉢が庭やベランダを彩り、日々の暮らしに喜びを運んでくれるはず。ぜひ、今日“好き”から始める寄せ植えにチャレンジしてみてくださいね。






















