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【観葉植物】フィロデンドロン・バーキンとは? 特徴や育て方のコツを解説

【観葉植物】フィロデンドロン・バーキンとは? 特徴や育て方のコツを解説

PiggingFoto/Shutterstock.com

フィロデンドロン・バーキンは、斑入りの美しい葉が特徴の観葉植物です。グリーンインテリアとしても人気の高い種類なので、育てたいと考えている方も多いのではないでしょうか? この記事では、フィロデンドロン・バーキンの基本情報や特徴、名前の由来や花言葉、多様な種類、育て方のポイントについて詳しくご紹介します。

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フィロデンドロン・バーキンの基本情報

フィロデンドロン・バーキン
Shadow Inspiration/Shutterstock.com

植物名:フィロデンドロン・バーキン
学名:Philodendron ‘Birkin’
英名:Philodendron Birkin、Philodendron White Wave
和名:フィロデンドロン・バーキン
その他の名前:愛の木
科名:サトイモ科
属名:フィロデンドロン属
原産地:中南米
形態:常緑性多年草

フィロデンドロン・バーキンは、サトイモ科フィロデンドロン属の一品種で、学名はPhilodendron ‘Birkin’です。この植物は中南米を原産地とし、流通量が少なく珍しい品種とされています。特徴的な斑入りの葉と白くくっきりとした葉脈が美しく、初心者にもおすすめのインテリアグリーンとして人気があります。

フィロデンドロンの仲間は成長するにつれて根が発達し、他の植物や岩などに着生しながら成長していきます。栽培には室内の明るめの場所が適しています。

フィロデンドロン・バーキンの葉や花の特徴

フィロデンドロン・バーキン
Chekyravaa/Shutterstock.com

園芸分類:観葉植物
開花時期:6~8月
草丈:0.1~2m
耐寒性:弱い
耐暑性:普通
花色:クリーム色、緑

フィロデンドロンには、650種類以上が存在するといわれており、それぞれ個性的な形や色の葉を持ち、株姿もつる性や直立するものなどさまざま。その中でもフィロデンドロン・バーキンは、比較的最近流通し始めた品種で、葉に葉脈のような白い斑が入り、上品な印象です。新芽のうちは白が多く、次第に緑に変化します。斑の入り方は個体差があります。また、幹はなく、地面から直接いくつもの葉柄が立ち上がる姿になります。ある程度成長すると株元から気根も伸ばします。

成長すると10mほどにも大きくなりますが、日本で流通しているものは多くが小型で飾りやすいサイズです。

フィロデンドロンの花は、サトイモ科らしい仏炎苞(ぶつえんほう)を持つ肉穂花序(にくすいかじょ)。開花は夏頃が多く、仏炎苞はクリーム色から緑色をしています。

フィロデンドロン・バーキンの名前の由来や花言葉

フィロデンドロン・バーキン
Olenaduygu/Shutterstock.com

フィロデンドロンという名前の由来は、ギリシア語の「フィロ(愛する)」と「デンドロン(樹木)」とされています。フィロデンドロン・バーキンの花言葉は「壮大な美」や「華やかな明るさ」です。

フィロデンドロンの代表的な種類

フィロデンドロン
Raining624/Shutterstock.com

フィロデンドロンには数多くの品種があり、非常に個性的な形や色のものもたくさんあります。

ここでは、なかでも人気の種類についていくつかご紹介します。

フィロデンドロン・セローム

フィロデンドロン・セローム
Mid Photographer/Shutterstock.com

フィロデンドロン・セロームは、切れ込みのある大きな葉と立ち上がるように直立する茎が特徴的な植物です。成長すると太い茎から気根が伸び、その姿は非常に個性的です。店頭でも比較的よく見かけます。

クッカバラ・オージー

クッカバラ・オージー
wonwon eater/Shutterstock.com

クッカバラ・オージーは、深い切れ込みが入る羽根のような形のインパクトのある葉が特徴です。耐寒性や耐陰性に優れており、流通量も多い種類です。

フィロデンドロン・ヘデラケウム・オクシカルディウム‘ブラジル’

フィロデンドロン・ヘデラケウム・オクシカルディウム‘ブラジル’
AngieYeoh/Shutterstock.com

この品種は葉の主脈付近に鮮やかな金色または黄色の斑が入るのが特徴で、葉の形はハート型をしています。美しい見た目から、観葉植物として非常に人気のある品種です。

フィロデンドロン・ヘデラケウム・オクシカルディウム‘ライム’

フィロデンドロン・ヘデラケウム・オクシカルディウム‘ライム’
Julia Dresch/Shutterstock.com

この品種は「ライム」という名前のとおり、明るいライムグリーンの葉が特徴。生育が旺盛な、つる性のフィロデンドロンです。

フィロデンドロン・ヘデラケウム・オクシカルディウム‘バリエガツム’

フィロデンドロン・ヘデラケウム・オクシカルディウム‘バリエガツム’
suprabhat/Shutterstock.com

ハート形の緑色の葉に、乳白色の斑が入るのが特徴です。斑の入り方はバリエーションがあり、株や葉によってそれぞれが個性的な見た目です。

フィロデンドロン‘ピンクッション’

フィロデンドロン‘ピンクッション’
VitaliyTr/Shutterstock.com

フィロデンドロン‘ピンクッション’は淡いピンク色を帯びた葉が特徴で、成長するにつれて緑色に変化します。非常に小型の品種で、小さなスペースでも育てることができます。

フィロデンドロン・バーキンの栽培12カ月カレンダー

開花時期:6~8月
植え付け・植え替え:5〜9月
肥料:5〜10月
剪定:5~10月

フィロデンドロン・バーキンの栽培環境

フィロデンドロン・バーキン
Marina Meshcherskaia/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】基本的には屋内で育てますが、春と秋は戸外の明るめの半日陰で、風通しや水はけのよい環境でも栽培できます。

【日当たり/屋内】耐陰性が強く、一年を通して明るい室内で管理できます。強い直射日光により葉焼けすることがあるので、レースのカーテン越し程度の明るさがよいでしょう。

【置き場所】風通しがよく湿度の高い環境を好みます。株が傷む原因となるため、室外機の熱風やエアコンの風に直接当たる場所は避けてください。

耐寒性・耐暑性

屋外で育てている場合は、寒くなってきたら室内に取り込み、最低温度が5~10℃以上になるように管理しましょう。また、暑さには強いですが、強い直射日光により葉焼けすることがあるので注意が必要です。

フィロデンドロン・バーキンの育て方のポイント

用土

ガーデニング
Pixel-Shot/Shutterstock.com

市販の観葉植物用の土を使うのがおすすめです。ハンギングなどで育てる場合は、水苔やヤシの実チップ(ベラボン)などの素材を使います。清潔な用土を使用することで、病害虫の発生を防ぐことにもつながります。

水やり

葉水
TanyaKim/Shutterstock.com

土の表面が乾燥している場合は、鉢底から水が流れ出るまでしっかりと水やりを行います。多湿に弱いので、土が乾いてからたっぷりと水やりをし、蒸れないように風通しのよい場所に置くことが重要です。ただし、空中の湿度は好むので、水やりのタイミングなどで葉水をすると、機嫌よく育ちます。生育が鈍る冬場には水やりの頻度を減らしますが、空気が乾燥しているため、定期的に葉水は行うとよいでしょう。

肥料

フィロデンドロン・バーキン
Zhuravlev Andrey/Shutterstock.com

植え替えの際には、長期間ゆっくり効く緩効性肥料を土に混ぜておきます。もし土に肥料を混ぜていない場合は、置き肥や液肥を施すとよいでしょう。

5~10月の期間中は、2カ月に1度置き肥を置くか、水で薄めた液肥を2週間に1度のペースで水やり代わりに与えます。ただし、あまり株を大きくしたくない場合は肥料を控えるとよいでしょう。生育が鈍る冬の間は肥料を与える必要はありません。冬に肥料が残っていると株が傷みやすいので注意しましょう。

注意する病害虫

害虫
JustDOne/Shutterstock.com

【病気】

フィロデンドロン・バーキンの栽培では、特に気をつける病気はありません。

【害虫】

フィロデンドロン・バーキンの栽培では、ハダニ、アブラムシ、カイガラムシがつくことがあります。どれも吸汁して生育を阻害するため、注意が必要です。

ハダニは高温乾燥期に発生しやすく、放っておくと糸を張って大量発生するため、市販の殺虫剤で駆除するか、シャワーで洗い流すのが効果的です。水やりの際に、葉裏にも水をしっかりかけて洗い流すと、発生や拡大の予防につながります。

アブラムシに吸汁されると葉が縮れたり、新芽に大量に発生すると枯れてしまう恐れがあるため、市販の殺虫剤で駆除するか、テープなどで取り除くとよいでしょう。

カイガラムシの成虫は硬い殻に覆われて薬剤が効きにくいため、ブラシなどで取り除く必要があります。

フィロデンドロン・バーキンの詳しい育て方

苗の選び方

苗を購入する際は、ひょろひょろと徒長しておらず、葉の色艶がよくしっかりしたものを選ぶとよいでしょう。

植え付け・植え替え

フィロデンドロン・バーキン
Simol1407/Shutterstock.com

植え付けや植え替えの時期は、生育が旺盛な5~9月が適しています。水切れしないように管理することで、発根がスムーズに進みます。

剪定

剪定
TuktaBaby/Shutterstock.com

剪定の適期は生育期間中の5~10月です。古くなったり茂りすぎたりした葉を適宜剪定しましょう。

剪定時に出てくる白い樹液に触れると肌の炎症を引き起こす可能性があるため、手袋を着用するのがおすすめ。万が一樹液に触れてしまった場合は、水できれいに洗い流してください。

増やし方

フィロデンドロン・バーキン
Albertus Supiyanto/Shutterstock.com

フィロデンドロン・バーキンは挿し木や株分けで増やすことができます。増やすのに適した時期は5~8月です。挿し木で増やす方法は以下のとおりです。

  1. 株元の葉茎を切り、白い樹液が流れなくなるまで水で洗い流します。
  2. 挿し木用の土に植え、土が乾かないように明るめの日陰で管理します。
  3. 約1カ月で株元に新芽が出てくるため、その時点で植え替えて育てます。
  4. 株元に子株ができたら、5~10月の間にその子株を分けて植え替えることで、さらに増やすことができます。

フィロデンドロン・バーキンを栽培する際の注意

フィロデンドロン・バーキン
Job Narinnate/Shutterstock.com

毒性に注意

フィロデンドロン属の植物は毒性のあるシュウ酸カルシウムを含み、犬や猫には危険な植物です。ペットがいる家庭では、誤って食べられないように対策が必要です。また、樹液が肌につくと肌の炎症を引き起こす可能性があるため、手入れの際は手袋を着用するとよいでしょう。

先祖返りに注意

フィロデンドロン・バーキンの葉は、美しい白い斑が魅力ですが、栽培していると緑一色の葉が出てくることがあります。斑入りの植物は、本来は緑の葉だったため、こうした先祖返りの葉が出ることはよくあります。このような葉は斑入り葉よりも生育がよく、放置しているといつの間にか全体が緑一色の葉になってしまうこともあるので注意が必要。フィロデンドロン・バーキンの場合、本来は白が強い新芽のうちから緑色の葉は先祖返りの可能性があるため、様子を見ながら摘んで抑制するとよいでしょう。

また、日光が不足している場合も、光合成の効率を上げるため、緑色の葉が多くなることがあります。日照が十分かを含め、乾燥や根詰まりなどの問題が起きていないか、生育環境を確認するとよいでしょう。

フィロデンドロン・バーキンをインテリアグリーンに取り入れよう

フィロデンドロン・バーキン
Jirayu Chaichomlert/Shutterstock.com

フィロデンドロン・バーキンは、美しい白い斑入りの葉が魅力的な観葉植物で、寒さに注意すれば、丈夫で初心者でも育てやすいのも魅力です。モダンな雰囲気によく似合うバーキンは耐陰性もあり、おしゃれなインテリアグリーンとしても人気があります。ぜひ、この記事を参考に、フィロデンドロン・バーキンを育ててみてはいかがでしょうか?

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