スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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宿根草・多年草

【決定版】ヒオウギの育て方|夏は華やかオレンジの花、秋冬は“ぬばたま”の黒い実も楽しめる!
ヒオウギの基本情報 Cynthia Shirk/Shutterstock.com 植物名:ヒオウギ学名:Iris domestica英名:Blackberry Lily、Leopard flower和名:ヒオウギ(檜扇)その他の名前:カラスオウギ科名:アヤメ科属名:アヤメ属原産地:東アジア形態:宿根草(多年草) ヒオウギはアヤメ科アヤメ属の多年草です。学名はIris Domestica(イリス・ドメスティカ)。以前はBelamcanda chinensis(ベラムカンダ・シネンシス)という学名でヒオウギ属に分類されていましたが、21世紀に入ってDNA解析が進みアヤメ属に編入され、それに伴い学名も変更されました。北アメリカでは帰化植物となって野生化しており、黒い実をつけることから「ブラックベリー・リリー」と呼ばれています。 ヒオウギの原産地は日本、朝鮮半島、中国、インドなどの東アジア。暑さや寒さに強く、昔から山野の草地や海岸に自生してきた植物のため、放任してもよく育ちます。草丈は40~100cmほどで、花壇の中段〜後段に向いています。多年草のため、一度植え付ければ毎年開花する植物ですが、冬は落葉して休眠します。 ヒオウギの花や葉、実の特徴 Cynthia Shirk/Shutterstock.com ヒオウギの開花期は7〜8月。花色はオレンジ、黄、ピンク、紫、赤などで、5〜6cm前後の花を咲かせます。午前中に咲いて夕方にはしぼむ一日花ですが、花が少ない夏の間に次々と咲き続けて庭を彩ってくれます。花茎をのばして花を連ねる姿は凛として美しく、古くから庭植えにするほか生け花の素材としても親しまれてきました。 開花が終わると袋状の大きなさやができ、それが熟すと割れて、中から5mmくらいの艶やかな黒い種子が出てきます。しばらくは落ちずにそのまま残るため、シードヘッドとして楽しめるほか、花材としても利用できます。 ぬばたまと呼ばれるヒオウギの種子。eric1207cvb/Shutterstock.com ヒオウギの名前の由来と花言葉 ヒオウギの葉。Joyfull_N/Shutterstock.com ヒオウギを漢字で書くと「檜扇」で、葉が長く扇状に広がり、宮廷人が持つ檜扇に似ていることに由来。桧扇、日扇と書くこともあります。また「烏扇(からすおうぎ)」とも呼ばれています。ちなみに、真っ黒なヒオウギの種子のことを「ぬばたま(射干玉)」と呼び、万葉集では黒髪や夜など、黒をイメージさせる言葉にかかる枕詞になっています。 ヒオウギの代表的な種類 Nikolay Kurzenko/Shutterstock.com 赤い花を咲かせるものはベニヒオウギ、黄色い花を咲かせるものはキヒオウギと呼ばれています。園芸においてヒオウギとして主に流通しているのは変種とされるダルマヒオウギで、草丈が低く、コンパクトにまとまるのが特徴です。園芸品種には黄色い花を咲かせる‘ゴーンウィズザウインド’や、オレンジの花に紅色の斑点が入る‘緋竜’(ひりゅう)、ダルマヒオウギの品種で紫花の‘ブルーサファイア’などがあります。 ヒオウギは鉢植え・地植えのどちらでも育てられる Svetlanko/Shutterstock.com ヒオウギは強健な性質で放任してもよく育ち、鉢植えにしても地植えにしてもかまいません。地植えにした場合は、数年は植えっぱなしにしてもよいのですが、込み合いすぎると生育が衰えてくるので、掘り上げて数芽ずつつけて株分けして植え直しましょう。鉢植えの場合は根詰まりしやすいので毎年植え替えます。種まきして育てることもできますが、開花までは数年かかるので、ホームセンターや花苗店で苗を購入してスタートするのが手軽です。 ヒオウギの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7〜8月植え付け・植え替え:4〜5月、9~10月肥料:4〜5月、10月頃種まき:4月頃、10月頃 ヒオウギの栽培環境 Lanywati/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。日当たりの悪い場所は花つきが悪くなるので、避けてください。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】根付いた後は乾燥に強く、多湿を嫌います。水はけと水もちのよい土壌で育てましょう。 耐寒性・耐暑性 暑さや寒さに強く、真夏でも元気に咲き、戸外で越冬できます。 ヒオウギの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性化成肥料を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきましょう。土に土壌改良資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【地植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、ひどく乾燥させないように水の管理をしましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ、多数のつぼみが上がってくるようになると、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え】 4月〜5月中旬と10月に効性化成肥料を株元からやや離した場所にばらまき、軽く耕して土になじませます。 【鉢植え】 4〜7月と10月に、月に1度を目安に効性化成肥料を株元からやや離した場所にばらまき、軽く耕して土になじませます。もしくは、10日に1度を目安に液体肥料を与えてもよいでしょう。 注意する病害虫 Happy_Nati/Shutterstock.com 【病気】 ヒオウギは育てやすい草花ですが、病気が発生することがあります。ここではかかりやすい病気についてご案内します。 軟腐病 軟腐病は細菌性の病気で、高温時に発生しやすくなります。特に梅雨明けから真夏が要注意。 球根や成長点近くの茎、地際の部分や根が腐って悪臭を放つので、発症したのを見つけたら、周囲に蔓延しないようにただちに抜き取り、周囲の土ごと処分してください。水はけをよくしていつもジメジメとした環境にしないことが予防につながります。また、害虫に食害されて傷ついた部分から病原菌が侵入しやすくなるので、害虫からしっかり守ることもポイントにです。 さび病 さび病は、かびによる伝染性の病気です。葉にくすんだオレンジ色で楕円形の斑点が現れます。この斑点は、やや細長くイボ状に突起するのが特徴です。症状が進むと斑点が破れ、中から粉のように細かい胞子を飛ばします。発症すると株が弱り、枯死することもあるので注意。発病した葉は見つけ次第切り取って処分し、適用する薬剤を散布して防除します。 【害虫】 ヒオウギの栽培では、害虫の心配はほとんどありませんが、ナメクジやアブラムシがつくこともあります。 ヒオウギの詳しい育て方 苗の選び方 苗を選ぶ際は、がっしりと締まって勢いがあるものを選びましょう。ヒョロヒョロと間伸びしていたり、下葉が黄色くなっているものは避けたほうが無難です。 植え付け・植え替え Vlyaks/Shutterstock.com ヒオウギの植え付け適期は、十分気温が上がって遅霜の心配がなくなる4〜5月、または9~10月です。苗はホームセンターや花苗店で入手できます。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりもひと回り大きな穴を掘って植えつけます。苗をポットから出したら根鉢をやや崩して植えましょう。複数の苗を植え付ける場合は、草丈に応じて20〜40cmの間隔を取ってください。最後に、たっぷりと水やりします。 多年草のため、数年は植えっぱなしにしてもいいのですが、大株に育って込み合ってきたら掘り上げて株分けし、植え直して若返りを図るとよいでしょう。 【鉢植え】 7〜8号鉢に1株を目安に植え付けます。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、苗をポットから出して根鉢を軽くくずして植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えの場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日頃の管理 marekuliasz/Shutterstock.com 【花がら摘み】 次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【マルチング】 真夏の高温期は乾燥しやすくなるので、株元にバークチップなどを施してマルチングをしておきましょう。 増やし方 Vladyslav Lehir/Shutterstock.com ヒオウギは、株分け、種まき、挿し芽で増やすことが可能です。ここでは、それぞれの方法について解説します。 【株分け】 ヒオウギの株分け適期は10月頃です。 株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りを図ります。株を掘り上げて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【種まき】 ヒオウギの種まき適期は、4月頃か10月頃です。種まき用のセルトレイに市販の草花用培養土を入れて種をまき、薄く覆土してください。種が流れ出すことがないように、トレイより一回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。発芽までは半日陰の場所に置いて、乾燥しないように管理しましょう。 発芽後は日当たりがよく、風通しのよい場所へ移動しましょう。本葉が2〜3枚出始めたら、黒ポットに植え替えて育苗します。10日に1度を目安に、液肥を与えると生育がよくなります。根がよく張ってしっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。開花までは2〜3年要します。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。ヒオウギの挿し芽はやや成功率が低いとされ、株分けや種まきで増やすのが一般的です。 ヒオウギの挿し芽の適期は、花後すぐの9月頃です。新しく伸びた茎葉を3節つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水を入れて十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。成長して根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ヒオウギの庭での生かし方 woeng ndesoe/Shutterstock.com ヒオウギは草丈が40〜100cmになるので、花壇に植える際は中段〜後段が向いています。旺盛に茂るので、密植せずにある程度株幅を取っておきましょう。群植すると、ダイナミックな咲き姿を楽しめます。一方で楚々とした花姿は和の庭にもよく似合い、アクセントとして目を引くポイントに入れても素敵です。黒い実をつける姿も愛らしいので、開花期後半からは花がら摘みをやめて、秋からはシードヘッドを楽しむのもおすすめです。 日本に自生するヒオウギで庭に彩りを加えよう Fiko84/Shutterstock.com 花茎を立ち上げて次々と花を連ねて咲かせるヒオウギは、素朴な風情で和洋を問わず庭に彩りを与えてくれる草花です。鮮やかな花や艶やかな実の美しさはもちろん、ビギナーにも育てやすく、多年草で一度植え付ければ毎年開花を楽しめるコストパフォーマンスのよさも魅力なヒオウギを、ぜひ庭で身近に育ててみてください。
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一年草

「牽牛花」ってなんて読む? 正解できたらすごい難読植物名漢字【Let’s Try! 植物クイズ】Vol.5
身近な植物!「牽牛花」ってどんな植物? Fumeezz/Shutterstock.com 実際に育てている植物でも、漢字で表記されると案外分からないことが多いもの。普段呼び慣れている名称とは違う名前があったり、意外な漢字が使われていたりと、そこには面白い世界が広がっています。 ここでは、難読といわれる植物の漢字表記の中から、身近な植物に関するものをクイズ形式で出題! 今回のお題は「牽牛花」。あなたはこの漢字が表す植物が分かりますか? ヒント 夏の花の代表格! 小学校で育てた人も多いのでは。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ あさがお、けんぎゅうか ruiruito/Shutterstock.com アサガオの基本データ 学名:Ipomoea nil科名:ヒルガオ科属名:サツマイモ属原産地:熱帯から亜熱帯地域和名:アサガオ(朝顔)別名:ケンギュウカ、ケンゴシ、東雲草、鏡草など英名:morning glory開花期:7月中旬~10月上旬花色:青、紫、白、ピンク、赤、複色形態:20~600cm草丈:約10m 夏の日の朝早くに咲くアサガオは、この季節の風物詩。パッと大きく開いた円錐形の花は、昼前には萎れ始めてしまう、午前中だけの楽しみです。つる性のものが多く、行灯仕立てや緑のカーテンなどによく使われます。奈良時代に遣唐使によって伝えられたとされますが、江戸時代には観賞用として栽培されるようになり、品種改良が盛んになって、さまざまな色や形を持つアサガオが生まれました。 暑さに強く育てやすいので、ガーデニングビギナーにもおすすめ。おなじみの花ですが、花色や花姿のバリエーションも多く、花が少なくなりがちな夏の庭を美しく彩ってくれます。開花中は適宜追肥をすることで、次々に開花を楽しめます。最近では、より丈夫で生育旺盛な宿根性のノアサガオ(琉球アサガオ)や、昼頃まで咲き、開花期も遅めのセイヨウアサガオなども人気があります。 「牽牛花」の由来とは? KPG-Payless2/Shutterstock.com アサガオといえば、皆さんがまず思い浮かべる漢字は「朝顔」でしょう。今回ご紹介した「牽牛花」はアサガオの別名で、本来は「けんぎゅうか」と読みます。しかし、どちらも同じ花の名称なので、アサガオとも読ませるようになったのです。 ちなみに、牽牛花という名前は漢名から。もともとアサガオの種子は「牽牛子(けんごし、けにごし)」と呼ばれ、下剤となる成分を含むことから生薬として珍重されていました。当時は牛と交換されるほど高価で、牛を牽(ひ)いてもらいに行ったことから、種子を「牽牛子」、花を「牽牛花」と呼ぶようになったとされています。 また、「牽牛」というワードで有名なのが、七夕の彦星です。織姫と彦星が年に1度だけ会えるというあの七夕伝説は、もともとは中国の話ですが、中国では機を織る「織女」と牛飼いの「牽牛」の物語。この「牽牛」という名前と、ちょうど七夕の頃に開花することにちなみ、アサガオは織姫と彦星が無事に会えたことの象徴ともされるのだそうです。 クイズ一覧はこちら!
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宿根草・多年草

【初心者必見】ゲラニウム(フウロソウ)の育て方完全版! 可憐な宿根草で理想の庭に
ゲラニウムの基本情報 Burkhard Trautsch/Shutterstock.com 植物名:ゲラニウム学名:Geranium英名:Geranium和名:風露草(フウロソウ)その他の名前:ゲラニューム科名:フウロソウ科属名:フウロソウ属原産地:ヨーロッパ、アジア、ヒマラヤ~中国南西部形態:多年草 ゲラニウム(フウロソウ科)とは、日本ではフウロソウとも呼ばれる多年生のガーデンプランツ。名前が似たゼラニウムと混同されることがありますが、非常に種類が多く、フウロソウ属には100以上の種類があります。園芸店やホームセンターなどでよく販売されているのは、欧米で品種改良された園芸品種ですが、ゲンノショウコやアケボノフウロなどの日本の在来種もあります。初夏から初秋にかけて、左右対称の整った5弁花を咲かせます。 日本の山野や道端に生えているゲンノショウコ。別名フウロソウ、ミコシグサ、イシャイラズ。夏から秋にかけて、紅紫色や白色の5弁の小花を咲かせます。日本三大民間薬のひとつに数えられる薬草。Tadashi Okabe/Shutterstock.com ゲラニウムの花や葉の特徴 ESB Basic/Shutterstock.com 園芸分類 草花、山野草開花時期 4~6月草丈:15~60cm前後耐寒性:強い耐暑性:強い花色:紫、ピンク、白、青、複色 ゲラニウムには主に、草丈が高くなる高性種と、草丈が低く、高山地帯を原産とする高山性の種類とに分かれます。今回写真とともにご紹介するゲラニウムは、一般にイメージされやすい高性種。高山性のものは暑さに弱く、栽培する時には高山植物や山野草の仲間として扱うため、温暖な地域ではやや栽培が難しくなりますが、北国ではグラウンドカバーのように使え、冬越しもできる品種もあります。 ゲラニウムの名前の由来と花言葉 Andrew Fletcher/Shutterstock.com ゲラニウムは、細長い鶴のくちばしに似た実を付けます。このため、ギリシア語で鶴を意味する「géranos」が花名になったとされています。 ゲラニウムの花言葉は、明るく鮮やかな花にふさわしい前向きな言葉が多く、「変わらぬ信頼」「友情」「陽気」「慰める」などがあります。 ガーデンに取り入れやすいゲラニウム Photo/3and garden ゲラニウムは、柔らかく広がる草姿と繊細な花で、野に咲くような風情があり、植えるだけで庭が優しい印象になる宿根草のひとつで、長年ガーデナーに愛されている植物です。イングリッシュガーデンでもよく植えられていて、ナチュラルガーデンやコテージガーデンにぴったり。 バラにはなかなかない青系の花はローズガーデンのアクセントにもなり、清楚な小花と豪華なバラの相性も抜群。バラと花期が揃うので、初夏にはそれぞれの花が引き立て合って美しい景色が生まれます。また、グラス類など、風を捉えて揺れる草花と組み合わせるのも素敵です。 LianeM/Shutterstock.com 種類によりますが、5月〜初夏に咲くものから、秋まで断続的に咲くものまであります。咲き終わった後に軽く刈り戻すと、再び花が咲いたり葉がきれいに茂ったりするのも嬉しいポイント。 日向〜半日陰まで対応できる品種が多く、宿根草ボーダーの株元や、木陰などでも活躍するので、場所を選ばず使いやすい植物とも言えます。 花だけでなく、細かく切れ込んだ葉も美しいため、他の植物の引き立て役としても活躍します。品種によっては、紅葉や葉の模様も楽しめるものもあります。 ゲラニウムは多くが宿根草で、毎年よく育ち、株が大きくなっていく様子も楽しみの一つ。主張しすぎず、でも確かな存在感がある庭の縁の名脇役です。 ゲラニウムの代表的な種類 ゲラニウム‘ジョンソンズ・ブルー’Geranium 'Johnson's Blue' Jackie Tweddle/Shutterstock.com ブルー系の花を咲かせるゲラニウムの代表品種。やや早咲きで、中大輪の透き通った美しい青紫の花を咲かせます。 ゲラニウム‘ロザンネイ’Geranium 'Rozanne' Iva Vagnerova/Shutterstock.com 青紫の花は、気温の高い時期はピンクに、気温が低くなると青みを増します。寒冷地では真夏も咲き、初夏から晩秋まで長期間楽しめます。 ゲラニウム・プラテンセ‘スプリッシュ・スプラッシュ’Geranium pratense 'Splish Splash' Ole Schoene/Shutterstock.com 白花に青いラインがランダムに入る個性的な品種。白や青の単色の花も混ざり、花色に幅があります。 ゲラニウム・ファエウムGeranium phaeum shansh23/Shutterstock.com 別名クロバナフウロ。濃い赤紫色のシックな花を咲かせます。白花品種の‘アルバム’も爽やかで素敵。 ゲラニウム・サンギネウム・ストリアタムGeranium sanguineum var. striatum mizy/Shutterstock.com 淡いピンク色の美しい花は、大きめで存在感があります。比較的コンパクトでふんわりまとまる品種。サンギネウム系はアケボノフウロという名でも流通しています。 ゲラニウムとゼラニウムの違い 鉢植えやハンギング、窓辺の花などとしてよく育てられているゼラニウム。olko1975/Shutterstock.com ゲラニウムと花名が似ている植物に、ゼラニウムがあります。英語表記はどちらも「Geranium」ですが、日本でゼラニウムと呼んでいる花は「ペラルゴニウム」を指し、欧米にはゼラニウムという花名はありません。かつては、どちらの花もゲラニウム属に属していたため、属名が流通名として定着し、このように紛らわしい状況になりました。 現在では、ゼラニウムはテンジクアオイ属(ペラルゴニウム属)に分離され、「ペラルゴニウム」とも呼ばれるようになっています。 ゲラニウムの12カ月栽培カレンダー Paul Maguire/Shutterstock.com 開花時期:4~6月肥料:3〜9月植え付け:2月〜3月上旬種まき:2月〜3月上旬 ゲラニウムの栽培環境 Photo/3and garden 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】 夏の日差しが直接当たる場所は、日焼けや高温障害の原因になるため避けましょう。半日陰の風通しのよい場所がおすすめです。 【日当たり/屋内】 屋内でも日当たりがよすぎる場所は避け、明るい日陰か、午前中だけ日が当たり、午後は半日陰になる場所がよいでしょう。 【置き場所】 一年を通して直射日光が当たり続ける場所は避けましょう。寒さには強いものの、冬は北風に当たらない場所に置きましょう。 耐寒性・耐暑性 ゲラニウムは耐暑性が弱く、耐寒性は強い植物です。寒冷地であれば、一年を通して基本的な手入れだけで十分です。夏は暑さで弱ってしまうことがあるので、風通しのよい場所を選び、必要に応じて遮光ネットや日よけグッズなどを使い、日差しが当たりすぎない環境で育てるようにしましょう。 ゲラニウムの育て方のポイント Photo/3and garden 用土 ゲラニウムは水はけの良い土を好むので、市販の培養土や山野草用の土に軽石や赤玉土を混ぜて使うことをおすすめします。寒冷地であれば、水はけの良い腐植質が豊富な用土であれば、そのまま植えても問題ありません。暖かい地域の場合は、レイズドベッドなどを用いて通気性と水はけを良くしておくと、暑さで根が傷むのを防げるでしょう。 水やり 水やりの際は、過湿にならないようやや乾燥気味に育てたほうが管理しやすいです。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、乾燥が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 鉢栽培では、水切れに注意し、鉢の表面が乾いたら水やりを忘れずに管理しましょう。ただし、いつもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので過湿に注意します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。 肥料 Mariola Anna S/Shutterstock.com 基本的に肥料は必要ありませんが、与える場合は、植え替え時に緩効性化成肥料、花の開花と花後に液体肥料を控えめにやりましょう。与え過ぎると肥料焼けを起こす場合があるので、注意が必要です。 注意する病害虫 【病気】 ゲラニウムがかかりやすい病気には、うどんこ病や軟腐病などがあります。うどんこ病は葉に白い斑点が出る病気で、発症した葉を早めに取り除くことで重症化を防げます。軟腐病は、葉や茎が軟化して腐ってしまう病気で、腐った部分から異臭がします。水はけの良い用土に変えたり、薬剤を散布したりすることで予防できます。 【害虫】 注意が必要な害虫は、ヨトウムシ、アブラムシ、ハダニなどです。アブラムシは繁殖力が強いので、春から夏にかけて葉の裏をこまめにチェックし、見つけたら大量発生させないように専用の殺虫剤で駆除しましょう。夏のハダニも重症化しやすいので、葉水や殺虫剤を用いて早めに駆除しましょう。 ゲラニウムの詳しい育て方 Lichtmalerei Lachenmann/Shutterstock.com 苗の選び方 苗を選ぶ際は、枝元から葉が芽吹いていて、葉が萎れることなく、艶があってみずみずしい状態のものを選びましょう。 植え付け・植え替え ゲラニウムの植え付けは、真冬と真夏以外に行いましょう。秋に植え付けると、冬の間に根付いて、翌春には花を楽しむことができます。 ゲラニウムの株は大きく成長するため、定期的に株分して植え替えるとコンティションよく保てます。鉢植えの場合は、2~3月、または9~10月に一回り大きい鉢に植え替えましょう。地植えの場合は、3~5年に1度、株を傷つけないよう注意しながら掘り上げて、傷んでいる根や茎を切って整理します。 一株が大きく増えたら、分割して移植することもできます。自然に分かれている部分を優しく手で分離したり、株元をナイフなどで切り分ける株分けは、株を若返らせ、増やす効果があります。植え替えと同時に行うのがよいでしょう。 日常のお手入れ Elena Tratsevskaya/Shutterstock.com 株が広がりやすいので、開花した茎が倒れるようなら支柱を立てるのも方法ですが、自然にまかせて広がる様子を楽しむのがおすすめです。開花後も軽やかな葉が広がって、庭に彩りをプラスしてくれます。 剪定・切り戻し 花が咲き終わったら、株の形を整えるように伸びた枝を1/3ほど剪定しましょう。また、古い葉や傷んだ葉は、株元が混まないように株元から取り除きましょう。 夏越し 多くのゲラニウムは高温多湿を苦手としているため、夏の暑さが厳しい地域では暑さ対策を講じないと弱ってしまいます。夏は風通しのよい半日陰の場所に植えるか、植えたあとに日差しが強くて葉が焼けそうと気づいた際は、日陰になるような植物をそばに植えるなど対策しましょう。 増やし方 ゲラニウムの増やし方には、株分けと種子から育てる方法があります。株分けの方法は、植え替え時に根茎を分けて、それぞれを植え付けます。分ける際は、根茎が自然に分かれている部分で分けるとよいでしょう。分け目がない場合は、芽を切り落とさないようにナイフなどで切り分けるのも一案です。 Hans-Juergen Luntzer/Shutterstock.com 種子から育てる場合は、花後に採取した種子を冷蔵庫で保管しておき、翌年2~3月に播きます。ただし、ゲラニウムの種子は外皮が厚く発芽率が悪いため、皮をヤスリで削る「剥皮処理」をしてから播くとよいでしょう。種まき後から開花するまでは、2年ほどかかります。 種類豊富なゲラニウムを咲かせて庭を彩ろう InfoFlowersPlants/Shutterstock.com 育てやすく、清楚で可憐な小花をふわふわと咲かせるゲラニウム。風に揺れるナチュラルな姿は、どんな庭にもよく似合い、他の花と組み合わせやすいのも魅力。種類も多いので、コレクションするのも楽しみです。ぜひお気に入りの品種を選んでガーデンで育ててみましょう。
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宿根草・多年草

【青いトゲトゲ花】エキノプスの育て方完全ガイド|魅力からドライフラワー、失敗しない栽培のコツまで徹底解説
エキノプスの基本情報 weha/Shutterstock.com 植物名:エキノプス学名:Echinops英名:globe thistles和名:ルリタマアザミ(瑠璃玉薊)科名:キク科属名:ヒゴタイ属(エキノプス属)原産地:欧州~アジア形態:宿根草(多年草) エキノプスの学名はEchinopsで、そのまま流通名になっています。別名はルリタマアザミ、ヒゴタイなど。キク科ヒゴタイ属(エキノプス属)の多年草で、一度植え付ければ毎年開花を楽しめます。原産地は欧州〜アジアで、寒さには強い一方、真夏の高温多湿が苦手です。草丈は60〜150cmで株幅も取るので、地植えにする際は広めのスペースを確保しておくとよいでしょう。 エキノプスの花や葉の特徴 delobol/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:6〜8月草丈:60〜150cm耐寒性:強い耐暑性:強い(多湿には弱い)花色:青、紫、白 エキノプスの開花期は6〜8月で、花色は青、紫、白。花茎を長く伸ばした頂部に、小さな花が球状に集まって咲きます。イガグリ状のトゲトゲしたつぼみも個性的。花もちがよいので、切り花にもドライフラワーにも向いています。葉はギザギザとした形で、全体的にシャープでユニークな印象です。 エキノプスの名前の由来と花言葉 chris276644/Shutterstock.com エキノプスは、学名がそのまま流通名になっています。学名のEchinopsは、ギリシア語の「ハリネズミ(echinos)」と「似ている(ops)」に由来します。和名のルリタマアザミは、葉がアザミに似ていて、球状の花が瑠璃色であることにちなんで名付けられました。 エキノプスの花言葉は「権威」「鋭敏」「独立」などです。 エキノプスの代表的な品種 Lois GoBe/Shutterstock.com エキノプスは人気の草花だけに、園芸品種もたくさんあります。代表的な品種をいくつかご紹介します。 ルリタマアザミ Manfred Ruckszio/Shutterstock.com 学名はエキノプス・リトロ。ルリタマアザミという和名は、本来はこの種を指します。葉は表面が緑色で裏面が白いのが特徴。茎は上部で分枝し、青や白などの花を咲かせます。 ‘ブルーグロー’ mcajan/Shutterstock.com 直径4cmほどの、深い青色の花を咲かせます。横に広がりにくく、高さ120cm程度まで成長するので、花壇の骨格作りにも利用されます。 ‘プラチナムブルー’ 直径4cmほどの大きな花を咲かせる品種。白色の茎葉に青い花が上品な印象です。銀白色のつぼみも魅力。 ‘ヴィーチズブルー’ Powerofflowers/Shutterstock.com シルバーがかった茎の先に青い花を咲かせます。花色は濃く鮮明で、つぼみの色も濃く、切り花としても人気の高い品種です。 ‘スターフロスト’ Alex Manders/Shutterstock.com シルバーリーフを持ち、白い花を咲かせます。ややコンパクトに生育し、白花に茎葉のシルバーグリーンの色合いが明るく爽やかです。 ヒゴタイ Kaprisova/Shutterstock.com 学名はエキノプス・セティフェル。日本及び朝鮮を原産とし、熊本県の阿蘇山など西日本の特定の地域に自生しています。個体数が減少しており、現在では絶滅危惧II類(VU)に分類されています。 エキノプスの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6〜8月植え付け・植え替え:3〜4月、10~11月肥料:3〜4月、10~11月種まき:4~5月、9~10月 エキノプスの栽培環境 AngieC333/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所が最適です。日照が不足すると間のびぎみの頼りない草姿になり、花つきも悪くなるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】乾燥に強い一方で、粘土質の土壌や、水場に近くて低い場所など、水はけが悪くジメジメした環境を嫌います。地植えの場合は、水はけ・水もちがよくバランスのとれた土壌づくりがポイント。鉢植えの場合は、梅雨時期などは雨が当たらない軒下などに移動して管理するとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 耐暑性はありますが、日本の夏の高温多湿を苦手とするため、鉢上げして風通しのよい涼しい場所に移動して管理するのも一案です。冬の寒さには強いので、通常は地植えのまま冬越しさせてかまいません。土まで凍ってしまうような寒冷地では、掘り上げて鉢に植え替え、凍結しない場所に移動して管理するとよいでしょう。 エキノプスの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの1カ月ほど前に、苦土石灰を、表土がうっすらと白くなる程度に散布してよく耕しておきます。さらに植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕して水はけのよい土壌をつくっておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。また、周囲より少し土を盛って高くしておくと水はけがよくなります。 【鉢植え】 多湿を嫌うので、山野草の栽培用に配合された園芸用培養土を利用するとよいでしょう。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 多湿を嫌うため、乾燥気味に管理します。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いてひどく乾燥するようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし多湿を嫌い、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 3〜4月と10〜11月に、緩効性化成肥料を株の周囲にばらまいて、表土を軽く耕してなじませます。やせ地でも育つ植物なので、肥料は様子を見ながら控えめに与えましょう。ただし、肥料が流失しやすい鉢植えの場合は、株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見てください。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、うどんこ病や灰色かび病などです。 うどんこ病はカビによる伝染性の病気で茎葉やつぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になります。放置すると広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると発病しやすいので注意。発見したら病害部を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすく、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれます。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらや枯れ葉はこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は間引いて、風通しよく管理しましょう。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシやハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁します。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 エキノプスの詳しい育て方 苗の選び方 苗を選ぶ際は、節間が短くがっしりと締まって勢いのあるものを選びます。黄色く傷んだ葉がついているものや虫食い痕のあるもの、ヒョロヒョロと茎葉が長く伸びて弱々しいものは避けたほうが無難です。 植え付け・植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com 植え付け・植え替えの適期は、春と秋。3〜4月か10〜11月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗を植え付けます。苗が複数の場合は、50〜60cmの間隔を取っておきましょう。あまり密に植え付けると、風通しが悪くなって株が蒸れることがあるので、余裕を持たせてください。 地植えの場合、数年は植えたままにしてもかまいません。しかし、大株に育って込み合ってきたら掘り上げ、株分けして植え直し、株の若返りをはかるとよいでしょう。 【鉢植え】 7〜10号鉢を準備します。多湿に弱いので、小さな苗をいきなり大きな鉢に入れるのではなく、生育に従って鉢を大きくしていくと安心です。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。根が白く回っているようなら、根鉢をあまりくずさずに植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えの場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢を丁寧にくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com 【透かし剪定】 葉が茂りすぎて風通しが悪くなると、蒸れて株が弱ることがあります。夏前に茎葉を間引くように切り取り、風通しをよくしておきましょう。 【冬前の剪定】 寒くなる前に、地際で刈り取っておきます。 暑さ・寒さ対策 xpixel/Shutterstock.com エキノプスは暑さや寒さに耐えるほうですが、極端な場合は対策が必要です。 ●暑さ対策 【地植え】 1日中、日差しが強く照りつける場所では遮光ネットを張り、株元に敷きワラをして暑さ対策をするとよいでしょう。真夏は鉢に植え替えて、風通しがよく涼しい場所で夏越しするのも一案です。 【鉢植え】 強い日差しが1日中照りつけるような暑い環境では弱るので、風通しのよい涼しい場所で管理しましょう。 ●寒さ対策 【地植え】 敷きワラをして寒さ対策をしておきましょう。寒さが厳しい地域では鉢上げし、軒下などへ移動して管理します。 【鉢植え】 常に寒風が吹き付ける場所を避け、夜も凍結しない軒下などで管理します。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com エキノプスは、株分け、根伏せ、種まきで増やすことができます。ここでは、それぞれの方法についてご紹介します。 【株分け】 株分けの適期は、3〜4月です。大きく育った株を掘り上げて、地際から出ている茎を4〜5本ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【根伏せ】 根伏せの適期は、3〜4月か10月頃です。 まず、黒ポットに市販の草花用培養土を入れて、十分に湿らせておきましょう。エキノプスを掘り上げた際に、比較的太い根を採取します。5〜7cmにカットした根を黒ポットに平らに置き、2cmほど土をかぶせておきます。水切れしないように管理すると、根から芽を出し、新しい個体として生育し始めます。しばらく育苗し、ポットに十分に根が回った頃に、植えたい場所に定植します。根伏せのメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。 【種まき】 種まきの適期は、4〜5月か9〜10月です。種まき用のセルトレイに市販の草花用培養土を入れて種子を播き、薄く覆土してください。種子が流れ出すことがないように、トレイより1回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。発芽までは半日陰の場所に置いて、乾燥しないように管理しましょう。 発芽までは2週間ほどかかります。発芽後は、日当たり・風通しのよい場所へ移動し、本葉が2〜3枚出始めたら、黒ポットに植え替えて育苗します。ポットに根鉢が回り、十分に生育したら、植えたい場所に定植しましょう。 エキノプス栽培に関するQ&A Beekeepx/Shutterstock.com ここでは、エキノプスの栽培でよく寄せられる質問について回答していきます。 エキノプスの花が咲かないのはなぜ? エキノプスが開花しないのは、日照不足、高温多湿、水の与えすぎなどが考えられます。日当たりの悪い環境では花つきが悪くなるので注意。また高温多湿を嫌うので、植え付け前に水はけのよい土づくりをし、常に湿っているような状況を避けましょう。乾燥には強いので、鉢植えの場合、水やりは表土が乾いてから与えるようにします。 エキノプスが枯れてしまったら? エキノプスは半常緑性の多年草なので、環境によっては冬に葉を落として地上部から姿を消すことがあります。これを枯れたと判断するのは時期尚早で、春の生育期まで待ってみましょう。再び芽吹き始めたら、地下で休眠していただけと判断できます。 生育期に枯れてしまったら、日照不足や養分不足、高温多湿の環境に適応できなかったことなどが可能性として挙げられます。 庭にユニークな花が咲く! エキノプスを育ててみよう videogutiums32/Shutterstock.com 花茎を長く伸ばした先にボール状の花を咲かせるエキノプスは、庭に個性をもたらす存在として重宝します。高温多湿にさえ注意すればよく育ち、毎年花を咲かせてくれるので庭やベランダに植栽してみてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

ギボウシ(ホスタ)は初心者でも簡単! 存在感バツグンの葉で庭を彩る育て方のコツ
ギボウシ(ホスタ)の基本情報 SDeming/Shutterstock.com 植物名:ギボウシ学名:Hosta英名:Plantain Lily和名:ギボウシ、ホスタその他の名前:ホーライ、ウルイ、カエルノオンパッパ、コーライ、オンパク科名:キジカクシ科(クサスギカズラ科)属名:ギボウシ属(ホスタ属)原産地:日本、東アジア形態:多年草 ギボウシは、ガーデナーに愛されているポピュラーな植物で、主に世界の温帯地域で広く栽培されています。原産地は日本、または東アジアで、約20〜40種類が確認されています。日本に古くから自生してきたものなので、気候や環境に馴染みやすく、ガーデニングのビギナーにとっても育てやすい植物です。 ギボウシの花や葉の特徴 Vladimir Shulikovskiy/Shutterstock.com 園芸分類:草花、山野草開花時期:7~8月草丈:15~200cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:紫、白 ギボウシの葉は茎側から中央部分に向かって弧を描きながら緩やかに膨らみ、先端に向かってすぼまる、特徴的な形です。葉の大きさや色、斑の入り方などは品種によってさまざまですが、多くは根元にまとまって葉がつきます。 ギボウシの花は一日花で、ユリの花に似た形をしています。花茎がまっすぐ上に伸びて、白や淡い紫の花が下向きに咲くのが特徴です。 ギボウシの名前の由来や花言葉 olodymyr Yakovyna/Shutterstock.com ギボウシの名前の由来は、橋の欄干に取り付けられる擬宝珠(ギボウシュ、ギボシ)だとされています。また、ネギの花のつぼみを指すギボウシュ、ギボウシなどと呼ばれていたことから、よく似たつぼみをつけるギボウシの語源は、ネギの花だとする説もあります。 なおギボウシは、イギリスやアメリカなど海外では属名のホスタと呼ばれることがほとんどで、日本でもその名前で流通することも多くなっています。ちなみにホスタ(Hosta)という名は、オーストラリアの2人の植物学者、N.T.HostとJ.Hostの名前に由来しています。 ギボウシの花言葉は「落ち着き」、「冷静」など。大きな葉を放射状に伸ばし、まっすぐに伸びた花茎の先に涼しげな白や紫の花を咲かせる、凛とした佇まいから連想されたのかもしれません。 ギボウシの楽しみ方 Jacquie Klose/Shutterstock.com ギボウシは、大きなグリーンの葉を広げるダイナミックな株姿が目を引き、葉の観賞価値が高い植物です。また、もともと日本や東アジアに自生する植物で、オリエンタルな雰囲気を持っています。そのため、鉢で栽培するなら草姿がコンパクトにまとまる小型種を選び、和の陶器鉢に植え込んで、アイキャッチとして飾ってはいかがでしょうか。半日陰を好む性質を生かし、床の間や縁側、テーブルを飾るインテリアグリーンとして利用するのもいいでしょう。 地植えにする場合は、大きな葉を旺盛に広げる骨格のしっかりしたフォルムを生かして、ダイナミックな印象を強調するのもいいでしょう。大株に育つと、その分葉も大きく広げ、空間をグリーンで埋めるのに役立ちます。また、半日陰を好む性質を生かし、日当たりが悪くて寂しくなりがちな大きな樹木の株元を彩るのにも向いています。葉色は青系、黄色系、斑入りなど多様に出回っているので、比較的暗い場所には黄色葉や斑入り葉を選ベば、明るく見せる効果も期待できます。 Paul Maguire/Shutterstock.com また、ギボウシは日陰でもよく育つことから、シェードガーデンにも向いている植物です。ギボウシをはじめ直射日光が苦手な植物を集めて、庭の日陰や半日陰で育てれば、涼しげなシェードガーデンになるでしょう。 ギボウシは葉の色や柄がバリエーションに富んでいるので、複数の品種を選んで組み合わせるだけで、緑のみで見ごたえのある景観を作ることもできます。 ギボウシの種類 ギボウシはガーデニング愛好家にコレクションされるほど人気の植物であることから、品種改良の歴史が古く、その多様な品種から奥深い世界をのぞくことができます。大型種、中型種、小型種などサイズによって分類されるほか、葉色も青系、黄色系、斑入りなど多彩です。 大型種 Irina Kvyatkovskaya/Shutterstock.com ギボウシの大型種は、葉の長さが30〜40cmになります。したがって、株幅は60〜80cm以上になり、庭に地植えすると大きな存在感を放ちます。イギリスやアメリカでは、庭が広いこともあってか、この大型種が好まれているようです。大型種の主な品種は、楕円や円形の大きな葉をつけるオオバギボウシ、香りがよく白い花を咲かせるマルバタマノカンザシ、中国原産種のタマノカンザシなどがあります。 大型種は立派な大株に成長するまで、3年ぐらいはかかるので、じっくり育てるのがポイントです。3年経ってもあまり大きく育ってくれないようであれば、環境に合っていないことも考えられるので、より日陰で湿り気のある場所に植え替えるのも一案。葉が大きいと水分が蒸散しやすく、株が疲れやすいので、大型種は特に土壌の湿り具合に配慮したいものです。 中型種 Asetta/Shutterstock.com ギボウシの中型種は、葉の長さが20cm程度になります。したがって株幅は40〜50cm以上となり、コンパクトな庭の地植えに向くタイプです。主な中型種には、細長い葉に白や黄色の斑が入るスジギボウシ、紫色の花を咲かせるムラサキギボウシ、複数の花茎を伸ばして花を咲かせるサクハナギボウシがあります。 中型種は大株に育つまで、1〜2年かかります。ポット苗を植え付けた後に、それほど大きく成長しない場合は環境に合っていないことが考えられるので、より日陰で湿り気のある場所に植え替えてみましょう。息の長い植物なので、機嫌よく育ってくれる場所が見つかるまで、試行錯誤するのもガーデニングの醍醐味です。 小型種 ahmydaria/Shutterstock.com ギボウシの小型種は、葉の長さは15cm程度です。したがって、株幅は30cm以上となり、コンパクトにまとまります。狭いスペースやコンテナ栽培などに向く種類です。主な小型種には、比較的湿地を好むコバギボウシ、韓国原産で葉の長さは5〜10cmと最も小型といわれるオトメギボウシや、ギボウシ‘パンドラ・ボックス’などがあります。 小型種は成株になるまでが早いので、環境に合っているかどうか、見極めやすいといえます。なかなか大株に育たない場合は、より日陰で湿り気のある場所を探して、早めに植え替えましょう。 ギボウシの代表的な品種 Irina Borsuchenko/Shutterstock.com ギボウシは、日本では古くから観賞用として庭に植栽され、愛されてきました。江戸時代中期から後期には、園芸ブームですでに品種改良が行われていたとされています。シーボルトによってヨーロッパにもたらされ、フォルムの美しさから人気が高まり、浸透していきました。1990年代のガーデニングブームの頃、海外の庭園でギボウシが大胆に用いられていることが紹介されると、日本でも再注目されて現在のように人気の植物となっています。 ギボウシは異なる種同士の交配によって雑種が生まれやすく、その品種数は数え切れないほど。アメリカホスタ協会では、毎年優れた品種には「ホスタ・オブ・ザ・イヤー」が与えられ、毎年新しい品種が多数生まれています。 ここからは、代表的なギボウシの品種を紹介します。 代表的な品種は‘サガエ’や‘ハルシオン’、‘ウンジュラータ’など。‘サガエ’は灰色がかった青みの強い葉の縁に、クリーム色の斑が入ります。‘ハルシオン’はシルバーがかった青みの強い葉を持ち、葉の表面がなめらかで美しい人気品種です。夏に薄紫がかった白い花が咲きます。‘ウンジュラータ’は、スジギボウシとも呼ばれ、日本に古くからある品種です。明るいグリーンの葉はややねじれて、中央に白い斑が入ります。花は淡い紫色です。 ‘サガエ(寒河江)’Hosta fluctuans 'Sagae' Elena D Lisanina/Shutterstock.com アメリカの「ホスタ・オブ・ザ・イヤー」にて殿堂入りを果たした品種。灰色がかった青緑色の葉で、縁にクリーム色の斑があります。ウェーブがかかった葉や、縦に入った葉脈が美しい、大型のホスタです。 ‘ハルシオン(ハルション)’Hosta ‘Halcyon' Flower_Garden/Shutterstock.com 灰色がかった青緑色が特徴の品種。ほかの植物と組み合わせることで、特有の葉色がより映えるでしょう。適度に湿度がある日陰のほうが青色が鮮やかに出るため、葉の色を楽しむためにも植え場所に工夫が必要です。 ‘ウンジュラータ’Hosta ‘Undulata’ Flower_Garden/Shutterstock.com 別名スジギボウ。日本に古くから存在する品種。葉は鮮やかな緑に大きな斑が目立ち、ゆるやかにねじれた形も特徴的です。大型から小型まで大きさはさまざまで、国内外で人気があります。 ‘ジューン’Hosta ‘June' Ritvars/Shutterstock.com ‘ハルシオン’の変種で、春の芽吹きから夏、秋にかけて、葉色の変化が楽しめる品種。芽吹いた直後は薄緑に黄みの強い斑が入っていますが、成長するにつれて青みが強くなり、斑にも薄緑色が混じるようになります。秋は全体的に黄色っぽくなります。 ‘パトリオット’Hosta 'Patriot' Flower_Garden/Shutterstock.com アメリカの「ホスタ・オブ・ザ・イヤー」で殿堂入りを果たした、ホスタの定番品種。葉には厚みがあり、ホスタのなかでは日差しや乾燥に強いのが特徴です。季節が移っても、葉色や斑の色が変わりにくいのもポイントです。 ‘ミニットマン’Hosta ‘Minuteman’ Bankiras/Shutterstock.com パトリオットの変異種。パトリオットよりも鮮やかで濃い緑色です。日差しや乾燥に強く、葉の色が時期によって変わりにくいなど、原種の長所をしっかりと受け継いでいます。 ‘ブルーエンジェル’Hosta 'Blue Angel' Sergey V Kalyakin/Shutterstock.com 青みがかった葉の色や、葉の形に沿って細かく浮き出た葉脈が印象的な品種。ホスタのなかでは葉が大きく、存在感があります。本来の葉色や大きさを楽しむためには、適度な湿度がある半日陰での栽培がおすすめです。 ‘ロイヤリスト’Hosta 'Loyalist' 葉の中心に大きく入った斑が特徴の品種。‘パトリオット’の変異種で、やや小ぶりな姿です。斑の範囲が広く、全体的に白っぽいため、シェードガーデンのような薄暗い場所でも目を引きます。 ‘文鳥香’Hosta sieboldii 'Bunchoko' 「斑入り千島ギボウシ」とも呼ばれる、江戸時代から日本で愛されてきた品種。スリムな葉の縁に、細く白い斑が入っています。草丈は15~30cm、株張りは30~60cmと、横に広がる形なので、グラウンドカバーにもおすすめです。 ギボウシの12カ月栽培カレンダー Derek Harris Photography/Shutterstock.com 開花時期:7〜8月植え替え適期:2〜3月肥料:4〜6月、9月~10月入手時期:5~7月植え付け:2月~3月、苗植えは9~10月も可種まき:2~3月 ギボウシは、多年草(宿根草)に分類されています。春に新芽を吹いて生育し、初夏から花茎を立ち上げて開花。冬になると葉を落とし、地上部は枯れて休眠するというライフサイクルをたどります。毎年春に芽吹いて生育するので、冬に地上部が枯れたからといって処分しないようにしてください。 観賞時期は、葉が3月から11月にかけてで、花は7月から8月です。花は1日で萎む一日花で、株元から花茎を長く伸ばした先に、下から上へと次々に花を咲かせます。 ギボウシの栽培環境 ギボウシは、もともと古くから日本に自生していたものなので、環境になじみやすく育てやすい植物です。比較的放任しても生育しますが、ここでは好む環境や日々の手入れ、増やし方など、管理のポイントを分かりやすく解説します。 日当たり・置き場所 photoPOU/Shutterstock.com ギボウシは、もともと森林の樹木の足元などに自生する植物なので、日当たりのよい場所は苦手です。明るい日陰や、午前中のみ日が差す東側などが適地。真夏に強い日差しが照りつける場所に植えると、葉焼けして観賞価値が落ちてしまうことがあります。品種によって日照条件は異なる傾向があり、青みが強く出る葉は日陰を好み、黄色がかる葉は明るい日陰、斑が入る葉はその中間といったところ。いずれも日当たりのよい場所よりは、やや暗めの場所で育てたほうが、葉色が濃く出るようです。また、適度に湿り気のある環境を好むため、乾燥しやすい場所も避けましょう。 耐寒性・耐暑性 Hank Erdmann/Shutterstock.com ギボウシは暑さ、寒さに強く、生命力旺盛で管理がしやすい植物です。真夏でも成長が止まることなくよく育ち、冬はマイナス10℃の環境でも耐えてくれるので、地植えしたままで夏越し、冬越しができます。ただし、積雪したり、凍結したりする地域では、根元をバークチップや腐葉土などでマルチングして、寒さ対策をしておくとよいでしょう。 ギボウシの育て方のポイント 用土 ギボウシは、基本的に市販の草花用培養土で育てられます。土質に特別なこだわりは必要ありません。ただし乾燥を嫌うため、適度に湿り気があり、水はけと水持ちの両方を兼ね備えている土が望ましいでしょう。 なお地植えする場合は、庭土を耕したうえで、川砂や腐葉土を3割程度混ぜ込んでおくのがおすすめです。 水やり TMsara/Shutterstock.com 鉢植えで育てる場合は、表土が白く乾いたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水をやります。乾燥を嫌う性質があるので、梅雨明け後、気温が高くて乾燥しやすくなる7〜8月は、朝と夕の2回を目安に、忘れずに水やりをして株が消耗するのを防ぎましょう。冬になると休眠するので、12月以降は水やりの回数を減らし、土が乾いてから数日後に与える程で構いません。 地植えの場合、植え付けた後は根付くまでは水やりをしますが、その後はほとんど不要です。夏場の生育期に雨が降らず、乾燥が続くような時には水やりをします。株の状態を見て、しんなりとして元気がないようであれば、水を欲しがっているサインです。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 鉢植えで育てる場合は、3月と9月に緩効性肥料を表土に均一にばらまき、スコップで軽く耕して土に混ぜ込みます。地植えの場合はほとんど不要ですが、株に勢いがない場合は、緩効性肥料を施して様子を見ましょう。 注意する病害虫 devil79sd/Shutterstock.com ギボウシは病害虫には比較的強い植物です。しかし、生育期には、アブラムシが若い葉や花茎、つぼみなどについて吸汁します。見た目が悪いばかりか、ウイルスを媒介することもあるので、用土にアブラムシ適用の薬剤を混ぜ込んで防除します。ナメクジの食害に遭うこともあり、せっかく育った葉の観賞価値を低くしてしまうので、見つけ次第捕殺を。主に、夜に徘徊することが多いです。 病気ではウイルス病にかかることがあります。葉にまだら模様が入ったり、萎縮して縮れてしまったりしたら発病の疑いあり。病気を広げないためにも、発見したらただちに株を抜き取り、隔離して別の場所で処分します。 ギボウシの詳しい育て方 snapvision/Shutterstock.com 苗の選び方 ギボウシの苗を選ぶ際は、葉の状態に注目しましょう。葉の色が鮮やかで傷んでいる部分がないかどうかをチェックします。葉の裏や茎に虫がついていないかどうかもポイントです。 また、ポット苗の場合は、根が詰まりすぎているものは避けましょう。 植え付け・植え替え ギボウシは、中型~大型は地植え、鉢植えにするなら小型がおすすめです。複数の苗を地植えする場合は、苗同士を株2つ分ほど離して植えましょう。 鉢植えの植え替えは毎年、もしくは1年おきに行います。地植えの場合は3~4年ごとに1回掘り上げて、株を整理して植え直します。植え替えの際は根の状態をチェックし、傷んでいる根があれば取り除きましょう。 いずれの場合も、植え付けや植え替えは2~3月が適期です。 日常のお手入れ ギボウシの花後、花がらをつけておくと種がつきます。種を取るつもりがない場合は、株の養分を種に取られないために花がらを摘んでおきましょう。ギボウシの花がら摘みは、花茎を根元から切り取ります。 冬越し ギボウシは冬になると地上部が枯れますが、翌年になって新芽を伸ばします。葉が枯れてしまっても処分せずに管理しておきましょう。 耐寒性には強い植物ですが、土が凍るような寒冷地では根元を覆って保温するマルチングをしておくと安心です。 増やし方 photoPOU/Shutterstock.com 植え付けた後は、そのまま植えっ放しにして構いませんが、4〜5年経って大株に育ったら、株の更新も兼ねて、株分けして増やしましょう。適期は早めの春か、葉を落とし始めた秋で、生育期に行うのは避けたいものです。まず、株を掘り上げて根鉢の土を落とし、2〜3芽つけて切り分けます。すぐに半日陰の場所に植え直し、根づいて生育し始めるまでは、水切れに注意して管理しましょう。 ギボウシは、種まきからでも増やせます。花が咲いた後に花がら摘みをせず、そのまま残しておくと、秋に鞘ができます。黄色く色づいたら採取して、種子を取り出して保存容器に入れ、冷暗所で保存しておきましょう。3月頃に、草花用培養土を黒ポットに入れて種子を播き、育苗します。 ギボウシは食べられる! ギボウシは、ウルイなどとも呼ばれ、春の山菜として昔から親しまれてきました。ウルイの収穫を目的に育てたい場合は、収穫に向く品種を選んで庭に植栽するといいでしょう。ここでは、収穫のタイミングや美味しい食べ方にも注目します。 ギボウシを食用として楽しむには funny face/Shutterstock.com ギボウシはウルイ、ギンボ、ウリッパ、アナマなどとも呼ばれ、若い新芽を食べる春の山菜としても親しまれています。アクがないので、アク抜きの手間もなく、普通の野菜感覚で調理できる、手軽な山菜です。4月下旬〜5月にずんぐりとした白い茎を収穫します。筒状に巻いている姿はネギに似ており、歯ざわりがよく、茹でるとぬめりが出ます。 さっと茹でて、酢味噌和えにすると爽やかな風味で美味しくいただけます。ほかにサラダ、浅漬け、味噌汁やスープの具、炒め物、天ぷらなどにもおすすめです。 ギボウシを食べる時の注意 Tommy YUN/Shutterstock.com 4月下旬〜5月が収穫の適期で、20〜25cmに伸びた若い芽を地際から摘み取ります。ギボウシは、毒草のバイケイソウと似ているため、自然採取する場合には間違えないように注意しましょう。バイケイソウを誤って食べてしまうと、吐き気や下痢、めまい、手足のしびれを引き起こし、最悪には死に至るケースもあります。バイケイソウは、葉っぱと茎の間をつなぐ部分(葉柄)がなく、葉っぱが折りたたまれた状態になっているのが、見分け方のコツです。山菜として楽しみたい場合は、収穫に向く品種を選んで庭の片隅に植え、名札をつけて見分けられるようにしておくとよいでしょう。 存在感のある葉が楽しいギボウシを家に迎えよう! aceshot1/Shutterstock.com ギボウシは日本に古くから自生してきたもので、放任してもよく育つビギナー向けの植物です。葉のフォルムが美しく、大型・中型・小型種とサイズに違いがあるほか、青系、黄色系、斑入りなど葉色が多様で、品種も豊富に揃います。用途やイメージに合う品種を見つけて、庭をシックに彩ってはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

暑さに負けない! 「エボルブルス(アメリカンブルー)」の魅惑の青で庭・ベランダを彩るコツ
エボルブルス(アメリカンブルー)の基本情報 Vadim Lichman/Shutterstock.com 植物名:エボルブルス学名:Evolvulus英名:evolvulus、blue daze、dwarf morning glory和名: アメリカンブルーその他の名前:エボルブルス・ピロサス科名:ヒルガオ科属名:エボルブルス属(アサガオガラクサ属)原産地:中央アメリカ形態:多年草(宿根草) エボルブルスは、ヒルガオ科エボルブルス属の多年草です。一般に栽培されているのはEvolvulus pilosusですが、Evolvulus glomeratusもアメリカンブルーと呼ばれて出回っています。原産地は中央アメリカで、暑さに強く夏中鮮やかなブルーの花を咲かせますが、寒さには弱い性質です。暖地では戸外でも冬越しが可能ですが、寒い地域では鉢上げして暖かい場所へ移動することが必要で、冬越しが難しいため、一年草として扱われることもあります。光を感じると花を開き、暗くなると閉じるので、日当たりのよい場所で育てることが、美しい花を長く楽しむポイント。茎葉を這うように広げていくため、グラウンドカバーやハンギングバスケットなどで育てるのに向いています。 エボルブルス(アメリカンブルー)の花や葉の特徴 Beach Creatives/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5〜10月草丈:20〜40cm耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:青、白 エボルブルスの草丈は20〜40cmで、よく枝分かれして匍匐(ほふく)しながら広がる草姿が特徴です。摘心・切り戻しをすると、こんもりと茂ってボリューム感のある株姿になります。開花期は5〜10月で、花色は青のほかに近年は白も出回るようになりました。一日花ですが花つきがよく、花径2〜3cmの小さな花が絶え間なく咲き続けます。小さな葉は両面に細かな産毛があります。 エボルブルス(アメリカンブルー)の名前の由来と花言葉 Anindya Shinta/Shutterstock.com エボルブルスにはさまざまな名前があるので、それぞれの由来についてご紹介します。 【学名】Evolvulus 学名はエボルブルス。匍匐するように茎葉を広げていく性質があるため、「巻き付く・展開する」という意味を持つラテン語「evolvo」から付けられたといわれています。 【英名】Blue daze 英名のブルー・デイズは「青い幻惑」という意味で、幻想的な深いブルーの花色が由来です。 【和名】アメリカンブルー 日本にもたらされた際に、学名など出自が判然としなかったため、アメリカの青い花という意味の通称名がつきました。その後、人気が高まって一般に広まり、現在もその名前で親しまれています。 エボルブルス(アメリカンブルー)の花言葉・誕生花 Bintehadiyant/Shutterstock.com エボルブルスの花言葉は「清潔」「清涼感」「あふれる思い」「ふたりの絆」です。「清潔」「清涼感」は、花色のブルーが由来。「あふれる思い」は、次から次に花が咲くことから。「ふたりの絆」は、花が途切れず咲くことからとされています。 諸説ありますが、6月25日、7月6日、8月25日、10月14日の誕生花です。 エボルブルス(アメリカンブルー)のアレンジ Biblee.moon99/Shutterstock.com エボルブルスの這い広がる性質を生かして、花壇の前段や縁取りのほか、グラウンドカバーとしても利用されます。摘心・切り戻しでこんもりと育て、ハンギングバスケットに仕立てるのもおすすめ。寄せ植えの花材としても重宝します。 エボルブルスをグラウンドカバーのように植栽した実例。Feng Cheng/Shutterstock.com エボルブルス(アメリカンブルー)の代表的な種類 Cattosus/Shutterstock.com エボルブルスの園芸品種についてご紹介します。 ‘ブルーコーラル’ 分枝性に優れており、枝数が多くなってその分多数の花が咲きます。茎が細く立ち性で、華奢な株姿が特徴。生育スピードが速く、早いうちからこんもりと茂ります。 ‘ブルーラグーン’ 従来種に比べて分枝性に富み、節間が詰まって枝の伸びが抑えられているため花が目につきやすいのが特徴。寒さに弱い性質も、従来種より改善されています。 ‘アメリカンホワイト’ エボルブルスの白花品種で、花弁にゆるやかなウェーブが入るのが魅力。這うように広がり、晩秋まで咲き続けます。 エボルブルスの白花品種。maleophotolab/Shutterstock.com エボルブルス(アメリカンブルー)の栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜10月植え付け・植え替え:4月〜6月上旬肥料:5〜6月、9月下旬〜10月 エボルブルス(アメリカンブルー)の栽培環境 Sunshower Shots/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。日照が不足すると花色や葉色が冴えず、花つきも悪くなり、徒長して軟弱な株になるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけがよく、有機質に富んだふかふかの土壌を好みます。寒さには弱いので、地植えにしている場合、冬は掘り上げて鉢に植え替え、凍結しない場所に移動しましょう。 耐寒性・耐暑性 夏の暑さには強い一方で、冬の寒さには弱く、冬越しさせる場合は最低温度が5℃以上の環境が必要です。室内に取り込むなど凍結させないように管理し、暖地でも不織布を掛けるなどして霜にあてないように冬越し対策をするとよいでしょう。 エボルブルス(アメリカンブルー)の育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付けの1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕して水はけのよい土壌を作っておくとよいでしょう。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥していたら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に開花期間中は水を欲しがるので、水切れしないように管理しましょう。また、冬でもカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。また、5〜6月と9月下旬〜10月には2週間に1度を目安に、液肥を与えて株の充実をはかります。 注意すべき病害虫・病気 schankz/Shutterstock.com 【病気】 エボルブルスに発生しやすい病気は、うどんこ病、灰色かび病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。茎葉やつぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪いと発病しやすいので注意。発見したら病害部を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を散布して蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすく、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれます。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していると発生しやすいので注意。花がらはこまめに摘み取り、茎葉は適宜間引いて、風通しよく管理しましょう。 【害虫】 エボルブルスに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には、葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 エボルブルス(アメリカンブルー)の詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、葉色がよく、節間が短く茎ががっしりと締まって勢いがあるものを選びましょう。徒長して間のびしたものや、下葉が黄色く枯れているものは避けたほうが無難です。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com エボルブルスの植え付けの適期は4月〜6月上旬です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗を植え付けます。苗が複数の場合は、30〜40㎝の間隔を取っておきましょう。あまり密に植え付けると、風通しが悪くなって株が蒸れることがあるので、余裕を持たせておくのが無難です。植え付けた後は、たっぷりと水やりをしておきます。 寒くなってきたら掘り上げて鉢に植え替え、凍結しない場所で冬越しさせます。 【鉢植え】 入手した苗の根鉢よりも2〜3回り大きい鉢を準備します。 底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます、苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出してみて根が白く回っているようなら、軽く根鉢をくずしてから植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常のお手入れ mihalec/Shutterstock.com 【摘心】 自然に分枝してこんもりとした株姿になりますが、幼苗のうちに茎の先端を切り取る「摘心」をしておくと、より多く分枝して茂り、株張りがよくなります。 【花がら摘み】 次々に花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 草姿が乱れてきたら、切り戻して株の若返りをはかります。地際から草丈の半分の高さを目安にカットすると、新芽を出して株が盛り返し、再び開花し始めます。 また、冬越し前にも草丈の半分くらいまで切り戻しておきましょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com エボルブルスは、株分け、挿し芽で増やすことができます。 【株分け】 エボルブルスの株分け適期は4月〜6月上旬です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、株分けをして若返りをはかります。根をほぐし、数芽ずつつけて切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、エボルブルスは挿し芽で増やすことができます。 エボルブルスの挿し芽の適期は、6〜8月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり・風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ガーデニングにぴったり! 初心者でも育てやすくておすすめ! sunnyhaze/Shutterstock.com エボルブルスは一日花ですが、次々と途切れることなく咲き続け、爽やかな色で暑い夏を涼しげに彩ってくれます。這うように広がる性質を生かして、グラウンドカバーやハンギングバスケットなどに利用するのもおすすめ。ぜひ庭やベランダに植栽してみてください。
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果樹

幻の果実【フェイジョア】パイナップル×いちごの香り! 花も食べられる栽培と絶品レシピ
フェイジョアの基本情報 Barbacuc/Shutterstock.com 植物名:フェイジョア学名:Acca sellowiana(Feijoa sellowiana)英名:Feijoa、 pineapple guava和名:パイナップルグァバその他の名前:フィージョア、ヘイジョア科名:フトモモ科属名:アッカ属原産地:ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部形態:中高木 フトモモ科アッカ属に分類されるフェイジョア。「パイナップルグァバ」の別名も持つ果樹で、ウルグアイ、パラグアイ、ブラジル南部が原産地です。亜熱帯性果樹に分類されますが、意外に寒さに強く、温暖地であれば庭植えにして越冬できます。常緑性で、一年を通してシルバーがかった明るい葉をつけているので、冬の瑞々しい木姿も魅力です。自然樹形では5m以上になりますが、毎年の剪定によって2m前後の樹高をキープすることができます。 RukiMedia/Shutterstock.com 開花期は5月中旬〜6月。淡いピンクの花弁を広げた中央に、真っ赤な多数のおしべが放射状に広がる愛らしい花姿で、花木としても人気があります。果実の収穫期は10月中旬〜12月上旬。ただし、一部の品種を除いたほとんどが自家不結実性で、1本だけでは実がつきません。果実を楽しみたい場合は、異なる2品種以上を植える必要があります。果実は卵くらいのサイズで、自然落下を待って収穫し、追熟させます。青果店やスーパーで出回ることがほとんどないフルーツの一つで、パイナップルやバナナ、イチゴを合わせたような芳醇な香りをもつ、甘酸っぱい完熟果を楽しめるのも魅力です。フェイジョアの果実には食物繊維が豊富で、ポリフェノールやビタミンCも多く含まれています。 フェイジョアの花や葉、実の特徴 Lakeview Images/Shutterstock.com 園芸分類:果樹開花時期:5~6月樹高:1.5m以上耐寒性:やや弱い耐暑性:強い花色:外側が白色、内側が淡紫色 フェイジョアは、常緑果樹の中では比較的寒さに強いほうです。樹勢が強く、株元から多く枝が発生し、剪定せずに育てると3m以上に成長することもあります。花は、花弁が4枚あり、大きさは直径5cm程度です。外側が白く、内側が赤紫色のエキゾチックな花姿ですが、花弁はほのかな甘みがあり、エディブルフラワーとしても利用できます。 Robert Buchel/Shutterstock.com 葉の表面は光沢のある緑色で、裏面は綿毛が覆っているため銀白色に見えます。葉姿はオリーブに似ていますが、オリーブと違ってフェイジョアは花も実も生食ができます。果実の形は長楕円形や卵形などがあり、大きさも品種によって異なります。表面は緑色で中は乳白色とオレンジ色です。 フェイジョアの名前の由来や花言葉 AnnaNel/Shutterstock.com 「フェイジョア」という花名は、ポルトガルの植物学者のジョアン・ダ・シルバ・フェイジョや、スペインの植物学者フェイホアの名にちなんでいるとの説があります。 花言葉は、「実りある人生」「満ち足りた」「情熱に燃える心」「甘美な思い出」です。 「実りある人生」「満ち足りた」は、豊かに実をつけること、「情熱に燃える心」赤い花の色、「甘美な思い出」は、果実の甘い香りが由来とされています。 フェイジョアの代表的な品種 EM Arts/Shutterstock.com 花木としても、果樹としても愛されるフェイジョアには、多様な品種があります。ここでは、主な品種をご紹介しましょう。 ‘ジェミニ’ 果実の大きさは100gほどで果肉は柔らかく、濃厚な味わい。収穫時期は10月中旬〜11月中旬。やや自家結実性がありますが、受粉樹はあったほうがよく、‘アポロ’と相性がよいようです。 ‘マンモス’ 実が大きいのが特徴で、果汁がたっぷりと口に広がります。収穫時期は10〜11月。自家結実性が低いので、受粉樹が必要です。 ‘アポロ’ 果実の大きさは50〜90gで、甘くて風味のよい品種。収穫時期は10〜11月。自家結実性があるとされていますが、異品種の受粉樹があったほうが実つきがよくなるようです。 ‘トライアンフ’ 果実はミディアムサイズ。香りが高く、日もちのする品種。収穫時期は11月下旬〜12月上旬の晩生種。受粉樹は‘アポロ’と相性がいいようです。 フェイジョアの栽培12カ月カレンダー Robert Buchel/Shutterstock.com 開花時期:5~6月 7〜8月植え替え適期:3月下旬〜4月中旬肥料:庭植の場合は3月、10月 鉢植えの場合は3月、7月、10月植え付け:3月 フェイジョアの栽培環境 Robert Buchel/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 フェイジョアは庭植え、鉢植えともに可能です。日当たり・風通しのよい場所を好むので、日陰や空気がこもりやすい場所は避けましょう。ただし、果実が樹冠内部に結実するため、強風によって傷付く場合があります。確実に果実を収穫するには、直接風が当たる場所は避けたほうがよいでしょう。なお、寒冷地で栽培する場合は、冬は室内へ移動させるか、寒冷紗や不織布を用いて寒さ対策を講じる必要があります。 耐寒性・耐暑性 比較的耐寒性は強いものの、果実の成熟期に氷点下になると果実内部が変色し、味が落ちてしまいます。気温がマイナス5℃を下回らないように管理し、それ以下になる場合は寒さ対策が必要です。耐暑性は強いですが、乾燥には弱いので、夏は水やりを欠かさないようにし、必要に応じて株本に藁を巻くなどの乾燥対策を行いましょう。 フェイジョアの育て方のポイント 用土 土壌の適応性は高いものの、水はけがよく、水もちもよい土壌が最適です。市販の用土を使用する場合は、腐葉土3~2、赤玉土7~8の配合土がよいでしょう。水はけがよくない場合は川砂を混ぜるとよいでしょう。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 鉢栽培の場合、日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイント。特に真夏は、高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、涼しい時間帯に行うことが大切です。 庭植えの場合は、植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根づいた後は、乾燥が続いて株が水を欲しがっているサインを出していたら、たっぷりと水やりをします。鉢栽培と同様、真夏は朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 鉢栽培の場合は、3月、7月、10月に有機質肥料を施します。木に勢いがなく生育が止まっているようなら、即効性のある液体肥料を水やり代わりに与えるとよいでしょう。 庭植えの場合は、3月と10月に有機質肥料を施します。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com カイガラムシがつくことがあります。幹にカイガラのような白い塊がついていたら、見つけ次第、歯ブラシでこすり落として早期に対処しておきましょう。 また、コウモリガの食害にあうことがあります。コウモリガは、秋に産卵した卵から孵化した幼虫が、幹や枝の中に入って食害。被害が大きくなると、株に勢いがなくなり、枯死することもあります。大量の木くずを出し、幹には木くずと糞と糸とで作った塊が作られるので、発見したらすぐに適応する薬剤で防除しましょう。 フェイジョアの詳しい育て方 苗の選び方 フェイジョアは自家結実性が弱く、1種類だけでは実がならない可能性があります。1本で育てたい場合は自家結実性を持つものを選ぶとよいでしょう。また、複数の木を植えたとしても、同じ品種同士では結実しにくくなります。確実に果実を収穫したい場合は、品種が明確で異なる品種の苗を2種類以上選んで植えるようにしましょう。 植え付け フェイジョアの植え付け適期は3月頃。植え付けから収穫までの目安は、3〜5年です。 果実の収穫を楽しみたい場合は、近くに2品種以上を植えることがポイント。フェイジョアは品種によっては自家受粉するタイプもありますが、前述の通り、基本的には自家不結実性(1本植えるだけでは実らない)のため、確実に実をつけるには、別品種の授粉樹が必要だということを知っておきましょう。開花期が同じ時期の品種を選ぶことも大切です。 鉢植えにして栽培する場合は、8〜10号鉢を準備しましょう。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから果樹用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下までを目安にウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら用土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 庭植えにする場合は、まず一年を通して日当たり、風通しのよい場所を選びましょう。2株以上植え付ける場合は、苗木同士の間隔を最小でも3mはあけるようにします。直径、深さともに50cm程度の穴を掘り、掘り上げた土に腐葉土や堆肥などを混ぜ込んでおきます。苗木の根を広げて定植し、土を戻して最後にたっぷりと水を与えましょう。1年生苗の場合は、地際から60cmのところを目安に主枝をカットしておきます。しっかりと根づくまでは支柱を立てて、倒伏を防ぐとよいでしょう。 仕立て方と剪定 Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 鉢栽培の場合、植え付けから3年目くらいまでは、剪定の必要はありません。3年目以降から、込んでいる部分があれば間引き剪定をして、風通しよく保ちます。また、株元から出てくる「ヒコバエ」は、元から切り取りましょう。 庭植えの場合、2年目の冬に、高さ50cmを目安に、それよりも下から出ている枝を元から切り取ります。フェイジョアは株元から新芽が出やすく、株立ちの形になりやすいからです。主幹が2m以上になるまでは、切らずにそのまま伸ばしましょう。そばに支柱を立てて、主幹以外の側枝を、水平方向に誘引して枝を開いた状態にします。 庭植えして3年目の冬、主幹が2m以上伸びて側枝が充実していれば、2mの高さで摘芯して、それ以上大きくならないようにします。徒長枝があれば切り取り、込み合っている部分は間引き剪定をして、風通しをよくしましょう。 それ以降の剪定は、新芽が伸びる前の春か秋が適期です。強く切り詰めるよりは、込み合っている部分の間引きや切り戻し剪定をメインに行って、前年からの樹形をキープするように管理を。フェイジョアは、冬に前年伸びた枝の先端2〜3個の花芽がつき、春に花芽が伸びた枝の基部2〜3節付近に花が咲いて実がつきます。春に剪定する場合は、各枝を強く切り戻しすぎると花が咲かなくなるので注意しましょう。 人工授粉 nbnserge/Shutterstock.com フェイジョアは、基本的には自家不結実性のため、異なる品種を混植することが大前提。虫が媒介して受粉するので、ある程度は実がつきますが、放任しておくよりは人工授粉をしたほうが、より確実です。授粉は晴れた日の開花後まもない午前中に行うとよいでしょう。異なる品種の開いたばかりの花、数輪から、毛ばたきなどに花粉をまとわせて採取し、別品種の花の雌しべにこすりつけるようにします。中には自家結実性の品種もありますが、人工授粉をしたほうが実つきがよくなります。 収穫 フェイジョアの収穫は自然落下を待ち、落ちたものから拾っていきます。植えている場所が固い地面の場合は、収穫のタイミングが近づいてきたら敷きわらなどで、果実が傷むのを防ぐとよいでしょう。枝についた実を持ってみて、簡単に取れるようであれば、そのまま収穫してもかまいません。 採れたての果実は、まだ硬くて糖度が低いので、おいしく食べるには、15〜20℃の室温で3〜10日ほど追熟させましょう。外側を軽く押してみて、少し柔らかくなって甘い香りも漂うようになってきたら食べ頃です。たくさん収穫できた場合は、食べたい分だけ室温で追熟させ、ほかは冷蔵庫に入れておくと長期間の保存ができます。 増やし方 Elena-Grishina/Shutterstock.com フェイジョアは、挿し木、取り木、種まきの方法で増やすことができます。 挿し木の適期は6月頃。春に伸びた若くて勢いのある枝を選んで切り取ります。清潔な挿し木用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉を挿しておきます。水切れしないように管理し、発根したら黒ポットなどに植え替えて育成を。大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 取り木の適期は4月頃です。前年に伸びた枝の表皮を剥ぎ取り、そこへ戻して水を絞った水苔を巻いて、ビニタイなどで固定。さらにビニールで巻いてしばらくおきます。表皮から発根したら枝ごと切り取って、清潔な挿し木用の培養土を入れた鉢に植え付けます。取り木でも、採取した株のクローンになります。 種まきは、収穫した果実からタネを取り出し、よく水洗いをしたのち陰干ししておきます。清潔な培養土にタネを播き、発芽まで乾燥しないように管理。成長とともに鉢増ししながら育成します。ただし、花が咲くようになるまで5〜6年かかります。 フェイジョアの味や食べ方 フェイジョアを生のまま食べる Picmin/Shutterstock.com フェイジョアは、もちろん生のままで食べることができますよ! 横に包丁を入れて半分に切り、柔らかい果肉をスプーンですくって食べるとお手軽。全体の皮をむいて、切り分けて食べてもOKです。果汁をたっぷり含み、パイナップル、イチゴ、バナナをミックスしたような風味で、甘くて酸味があります。種子はゼリー質のものに包-まれていますが、小さいのでそれほど気になりません。そのまま凍らせてシャーベットにしてもおいしく、ミキサーにかけてジュースやゼリーにしても美味。ヨーグルトに入れてもおいしくいただけます。 じつは、フェイジョアは果実だけではなく、花も食べられるんです! 甘酸っぱいテイストで、サラダやカルパッチョに加えると、華やいだテーブル演出ができます。ただし、花を収穫しすぎると実りの数が減ってしまうので、必要な分量は残しておいてくださいね。また、赤い花芯部分は苦みが強いため、食べられません。あらかじめ取り除いておくようにしましょう。 フェイジョアをジャムにする UAphoto/Shutterstock.com フェイジョアは、ペクチンを豊富に含むフルーツです。フルーツを使ってジャムを作る場合は、一般的に砂糖、凝固剤の役割を持つペクチンなどを使いますが、フェイジョアの場合は、材料はシンプルに砂糖だけでOK。ここで、フェイジョア・ジャムの作り方をご紹介しましょう。 フェイジョア10個、砂糖100gを準備します。フェイジョアは横に包丁を入れて半分にカットし、果肉をスプーンでくりぬいておきます。皮をむいてカットしてもいいでしょう。鍋に果肉と砂糖を入れ、弱火で煮ます。時々木ベラで混ぜながら、とろみが出るまで火にかけます。味見をして、砂糖が足りないようであれば、好みで調整してください。とろみがついたら火からおろし、粗熱を取ります。保存する密閉容器は、あらかじめ煮沸消毒をして乾燥させておきましょう。粗熱が取れたら容器に入れて、冷蔵庫で保存します。フェイジョアの栽培が盛んなニュージーランドでは、ホピュラーに作られているジャムです。トーストやホットケーキに塗ってもおいしく、アイスクリームやヨーグルトに添えるのもおすすめですよ! フェイジョアの栄養価 フェイジョアの実は、栄養価が高いことで知られています。ビタミンやミネラルをはじめ、カルシウムや鉄、マンガン、カリウム、葉酸、ビタミンB6、リボフラビン、パントテン酸、ペクチンなどの栄養素が含まれているため、美肌効果や高血圧の予防、むくみ解消などの効果が期待できます。さらに、食物繊維も豊富で、お腹の調子を整え、便秘解消の効果も期待できます。中でもビタミンCの含有量は、100g中32.9mgになります。これはみかんと同等以上の数値になり、フェイジョアを3つ食べると1日に必要なビタミンCの半分の量を摂取することができます。 フェイジョアの実がならない原因は? フェイジョアの木に果実が実らない場合、主に次のような原因が考えられます。 受粉樹がない Fabrizio Guarisco/Shutterstock.com 前述した通り、フェイジョアは自家結実性が弱く、1本だけ植えてもほとんどの場合、実がならないので、受粉樹が必要です。果実を収穫するには、複数の品種の木を2本以上植える必要があります。ただし、品種によって相性のようなものがあるので、確実に収穫したいのであれば、相性のよい品種同士を植えるようにしましょう。 入手しやすい品種で、最も一般的な掛け合わせはアポロとマンモスです。ほかにも、アポロとトラスク、アポロとトライアンフなどもおすすめです。 剪定 複数の品種を植えているのに、果実が実らない場合は、剪定によって花芽を落としてしまっている可能性があります。剪定は、丈夫な木に育てるために必要不可欠な作業ではありますが、花芽を落としてしまうと花が咲かず、実を付けることができません。花芽を落とすリスクを避けるために、剪定は時期を選んで行いましょう。フェイジョアは6~7月に花芽を付けるので、その前の3~4月までに剪定を行えば、花芽を落とす心配はありません。 木が充実していない 栄養不足や水不足などで木が弱っている場合も、実がなりません。十分な収穫をするためには、栄養が足りているか、水不足になっていないかなど、木の状態を注意深く観察し、必要に応じて肥料や水やりを行いましょう。また、寒冷地など、マイナス10度以下の気温が続くような場所では木が弱ってしまうため、実が付きにくくなります。その場合は、温度管理に注意し、日当たりのよい場所に移すことで改善できます。 フェイジョアを栽培して食べよう SakSa/Shutterstock.com フェイジョアは、暖地なら初心者でも比較的栽培が容易な果樹の一つです。花も美しく、果実も美味しい! 観賞と収穫でガーデニングの喜びを2倍にしてくれるフェイジョアを、ぜひ育ててみてはいかがでしょう。
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樹木

香り・花・実をトリプルで楽しむ観葉植物! シルクジャスミン(ゲッキツ)の育て方と魅力を徹底ガイド
シルクジャスミンの基本情報 Sirinn3249/Shutterstock.com 植物名:シルクジャスミン学名:Murraya paniculata英名:orange jasmine、mock orange、china box、cosmetic barktreeなど和名:ゲッキツ(月橘)その他の名前:オレンジジャスミン科名:ミカン科属名:ゲッキツ属原産地:インド、マレーシア、中国南部、フィリピン、台湾、琉球諸島形態:常緑性低木 シルクジャスミンの学名はMurraya paniculata。ミカン科ゲッキツ属の常緑性低木です。名前に「ジャスミン」が入っていますが、じつはジャスミンとはまったく別の植物。ジャスミンはモクセイ科ソケイ属に分類されます。 半日陰の環境でも育ち、冬でもみずみずしい枝葉を保って樹形も美しいので、国内では観葉植物として利用されることが多い植物です。原産地はインド、マレーシア、中国南部、フィリピン、台湾、琉球諸島。熱帯原産の植物で、暑さに強い一方で冬の寒さに弱く、沖縄では地植えができますが、それ以外の日本の地域では冬越し対策が必要です。冬は5℃以上の環境で育てる必要があるため、基本的には鉢栽培とし、季節によって適した場所に移動しながら管理します。 シルクジャスミンの樹高は2〜4mほど。あまり大きくしたくない場合は、まめに剪定することで樹高をコントロールすることができます。 シルクジャスミンの花や葉、実の特徴 Sigit dan Flora Fauna/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:6〜9月(環境に合えば周年)樹高:2〜4m耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:白 シルクジャスミンの日本での開花期は6〜9月ですが、気温が安定している原産地では、年中花を咲かせる四季咲きです。花色は白で、直径2㎝ほどの5弁花からは柑橘系の甘い香りが漂います。 葉は5〜7㎝ほどの楕円形で光沢があり、枝には互生につきます。葉にはスパイシーな香りがあります。 開花後には1㎝ほどの赤い実がつき、冬頃までに熟します。この赤い実は長い期間にわたって色が褪せないので、常緑の葉と赤い果実とのコントラストが美しく、見映えがするのも魅力の一つです。赤い果実は食用できるとされ、一部ではジャムなどに加工される例もありますが、基本的には観賞用とされています。食べる際は自己責任で、情報をよく確認しましょう。 シルクジャスミンの実。tikasofyan/Shutterstock.com シルクジャスミンの名前の由来と花言葉 Kasmad Macro/Shutterstock.com シルクジャスミンという名前は、葉の光沢をシルクに、白い花の形や強い香りを持つことをジャスミンになぞらえて名付けられました。和名は「ゲッキツ」で、漢字では「月橘」と書き、これはオレンジのような花の香りが特に夜に強くなるとされることが由来です。この香りから、「オレンジジャスミン」の別名もあります。 シルクジャスミンの花言葉は、「純粋な心」です。 シルクジャスミンの主な仲間 矮性ゲッキツ Monkey D Boat/Shutterstock.com 小さな細かい葉に、全体にコンパクトになる矮性種。盆栽にも利用されます。 カレーノキ PULAK BABU/Shutterstock.com 和名はオオバゲッキツ。カレーリーフとも呼ばれ、葉にスパイシーな香りとカレーの様な風味があり、カレーのスパイスなどに利用されています。白い花が枝先に集まって円錐花序を作り、花後につく黒い果実は食用もできます。 ジャスミンという名前を持つ主な植物 シルクジャスミンは、「ジャスミン」という名前がついていてもまったく別の植物。このように、香りのよい花にはジャスミンという名前を持つものが多くあります。シルクジャスミン以外の代表的なものをいくつかご紹介します。 マツリカ Cancer_July/Shutterstock.com モクセイ科ソケイ属。一般的なジャスミンとして知られ、ジャスミンティーの香りづけなどにも利用される種。アラビアンジャスミンやピカケなどとも呼ばれます。半つる性の常緑低木で、夏の夕方から早朝に咲き、時間とともにピンク色を帯びる一日花です ハゴロモジャスミン Ness.BD/Shutterstock.com モクセイ科ソケイ属。半常緑のつる植物で、外側が薄いピンク色の香りのよい白い花を咲かせます。ジャスミンの仲間では比較的寒さに強く、暖地では庭植えも可能なことからガーデナーからの人気も高い種類です。 カロライナジャスミン Popova Valeriya/Shutterstock.com ゲルセミウム科ゲルセミウム属。ジャスミンとはまったく異なる種類で、有毒なので決して口にしてはいけません。常緑性のつる植物で、鮮やかな黄色の花にはよい香りがあります。生育旺盛なのでパーゴラやフェンスに仕立てると迫力のある庭景色を演出することができます。 スタージャスミン Best smile studio/Shutterstock.com キョウチクトウ科テイカカズラ属。ジャスミンとはまったく異なる種類で、有毒なので決して口にしてはいけません。常緑性つる性低木で、生育旺盛でよくつるを伸ばし、開花期には香りのよい白い花を一面に咲かせます。 シルクジャスミンの栽培12カ月カレンダー Rofidd/Shutterstock.com 開花時期:6〜9月植え付け・植え替え:5月中旬〜8月肥料:5〜10月剪定:5〜10月 シルクジャスミンの植え付け適期は、5月中旬〜8月なので、この時期を目安に栽培をスタートするとよいでしょう。 5〜10月が生育期で、この期間は2カ月に1度を目安に緩効性肥料を与えます。また、枝葉を盛んに伸ばして樹形が乱れてきたら、適宜込み合っている箇所の枝を透かすように剪定して、常に風通しよく管理しましょう。開花期は6〜9月です。 11月からは寒くなるので、室内や温室に取り込んで日当たりのよい窓辺などに置きます。シルクジャスミンは寒さに大変弱いので、室内の最低気温が5℃以下にならないように温度管理することが大切です。 越年後に再び生育期に入り、遅霜の心配がなくなる5月になったら、再び屋外に出します。その際は、急に直射日光下にさらされると葉焼けしてしまうことがあるので、徐々に光にならしていくとよいでしょう。 シルクジャスミンの栽培環境 Fai thawaree/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的には日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。耐陰性があるため半日陰や明るい室内でも生育しますが、極端に日当たりの悪い場所では、葉色が冴えずに樹勢が衰えてくるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】耐陰性があるため明るい室内でも生育しますが、室内に置く場合は暗い場所を避け、日差しが差し込む窓辺などに置いてください。 【置き場所】春から秋は戸外で光に当て、冬は日光が当たる暖かい室内で管理するとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 シルクジャスミンは暑さに強い一方で寒さには弱く、耐寒温度は5℃程度です。庭やベランダに鉢を置いている場合は、10℃を下回る時期になったら、室内の窓辺や温室などに置いて冬越しさせましょう。越冬後、暖かくなってから室内から外へ出す際に、強い日差しを直接浴びると葉が傷むことがありますが、徐々に慣らしていくとうまく順応します。 シルクジャスミンの育て方のポイント シルクジャスミンは、寒さに弱いので庭植えにはせず、鉢植えにして栽培するのが基本です。季節に応じて適した場所に移動しながら管理しましょう。 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 観葉植物の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 日頃の水やりを忘れずに管理します。乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために葉にかからないようにし、株元の表土を狙って与えましょう。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 5〜10月の生育期間に、2カ月に1度を目安に、緩効性肥料を株の周囲に施し、軽く耕して土に馴染ませます。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 シルクジャスミンに発生しやすい病気は、うどんこ病、炭疽病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発生しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因で発生する伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴が開き始め、やがて枯れ込んでいくので早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので、被害を見つけたらすぐに除去しましょう。枝葉が茂りすぎたら、枝を間引いて風通しよく管理してください。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに発症しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 【害虫】 シルクジャスミンに発生しやすい害虫は、ハダニ、カイガラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mmほど。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 シルクジャスミンの詳しい育て方 苗木選び A Studios/Shutterstock.com ホーセンターや花苗店で苗木を購入する際は、鮮やかなグリーンで艶のある葉色のものやがっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。葉が黄ばんでいるものや、間のびしてヒョロヒョロと頼りなく枝葉がついているものは避けます。また、根がしっかり張っているかも確認しておきましょう。 植え付け・植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com シルクジャスミンの植え付け適期は、5月中旬〜8月です。ただし、猛暑日になりやすい7月下旬〜8月下旬は避けたほうが無難です。 入手した苗木よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めたら、ポットから出し、根鉢を軽くくずして植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで育てていると、成長とともに根詰まりしてくるので、2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直しましょう。 剪定 Aleksei Golovanov/Shutterstock.com シルクジャスミンの剪定適期は、生育期の5〜10月です。 剪定の際は、どこで切っても構いません。込み合って風通しが悪くなっている箇所などがあれば、内側に向かって伸びている枝や交差している枝、弱々しくなっている枝、枯れ枝などを選び、分岐している部分まで遡って切り取ります。大きくなりすぎて持て余すようであれば、思いきって小さくしたい高さまで切り戻してもかまいません。芽吹く力が強いので、再び枝葉を伸ばすようになります。剪定した枝は挿し木に利用可能です。 温度管理 Isnaini Dzatie Bahjatien/Shutterstock.com シルクジャスミンは寒さに弱いので、ベランダやテラスなどの屋外に置いている場合は、気温が10℃を下回るようになったら室内か温室に取り込みましょう。日が差し込む窓辺などに置き、室温が5℃を下回らないように管理します。5℃を下回ると葉を落とすことがあるので注意。しかし葉を落としたからといって早々に枯れたと判断せずに、翌年の春まで待ってください。生育期になって再び芽吹き始めることがあります。 越冬して生育期に入り、夜温が10℃以上になったら再び外に出しても構いません。ただし、いきなり直射日光にさらすと葉焼けすることがあるので、徐々に光に慣らすようにしてください。 日常のお手入れ Windi Holly/Shutterstock.com 【葉の手入れ】 観葉植物として室内で栽培している場合、葉にホコリなどがついて汚れていたら、適宜拭き取り、みずみずしい姿を保つとよいでしょう。ハダニが発生しやすい時期は、葉の表と裏に霧吹きなどで水をかけると予防になります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com シルクジャスミンは、挿し木で増やすことができます。 挿し木とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物のなかには挿し木ができないものもありますが、シルクジャスミンは挿し木が可能です。 シルクジャスミンの挿し木の適期は、5〜8月です。新しく伸びた枝を10cmほど、切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水を入れて十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 シルクジャスミンは見た目も香りも楽しめる KPhrom/Shutterstock.com 甘い香りを放つ白い花が魅力のシルクジャスミン。熱帯原産の植物のため、国内では主に鉢植えを前提に栽培されており、人気が高いインテリアグリーンです。開花後は赤い実をつけ、グリーンの葉とのコントラストも美しいシルクジャスミンを、ぜひ育ててみてください。
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観葉・インドアグリーン

【人気のインテリアグリーン】エクメアの育て方・人気品種・増やし方まで徹底解説!
エクメアの基本情報 durisw/Shutterstock.com 植物名:エクメア学名:Aechmea英名:Aechmea、urn plant、Silver vase plant和名:シマサンゴアナナス科名:パイナップル科属名:サンゴアナナス属原産地:熱帯アメリカ形態:多年草 エクメアはパイナップル科サンゴアナナス属の多年草です。常緑性で、一年を通してみずみずしい葉姿を保ちます。原産地は熱帯アメリカで、180〜250種が分布しています。暑さに強いものの、寒さには大変弱く、耐寒温度は10〜15℃ほど。鉢栽培にして季節によって適した場所に移動しながら管理するのがポイントです。草丈は自生地で20〜100cmほどです。 エクメアのほとんどは着生植物で、樹木や岩などに根を伸ばして生育します。森の中など半日陰の中で自生しており、葉の中心部に水を溜めて生育する性質を持つのが特徴。そのため、他の植物と比べて植え付けや水やりの方法が異なっています。 このように、株の中心部や葉の隙間に水を溜める性質を持つ植物は「タンクブロメリア」と呼ばれ、エクメアはその一種です。 エクメアの花や葉の特徴 一般的にエクメアとして流通しているエクメア・ファッシアータ。Photology1971/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:5〜10月草丈:20〜100cm耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:赤、ピンク、青紫など 一般的にエクメアとして流通しているエクメア・ファッシアータの開花期は5〜10月。植え付けてから開花するまでは1〜2年かかります。花色はピンク、赤、青紫など。エキゾチックなフォルムの花のように見えるのは、花を保護する葉の一種の苞で、花は苞の隙間から顔を出します。花は2〜3日で終わりますが、苞は長く観賞することができます。ちなみに、エクメアの中には花茎を伸ばして花を咲かせる種類もあり、エクメア・ファッシアータとは全く異なる花姿になることもあります。 花茎を伸ばして花を咲かせるエクメア‘ファンタジア’。Khairil Azhar Junos/Shutterstock.com 縁にギザギザのある葉は、ロゼット状になるのが特徴。放射状に葉を広げる姿が美しく、葉色は明るいグリーンやブロンズ色、縞状に斑が入るものなど、種や品種が多彩に揃います。 エクメアの名前の由来と花言葉 Esin Deniz/Shutterstock.com エクメアの学名はAechmeaで、学名がそのまま流通名になっています。「エクメア」とは、ギリシャ語で「尖った」「槍」という意味の「aichme」に由来し、株姿が名前の由来となっているようです。和名は「シマサンゴアナナス」で、葉に縞模様が入って、花がサンゴのようだとして名付けられました。「アナナス」はパイナップルをさします。 花言葉は「思慕の情」「他人を思う気持ち」などです。 エクメアの代表的な種類 finchfocus/Shutterstock.com エクメアは180〜250種ほどが確認されており、多様な種が揃って観葉植物として人気のある植物です。ここでは、なかでも人気の種や品種を取り上げてご紹介します。 エクメア・ファッシアータ(ファシアータ) Maggie Vong/Shutterstock.com 国内で最もポピュラーに流通する種類で、誤って“ファスキアタ”とも表記されることもあります。エクメアといえばこの種を指すことも多く、和名のシマサンゴアナナスも本来はこのエクメア・ファッシアータのことで、園芸品種も多数あります。濃いグリーンの葉に白の横縞が多数入っているのが特徴。花色は紫で、鮮やかなピンクの苞は長く残ります。成長時の高さは約60cm。 エクメア・ムルフォーディ・マルバ ややシルバーを帯びた幅広の葉は肉厚で、縁にトゲが発生します。90cm近くまで成長する大型の品種です。 エクメア・フォスターズ・フェイバリット 赤みの強いブロンズ色の幅広の葉を広げます。葉の間から花茎を伸ばし、弓なりにしなった先端に赤い花を連ねます。あまり流通していない希少品種です。 エクメア・ガモセパラ aziseptian/Shutterstock.com 葉は明るいグリーンで、つやのある細長い葉を多数伸ばします。花茎を長く立ち上げ、その先端にピンクと紫の小さな花を多数つけます。苞はグリーンの線形で、あまり目立ちません。小型で草丈は20〜30cmほど。ブラジル原産であまり流通していない希少種です。空中湿度が高い環境を好むので、一年を通して霧吹きで葉水を与えましょう。エクメアのなかでは寒さに強いほうで、5℃くらいまで耐えます。夏に直射日光を当てると葉焼けしやすいので注意しましょう。 エクメア・チャンティニー エクメア・チャンティニー‘ブラック’。Khampan Nasinprom/Shutterstock.com 原産地はベネズエラからペルーにかけて。葉はやや肉厚な幅広タイプで、縁にトゲを持っています。葉には横縞が多数入り、スタイリッシュな葉姿をしているので、リビングに飾ると映えそうです。園芸品種も流通しており、黒っぽい葉に白のラインが入る‘ブラック’は特に人気があります。 エクメア‘ブルーベリー’ Daniel Fung/Shutterstock.com 観葉植物としてではなく、花材やドライフラワーとして流通している品種です。長く伸ばした赤い花茎に、青紫の花がびっしりとつきます。カラフルな花は個性的な魅力を放ち、切り花をインテリアに飾るのもおすすめです。 エクメア・レクルバータ mspoli/Shutterstock.com 細めの葉を放射状に伸ばすタイプで、葉色は明るいライムグリーンからブロンズ色、黒みの強いブロンズ色など。葉姿もシャープに伸ばすものもあれば、ややカールするものなど多様で、選ぶ楽しみがあります。湿度の高い環境を好むため、葉水を与えてメンテナンスをしましょう。 エクメア・オーランディアナ・シーディング エクメア・オーランディアナ。Tanya_Terekhina/Shutterstock.com コンパクトにまとまる小型タイプ。葉の縁にトゲを持ち、根本がクリーム色から葉先がワインレッドになり、ゼブラ調に黒い斑やワインレッドの斑が入り、目を引く存在となります。あまり流通していない希少な品種。 エクメア・チャンティニー・ショーグン 日本で作られた園芸品種で「将軍」の名前がついています。肉厚で幅広の葉にはトゲがあり、ダイナミックに葉を広げます。グリーンの葉に、はっきりとした白の縞模様が入るのが特徴的。最低気温は10℃以上を保ちましょう。入手が難しい希少品種です。 エクメア・チャンティニー・サムライ 日本で生まれた、大変人気の高い園芸品種です。グリーンの葉には、中心に縦向きの黄色い縞が入り、加えて規則的に白い斑が横向きの縞模様が入ります。 エクメアの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜10月植え付け・植え替え:5〜9月肥料:5〜10月株分け:5~6月 エクメアの栽培環境 Oliver Hoffmann/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的に半日陰の場所に置きます。ただし、極端に日当たりの悪い場所では葉色が悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って株姿が間のびしたりするので注意しましょう。 【日当たり/屋内】エクメアは屋内で栽培できます。極端に暗い場所では生育が悪くなるので、日当たりのよい場所に置くとよいでしょう。 【置き場所】レースのカーテン越しの日光が当たる場所など、柔らかい光が当たる場所で栽培します。 耐寒性・耐暑性 寒さに弱く、耐寒性は10〜15℃ほど。最低でも10℃を保つ必要があり、15℃以上あればより安心です。冬は室内に取り込んで冬越しします。暑さには強いほうですが、35℃以上では生育が悪くなります。また、強い直射日光が当たると葉焼けの原因になるので、屋外に出す場合は半日陰で管理しましょう。 エクメアの育て方のポイント 植え付けに適した資材 水ゴケ。Th_Gim/Shutterstock.com エクメアは木の幹や枝、岩などに根を伸ばして生育する着生植物です。したがって、水ゴケまたはヤシ殻、着生用ランの配合土、軽石、ベラボンなどを使って栽培します。いずれも排水性が高く、根腐れしにくい素材です。ビギナーなら乾燥しているか、湿り気があるのかが判別しやすい水ゴケがおすすめ。使用する場合は、まずは乾燥している水ゴケを水に浸けて十分に湿らせてから用います。 TA BLUE Capture/Shutterstock.com エクメアは、株の中心部や葉の隙間に水を溜めて水分を得る性質が、タンクに水を溜めているかのようだとして、「タンクブロメリア」とも呼ばれる植物の1つ。したがって、水やりの際は株の中心部に水が集まるように株の上から水を与えます。 ただし、エクメアの自生地のように一年を通して暖かい気候であれば、水を与えた後はそのままでよいのですが、冬は少し水やりの仕方を変更する必要があります。冬になると、エクメアは日本の寒い気候を苦手とするため、生育がとまります。そのため、中心部に水を溜めたままにしていると株が腐ってしまうのです。冬は株元に水やりをして水ゴケを湿らす程度にしましょう。水がかかって中心部に水が溜まっていたら、抜いておきます。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com エクメアは着生植物のため大変丈夫で、特に肥料を与えなくとも育ちます。しかし、株に勢いがない場合や、株を大きくしたい場合は、5〜10月に株の状態を見ながら液体肥料を与えるとよいでしょう。室内で育てている場合、肥料のにおいが気になるのであれば、化成肥料を選ぶのがおすすめです。 注意する病害虫 Catherine Eckert/Shutterstock.com 【病気】 エクメアに発生しやすい病気は、斑点病です。 斑点病にかかりやすいのは主に4〜10月です。カビが原因で発生する病気で、20〜25℃の気温、かつ多湿な環境で発生しやすくなります。主に葉に発生し、最初は同心円状の班点が出始めて、多数の病班が広がると枯れてしまいます。下葉からだんだん上の葉へと広がっていくので注意。肥料の与えすぎに注意し、茎葉が茂りすぎていると発病しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理しましょう。発病した葉はただちに切り取って処分し、適用する薬剤を散布して様子を見ます。 エクメアは高湿度を好む一方、風通しが悪いとカビや病気の原因になります。葉水と換気のバランスが大切です。 【害虫】 エクメアに発生しやすい害虫は、カイガラムシ、ハダニなどです。 カイガラムシの体長は2〜10mmほど。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 エクメアの詳しい育て方 苗の選び方 葉の色艶がよく、適度に潤いのある苗を選びましょう。 植え付け・植え替え Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com エクメアは着生植物のため、植え付け・植え替えの方法がほかの植物とは異なります。 【植え付け】 エクメアの植え付け適期は、5〜9月です。ここでは、着生植物の植え付けの資材として最もポピュラーな水ゴケを用いる方法について解説します。 水ゴケは乾燥した状態で販売されているので、水を張った器に浸け込んで十分に湿らせておきます。植え付ける鉢は、購入した苗の1〜2回り大きなサイズを準備しましょう。水を張った器に入れておいた水ゴケを取り出し、しっかりと絞ります。エクメアの苗を鉢から出し、水ゴケがついていたら取り外し、根に水ゴケを少しずつ巻いていきましょう。鉢の直径と同じくらいになるまで巻いてから、新しく用意した鉢に入れ込みます。さらに水ゴケをしっかりと詰め、ウォータースペースを残して完了です。 【植え替え】 エクメアの植え替え適期は、5〜9月です。ほかの植物のように根詰まりすることはほとんどありませんが、子株が増えて窮屈になると見栄えが悪くなったり、水やりがしにくくなるので、植え替えをして美しい株姿を保ちます。また、水ゴケが傷んで見栄えが悪くなっていたら、新しいものに交換するとよいでしょう。 鉢からエクメアを取り出して水ゴケをすべて取り外し、込み合った葉や子株があれば取り外しておきましょう。湿らせた水ゴケを根に巻き直し、鉢の直径と同じくらいになるまで巻いてから、新しく用意した鉢に入れ込みます。さらに水ゴケをしっかりと詰め、ウォータースペースを残して完了です。 日常のお手入れ mihalec/Shutterstock.com 【下葉の除去】 エクメアは成長とともに外葉から枯れていくので、古くなって傷んだ葉があれば、元から切り取りましょう。 【花苞切り】 花苞の色が褪せたり、枯れたりしたら早めに取り除き、株の体力の消耗を防ぎます。 【鉢回し】 エクメアは放射状に葉を伸ばすため、鉢を動かさずにいると一定方向に生育が偏ってしまうことがあります。葉に均等に光が当たるように、定期的に鉢を回して管理するとよいでしょう。 夏越し・冬越し Bigc Studio/Shutterstock.com 【夏越し】 暑さには強いほうですが、35℃を超えてくると、生育が悪くなります。また、真夏の強い日差しを浴びると葉焼けすることがあります。7〜9月は、屋外に置く場合は必ず半日陰に移動し、室内に置く場合は、レースのカーテンなどで遮光するとよいでしょう。風通しが悪いと株が蒸れてだんだんと弱ってきたり、腐ったりすることがあるので注意します。 【冬越し】 エクメアは寒さには大変弱く、冬は10〜15℃を下回る場所では株が弱るので、戸外に置いている場合は温室や室内に取り込みましょう。日中は日光が差す窓辺に置くとよく、夜は外から冷気が伝わるようであれば、少し離してください。 増やし方 Santi Wiwatchaikul/Shutterstock.com エクメアは株分けで増やします。株分けの適期は、5〜6月です。 まずエクメアの株を鉢から抜き取り、水ゴケをすべて取り除きます。子株がいくつもついていたら、すべて切り取って分離します。親株に再び湿らせた水ゴケを巻き、もう一度鉢に戻しましょう。最後に株の上から水やりをして、葉の中央に水を溜めておきます。 子株は小さめの鉢に植えて増やします。もし親株が古くなり、株姿も乱れていたり、大きくなって邪魔になっていたりしたら、親株は処分して子株を大きくしていくのも一案です。 インパクト大のエクメアはおしゃれなインテリアグリーンとしてもおすすめ! Jana Milin/Shutterstock.com フォルムの美しい葉姿が周年観賞でき、またエキゾチックな花も魅力的なエクメア。着生植物ならではの管理の仕方をマスターすれば、それほど手間のかからない観葉植物です。インテリアに似合うエクメアを選び、リビングや個室に鉢を飾ってはいかがでしょうか。
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花と緑

「百日紅」ってなんて読む? 正解できたらすごい難読植物名漢字【Let’s Try! 植物クイズ】Vol.3
身近な植物!「百日紅」ってどんな植物? Fumeezz/Shutterstock.com 実際に育てている植物でも、漢字で表記されると案外分からないことが多いもの。普段呼び慣れている名称とは違う名前があったり、意外な漢字が使われていたりと、そこには面白い世界が広がっています。 ここでは、難読といわれる植物の漢字表記の中から、身近な植物に関するものをクイズ形式で出題! 今回のお題は「百日紅」。あなたはこの漢字が表す植物が分かりますか? ヒント 真夏も白やピンク、赤などの花が力強く咲く花木。樹肌も特徴的。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ さるすべり Marinodenisenko/Shutterstock.com サルスベリの基本データ 学名:Lagerstroemia indica科名:ミソハギ科属名:サルスベリ属原産地:中国和名:サルスベリ別名:ヒャクジツコウ英名:Crape myrtle開花期:7~10月花色:ピンク、赤、白形態:落葉性中高木樹高:約10m 近年の猛暑の中でも、鮮やかな色の花を長期間咲かせるサルスベリ。フリルが入ったような小さな花が房状に集まり、とても華やかな印象です。花が少なくなりがちな真夏の庭の貴重な彩りで、公園やお寺、個人の庭のほか、街路樹としてもよく植えられるなじみ深い花木です。夏の暑さに強く、放任してもよく育つので、ビギナーにもおすすめ。寒さにはやや弱いので、東北以北では冬は室内に取り込めるよう鉢植えで管理したほうがよいでしょう。近年は樹高を低く抑えた矮性品種や、カラーリーフとして楽しめる黒葉品種なども登場し、より活躍の幅が広がっています。 「百日紅」の由来とは? meteorite/Shutterstock.com サルスベリの別名はヒャクジツコウ。漢名も同じく「百日紅」で、開花期が長く、長期間赤い花が咲いていることに由来しますが、この漢字をそのまま適用し、和名のサルスベリと読ませるようになったと考えられます。ちなみにサルスベリという名前の由来は、特徴的な幹肌から。樹皮が薄くて剥げやすく、ツルツルとなめらかな質感の幹肌は、サルが登ろうとしても手や足がかからずにすべってしまいそう、ということから「サルがすべる木」→「サルスベリ」と名付けられたとされ、漢字で「猿滑」と書くこともあります。 クイズ一覧はこちら!




















