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ほったらかしでもよく育つ! 庭がパッと明るくなるカラーリーフ「メギ」の育て方

ほったらかしでもよく育つ! 庭がパッと明るくなるカラーリーフ「メギ」の育て方

Kira_G/Shutterstock.com

ライムグリーンやブロンズなど、鮮やかな葉色で庭をパッと明るくしてくれるシュラブの「メギ」。日本原産で気候に馴染みやすく、暑さや寒さにも強いため、放任してもよく育つ手軽さが魅力の庭木です。この記事では、四季折々の姿を楽しめるメギの特徴から、人気のカラーリーフ品種、失敗しない育て方のコツまでを詳しくご紹介します。

メギの基本情報

メギ
Olga Vasilek/Shutterstock.com

植物名:メギ
学名:Berberis thunbergii
英名:Japanese barberry、Thunberg’s barberry、red barberry
和名:メギ(目木)
その他の名前:コトリトマラズ、ヨロイドオシなど
科名:メギ科
属名:メギ属
原産地:日本(本州(東北地方南部以南)~九州)
形態:落葉性低木 

メギの学名はBerberis thunbergii  (ベルベリス・ツンベルギー)。メギ科メギ属の落葉樹で、原産地は日本。国内では本州の東北地方南部以南、四国、九州に分布しています。暑さや寒さには強く、一般地では周年戸外で管理できます。新芽が美しく、春に黄色い花が咲き、秋に赤い実をつけて、晩秋には美しく紅葉するため、季節の移ろいを感じやすい庭木の一つです。

カラーリーフのメギを使った公園の植栽。Cool Week/Shutterstock.com

メギの花や葉の特徴

メギの花
KatMoys/Shutterstock.com

園芸分類:庭木
開花時期:4月中旬~5月中旬
樹高:1.5~2m
耐寒性:強い
耐暑性:強い
花色:黄

メギは低木に分類されていますが、株立ちの樹形で株幅が出やすいので植える場所に余裕を持たせる必要があります。葉は長さ1~4cmの丸みを帯びた楕円形です。晩秋には紅葉する姿も楽しめます。メギの花色は黄色で、花径5㎜前後の小さな6弁花が下向きに開花。また開花時に雄しべに触れると雌しべのある中心に向くのが特徴です。これは昆虫が花にとまった時に花粉をつけさせ、ほかの花に運ばせる生命戦略とされています。秋になると楕円形の小さな果実が赤く熟し、愛らしい実姿にも観賞価値があります。メギの実には毒性はありませんが酸味が強く、食用にはあまり利用されません。

メギの実
6~10月に実る真っ赤なメギの実。Albina_Sol/Shutterstock.com

【注意】メギにはトゲがある

メギのトゲ
Kukharchuk Pasha/Shutterstock.com

メギの葉の付け根や枝の節などには5〜12mmほどのトゲがあります。触れると痛いので、剪定などの作業の際には、ガーデングローブを着用しましょう。

メギの名前の由来と花言葉

メギ
Svetlana Mahovskaya/Shutterstock.com

メギは漢字で書くと「目木」。昔は民間療法として、葉や樹皮の煮汁で目を洗う薬草として利用されたことが由来とされています。また、枝に鋭いトゲがあることから、「コトリトマラズ」「ヨロイドオシ」の別名もあります。

メギの花言葉には「過敏」「激しい気性」「あなたの助けになる」など。

「過敏」は、花に触れると雄しべが雌しべに向かって動くこと、「激しい気性」は鋭いトゲをもつこと、「あなたの助けになる」は目薬や滋養強壮などに薬草として利用されていたことに由来します。

諸説ありますが、10月17日、11月17日、11月22日の誕生花です。

メギの活用シーン

メギの植栽
Moskalenko Yuliya/Shutterstock.com

メギは品種によって葉色はライムグリーン色、ブロンズ色、斑入りなどが揃い、カラーリーフとして活躍します。葉が小さく主張が少ないので、和洋のスタイルを問わずほかの植物と調和し、樹高が低いため中高木と草花をつなぐ役割も果たしてくれます。また刈り込みに耐えるため、生け垣として利用することも可能です。

メギ‘アトロプルプレア’の生け垣
メギ‘アトロプルプレア’の生け垣。AnnaNel/Shutterstock.com

メギの人気の品種と種類

メギ
Sarycheva Olesia/Shutterstock.com

この章はメギの園芸品種や仲間をピックアップしてご紹介します。

‘オーレア’

メギ‘オーレア’
Edita Medeina/Shutterstock.com

新芽は明るい黄色で、季節が進むとライムグリーンの明るい葉色に変化する人気の園芸品種。オウゴンメギやキンメギとも呼ばれます。樹高は60〜100cmですが、剪定によってコンパクトに抑えることもできるので、大鉢の寄せ植えにも利用できます。

‘アトロプルプレア’

メギ‘アトロプルプレア’
APugach/Shutterstock.com

「アカバメギ」として流通することもある、赤紫の葉色を持つ園芸品種です。樹高は50〜180㎝。赤紫の葉と黄色い花とのコントラストがよく映えます。

‘ローズグロー’

メギ‘ローズグロー’
Soln_A/Shutterstock.com

ブロンズ色の葉にマーブル状にピンクの斑が入る園芸品種で、季節が進んでも葉色はほとんど褪せることはありません。樹高は80〜200cm。ベニメギとも。

オオバメギ

メギの仲間で本州の関東以西、四国、九州に分布し、樹高は2〜3mほど。メギよりも葉が大きく、トゲが少ないのが異なる点です。

ヘビノボラズ

メギの仲間で本州の中部地方〜近畿地方、九州に分布し、樹高は80㎝ほど。名前の通り、ヘビも登らないほどの鋭いトゲを持っており、葉はメギよりも細長いのが特徴です。

セイヨウメギ

セイヨウメギ
APugach/Shutterstock.com

春に開花する黄色の花も美しく、ヨーロッパでは庭木としてよく利用されます。ヨーロピアンバーベリー、バーベリー、バーベリスとも呼ばれ、酸味が強い果実は食用として利用されます。

メギの栽培12カ月カレンダー

開花時期:4月中旬~5月中旬
植え付け・植え替え:3〜4月、10~11月
肥料:ほとんど必要なし(元肥のみ)
剪定:1~2月、6月・8月下旬〜9月中旬・11月(生け垣)
種まき:9月下旬〜12月

メギの栽培環境

メギ
Ritvars/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】日当たりと風通しがよい場所を好みますが、一日に数時間日が差す程度の半日陰の環境にも耐えます。ただし、日当たりがよいほうが葉色や紅葉などの発色がよくなります。

【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。

【置き場所】メギは低木ではありますが、株立ちタイプで横に広がりやすいので、広めの場所を確保しておくとよいでしょう。また、水もちがよく腐植質に富んだ肥沃な土壌を好みます。乾燥する時期は、根元にバークチップなどでマルチングをしておくとよいでしょう。

耐寒性・耐暑性

メギの耐寒温度はマイナス15~25℃。環境に馴染みやすく、暑さ寒さに耐えるので、一年を通して戸外で管理でき、夏越し・冬越し対策などは特に必要ありません。

メギの育て方のポイント

用土

土
Wstockstudio/Shutterstock.com

【地植え】

植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50㎝程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきましょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

【鉢植え】

花木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。

水やり

水やり
Osetrik/Shutterstock.com

水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。

真夏に水やりする場合は、気温が上がっている昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになってしまいます。すると木が弱ってしまうので、夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。

また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。

【地植え】

植え付け後にしっかり根づいて枝葉を伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後はほとんど不要です。ただし晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。

【鉢植え】

日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。枝葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、水切れに注意します。冬は休眠し、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。

肥料

肥料
Pawel Beres/Shutterstock.com

【地植え・鉢植えともに】

植え付け時に元肥を施していれば、ほとんど必要ありません。株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見るとよいでしょう。

注意すべき病害虫・病気

カイガラムシ
Decha Thapanya/Shutterstock.com

【病気】

メギに発生しやすい病気は、うどんこ病や黒星病などです。

うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。

黒星病は、カビによる伝染性の病気です。雨が多い18〜20℃の環境を好むため春や秋に発症しやすく、葉、枝、果実に被害が現れます。黒っぽくて丸い斑点が全体に広がっていくのが特徴です。日当たり、風通しが悪いと発病しやすくなるので、込み合っている枝などはすかすように剪定して発生を防ぎましょう。病気にかかった後に剪定した枝や落ち葉は、地中に残らないように処分することも大切です。また、適用する殺菌剤を葉の表と裏に散布して防除します。

【害虫】

メギに発生しやすい害虫は、エカキムシやカイガラムシなどです。

エカキムシはハエの一種で、体長は2mm前後。主な発生時期は、4〜11月です。茎葉に産卵した後、孵化した幼虫が寄生して葉の中に入り、旺盛に食害します。表皮と葉裏を残して葉肉を食害していくため葉に曲がりくねった白い線が現れます。葉に白い模様が現れるので「絵描き虫」の名がつきました。食害痕は分かりやすいので、日頃からこまめにチェックして、見つけたら上から指で潰すとよいでしょう。発生初期に適用するスプレータイプの薬剤を散布して駆除するのも一案です。

カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。

メギの詳しい育て方

苗木の選び方

葉の色艶がよく、株元がぐらつかずに、枝が太くしっかり締まっている苗を選ぶとよいでしょう。

植え付け・植え替え

植え付け
wavebreakmedia/Shutterstock.com

メギの植え付け適期は3〜4月か、10〜11月です。ただし、花苗店などでは植え付け適期以外でも苗木が出回っていることがあります。入手したら、植えたい場所へ早めに定植します。

【地植え】

土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。苗木がぐらつくようであれば、しっかり根付くまでは支柱を設置してビニタイや麻ひもなどで誘引し、倒伏を防ぎましょう。最後にたっぷりと水を与えます。

地植えの場合は、環境に合って順調に育っているようであれば、植え替えの必要はありません。

【鉢植え】

鉢で栽培する場合は、8〜10号鉢を準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから花木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、棒などでつつきながら培養土を足していきます。しっかり根付くまでは支柱を設置してビニタイや麻ひもなどで誘引し、倒伏を防ぎましょう。最後に、鉢底から水が流れ出すまで、十分に水を与えます。

鉢植えで楽しむ場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2~3年に1度を目安に植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。

剪定

剪定
mihalec/Shutterstock.com

メギは株立ち状で、地際から細めの枝を放射状に枝垂れさせる樹形が特徴です。

メギの剪定は、「すかし剪定」を基本とします。適期は休眠期の1〜2月。メギは自然に樹形が整うのですが、放任していると次々に新しい枝が地際から伸びて込み合い、風通しが悪くなってしまいます。そこで、古い枝や細くて弱々しい枝、生育の邪魔になっている枝を選び、枝の途中で切らずに地際から切り取りましょう。また、込み合いすぎて絡み合っている部分などがあれば、適宜間引いて風通しをよくします。

枝を密につけ、よく枝葉を伸ばすため生け垣として利用したい場合は、6月と8月下旬〜9月中旬と11月に「刈り込み剪定」をします。アウトラインを決めて刈り込み、形を整えましょう。

増やし方

種まきポット
Kunlanan Yarist/Shutterstock.com

メギは、挿し木と種まきで増やすことが可能です。

【挿し木】

挿し木とは、枝葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物のなかには挿し木ができないものもありますが、メギは挿し木で増やせます。

メギの挿し木の適期は、6〜7月です。新しく伸びた枝を10cmほど切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水を入れて十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり、風通しのよい場所に移動し、鉢上げしながら育成して十分に育ったら、植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。

【種まき】

メギの実がついたら種子を採取し、その種子を播いて増やすことができます。9月下旬〜12月に熟した果実から種を取り出し、流水でよく洗います。乾燥すると発芽しなくなるので、すぐに播きましょう。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に水で湿らせたら、メギの種子を数粒ずつ播き、薄く土をかけてたっぷりと水やりをします。明るい日陰で乾かさないように管理し、発芽後に本葉が3〜4枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。根が回るくらいに成長したら鉢上げしながら育苗し、十分に育ったら植えたい場所に定植しましょう。

※園芸品種の場合は、親と同じ株になるとは限りません。

生け垣や庭木として人気! 庭のアクセントに取り入れてみよう

メギ
Elena D Lisanina/Shutterstock.com

株立ちの樹形のメギは刈り込みに耐え、生け垣としても利用できる庭木です。トゲのある種類は防犯としても役立ちます。また、春には黄色い花が咲き、カラーリーフとしても利用できる美しい葉、秋に実る赤い実、晩秋の紅葉と四季を通して美しい姿を観賞できます。ぜひ庭やベランダに取り入れてみてください。

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