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一年中緑が楽しめる「ツワブキ(石蕗)」美しく育てる3つのコツと日当たり・置き場所の正解

一年中緑が楽しめる「ツワブキ(石蕗)」美しく育てる3つのコツと日当たり・置き場所の正解

tamu1500/Shutterstock.com

ツワブキ(石蕗)は、昔から日本に自生してきたキク科の多年草で、暑さ寒さに強く、ビギナーにもおすすめの丈夫な植物です。常緑性で一年を通してツヤツヤとしたみずみずしい葉姿を楽しむことができ、冬の庭でも重宝します。さらに、斑入りなどの品種も多く、カラーリーフプランツとしても重宝されています。この記事では、丸くて艶やかな葉を持つツワブキを健康的に美しく育てるために重要な日当たり・置き場所の「正解」と、栽培を成功させるための具体的な3つのコツを詳しくご紹介します。

ツワブキの基本情報

ツワブキ
Future Hope/Shutterstock.com

植物名:ツワブキ(石蕗)
学名:Farfugium japonicum
英名:Leopard Plant
和名:ツワブキ(石蕗)
その他の名前:ツワ、イシブキ、イソブキ
科名:キク科
属名:ツワブキ属
原産地:日本(東北地方南部以南の本州、四国、九州)、中国東南部、朝鮮半島南部、台湾
形態:多年草

ツワブキは、キク科ツワブキ属の多年草です。原産地は日本、朝鮮半島、中国。昔から日本でも野山に自生してきたので、暑さ寒さに強く、環境に馴染みやすくて大変育てやすい植物です。常緑性なので一年を通してみずみずしい葉色を保ち、冬も足元が寂しくならないので重宝します。草丈は20〜50cmで、秋に黄色い花を咲かせます。主に花や葉を観賞する植物ですが、食用にもなります。

ツワブキの花や葉の特徴

ツワブキ
Tracy Immordino/Shutterstock.com

園芸分類:山野草,草花
開花時期:10~12月
草丈:20~50cm
耐寒性:普通
耐暑性:強い
花色:オレンジ、黄色、白

ツワブキの開花期は10〜12月で、花色は黄色、オレンジ、白など。花茎を長く伸ばした先端に、マーガレットに似た花を多数咲かせます。同様に、葉柄を長く伸ばした先に丸くて艶やかな葉をつけます。この葉柄を若いうちに収穫して、食用にすることもできます。

また、葉に斑が入る品種が多く、カラーリーフとしても楽しめます。じつは江戸時代から続く古典園芸の世界では、盛んに品種改良が行われ、愛好家のコレクターズアイテムとして愛されてきました。それだけに、今も品種が多様で、選ぶ楽しみがある植物です。

ツワブキの名前の由来や花言葉

ツワブキ
Image Republic/Shutterstock.com

ツワブキの名前の由来は、葉がツヤツヤとしていることから。ツヤブキがなまってツワブキになったとされています。漢字で「石蕗」と書くのは、海岸近くの岩場などに自生し、フキに似た姿をしていることに由来するようです。ツワブキの花言葉は「謙遜」「困難に負けない」などがあります。

ツワブキとフキの違い 

フキノトウ
フキノトウと呼ばれるフキの花は早春に咲く。Elena Rostunova/Shutterstock.com

ツワブキとフキは、同じキク科で見た目もよく似ています。見分けるためのポイントを3つ挙げましょう。

  1. 開花期が異なります。ツワブキは10〜12月に咲きますが、フキが咲くのは2〜3月で   す。
  2. ツワブキは、フキのようにフキノトウができません。花姿が全く異なるのが見分けるポイントです。
  3. ツワブキはフキよりも葉に厚みがあり、ツヤツヤとしています。また、ツワブキには葉柄と若い葉に産毛があるのが特徴です。

ツワブキに似た宿根草のリグラリアとは?

リグラリア・デンタータ
リグラリア・デンタータ。Nadzeya Pakhomava/Shutterstock.com

リグラリアは、ツワブキと同じキク科の植物で、特にリグラリア・デンタータは草姿がよく似ています。原産地は東アジアで、寒さに強く、適度に湿り気のある土壌を好み、乾燥しすぎるのを嫌います。真夏は強い日差しにさらされると、葉焼けすることがあるため、ツワブキと同様に半日陰などのシェードガーデンで活躍する植物です。

ツワブキは常緑性ですが、リグラリアは落葉性で5〜9月に花が咲き、なかでもデンタータの開花期は主に7〜9月で、ツワブキに似た黄色い花を咲かせます。葉は円形がややつぶれた形で、径は30〜40cmほど。縁には細かく切れ込みが入ります。草丈は40〜120cmほどと品種によって少し草丈が高くなる点も違いがあります。

ツワブキの代表的な種類

オオツワブキ
Farfugium japonicum f. giganteum 

オオツワブキ
Sonia Bonet/Shutterstock.com

四国以南や九州の海岸に分布し、葉は幅30~50cm、草丈は1mほどと、通常のツワブキの倍の大きさになります。開花期は11~12月頃とやや遅く、黄色い花を咲かせます。食用としても栽培されています。

リュウキュウツワブキ
Farfugium japonicum var. luchuense

沖縄、奄美大島、西表島などに分布し、乾燥と強い日差しに弱く、山地の渓流や湿地に生えています。扇形の葉が特徴で、草丈は30~80cmと幅があります。花の最盛期は12月です。

カンツワブキ 
Farfugium hiberniflorum 

カンツワブキ

屋久島と種子島だけに分布する固有種で、直射日光と乾燥に弱く、湿った森林など日陰の環境を好みます。葉には光沢がなく、葉先がギザギザになっているのが特徴です。

八重咲きツワブキ 
Farfugium japonicum

八重咲きは頭花が多弁化した品種です。八重咲きの中にもいくつか種類があり、葉に蛍斑が出る「八重蛍」、青軸で八重となる「八重麒麟」などがあります。

蛍斑(ほたるふ)ツワブキ 
Farfugium japonicum

蛍斑ツワブキ
Alex Manders/Shutterstock.com

葉っぱに、ホタルの光のような黄色い斑が入っているのが特徴で、別名はキモンツワブキ(黄紋石蕗)です。葉が美しいので盆栽としても楽しめます。夏場は直射日光が当たらない場所で管理するようにしましょう。

浮雲錦
Farfugium japonicum cv. Argenteum

江戸時代からある斑入りツワブキの代表的な園芸品種です。葉の白覆輪が特徴的ですが、冬になると葉の縁が紅色を帯びてきます。また、株が生長すると葉が縮れていく様子も楽しめます。半日陰を好みます。

牡丹獅子
Farfugium japonicum ‘Botan-jishi’

葉の縁が波打つ「獅子葉」と、株全体が綿毛で覆われているのが特徴です。牡丹獅子は多くの獅子葉の園芸品種の元になった品種です。

ツワブキの栽培12カ月カレンダー

開花時期:10〜12月
植え替え適期:4月頃
肥料:4〜9月
植え付け:3〜4月、9〜11月
種まき:2~3月

ツワブキの栽培環境

ツワブキの咲く庭
Honki Kumanyan/Shutterstock.com

日当たり・置き場所          

【日当たり/屋外】

明るい日陰がおすすめです。斑入り品種の場合は、あまり日当たりが悪いと班が出なくなってしまうので、ある程度の日当たりを確保しましょう。

【日当たり/屋内】

日なたか半日陰がよいでしょう。ただし、屋内であっても日差しが強い窓辺などに置くと葉焼けを起こす場合があるので、カーテンなどで日差しを調節するようにしましょう。

【置き場所】

ツワブキは丈夫な植物なので、置き場所は選ばないものの、ある程度の日当たりは必要です。土質もそれほど選びませんが、水はけのよい土壌を好みます。

耐寒性・耐暑性

ツワブキは暑さに強い植物ですが 、真夏の日差しに当たると葉焼けを起こす場合があるので、直射日光が当たらない場所で育てるようにしましょう。また、比較的耐寒性も強く、マイナス10℃程度まで耐える品種もあります。ただし、品種によっては寒さに弱いものもあるので、その場合は室内に入れるか、マルチングするなどの対策を講じましょう。

ツワブキの育て方のポイント

用土

土
bluedog studio/Shutterstock.com

【地植え】

植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んでよく耕してください。水はけのよい環境を好むので、10〜20cmほど盛り土をして周囲よりも高くしておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

【鉢植え】

草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。

水やり

水やり
wavebreakmedia/Shutterstock.com

水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。
真夏に水やりする場合、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまいます。朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。

また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。

【地植え】

根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。

【鉢植え】

日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつでもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬は土が乾燥しづらくなるので、与える頻度を控えめにしつつ、適宜水やりを続けてください。

肥料

肥料
New Africa/Shutterstock.com

【地植え】

強健な性質なので、植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。株の生育に勢いがない場合は、液肥を与えて様子を見てください。

【鉢植え】

2月下旬〜3月中旬と6月頃、11月頃に緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土に馴染ませておきましょう。

注意する病害虫

農薬
Happy_Nati/Shutterstock.com

【病気】

ツワブキに発生しやすい病気は、うどんこ病、褐斑病などです。

うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。症状が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。

褐斑病は、カビによる伝染性の病気です。主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、早々に切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適用のある薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。

【害虫】

ツワブキに発生しやすい害虫は、シンクイムシなどです。

シンクイムシは、キクスイカミキリの幼虫で、主に夏から秋に発生しやすくなります。葉柄に産み付けられた卵から幼虫が孵り、穴をあけて中に侵入して内部を食い荒らすので注意。被害が進むと根茎まで旺盛に食害し、株が著しく弱って葉が枯れ始めます。株に異変があれば、根元を探して幼虫を捕殺してください。食用にする予定がなければ、適用のある薬剤を散布して防除しましょう。

ツワブキの詳しい育て方

苗の選び方   

ツワブキの苗は、ホームセンターや園芸店、インターネットなどで入手できます。苗を選ぶ際は、葉に艶があり、茎がしっかりとしているものがおすすめです。鉢植えや盆栽などで楽しみたい場合は、小型品種を選ぶとよいでしょう。

植え付け・植え替え

ガーデニング
Vasyliuk/Shutterstock.com

ツワブキの植え付け・植え替えの適期は、4〜5月か、9〜10月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。

【地植え】

土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、20〜40cmくらいの間隔を取ってください。

庭で育てている場合、環境に合えば植え替える必要はありません。ただし、植え付けから数年が経って株が込み合いすぎているようなら、掘り上げて株分けしてください。改めて植え直し、株の若返りをはかりましょう。

【鉢植え】

鉢で栽培する場合は、5〜7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。

鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。

花がら摘み

花が終わったら花がらを摘み、花茎を切り捨てます。種子を取りたい場合は、花を残しておくと、種子をつけます。種子にはたんぽぽのような綿毛があり、飛散しやすいので早めに採取しましょう。

剪定・切り戻し

ツワブキは特に剪定の必要がありません。枯れた葉や弱った葉は、付け根からカットして取り除いておきましょう。

増やし方

ツワブキの種
High Mountain/Shutterstock.com

ツワブキは、種まき、株分け、根伏せの方法で増やすことが可能です。それぞれの作業について、詳しく解説します。

【種まき】

種まきのメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。

ツワブキの種子は市販されていませんが、植え付けたツワブキが開花した後につけた種子を採取し、播いて増やすことができます。開花した後にタンポポのようなふわふわとした綿毛をつけるので、飛んでいく前に採取し、密閉できる保存袋に入れて冷暗所で保管しておきましょう。ツワブキの種まき適期は2〜3月です。

黒ポットに市販の草花用培養土を入れ、種を数粒ずつ播きます。ツワブキは好光性種子といって、発芽に太陽の光を必要とするので、土をかぶせる必要はありません。最後にたっぷりと水やりをしましょう。発芽までは風通しのよい半日陰に置き、乾燥しないように適度な水分の管理をしてください。発芽後は、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理します。本葉が2〜3枚ついて込み合ってきたら、適宜間引いて生育のよい苗を残しましょう。本葉が3〜5枚ついてしっかりした苗に育ったら、植えたい場所に定植します。

※園芸品種の場合、親と同じ草姿になるとは限りません。

【株分け】

ツワブキの株分けの適期は、4〜5月中旬か10月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。株を掘り上げて4〜5芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が大きく成長し、株が増えていくというわけです。

【根伏せ】

根伏せの適期は、生育期の4〜10月頃です。

まず、黒ポットに市販の草花用培養土を入れて、十分に湿らせておきましょう。ツワブキを掘り上げた際に、比較的太い根を3〜4cmくらいにカットします。黒ポットにその根を平らに置き、2cmほど土をかぶせておきます。水切れしないように管理すると、根から芽が出して、新しい個体として生育し始めます。しばらく育苗し、ポットに十分に根が回った頃に、植えたい場所に植え付けます。根伏せのメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。

ツワブキ栽培でよくあるトラブルQ&A

ツワブキの庭

葉が変色する          

ツワブキは丈夫で、どのような環境でも比較的育てやすい植物ですが、夏の直射日光や西日によって葉焼けを起こすことがあります。また、乾燥や根腐れによって葉が変色することもあります。そのような場合は環境を見直し、風通しのよい半日陰などの場所に移してみましょう。

葉が黒くなる病気が発生することもあります。病気が疑われる場合は、他の葉に広がるのを避けるために、早めに葉を根元から切り取るようにしましょう。とくに、斑入りの品種は葉焼けや病気を起こしやすいので、注意が必要です。

花が咲かない          

ツワブキの花が咲かない原因にはいくつかありますが、もっとも一般的な原因は日照不足です。ツワブキは半日陰の環境を好みますが、あまりに日が当たらないと花が咲かなくなります。また、水不足も花が咲かない原因になります。ただし、水をやりすぎると根腐れを起こすので、土の表面が乾いたら水をやるようにして、土壌の湿度を一定に保つようにしましょう。窒素、リン、カリウムなどの栄養不足も花が咲きにくくなるので、適切な施肥を行いましょう。

ツワブキを美味しく食べるには

ツワブキ
junrong/Shutterstock.com

食べる際の注意点 

ツワブキは、主にまだアクが少ない地下茎から生えてきたばかりの若い葉柄を採取して、食用にします。まだアクが少ないとはいえ、下処理としてアク抜きは必要です。

根元を切り取って半分に切り、湯を沸かした鍋に30秒ほど入れます。

すぐに水にさらし、水気を切った後に皮を剥き、食べやすい大きさに切ります。その後、さらに水にさらします。

再び湯を沸かし、適宜塩を入れてもう一度2分ほど茹でます。

最後に3時間ほど水にさらしたら、アク抜き終了です。

なお、ツワブキには、ピロリジジンアルカロイドという毒性成分が含まれています。この成分は、発がん性や肝臓障害の原因になるとされています。ピロリジジンアルカロイドは加熱しても壊れにくいとされているので、アク抜きは丁寧かつ、十分に行いましょう。子供やペットが誤って生食することのないよう、注意してください。

食べ方

ツワブキ

ツワブキは、いろいろな食べ方を楽しめます。アク抜きしたツワブキを炒め煮にしてキンピラにしたり、衣をつけてさっくり揚げた天ぷらにしたり、煮物にしたり。独特の香りと食感を楽しんでください。

ツワブキを植えてはいけないと言われる理由は?

ツワブキ
oasis2me/Shutterstock.com

ツワブキは、毒性があることや、繁殖力が旺盛で増えすぎてしまうことなどから、植えてはいけないと言われることもあります。

前述したように、ツワブキにはピロリジジンアルカロイドという毒性の成分があります。ただし、アク抜きをせずに生食したり、大量に摂取したりしなければ問題ありません。

また、ツワブキの種子はタンポポのような綿毛が付いているので、風により飛散し、着地した場所で発芽します。さらに、地下でも根茎を伸ばして広がります。

ツワブキが増えすぎるのを防ぐために、花が終わったら早めに花がらを摘み、花茎を切るようにしましょう。地下茎の増殖は、株分けや根止めによって防げます。鉢植えであれば、根が広がらないので安心です。

花も葉も楽しめ、食用になるツワブキを育ててみよう!

ツワブキの庭
High Mountain/Shutterstock.com

斑入りの品種が多く見つかるエバーグリーンとして、みずみずしいグリーンの葉姿を楽しめるうえに、秋から初冬にかけてはマーガレットに似た花を多数咲かせて華やかに彩るツワブキ。公共空間でもよく植えられていることから分かるように、ローメンテナンスで長生きする植物です。ぜひ庭に取り入れて、丸っこい葉姿を愛でてはいかがでしょうか。

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