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【プロが伝授】クリスマスローズは10月が植え替え&復活のチャンス! 横山直樹さんに学ぶ不調株のレスキュー術

【プロが伝授】クリスマスローズは10月が植え替え&復活のチャンス! 横山直樹さんに学ぶ不調株のレスキュー術

クリスマスローズが再び生育を始める秋は、傷んだ株を立て直す絶好のタイミングです。特に10月は根や新葉が動き始め、植え替えや株分け、夏越しで弱った株のレスキューに適した季節。

では、どんな状態なら植え替える? 古い葉は切る? 株分けが必要なサインは?

クリスマスローズの育種・生産で知られる横山園芸の横山直樹さんに、実際に調子を崩した鉢を“診察”してもらいながら、秋にやっておきたいレスキュー方法を教えていただきました。

さらに2026年10月11日(日)には、鳥取県米子市で、横山さんと一緒に約100株のクリスマスローズが育つ庭を巡るガーデンツアーも開催。鉢植えだけでは分からない「庭の中で育つクリスマスローズ」の状態を見ながら、秋の管理や株分けなどを実践的に学べる機会です。

まずは、自宅のクリスマスローズにこんな症状が出ていないかチェックしてみましょう。

なぜ、今がクリスマスローズのレスキュー最大チャンスなのか?

横山直樹さん
葉が茶色くなって葉先が枯れているクリスマスローズを診察するDr.横山こと横山直樹さん。

クリスマスローズは夏の間、半休眠状態で過ごし、気温が下がってくる9月頃から再び生育を始め、10月には根や葉の動きが活発になってきます。

この「再び旺盛に生育する時期」こそ、夏に傷んだクリスマスローズを立て直すチャンスです。

新しい根が伸び、新葉が展開するこの時期に早めに対処すれば、傷んだ部分から新しい組織への更新を促し、株をリフレッシュすることができます。

一方、冬になると生育は再び緩やかになり、株は開花や花芽の充実にもエネルギーを使います。そのため、本格的な冬を迎える前にどれだけ株を回復させられるかがポイント。

ヒガンバナが咲く頃から10月を目安に株の状態をチェックし、必要な植え替えや株分け、レスキューを始めましょう。11月頃までを回復期間と考えて管理していきます。

【症例1】夏に葉が傷んで茶色くなったクリスマスローズ

葉が傷んだクリスマスローズ

葉焼けは傷んだ部分のみ取る

強い日照が原因で、葉が焼けてしまった例です。夏は基本的に半日陰に移動したり、遮光したりして、西日を避けて管理するのが理想。夏の強い日差しに当たるとこのように葉が茶色くなってしまうことがありますが、クリスマスローズはこれから新葉が展開してくるタイミングなので、心配ありません。傷んで茶色くなった部分だけをちぎるようにして、根元からは茎を切らないようにしましょう。根元から切ると急いで活動を開始し、まだ少ない体力を使い果たして枯れてしまうことがあります。

養生期間は排水性・通気性のよい鉢に

クリスマスローズの植え替え
スリット鉢に新しい用土を入れ、植え替え完了。

必ずしも植え替えが必要ではありませんが、このケースの場合、植えられている鉢を見てみると鉢底穴がとても小さいことが懸念点。海外で作られているテラコッタといわれる植木鉢には、このように鉢底穴が小さいものがあります。一方、日本で古くから使われている「駄温鉢」といわれる植木鉢は、一見同じように見えますが、日本の高温多湿の気候に合わせて鉢底穴がより大きく、鉢底に足がついていて、鉢底から通気性が確保される設計になっています。夏に鉢内の乾きが遅いと、蒸れて根腐れしてしまうことがあるので、調子が優れないときは鉢も見直してみましょう。少なくとも養生期間は日本の気候に合う駄温鉢やスリット鉢に植え替えたほうが安心です。

【症例2】同じ品種で同じように育てていたのに一方だけ不調

不調のクリスマスローズ

鉢の違いで生育に差が出ることがあります

春に買ったクリスマスローズ‘プリマドレス’2苗。左は元気に育っていますが、右は枯れてしまったように見えます。同じ場所で同じように管理していたのに、このような違いが出るのは、鉢の違いです。前述のように、クリスマスローズは排水性と通気性が大事。調子の悪い右の鉢は「釉薬」がかかっているため、鉢表面からは通気や排水が行われません。右の釉薬のかかった鉢に植えられた株は、鉢内が乾きにくく過湿になったことが不調の原因です。デザイン性に優れていますが、もし使いたい場合には管理の仕方を変える必要があり、上級者向け。

調子が悪い株は鉢から抜いて根の様子を見る

復活可能なクリスマスローズの根

地上部がすっかり枯れてしまったように見える株も、根が生きていれば復活の可能性は大いにあります。まずは鉢から株を出して、丁寧に土を落として根の様子を見てみましょう。根が黒く腐っているようであれば残念ながら復活はできませんが、白い根がある場合はまだまだ復活可能です。このケースは白い根があり、復活可能。

通気性の優れた鉢に植え替え

クリスマスローズの植え替え

調子のよい左の株はこれからどんどん大きくなるので、1回り大きなスリット鉢に植え替えました。鉢の植え替えは2〜3年に1回が基本ですが、小さな苗の場合、株の生育に合わせて鉢を大きくしていくと成長が促されます。大きな鉢は用土が乾きにくいので、いきなり大きな鉢にするのではなく、「徐々に」がポイント。乾く→濡れる→乾く、というリズムが健全な生育には大切です。調子の悪い右の株は、釉薬のかかっていない通気性のよい鉢に植え替えて養生します。

【症例3】葉が少なくヒョロヒョロで元気のないクリスマスローズ

植え替え不足のクリスマスローズ

葉が鉢縁に寄ってくるのは植え替え不足

ヒョロヒョロの葉っぱが鉢の外側に寄って生えています。これは典型的な植え替え不足のサイン。長年育てていると、中心部に切り株のようなコブ(古い根)ができ、新芽が脇から出るようになって、このように葉が鉢縁に沿って生えるようになります。クリスマスローズの鉢の植え替えは、2〜3年に1回がおすすめ。年数を経ると内側の古い根や古い用土が生育を阻害してしまうことがあるので、秋に早めに株分けをしましょう。

クリスマスローズの根の整理
根鉢を横倒しにしてハンマーで崩す。(右)腐敗した中央のコブ部分。

長年育てた大きな根鉢を崩すときは、ゴム製のハンマーがあると便利です。ハンマーで根鉢をトントンと叩いて土を徐々に崩していきます。根っこをほどいていくと根の中心部のコブは腐って柔らかくなっていました。この部分を放置しておくと、健康な根も腐ってしまうので取り除きます。

クリスマスローズの植え替え

地上部は2本の葉っぱだけでしたが、崩していくと内側には新芽を持つ部分が複数ありました。

クリスマスローズの植え替え

葉がある2本と、芽のみ出ている分を株分けし、それぞれ別の5号スリットポットに植え替えました。このスリットポットは横山園芸が15年以上携わり開発協力してきたものです。植物の根は基本的に下に伸びて下のほうでとぐろを巻くように根鉢を作りますが、このポットは根が下まで到達すると、新しい根をあちこちから出して全体的な根の量が増えるよう計算されています。鉢底の石も不要で、栽培の失敗が少なくおすすめです。

5号硬質スリットポット 【限定色チカラコブグレー】

【症例4】以前はフサフサだった葉が1本だけになってしまったクリスマスローズ

クリスマスローズの植え替え

2年連続して不調の場合は植え替えよう

クリスマスローズに不調が起こったとき、1年は様子をみてよい場合もあります。翌年には自然に回復することもありますが、2〜3年連続して花が咲かなかったり、新葉が展開しない場合は、植え替えか株分けが必要なサインだと思ってよいでしょう。この株の場合、表土にコケが生えている部分がありますが、これは根が古くなって表面に露出したコブにコケが生えています。こうしたコブができると、新芽はそれを避けて土中に潜ってしまうことがあります。

クリスマスローズの植え替え

株を鉢から出して根をほぐすと、コブの脇から新芽が出ていたので、株分けしてコブはハサミでカットします。カットした断面には、病気予防のために乾いた赤玉土を塗りつけておきます。

葉をちぎる

葉がついているほうは、葉を半分ほどちぎります。その理由は、株分けして半分になった根と、地上部の葉のバランスをとるためです。葉が大きいままだと、少なくなってしまった根からの水の吸い上げ量と、葉の蒸散作用のバランスがとれずに弱ってしまいます。

クリスマスローズの植え替え

鉢も2サイズほどダウンして、新しい用土に植え替え完了。

【症例5】とりあえず置いたポット苗がそのまま下に根を張ってしまった

クリスマスローズの植え替え

ビニールポットを外して植え替えよう

春にポット苗を入手し、とりあえず土の入った鉢の上に置いておいたら、そのまま根を張ってしまい動かせないという事態、じつは結構あるあるなんです。そのまま地面に根を張っているケースもあります。これから生育旺盛な時期を迎えるにあたっては、ビニールポットは窮屈なので外してあげましょう。秋が植え替え時期なので、レスキューチャンスです。

ポットを解体

まず鉢から出して根をほぐします。ビニールポットの鉢底穴から盛大に根が伸びて、生育は至って良好。しかしビニールポットから抜き取ると、せっかく生育している根がちぎれてしまうので、ポットのほうをハサミで解体します。

クリスマスローズの植え替え

下に根を張っていた鉢のサイズがちょうどいいので、それに植え替えてレスキュー完了! 地植えのケースも周囲に余裕を持って掘り上げ、ビニールポットを外し、定植しましょう。

植え替えた後のクリスマスローズのお手入れ

レスキューして植え替えたり、株分けした後のクリスマスローズは、根に多少なりともストレスがかかっているので、「活力剤」を用いて水やりをすると回復が順調に進みます。活力剤は肥料と異なり、免疫力を上げたり環境を整えたりするもので、弱った植物にも安心して使えます。その後の日常の手入れは、表土がしっかり乾いたら水をたっぷり与えます。9月下旬〜10月には薄めの液体肥料をスタートし、葉が成長してきたタイミングで緩効性固形肥料を置くと生育がより促されます。生育に合わせて、肥料も「徐々に」通常に戻していくのがポイントです。管理場所も日当たりのよい場所に徐々に慣らしていくようにしましょう。

鉢植えだけじゃない! 庭植えのクリスマスローズはどう手入れする?

秋の面谷クリニックの庭のクリスマスローズ。この時期の手入れが春の開花につながる。

ここまで、鉢植えのクリスマスローズに起こりやすいトラブルと、その対処法を見てきました。

では、庭に植えたクリスマスローズはどうでしょうか。

地植えの場合は、株そのものの状態だけでなく、日当たりや風通し、土の状態、周囲の植物との競合など、「その株がどんな環境で育っているか」まで含めて観察することが大切です。

同じ品種でも、植えられている場所によって生育状態が違うことがあります。また、何年も同じ場所で育って大株になると、株分けが必要になるケースもあります。

「この葉は切るべき?」
「この株はまだそのままで大丈夫?」
「株分けするなら、どこをどう分ける?」
「元気がないのは株の問題? それとも場所の問題?」

こうした判断は、実際に庭で育っている株を見ると、とても分かりやすくなります。

そんなクリスマスローズの秋の手入れを、実際の庭で横山直樹さんから直接学べるイベントが、10月11日(日)に鳥取県米子市で開催されます。

春、クリスマスローズがたわわに咲く面谷クリニックの庭。

約100株を横山直樹さんと“診察”! 10/11(日)AM 鳥取・米子でお弁当付きガーデンツアー開催(要予約)

会場となるのは、鳥取県米子市の面谷内科・循環器内科クリニックにある、面谷ひとみさんの庭。

この庭には、なんと100株近いクリスマスローズが植えられています。

希少な品種として知られる‘ヨシノ’をはじめ、‘プチドール’や‘プリマドレス’など、さまざまなクリスマスローズが実際の庭の中で育っています。

今回のガーデンツアーでは、庭主の面谷ひとみさんと、クリスマスローズの育種家・横山園芸の横山直樹さんと一緒に庭を巡ります。

地植えの株を教材に、横山さんがクリスマスローズの秋の手入れを解説・実演。

最大の魅力は、整えられた庭を観賞するだけではなく、実際にそこで育っているクリスマスローズを“教材”にできること。

一株一株の生育状態や植えられている環境を見ながら、横山さんに、

「今、この株にはどんな手入れが必要なのか」
「株分けしたほうがよい株はどれか」
「何を見て、その判断をするのか」

などを解説していただきます。

必要に応じて、手入れや株分けなども実演予定。

本記事でご紹介した鉢植えの“診察”からさらに一歩進んで、庭の中で何年も育つクリスマスローズを、プロがどう観察し、どう判断するのか。その過程を目の前で見られるガーデンツアーです。

クリスマスローズを庭植えにしている人はもちろん、「いつか庭いっぱいにクリスマスローズを咲かせたい」という人にも、実践的なヒントが得られそうです。

午前のガーデンツアーは10:30〜11:30。ツアー終了後の11:45〜12:30には横山さんを囲んでのお弁当タイムが設けられています。

参加者は先着15名(要予約)。少人数で横山さん、面谷さんと庭を巡った後、クリスマスローズや庭づくりについて語りながらお昼を楽しめます。

【10/11(日)お弁当付きガーデンツアー開催概要】

面谷クリニックの秋の景色も楽しめるガーデンツアー。

日時:2026年10月11日(日)
会場:面谷内科・循環器内科クリニック(鳥取県米子市)

●ガーデンツアー/10:30〜11:30

●昼食/11:45〜12:30

要予約/先着15名
参加費:2,500円(お弁当代込み)

※雨天時は院内でセミナーを開催します。
※アレルギー食等への対応はできませんので、あらかじめご了承ください。

ガーデンツアーのお申し込み

⭐︎午前のガーデンツアーは事前予約制(先着15名様)です。

ラブリーガーデン
TEL:0859-24-1500
または店頭でお申し込みください。

※クリニックへお電話いただいても予約の対応はできませんので、ご注意ください。

午後からは植え替えプチセミナー&販売会開催!(予約不要)

そして午後13:00からは、植え替えプチセミナーと販売会を開催。こちらは予約不要で当日参加可能です。

自宅で育てているクリスマスローズの鉢植えを持参すると、横山さんが株の状態を“診察”。必要に応じて、その場で植え替えを行います。

「何年も植え替えていない」
「葉が減ってきた」
「株分けしたほうがいいのか分からない」
「なぜか元気がなくなってきた」

そんな気になる一鉢があれば、プロに実物を見てもらえるチャンスです。

12:45から受付を開始し、ご来院順に診察整理券を配布。植え替えが必要な場合は、鉢代込み1,500円です。

【10/11(日)植え替えプチセミナー&販売会開催概要】

日時:2026年10月11日(日)13:00〜16:00頃(12:45〜受付開始。ご来院順に整理券を配布します)
会場:面谷内科・循環器内科クリニック(鳥取県米子市)

住所/鳥取県米子市道笑町4丁目221−1(*クリニックへの電話でのお問い合わせは受けつけておりません。予約不要ですので当日現地に直接お越しください。駐車場50台あり)

持参したクリスマスローズの鉢植えを横山直樹さんが診察し、必要に応じて植え替えを行います。

植え替え:1,500円(鉢代込み)
*お会計は現金のみとなります。クレジットカード、スマホやデビッドカードなどは使えません。

横山直樹さん

これからがクリスマスローズの生育期間。その時こそ、弱った株を救うチャンス。冬前までの期間を有効に活用し、株を復活させて来春の華やかな開花につなげましょう!

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