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この5年で日本の庭は劇的に変わった! 今スタンダードになりつつある「オージープランツ」の魅力

この5年で日本の庭は劇的に変わった! 今スタンダードになりつつある「オージープランツ」の魅力

たった5年前まで一部の愛好家向けだった「オージープランツ」が、今や新築の庭先を飾る定番になりつつあります。日本の園芸風景はここ数年でどう変わったのか? 最新版の図鑑を出版する著者が、自宅の劇的なビフォーアフター写真とともに、オージープランツの魅力と最新トレンドをご紹介します。

最新版の編集作業で気づいた庭木トレンドの移り変わり

オージープランツ図鑑
右がこの度発売される改訂版。

前著『はじめてのオージープランツ図鑑』が出版された際、著者インタビューの記事が掲載されてから早5年。

最新データをもとにした改訂版『はじめてのオージープランツ図鑑』が、今年6月11日に青春出版社から発売されることになった。

前作の内容を見直し、写真を差し替え、品種を入れ替え、新たに32ページを追加した改訂版の編集作業を通じて、私が強く感じたのは、この5年間における日本国内の庭木の劇的な変化であった。

たった5年、されど5年。確実に変わった日本の園芸風景

5年前、初版刊行当時のオージープランツは、まだ「一部の植物好きが知る珍しい植物」という存在だった。園芸店でも扱う種類は限られ、「どう育てればいいのかわからない」「すぐ枯らしてしまった」という声も少なくなかった。そのため、発行された図鑑とも言える。

グレヴィレア
グレヴィレアは、全55種紹介している。

しかし、この5年で状況は大きく変わった。 今では、オーストラリア原産の植物グループは、「オージープランツ」と呼ばれ、一般的なホームセンターでもグレヴィレアやバンクシア、ユーカリなどを見かけるようになり、SNSや動画配信を通じて、多くの人がその魅力に触れる時代となった。

はじめてのオージープランツ図鑑

オージープランツは、日本の園芸文化の中に、少しずつ、しかし確実に根を下ろし始めている。その広がりの一端に、この図鑑も多少なりともお役に立てたのであれば、著者としてこれほどうれしいことはない。

以前は、愛犬の散歩中にオージープランツを見かけることなど、ほとんどなかった。それが今では、新築の家には当たり前のように、コルジリネやニューサイラン、メラレウカ、グレヴィレアなどがスタイリッシュに植えられている。

フロントガーデン
筆者の自宅フロントガーデンも5年前にリフレッシュした。上写真は、コニファーやシラカシ、沈丁花が植わるビフォア。
フロントガーデンAfter
オージープランツやアガベ類でスタイリッシュな空間に変わった。
フロントガーデン
リフレッシュ後、5年経過して生き生きと育っている。

「この5年で日本の庭は確実に変わった」と、私は今、強い実感を持っている。そしてオージープランツは、これからさらに日本のスタンダードとして普及していくはずだ。

ページ増! さらに実践的になった改訂版の見どころ

今回の改訂版では、近年のトレンドを反映し、特に人気の高いグレヴィレアを新たに36種追加。圧巻のグレヴィレア辞典も実現した。さらに、これから間違いなく注目されるであろう「ハケア」の特設コーナーも設けた。今後、注目のオージー花木だ。

オージープランツ ハケア
針山のような個性的な花とエキゾチックな葉姿が魅力のオージープランツ、ハケアを紹介するページ。
コウモリラン(ビカクシダ)

また、今回追加した植物は、近年、人気のコウモリラン(ビカクシダ)もある。コウモリランの壁掛けの作り方もコラムで触れた。

グラス類

そして、オージーガーデンに欠かせない、グラス類も数種加え、より実践的なガーデニング本を目指した。

オーストラリア大使館作庭
オーストラリア大使館作庭時の若かりし頃の筆者。

より実践的なガーデニング書籍を目指して、「オージーガーデンづくり」の解説ページをカラー化。私が植栽に参画したオーストリア大使館や、在日オーストラリア大使公邸の美しい庭の様子も贅沢に掲載している。

巡ってきた「執筆の時間」と、30年の歩み

執筆
oleschwander/Shutterstock.com

振り返ると、私は出版のタイミングにおいて、不思議なほど幸運だったと思う。初版の際は、ちょうどコロナ禍によるステイホーム期間で時間がたっぷりあった。そして今回は、不運にもアキレス腱を断裂してしまい自宅療養に。さらに松葉杖生活の負担から左手首を腱鞘炎にしてしまい、日課の趣味のピアノやバイオリンの演奏すらできない時期が重なった。

もし、普段通り仕事や趣味の活動に忙しい時期であれば、これほど膨大な改訂作業は難しかったかもしれない。そう考えると、何かの大きな力によって、私に「本を書く時間」が与えられたようにも感じている。

書籍
83054/Shutterstock.com

原稿を書き進め、写真を揃え、初校・再校・三校・色校と幾度も、自分が我が子のように育ててきた植物たちの写真と向き合っていると、それぞれの花との出会いや思い出が鮮明に蘇ってきた。花は、記憶を呼び覚ますタイムマシンのようなものだ。 それは私の30年間に及ぶガーデニング人生を振り返るにとどまらず、「植物の専門家でもない自分が、なぜ今、図鑑を書くまでに至ったのか」という、子供の頃からの人生の歩みを辿る、豊かで不思議な時間でもあった。

単なる図鑑を超えた、30年の記録をあなたに

メルボルン
オーストラリア、メルボルン駐在時代に住んでいた家。家に面する街路樹も日本とは雰囲気が少し違う。この辺りの平均的な家の敷地面積は300坪。

この本は、単なる植物の紹介図鑑ではない。 私にとっては、オーストラリアでの生活から始まった、約30年間にわたるガーデニングライフの記録であり、その情熱の集大成とも言える一冊である。

この改訂版をきっかけに、一人でも多くの方がオージープランツを育てる楽しさを知り、庭で過ごす時間の豊かさに出会っていただけたなら、著者としてこれ以上の喜びはありません。

メルボルンにある名園「クラウドヒル」
メルボルンにある名園「クラウドヒル」。ここでもさまざまな植物に出合い、刺激を受けた。

これからも、日本ならではの新しいオージープランツ文化が、さらに美しく広がっていくことを願っております。ぜひ、多くの方に手に取っていただければ幸いです。

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