スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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宿根草・多年草

モナルダ(ベルガモット)はどのようにして育てる? 特徴・育てる際の注意点についてもご紹介!
モナルダとは? モナルダという植物名は学名のMonardaからきており、和名のタイマツバナ(松明花)やヤグルマハッカ(矢車薄荷)などとも呼ばれます。シソ科ヤグルマハッカ属に分類される植物で、北アメリカが原産です。 モナルダの特徴 モナルダは夏に花を咲かせるハーブです。最もポピュラーなのは赤色の花ですが、現在では品種改良が進み、さまざまな色の品種が存在します。花びらがほっそりとして繊細そうにも見えますが、じつは暑さ寒さのどちらにも強く、育てやすい植物です。また、モナルダの葉は香りがよく、ハーブとしてお茶やお香、アロマオイルなどに使用されています。 モナルダの生育サイクル モナルダの開花時期は初夏から夏。6月から咲き始め、9月頃まで花を楽しむことができます。春から初夏にかけての開花前が生育期で、一年草扱いの一部品種を除き、秋に落葉すると冬は根だけになって休眠する宿根草です。 春先に苗が出回ることが多いので、植え付けは3〜4月に行います。鉢で育てているものが根詰まりしたときや、大きくなったために株分けするときは、植え付けと同時期の3〜4月か、暑さが落ち着いた9月下旬~10月中旬に植え替えます。 モナルダの花言葉 モナルダの花言葉は「柔らかな心」「安らぎ」「火のような恋」「燃える思い」など。これらの花言葉は、モナルダの花に赤色が多いことからつけられました。 モナルダの種類 モナルダには数多くの種類がありますが、ここでは代表的なものをご紹介します。 モナルダ・ディディマは、タイマツバナと呼ばれる種類です。ハーブとしてのベルガモットというと、この種を指します。丸みのある集合花は、赤やピンク、白、オレンジ、紫など、さまざまな花色があります。 モナルダ・フィスツローサは、ヤグルマハッカと呼ばれる種類で、ワイルドベルガモットとも呼ばれ、薄紫や薄桃色の花を咲かせます。北アメリカに多く分布し、ネイティブアメリカンの多くの部族で薬草として使われています。 モナルダ・ディディマ‘ケンブリッジスカーレット’は、ディディマの一品種ですが、ひときわ目を引く濃い赤色の花が特徴的な品種です。 モナルダ・シトリオドラは、レモンベルガモットとも呼ばれる種類です。花の形が特徴的で、赤紫の花の丸い塊が縦に連なり、段状に咲きます。 モナルダの育て方・育てるコツ ここまで可愛らしい花やハーブとしての香りが魅力のモナルダの特徴についてご紹介しました。ここからは、魅力的なモナルダを家庭で育てる際のコツについて詳しく解説します。 植え付け 植え付けは3〜4月か9月下旬〜10月に行います。風通しと日当たりのよい場所を選びましょう。腐植質が豊富な土を好むので、植え場所の土や用土に、腐葉土や牛ふん堆肥などの有機質を、1㎡あたり10〜20ℓほど混ぜ込んでおきます。成長した後も風通しがよくなるよう、間隔をしっかりとあけて植え付けましょう。地下茎で増えるタイプは、周りに植物が込み合っていない場所に植え、意図しない場所に広がらないように注意しましょう。 剪定 植えっぱなしで放任栽培でも楽しめますが、4月に摘心(てきしん/茎や枝の先端を摘み取る作業。ピンチとも)を行うと芽数が増えて、花もたくさん咲くようになります。また、咲き終わって散った花びらが葉の上に落ちていたら取り除いておくと、カビや病気が発生しにくくなります。秋になって枯れた地上部は株元で切りましょう。 植え替え モナルダは、とても根を張る性質があります。鉢植えの場合は1〜2年で植え替えをしましょう。大きな鉢に植え替えてもよいのですが、よく増えるので、必要な分だけ株を残して元の鉢に植え直してもよいでしょう。 バラの下草などとして植えている場合も、株が広がりすぎたら、春先に掘り上げて整理すると株姿がまとまります。 増やし方 モナルダの増やし方にはさまざまな方法がありますが、最も手軽な方法が株分けや挿し芽(挿し木)です。 株分けは春か秋に行います。地下茎を適度な大きさに切って株分けしましょう。挿し芽も春か秋が適期で、切った茎を用土に挿して育てます。 株が込んできたら植え替えてもいいですが、株分けでもそれほど手間は変わらないので、いっそ株分けして株をリフレッシュさせるのもいいかもしれませんね。 肥料 春と秋に緩効性肥料を与えると、生育がより旺盛になります。地植えの場合も、春と秋に緩効性肥料をまくとよく生育します。成長期から開花期までは、液体肥料を月に3回程度与えるとよいでしょう。 水やり 鉢植えの場合は、表土が乾いたらたっぷりと水を与えます。特に成長期から開花期までは水切れに注意し、こまめに水を与えるようにしましょう。地植えの場合は水やりの必要はありません。 病害虫 モナルダは病害虫に強いといわれる植物ですが、蒸れなどにより被害を受けることもあります。病気ではうどんこ病や灰色かび病になりやすいため、風通しよく管理するなどして予防します。害虫ではアブラムシやヨトウガの食害を受けることがあるため、見つけ次第取り除きましょう。 初心者でも育てやすいモナルダを育てよう! モナルダは初心者の方にも育てやすく、可愛らしい花が咲き、さらにハーブとしても楽しむことができる人気の植物です。この機会にぜひ、モナルダを育て始めてみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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宿根草・多年草

栽培歴15年以上の愛好家が教えるクリスマスローズを庭でかわいく咲かせるコツ
花のバリエーションは無限! 多彩な花色・花形が魅力 クリスマスローズを育てるようになって、かれこれ15年ほど。ありとあらゆる種類を育ててきましたが、私のクリスマスローズへの情熱はまだまだ冷めることがありません。それほどクリスマスローズは多彩な魅力を持つ花です。とにかく花のバリエーションがとても豊富。えんじ、ピンク、白、黒、黄、緑、グラデーション、花びらの縁が糸のように別色で縁取られるピコティ、花形もシングル(一重)、ダブル(八重)、セミダブル (半八重)とじつに個性豊か。写真のようにクリスマスローズだけを集めても華やかでユニークなブーケが楽しめます。 冬の庭に立体感を出すのに最適 冬から早春にかけては、庭で咲いている花はまだまだ多くありません。わずかに咲いている花も原種シクラメンやビオラなど、地際で小さく咲いているものがほとんどなので、庭が平面的に見えがち。そんななか、クリスマスローズは草丈が30cmほどあり、花も比較的大きいので、この季節の庭では存在感抜群。ペタッと見えがちな冬の庭にボリュームを出してくれる貴重な存在です。ですから植栽エリアの中〜後方へ配置して、手前の小さな花々と共演させることが多いです。写真のクリスマスローズはセミダブル (半八重咲き)で、花びらの縁が糸でかがられたように色づく「ピコティ」と呼ばれる花色です。 早春の庭の小径です。クリスマスローズが花の小径にボリュームを出してくれています。地植えにして2〜3年すると株が太って、ブーケのように花をたっぷり咲かせてくれるようになり、フラワーアレンジメントの花材としても活躍してくれます。花が終わった後も緑の葉が残るので、夏の庭もみずみずしく見せてくれます。 クリスマスローズと早春の花々との共演で個性を引き立てて 私はクリスマスローズが小さな花々と共演する風景が大好きです。それぞれの花の個性が引き立ち、どれもこれもいっそう魅力的に見えます。クリスマスローズは宿根草なので、毎年ここから出てきて咲いてくれます。原種シクラメンやアネモネ、クロッカスも季節になれば何年も咲いてくれる球根花です。一年草のパンジーやビオラは、毎年植え替えて組み合わせの変化を楽しんでいます。これらの花とクリスマスローズは好相性です。 これはクリスマスローズと春の球根花の寄せ植えです。中央にクリスマスローズを配置し、周辺にピンク色のムスカリやアネモネ・フルゲンスなどの淡い花色の小球根を、鉢縁はベロニカで彩りました。 クリスマスローズは落葉樹がある庭にぴったり ウワミズザクラの下で咲く大株に育ったクリスマスローズ‘プチドール’。 クリスマスローズを上手に育てるコツは、生育の特徴を理解することです。といっても、とても簡単。クリスマスローズは多くの花が生育旺盛になる初夏には半休眠状態になり、逆にほかの花々が眠りにつく晩秋から翌年春までの寒い季節に生育します。眠りについている時はできるだけ涼しく、生育期間中は光合成を促すために日光を浴びられる場所が最適です。その条件にぴったり合うのが落葉樹の下です。落葉樹は、夏は葉を茂らせて日陰を作ってくれますし、冬は葉を落として日光を遮りません。私はベイリーズセレクト(ベニバスモモ)やウワミズザクラなどの落葉樹の下にクリスマスローズを植えています。またオリーブは常緑ですが、葉が小さく冬も木漏れ日がちょうどよく届くので、その下にも植えています。 オリーブの木陰で育つクリスマスローズ。色が濃く草丈の高い種類は、庭の隅など目立たない場所の彩りとしても活躍してくれる。 北側の庭の木陰で花を咲かせるクリスマスローズ。寂しくなりがちな北側の庭も、クリスマスローズが好む条件です。ピンクの花は原種シクラメンで、クリスマスローズと同じ環境を好むので、共演の相手にぴったりです。 この花壇は隣家との間のごくわずかなスペースで、コンサバトリー(温室)の窓下にあります。日が当たる時間は限られていますが、冬は太陽が低く日が差し込むので、クリスマスローズはきれいに咲いてくれます。うつむいて咲く花が多いので、窓のそばで間近に見られるのが気に入っています。 場所さえ合っていればどんどん増えるクリスマスローズ 基本的に、多くの種類はとても丈夫で、上記のように場所さえ合っていればあまり手間なく大きく育ち、そしてよく増えます。クリスマスローズは株が太っていくだけでなく、じつはこぼれ種でもよく増えるのです。写真のクリスマスローズもここに植えたのではなく、こぼれ種でいつの間にか石の間から咲いたもの。こういう自然のサプライズはとても嬉しいものですし、人の手では生み出せないナチュラルな雰囲気が庭に生まれるのも気に入っています。 こんなレンガの隙間にも、こぼれ種で育ったクリスマスローズが。陰になり涼しいところを選んでいるのですね。その下で咲いているピンクの花は、ユキワリソウです。この花もクリスマスローズと同じ環境を好みますが、山陰の夏の暑さはこの花には過酷。こうして残って咲いているのは、とても貴重です。 クリスマスローズとの上手な付き合い方 クリスマスローズの花苗は数千円から希少種になると数万円という価格帯です。花苗のなかでは少し高めに感じられるかもしれませんが、前述の通り何年もよく咲き、こぼれ種でも増え、病害虫の被害もあまり心配することがないので、とてもコスパのよい花です。とはいえ、失敗したくはないですよね。一番の心配は夏の暑さで枯れることで、種類によって夏の暑さがとても苦手なものもあります。ですから、私は新しい種類はいきなり地植えにせずに、一年目は鉢植えで様子を見るようにしています。通気性のよい素焼きの鉢に植え替え、季節によって場所を移動しながら様子を見て、よく株が太るようなら地植えにします。希少種といわれる流通量が少ないものは大事に鉢で育てられることが多いようですが、育てにくいかというとそうとも限りません。意外と地植えにすると株が太って見事な花付きを見せることがあるので、あまり怖がらずに庭で楽しんでいます。 希少種の‘ヨシノ’も地植えで大株に育ってきている。 クリスマスローズの季節のお手入れ 【花がら切り】 クリスマスローズは先ほど言ったように、夏は半休眠状態になります。花は遅くとも5月までには切って株の体力を温存します。「花」といっていますが、じつはクリスマスローズの花に見える部分はガク片なので、「花びらが落ちる」ことがありません。段々と色があせてはいきますが、散ることがないのでなんとなくそのままにしてしまいがち。ですが、放っておくと中心部に種をつけます。種取りをしたい場合にはそのまま成熟させるとよいのでしょうが、種をつけると株は種のほうに栄養を注ぎ込んでしまい、夏を越す体力がなくなってしまいます。ですから、花が色あせてきたなと思ったら、花がらをなるべく早く切るようにしています。切った花はフラワーアレンジメントにして楽しみます。 【肥料】 肥料は、とりわけクリスマスローズのためだけに与えるというわけではありませんが、庭にはバラもたくさん植わっているため、秋や冬、早春の庭の花の植え替え時に定期的に庭全体に肥料をまいています。鉢植えの場合は、生育期間中に定期的に緩効性肥料を施し、時々液体肥料を混ぜて水やりをします。 【葉切り】 クリスマスローズは葉が大きくこんもりとよく茂りますが、秋に十分涼しくなったら古い葉は切り取り、こうして新しい葉と交代させます。そのままにしておくと株元の花芽に日光が当たらず、春になっても花が上がってこなくなってしまうことがあります。全部とってしまうと庭の自然な雰囲気が損なわれるように思うので、いくらかは残そうと思うのですが、どれを残してどれを切るか、目下の私の課題です。 【病害虫】 夏の蒸れや加湿に注意すれば、あまり病害虫にも悩まされることなく丈夫に育ちますが、「ブラックデス」という葉や株元が黒く変色する病気には注意が必要です。クリスマスローズがかかるウイルス病ですが、薬剤がなく伝染するため、見つけたら残念ですが速やかに抜き取ります。ほかのクリスマスローズも感染していないかよく周辺を確認し、ブラックデスを触った手でほかの花に触れないようにします。ブラックデスの株を抜き取ったり切ったりした園芸ツールも消毒が必要です。 ブラックデスは数カ月間の潜伏期間があるようで、病気が発生するまで気付くことができません。潜伏期間中にほかの株にウイルスが伝染しないようにするためにも、新しく買ってきた株は、いったん鉢植えで育てて様子を見るのが無難です。 今、注目のクリスマスローズ ほとんどの花形・花色を育ててきたので、何か新しいものが育てたいなと思っていたところに、近年出会ったのが‘レッドサン’(左)と‘パピエ’(右)。花郷園というクリスマスローズのナーセリーの品種ですが、花が上向きに咲いているのが他のクリスマスローズとは異なる特徴です。華やかでエレガントな雰囲気なのと、バラのようなつぼみの姿も気に入っています。 ニゲルはクリスマスローズの原種で、クリスマスローズがクリスマスローズといわれる所以の花です。多くのクリスマスローズはクリスマスには咲かず、翌年2月以降になって咲きますが、ニゲルはまさにクリスマスの時期に咲きます。定番中の定番ですが、雪の中で咲いている姿には特別な美しさがあります。 また、何度か挑戦しては枯らしてしまっているのに、どうしても育てたくなる魅惑のクリスマスローズがチベタヌスという原種のクリスマスローズです。クリスマスローズらしいうつむいて咲く姿と、ちりめんのような花びらの繊細な質感がたまらなく魅力的です。原生地では小川のほとりのような涼しい場所に咲いていて、水をとても好みます。山陰は夏に40℃近くになり、いくら木陰とはいえチベタヌスには過酷なので、鉢植えで育てているのですが、なかなかうまくいきません。今年は生育6年目の充実した株を奇跡的に手に入れたので、どうにか頑張って夏越しをさせたいと思います。
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多肉・サボテン

シャコバサボテンってどんな植物? 育て方も解説!
シャコバサボテンってどんな植物なの? Jovana Pantovic/Shutterstock.com シャコバサボテンはサボテン科カニバサボテン属の一種で、学名をシュルンベルゲラ(Schlumbergera、またはジゴカクタスZygocactus)といいます。多年生の多肉植物(サボテン)で、原産地はブラジルをはじめとする南アメリカ大陸。「森林性サボテン」と呼ばれるタイプで、比較的標高の高い場所の樹木や岩場に着生して育ちます。自生地での草丈は15~40cm。冬に花を咲かせることからクリスマスカクタス、品種改良の盛んなヨーロッパから日本に入ってきたことからデンマークカクタスと呼ばれることもあります。分類上はサボテンですが、一般的にイメージされる乾燥地に生えているトゲトゲのサボテンとは生育環境が異なり、湿度が高く、遮光された環境を好みます。 シャコバサボテンの特徴とは? Luciana Serra/Shutterstock.com シャコバサボテンはサボテンの一種ですが、その葉の形は平たく、茎の節ごとに一部が尖り、まるでシャコのハサミを連ねたような形をしています。似た仲間でカニバサボテンという種類もありますが、近年品種が交雑し、中間的な特徴を持つ交配種なども多く見受けられるようになりました。 シャコバサボテンの開花期は11~3月で、枝の先端に花をつけます。日が短くなるのを感じ取って花を咲かせる「短日植物(たんじつしょくぶつ)」なので、太陽の光が当たっている時間が短くなると花芽をつけ、冬になると華麗な花を咲かせます。花言葉は「美しい眺め」「ひとときの美」など。 シャコバサボテンの育て方 Hadrian/Shutterstock.com サボテンといわれると「乾燥に強い」「日光によく当てる」などのイメージがあるかもしれませんが、シャコバサボテンは湿度が高い森林に生えている植物なので、そこまで乾燥にも強光にも強くありません。ここでは実際にシャコバサボテンを栽培する場合、何に気を付ければよいのか、上手に栽培するためにはどうしたらいいのかについて解説します。 栽培環境 Dyfrain/Shutterstock.com シャコバサボテンの自生地は高山帯の森の中です。空中湿度が高く、霧が立ちこめるような場所に着生して生育しています。南米でありながらも極端に高温になったり、乾燥することはありません。そのため栽培環境下では、置き場所と温度に気を付けることが大切です。 まず置き場所です。太陽光の当たる時間によって花芽形成が決まるため、4~10月までは屋外管理でしっかりと日に当て、成長を促します。ただし梅雨明けから9月上旬までは直射日光が当たらないよう明るい日陰に移したり、遮光するなど、強い日差しを遮る工夫をしましょう。秋以降は再び日光によく当てます。ただし耐寒性も高いとはいえず、低温期が続くと花芽を形成しない場合があるので、最低気温が10℃を下回るようになったら室内に入れるなどの防寒対策をしてください。その際も日光にはできるだけ当てるようにしましょう。 前述のように、シャコバサボテンは日が短くなると花を咲かせる性質があります。そのため、夜に煌々と光が当たるような場所に置いておくと、長い昼が続いていると勘違いして、花を咲かせません。秋分の日を過ぎたら、夜は人が出入りしない部屋に置くか、後で説明する「短日処理(たんじつしょり)」を行う必要があります。 植え付け・植え替え wat hiran/Shutterstock.com もともとは水が停滞しない木に着生して育つ植物なので、根の周りにふんだんに空気がある状態を好みます。用土は水はけと通気性のよいものを選びましょう。市販されているサボテンや多肉植物用の培養土、あるいはシャコバサボテン用の土を使うとよいでしょう。自分で用土を作る場合は、赤玉土と軽石を1:1で配合したところに、ピートモスやバーミキュライト、ゼオライトなどを混ぜるのがおすすめです。 植え付けや植え替えは、生育期である4~6月に行いましょう。大きくなるにつれて鉢内に根が張り、根詰まりを起こしてしまうので、1~3年に1回は植え替えをします。 水やり TSViPhoto/Shutterstock.com 自生地では木に着生して生きているので、根の周りに常に水がある状態でなくても生育します。葉にも水を蓄えているので、ある程度の乾燥には耐えることができるわけです。しかしながら、根の乾燥により生育が阻害されるとうまく吸水できず、葉が赤くなってきます。葉の色が変わってきたら水分不足の可能性があるので、日々の様子を観察しながら定期的な水やりを行いましょう。4~10月は用土の乾き具合を見て、土の表面が乾いたくらいで水やりを行います。秋になって気温が下がってきたら、水やりの頻度を減らしていきましょう。冬には室内に取り込みますが、室温が18℃以上あるようであれば、生育期同様に定期的な水やりをします。 肥料 Microgen/Shutterstock.com 春から夏の間は定期的に緩効性肥料を施し、併せて3~6月は液肥を与えておくと効果的です。夏以降の追肥は必要ありません。肥料は鉢栽培用、あるいは観葉植物用のものを選びましょう。肥料過多になると、肥料焼けを起こして根を傷めてしまうことがあるので、施肥をする際は規定量、あるいは規定量より少なめに与えて様子を見ましょう。 葉摘み Elena-Grishina/Shutterstock.com シャコバサボテンの管理として大切なことの一つに「葉摘み」があります。ピンチや摘心ともいわれるこの作業は、草姿を整えるためと花を咲かせるために、春と秋の2回行います。 春の葉摘みは4月頃に行いましょう。冬越しをして樹形が崩れた株を整え、枝数を増やすため、上から見て円形に葉が整うよう、乱れた葉は先端から1〜3節を指で捻って摘み取ります。この摘み取った部分は挿し芽に用いることもできます。 秋の葉摘みは9月頃で、新芽を摘み取ります。シャコバサボテンは新芽には花芽が付かないという特徴があるため、すべての枝の成長を止めることで、花芽形成を促し、また花の咲く時期を揃えることができます。秋の葉摘みのポイントは、葉摘みの後は2週間ほど水やりを止め、その後に再開させること。こうすることで体を大きくする「栄養成長」がストップして子孫を残す「生殖成長」に切り替わり、花が咲きやすくなります。 増やし方 Bilalstock/Shutterstock.com シャコバサボテンは種まきと挿し芽で増やせますが、一般的によく行われるのは挿し芽での増殖です。挿し芽の場合、一つの茎節からでも増やすことができますが、通常は活着後の生育の速度を上げるために2節ほど挿します。春に葉摘みをした際の茎節を2節挿すことで、効率よく増やすことができます。用土は、挿し木用のものや赤玉土にバーミキュライトを混ぜたものがよいでしょう。鉢を使う場合は、鉢の縁に沿って挿すことで、成長後も綺麗な株を作ることができます。挿した後は用土を乾かさないように管理しましょう。 注意すべき病害虫 Julia Nazarova/Shutterstock.com 基本的に病害虫の心配はありませんが、梅雨時期にナメクジや毛虫が付いて、柔らかい部分の葉を食害されることがあります。害虫の活動する夜に見回りし、見つけ次第駆除しましょう。また見つからない場合は根元に潜んでいることもあるので、注意深く観察し、必要に応じて薬剤を散布しましょう。 シャコバサボテンの花をたくさん咲かせるには? KarenHBlack/Shutterstock.com シャコバサボテンの花を咲かせるためには、一年の管理の工夫が必要となります。まずは生育期にしっかりと日光に当て、十分な光合成をさせましょう。そして花芽を形成させるためには、10月以降に気温が20℃を下回ったら、日の当たる時間を12時間未満にする「短日処理」が大切になります。短日処理の際は、夜は電灯の光が当たらない場所で管理するか、夜を含めた12時間以上の間、段ボールで覆うなど、一定時間暗い環境にして、花芽を作らせます。室内のライトの明るさにも反応してしまうため注意が必要です。 シャコバサボテンを上手に育てて彩りを! Yuganov Konstantin/Shutterstock.com 見事な花を咲かせるためには一年を通した管理が大切になりますが、その分整った姿で一斉に咲いたシャコバサボテンは、寒い冬を明るくしてくれることでしょう。また一年の栽培の成績表として開花という結果がついてくるため、とても育て甲斐のある植物です。自分の好みの花色を集め、色とりどりのシャコバサボテンで自宅を彩ってみませんか?
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樹木

カナメモチとは? 赤い新芽が美しく育てやすい庭木「カナメモチ」を育てよう
カナメモチの概要 赤い新芽が特徴的なカナメモチは、どんな性質を持った植物か、ご存じでしょうか。栽培していくうえでは、その植物の特徴を把握しておくことが大切です。まずは、カナメモチの基本情報についてご紹介します。 基本情報 カナメモチは、バラ科カナメモチ属の中高木で、自然樹高は3〜10m。ガーデニングの初心者は「10mも伸びるの!?」と驚くかもしれませんが、剪定によって樹形をコントロールすることができます。家庭で育てるなら1〜2mくらいに樹高を抑えて管理するとよいでしょう。また、常緑性で冬も葉を落とさずにみずみずしい葉姿を楽しめるのも長所の一つ。そのため目隠しなどを目的に、生け垣としてよく利用されています。カナメモチの原産地は日本、中国南部、東南アジアで、暑さには強いものの、寒い気候はやや苦手とし、栽培適地は東北南部以西です。 特徴 カナメモチはツヤのある肉厚な葉を持ち、3月下旬〜4月にかけて一斉に新芽を出します。この新芽が鮮やかな赤色なので、まるで花が咲いたかのように豊かな彩りをもたらすのが特徴。葉が赤いのは新葉のうちだけで、成長するにしたがって緑色に落ち着いてきます。開花期は5月〜6月中旬で、花色は白。小さな5弁花が頂部に集まって咲く姿には清楚な魅力があります。ちなみに、このカナメモチの花言葉は「にぎやか」。開花後には小さな丸い実がつき、秋には赤く熟した姿を楽しめます。 カナメモチとレッドロビンの違いは? 人気が高くてあまりにも有名になったために、「レッドロビン」の名前がカナメモチの代名詞にもなっているようですが、この「レッドロビン」は植物名ではなく、園芸品種名です。‘レッドロビン’はカナメモチと近縁種のオオカナメモチを掛け合わせて作出された、フイゼリ種の一つ。‘レッドロビン’はカナメモチよりも葉が大きくて萌芽力も強く、新芽の赤もより濃く発色する特性があります。 カナメモチの育て方は? ここまで、カナメモチの基本情報や特性などについてご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、カナメモチの育て方について、詳しく解説します。 栽培環境 カナメモチの栽培には、日当たり、風通しのよい場所が最適です。半日陰の場所でも生育しますが、新芽の赤い発色が悪くなるようです。また、水はけ、水もちがよく、腐植質に富んだふかふかとした土壌を好みます。 カナメモチの栽培適地は東北南部以西で、やや寒さに弱い性質。雪がよく降る寒冷地での栽培には向いていません。一方、暑さには強い性質を持っています。 用土 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質などの水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良し、土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。このように肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。自身で配合土を作りたい場合は、赤玉土中粒、鹿沼土、腐葉土を等量ずつ用意し、よく混ぜ合わせたものを利用します。 植え付け・植え替え カナメモチの植え付け・植え替えの適期は3月〜4月中旬、9月下旬〜10月中旬です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。しっかりと根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後に、たっぷりと水を与えます。 カナメモチは、一年を通して地植えにしたままで構いません。あまり移植を好まず、植え付けから数年がたってしっかりと根が張るまでに生育すると、掘り上げる場合に根回しが必要になるため、植え場所はあらかじめよく吟味しておくとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、入手した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。カナメモチの苗木をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて、植え付けていきましょう。水やりの際にすぐあふれ出ないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぎましょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えましょう。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から木を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を整理して小さくし、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。 水やり 水やりの際は、木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって木が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いてひどく乾燥する場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。また、茎葉がややだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 【地植え】 カナメモチを地植えにした場合、肥料を与えるのに適したタイミングは、生育期に入る少し前の2月頃です。有機質肥料を株元から少し離れた周囲にまいて、クワかスコップで軽く耕して土に馴染ませましょう。 【鉢植え】 鉢栽培の場合は、3月頃に緩効性化成肥料を株の周囲にまきます。スコップで軽く表土を耕して土に馴染ませましょう。チッ素成分が多く含まれた肥料を与えると、新葉の発色が悪くなることがあるので、N-P-K(チッ素・リン酸・カリ)が等量に配合された肥料を選んでください。 剪定 【生け垣】 カナメモチは萌芽力が強く、刈り込みに耐えるので生け垣に向く庭木です。 生け垣に仕立てる場合、剪定の適期は5月中旬〜6月中旬、8月下旬〜9月中旬とされています。しかし枝が伸びやすく樹形が乱れやすいので、一年を通し必要に応じて剪定してもかまいません。 メインは5月中旬〜6月中旬に行う剪定で、赤い新芽が成長とともに緑色に変わってきた頃に、乱れた樹形を整えます。長く伸びすぎている枝、込み合っている部分の枝、枯れ込んでいる枝を選んで切り取りましょう。生け垣が膨らみすぎているようであれば、刈り込みバサミで輪郭を刈り取って形を整えます。同様に、8月下旬〜9月中旬にも伸びた枝を剪定すると、10月半ばから新芽が吹き、冬も赤い葉を楽しむことができます。生け垣の形を美しくキープするには、樹形が乱れきった頃に一気に深く切り戻すことをせずに、頻繁に軽く切り戻しを重ねて行うのがポイントです。 【庭木】 カナメモチを生け垣とせずに自然樹形を楽しみたい場合は、透かし剪定を基本とします。剪定の適期は5月中旬〜6月中旬頃です。込んでいる部分があれば、内側に向かって伸びている枝や交差している枝、垂直に立ち上がっている枝、下へ向かって伸びている枝など、樹形を乱す枝を選んで間引いていきましょう。 増やし方 カナメモチは、挿し木で増やすことができます。挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、カナメモチは挿し木が可能で、適期は6月上旬〜7月中旬です。 その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に3カ所の植え穴をあけ、穴に挿し穂を植えて土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所にで育苗し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 注意すべき病害虫 【病気】 カナメモチに発生しやすい病気は、褐斑病、うどんこ病などです。 褐斑病は、カビによる伝染性の病気です。主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、すぐに切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適用する薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、木が弱ってしまいます。チッ素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 カナメモチに発生しやすい害虫は、アブラムシ、アザミウマ、カイガラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 アザミウマは花や葉につき、吸汁する害虫です。スリップスの別名を持っています。体長は1〜2mmと大変小さく、色は緑や茶色、黒の昆虫で、群生して植物を弱らせるので注意しましょう。針のような器官を葉などに刺して吸汁する際にウイルスを媒介するので、二次被害が発生することもあります。被害が進んだ花や葉は傷がついてかすり状になるので、よく観察してみてください。花がらや枯れ葉、雑草などに潜みやすいので、株まわりを清潔に保っておきます。土に混ぜるタイプの粒剤を利用して防除してもよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 カナメモチを上手に育てて美しい生け垣を作ろう 生命力旺盛で、手をかけずともよく育つカナメモチは、生け垣にもおすすめの庭木です。刈り込みに耐えるので、剪定の際も「どの枝を切るべき?」と悩む必要もありません。春に一斉に芽吹く赤い新芽、初夏の楚々とした白い花、秋につける小さな赤い実と、季節が移ろうとともに表情が変化するのも魅力です。ぜひ庭木として取り入れてはいかがでしょうか? Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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樹木

採りたての風味を楽しむために育ててみたい! 料理の名脇役サンショウを上手に育てるコツをご紹介
名前の由来は「辛く、香りのよい実」 Japanese pepperとの英名が示すように、日本を代表する香辛料であるサンショウ。その利用の歴史は古く、縄文時代の遺跡からもサンショウの実が見つかり、古事記では神武天皇が詠んだ歌に登場しています。古くは「ハジカミ」と呼ばれていましたが、これはニラの古名「カミラ」に、熟した実がはじける様を表す言葉が合わさったものと考えられています。さらに、「ハジカミ」は生姜の別名でもあったことから、両者を区別するために、サンショウは「ナルハジカミ(成椒)」と呼ばれるようになったそうです。中世以降は現在の山椒の名が使われるようになりました。「椒」の字には「芳しい」という意味があり、「山で採れる薫りの高い実」と、その特徴を表しています。その名の通り、爽やかな香りや痺れるような辛さに殺菌や防腐効果があるとされ、薬や食材として古くから使用されてきました。 サンショウってどんな植物? サンショウ(Zanthoxylum piperitum)はミカン科サンショウ属の落葉低木。原産地は日本から朝鮮半島にかけてといわれ、日本では北海道から本州、四国、九州まで広く分布しています。山地の雑木林などに自生し、樹高は1~3m、小葉が葉軸の左右に鳥の羽のように並んだ羽状複葉で、長さは5~15cm、葉柄の基部には鋭い棘があります。樹皮は灰褐色で、棘やいぼ状の突起があるのが特徴。堅く香りがよいので、すりこぎ(擂粉木)に利用されます。4~5月に直径5mmほどの小さな黄緑色の花を多数つけますが、雌雄異株のため、実がなるのは雌株のみ。「花山椒」として流通しているのは、つぼみの状態の雄花。雌株は、初夏には緑色の果実をつけます。 【サンショウの基本データ】 学名:Zanthoxylum piperitum 科名:ミカン科 属名:サンショウ属 原産地:日本列島および朝鮮半島 和名:山椒、ハジカミ(古名) 英名: Japanese pepper 開花期:4~5月 花色:黄緑色 樹高:1~3m 爽やかな芳香の葉、痺れる辛さの果実 ミカン科の植物には薬や香辛料として利用されるものが多くありますが、なかでもサンショウは日本人にとっては最も馴染み深い香辛料の一つ。果実だけでなく、葉や花、樹皮などほとんどの部分が食用や薬用に利用されています。香り成分は、フェランドレン、オイゲノール、シトロネラールなどで、葉の縁に散在している「油点」に精油成分がたまっています。新芽や若い葉は「木の芽」と呼ばれ、春の料理を引き立てる食材として使われますが、使うときに、手で挟んで「パン」と叩くのは、この油点を潰して、細胞組織の中から芳香成分を出すためです。 一方、舌が痺れるような刺激は、サンショウオールやサンショウアミドなどの辛み成分によるもの。ピリピリと焼けつくような痛みをともなうトウガラシの辛みとは異なり、麻痺作用があるため、局所麻酔をかけられたときのように“しびれた”感覚になります。かつては、宮沢賢治の童話『毒もみのすきな署長さん』にもあるように、山椒の皮を川や池の水中で揉み出し、魚を麻痺させて捕まえる「毒もみ」「毒流し」という漁法もありました(現在は水産資源保護法により禁止されています)。 中華料理の「花椒」は近縁種 「痺れる辛さ」ブームで話題となっている「花椒(ホアジャオ)」は、日本の山椒とは種が異なります。華北山椒(カホクザンショウ)の熟した実を乾燥させて、その果皮を挽いて使用します。「四川山椒」「中国山椒」とも呼ばれ、四川料理には欠かせない香辛料で、日本の山椒とは香りが異なり、辛味が強いのが特徴です。中国では古くから漢方の生薬としても利用されてきました。 胃腸の機能を高め、新陳代謝も活発に サンショウの刺激的な辛みや芳香は、肉や魚などの臭みを消し、料理の油っぽさを緩和してさっぱりとした味わいに変えてくれます。鰻の蒲焼きに粉山椒が欠かせないというのも納得です。 さらにサンショウは薬用植物として、漢方や民間薬などの分野で古くから利用されてきました。ピリリとした辛さの成分でもあるサンショウオールは、脳を刺激して内臓の動きを活発にする作用があり、消化不良や胃もたれ、吐き気などを緩和する働きが。また、新陳代謝を活発にして、発汗作用を高めるため、冷え性の改善も期待できます。一方、香り成分であるシトロネラールには脳の働きを活性化させて、集中力アップや疲労回復といった効果があります。 サンショウを育ててみよう 購入すると割高な印象の「木の芽」。身近にあれば、使いたいときに使う量だけ収穫できて便利ですね。とはいえ、サンショウは日本各地に自生する植物ながら、栽培するとなると“なかなか気難しい”樹木。ホームセンターなどで苗木が販売されていますが、実の収穫までとなると、購入後数年はかかります。「せっかく入手したのに枯れてしまった」とならないように、育て方のコツを知っておきましょう。 植え付け 種から育てることもできますが、苗木のほうが入手しやすく、収穫までに要する期間を考えても苗木からのスタートがよいでしょう。一般にサンショウは雌雄異株の植物ですが、流通している品種は、朝倉山椒やブドウ山椒といった雌雄同株の品種が多く、1株でも実が収穫できます。 植え付け適期は落葉期にあたる12~3月ですが、厳寒期は避けたほうがベター。サンショウの根は繊細で弱いため移植が困難なので、移動しなくてもすむように適した場所を選びたいものです。日当たりのよい場所を好みますが、地植えの場合は、やや日陰でも十分に育ちます。地面が乾燥するのを嫌うので、強い西日が当たるような場所は避けましょう。耐寒性は高いので、特別な防寒対策は必要ありません。植え付ける場所に腐葉土などの有機質肥料をすき込んでおくとよいでしょう。 移植はおすすめしませんが、どうしても行う必要があれば12~3月の休眠期に。移植に先駆けて、9月頃に株元の数カ所にスコップを入れて太い根を切っておく「根切り」処理をするのも手。太い根が切られることで、細かい根の発根が促され、移植後の根づきがよくなるからです。葉がすっかり落ちたら、大きめに掘り上げて移植します。このとき、できるだけ根の周りの土を落とさないように気をつけましょう。 鉢植えでも栽培はできますが、植え替えを嫌うため、深くて大きめの鉢を用意します。用土は粘土質でなく水はけのよいものを。市販の培養土も使えますが、自分で配合するのであれば、赤玉土5:腐葉土4に川砂やパーライトを1程度混ぜるとよいでしょう。鉢底石を敷き、用土を入れ、鉢の中央に苗を配置したら、ウォータースペースを確保して用土を入れていきます。苗木をポットから取り出すときには根を崩さないように注意を。作業が終わったら、たっぷりと水をやりましょう。 増やし方 収穫までの時間はかかりますが、播種も可能です。10月以降に完熟した実から種を採取して播く「取り播き」か、乾かさないように保存しておいて春になってから播く「春播き」になります。育苗ポットに小粒の赤玉土や種まき用土を入れ、1cmほどの深さに穴をあけ数粒落とします。4月には発芽するので、丈夫な芽を残すように間引きします。播種で育てた場合、花が咲くまで雌雄の判別ができないので、ご注意を。 挿し木で増やす場合の適期は6月か、9~10月頃。前年に伸びて硬くなった枝を10~15cmに切り、上の方の葉を3枚ぐらい残して挿し穂を作ります。1時間ぐらい吸水させた後、小粒の赤玉土かバーミキュライトなどに挿します。直射日光の当たらない場所に置き、用土を乾かさないように管理します。新芽が出てきたら、6号程度の鉢に植え替えましょう。 水やりと肥料 サンショウは根の張りが浅く土壌の乾燥には弱いので、とくに夏の水切れに気をつけましょう。鉢植えの場合、土の表面が乾いていたら、鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えます。地植えなら、株元に藁などを敷いておくと乾燥を防げます。とはいえ、梅雨など雨量が多い時期の過湿にも注意。株元に水がたまらないよう注意が必要です。 肥料は年に1度、休眠期の1~2月頃に与えます。株の周りに深さ20cmほどの溝を掘り、油かすなどの有機肥料をまきます。葉や実を収穫した後に、株が弱っているようであれば、収穫後の夏~秋にも与えます。 剪定 樹形が乱れにくいため、樹形を整えるというよりは、混み合った枝を整理して風通しをよくする目的で行います。幼木の数年間は、落葉する冬場に、弱い枝の剪定を行います。成木になってからは、間のびした枝や混み合って重なる枝を、同じく冬場に剪定すればOK。強すぎる剪定を行った翌年は、収穫量が減ってしまうので注意を。成長期に伸びた枝の中で短いものには花芽がつくので、よく観察して切りましょう。 病害虫 ミカン科につく害虫といえば、なんといってもアゲハ類の幼虫です。サンショウにはナミアゲハやクロアゲハなどがよく卵を産みつけます。アゲハの幼虫の食欲は旺盛で、幼木であれば「一晩にして丸坊主」にされてしまうので、見つけ次第駆除を。枝葉の広がる足元あたりにふんが落ちていないかをチェックすると、早期発見につながります。 極端に湿度の高い環境では、白絹病が発生することがあります。株元に白いカビが生え、腐って枯れてしまう病気で、一度かかってしまうと治療は難しいので、株を処分するしかありません。 収穫 若芽でも実でも、サンショウの芳しい香りを楽しむなら、なんといっても採りたてが一番。育てているからこその特権といえるでしょう。 「木の芽」としての旬は、春先から初夏にかけて。艶のある若い新芽が香り高く、大きくなると香りが落ちてしまうので、ちょうどよいタイミングで摘み取っておきましょう。木の芽は冷蔵・冷凍保存も可能。冷蔵の場合は、湿らせたキッチンペーパーにはさみ、保存袋に入れて密閉し冷蔵庫に。冷凍の場合は、さっと茹でたあと、冷水にさらし、水気を切ってから小分けにし、ラップに包んで保管します。 熟す前の緑色をした実は「青山椒」と呼ばれます。青山椒の収穫期は5~6月。佃煮や醤油煮などにして楽しめますが、適期を逃すと皮がかたくなり美味しくありません。柔らかいうちに収穫したら、あく抜きをして冷凍しておけば、翌シーズンまで保存できます。あく抜きの方法は、塩を加えてたっぷりの湯で5分ほど湯がき、その後1~2時間ほど水にさらします。保存する場合は、水気をしっかりと切ります。 11月頃まで採らずにおくと、実は赤茶色に熟して割れ、中から黒い種子が飛び出します。これが「実山椒」。かたくて苦い種子は食べませんが、茶褐色の果皮を乾燥させて粉にしたものを「粉山椒」にして使います。 いずれの収穫でも、枝にある棘には注意を。指先のケガ防止のためにも、手袋をして作業するのをおすすめします。 身近にあると重宝するサンショウを育てよう サンショウの基本情報から栽培のポイント、健康効果についてご紹介してきましたが、その魅力を感じていただけたでしょうか。 サンショウの葉や実は、季節の料理のアクセントとして活躍する食材。とはいえ、スーパーなどで買うと意外と高価……。大量に使うものではないだけに、身近にあって収穫できれば、重宝すること間違いなしです。 植え替えが難しく、乾燥に弱いなど、やや育てにくい点はありますが、環境さえマッチすれば、すくすくと育ちます。市販されている苗の多くは一株でも収穫できる雌雄同株の品種。数年後の収穫を楽しみに、挑戦してみてはいかがでしょうか? Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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おすすめ植物(その他)

バレンタインに再認識! チョコレートカラーの花をコレクション
シックな装いが魅力 チョコレートカラーの花々 口に入れると豊かな風味を残してとろけるチョコレート。日々のティータイムのおともから、ちょっと高級な自分へのご褒美まで、さまざまな場面にフィットする人気のスイーツです。チョコレートの味わいはもちろん、あのまろやかなブラウンカラーは色としてもシックでとても魅力的。花壇や寄せ植えの彩りとしてはもちろん、花屋で偶然並んでいるのを見つけたらバレンタインの贈り物に添えても素敵。花や葉にはチョコレートカラーもあることを、バレンタインにちなんでご紹介します。 チョコレートコスモス チョコレートの名を持つこのコスモスは、その名にふさわしい濃厚なチョコレートブラウンの花を咲かせます。さらにその花からはチョコレートを思わせる甘い香りが漂うというおまけつき。バレンタインの季節には切り花としても出回るので、手に入れやすく贈り物に添えるのにもぴったりです。丈夫で育てやすいので、ガーデンにも向いています。 バラ 数ある花の中でも、愛の告白という場面で最もよく登場する花が、バラ。バラの中には、チョコレートカラーのものもあります。色や花姿のバリエーションが豊富なバラは、茶色系の色合いも幅広く、‘チョコフィオーレ’はミルクチョコレートのような柔らかいココア色のミニバラ、‘テラコッタ’はレンガのような赤茶色のシックなつるバラと、好みに合わせて選ぶことができます。 オダマキ 花色、花姿が豊富で育てやすく、初夏に可愛らしい花を咲かせるオダマキ。シックな茶色の花をつける西洋オダマキ‘ビリディフローラ’は、そのユニークなカラーとナチュラルな雰囲気が魅力です。日向でも半日陰でもよく育ち、こぼれダネでも増えるので、ガーデニングにも取り入れたい花の一つです。 チューリップ 明るく鮮やかな色彩の多いチューリップにも、ブラウンカラーを持つ品種があります。写真は珍しい茶色系のチューリップ‘ブラウンシュガー’。咲き進むにつれて次第に淡い色へと変化していきますが、咲き始めの頃はオレンジを帯びた茶色のシックな色合いで、春の花々との相性もよく、ガーデンの彩りとしてオススメです。 カレンジュラ カフェオレのようなブラウンカラーのつぼみから、柔らかなクリーム色の花を開かせるカレンジュラ‘コーヒークリーム’は、そのアンティークな印象のニュアンスカラーと、つぼみから花への色の変化の面白さから、とても人気の高い植物。寄せ植えや花壇の彩りにオススメしたい可愛らしい花です。 大胆な存在感 チョコレート色のカラーリーフ さまざまな色合いが魅力のカラーリーフの中には、チョコレートカラーを持つものもあります。観賞できる期間が長く、株全体が色づくのでインパクトが強いカラーリーフは、ガーデンのコーディネートに使うと全体の印象がぐっとレベルアップ。形の可愛いクローバーなどは、贈り物に添えてもいいですね。 ヒューケラ カラーリーフとして人気の高いヒューケラには、もちろんチョコレートカラーの葉を持つものも。コンパクトな草姿でカラーバリエーションが豊富、手をかけなくても育ち、日陰でも栽培できるので、ガーデナーにとってはとても頼りになるカラーリーフ。耐寒性が強く、耐暑性もあるので、一年中楽しむことができます。 クローバー 誰でも一度は経験がある四つ葉のクローバー探し。可愛いラッキーチャームである四つ葉のクローバーは、プレゼントに添えるのにもぴったりです。最近では、クローバーの園芸品種が豊富に出回っていて、ココアを振りかけたような茶色の葉を持つ品種も。生育旺盛で背が低いクローバーは、グラウンドカバーとしても人気があります。個性豊かで育てやすいので、ガーデニングビギナーにもオススメ。 カンナ エキゾチックな印象のカンナの大きな葉は、ガーデンでのインパクト抜群! カンナ‘トロピカーナ’のように艶のある濃厚なブラウンカラーのほか、季節の変化につれて色が変わる品種もあり、個性的なカラーリーフとして活躍します。ほかの植物の元気がなくなる夏にも美しい姿を保ち、鮮やかな花を咲かせるのも嬉しいところ。 ニューサイラン 幅広で長く鋭い葉を伸ばし、迫力のある印象を与えるニューサイランは、寄せ植えや花壇で存在感を発揮すること間違いなしのオススメ植物。多彩な葉色の中には濃厚な銅葉もあり、フラワーアレンジに利用すれば、シックでモダンな印象に。大きめの鉢に単独で植えるだけでも、目を引き付けるフォーカルポイントになります。 カラー(オランダカイウ) 紫がかったような濃厚な色合いのカラー‘ホットチョコレート’。なかなか目にする機会のない、珍しい色合いのこのカラーは、スタイリッシュで独特の雰囲気を持ち、アレンジメントの材料として人気があります。湿り気のある土壌を好むので、栽培するときは水もちのよい土を使うのがポイントです。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1)flowermedia/ 2)seramo/ 3)Oliveshadow/ 4)Ivanita2017/ 9)Elena Rostunova/ 10) Peter Turner Photography/ Shutterstock.com
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ガーデンデザイン

自分だけの緑の世界を作ろう! テラリウムの作り方と注意点
テラリウムとは? DIGITAL_RED/Shutterstock.com テラリウムは「テラ(土地)」と「アリウム(場所)」の2つの言葉から作られた言葉です。広い意味では植物園もテラリウムですが、一般には水槽や透明のガラス、ボトル容器の中に自然の風景を再現し、植物や小動物を育てることを意味します。テラリウムなら、植物を育ててみたいけれど庭がない、ベランダが狭い、日照条件が悪いと諦めていた人も、室内の一角で楽しむことができます。テラリウムは、今、グリーンインテリアとしても人気の高いジャンルです。 テラリウムの種類 Chun photographer/Shutterstock.com テラリウムにはさまざまなスタイルがありますが、容器の設置方法では、主に「置き型」と「ハンギング型」に分けられます。最もポピュラーなのは、置き型のテラリウム。魚を飼育するための水槽やシリンダー型の花器など、さまざまなガラス容器を使って作ることができます。ハンギング型はフックで吊り下げるタイプです。吊り下げられるようなデザインのガラス容器を利用したり、植物用のハンガーを利用して吊します。テラリウムは湿らせた用土を使うことから重量があるので、ハンギング型の容器は小さめで軽量のものが向いています。 一般的なテラリウムは地上部分だけを作ることが多いですが、一部に水辺の風景を作るアクアテラリウムというスタイルもあります。最近は「パルダリウム」と呼ばれることもありますが、イモリやカエルなどの両生類や爬虫類を飼育しながら楽しめる新しいスタイルです。 テラリウムを作る準備をしよう ivan_kislitsin/Shutterstock.com テラリウムを作る準備では、まずどのようなテラリウムを作りたいか、置く場所や大きさ、作りたい風景をイメージします。それに合わせた容器や道具、中に入れる植物や用土などを事前に用意しましょう。 器具と資材 ventdusud/Shutterstock.com テラリウム作成に必要なものを用意しましょう。印象を決める容器は、見た目の好みはもちろん、管理のしやすさ、置く場所、使用したい植物などを考慮して決めます。一般には、浅型ガラス水槽、アクリル水槽、ガラス瓶、花瓶などを利用しますが、育てたい植物によっては密閉できる容器にする必要があります。 植物を植える用土は、カビの原因になる有機物を含まないものがよいでしょう。テラリウムに使う用土には、以下のようなものがあります。 アクアリウム用のソイル…天然土を粒状に焼き固めて作られたもの ハイドロボール…粘土を高温で焼成して発泡させた植え付け資材 セラミス…粒の細かい粘土を焼成した粒状の植え付け資材 砂利…大磯石などのアクアリウム用資材を流用 赤玉土、鹿沼土…一般の園芸に使う用土 異なる色の用土を使うと地層のような演出をすることも可能です。 植物の光合成に欠かせない光は、部屋の中では不足しがち。そのため、インテリア要素も兼ねて植物育成ライトも用意しましょう。容器のサイズが大きいほどライトの数も多く必要になります。植物を植える作業を効率よくするために、ピンセット、割り箸、園芸用ハサミ、水挿し、スプーン、じょうごなども事前に用意しておきましょう。 アクアテラリウムを作る場合は、水草用おもりも。生き物を入れる場合は、冷暖房器具、サーモスタット(温度調節装置)、水質の調整剤、シェルターなども必要です。 テラリウムに適した植物 iMarzi/Shutterstock.com 部屋でテラリウムを楽しむ場合、弱光、高湿度を好む植物が向いています。具体的にはコケ、シダ、アナナス、ベゴニア、ランなど。アクアテラリウムの場合は、ウィローモスをはじめとする水草類も使えます。植物は園芸店やアクアリウムショップ、通販などで購入できます。購入品には植物の名前が明記されているので、育てる際の参考にしましょう。 植物を選ぶ際には、どのようなタイプのテラリウムを作りたいか、どこに置くかを決め、その場所に合ったものを選びます。その際、メインとなる植物を決め、それに似た性質の植物を合わせるとよいでしょう。容器より大きく育つ植物、成長が早い植物は、植え替えたり、トリミングでサイズを調整する必要があります。植物の性質が分からない場合はネットや図鑑などで調べ、適した環境で管理します。 アクアテラリウムに適した生き物 SunflowerMomma/Shutterstock.com アクアリウムと合わせたアクアテラリウムでは、植物に加え、一般的に生き物も飼育します。多くの場合、飼育には小型のテラリウムは不向きです。生き物に合わせたサイズの水槽を準備し、飛び出さないよう深めの水槽を使用しましょう。アクアテラリウムに向いている生き物は、イモリ、メダカ、ミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビ、カエルなど。頻繁に清掃が必要な生き物は向いていません。アクアテラリウムの場合、生き物の生息地を再現するような植物を選ぶと、生き物も元気に育ち、より自然に見えます。生き物を飼育する場合は、責任をもって健全に生育できる環境を整えてあげることが大切です。 レイアウト素材 tarapong srichaiyos/Shutterstock.com 容器、用土、育てる植物や生き物が決まったら、自然な風景を演出するレイアウト素材を準備します。レイアウト素材には、風山石や溶岩石などのアクアリウム用の石材を使うことができます。そのほか流木やコルク、木の枝や落ち葉などの植物性の素材も風景になじみます。また、作った風景の中に動物や人形などのフィギュアを配置して、臨場感のあるシーンを演出しても楽しいでしょう。こういった資材は園芸店やアクアリウムショップ、通信販売などで入手できます。天然素材の中でも植物性の素材は、虫やカビの発生源になることもあるので、必要があれば煮沸消毒などをしてから利用するようにしましょう。 テラリウムの作り方 Marina Varnava/Shutterstock.com テラリウムに必要な道具や植物が準備できたら、いよいよテラリウムを作ります。順を追って作成していきましょう。 1:植物・レイアウトを決める Dirk Ercken/Shutterstock.com ここまで、どのようなテラリウムを作りたいかイメージし、それに合った植物や生き物、容器を準備してきました。レイアウト素材も含め、材料が揃った時点で、より具体的にどのようなレイアウトにしたいかを考えます。植物やレイアウトが明確でないと、バランスが悪く違和感のあるテラリウムになることも。レイアウトが浮かばない、どのような組み合わせがよいか分からない場合は、準備した植物が生息している場所を参考にしてみましょう。より自然な雰囲気のテラリウムを作ることができます。 2:洗浄・殺虫を行う Thanes Pruttivanichakul/Shutterstock.com 一度テラリウムを組み上げた後は、細かいところまで手入れをするのは難しくなるので、事前に害虫や病気を予防することが大切です。入手した植物についている土や余計な生物をケースに持ち込まないように水でしっかり洗浄し、もともと付いている土は可能な限り洗い落とします。虫がいた場合、植物だけの場合は駆除に適した薬剤を使用します。生き物がいる場合は、テラリウムに入れる前に二酸化炭素を使って駆除します。その際、空気漏れのない袋に虫が発生している岩や流木を入れ、二酸化炭素を注入して殺虫します。植え付ける植物は、枯れている部分があると腐ったりカビが生えたりする原因になるので取り除きましょう。生き物を入れない場合は、植物やレイアウト素材を消毒してから使うと、ある程度カビの発生を抑えることができます。 3:レイアウトの仮組みをする Evgenya Moiseeva/Shutterstock.com いよいよ準備した容器や水槽にレイアウト素材を入れていきます。まずは全体の印象を決めるメイン素材から組み立てていきます。例えば、大きな溶岩石などはメインとなる素材なので、最初に配置を決めましょう。テラリウムを作る際は、下から上の方向で組み上げていきます。一方向からだけでなく、いろいろな方向から自然に見えるか、安定しているかを確認します。大きいサイズのテラリウムを作る場合、レイアウト素材やソイル(用土)の重さで底面が割れる危険があります。その場合は、ソイルで見えない部分には発泡スチロールなどの軽い素材を使うなどの工夫が必要です。 4:ソイルを入れて植物を植える Piti Tan/Shutterstock.com 植物やレイアウト素材のおおまかな位置が決まったら、ソイルを底に敷きます。ソイルは隙間のないように入れることが大切です。隙間があると植物の給水がうまくいかなかったり、レイアウトの崩壊の原因になります。完成後に隙間や空間があると修正しにくいので、ソイルを投入しながら、適宜、細い割り箸やピンセットなどを使って隙間なく入れていきます。 ソイルを入れ終えたら、レイアウトのイメージに合わせて植物を植えていきます。正面からだけでなく側面や上部からもチェックし、違和感がないようにしましょう。植物がグラグラしていると根張りが悪くなるので、しっかり固定します。用土が足りないと水切れしやすくなるので注意します。また、植物は成長するので、隙間なく植えるとすぐに窮屈になってしまいます。ある程度スペースの余裕を持って植えましょう。 大きなテラリウムの場合、ソイルを入れた後は重くて動かせなくなる可能性があるので、入れる前に設置予定の場所に移動しておくようにしましょう。 5:養生・メンテナンスを行う olsim photo/Shutterstock.com 完成したテラリウムをよりよい状態で長く楽しむには、定期的なメンテナンスと養生が必要です。 水分補給は、朝夕に霧吹きで行うとよいでしょう。枯れた葉は取り除き、病気予防に努めます。育ちすぎて密集した場合は、蒸れないようにトリミングします。肥料が多いと病気やカビの原因になるので、成長期にごく少量与えるようにしましょう。また、生き物を飼育する場合は、レイアウトの完成から1カ月程度経過して、植物が根付いたタイミングで入れるようにします。 テラリウム作成時の注意点 dushkovladimir/Shutterstock.com テラリウムを作成する際に注意するポイントをご紹介します。 植物やレイアウト素材を他人の私有地、公共の土地などで採取しない iMarzi/Shutterstock.com 日本の土地は基本的に所有権が存在するので、無許可で植物の採取をしてはいけません。土地の所有者に事前に許可をとりましょう。また、国、地方自治体が管理している場所では、原則的に植物や石の採取は禁止されているので注意が必要です。採取は自分が所有する土地でのみ行い、それ以外は園芸店やアクアリウムショップなどから購入するようにしましょう。また、戸外で採取した植物には病原菌や虫が付着している可能性があるので、十分処理してから使用するようにしましょう。 口が狭い容器の使用は避けたほうが無難 Hasret Sonmez/Shutterstock.com 容器は好みや植えたい植物に合わせて選びますが、口が狭い容器は、植える時やその後のメンテナンスに手間がかかり技術を要するケースが多いです。植物やピンセット、手などが入れやすい、口が広いものを選ぶと管理しやすいでしょう。ただし、口が広いほど乾燥しやすくなるので、植える植物の性質を考慮したうえで容器の形を考える必要があります。 植物を詰め込みすぎない Timof/Shutterstock.com 初めてテラリウムを作る時は、いろいろな植物、レイアウト素材を入れたくなりますが、詰め込みすぎると窮屈な印象になってしまいますし、密集していると病気の原因にもなります。さらに植物は時間経過とともに成長するため、スペースを確保しておく必要があります。どのような風景を作りたいのか、全体のバランスやレイアウトのイメージを明確にし、思い浮かばない場合は、メインの植物の自生地の風景や、テラリウム作品を見て参考にしましょう。レイアウトしてみて、植物が多すぎる場合は、減らしてバランスを見てみましょう。 テラリウム維持の注意点 Timof/Shutterstock.com 完成したテラリウムを長く良好な状態で保つための置き場所や管理方法についてご紹介します。 直射日光が当たる場所で育てない qnula/Shutterstock.com 直射日光に当たると葉が焼けてしまうことがあります。また、密閉した空間に日光が当たると急激に温度が上昇し、蒸れたり、水がお湯のようになって枯れてしまうことがあります。テラリウムは直射日光の当たらない明るい日陰に置きましょう。光が不足する場合は植物用の人工ライトを設置します。また、窓際は温度変化が大きいので、窓から離してできるだけ温度が一定の場所に置きましょう。 水のやりすぎは控える ivan_kislitsin/Shutterstock.com 水のやりすぎは、根腐れの原因になります。密閉容器で根腐れを起こすとカビや病気の原因になり、健康な植物にまで被害を及ぼします。根腐れしないよう、基本的に根元が乾いてから給水し、湿度は霧吹きで補うようにしましょう。特に冬は温度が下がり、植物の成長が緩慢になる時期です。よく観察し、あまり乾いていないようならば水やりを控えるように気を付けましょう。 好きな植物や生物でテラリウムを作ってみよう! qnula/Shutterstock.com テラリウムは、コケなど身近な植物と、空き瓶や花瓶など身近な道具を利用して気軽に始められます。好みのデザインで作って、グリーンインテリアとして飾ることもできます。大型のものは、インテリアとしてもインパクト抜群。今回ご紹介した作り方や注意点を参考にして、ぜひテラリウムに挑戦してみましょう。
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観葉・インドアグリーン

観葉植物として人気の高いサンセベリア! 育てるメリットと育て方
サンセベリアとは サンセベリアは、サンスベリアとも、また一般的な種はトラノオやチトセランなどと呼ばれて流通することもあります。そのほとんどの種が棒状、あるいは扁平状の細長い形をした葉を、ロゼット状に展開させます。種類によって、草丈10cm程度のコンパクトなものから1mを超すような大きなものまでさまざまです。また、広く流通している一般的な品種から稀少品種までたくさんの品種があり、園芸初心者からマニアックなコレクターまでを魅了している植物です。 サンセベリアの基本情報 多年草でリュウゼツラン(キジカクシ)科チトセラン属(サンセベリア属)に分類され、英名はSnakeplantといいます。原産地は熱帯アフリカ、南アフリカ、マダガスカル、南アジア、アラビアの乾燥地で、広く自生しています。開花期は8~10月。栽培環境が合うと、毎年白色の香りのよい花を咲かせ、成熟するとランナーを出して増殖します。最も一般的に流通しているサンセベリアはサンセベリア・トリファスキアタ(Sansevieria trifasciata)で、とても栽培しやすい入門種です。 サンセベリアの特徴 サンセベリア・トリファスキアタは斑入り種(ローレンティー)があり、葉に縞状の模様が入ることから虎模様を連想させます。そのため「虎の尾(トラノオ)」とも呼ばれます。種類によって葉の形や大きさが異なりますが、肉厚な葉を持ち、多肉植物として扱われることも。自生地の環境から、乾燥に強く、寒さに弱い性質です。また葉の寿命が長いことから長寿の験を担ぎ、千歳蘭(チトセラン)と呼ばれることもあります。 サンセベリアの人気品種 サンセベリアは原種だけでも60~70種ほどあり、品種を含めるととても多様なグループです。その中でも栽培管理がしやすく、人気のある品種について解説します。 ローレンティー(Sansevieria trifasciata 'Laurentii') ‘ローレンティー’はサンセベリアの代表選手と呼んでよいくらい、とてもポピュラーな品種です。一般的にサンセベリアと聞いてイメージするのは、この品種ではないでしょうか。‘ローレンティー’は前述の通り、サンセベリア・トリファスキアタの斑入り品種。幅広で肉厚の斑入り葉がとても美しく、耐陰性もあることから観葉植物として人気です。水切れに強く、頻繁な水やりが必要ないので育てやすい品種です。草丈は40cmほどになりますが、葉が縦方向に伸びるため、あまり場所を取りません。草丈が高くならないサンセベリア'ローレンティーコンパクタ'(Sansevieria trifasciata 'Laurentii Compacta')という品種もあり、こちらはよりコンパクトに育てることができます。 スタッキー 先端にいくに従って細くなる棒状の葉を付けます。よく園芸店でスタッキーとして売られているサンセベリアを見かけますが、それは商品名としてのスタッキーであり、実際は別種のサンセベリア・シリンドリカ(Sansevieria cylindrica)の葉挿しである場合が多いようです。丈夫で乾燥にも強く、とても育てやすいです。葉挿しのため新しい葉はなかなか出てきませんが、長期間栽培すると棒状の葉を扇形に広げた見事な株になります。ちなみに、サンセベリア・スタッキー(Sansevieria stuckyi)は市場にはなかなか出回りません。本物のスタッキーを育てたい場合は、よく確認してから購入するようにしましょう。 ゼラニカ サンセベリア・ゼラニカ(Sansevieria zeylanica)は、サンセベリア・トリファスキアタとほぼ同種といわれています。幅広で肉厚の葉を多数出し、葉色が濃く、白い縞模様が入るのが特徴です。性質もトリファスキアタ同様に強健です。 可愛いだけじゃない!サンセベリアを育てるメリット 育てやすく、可愛いサンセベリア。観葉植物として置いてあるだけで、その部屋の雰囲気を変えてくれます。しかし、サンセベリアの魅力はそれだけではありません。この植物には空気の浄化作用があるのです。過去に行われた実験で、植物を密閉空間に入れ、ホルムアルデヒドなど有害な気体である揮発性有機化合物(VOC)に晒したところ、サンセベリアはほかの植物よりも多くの有害物質を吸収、分解するという結果が出たことがあります。そのため、サンセベリアは空気の浄化作用が高いといわれています。また、一般に観葉植物は二酸化炭素を吸収し、酸素を放出してくれることからも室内環境の改善が期待できるというメリットも。寝室などに置いておくと、気持ちもすっきりしてよく眠れるかもしれません。もっとも、実際のところ、空気清浄機並みの効果を出すためには、部屋の床いっぱいにサンセベリアの鉢植えを並べる必要があるようです。 サンセベリアの基本的な育て方 ローメンテナンスなサンセベリアですが、ポイントを押さえておくと、よりうまく育てることができます。ここでは、基本的な育て方について解説します。 日当たりのよい場所に置く 「耐陰性」という、日陰でも育つことができる性質が強いサンセベリアですが、自生地は強い日差しに晒された場所。本当は日差しが大好きです。ずっと暗い室内に置いておくと肉厚の葉がペラペラと薄くなり、自立できなくなってしまうこともあります。水やりの頻度を少なくし、乾燥気味に育てつつ、可能なときは明るい場所に移してあげましょう。春から秋にかけてなら外に出すのも一つの方法。ただ暗いところから外の直射日光にいきなり晒してしまうと、環境の変化に耐えられず葉やけを起こしてしまうので注意しましょう。 またサンセベリアは寒さに弱いので、最低気温が10℃を下回る時期は室内などに取り込むようにしましょう。 水やりは土が乾いてから行う サンセベリアは、もともと乾燥した地域の植物。そのため、用土が常に湿っている環境は苦手です。根が長時間湿ったままだと傷むこともあるので、水やりは用土がしっかり乾いてからたっぷりとあげましょう。気温が高く盛んに生育している時期はあまり神経質になる必要はありませんが、生育が鈍る晩秋から早春は、用土がなかなか乾きません。水やりの頻度が高いと、根を傷める原因となります。寒い時期にはm極力、用土がしっかり乾いてから水やりするように心がけましょう。取り込んだ部屋の室温が15℃を下回る場合は水やりを控え、断水してしまってもかまいません。水やりをしないでいるとサンセベリアは休眠状態となり、耐寒性が増します。葉にしわがよってきて元気のない姿になりますが、暖かくなってから水やりを再開すると、また元気になりますよ。 生育期に肥料を与える 肥料は気温が18℃を超える春から秋に与えます。もともと荒れ地に育つ植物なので、多くの肥料は必要としません。春先に緩効性肥料を規定量より少なめに与えておく程度で十分です。早く大きくしたい場合などは、必要に応じて規定量より薄めの液体肥料を月に2回ほど与えると元気に育ちます。 2年に1度は植え替えをする サンセベリアは葉が頻繁に生え変わるわけではないので、生育の遅い植物と感じることもありますが、土の中では盛んに地下茎を伸ばして子株を増やそうとしています。そのため、気付くと鉢土の中に地下茎が伸び放題になり、鉢がいっぱいになっていることも。こうした状態になると、生育が鈍くなったり、水切れしやすくなってくるので、1~2年おきに植え替えるのがおすすめです。植え替えの適期は5〜9月。そのまま育てるのであれば、鉢から根鉢を抜いたら、用土を1/4ほど落とし、1~2回り大きな鉢に植え替えましょう。このとき地下茎で切り分けて、小株は別株として育てることもできます。用土はサボテン・多肉植物用の土を使います。 初心者でも育てられる? サンセベリアにまつわる疑問を解消 育てやすいサンセベリアは園芸初心者にうってつけ。入門種としてぜひおすすめしたい植物です。とはいえ、初めての場合、育てられるか不安になることも多いと思います。ここでは、サンセベリアに関するよくある疑問について解説します。 サンセベリアは虫が発生しやすい? サンセベリアの葉の表面は硬く、他の植物に比べるとあまり虫は発生しません。風通しの悪い場所に置いておくと、まれにカイガラムシが付くことがあり、また有機質の用土を使っているとコバエが発生することがあります。その場合は、スプレー式の専用薬剤を使えば簡単に駆除できます。 観葉植物を枯らしてしまうことが多くても育てられる? 観葉植物を枯らす原因の一つに、冬期の水の与えすぎがあげられます。生育期と同じように与えてしまうと、成長が緩慢になった根の部分が水をうまく吸い上げられず、溺れたようになってしまって枯死し、根腐れを起こします。そのため10℃以下になったら室内管理をし、水やりは用土が完全に乾いたあと、日中の暖かいときに与えましょう。心配であれば断水するのも一つの手です。また、エアコンの風が当たるところに置いて枯らしてしまうという失敗もよく見受けられます。エアコンの風は、葉を乾かしすぎて弱らせてしまったり、病害虫被害にあいやすくなったりするので、風が当たらない場所で管理しましょう。サンセベリアは乾燥に強い植物なので、ほかの多くの観葉植物に比べ、水切れで枯らしてしまうことはあまりありません。 留守中の暑さや寒さは大丈夫? 乾燥に強い植物なので、留守中の水やりの心配はほとんどありません。留守にする場合、一番の心配は、夏場の蒸れによる枯死です。閉め切った室内の窓際などはかなり高温になるため、直射日光の当たらない場所に移すなどして対応しましょう。 空気清浄効果のあるサンセベリアで快適に暮らそう 初心者でも育てやすい観葉植物で室内のインテリアとしての彩りもよく、空気清浄効果も期待できるサンセベリア。ローレンティーなど入門種を育てるもよし、他にもさまざまな種、品種があるので、コレクションしても楽しめます。お気に入りの植物に囲まれていると、それだけで快適な暮らしができます。ぜひ取り入れてみてくださいね。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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一年草

可愛い花姿で人気の高いイベリス! 育て方のコツを基本から解説
イベリスとは? イベリスは可愛い小花がたくさん集まって丸みのある花房を作ります。花弁は4枚で、外側の2枚が大きくなるという特徴があります。 名前の由来は、スペインの昔の国名であるイベリアから。また花が太陽を向く性質を持つことから、中国では屈曲花と呼ばれています。さらにイベリスの花には甘い香りがあり、キャンディタフトという英語名もあります。 栽培難度は低く、初心者の方にも育てやすい植物です。 イベリスの基本データを紹介 イベリスはアブラナ科イベリス属に分類される植物で、一年草のものと多年草のものがあります。 花色は白や赤、ピンク、紫があり、開花時期は4~6月です。耐寒性・耐暑性ともに高い植物ですが、多湿に弱く、多年生のものでも夏に枯れることがあります。草丈は20~60cmとコンパクトです。 イベリスの種類をご紹介 イベリス属の仲間は約50種類あり、その中のいくつかの品種が園芸用として栽培されています。 ここでは、代表的な品種についてご紹介します。 イベリス・アマラ(Iberis amara) イベリス・オドラータ(Iberis odorata) ギリシャや西南アジア原産で、やや小さめの白い花を咲かせる種です。 学名のodorataは「芳香のある」という意味で、アマラよりも強い香りがあり、ニオイナズナという和名があります。 イベリス・ウンベラータ (Iberis umbellata) ウンベラータは、ピンクや紫、藤色など、さまざまな花色を持つ種です。 カラフルな品種が作られており、草丈が60cmほどになるものもあります。 イタリアやスペインが原産です。 センペルビレンス センペルビレンスは多年草のイベリスで、国内では主に「宿根イベリス」の名前で流通しています。 白い花が多いですが、中にはピンクや淡い藤色の花をつけるものもあります。 草丈は20~30cmで、こんもりとまとまって咲くのが特徴です。 主に南ヨーロッパに分布しています。 ‘スノーボール’や‘スノーフレーク’、‘ホワイトアウト’などの品種がよく流通しています。 イベリスの育て方のポイント ここからはイベリスの育て方について、押さえるべきポイントを解説していきます。 栽培環境・日当たり イベリスは日当たりと風通しのよい場所を好みます。夏の高温多湿に弱いため、鉢植えの場合、夏場は強い日差しを避けて涼しい場所に移動させて管理しましょう。 一年草のイベリスを寒冷地で育てる場合は、防寒対策が必要です。多年草は寒さに強く、寒冷地でも越冬できます。ただし秋に種を播いた場合、まだ苗が小さなうちは霜の降りない場所で管理する必要があります。高温多湿に弱いので、レイズドベッドなどを作って高植えにしたり、斜面に植えたりと、水はけがよくなるように工夫しましょう。 水やり 地植えの場合は、自然の降雨のみで育ちます。 鉢植えの場合、春と秋の生長期には土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。多湿は根腐れする可能性があるので、特に夏場などは水やりのしすぎに注意します。 肥料 多年草のイベリスの場合は、春と秋に緩効性化成肥料を与えます。春の肥料は6月以降には肥料分が残らないようにするのがポイント。肥料の施しすぎに注意してください。 秋まきの一年草の場合は、冬までにしっかりと育てるために、本葉が開く頃から薄めた液体肥料を月に数回与えるとよいでしょう。 土壌 イベリスは水はけのよい土を好みます。 鉢植えの場合は、市販の草花用培養土に鹿沼土や軽石を混ぜて水はけをよくします。小粒の赤玉土と腐葉土を6:4で混ぜて作るのもおすすめです。その場合は元肥として緩効性化成肥料も混ぜておきます。 地植えの場合は土に腐葉土をすき込み、1㎡あたり10ℓほどの軽石を混ぜ込むなどして水はけをよくし、緩効性肥料も混ぜておくようにします。 多年草のイベリスを植える際は、山野草培養土など特に水はけのよい土を用意しましょう。 レンガなどで囲って花壇やレイズドベッドにしたり、傾斜地に植えるなど、水はけをよくする工夫をするのもおすすめです。 植え付け・植え替え 植え付けの適期は3~4月、または10~11月です。ポット苗を花壇や鉢に植え付けます。 一年草は花後に枯れるので、枯れたら他の植物と入れ替えましょう。 多年草のイベリスは鉢植えで根詰まりを起こしている場合、一回り大きな鉢に植え替えます。植え替えの適期は、花後か10~11月です。地植えの場合は、基本的に植え替えの必要はありません。 増やし方 一年草は「種まき」、多年草は「種まき」「株分け」「挿し木」で増やすことができます。 種まきは、花後に実が熟したら種をとり、乾燥させてから冷蔵庫などで保管します。秋にポットなどに播き、軽く土で覆います。発芽後には間引いて育てます。大きくなったら花壇や鉢に植え付けましょう。直まきして育てることもできます。 多年草の挿し木では、適期は5月か10月です。葉が2〜3枚ついた茎を5cm程度に切り取って葉を取り除き、水揚げした後、挿し木用の土に植えて育てます。根が出たら定植しましょう。 多年草は株分けもできます。根を傷つけないよう丁寧に株を分けて植え付けます。花後すぐか、9月下旬以降に涼しくなってから行いましょう。 病害虫 イベリスのかかりやすい病気や害虫について、代表的なものは次の通りです。 病気では、特に灰色かび病に注意しましょう。多湿の環境で発生しやすいので、日当たりや風通し、水はけをよくして予防します。 害虫の中では、アブラムシやコナガ、アオムシなどがつきやすいです。いずれも見つけ次第駆除しましょう。株元に浸透移行性の薬剤をまいておくのも有効です。浸透移行性の薬剤は、水に溶けて根から吸い上げられ、食害したときに効果を発揮します。 花がら摘み・切り戻し 花がしぼんできたら花首の下で切り取ります。切らずにそのままにしておくと種を作るのに体力を消耗してしまいます。花がらを摘み取ることで、次の花が咲きやすくなります。 多年草のイベリスの場合は、花が終わった頃にばっさりと切り戻しをします。刈り込まないと蒸れやすくなり、病気などのリスクが高まります。 イベリスの花が咲かない原因 イベリスは肥料が多すぎると茎ばかりがひょろひょろと伸び、花が咲きにくくなってしまうことがあります。肥料は与えすぎず適量を守ることが大切です。 また、日当たりが悪い時も花付きが悪くなります。鉢植えの場合は日当たりのよい場所に移動し、地植えの場合は日当たりのよい場所を選んで植え付けましょう。 多湿も花が咲きづらくなる原因です。風通しをよくし、水をやりすぎないようにします。 イベリスの可愛い姿と甘い香りを楽しもう イベリスは初心者の方にも育てやすく、香りのよいたくさんの花がとても魅力的な植物です。 寄せ植えや花壇の彩りに取り入れて、ぜひ自宅でその可愛らしい姿を身近に楽しんでみませんか? Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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観葉植物で人気のソテツが食べられる? 特徴と育て方をご紹介!
ソテツとは ソテツは、ソテツ科ソテツ属(Cycas サイカス属)に分類される常緑性の低木です。日本やインドネシアが原産で、国内では八丈島や九州南部以南に自生しています。見た目はヤシの木に似た、南国らしい姿の植物です。 「ソテツ」という名前は、木が弱った時に根元に鉄を打ち込んだら元気になったことから、「鉄」で「蘇生」するという意味で名付けられました。 じつはソテツにも花が咲きますが、毎年咲くわけではありません。なんと10~15年に1度しか咲かない希少な花です。開花期は6~7月で、雄花はトウモロコシのような形をしていて、雌花はふんわりとしたドームのような形です。 ソテツの花言葉 ソテツの花言葉は「雄々しい」で、その大きくたくましい姿からつけられたといわれています。公園やロータリーなどで観賞用としてよく植えられているソテツは、高さおよそ3~5mですが、南西諸島に自生しているものは、8mほどになるものもあります。 ソテツのたくましさの秘密 雄々しいという花言葉が似合うソテツですが、その生態も非常にたくましさにあふれています。 ソテツの仲間は、なんとおよそ2万年~1万5千年前からこの地球上に存在していたといわれています。最も繁栄していたのは、まだ恐竜がいたジュラ紀といわれ、その時代の地層からソテツの仲間の化石が数多く発見されています。 一方、現在のソテツは1年間に数センチしか成長しませんが、根っこにはとてもたくましい特徴が隠されています。それは、ソテツの根には「シアノバクテリア」という、空気中から窒素を吸収して固定できるバクテリアが共生しており、空気中の窒素を栄養として利用することができるということ。そのため、他の植物が生育できないようなやせた土地や寒い場所でも、今日まで生き延びることができたと考えられています。 ソテツは食べられる? ソテツは有毒ではありますが、じつは毒を抜けば食べることができ、戦時中の食糧難の時代には奄美・沖縄地方ではソテツからでんぷんを取り出して食用にしていました。南西諸島には、ソテツの実から取り出したでんぷんを用いた「蘇鉄餅」という郷土食が伝わっています。ほかにも、ソテツのでんぷんを団子状にして乾燥させた保存食の「シン」や、シンをお粥に混ぜた「シンガイ」、ソテツの実から作った味噌などもあります。 しかし、ソテツから毒を除去するのは手間がかかり経験も必要なため、実が手に入ったからといって安易に調理するのはやめましょう。 ソテツの効能 ソテツは食用以外にも、中国では漢方として利用されてきました。 秋に収穫した実を日陰で乾燥させたものは「蘇鉄実(そてつじつ)」という生薬になり、主に煎じて用いられます。せき止め、胃痛に効果があるとされていますが、ほかにも切り傷の洗浄に用いられたり、他の生薬と組み合わせて胃がん、肺がんにも用いられます。さらに、男性機能増進や打ち身、腰痛にも効果があるといわれています。 利用する際は資格や経験を持った人の指導のもとで行い、安易に自分で試さないようにしましょう。 毒に注意! ソテツには猛毒が含まれています。実や幹、葉にも天然の発がん性物質といわれる「サイカシン」が含まれており、摂取すると体内で分解されてホルムアルデヒドが生じ、中毒を起こします。 ソテツを毒抜きせずに食べると運動失調や麻痺などを起こすため、毒抜きのために皮をはいで大量の水にさらし、1~2週間ほどかけて十分に発酵させます。さらに直射日光に当てて乾燥させ、ようやく食べられるでんぷんを取り出します。 ソテツが多く生えている沖縄地方では、第一次世界大戦後の恐慌で食糧不足に陥った際に、多くの人が十分に毒抜きの終わっていないソテツを食べて亡くなったため、その恐慌は「ソテツ地獄」と呼ばれるようになりました。食用として利用する場合は、十分な毒抜きが必要です。もともとは救荒植物として利用されていたものなので、安易に食用しないようにしましょう。 観葉植物として人気! ソテツは、その見た目や丈夫さなどから、観葉植物としての人気が非常に高い植物です。 観葉植物としての歴史は古く、室町時代には遥か南方から輸入してまで庭木に用いられるほどでした。輸入する必要があることから、財力や権力の象徴にも、江戸時代にも大名の庭園に好んで植えられていたといわれています。 現在、ソテツは世界中に約120もの品種があり、希少な品種も多く存在します。一般的な品種のソテツは通販などでも購入でき、鉢植えから地植え用の苗までさまざまです。価格も2千円ほどのものから10万円を超える高額なものまであり、盆栽のように楽しんだり、ギフトとしても人気があります。 ソテツの育て方 観葉植物としては非常にポピュラーなソテツですが、ここからは美しいソテツを育てるための方法について詳しくご紹介します。 種まき ソテツはとても大きな種が特徴で、花が終わった10月頃に種を採ることができます。 採種後はすぐに小粒赤玉土の単体の用土へ浅植えにします。土が乾燥しないように霧吹きや水やりをして湿らせ、日陰で管理しましょう。2~6カ月後に発芽したら、日がよく当たる場所に移します。乾燥しないよう十分に注意しながら1年以上かけて大きく育てて、鉢が小さくなったら一回り大きな鉢か庭に植え替えます。 苗植え ソテツを苗から育てる場合は、5~9月が苗植えの適期です。地植えと鉢植えに分けて、育て方を説明していきます。 地植えの場合は、水が流れやすくなるよう土を高く盛り上げて植え付けるとよいでしょう。苗の2倍ほどの直径の穴を掘り、株元が地面よりも高くなるよう、苗を穴において高さを調整します。ちょうどいい高さになったら苗を植え付けましょう。 鉢植えの場合は、元の鉢やポットよりも一回り大きな鉢を用意し、鉢底に軽石などを入れてから、土を鉢の1/3ほどまで入れておきます。その上に苗を置き、土で隙間を埋めるようにして株を固定します。置き場所は風通しのよい窓辺などにします。 水やり・肥料 ソテツの水やりと施肥の方法についてご紹介します。 地植えの場合の水やりは、植え付け後に1回与えれば、あとは降雨のみで育ちます。 鉢植えの場合は、土が完全に乾いたら水やりをします。特に冬は休眠期で吸水力が弱くなるため、乾燥に時間がかかります。土の表面が乾燥してから3~4日ほどあけて水をやるとよいでしょう。過湿に弱いので、水の与えすぎには注意が必要です。 肥料については、ソテツはやせた土地でも空気中の窒素を利用して育つ力があるので、あまり頻繁に与える必要はありません。植え付け時か、3~5月に1回、緩効性の化成肥料、または固形の油かすを株元に少し与えれば十分です。 育てるポイント ソテツは熱帯地域に自生する植物ですので、日当たりがよく風通しのよい、乾燥した場所で育てることがポイントです。成長が遅く、太い幹から枝分かれせずに直接葉っぱを横に伸ばすので、剪定などの手入れもほとんど必要ありません。 またソテツは生命力が強いため、水のやりすぎで根腐れしてしまった時でも、幹と新芽が元気ならばそこから再生することができます。根腐れしてしまった時は、根の腐った部分をナイフなどで完全に取り除き、葉も全て切り取って幹と頭頂部の新芽だけを残します。2~3日、風通しのよい明るい日陰で支柱を立てて乾かせば再生します。 害虫や病気の対策は? ソテツは病害虫にとても強く、注意の必要な害虫や病気はありません。 ですが、水のやりすぎによる根腐れだけは起こりやすいので注意しましょう。 自分で育てて花を見てみよう! この記事では、生命力あふれる不思議な魅力のソテツについて詳しくご紹介しました。 ソテツは観葉植物として非常に人気です。この記事のソテツの特徴や育て方を参考に、ぜひ自分の手で育ててみてはいかがでしょうか? 大きく成長するには長い年月がかかりますが、じっくりと育てて希少な花を見ることができれば、きっと愛着が湧くことでしょう。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。



















