スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
3and gardenの記事
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一・二年草

葉っぱまでおいしいセロリ! 栽培のコツや失敗しないポイントを大公開
セロリとは? セロリは、セリ科オランダミツバ属の一年草で、葉や茎を利用する葉菜類に分類される野菜です。原産地はヨーロッパ〜地中海沿岸で、冷涼な気候と適度に湿り気のある土壌を好み、真夏の暑さはやや苦手です。別名はセルリー。和名はオランダミツバで、オランダから日本に持ち込まれ、独特の香りを持つためにこの名前がつきました。セロリの香りは肉や魚などの臭みを消し、食欲を増進させる効果があるとされています。主に茎や葉をサラダとして利用しますが、スープの香りづけや、漬物、炒めもの、天ぷらなど、さまざまに利用できます。 セロリの特徴 セロリは、地際から茎葉を多数立ち上げて生育します。食用するのは、第一節の長さが20㎝以上になった茎葉です。主に緑色のセロリと白のセロリがありますが、種類が違うわけではありません。白いセロリは「軟白」といって、太陽が当たらないように遮光して人工的に白く仕上げています。長ネギやウドと同じですね。 セロリはトウ立ちすると茎や葉が硬くなって食用できなくなりますが、そのまま見守っていると白い花が咲きます。派手さはありませんが、レースフラワーのような楚々とした愛らしさがあるので、花を楽しむのもいいですね。来年に向けて種を採取してもよいでしょう。 セロリの花言葉 セロリの花言葉には、「真実の愛」「会える幸せ」などがあります。 セロリの育て方 ここまで、セロリの基礎知識についてご紹介してきました。では、ここからは家庭菜園の実践編として、詳しい育て方について掘り下げていきます。菜園・プランター栽培、両方の育て方について解説していきますよ! 栽培時期 家庭菜園でセロリを育てる際には、関東以西の暖地を基準にすると、5月中旬〜6月に種を播き、7月中旬〜8月中旬に苗を植え付けます(苗の植え付けからスタートしてもOK)。順調に生育すれば、10月中旬〜11月に収穫できます。成長に応じて、順次かき取りながら収穫してもよいでしょう。 栽培環境 日当たり、風通しのよい場所を好みます。冷涼な気候と適度な湿り気を好むので、夏場で乾燥が続く場合は、水やりをまめに行うとよいでしょう。 セロリの適した土壌酸度はpH5.5〜6.5です。必要であれば植え付けの2〜3週間以上前に苦土石灰を散布して土壌改良をしておくとよいでしょう。肥沃で水はけ、水もちのよいふかふかとした土壌を好みます。 種まき・育苗 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。セロリの苗は花苗店やホームセンターなどで入手できます。手軽にスタートしたいなら、苗の植え付けからがおすすめです。「2〜3株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、次項に進んでください。 セロリの種まき適期は、5月中旬〜6月で、発芽適温は15〜20℃です。 種まきから栽培する場合、花壇などに直まきすると、幼苗のうちに病気や虫の害にあいやすく、天候不順に左右されやすいので、種まき用のトレイを利用すると、より確実です。 種まき用のトレイに市販の野菜用の培養土を入れて水で湿らせ、5〜8cmくらいの間隔を取って2列のまき溝を設けます。まき溝にセロリの種を重ならないように播き、好光性の性質のため覆土はごく薄くにしておきましょう。霧吹きで水をかけるか、容器に水を張ってトレイの底から吸水させるなどし、発芽までは乾燥させないように水の管理をしてください。8〜15日ほど経つと発芽し、双葉が揃います。 発芽したら日の当たる場所で管理し、苗が込み合っていれば抜き取って間引きましょう。もったいないからといって密になっている部分をそのままにしておくと、ヒョロヒョロと間のびした徒長苗になってしまうので、ご注意を。間引いた苗はベビーリーフとして利用できます。 本葉が3〜4枚ついたら、トレイから抜いて鉢上げします。黒ポットに野菜用の培養土を入れて、苗を周りの土ごと抜き取って植え付けましょう。日当たりのよい場所に置き、表土が乾いたら水やりして育成します。多湿になると根の張りが悪くなり、ヒョロヒョロと頼りなく伸びる徒長苗になったり、病気が発生したりするので注意。適切な水分管理をすることがポイントです。本葉が7〜9枚つくまでを目安に育苗します。 土づくり 【菜園】 植え付ける場所に畝幅を約60cm取り、園芸用支柱や割りばしなどで畝幅の目印を四隅に立てておきます。畝の長さは、環境や作りたいセロリの量に合わせて決めてかまいません。 植え付けの2〜3週間以上前に、苦土石灰を1㎡当たり約100g散布し、よく耕して土に混ぜ込んでおいてください。さらに植え付けの1〜2週間前に、1㎡当たり堆肥3〜4㎏、有機配合肥料100〜150gを均一にまいて、よく耕しましょう。畝の幅を約60cm取って、高さ10cmほどの畝を作ります。事前に土づくりをしておくことで、分解が進んで土が熟成し、植物の生育がよくなります。 【プランター栽培】 野菜の栽培用にブレンドされた市販の培養土を利用すると便利です。 苗の植え付け 【菜園】 セロリの苗の植え付け適期は、7月中旬〜8月中旬です。 苗は花苗店やホームセンターなどで入手できます。ヒョロヒョロと頼りなく伸びているものや、虫食い跡があるものなどを避け、節間が短くがっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。 1〜2週間前に土づくりしておいた畝が少しくずれていたら、幅約60cm、高さ約10cmになるようにもう一度クワを入れて調整し、表土を平らにしておいてください。畝幅の中央に植え穴を掘り、約30cmの間隔を取って苗を植え付けていきます。最後にたっぷりと水やりをしておきましょう。セロリは湿り気を好むので、株元に乾燥防止のための敷きワラをしておきます。 【プランター栽培】 8〜10号鉢に1株、標準サイズのプランターに2〜3株を目安にします。 底穴に鉢底網を敷き、底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に野菜用にブレンドされた培養土を入れます。水やりの際にあふれ出さないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。苗の根鉢より一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をくずして苗を植え付けます。最後に底から流れ出すまで、たっぷりと水やりをしましょう。 水やり 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになり、株が弱ってしまいます。 【菜園】 地植えの場合は、下から水が上がってくるので、天候にまかせてもよく育ちますが、雨が降らずに乾燥が続くようなら、適切に水やりをして補いましょう。適度な湿り気を好むので、梅雨明け頃から夏の間は敷きわらをしておくと効果的です。 【プランター栽培】 日頃の水やりを忘れずに管理します。セロリは適度な湿り気を好むので、水切れに注意してください。梅雨明け頃から夏の間は敷きわらをしておくと効果的です。 ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 わき芽・下葉かき 【菜園・プランター栽培共通】 セロリの株が根付いた後、わき芽が出たらその都度かき取ります。このわき芽は食べられるので、サラダなどに活用できます。また、変色した下葉があれば、これも摘み取っておきましょう。生育旺盛になると、わき芽や下葉が多く出るようになるので、しっかりケアしておきます。 追肥 【菜園】 苗を植え付けた後、1カ月に1度を目安に1㎡当たり約30gの緩効性化成肥料を株の周囲にばら撒きます。その際に株の周囲をクワで軽く耕し、株元に土を寄せておきましょう。 【プランター栽培】 苗を植え付けた後、1カ月に1度を目安に緩効性化成肥料をひとつまみ程度、株の周囲にばらまきます。その際に株の周囲をスコップで軽く耕し、土に馴染ませておきましょう。 軟白 【菜園・プランター栽培共通】 青果店やスーパーで販売されているような、白い茎を収穫したい場合は、ひと手間かけることがポイントです。これは「軟白」といって、遮光資材を利用して太陽の光を当てないようにし、白い茎に仕上げます。 まず、収穫の3週間くらい前から、株の周りに厚紙やボール紙を巻いて、茎に太陽の光が当たらないようにします。すると、葉柄が白く伸びて収穫時期には軟白したセロリを収穫できますよ! この軟白は、してもしなくてもいい作業。軟白すると茎が長く伸びて柔らかめの仕上がりになります。軟白しないと葉が大きく広がってどっしりと仕上がり、香りが強くビタミンなどの栄養素も多くなります。食感の好みで選ぶとよいでしょう。 収穫 【菜園・プランター栽培共通】 茎の第一節の長さが20cm以上になったら収穫します。株ごと抜き取って一気に収穫してもいいですし、外葉から順番にかき取って収穫してもかまいません。かき取り収穫は長く収穫を楽しめますが、適期を逃すとスが入るので、収穫が遅れないようにしましょう。 セロリは主に茎の部分を食べますが、じつは葉のほうに栄養素が多く含まれています。葉もスープの香りづけやかき揚げ、薬味などに利用するとよいでしょう。 注意したい病害虫 【病気】 セロリは冷涼な気候を好むので、25℃以上の環境では病気を発症しやすくなります。特に注意したい病気は、軟腐病です。 軟腐病は細菌性の病気で、高温時に発生しやすくなります。特に梅雨明けから真夏が要注意。 成長点近くの茎、地際の部分が腐って悪臭を放つので、発症したのを見つけたら、周囲に蔓延しないようにただちに抜き取り、周囲の土ごと処分してください。予防としては、連作を避け(同じ科に属する植物を同じ場所に植え続けないようにすること)、水はけをよくしていつもジメジメとした環境にしないこと。また、害虫に食害されて傷ついた部分から病原菌が侵入しやすくなるので、害虫からしっかり守ることもポイントになります。 【害虫】 セロリの栽培で注意したい害虫は、アブラムシ、キアゲハです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついてしまうほどに。植物の茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。 キアゲハはアゲハチョウ科の昆虫で、春から秋にかけて発生しやすく、主に幼虫がセリ科の植物を好んで食害します。幼虫がまだ小さいうちは黒地に白斑が入る姿で見つけにくいのですが、大きくなると5〜7cmほどのビッグサイズになって黒と黄緑の横縞にオレンジの斑点が散りばめられた姿を現し、ギョッとしてしまうかもしれません。若芽や葉を好み、大きくなると旺盛に葉に穴をあけて一晩で被害が拡大することもあるので注意。葉の裏表を調べ、葉に穴があいていないかチェックしておきましょう。見つけ次第捕殺します。成虫は花の蜜をエサとするので、近くに花が咲く植物を植えないこともポイントです。 料理の香りづけに活躍するセロリを育ててみよう イタリア料理には欠かせないといわれるセロリ。独特の香りは肉や魚の匂い消しやスープの香りづけによく、食欲増進の効果もあるとされています。セロリは家庭でも栽培できる野菜の一つなので、ぜひ庭やプランターなどで育てて、旬の味わいを楽しんでみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 参考文献/ 『やさしい家庭菜園』 監修者/藤田智、加藤義松 発行/家の光協会 2006年3月1日第1刷 『だれでもわかる病害虫防除対策』監修者/草間祐輔 発行/万来舎 2012年4月5日第1刷
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宿根草・多年草

美しい葉の色と模様が魅力のカラジウム! 育て方のコツを押さえて楽しもう
カラジウムってどんな植物? まずは基本情報と特徴を確認 カラジウム(カラジューム)は、サトイモ科ハイモ属(カラジウム属)の球根植物です。原産地は熱帯アメリカで、7種が分布しているとされています。熱帯植物なので、暑さには強い一方で寒さには大変弱く、15℃以下になると生育が止まり、5℃以下になると球根が腐ってしまいます。「寒さの厳しい日本では到底育たない!」というイメージを持ってしまうかもしれませんが、寒くなる前に地上部を枯らして球根の状態で休眠するため、掘り上げて貯蔵しておき、翌年の春に植え直せばOKです。 カラジウムは主に葉色の美しさを愛でる観葉植物で、種類や品種によって葉の色にバラエティーがあり、コレクションする楽しみもあります。葉色はグリーンに赤やピンク、白などの斑が入り、トロピカルな表情が魅力。品種によっては小型種や大型種があり、草丈は10〜50cmと幅があります。 カラジウムの名前の由来と花言葉 カラジウムの名前は諸説あり、ギリシア語のカラディオン(カップ、杯の意味)から来ているとされています。また、インドでの呼び名となっている「ケラディ」が由来とも。和名は美しい葉を持つイモとして「錦芋(ニシキイモ)」と呼ばれました。 カラジウムの花言葉には、「喜び」「歓喜」「さわやかさ」「分かち合い」などがあります。 気をつけておきたいカラジウムの栽培環境! カラジウムは、暑さに強い一方で、寒さに弱い性質を持っています。酷暑・極寒を経験する厳しい気候の日本では、季節に応じたケアが必要です。ここでは適した栽培環境についてご紹介します。 日光の当て方と夏越しには注意が必要 基本的には、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理します。日照不足になると、葉色が冴えなくなるので注意してください。生育適温は25℃以上と夏の暑さには強いので、戸外で管理して差し支えありません。 ただし、種類によっては真夏の強い直射日光に負けて、葉焼けすることがあります。その場合は、午前中のみ日が差す東側や、一日中木漏れ日がチラチラと差す程度の落葉樹の足元などで夏越しするとよいでしょう。鉢栽培の場合は、軒下などの半日陰の場所に移動してください。 寒さに弱いカラジウムは冬越しの環境を整えることも大切 カラジウムは熱帯性の植物のため、冬越し対策が必要です。庭植えにしている場合は、気温が15℃を下回るようになったら、鉢上げして室内に移動するか、球根を掘り上げて貯蔵するかして、冬越しさせます。 【鉢上げして室内で冬越しさせる】 株の大きさに合わせ、5〜10号鉢を用意し、植え替えます。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用培養土を半分くらいまで入れましょう。カラジウムの株を掘り上げ、根鉢を崩さずに鉢に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。暖房の効いた部屋では乾燥しがちなので、水切れに注意して管理してください。 夜温が15℃以下になる場合は、室内に置いても枯れてしまうことがあるので、次項のように球根を掘り上げるほうがよいでしょう。 【球根を掘り上げる】 気温が15℃を下回り始めると、葉が傷んで枯れ込んできます。葉が倒れ込んできた順に付け根で切り取り、1〜2枚残った頃に球根を掘り上げます。残った葉は全て付け根で切り取っておきましょう。箱にバーミキュライトかおがくずを入れ、その中に球根を埋め込んで室内の暖かい場所で貯蔵します。 カラジウムを上手に育てるコツ ここまで、カラジウムの特徴をまとめた基本情報、把握しておきたい栽培環境などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、植え付けからスタートし、水やりや施肥など日頃の管理、成長に応じたケア、増やし方などについて詳しく解説していきます。 植え付け方法と注意点 球根の植え付け 球根の植え付け適期は、4月頃です。 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。土づくりの後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 土作りをしておいた場所に、地表から3〜5cmの深さに球根を植え付けて覆土します。複数植える場合は、約20cmの間隔を取ってください。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 5〜6号鉢に2〜3球を目安に球根を植え付けます。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れます。鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にウォータースペースを残し、草花用培養土を入れます。穴を掘って球根を植え付け、2〜3cmほど覆土してください。カラジウムの根は球根の上部から出てくるので、あまり浅植えにならないように注意しましょう。最後に鉢底から流れ出すまで、たっぷりと水やりします。 ポット苗の植え付け ポット苗の植え付け適期は、6月下旬〜8月です。 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。土づくりの後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 土作りをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号前後の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用培養土を半分くらいまで入れましょう。カラジウムの苗をポットから取り出し、根鉢をくずさずに鉢に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。 カラジウムの水やりで気をつけるポイント 株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになり、株が弱ってしまいます。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根づいた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて乾燥が続く場合は、水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。カラジウムは乾燥を嫌うので、水切れしないようにすることが大切です。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬に室内で栽培する場合も、カラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 カラジウムを元気に育てるための肥料の与え方 【地植え・鉢植えともに】 生育期の5〜9月は、2カ月に1度を目安に、緩効性化成肥料を株の周りにばらまき、スコップなどで軽く耕して土になじませます。 カラジウムを育てるうえで注意しておきたい病気と害虫 【病気】 カラジウムに発生しやすい病気は、白絹病などです。 白絹病は、真夏に発生しやすい病気です。土壌に生息する病原菌で、植物につくと地際から周辺に白い糸のようなものが発生し、やがて立ち枯れてしまいます。カラジウムに発生が見られたら、蔓延するのを防ぐためただちに株を抜き取り、周囲の土ごと処分してください。鉢やプランターで栽培している場合は、株は抜き取って処分し、土は黒いビニール袋に入れて1カ月ほど直射日光にさらし、熱消毒するとよいでしょう。 【害虫】 カラジウムに発生しやすい害虫は、ハダニ、イモムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要です。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけて予防するとよいでしょう。 イモムシは、チョウやガの幼虫で、葉について食害します。放置するとどんどん葉に穴をあけていって見苦しくなるので、見つけ次第捕殺して処分しましょう。虫が苦手な場合は、土中に混ぜ込んでおく粒剤タイプの薬剤を使用するのも一案です。 カラジウムの芽かきと花芽かき 【芽かき】 カラジウムが越年して生育期を迎え、新芽が出始めた時に行う作業です。新芽の数が1〜2本しかない場合は、大きいほうの芽を切り取ってください。すると、後から複数の芽が出てきて、株が充実します。 【花芽かき】 生育期に入り、新芽が出始めると同時に花芽もつきます。カラジウムの花は観賞価値が低く、また花を咲かせると株が消耗して葉数が少なくなってしまいます。球根の中心部に他の芽よりもふっくらとした芽があれば、早めに切り取っておきましょう。 カラジウムの増やし方! 上手に分球するポイント 最初の植え付けから数年が経ち、球根が大きく育っていたら、分球して増やすことができます。春の植え付け前に、2〜3芽つけて球根を鋭利なナイフで切り分けてください。切り分けた部分には菌が入るのを防ぐために、草木灰をまぶしておきましょう。分球した球根をそれぞれに植え直します。 多彩な葉の色があるカラジウムの品種 古くから愛されているのは、白地に紫の葉脈が浮き出る‘キャンディダム’ですが、グリーンの葉に鮮やかな赤色が中央に広がる‘スカーレットビューティ’、グリーンの葉に白雪をうっすらとかぶったような風情を持つ‘ホワイトクリスマス’、長さが5〜8cmでハート形の葉がたくさん茂る、ガーデン向きの ‘ハート・トゥ・ハート’など、カラジウムの品種は多彩に揃います。 鉢植えや寄せ植え、花壇でも楽しめるカラジウム 観葉植物としての人気が高いカラジウムは、室内の明るい窓辺などに飾って、インテリアにみずみずしい彩りを添えるのにおすすめ。近年は地植え向きの品種も多く出回るようになっており、カラーリーフプランツの一つとして、花壇や寄せ植えの引き立て役としても重宝します。葉の造形が大変美しいので、切り取って一輪挿しに飾るのも素敵です。 育て方のコツを押さえて美しい葉を持つカラジウムを楽しもう! ここまで、カラジウムの特徴や育て方、品種などについて、幅広くご紹介してきました。寒さに弱いイメージがありますが、それほど気難しい植物ではありません。カラフルな葉が美しいカラジウムは、春から秋までと観賞期間が長いのもいいですね。ぜひ、インテリアやガーデンに取り入れてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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一・二年草

ポピーってかわいい!まるでバレリーナのスカートのように咲くポピー
古くから親しまれている素朴な花、シャーレーポピー シャーレーポピーは、今年初めてチャレンジした花です。特に新しい花ではなく、古くから親しまれている「ヒナゲシ」という和名は、アグネス・チャンの歌でもよく知られていますよね。昨年、初めて苗を見かけて買いましたが、咲いてびっくり。虞美人草(グビジンソウ)という中国の伝説の美女の名前が別名になっている通り、あまりのかわいらしさに、すっかり虜になってしまいました。 バレリーナのスカートにぴったりだと思いませんか? シャーレーポピーは花径が7〜8cm、存在感がありながらも、とても華奢な雰囲気で咲きます。花びらはシフォン生地のようにごく薄く、花を逆さにしたらバレリーナのスカートにぴったりだと思いませんか? 朝日が射すと光を通してシベや花弁の重なりが影絵のように映し出され、なんともメルヘンチック。 シャーレーポピーはもともと一重の赤色の花ですが、交雑しやすいようで、さまざまな花色が出ます。コーラルピンクや白とピンクのバイカラー、朱色、白の八重咲きなど、実際に咲くまで、こんなにいろいろな色があるとは思わなかったので、花が開くたびにびっくり、感動、ため息の連続。大人になって、こんなに毎日胸が躍ることがあるなんて、なんて幸せなんでしょう。こうした自然からのサプライズプレゼントがあるから、庭づくりはやめられません。 シャーレーポピーは一年草で、ちょうどバラと同じ頃に咲きます。うつむいたつぼみは白い毛で覆われており、この白鳥の首のような優雅な姿も可愛いのです。つぼみがだんだん上向きになってくると、もうすぐ開花という合図。咲く前日のつぼみは天を向いています。そして緑のつぼみがパカッと2つに割れて、花が開きます。開いたばかりの花は、真ん中の写真のようにクシュクシュと折り目がついています。あの緑のつぼみの中に、花びらが小さく折り畳まれてしまわれていたのだと思うと、本当に面白いです。数時間後には花びらはピンときれいになり、少しずつ花色も変化していきます。 バラとの共演にもぴったりなシャーレーポピー シャーレーポピーは草丈が70〜80cmくらいで、ちょうどこの庭に植えている木立ち性のバラと草丈が合うのも魅力です。低すぎても花が共演できませんし、高すぎればバラがかげってしまいます。その点、シャーレーポピーはバラよりやや低めくらいで咲いてくれるので、共演にぴったり。彩りとしてしっかり活躍しながらも、茎が細く花の雰囲気も繊細なので、目立ちすぎることもなく、バラとの相性が抜群にいいのも発見でした。 写真の左端に見えるバラは、オールドローズの‘ジャック・カルティエ’。私はこのピンク色の花が大好きなのですが、まるでこの花色に合わせるように、白とピンクのグラデーションのシャーレーポピーが咲いてくれました。ここに真っ赤なポピーが咲いていたら、また違った雰囲気になると思いますが、つぼみが開くまでは何色か分からないのでドキドキします。足元のピンクの花はゲラニウム、ブルーの花はデルフィニウム‘チアブルー’などです。この少量のブルーの小花もバラやほかの花々を引き立てる名バイプレーヤー。これらの花のお話もまた改めてご紹介しますね。 華奢なシャーレーポピーの育て方 シャーレーポピーの苗を園芸店で見つけたのは、冬。米子は冬に大雪が降ることがあるので、しばらく自宅で苗を養生し、春を待って3月に植え付けをしました。ビオラの株間にシャーレーポピーの苗を置いていっているのは、この庭をデザインしてくれたガーデンデザイナーで、私のガーデニングの師匠でもある安酸友昭さん。安酸さんは花の植え替え時に庭に来てくれて、2人で役割分担しながら庭づくりをします。といっても、安酸さんはいつも苗を置く係で、私は植え付ける係です。みなさん、置く係のほうが断然楽だと思いませんか? でも適当にポンポン置いているように見えて、ちゃんと5月の景色を計算しながら配置しているので、これはとても大事な仕事なのだと安酸さんは言います。う〜ん、5月の庭を見れば納得せざるを得ません。 しばらく小さなビニールポットで養生していた苗は、ポットの中で根がグルグル回っています。このまま植えるとなかなか根が広がっていかないので、少し崩して伸びやすくしてから植えます。米子は春に強い風が吹き、植えたばかりの幼苗がクタッとなることがあるので、私はバケツの中に水を張って、そこにドボンと苗をポットごとしばらくつけてから、根を少し解いて植え付けます。その際、メネデールという植物活力液を水に薄めて入れています。根の伸びが促進されて、活着が早いようです。 https://gardenstory.jp/gardening/68481 4〜5月にかけて、細い茎が伸びてきます。この細さがシャーレーポピーの魅力でもあるのですが、風が強いと倒れてしまうこともあるので、この庭では倒れそうな株には支柱を添えています。しばしば公園などでポピーが見事に群生している風景がありますが、群生している場合は株同士が支え合って倒れる心配はありません。でも、この庭ではバラやほかの草花の間に、あまりぎゅうぎゅうにならないように植えているので、この細い茎では立っていられないこともあります。支柱はなるべく竹などの自然素材で、目立たぬように草丈に応じて変えます。以前、どうせ大きくなるのだから初めから高い支柱でいいやと思って立てたら、安酸さんに「これじゃあ、花を見てるんだか、支柱を見てるんだか分からん庭ですね」とダメ出しをされました。以来、あくまで支柱は目立たぬように気をつけています。 来年は種まきからシャーレーポピーに挑戦! 来年はもっといっぱいシャーレーポピーを植えようと思っています。でも安酸さんにその話をしたら、「シャーレーポピーの苗はあまり流通してなくて、そんなにたくさん入ってきませんよ」とのこと。それなら自分で種を播くしかありません。今年最後に咲く花に種をつけさせて、種採りをしてみようかなと思っているところです。こぼれ種でも咲くそうですが、この庭は植え替え時に土を耕してしまうので、どれだけ残ってくれるか分かりません。種まきをして苗を作ったほうが確実です。シャーレーポピーの種まきは9〜10月。みなさんも一緒にチャレンジしてみませんか? そしてどんな花が咲いたか、来年の春、みんなで教え合えたら楽しそうですね。
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ガーデン資材
![おしゃれな蚊取り線香ホルダーや小さな噴水 [夏のガーデングッズ]](https://gardenstory.jp/wp-content/uploads/2022/05/c4ca4238a0b923820dcc509a6f75849b-3.jpg)
おしゃれな蚊取り線香ホルダーや小さな噴水 [夏のガーデングッズ]
おしゃれな蚊やりをお探しの方に、アンティーク風鳥かご蚊やり 気温の高まりとともに、どこからともなく現れる蚊。彼らは気温25〜30℃で活動が活発化します。何も対策をしなければ、庭に出た途端、たちまち刺されてガーデニングどころではなくなってしまうことも。対策として蚊よけスプレーはもちろん効果がありますが、顔などに吹きかけにくいことと、ガーデニングをしているとすぐ汗で流れてしまうので、蚊取り線香も併用するのが万全。 蚊取り線香を入れる蚊取り線香ホルダー(蚊やり)といえば、古くからなぜか豚の形が定番ですが、花咲くガーデンの雰囲気によりマッチするものをお探しの方は少なくありません。そんな方におすすめなのが、「アンティーク風鳥かご蚊やり」。小鳥のモチーフがついた鳥かご風のデザインで、繊細な透かし模様と猫足もエレガント。草花の咲く庭によく馴染み、実用的でありながらオブジェとしても活躍してくれます。先端には輪っかがついているので、庭に出る際に持っていきやすく、庭木に吊しても愛らしい雰囲気になります。 夜の庭を楽しむための3WAYソーラーガーデンライト 夏は、気温が下がる夜にこそ庭を楽しみたいもの。庭に灯りをともせば、昼とはまた違った表情を見せてくれます。「3WAYソーラーガーデンライト」は太陽光で蓄電するので電源の必要がなく、暗さを感知して自動で点灯。点けたり消したりする手間がありません。2個セットなので、玄関アプローチなどにもおすすめです。揺らめくガラスを通して放たれるオレンジ色の光は風情たっぷり。美しい光が家人の帰りをやさしく迎えてくれるでしょう。 クラシカルなデザインは、昼間の庭でもフォーカルポイントになります。脚のポール部分は長さを2段階変えられ、さらに完全に取り外してテーブルや地面に置いたり、吊すこともできるので、土のないベランダガーデンなどでも灯りを楽しめます。 遠目にもかわいいアンティーク調バードケージスティック バードケージ風の鉢植え台「アンティーク調バードケージスティック」は高さが153cmあり、日当たりや風通しが確保しやすいためシェードガーデンにもおすすめ。花木と地植えの草花のちょうど間くらいに花鉢が設置でき、室内から見ても庭のアクセントになります。曲線の美しいアイアンデザインにアンティーク調のブラウンの塗装が施され、庭に馴染んで優雅な印象を与えてくれます。 3点で13,200円のdinos「よりどり3点シリーズ」でお得にゲット! 以上にご紹介した商品はdinosの「よりどり3点シリーズ」。これらを含め、150種以上のガーデングッズから好きなものを3点選んで13,200円のお得なシリーズです。 https://www.dinos.co.jp/c3/011001001/1a2/ 噴水の水音で涼を演出! ソーラーファウンテン バード 小川のせせらぎなど、自然音には人をリラックスさせる効果があることが知られています。日に日に暑さが増す庭に、水音をプラスしてリラックス&涼を演出しませんか。「ソーラーファウンテン バード」は持ち運んで庭のどこでも楽しめる小さな噴水。ソーラーパネルを電源とし、一日中水を循環させて水音を庭に流すことができます。水を飲みにきたような2羽の小鳥のモチーフも愛らしく、夏の庭を優雅に演出してくれます。 ソーラー式なので屋外に電源のない庭でも設置できます。セットのソーラーパネルは、高性能で長時間の稼働が可能。水を循環させるだけでなく、暗さを感知するとLEDライトが点灯し、夜は水音とともに灯りが楽しめます。コードは4.9mあり、ファウンテンとは離して庭の目立たない場所(太陽の当たる場所)に設置しておくこともでき、庭の雰囲気をこわしません。庭に限らず、ベランダやデッキなどにももちろん置くことができます。夏の陽光にきらめく水とせせらぎの音に癒やされてください。 ご紹介した商品はすべてdinosの「ガーデンスタイリング」で購入できます。かわいらしさと機能性を兼ね備えたグッズを取り入れて、夏こそ庭での時間を満喫しましょう。
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家庭菜園

野菜づくりは土ですべてが決まる! 家庭菜園の土づくりを徹底解説!
野菜を育てるのによい土とは Shebeko/Shutterstock.com 美味しい野菜を育てるための土づくりをするには、よい土の条件を知っておく必要があります。ここでは、まず野菜を育てるのによい土とはどのようなものなのか、その3つの条件に焦点をあてて解説します。 よい土の条件1保水性・保肥性がよいこと Deemerwha studio/Shutterstock.com 保水性(ほすいせい)とは水もちのよさのことで、保肥性(ほひせい)とは肥料のもちのよさのこと。野菜が育つためには、水と栄養素となる肥料の2つが欠かせません。 土づくりでは、物理性・化学性・生物性という土の性質の3つの要素を、よりよいバランスにする必要があります。保水性は3つの要素のうち「物理性」、保肥性は「化学性」に当てはまり、基本的には土と有機物の微細な粒子が豊富にあることで、保水性と保肥性が高くなります。 よい土の条件2水はけ・通気性がよいこと ER_09/Shutterstock.com 水はけと通気性は、先ほどご紹介した土作づくりの3つの要素のうち「物理性」に当たります。 野菜は、土の粒と粒の隙間にある酸素を根から取り込んで呼吸をしています。そのため土の通気性がよくないと酸素不足になり、野菜がうまく育たない原因になります。また、水はけが悪いと根腐れを起こす原因にもなります。 よい土の条件3酸度が適切なこと rukawajung/Shutterstock.com 酸度とは土壌の酸性やアルカリ性の度合いのことで、pHという単位を用いて0〜14の数値で表され、pH7が中性、7より小さな数値になるほど酸性が強くなり、7より大きな数値になるほどアルカリ性が強くなります。 多くの野菜は酸性の土壌を嫌い、中性(pH7.0)から弱酸性(pH5.5~6.5)程度を好みます。雨の多い日本では土中のカルシウムやマグネシウムといったアルカリ分が流されやすいため、多くの土壌が酸性寄りになっています。 pHが低い酸性の土壌だと、アルカリ性寄りの土壌が多いヨーロッパ産の野菜やハーブなどは育ちにくくなるほか、酸度が高いと多くの植物にとって有害なアルミニウムが土壌中に多くなり、根の伸びが悪くなりがちです。 土づくりのためには何が必要? 土づくりに必要な6つの道具 Jovanovic Dejan/Shutterstock.com 土づくりにはさまざまな道具が必要です。ここでは、主な道具を6つご紹介します。 土づくりのための道具その1シャベル Syda Productions/Shutterstock.com 土をすくう部分が大きく、足をかけて力を入れることができるシャベルは、土を深く掘り起こしたり、土と肥料を混ぜ合わせるのに欠かせない道具です。土の表面をならすのにも使えます。 柄の部分が木製のものは重さがあるため、柄がパイプ状になっているものを選ぶと扱いやすいでしょう。 土づくりのための道具その2鍬(くわ) Lunx/Shutterstock.com 鍬(くわ)は土を掘り起こしたり、耕したりする際に使う道具です。シャベルよりも耕す能力が高く、土の塊などを細かく砕く際に便利です。野菜を植えるための畝を立てるのにも使えます。 土づくりのための道具その3アメリカンレーキ G_stocker/Shutterstock.com アメリカンレーキは浅く耕すときや、土の表面を平らにする際に使う道具です。耕した後地面をならすほか、雑草や枯れ葉などをかき集める作業など、畑の手入れの際にも使えます。 土づくりのための道具その4スコップ Daria Lixovetckay/Shutterstock.com 小型のスコップは苗を植える時や種まきのための穴を掘るのに使う道具です。畝立てや、土おこしをした際に出てきた土の塊を砕くのにも使えます。また、土の中に深く埋まった根菜などを収穫するのにも欠かせません。 土づくりのための道具その5メジャー muhammad afzan bin awang/Shutterstock.com メジャーは畑のサイズを測るのに使います。野菜などの栽培マニュアルでは、1㎡あたりどのくらいの肥料や石灰などを施すかが示されていることがあります。あらかじめ畑のサイズを把握しておくことで、土づくりの前に必要な堆肥などの量を計算できます。また、畝幅や畝間、種まきや植え付けの間隔などの距離を測るのにも使います。 土づくりのための道具その6pH測定器(酸度計) G_stocker/Shutterstock.com pH測定器は土の酸度を測定するのに欠かせない道具です。電池で動作するタイプや電池が必要ないタイプのほか、酸度測定液といった薬品を使っても測定できます。pH測定器、酸度測定液のどちらもホームセンターなどで手軽に購入できます。 土づくりに欠かせない堆肥と苦土石灰 Piyaset/Shutterstock.com よい土を作るために欠かせないのが、堆肥(たいひ)と苦土石灰(くどせっかい)。ここでは堆肥と苦土石灰について、その役割を詳しくご紹介します。 元気な畑の源・堆肥 kram-9/Shutterstock.com 堆肥と一口にいっても、じつは堆肥にはさまざまな種類があります。用途によって大きく分けると、よい土に改善していく「育土堆肥」と、主に肥料として使われる「養分堆肥」の2種類があります。 育土堆肥に分けられるものは、落ち葉堆肥、もみ殻堆肥、草質堆肥、バーク(木質)堆肥などで、植物質由来の堆肥がここに分類されます。育土堆肥は養分は少なめですが、水はけや通気性などの「物理性」を改善する効果があります。さらに土壌生物を増やし、生物性も高めてくれるため、土壌改良には欠かせません。 養分堆肥に分けられるものは、畜ふん堆肥(牛ふん、鶏ふん、豚ぷんなど)、生ごみ堆肥、土ボカシなどで、養分を比較的多く含むものがここに分類されます。養分堆肥は土の物理性や生物性を高める効果もありますが、基本的に野菜に養分を供給するための肥料としての使い方が重視されます。 育土堆肥と養分堆肥は役割が異なるため、それぞれ交互に使用したり、組み合わせて使うのがおすすめです。 畑の酸度を調整する苦土石灰 FotoHelin/Shutterstock.com 前述の「よい土の条件」でも解説したように、日本は雨が多く、土壌のミネラルが流されやすいため土が酸性に傾きやすい気候です。そのためアルカリ性の強い「苦土石灰」を土に混ぜ込んで、栽培する野菜に合った酸度(pH)に調整する必要があります。育てる野菜によって最適なpHが異なりますので、苦土石灰の投入前に必ず土壌のpHを測定してから調整しましょう。 家庭菜園での土づくりの手順 Alexander Raths/Shutterstock.com ここまでは土づくりの基礎知識についてご紹介しましたが、実際にはどのような手順で行えばよいのでしょうか。家庭菜園での土づくりの手順について詳しくご紹介します。 土づくりの手順1土を耕し堆肥を投入する Bits And Splits/Shutterstock.com よい土づくりのためには、まず土をよく耕すことが大切です。深く耕すことで土が柔らかくなり、野菜が深く根を張ることができます。 耕す際は鍬やスコップなどを使って20〜30cmの深さまで土を掘り起こしましょう。この時に大きな石などが出てきたら取り除いておきます。 全体の土をほぐしたら、次に堆肥を投入して土にすき込みます。 水はけや水もちがよく、通気性のよいふかふかの土を作るためには、よく熟した繊維質の多い育土堆肥を使うとよいでしょう。堆肥の投入は作付けの3週間ほど前に行います。 土づくりの手順2酸度(pH)を調整する richsouthwales/Shutterstock.com 前述の通り、野菜には種類によって適切なpHがあります。そのため、野菜を植える前に土壌の酸度を調整する必要があります。基本的に酸度の調整には石灰材を用い、石灰材は苦土石灰を使うのが一般的です。 石灰の投入は、作付けの2週間ほど前に行いましょう。 苦土石灰などの石灰材は、窒素の多い堆肥や硫安のようなアンモニア系化学肥料と同時に施すと、窒素分がアンモニアガスとなって土壌から逃げてしまいます。堆肥、石灰、元肥と、施すタイミングを1週間ずつあけるようにしましょう。 土づくりの注意点 Alexander Raths/Shutterstock.com よい土をつくるためには、いくつか注意するべきポイントがあります。 ここでは家庭菜園で、土づくりのために注意したいポイントを2つご紹介します。 注意点1便利な化成肥料にはデメリットもある! Criniger kolio/Shutterstock.com 化成肥料は便利な肥料ですが、使う際にはデメリットもあるので注意が必要です。 化成肥料は植物にとっては栄養となりますが、土壌生物にとっての養分にはなりません。そのため化学肥料だけを使い続けると、土壌生物の減少や単純化を引き起こす原因となります。 土壌生物が減ると病害虫が増えるリスクが増加してしまいます。病気や害虫を抑えるために農薬を使わざるを得なくなり、さらに土壌生物相の単純化に拍車がかかってしまうという悪循環に陥ってしまう可能性があります。 このような理由から、化成肥料を使う際は、バランスよく使うことが重要です。化成肥料だけに頼っていてはいけませんが、土づくりでしっかりと堆肥をすき込んであれば、もちろん化成肥料を使っても問題はありません。 注意点2肥料は作物に合ったものを利用する! DedovStock/Shutterstock.com 野菜が育つためには、窒素・リン酸・カリウムの三大要素のほかにも、カルシウムやマグネシウムなどさまざまな微量元素が必要です。 ただ大量に栄養素を供給すればよいというわけではなく、土壌酸度と同じように適切な肥料の種類は作物の種類によって変わります。 例として、サツマイモやトマト、豆類では、窒素分が多いと葉ばかりが繁茂して実つきが悪くなってしまいます。 他の作物でも、種類によって必要な栄養素が異なります。作物を育てる前にどのような栄養素が必要なのかを調べて、それに適した肥料を選ぶことが重要です。 よい土を作って美味しい野菜を収穫しよう! sanddebeautheil/Shutterstock.com この記事では、よい土の特徴から、土づくりの手順までご紹介しました。よい土を作ることは、おいしい野菜を育てるために必須の条件です。ぜひこの記事を参考に、家庭菜園でもよい土づくりを実践してみてはいかがでしょうか。
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おすすめ植物(その他)

ガーデン上級者が実践する、庭を美しく保つコツ「斑入り葉」
ランダムな模様が美しい斑入り葉 ガーデンプランツといえば花の美しさに注目しがちですが、植物の葉も花に劣らず千差万別で美しいもの。中でも、斑入り葉はすっと入ったホワイトラインや緑と黄色のモザイク模様など、個性あふれる色や模様がガーデナーに大人気です。緑一色の葉よりも軽やかな印象を持ち、寄せ植えや花壇でパッと目を引く存在に。古くから珍重されてきたこともあり、現在では品種改良などの末に多くの斑入り植物が生み出されています。 斑入り葉の秘密 斑入りの葉はどのようにして生まれるのでしょうか? 一般的な植物の葉が緑色に見えるのは、葉に含まれる葉緑素が原因。遺伝やウイルスなどの理由によって、葉緑素がつくられない部分ができると、斑のように色が抜けて見えるのです。葉緑素が一部残ったり、葉緑素以外の色素の存在により、斑の色は白から黄緑色、ピンク色などさまざまな色合いに変化します。 魅力的な斑入り植物 ハツユキカズラ 淡いピンク色の新芽が徐々に雪のように白い斑入り葉に変化し、カラフルな姿が美しいハツユキカズラ。グラウンドカバーや寄せ植えに人気があります。 魅力的な斑入り植物 ヤツデ 大きく特徴のある葉がインテリアプランツとしても人気のヤツデ。一般的な濃い緑色の葉のほか、細い覆輪や大きな斑などといった、斑入り葉を持つ品種もあります。 魅力的な斑入り植物 ギボウシ(ホスタ) シェードガーデンのカラーリーフとして人気の高いホスタには、もちろん斑入りのものも。‘ブルー・アイボリー’はアイボリー色の覆輪と、青みがかった緑の対比が美しい品種。 魅力的な斑入り植物 グレコマ ぎざぎざの葉にランダムに入る斑が可愛らしく、張って広がる丈夫なグラウンドカバー。暗くなりがちな地面を明るくしてくれます。 魅力的な斑入り植物 バラ 種類は多くありませんが、バラにも斑入り葉を持つ品種があります。写真のバラはブッシュローズの‘ヘルシューレン’で、淡いピンク色の花弁と斑入り葉が爽やかな印象。 併せて読みたい ・【宿根草】ギボウシ(ホスタ)のおすすめ品種7選&育て方 ・庭の洗練度をアップする代表的なシルバーリーフおすすめ10選 ・カラーリーフの宿根草「基本14種」寄せ植えや花壇に彩りを! Credit 写真&文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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観葉・インドアグリーン

じつは簡単にできる! かいわれ大根の育て方と3つの注意点をご紹介
スプラウト食材の一種! かいわれ大根の特徴 かいわれ大根は漢字で書くと「貝割れ大根」。大根の双葉が、貝殻が開いたように見えることからそのように呼ばれています。 このような種子から発芽した双葉や新葉を食べる野菜はスプラウトと呼ばれ、育てやすさと栄養価の高さが、いま注目を集めています。かいわれ大根にはビタミンCやビタミンKが多く含まれています。さらに、1食分(小さなパック1つ分)でわずか10kcalほどと、低カロリー食材でもあります。 かいわれ大根を自家栽培するメリット スーパーなどでも購入できるかいわれ大根ですが、自家栽培するとさまざまなメリットがあります。ここでは、かいわれ大根を育てるメリットについてご紹介します。 初心者でも簡単に育てられる かいわれ大根は、室内で水耕栽培することができます。 水耕栽培とは、土の代わりに水や液体肥料を使う育て方です。畑や土を用意する必要がなく、天候に左右されないため、ほかの野菜よりも簡単に育てることができます。 1〜2週間で収穫できる 種まきから収穫までにかかる期間はわずか1~2週間なので、育てたいと思ってからすぐに収穫することができます。成長のスピードが速いので、子どもの自由研究の題材としても人気。とはいえ生育時間は必要なので、使いたいときに十分な量を用意しておくためには、常時栽培しておくか、使う日から逆算して育て始めましょう。 インテリアグリーンになる キッチンやリビングで栽培すれば、インテリアグリーンとしても楽しむことができます。おしゃれに飾りたい場合は育てる容器にこだわって、ガラスや陶器、木製の器など部屋の雰囲気に合わせて選んでみてください。 かいわれ大根の旬は? 栽培に適した季節 かいわれ大根には旬はなく、一年中いつでも育てることができます。生育には20〜25℃前後が適していますので、育てる場所の気温が高すぎたり低すぎたりしないように注意しましょう。近年の密閉性と保温性が高い住宅で、人が快適に過ごせるように空調が効いていれば、一年中栽培に適した室温といえます。 かいわれ大根を育てる前に準備するもの かいわれ大根を育てるのに必要なものは以下の通りです。 かいわれ大根の種子 水がこぼれない深さのある容器 脱脂綿 アルミホイル 霧吹き かいわれ大根の種子は、ホームセンターなどで購入できます。容器は肉や魚が入っていた発泡スチロール製のトレーや豆腐の容器、紙コップなどで十分育てられます。また、かいわれ大根などのスプラウトを栽培するためのキットや、栽培用の容器も市販されているので、それらを利用するのもよいでしょう。 簡単4ステップ! かいわれ大根の育て方 ここからは、かいわれ大根の育て方を、4つのステップに分けて詳しくご説明します。 1.種子を水に浸しておく 袋に入れて販売されている種子は休眠状態になっています。コップなどに水を入れ、5〜6時間ほど水を吸わせておきましょう。 2.種まき 湿らせた脱脂綿を用意した容器に敷き、水を吸わせた種子を重ならないよう均等に広げます。容器にアルミホイルをかぶせたら、3日間そのまま置いておきましょう。 3.光に当てる 3日後、発芽してから5〜6cm茎が成長したら、アルミホイルを外して明るい場所に置き光合成させます。葉は光の方向に向かって伸びるので、容器の位置を変えながらまっすぐ伸びるようにすると調理もしやすくなります。アルミホイルを外して光に当てると脱脂綿が乾きやすくなるので、乾ききる前に忘れずに水を与えます。 4.収穫する 双葉が開いて10cmほど伸びたら、いよいよ収穫です。収穫の方法は、根っこを残して株元からはさみで切るだけです。 種まきから収穫までの目安は、7~10日前後です。使う分だけ少量ずつ、数日に分けて収穫することもできます。 かいわれ大根を栽培するときの注意点 かいわれ大根を栽培する際に気を付けるべきポイントをご紹介します。 毎日、水のチェックを欠かさない 水耕栽培では容器に水がないと植物が育ちません。朝と夜に様子を確認するようにして、脱脂綿が乾いていたら霧吹きで水を与えましょう。水が汚れると根腐れを起こしてしまったり、衛生的に問題が出る可能性があるため、水は毎日交換します。 風通しのいい場所で育てる かいわれ大根は風通しのよい環境を好みます。植物は適度な風に当たることで茎が強く成長します。また室内栽培の場合は雑菌が繁殖しやすいため、風通しのよい窓際などに置くとよいでしょう。 直射日光を避ける かいわれ大根を適度な日光に当てることは大切ですが、直射日光に当てすぎると葉や根が日焼けして弱ってしまいます。温度が上がり水分が蒸発して干からびてしまうこともあるため、夏場の日差しの強い時期は注意しましょう。さらに直射日光に当てるとえぐみが強くなるといわれています。 かいわれ大根は繰り返し育てられる? 収穫しても再生できる野菜は成長点が残っているものです。成長点とは植物が生長することができる部位のことです。ダイコンやニンジンのヘタなどは根に成長点があるため、根を残して収穫すれば繰り返し育てられるものもあります。しかし、かいわれ大根は最初に発芽する双葉の間に成長点があるため、収穫して切り取ってしまうと成長できません。収穫後再生できたように見える場合もありますが、成長が遅れてまだ発芽していない種子が残っていたことによるものです。 収穫したかいわれ大根は保存できる? 収穫したかいわれ大根は傷みやすいため、できるだけ早く使用しましょう。せっかくの自家栽培なので、食べる分だけ収穫するのがおすすめです。食べきれなかった場合は湿らせたキッチンペーパーで包み、密閉できる容器に入れて冷蔵庫に。保存できる期間は5日ほどが目安です。水分をよくふき取り、密閉容器に入れて冷凍すれば1カ月ほど保存することもできます。 かいわれ大根を自宅で育ててみよう かいわれ大根は好きな時に育てることができ、栽培も非常に簡単で初心者の方にもおすすめの野菜です。ポイントをしっかりと押さえて、ぜひ美味しいかいわれ大根を育ててみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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育て方

【バラの育て方】初心者さん必見!バラの基本的な育て方と種類・病気を解説
バラを育てる場合、どんな種類があるの? バラにはたくさんの種類や品種、系統があります。もともと自然のなかに自生している野生種(原種)、人が品種改良をした園芸品種があり、園芸種の中にもオールドローズやモダンローズ、ミニバラといったカテゴリーがあり、色、形、香り、トゲの有無、花びらの枚数も5枚のものから、一輪で100枚以上あるものまで、実に個性豊か。毎年、世界中から新品種が発表され、登録されているだけでも4万もの品種があります。 多品種あるバラの選び方 Regina M art/shutterstock.com その膨大な数のバラの中から、最適のバラを選ぶにはどうしたらいいのでしょう。多彩な個性の中から、育てるときに必ず押さえておかなければならない重要なポイントは、バラの樹形と開花周期です。まずはその2つの項目の中から選択肢を絞り、それから花形や香りなど、ご自身の好みで選ぶとよいでしょう。 バラの樹形は3タイプ ①つる樹形 枝が2m以上に伸び、構造物に誘引することで形状はさまざまに変えることが可能です。クライミングローズとも呼びます。■適した場所/広い庭で外壁や大型のアーチ、ガゼボ、フェンスなどの構造物に誘引して育てるのが適しています。地植え・鉢植えとも可能ですが、地植えのほうが本来の魅力を発揮して咲いてくれます。 つるバラの‘フランソワ・ジュランヴィル’。つるの長さは8mにも及ぶ。春の一季咲き。 ②半つる性樹形 半自立する樹形です。ブッシュ樹形よりも枝がしなやかで1~2mと長く伸びますが、つる樹形ほどは伸びません。シュラブローズとも呼びます。■適した場所/どこでもOK。小さな庭で小型のつるバラとして扱うのに最適。小型のアーチやオベリスクやフェンスなどに誘引するのもおすすめです・地植え・鉢植えとも可能。 ‘メイヤー・オブ・キャスターブリッジ’。四季咲き。小型のアーチにつるバラとして仕立てるのにちょうどいい大きさのシュラブ樹形。 ③木立ち性(木立性)樹形 支柱などの支えがなくても自立できる樹形。ブッシュローズとも呼びます。■適した場所/花壇など、どこでもOK。地植え・鉢植えとも可能。 ブッシュ樹形の‘チャーリー・アンバー’。四季咲き。樹高約60cm。 バラの見頃の季節はいつ頃? 春の見頃のバラ(北海道など冷涼地では7月初旬に見頃を迎える)。 バラの開花周期には次の3つのタイプがあり、見頃を迎えるのは主に5〜6月の春と9〜10月の秋です。 四季咲き性/一年を通して繰り返し咲く。 返り咲き性/繰り返し咲くこともある。 一季咲き性/一年に1度、5〜6月に咲く。 どれも5〜6月頃にまず見頃を迎えます。「一季咲き性」は一年でこの季節に1度しか花を咲かせません。一方、「四季咲き性」は四季を通じて、伸びた枝先に規則的に繰り返し花を咲かせるため、何度も花を楽しめます。「返り咲き性」は、季節や条件によって伸びた枝先に花を咲かせます。 秋にコスモスと一緒に咲くバラ。 バラを育てる時の品種によるメリット・デメリット 四季咲き性品種は花を繰り返し楽しむことができますが、通年花を咲かせるためには、その分、施肥の回数や剪定回数が多くなったり、こまめな病虫害対策も必要です。季節ごとの剪定については、「バラの剪定の適期」の項で解説しています。 一季咲き性品種は一年のうち、5〜6月の限られた期間にしか花が咲きません。ただし、この季節に向けて手入れをすればよいので、管理は比較的楽です。また、一季咲き性の品種は、晩夏から冬にローズヒップが実り、庭の彩りになったり、リース作りなどの花材としても利用できます。 バラ栽培の初心者は要チェック! 苗の選び方 バラの苗は園芸店やホームセンター、バラ苗専門ネット通販などで購入することができます。苗には次の3つのタイプがあり、購入後の管理の仕方が異なるので、自分に合ったタイプを選びましょう。 新苗圃場で接木して1年ほど育てた小さい苗。圃場から掘り上げて、春に販売します。価格は低めに設定されていますが、成長するまでに時間がかかります。ビニールポットに植わっている場合も多いです。 大苗圃場で接木して数年育てた大きい苗。圃場から掘り上げて、秋に販売します。苗がすでに大きく充実しています。 鉢植え苗大苗を鉢に植え付けて育てた苗です。6号鉢(直径18cm)に入った苗で、すでに大きく充実しています。通年販売。 初心者には「大苗」か「鉢植え苗」が、失敗が少なくオススメです。 バラの苗を買ったら…植え替えの手順 バラの苗を買ったら、まず植え替えましょう。苗が植っている鉢は、運搬を考慮して株の大きさに比べて小さなサイズになっていることが多く、そのままではすぐに根詰まりしてしまうなど、順調に生育しない恐れがあります。買ってきたら地植えにするか、元のサイズより2回りほど大きな鉢に植え替えましょう。 用意するもの バラ苗 植木鉢(元のサイズより2回りほど大きいもの) 鉢底石 培養土(あらかじめバラがよく育つように必要な用土が配合されているバラ専用土が便利) 植え付けの手順 用意した植木鉢に、鉢底石を底が見えない程度に敷き、その上に培養土を入れます。培養土を入れる際には、鉢土の表面が鉢の縁の3~5cmほど下にくるよう、根鉢の大きさを考えながら入れましょう。 バラ苗を元の鉢から外します。その際、根鉢は崩しませんが、表土は軽く落として雑草の種子などを除き、接ぎ口にテープが巻かれている場合は外しておきます。 苗を鉢の中心に据え、隙間ができないようにしっかりと培養土を入れます。鉢や苗を軽く揺すったり棒などでつつくと、うまく土を入れることができます。 最後に、鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水やりをして、植え付け完了です。 水やりに肥料に剪定…バラの基本的な育て方 鉢栽培の‘ラベンダー・ピノキオ’。四季咲き。樹高約60cm。難しいと思われがちなバラ栽培ですが、日々の手入れはさほど手間がかかりません。 バラの水やり Photo/桜野良充 地植えのバラは、植え付けてから2週間くらいは水をやりますが、その後は基本的に水やりはしなくてOK。猛暑などで極端に雨が降らない場合には、水やりをします。鉢植えのバラは表土が乾いたら、なるべく朝のうちに水やりをします。水をやる時は常に、鉢底から流れ出るくらい、たっぷりと。 バラの花がら摘み 四季咲き性の品種を育てている場合は、春の花が咲き終わった後に、花の下の茎を数節つけて切っておきましょう。こうすることにより、7月初め頃の二番花の開花が期待できるようになります。 これは花後の剪定といわれるお手入れ作業の一つです。 野生種や一季咲きのオールドローズは花がら摘みはしません。秋に花がらのところにできる可愛らしい実(ローズヒップ)を楽しみましょう。 バラの肥料 左が油かす、中央が混合有機質肥料、右が化成肥料。 肥料は、施すタイミング別に、次の4つの呼び方があります。四季咲き性品種と一季咲き性品種とでは、施肥の回数が異なります。バラ専用の肥料もあります。 元肥(もとごえ)植え付け時にすべてのバラにやります。固形の発酵油かすなどを施します。 寒肥(かんごえ)12〜2月に、すべてのタイプのバラにやります。固形の発酵油かすなどを施します。 お礼肥え(おれいごえ)5月下旬〜6月下旬(春の花の開花後)に、鉢植えのバラと四季咲き性品種と若い苗にやります。成株になった地植えの野生種や一季咲き性品種には必要ありません。固形の発酵油かすなどを施します。 追肥(ついひ)8月下旬〜9月上旬に、四季咲き性品種と若い苗にやります。成株になった野生種や一季咲き性品種には必要ありません。固形の発酵油かすなどを施します。 鉢植えのバラでは以上の肥料のほかに、定期的に液肥を施すとよいでしょう。 バラの剪定の適期 バラは基本的に、適した時期に枝やシュートを切らないと花が少なくなったり、咲かなくなったりします。切るのを怖がる人もいますが、たとえ切るところを間違えても枯れることはないので、安心して剪定しましょう。切るタイミングは冬、そして品種によっては夏にも剪定が必要です。 どこをどのように切るのかは、品種や株の状態によって最適な切り方があるため、別ページで個別に詳しく解説していますのでそれぞれのリンク先の記事を参考にしてください。 冬剪定 12月下旬から2月に、春にたくさんの花を咲かせるために行います。全てのバラに必須の作業です。 夏剪定 8月下旬から9月初旬に、四季咲き性のブッシュ(木立ち性)樹形の品種のみ剪定します。 バラの植え替え ‘レディ・オブ・シャーロット’(オレンジ)と‘プリュム’(淡ピンク)の寄せ植え。 鉢植えで育てているバラは、同じ土のまま3年以上経つと生育が衰えてくることがあります。以前のように咲かなくなってきたなと思ったら、一度株を鉢から取り出して、既存の土を全て取り除き、新しい土に植え替えてやります。植え替えはバラの休眠期の12〜2月に行いましょう。 バラに発生しやすい病気&害虫って? 対策も伝授 バラがよくかかる病気は「うどんこ病」と「黒星病(黒点病)」。品種によって、病気に強い品種と弱い品種があり、図鑑やカタログなどにも「耐病性」についての記載があります。強い品種を選べば、薬剤散布などの対策をせずとも育てられます。より気楽にバラを育てることができるので、初心者は「耐病性・強」という項目を、バラを選ぶ際の選択肢にするとよいでしょう。近年は病気への耐性がある品種が多く生まれています。 バラに発生する害虫は数多くいますが、よく見かける害虫には、葉や枝について樹液を吸うアブラムシやバラゾウムシ、葉を食べるチュウレンジハバチ、土中に潜んで根を食害するコガネムシ、そして幹を食い荒らすテッポウムシ(ゴマダラカミキリの幼虫)などがいます。特に根や幹を食害する害虫は被害が大きくなりやすく、最悪の場合枯れてしまうこともあるので、バラの様子をチェックして、早期発見・対処に努めましょう。 バラがかかりやすい病気 うどんこ病 春から初夏、秋に発生します。新しい枝や若葉が、白い粉をかけたようになり、進行すると茎や葉がねじれたように萎縮します。放置しておくと全体に広がって枯れることがあります。 ■対策/発生したら、殺菌剤または納豆菌などで防除できます。 黒星病(黒点病) Photo/kay roxby/Shutterstock.com 主に梅雨明け頃から発生し、バラの葉に黒い斑点ができます。黒点病にかかった葉はやがて黄変し、落葉します。落葉が著しいと光合成ができず、株の生育が悪くなるので夏以降の花が咲かなくなることがありますが、肥料などをきちんと施していて株自体に体力があれば、新葉が再び芽吹いてくるので、枯れることはありません。 ■対策/まずは株を丈夫に育てておく。発生して、気になるようなら殺菌剤などで防除。 バラに発生しやすい害虫 アブラムシ つぼみや新芽にびっしりついて樹液を吸う、小さな虫がアブラムシ。単為生殖であっという間に増える、ポピュラーな害虫です。健全な株であれば深刻な被害になることは少ないですが、大量発生すると花が咲かなくなったり、株が弱ったり、ウイルス病を媒介したり、排せつ物によってすす病を誘発するなどの二次被害もあります。 ■対策/発生したら歯ブラシやシャワーなどで落とす。殺虫剤を使っても。 バラゾウムシ つぼみや新葉をちりちりに枯らしてしまうのがバラゾウムシ(クロケシツブチョッキリ)。つぼみの少し下の茎に針のような口器を挿して産卵することで花首が折れてしまいます。新葉の場合は産卵しません。 ■対策/株を揺するなどして取り除く。殺虫剤を使っても。 チュウレンジハバチ バラの葉を食害する虫の種類は多いですが、写真はバラを育てているとよく遭遇するチュウレンジハバチの幼虫。チュウレンジハバチの幼虫は食欲旺盛で、一斉に卵から孵り、葉脈だけをきれいに残して葉を食べてしまいます。 ■対策/手で取り除くか殺虫剤を散布する。 コガネムシ コガネムシの幼虫はバラの根を食害することで樹勢を弱らせ、最悪の場合枯死してしまうなど、葉を食害する害虫よりも被害が深刻になりやすいので注意が必要。地中に潜む害虫は発見が遅れがちですが、調子が悪そうな株があれば、鉢や土の中も確認してみましょう。 ■対策/コガネムシの幼虫を取り除いて新しい土に植え替える。土にまくタイプの殺虫剤も効果的。 テッポウムシ コガネムシよりも発生頻度は少ないものの、被害が深刻化しがちなのが、ゴマダラカミキリの幼虫で、幹の中を食害するテッポウムシ。株元におがくずのようなものが大量に出ていたら、テッポウムシがいる可能性が高いので、入念にチェックしましょう。 ■対策/食害された穴から適応のある薬剤を注入するなどして駆除する。 花束のバラと庭のバラは違うって知ってた? 庭で咲いた河本バラ園のローズ・ドゥ・メルスリーシリーズのバラをバスケットアレンジに。 庭で育てるバラと、お花屋さんで花束にしてくれるバラとでは、同じ品種がほとんどないのをご存じですか? お花屋さんで売られている花は、切ってから長もちするように、流通途中で傷まないようになど、商品として扱いやすい「切り花」用に品種改良されたバラです。茎が比較的太く、真っ直ぐで、香りがないものがほとんどです。香りの成分があると、花びらが傷みやすいためです。 一方、栽培用のバラは、そうした配慮をする必要がないため、よりナチュラルな咲き姿で、豊かな芳香をもつ品種が多くあります。育てたバラで花束をつくれば、それはどこにも売っていない特別な花束になるはずですよ。 色ごとに違うバラの花言葉 バラの花束をプレゼントする際には、花言葉を知っておきましょう。うっかりすると、とんでもないメッセージを伝えることになったり、誤解を招いてしまいます。 バラ全体の花言葉愛・美 赤いバラ情熱、強烈な恋、あなたを愛しています ピンクのバラしとやか、上品、幸福 白いバラ純潔、深い尊敬、私はあなたにふさわしい 黄色いバラ友情、嫉妬、愛情の薄らぎ (参考文献:『美しい花言葉・花図鑑〜彩りと物語を楽しむ』二宮孝嗣著、ナツメ社) バラの基本情報 【植物名】バラ【学名】Rosa【和名・流通名】バラ【科】バラ科【属】バラ属【形態】半常緑または落葉低木、つる植物【原産地】アジア、ヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカなど【開花期】主に5〜6月、9〜10月【花色】●●○●●●●【花言葉】上記参照【サイズ】H30〜200cm以上、W30〜200cm以上【特徴】品種により耐寒性、耐暑性、芳香やトゲの有無は異なる【日照】日当たりのよい場所を好む【育て方】上記参照 バラについてよくある質問 春にバラの苗を購入しました。まず何をしたら良いでしょうか? これから生育期、開花期を迎えるバラの苗を購入した場合、まずは植え替えを行いましょう。鉢植えで育てるなら、2回りほど大きな鉢に植え付けます。鉢を用意したら、鉢底が隠れる程度に鉢底石を敷き、培養土を入れます。その際、土の表面を鉢の縁から数センチ下げ、ウォータースペースができるよう、根鉢の大きさを考えて培養土の量を調節しましょう。土の上に購入したバラ苗を根をいじらないように置き、隙間が無いように培養土をしっかり入れたら、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりをして植え替えは完了です。植え替えをしたら、日当たりのよい場所に置いて育ててあげましょう。あとから品種名が分からなくならないように、購入したバラ苗についていたラベルは取っておくか、プランツタグなどに付け替えるのがオススメです。植物は手をかけた分だけ、美しい開花で応えてくれます。ぜひバラのある暮らしをお楽しみください。 バラのアーチにあこがれています。どうやって作ったらいいですか? たくさんの花がアーチを縁取る様子は、目をひきますよね。アーチを作るには、「つるバラ」の苗と支えとなる「構造物」の2つが必要です。つるバラとは1年で3m以上、枝を伸ばすバラのことです。この長い枝をアーチなどの構造物に沿わせながら育てることで、美しいバラのアーチを作ることができます。アーチづくりに向くバラ選びには、初夏の開花時期にバラ園やオープンガーデンへ行って、実際のバラを見て好みのバラと出合うことが近道です。花の色や大きさ、つるの伸び方、枝のしなやかさなど、品種ごとの違いを見ながら選ぶとよいでしょう。 マンションのベランダで初めて育てるのに適しているバラの品種を教えてください。 とても魅力的な花だけど「育てるのが難しそう」と、初心者には敬遠されがちなバラですが、品種を選べば初めてでも美しく育てることができます。マンションのベランダという限られた空間にはミニバラがおすすめです。ミニバラは中国原産の丈の低い品種、ロサ・キネンシス・ミニマをもとに交配、育成され、小型の性質を受け継いでいます。場所をとらないので気軽で育てやすい上に、大半の品種は四季咲き性で一年中楽しむことができます。初めてミニバラを育てるなら‘グリーンアイス’という品種はいかがでしょうか。バラ好きには有名な人気品種で、花の色がピンク〜白〜グリーンへと美しく変化する上に、花持ちも長く冬も楽しむことができます。 初心者はまず苗から育ててみるのが良いでしょう。慣れてきたら他の植物との寄せ植えに挑戦しても楽しいですよ。 夏になると、バラの下葉が黄色くなって落ちてしまいます。原因と対策を教えてください。 考えられる原因は、バラの夏バテでしょう。近年の夏の暑さは、バラたちにとっても厳しいもの。特に株の近くの地面がアスファルトやコンクリートで覆われていたりすると、照り返しにより地面近くの温度は50℃近くにもなります。 特に鉢植えのバラで起こりやすい夏バテを予防するポイントは、鉢を置く場所と水やり。鉢に直射日光が当たって内部が高温になると、根が傷む原因になります。とはいえ、バラは日光を好む植物なので、できれば葉には光を当てたいところ。鉢カバーを活用して鉢への光を遮断したり、耐暑性のある植物を利用して日陰を作ったりするとよいでしょう。また、水やりは気温が上がらない朝のうちに行います。暑さが続くときは、様子を見て夕方にも水を与え、鉢の中の温度を下げてやりましょう。地植えのバラであれば、鉢植えのバラほど水やりに気を遣う必要はありません。晴天が続いて土が乾燥しているようであれば、朝方に水やりをします。 夏バテを起こしてしまったバラには、黄色く枯れた葉を取り除き、鉢植えのバラの場合は涼しい場所に移してやるのが有効です。夏が過ぎて涼しくなったら、薄めた液体肥料を与え、体力を回復させてあげましょう。
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みんなの庭

木漏れ日のなかで咲く5月のバラ
バラと草花が共演するクリニックの庭 5月の庭はバラが主役です。入り口のアーチや壁をつるバラが覆い、庭の中にもたくさんのバラが咲きます。でも、バラ園のようにバラだけを咲かせるのではなく、さまざまな草花と共演させるのがこの庭のスタイルです。自然の美しさには、人を癒やす力があると私は思っています。それは、私自身が忙しい看護師時代にそうだったから。この庭も、できるだけ自然に近い美しさを表現できるように心がけています。 自然風を演出するための植物のコントロール 実際のところ、庭を「自然風」「ナチュラル」に演出するのはそうたやすくはありません。「自然風」は、自然のままに放っておいてはできないからです。まず、たくさんの種類があるバラの中から、この庭に似合う少し野趣のあるバラを選び、開花期の合う草花を選び、いい具合に茂るよう植え付けのタイミングを見計らって植えます。 「いい具合」というのは、草花の中には旺盛に茂りすぎて、バラを覆い隠すように咲いてしまうものがあるので、そうならない程度に生育してもらうよう植えどきをコントロールするのです。例えばイギリスのお屋敷の庭のように広大なスペースがあれば、思う存分育ってくれて構わないのでしょうが、ここは両脇を公道に挟まれた三角地帯で、広さは限られています。その中で多種多様な草花を咲かせるには、1種だけに盛大に育ってもらっては困ります。あるときは、ワスレナグサが繁茂して庭中が青く染まってしまい、抜くのに一苦労しました。というように、庭づくりの失敗談も含めて、これからこの庭の四季と舞台裏を皆さんにご紹介していきたいと思います。 コントロールできない自然の事象こそ庭の癒やし 庭の植物にはコントロールが不可欠ということを教えてくれたのは、私のガーデニングの師匠で、このガーデンをデザインしてくれた「ラブリーガーデン」の安酸友昭さんです。安酸さんの「咲きすぎとるがん、抜かなあかんです」という言葉を初めて聞いたときは、衝撃的でした。きれいにいっぱい咲いているものを抜くなんて、私には思いもよらぬことでしたから。 しかし、「咲けばいいというもんではないですがん。庭の美しさは、植物だけで成り立っているわけではないんです。草花をそよそよと揺らす風や、葉の間からこぼれる木漏れ日、花の陰影、飛び交う虫たちや鳥の声。人にはコントロールしきれないそういう自然の事象こそが、美しさや癒やしにつながるんです。花がぎゅうぎゅうに咲いてたら、風にも揺れんし、陰影もできませんが」と言われて、いたく納得。 庭の美しさの所以は、どこにあるのか。普段はとても寡黙な人なのですが、じつは常にそういう目で庭を見て考えているんだな、と感心した瞬間でもありました。こんな素晴らしいガーデナーに指導を受けながら庭づくりができるのは、とてもラッキーなことではありますが、大変ダメ出しも多く「なんでダメなん? だったら最初から教えといてくれたらいいがん(面谷)」、「面谷さんなら言わんでも分かると思いましたがん、まだまだでしたね(安酸)」と、いつも言い合いをしながら庭仕事をしています(笑)。 バラのセレクトは、基本的に私の好みです。香りがあり、草花とも相性がよく、どこか儚げだったり、野趣があったり、やわらかい雰囲気で咲くものが好きです。たくさんのバラを育てていると、そうした微妙な花の雰囲気の違いが分かって、好みができてくるものです。分かりやすいのは、花屋さんで売っているバラとの違い。花屋さんで売っているバラは、アレンジがしやすいように茎が真っ直ぐで長いものが多く、香りもほとんどありません。一方、庭植え用のバラは、茎が細く華奢な雰囲気で、香りのあるものもたくさんあります。両者は用途や輸送上の事情もあり、品種や育てられ方も異なるのです。 バラによく似合う「ライン状」の草花 バラに添わせて咲かせる草花は、まずは開花期が合うことが条件です。そして、この庭では先ほどもお話ししたように、限られたスペースでたくさんの種類を植えるため、一株が大きくなりすぎないものが適しています。大きくなり方には、縦方向と横方向があります。横に広がるものは場所をとりますが、縦に伸びるものならOK。というわけで、アリウムはバラに合わせる花として最適です。 草花の中には、長い茎に縦に花を連ねてライン状に咲くものがたくさんあります。ジギタリスやデルフィニウム、バーバスカムなどがそういう花で、この庭ではバラと共演する定番の草花です。木立性のバラは、木がこんもり丸い形になるので、こうしたライン状の花をそばに植えると、それぞれの美しさが際立ちます。縦にすっきりと咲いてバラと共演してくれますが、株元では葉っぱが展開するので、株間は30cmくらいあけて植栽する必要があります。 寄せ植えで庭に彩りを添えて 草花は地植えにするだけでなく、鉢植えにしてバラとコラボさせることもあります。草丈の低い一年草などは、本来バラの株元で咲きますが、鉢植えにすると高さが上がり、バラの花との共演が楽しめます。「寄せ植え」というと、玄関先などに置くイメージですが、庭の中でも手軽に色を添えたり、バラとコラボさせたり重宝します。一年草はワンシーズン限りですが、3〜4カ月咲き続けてくれるものも多く、庭でよく活躍してくれます。 5月の庭はバラが主役ではあるものの、毎年同じ風景では飽きてしまうので、草花の種類に変化をつけ、雰囲気が変わるようにしています。テーマを決め、それに合うような草花を植えます。その様子を次回ご紹介します。 ●面谷さんが使う新しい庭資材の話はこちら 『まるでバラ園!“365日美しい庭”の舞台裏に密着! バラや草花を美しく咲かせる新しい庭資材とは[PR]』
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宿根草・多年草

見るもよし食べるもよし! ハス(蓮)の特徴と育て方を分かりやすくご紹介
ハスとは まずはハスの基本情報を見てみましょう。 ハスはインドや中国、オーストラリア、日本などの温帯~熱帯域の湿地に広く分布する水生植物です。なんと、およそ1億4000万年前から地球上に存在していたそうです。 泥の中から茎を伸ばして美しい花を咲かせるその姿から、ヒンドゥー教の神話や聖典では清く生きることの象徴とされています。その意味は仏教にも継承されており、仏像の台座や仏具の扉などにはハスの花の模様が彫られています。そういった宗教的背景から、インド、スリランカ、ベトナムでは国花となっています。 ハスの花の見頃は7月中旬~8月中旬。朝に開花して午後には花を閉じてしまうという特徴があります。よく似た花にスイレンがありますが、水面で咲くスイレン(睡蓮)とは異なり、葉や花を立ち上げること、葉の形や質感などに違いがあります。花言葉は「清らかな心」「休養」「神聖」「雄弁」「沈着」「離れゆく愛」などです。 ハスは食べられる! ハスはレンコン(蓮根)としておなじみの根はもちろん、葉や茎、実まで、さまざまな部分が食用に利用されています。東南アジア諸国では、お盆の時期になるとスーパーでもハスの葉が売られ、下に敷いて料理を乗せたり、包んで蒸したりするのに使われています。茎の部分は、ベトナムではサラダなどにして食べます。ハスの実は砂糖をかけて甘納豆のようなお菓子にしたり、ご飯と一緒に炊いて蓮の実ご飯に。また蓮茶というハスを使ったお茶もあります。 ハスの土づくり ハスは、苗を植えた鉢を水中に沈めて栽培します。植える用土は、水もちのよい粘土質の土を選びましょう。田んぼの土が理想ですが、手に入らない場合は、小粒の赤玉土7 : 腐葉土3に苦土石灰を少し混ぜ合わせたものを使うとよいでしょう。また、水生植物専用の土を使うのもおすすめです。 種まき・苗植えのポイント ここからは、ハスを育て始める際の種まきと苗を植える方法について、それぞれ解説します。 種まき 種まきの適期は4~5月です。ハスの種は傷をつけないと発芽しないため、播く前にまず種の凹んでいるお尻の部分をニッパーややすりで白い部分が見えるまで傷つけます。傷つけた種を水につけておくと、4~7日で発芽します。発芽したら鉢に入れた土へ横向きに置き、2cmほど土をかぶせます。その後、水を入れた睡蓮鉢などの容器に鉢ごと沈めます。 苗植え 苗植えの場合は、3~4月が植え付けの適期です。 鉢に2/3ほどまで土を入れ、新芽を上向きに置いて土をかぶせます。鉢の大きさは大型種では直径60cm以上、中型種は50cm以上、小型種では30cm以上のものを選びましょう。漬物用の桶やバケツでも代用可能です。 そして水を鉢の縁までたっぷりと注ぎ、日当たりがよく暖かい所に置きます。 水に沈める特殊な栽培方法のため、庭土に直接地植えするような植え方はできません。 水やり・肥料のポイント ここからは、ハスを育てていく上で欠かせない、水やりと肥料について項目ごとにご紹介します。 水やり 水に沈めて育てるため、水が腐らないように交換する必要があります。また、水は蒸発した分だけ継ぎ足します。水深は土の表面から最低10~15cm以上をキープするようにしましょう。こうすることで、水温などの環境の過度な変化を防ぎます。また、水を交換する際は、水道から出してすぐの水ではなく、一度バケツにくんで1日程度置いたものを使いましょう。このように「くみ置き」にして水温を上げてから交換すると、鉢内の水温が下がらず、おすすめです。 肥料 ハスを植え付ける際には、元肥を混ぜ込んでおきます。緩効性の化成肥料か、同量の骨粉と油かすを水でこねたものでも使えます。 その後は4~9月の時期は月に1度のペースで同様の肥料を追肥します。葉が落ちて根が休眠状態になったら追肥をする必要はありません。 植え替えのポイント ハスは根をよく張るため、地下茎が成長して鉢が窮屈になってきます。1~2年に1度を目安に、暖かくなってきた3~4月に植え替えをしましょう。 ハスの植え替えの際は、土から株を取り出し、根についた土を取り除いて新しい土に植え替えます。根茎の節目から新しい根を生やす特徴があるため、植え替え時に根の節を傷つけないように注意しましょう。根が乾燥すると腐ってしまうので、植え替えは素早く行うのがポイントです。 植え替え後はしっかりと水の中に沈め、水深は10cm以上を維持しましょう。 ハスの増やし方 ハスの増やし方には、株分けと種まきがあります。 種まきの手順は育て始めと同様で、10月頃に採取した種を1週間ほど陰干しし、次の年の春まで保管して播きます。 株分けは3~4月に行います。根っこを掘り出して丁寧に水洗いし、それぞれに新芽がつくように3~4個に切り分けます。その後、切り口に園芸用の殺菌剤を塗ってから、苗植えと同様の手順で土に植えましょう。 ハスのかかりやすい病気や害虫 ハスの栽培では、病気や害虫に注意が必要です。ここでは代表的なものについて一つずつご紹介します。 腐敗病 腐敗病とは、地中に潜む菌が地下茎へと侵入し、根や葉、茎を腐らせる病気です。 乾燥が引き金になって菌が繁殖してしまうので、容器の中に水を十分に入れておくことが予防につながります。 鉄欠乏症 鉄は植物にとってはとても大事な栄養素で、光合成を行うための葉緑素を作るのに必要な成分です。鉄欠乏症は、鉄分が不足することで上の葉から黄色く変色し、その後白っぽくなっていく病気です。そのままにしておくと光合成ができず枯れてしまいます。鉄の栄養素を含んだ肥料を与えるか、太めの釘を一緒に沈めておくことで防ぐことができます。 ボウフラ ボウフラは、ハスの栽培の中でも最も悩まされる害虫といえるでしょう。梅雨から秋にかけて発生しやすい蚊の幼虫で、産卵を防ぐことが難しく、増殖すると厄介です。綺麗な水質を保ったり、10円玉などを沈めて銅イオンを水中に溶かすことでボウフラの増殖を防ぐことができます。メダカなどの生き物を一緒に育てるのもおすすめです。 アブラムシ アブラムシは4~6月の生育期に発生しやすい害虫で、新芽や茎葉にくちばしを刺して栄養を吸い取り、植物を弱らせてしまいます。見つけ次第、園芸用の殺虫剤などで駆除するようにしましょう。 育てる時のポイント ここからは、ハスを育てる時のポイントについて項目別にご紹介します。 水の管理 ハスを育てる際に重要なのが水の管理です。常に水の中に沈めて育てるので、水の量や状態はこまめにチェックしましょう。ハスは日当たりが悪いと花が咲かないため、日当たりのよい場所で育てることがポイント。そのため、水をたっぷりと用意して、水が蒸発しすぎないように気を付ける必要があります。 特に、春から夏にかけての生育が活発になる時期は水分が蒸発しやすいため、水の量の管理には特に注意が必要。一日家を留守にするだけでも水が無くなってしまうことがあります。水やりに使う水を、常にくみ置いておくようにしましょう。 エビやメダカと一緒に育てるとよい ハスは水の中に沈めて育てるので、エビやメダカ、タニシなどを一緒に育てることもできます。 特にメダカはハス栽培で悩まされやすいボウフラを食べて駆除してくれるので、非常におすすめです。ハスの鉢の中に魚が泳ぐ姿も楽しめ、害虫の駆除もできて一石二鳥の効果があります。なお、メダカなどの生物を鉢の中で育てる際には、化成肥料や殺虫剤を与えると生物に悪影響が出るため注意が必要です。 美しい花を楽しもう この記事では、ハスの基本的な情報や、種まき・肥料などの詳しい育て方などについてご紹介しました。ハスは水中に沈めて育てる植物ですから、他の園芸植物とは育て方が大きく異なるのも醍醐味です。育てるにはさまざまな準備が必要になりますが、水面から茎を伸ばして咲くハスの花は、ほかの植物とは一線を画す魅力があります。そんな美しいハスを、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。




















