フラワーショップ「Bear(ベア)」の熊坂英明が届ける、花の最旬ニュース。花市場で出会った旬の花からセレクトした、珍しかったりおもしろかったりする花やグリーン、実ものを、独自の視点で語り、紡ぎ、ブーケやアレンジで紹介していきます。
目次
希少な白のグロリオサ
グロリオサはユリ科の熱帯植物
赤と黄色の複色のものが一般的で
他にピンク、イエロー、グリーンがある
色以外に花のサイズ、形ごとに品種があり
通年出荷されている
この花はいったいいつがシーズンなのか?
熱帯系の植物なので日本でも暖かい時期が
この植物のシーズンかな
出荷が多くなるのは夏になる
ちょっと前ぐらいか
ちなみに寒いのは苦手で
冬の間は寒さで蕾や葉が
黒くなりやすいので注意
一年中出荷があるので
どこかで見たことあるだろう
このグロリオサの中に白いものがある

それが‘パールホワイト’
‘パールホワイト’は白といっても
花弁の根元には少し赤いスジが入り
グリーンの茎に白い花弁と赤いスジの
コントラストが美しい
この白いグロリオサは生産量が
あまり多くないせいか
市場のセリでも数個のみで
気にして見てないと
すぐになくなってしまう
そんなちょっと貴重なグロリオサだ
シンプルに楽しむ

白い花なのでいろいろと使いやすいが
この花の特殊な形
珍しい白を存分に観察してもらいたい

合わせたのはグリーンのみ
ルスカス、スチールグラス、ハランの3種
直線的なスチールグラスで
グロリオサの屈折した動きと対比して
先端の白い旭ハランで同調する

グロリオサが生み出す影もまた
この花を楽しむための一つ
花のつき方とこの変わった形が
他の花には無い魅力だろう
写真では雄蕊を取っている
花としては
黄色い花粉があって初めて
ちゃんとした形なのだが
受粉しないようにして花を
少しでも長く楽しんでもらうという理由と
洋服などについて取れなくなってしまう
という理由でユリ科の植物の花粉を
日本ではあらかじめ
取ってしまうことが多い
外国の人からすると
なんだか間の抜けたように見えるらしいが
Credit

熊坂英明
『ベア(Bear)』主宰。1997年より家業の生花店(東京・方南町)を継ぎ、短期渡欧や独学でヨーロピアンデザインを学ぶ。色、香り、形などで本質を感じる“花”をコンセプトに、多種多彩な花を品よく紡ぐスタイルが人気。黒と茶でまとめられたシックでスタイリッシュなショップには、同じ花でも季節によって産地を使い分ける、こだわりの花が並ぶ。ウエディングやディスプレイなども手掛けるほか、旬のおすすめ花を本サイトで発信中。
http://www.fs-bear.com
https://www.instagram.com/bearflower_scape
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