グリーンコーディネーターが教える!インドアグリーンを格上げする「雑貨と鉢の選び方」&3つの飾り方ポイント
インテリアに欠かせないインドアグリーン。どんなにおしゃれな植物を選んでも、飾り方がちぐはぐでは、心地よい空間には仕上がりません。「どのように飾れば素敵になる?」「どんなことに気を付ければよいの?」……そんな疑問をガーデニング&雑貨ショップ「みどりの雑貨屋」でコーディネーターとして活躍中のRIKAさんに解決してもらいます。
目次
グリーンの個性をコンテナや雑貨でつなぐ
植物はそれぞれ生まれた土地の空気感を持っています。そのまったく異なる表情をうまく組み合わせることで、空間に変化と奥行きを生み出し、表情豊かなインテリアを完成させることができます。
例えば、乾いた地域で育つサボテンや多肉植物はシンプルでクールな雰囲気を、高温多湿の場所で育つ観葉植物はトロピカルで明るい印象をお部屋にもたらしてくれます。 このように趣が異なる植物同士でも、コンテナや雑貨の合わせ方次第で、同じ空間に同居させることは可能。うまく混ぜ合わせることで多様性が生まれ、表情が豊かになります。

観葉植物と多肉植物やサボテンを自然になじませるにはコツがあります。それは、どんな植物にも合うようなシンプルなデザインのコンテナや雑貨を合わせること。上の写真のようにグレー~ブラウン系のアイテムを選ぶと、エリアの異なる植物をうまくつなぐことができ、多様な表情を生み出すことができます。

アイテム選びだけでなく、バランスよく配することも大切。いくつかのポイントを押さえて、人を招きたくなるようなインテリアづくりを目指しましょう。
雑貨・資材でシーンの魅力を一気に上げる!
3つのポイント
【ポイント1】
資材で高低差をつけてリズムを出す
植物を並べるのに高さを揃えてしまうと、どうしても平坦で単調な印象になってしまいます。そこで、スタンドや木箱を使って高さに変化をつけると、上下左右、視線が自然に動き、空間にリズムが生まれます。小さな鉢でも少し高い位置に置けば、視線に入りやすくなりグリーンの存在感がぐっとアップ。また、スタンドを使うことで直置きより通気性がよくなるので、イキイキとした姿が維持しやすくなります。

【ポイント2】
壁面を雑貨と合わせて飾る
グリーンは、床や棚に置くだけでなく、壁にも取り入れることで、部屋全体の雰囲気がワンランクアップします。お気に入りのアートパネルのまわりに絡ませれば、まるでギャラリーのような空気感を漂わせることができます。

【ポイント3】
かたわらに雑貨を飾る
植物のそばにアニマルオブジェやブックボックスなど、気分がふっと上がるアイテムを添えると、グリーンと雑貨が互いを引き立て合い、部屋全体がやさしく心地よい雰囲気に包まれます。


コンテナの素材で印象が大きく変わる
鉢やコンテナ選びも空間を作るうえで大切なポイントです。大きさや質感で雰囲気が大きく異なるので、よく吟味してください。
無機質な鉢

重厚感のあるステンレスの鉢は、無骨でヴィンテージ感があります。一方ブリキはジャンクでカジュアルな印象。どちらにもあらゆる植物が合いますが、特に多肉植物やドライ系の植物がおすすめ。
陶器鉢

光沢感があり、観葉植物の瑞々しさを際立たせます。藻やカビが生えにくく清潔感があるので、テーブルの上や寝室など、衛生面に気を付けたい場所におすすめ。
天然素材のコンテナ

木製やバスケットなどの自然素材のアイテムは、ナチュラルでやわらかな印象をもたらし、お部屋全体が温かみのある雰囲気になります。どんな植物にもしっくりなじみやすいのも特徴。
そのほかあるといい、お役立ちアイテム
植物を飾る際に、プラスアルファアイテムを一つ加えると、見映えがぐっと高まるほか、お手入れも断然に楽になります。ぜひ取り入れてみて。
【アイテム1】
ココヤシファイバーなどのマルチング材

大きなコンテナの土の表面は、ココファイバーやストーンで覆って目隠しをしましょう。土が隠れると清潔感が出て、より部屋に調和します。
【アイテム2】
キャスター付き台

大きな観葉植物になると重くて移動もひと苦労します。しかも、そのまま引きずると床を傷つけてしまう心配も。そんな時に便利なのがキャスター付きの台(プランツキャリー)。葉水を浴びさせたり模様替えをしたりする時に、スムーズに動かせて安心、大活躍してくれるアイテムです。
【アイテム3】
ハンギングできるもの

「空間にグリーンを取り入れたいけれど、重い素材だと落下した時に床を傷つけてしまったら……」。そんな不安がある場合は、軽くて割れにくい素材を選んで吊るすのがおすすめです。
雑貨や鉢は、グリーンをより輝かせてくれる大切なパートナー

ショップに行くと、さまざまなアイテムが並んでいて、どれを選んでいいか迷ってしまうもの。けれど、カフェのように落ち着いた空間をつくるために、私はグリーンにさりげなくなじむような主張が控えめなものを選び、植物の魅力が最大限引き立つように心がけています。
主役である植物にそっと寄り添うアイテムたちが、空間全体を自然とやさしくまとめてくれるので、どんなストーリーを描きたいかを考えながらアイテム選びをしていきましょう。
Credit
アドバイス・写真 / RIKA - ベランダガーデニングクリエイター -

ガーデニング&雑貨ショップ「みどりの雑貨屋」
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取材&文 / 井上園子 - ライター/エディター -
いのうえ・そのこ/ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。ガーデニング以外の他分野のPR等にも携わる。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
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