暑い季節でも簡単長もち! スターチスで作る涼しげなリースの楽しみ
夏は冷房をかけていても、花が傷みやすい季節。だからと言って、暮らしに潤いや爽やかさを感じさせてくれるフレッシュな花を飾ることを夏だからと諦めたくないもの。そこでおすすめしたいのが、暑さに強く花もちがよいスターチス。お手入れも簡単で、長く楽しめるこの花を使って、涼しげなリースを作ってみませんか? フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんが、ドライフラワーにも最適なスターチスの魅力と、手軽にできるリース作りの方法を紹介します。
目次
暑い季節の花飾り
今年の夏も、異例の暑さが続きますね。
暑い季節は、部屋は涼しくても花は傷みやすく、茎がすぐにドロドロになってしまうものもあります。それでもやはり、部屋に植物があると、涼しそうに見えたり、フレッシュに感じたり。夏でも身近にお花を楽しみたいですよね。

そこで、今回おすすめしたいのは、暑さに負けない花スターチス! あまり手を掛けなくても夏でも長もちする優秀な切り花です。
そんなスターチスをリースにして楽しみませんか?
スターチスってどんな花?

スターチスはイソマツ科イソマツ属の植物。地中海沿岸の乾燥した地域が原産の花です。日当たりのよい場所に咲き、40~60cmほどの高さになります。
開花期は初夏の5~7月。花に見える部分はじつは萼で、花は萼の中に咲きます。小さな花がまとまって咲く様子が美しく、色もピンク、紫、黄色と豊富なのでフラワーアレンジメントなどによく使われます。

スターチスはドライフラワーに適した花ということでもよく知られていますね。生花の状態でも、花はカサカサした触感なのが面白いです。ドライフラワーになっても、色あせることなくきれいな色を保ってくれるので、リースやアレンジにしても長く楽しめます。
スターチスの種類

スタンダードなスターチスのほか、ハイブリッド・スターチスという種類もよく見かけます。これはいくつかの種類が交雑された園芸種のことで、一般的なスターチスよりも花が小さいものが多いです。ハイブリッドリモニウムと呼ばれることもあります。色は通常のピンクや紫、白、黄色などがあります。
青いものはブルーファンタジー(ブルーファンタジア)という名前で店頭に並んでいます。

スターチスのリースに用意するもの

さあ、それではリースを作りましょう。
今回のリースは、リース台を使って作ります。リースのベースはさまざまなサイズがありますので、お好みのものを選んでください。
今回私が用意したのは、直径15cmのリース台で、出来上がりは22〜23cmくらいになります。このサイズでスターチスは10本使いました。

- スターチス 10本
- リース台(直型15cm) 1個
- リースワイヤー 1巻
- 麻紐
リース作りの手順
- スターチスを10cmほどにカットします。

2. リース台にリースワイヤーを結びつけます。リース台にワイヤーを3回くらい巻きつけ、台の裏側でワイヤーをねじって固定します。ワイヤーの先端はリースの中に入れ込んで処理しましょう。

3. カットしたスターチス2〜3本を束にして、リースワイヤーでリース台に取り付けていきます。


4. 同じ要領で少しずつずらしながら重ねていきます。


<Point>スターチスの花の向きを揃えるときれいに仕上がります。

5. スターチスを1周巻きつけたら、始めに巻きつけたスターチスの下に、最後のスターチスを入れ込んで巻き終わります。

6. 巻き終わり部分のワイヤーはリース台に3回くらい巻き、3cmほど残してカットします。ワイヤーの端は、リースに巻き付けたワイヤーに絡げてから、リース台の中に入れ込んで処理します。
7. 全体を整えて、吊すための麻紐を付けます。


出来上がり!

フラワーロスを減らそう

フードロスと同様に、まだ花がきれいに咲いているのに廃棄されてしまうことをフラワーロスといいます。近年、このフラワーロスを減らしていこうという活動が広がっています。
廃棄される花を、ドライフラワーに生まれ変わらせてボタニカルキャンドルのブランドを立ち上げたり、大規模な空間装飾を行う事業に展開したり、市場に出せない規格外の花を、生産者から消費者へ直接販売する仕組みを作ったりと、さまざまなアイデアでフラワーロス問題に取り組んでいる企業やアーティストの方々がいます。
私も、もっとフラワーロス問題の理解を深めて、小さなことからでも削減できるようにしていけたらいいなと思います。きれいな花が、愛でられずに捨てられるなんて寂しすぎますものね。
Credit
文&写真(クレジット記載以外) / 海野美規 - フラワー&フォトスタイリスト -

うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
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