ライトグリーンのふうせんが魅力! フウセンカズラのリースアレンジとナチュラルリース

ぷっくり膨れたふうせんと、爽やかな色合いが可愛いフウセンカズラ。夏には華奢なつるがよく茂り、緑のカーテンとしても人気の植物です。今回フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんに教えていただくのは、このフウセンカズラをくるりと丸めて作るリース。ここでは、秋の花やカボチャを合わせた季節のアレンジと、シンプルにフウセンカズラだけで作るリースの2パターンをご紹介いただきます。
目次
可愛らしいフウセンカズラ

ライトグリーンの紙風船のような果実が可愛らしいフウセンカズラ。ふーっと息を吹き込んで膨らませたかのように丸々した果実が、軽やかに秋風に揺れています。
夏にはつるがぐんぐん伸びるので、グリーンカーテンにしているお庭をよく見かけます。

私は、春に種を播きました。支柱を立てること以外、あまり手をかけませんでしたが、順調に育ってくれました。8月の終わり頃から実がつき始め、9月中旬にはたくさんのふうせんが風に揺られています。極小の白い花も可愛らしいですよね。

フウセンカズラの茎は、華奢に見えて意外と強く、くるりと丸めてリースにすることができます。
今回は、フウセンカズラのリースをベースにしたバスケットトレイのアレンジを楽しんでみませんか。もうすぐハロウィンですから、小さなカボチャを合わせました。そして、フウセンカズラを丸めただけの、簡単で、優しい雰囲気のナチュラルリースもご紹介します。

バスケットアレンジに使った花

- フウセンカズラ 6〜7本
- キバナコスモス 3〜4本
- 秋海棠(シュウカイドウ) 3〜4本
- キャットテイル 3〜4本
- 金水引 2〜3本

- カボチャ(小) 2個
- ワイヤー製のバスケットトレイ 1個
- バスケットに入るサイズの器 1個
- アルミワイヤー 50cmほど
フウセンカズラをメインにしたいので、花はあまり多く入れないようにしました。
愛らしい丸いふうせん(果実)には、あまり大きくない花、素朴な草花が似合うと思います。

バスケットアレンジ&ナチュラルリースの手順

<フウセンカズラのリースのバスケットアレンジ>

- アルミワイヤーをくるくると適当に丸めます。両端はフック状にします。
ワイヤーの先端にはセロテープやマスキングテープを巻いておくと、器のキズ防止とすべり止めになります。 - 器にアルミワイヤーを取り付けて、水を入れます。
- ワイヤーのバスケットトレイに器を入れて、空いているところにはカボチャを入れます。
- フウセンカズラの茎を、器の中のアルミワイヤーに絡げて留まるようにします。
何本か入れるうちに留まりやすくなります。
- フウセンカズラを1本ずつ、リース状に巻いていきます(ラフな感じで)。
同じ方向に巻くときれいにまとまります。
- フウセンカズラでリースのベースができたら、それぞれの花を入れます。
フウセンカズラの茎を花留めにします。
それぞれの花は、フウセンカズラのつるの間から顔を出すような感じにすると、楽しい雰囲気になります。
- 出来上がり!


出来上がりを上から見たところ。

<フウセンカズラのナチュラルリース>

このナチュラルリースは、70〜80cmほどの長さのフウセンカズラのつるを、ただ丸く巻いていくだけです。

フウセンカズラの茎はしなやかですが、意外としっかりしているので、そのまま巻いただけできれいに形ができます。葉っぱとフウセンがきれいに見えるように、あまりきつくしないで、ふわっと絡げていきましょう。

出来上がり!

なんでもリース

リースというと、クリスマスをイメージするでしょうか。
クリスマスリースに使う植物といえば、モミやスギ、ヒバなどのエバーグリーン(常緑樹)ですね。冬でも青々とした葉の常緑樹は、古くから強い生命力の象徴とされてきました。そして、葉自体に殺菌作用や抗菌作用があるものが多く、そこから「災いから家族を守るもの」という意味が生まれたといわれています。香りもいいですしね。
そんなリースですが、常緑樹だけでなくても、他にもいろいろな植物で作ることができます。
古代オリンピックで勝者に贈られたのは、月桂樹のリースでした。マラソンの勝者にも月桂樹のリースです。
子どもの頃作ったのは、クローバーのリース。
ハーブのリースもいいですね。ローズマリーやオレガノなどは、長く伸びた茎をそのままくるりと丸めてキッチンへ。

ナチュラルリースは、オアシスやリングなど特別な道具を使わなくても、そのまま丸めただけで素敵なリースに見えるところが嬉しいです。

フウセンカズラも華奢に見えて、リースにするにはちょうどよい強度があります。ドライになると葉っぱは色があせてきますが、ふうせんは萎むことなく丸いままの可愛らしいリースです。
Credit
写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
https://www.annegarden.jp/
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