チューリップやスイセンなどの球根花。植え付けのちょっとした豆知識とコツを押さえておくだけで春には美しい花が楽しめます。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​ここでは、球根花を植え付ける際の注意点などをご紹介します。

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土の深さや間隔、球根の向きに気をつけて植え付けましょう。(植えどきは10月~12月上旬頃)

チューリップ、ヒヤシンス、スイセンなど約4000種類、数百万本の球根花が林床に植え付けられた、春らし色彩と香りあふれるキューケンホフ公園(オランダ)
チューリップ、ヒヤシンス、スイセンなど約4000種類、数百万本の球根花が林床に植え付けられた、春らし色彩と香りあふれるキューケンホフ公園(オランダ)

鉢植えの場合

鉢植えの場合

 

鉢植えの場合地植えの場合

地植えの場合

ポイント1
鉢植えは、土がかぶっている程度で大丈夫です。根を張ることができる深さのほうが重要です。

ポイント2
球根の大きさによってさまざまですが、球根の大きさの2~3倍の深さおよび間隔が目安です。

球根の植え付けポイント

 

肥料について
花を咲かせるにはリン酸。チューリップだけでなく植物は窒素肥料過多になると花つきが悪くなります。成長を考えるときは、窒素を与えます。

チューリップの球根には向きがあります

球根の向きを揃えて植え付けると、葉の向きがキレイに並び、開花するととても美しく見えます。

チューリップの球根には 向きがあります

 

春までワクワク! 秋植え球根

◯チューリップ

チューリップ Tulipa gesneriana ユリ科チューリップ属 開花期:4~5月 花言葉:博愛 思いやり 名声

チューリップ
Tulipa gesneriana
ユリ科チューリップ属
開花期:4~5月
花言葉:博愛 思いやり 名声

◯ムスカリ

ムスカリ Muscari neglectum ユリ科ムスカリ属 開花期:3~4月 花言葉:通じ合う心 失望

ムスカリ
Muscari neglectum
ユリ科ムスカリ属
開花期:3~4月
花言葉:通じ合う心 失望

◯スイセン

スイセン
leungchopan/Shutterstock.com

スイセン
Narcissus
ヒガンバナ科スイセン属
開花期:1~3月
花言葉:神秘うぬぼれ

◯アイフェイオン

イフェイオン
Oksana_Schmidt/Shutterstock.com

アイフェイオン
Ipheion uniflorum
ユリ科トリスタグマ属
開花期:3~4月
花言葉:別れの悲しみ耐える愛

◯ユリ

ユリ
Dudakova Elena/Shutterstock.com

ユリ
Lilium
ユリ科ユリ属
開花期:5~8月
花言葉:威厳純潔

◯アリウム

アリウム Allium giganteum ネギ科アリウム属 開花期:4~7月 花言葉:深い悲しみ 無限の悲しみ 優しい

アリウム
Allium giganteum
ネギ科アリウム属
開花期:4~7月
花言葉:深い悲しみ 無限の悲しみ 優しい

春・夏・秋それぞれの特徴

花壇を彩る球根類は多年草の一種で、茎や根を地中で肥大させて翌年の生長と開花に必要な養分を貯蔵します。多くの種類が寒さや暑さ、乾燥に強く、水分はあまり必要としません。原産地の自然条件や生育環境によって植え付けの時期に違いがあります。

春植え球根

3〜4月ごろに植え付けると、夏から秋に開花する球根類です。熱帯や亜熱帯原産地のものが多く、トロピカルな雰囲気でダイナミックに花を咲かせるため、夏の植栽では目立つ存在です。

寒さにはあまり強くないため、冬季は低温や霜で地上部を枯らし、休眠しますが、寒さに耐えられなくなると枯死することもあります。そのため、冬季は堀り上げを行い、雨のあたらない場所で貯蔵します。

夏植え球根

7~8月ごろに植え付けをすると、その年の秋に開花する球根類です。植えてから開花までの期間が短く、自然な雰囲気の花を咲かせます。とても丈夫で育てやすいため、ガーデニング初心者にもオススメです。

多くが温帯原産で耐寒性が強いものが多く、花後に葉を茂らせて冬の間も常緑です。冬中はずっと生育し続けますが、春になると葉が枯れ始め、夏の終わりまで休眠をします。

秋植え球根

10月ごろに植えると越冬して、翌年の春に開花する球根類です。花色が豊富で可憐に咲くものが多く、春の花壇にぴったり。春の開花後は、気温の上昇とともに葉を枯らして休眠します。多くが温帯原産で寒さにはやや強いものが多いのですが、原産地により耐寒性がほとんどないものもあります。特に、オーストラリアや南アフリカなどが原産地のものは、寒さに弱く越冬できない場合があります。

春植え・夏植えの球根

春植え、夏植えともに、植え込みの時期になると種類豊富な球根を購入することができます。咲かせる時期、庭や鉢植えのイメージに合わせて球根選びをしましょう。ほかの植物との組み合わせを考える場合は、花の大きさや草丈なども重要です。

春植え

①アマリリス

アマリリス
Tania Zbrodko/Shutterstock.com

南アフリカ原産、ヒガンバナ科。花は5~6月に開花し、多くはオランダで品種改良が行われてきました。花が大きく華やかで、花もちが良く、切り花としての利用はもちろん、花壇でも活躍します。水耕栽培にも向くため、ヨーロッパでは冬季に花を咲かせ、クリスマスのプレゼントに使用します。

②ダリア

ダリア
junko nishimoto/Shutterstock.com

メキシコ、グアテマラ原産、キク科。花は7~9月に開花します。2万種以上の園芸品種が作出され、花色、花形もさまざまです。スウェーデンの植物学者アンドレアス・ダールを記念してダリアの名がつきました。

③グラジオラス

グラジオラス
mcajan/Shutterstock.com

南アフリカ原産、アヤメ科。4~5月に優しい雰囲気で咲く春咲きタイプと、カラフルに咲く夏咲きタイプがあります。剣のような葉の形が特徴。庭に植えて切り花で楽しむこともできます。

④カラー

カラー
mady70/Shutterstock.com

南アフリカ原産、サトイモ科。6~7月に開花します。花色は白や黄色、ピンクなどがあり、切り花に向いています。湿地を好みますが、球根タイプのカラーは庭に植栽することができます。

夏植え

①リコリス

リコリス
mimi-TOKYO/Shutterstock.com

東南アジア原産、ヒガンバナ科。赤、黄色、オレンジ、白など花色が豊富で、秋に花だけが立ち上がり咲きます。非常に丈夫で、花後に葉を茂らせて冬の間もよく育ちます。植えっぱなしでよく、高温多湿でも雑草にも負けず、花が咲くと庭に華やかさが増すでしょう。

②サフラン

サフラン
khosrow jalili/Shutterstock.com

アヤメ科、10~11月にクロッカスに似た紫の花を咲かせます。古来より赤いおしべを染料、薬用として利用してきました。料理では「サフランライス」がとても有名です。草丈は10cm程度で低く、地面を割るように開花して、良い香りを放ちます。

③ダイヤモンドリリー

ダイアモンドリリー
Ian Grainger/Shutterstock.com

南アフリカ原産、ヒガンバナ科の植物で9月~10月に開花します。花弁がキラキラと光り、花は清楚ですが豪華な印象です。花後に葉を茂らせて生育し、夏に休眠をします。花もちが良いため、切り花として楽しむことも可能です。

④コルチカム

コルチカム
Elena Koromyslova/Shutterstock.com

ヨーロッパやアジア原産、ユリ科。非常に乾燥に強く、植えずに置いていても花を咲かせます。名前は黒海東地域の地名「コルキス」に由来していて、園芸品種も豊富です。花後は日当たりの良い場所に植え付けして球根を育てます。湿気に弱いため、梅雨前に掘り上げておくと、また秋に開花します。

適切な時期に球根花を植え付けて、庭を華やかに彩ってみましょう。

Credit

監修:藤岡成介

監修/藤岡成介

1963年兵庫県生 兵庫県立淡路景観園芸学校 講師、E&Gアカデミー大阪校 講師などを務める。
花と緑のまちづくりを提唱し、園芸、造園植物の生産および流通にかかわる業務を行いながら、現在「きびの森植物園」マネージャーを務める。

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